JPH07102140A - 耐フロン性成形材料 - Google Patents

耐フロン性成形材料

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JPH07102140A
JPH07102140A JP5267729A JP26772993A JPH07102140A JP H07102140 A JPH07102140 A JP H07102140A JP 5267729 A JP5267729 A JP 5267729A JP 26772993 A JP26772993 A JP 26772993A JP H07102140 A JPH07102140 A JP H07102140A
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JP
Japan
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polyorganosiloxane
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copolymer
polymerization
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Withdrawn
Application number
JP5267729A
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English (en)
Inventor
Nobuo Kawahashi
信夫 川橋
Kenji Tagami
賢司 田上
Kazuki Iwai
一樹 岩井
Yoichi Kamoshita
洋一 鴨志田
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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    • C08L83/10Block- or graft-copolymers containing polysiloxane sequences
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬度、モジュラスの低下がなく、耐フロン性
(耐ストレスクラック性、ヒートサイクル性、フロン暴
露後の衝撃強度)が良好である耐フロン性成形材料を提
供する。 【構成】 (A)グラフト交叉剤を共縮合した変性ポリ
オルガノシロキサン(a)の存在下に、単量体成分
(b)を重合して得られるポリオルガノシロキサン系熱
可塑性樹脂、ならびに(B)シアン化ビニル化合物の含
有量が30〜70重量%である、シアン化ビニル化合物
−芳香族ビニル化合物共重合体、および/または(C)
ゴム状重合体(a)′20〜70重量部の存在下に、シ
アン化ビニル化合物30〜85重量%および芳香族ビニ
ル化合物70〜15重量%を主成分とする単量体成分
(b)′80〜30重量部を乳化重合して得られる高ニ
トリルグラフト共重合体、を主成分とし、かつゴム成分
〔(a)+(a)′〕の含有量が10〜35重量%とな
したポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂組成物から
なる、耐フロン性成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、断熱材の発泡剤として
使用されるフロンなどに対し、硬度、モジュラスの低下
がなく、耐ストレスクラック性、ヒートサイクル性、フ
ロン暴露後の衝撃強度に優れた耐フロン性成形材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気冷蔵庫などの内箱材料および
枠材として、ABS樹脂が広く使用されている。通常、
電気冷蔵庫の内箱は、ABS樹脂を押し出してシートと
し、真空成形により、またその枠材は射出成形により成
形され、その優れた外観と優れた機械的強度が特徴にな
っている。電気冷蔵庫の内箱、枠材は断熱材と接触する
が、この断熱材は一般的に発泡ポリウレタンであり、そ
の発泡剤にはフロン11が使用されている。ところが、
このフロン11は、モントリオール議定書締結国会議に
より西暦2,000年には使用できなくなる。このフロ
ン11に替わるべきフロンとして、HCFC141b
(フロン141b)、HCFC123(フロン123)
が候補として挙がっているが、これらのフロンに対し適
したABS樹脂をはじめとするゴム変性スチレン系樹脂
は未だに開発されていないのが現状である。
【0003】フロン11がフロン141b、フロン12
3に代替される場合、予想される問題点は、ABS樹脂
などへの溶解性が強いということである。フロン11に
対しては、現行の一般的なABS樹脂においてもほとん
ど侵されることなく充分に使用に耐えうるが、フロン1
41b、フロン123はABS樹脂の溶解力が強く、ス
トレスクラックあるいはフロンを吸収することにより膨
潤し、衝撃強度、硬度およびモジュラスの低下を招き変
形し易くなり、これら新フロンに耐えられない。従っ
て、現行のABS樹脂では、新フロンに対応することが
困難であるのが現状である。
【0004】ところで、最近に至り、高ニトリル含有量
のABS樹脂は、ガスバリアー性、耐薬品性のみなら
ず、特に耐フロン性に優れているという知見が得られ、
このABS樹脂を食品包装容器のほか、冷蔵庫の内箱な
どに使用することが検討されている。しかしながら、高
ニトリルABS樹脂を通常の乳化重合法で製造する場
合、得られる樹脂は黄色〜褐色に着色すること、および
加工性(流動特性)が悪いという問題がある。また、高
ニトリルABS樹脂は、成形時の熱安定性が悪く、シー
トが黄色〜褐色に着色するだけでなく、熱劣化によりシ
ートが硬くなり、充分な耐フロン性(ヒートサイクル
性)が得られないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、硬度、モジュラスの
低下がなく、耐フロン性(耐ストレスクラック性、ヒー
トサイクル性、フロン暴露後の衝撃強度)が良好である
耐フロン性成形材料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)グラフ
ト交叉剤を共縮合した変性ポリオルガノシロキサン
(a)の存在下に、単量体成分(b)を重合して得られ
るポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂、ならびに
(B)シアン化ビニル化合物の含有量が30〜70重量
%である、シアン化ビニル化合物−芳香族ビニル化合物
共重合体(以下「(B)共重合体」ともいう)、および
/または(C)ゴム状重合体(a)′20〜70重量部
の存在下に、シアン化ビニル化合物30〜85重量%お
よび芳香族ビニル化合物70〜15重量%を主成分とす
る単量体成分(b)′80〜30重量部を乳化重合して
得られる高ニトリルグラフト共重合体、を主成分とし、
かつゴム成分〔(a)+(a)′〕の含有量が10〜3
5重量%となしたポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹
脂組成物からなる、耐フロン性成形材料を提供するもの
である。
【0007】以下、本発明の耐フロン性成形材料を、構
成要件別に詳述する。(A)ポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂 本発明の(A)ポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂
に使用される変性ポリオルガノシロキサン(a)は、オ
ルガノシロキサンと、例えばラジカル重合性不飽和基お
よび/またはメルカプト基を有する、グラフト交叉剤と
を共縮合して得られる。ここで、オルガノシロキサンと
しては、例えば一般式R1 n SiO(4-n)/2 (式中、R
1 は置換または非置換の1価の炭化水素基であり、nは
0〜3の整数を示す)で表される構造単位を有するもの
であり、直鎖状、分岐状または環状構造を有するが、好
ましくは環状構造を有するオルガノシロキサンである。
このオルガノシロキサンの有する置換または非置換の1
価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、ビニル基、フェニル基、およびそれらをハ
ロゲン原子またはシアノ基で置換した置換炭化水素基な
どを挙げることができる。また、上記平均組成式中、n
の値は0〜3の整数である。
【0008】オルガノシロキサンの具体例としては、ヘ
キサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロ
テトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサ
ン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメチル
トリフェニルシクロトリシロキサンなどの環状化合物の
ほかに、直鎖状あるいは分岐状のオルガノシロキサンを
挙げることができる。なお、このオルガノシロキサン
は、あらかじめ縮合された、例えばポリスチレン換算の
重量平均分子量が500〜10,000程度のポリオル
ガノシロキサンであってもよい。また、オルガノシロキ
サンが、ポリオルガノシロキサンである場合、その分子
鎖末端は、例えば水酸基、アルコキシ基、トリメチルシ
リル基、ジメチルビニルシリル基、メチルフェニルビニ
ルシリル基、メチルジフェニルシリル基などで封鎖され
ていてもよい。
【0009】また、本発明で使用されるグラフト交叉剤
は、例えば次のものを挙げることができる。 (イ)
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R2 は水素原子または炭素数1〜
6のアルキル基を示す)で表される不飽和基と、アルコ
キシシリル基とを併せ持つグラフト交叉剤。 (ロ)R3 p SiO(3-p)/2 (式中、R3 はビニル基ま
たはアリル基、pは0〜2の整数を示す。) 具体例;ビニルメチルジメトキシシラン、テトラビニル
テトラメチルシクロシロキサン、アリルメチルジメトキ
シシラン。
【0012】(ハ)HSR4 SiR5 q (3-q)/2 (式
中、R4 は炭素数1〜18の2価または3価の飽和脂肪
族炭化水素基、R5 は炭素数1〜6の脂肪族不飽和基を
含有しない1価の炭化水素基であり、qは0〜2の整数
を示す。) 具体例;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラ
ン。
【0013】(ニ) (式中、R6 は水素原子、メチル基、エチル基、プロピ
ル基またはフェニル基、rは1〜6の整数、sは0〜2
の整数を示す。) 具体例;γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン。
【0014】これらのグラフト交叉剤のうち、好ましく
は(イ)で表される不飽和基とアルコキシシリル基とを
併せ持つ化合物、(ハ)で表されるメルカプト基とアル
コキシシリル基を併せ持つ化合物である。
【0015】上記グラフト交叉剤の使用割合は、オルガ
ノシロキサンとグラフト交叉剤の合計量中、好ましくは
0.2〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量
%である。0.2重量%未満では、得られる変性ポリオ
ルガノシロキサン(a)と単量体成分(b)とのグラフ
ト重合において高いグラフト率が得られず、その結果、
変性ポリオルガノシロキサン(a)とグラフトされた
(共)重合体間の界面接着力が低下し、層状剥離が生じ
やすくなる傾向があり、衝撃強度、耐フロン性が得られ
ない傾向がある。一方、10重量%を超えると、グラフ
ト率は増大するが、グラフトされた(共)重合体の重合
がグラフト交叉剤の増加とともに低下し、この(共)重
合体が低分子量となり、その結果、充分な衝撃強度が得
られ難い傾向がある。
【0016】変性ポリオルガノシロキサン(a)は、オ
ルガノシロキサンとグラフト交叉剤とを、例えばアルキ
ルベンゼンスルホン酸などの乳化剤の存在下にホモミキ
サーなどを用いて剪断混合し、縮合させることによって
製造することができる。この乳化剤は、オルガノシロキ
サンの乳化剤として作用するほか、縮合開始剤となるの
で好ましい。なお、乳化剤としては、アニオン性界面活
性剤、ノニオン性界面活性剤などの通常の乳化剤を用
い、触媒として硫酸などの酸を用いる方法でもよい。こ
れらの乳化剤の使用量は、オルガノシロキサンとグラフ
ト交叉剤の合計量に対して、通常、0.1〜5重量%、
好ましくは0.3〜3重量%程度である。
【0017】なお、この際の水の使用量は、オルガノシ
ロキサンとグラフト交叉剤の合計量100重量部に対し
て、通常、100〜500重量部、好ましくは200〜
400重量部である。また、縮合温度は、通常、5〜1
00℃、さらに好ましい温度は、始めに70〜95℃で
2〜8時間加熱し、その後、3〜40℃で3〜96時
間、好ましくは5〜24時間冷却する。
【0018】なお、変性ポリオルガノシロキサン(a)
の製造に際し、得られる樹脂の耐フロン性、耐衝撃性を
改良するために、第3成分として架橋剤を添加すること
もできる。この架橋剤としては、例えばメチルトリメト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、エチルトリ
エトキシシランなどの3官能性架橋剤、テトラエトキシ
シランなどの4官能性架橋剤を挙げることができる。こ
の架橋剤の添加量は、オルガノシロキサンおよびグラフ
ト交叉剤の合計量に対して、通常、10重量%以下、好
ましくは5重量%以下程度である。また、重縮合の停止
には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウムなどのアルカリで中和することが好ましい。
【0019】なお、このようにして得られる変性ポリオ
ルガノシロキサン(a)のポリスチレン換算重量平均分
子量は、通常、1万〜500万、好ましくは5万〜30
0万、さらに好ましくは10万〜200万であり、すな
わちケイ素原子数として100〜10,000のケイ素
原子を含むものである。(a)成分の重量平均分子量
が、この範囲内にあると、耐衝撃性、耐フロン性、加工
性の点で好ましい。
【0020】本発明で使用される(A)ポリオルガノシ
ロキサン系熱可塑性樹脂は、この変性ポリオルガノシロ
キサン(a)に、単量体成分(b)をグラフト重合する
ことにより得られるグラフト共重合体〔グラフトされて
いない(共)重合体を含む〕である。
【0021】この単量体成分(b)は、芳香族ビニル化
合物、(メタ)アクリル酸エステル、シアン化ビニル化
合物、オレフィン、共役ジオレフィン、マレイミド系化
合物、カルボキシル基含有ビニル系モノマー、酸無水物
などが挙げられる。ここで芳香族ビニル化合物として
は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルキシレン、
モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノブロムス
チレン、ジブロムスチレン、p−ブチルスチレン、エチ
ルスチレン、ビニルナフタレン、o−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、ジメチルスチレン、スチレンスル
ホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0022】(メタ)アクリル酸エステルとしては、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、アリルメタクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレートなどのメタク
リル酸エステル;メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレ
ート、ジメチルアミノエチルアクリレートなどのアクリ
ル酸エステルが挙げられる。
【0023】シアン化ビニル化合物としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリルなど挙げられる。オレフ
ィンとしては、エチレン、プロピレンなど挙げられる。
共役ジオレフィンとしては、ブタジエン、イソプレン、
クロロプレンなどが挙げられる。マレイミド系化合物と
しては、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミ
ド、N−エチルマレイミド、N−o−クロルフェニルマ
レイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどが挙げら
れる。
【0024】カルボキシル基含有ビニル系モノマーとし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮
酸、イタコン酸、マレイン酸などが挙げられる。単量体
成分(b)としては、そのほか酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、トリアリルイソシアヌレートなど
も使用することができる。これらの単量体成分(b)
は、単独であるいは混合して使用される。
【0025】好ましい単量体成分(b)としては、芳香
族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、または(メ
タ)アクリル酸エステルの単独あるいは組み合わせての
使用であり、耐フロン性の点で、シアン化ビニル化合物
の使用が特に好ましい。シアン化ビニル化合物の割合
は、単量体成分(b)中に60重量%以下、好ましくは
20〜45重量%である。
【0026】変性ポリオルガノシロキサン(a)に単量
体成分(b)をグラフト重合する際の仕込み組成は、
(a)成分5〜90重量%、好ましくは10〜70重量
%、さらに好ましくは20〜60重量%、(b)成分9
5〜10重量%、好ましくは90〜30重量%、さらに
好ましくは80〜40重量%〔ただし、(a)+(b)
=100重量%〕である。(a)成分が5重量%未満で
は、充分な耐フロン性、衝撃強度が得られ難く、一方
(a)成分が90重量%を超えると、(a)成分と単量
体成分(b)の(共)重合体との間に充分な界面接着力
が得られず、外観不良や、耐フロン性、衝撃強度の低下
を生じる。
【0027】なお、このようにして得られる(A)ポリ
オルガノシロキサン系熱可塑性樹脂のグラフト率は、通
常、10重量%以上、好ましくは30重量%以上、さら
に好ましくは50重量%以上程度である。(A)ポリオ
ルガノシロキサン系熱可塑性樹脂のグラフト率が、上記
の数値にあると、該樹脂中のグラフト共重合体と直接グ
ラフトしなかった(b)成分の(共)重合体との界面接
着力が増大し、そのため(共)重合体中にグラフト共重
合体が均一に分散し、より良好な外観と優れた耐フロン
性、衝撃強度を有する樹脂が得られる。このグラフト率
は、重合開始剤の量および種類、重合温度、重合方法な
どを適宜選択することにより、調整することができる。
【0028】(A)ポリオルガノシロキサン系熱可塑性
樹脂の分子量は、好ましくはメチルエチルケトン可溶分
の極限粘度〔η〕が0.2〜0.9、好ましくは0.4
〜0.9である。この極限粘度〔η〕が、0.2未満で
は耐フロン性、耐衝撃性、剛性が低下する傾向にあり、
一方0.9を超えるとシート作製時のシートの黄変や外
観が劣り、かつ真空成形性が悪く好ましくない。
【0029】本発明に使用される(A)ポリオルガノシ
ロキサン系熱可塑性樹脂を製造するに際しては、例えば
変性ポリオルガノシロキサン(a)に単量体成分(b)
を通常のラジカル重合によってグラフト重合し、グラフ
ト共重合体を含有する組成物として得られる。重合に使
用される重合開始剤、乳化剤、連鎖移動剤などは、一般
的なもので、後記(C)高ニトリルグラフト共重合体の
製造で使用されるものでよい。なお、(A)ポリオルガ
ノシロキサン系熱可塑性樹脂については、例えば特開平
2−18444号公報第3頁左下欄下から第5行〜第7
頁右下欄第12行に詳述されている。
【0030】(B)シアン化ビニル化合物−芳香族ビニ
ル化合物共重合体 (B)成分に使用されるシアン化ビニル化合物、芳香族
ビニル化合物は、(A)成分において使用される単量体
成分(b)を構成する単量体と同様のものが挙げられ
る。そのほか、(B)共重合体を製造するに際し、芳香
族ビニル化合物の代わりに10重量%以下の少量のその
他の共重合可能な単量体、例えば上記(b)成分として
例示されていると同様の単量体を添加してもよい。
【0031】(B)共重合体中のシアン化ビニル化合物
含有量は、30〜70重量%、好ましくは35〜60重
量%、さらに好ましくは37〜55重量%である。シア
ン化ビニル化合物含有量が30重量%未満では、HCF
C123、HCFC141bに対する耐ストレスクラッ
ク性に不足が生じ、一方70重量%を超えると成形加工
性やシートの色調が悪化する。
【0032】(B)共重合体は、通常、溶液重合、ある
いは懸濁重合、好ましくは溶液重合により製造される。
ここで、溶液重合での好ましい重合方法は、その反応系
における単量体組成比と単量体反応性比に依存し、ある
単量体組成比の反応系より共重合反応を進行させると、
単量体組成比がアゼオトロープ組成である場合を除き、
未反応単量体の組成比とこれから生成する共重合体の組
成は、共重合反応の進行とともに変化していく。従っ
て、組成が均一で品質的に優れた目的組成の(B)共重
合体を製造するには、単量体反応性比に適した単量体組
成比で初期仕込みを行って、共重合反応を開始させ、以
後、共重合反応の進行にともなって、反応消費速度の速
い単量体である芳香族ビニル化合物を反応系に追加供給
することによって、共重合反応が終結するまで共重合反
応系の単量体組成比を、ほぼ一定に維持することが重要
である。
【0033】この溶液重合での媒体としては、トルエ
ン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどが使用
でき、重合開始剤としては、パラメンタンハイドロパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイドなど、もしくは熱重合により、さらに連鎖
移動剤としては、メルカプタン類、炭化水素類などが使
用され、さらに重合温度としては、60〜150℃程度
である。
【0034】なお、(B)共重合体の極限粘度〔η〕
(30℃、ジメチルホルムアミド中)は、0.4〜0.
9、好ましくは0.5〜0.8である。極限粘度〔η〕
がこの範囲にあると、耐フロン性、耐衝撃性が特に優れ
たものとなる。
【0035】(C)高ニトリルグラフト共重合体 本発明に使用される(A)高ニトリルグラフト共重合体
は、ゴム状重合体(a)′の存在下に、シアン化ビニル
化合物および芳香族ビニル化合物を主成分とする単量体
成分(b)′を重合して得られる。ここで、ゴム状重合
体(a)′としては、例えばポリブタジエン、ポリイソ
プレン、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジ
エンブロック共重合体などのジエン系ゴム状重合体、該
ジエン系ゴム状重合体の水素添加物、エチレン−プロピ
レン−(ジエン)ゴム、アクリルゴムなどが挙げられ、
これらは1種または2種以上で使用される。これらのゴ
ム状重合体(a)′のなかでは、低温耐衝撃性、および
成形品の外観光沢に優れる点から、ジエン系ゴム状重合
体が好ましい。
【0036】ゴム状重合体(a)′の使用量は、
(a)′〜(b)′成分の合計量100重量部に対し、
20〜70重量部、好ましくは30〜60重量部、さら
に好ましくは40〜60重量部であり、20重量部未満
ではグラフト率が高くなり過ぎ、弾性率が低下し好まし
くなく、一方70重量部を超えると、重合安定性が著し
く劣り安定的に製造できない。
【0037】なお、本発明の(C)高ニトリルグラフト
共重合体は、ゴム状重合体(a)′のラテックス中で、
単量体成分(b)′を乳化重合することによって製造す
ることが好ましい。この場合、ゴム状重合体(a)′の
ラテックスは、ゴム粒子の平均粒子径が0.2〜0.8
μm、好ましくは0.25〜0.5μmの範囲のものが
用いられる。この範囲の平均粒子径を有するラテックス
を使用した場合、高い物性バランスを実現することが可
能となる。
【0038】一方、単量体成分(b)′を構成するシア
ン化ビニル化合物としては、上記単量体成分(b)に挙
げられたものと同様のものが使用され、好ましくはアク
リロニトリルである。シアン化ビニル化合物の使用量
は、単量体成分(b)′中に30〜85重量%、好まし
くは35〜60重量%、さらに好ましくは40〜55重
量%であり、30重量%未満では共重合体のガスバリア
ー性、耐フロン性が不充分であり、一方85重量%を超
えると(C)高ニトリルグラフト共重合体の色調が褐色
となり、また成形加工性、成形時の熱安定性が劣るもの
となる。
【0039】また、単量体成分(b)′を構成する芳香
族ビニル化合物としては、上記単量体成分(b)に挙げ
られたものと同様のものが使用され、好ましくはスチレ
ン、α−メチルスチレンである。芳香族ビニル化合物の
使用量は、単量体成分(b)′中に70〜15重量%、
好ましくは65〜40重量%、さらに好ましくは60〜
45重量%であり、70重量%を超えると耐衝撃性、耐
フロン性が劣り、一方15重量%未満では充分な成形加
工性が得られない。
【0040】なお、単量体成分(b)′中には、他の共
重合可能な他の単量体を20重量%以下程度併用するこ
ともできる。この他の共重合可能な単量体としては、上
記単量体成分(b)に挙げられているシアン化ビニル化
合物、芳香族ビニル化合物以外の単量体が挙げられる。
【0041】本発明の(C)高ニトリルグラフト共重合
体は、ゴム状重合体(a)′の存在下に、単量体成分
(b)′を、乳化重合することによって得られる。この
際、乳化重合には、重合開始剤、連鎖移動剤(分子量調
節剤)、乳化剤、水などが用いられる。なお、単量体成
分(b)′は、反応系に一括または連続的に添加するこ
とができる。
【0042】重合開始剤としては、クメンヒドロキシパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオ
キサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどで
代表される有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリ
ン酸処方、スルホキシレート処方などで代表される還元
剤との組み合わせによるレドックス系、あるいは過硫酸
塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイドなどの過酸化物が使用される。好ましくは、油溶
性開始剤であり、クメンハイドロパーオキサイド、ジイ
ソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメン
タンハイドロパーオキサイドと含糖ピロリン酸処方、ス
ルホキシレート処方などで代表される還元剤との組み合
わせによるレドックス系がよい。また、上記油溶性開始
剤と水溶性開始剤とを組み合わせてもよい。組み合わせ
る場合の水溶性開始剤の添加比率は、全添加量の好まし
く50重量%以下、さらに好ましく25重量%以下であ
る。さらに、重合開始剤は、重合系に一括または連続的
に添加することができる。重合開始剤の使用量は、単量
体成分(b)′に対し、通常、0.1〜1.5重量%、
好ましくは0.2〜0.7重量%である。
【0043】また、連鎖移動剤としては、オクチルメル
カプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テト
ラデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタン
などのメルカプタン類、テトラエチルチウラムスルフィ
ド、四塩化炭素、臭化エチレンおよびペンタフェニルエ
タンなどの炭化水素類、またはアクロレイン、メタクロ
レイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグ
リコレート、α−メチルスチレンのダイマーなどが挙げ
られる。これらの連鎖移動剤は、単独でまたは2種以上
を組み合わせて使用することができる。連鎖移動剤の使
用方法は、一括添加、分割添加、または連続添加のいず
れの方法でも差し支えない。連鎖移動剤の使用量は、単
量体成分(b)′に対し、通常、0.05〜2.0重量
%程度である。
【0044】乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤、および両性界面活性剤が挙げら
れる。このうち、アニオン性界面活性剤としては、例え
ば高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、脂肪酸スルホン酸塩、リン酸系などが挙げ
られる。また、ノニオン性界面活性剤としては、通常の
ポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキ
ルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型などが用い
られる。乳化剤の使用量は、通常、単量体成分(b)′
に対し、通常、0.1〜5.0重量%程度である。
【0045】本発明における(C)高ニトリルグラフト
共重合体は、(a)′+(b)′成分100重量部に
対して80〜150重量部の重合水、および/または
全重合時間の70%以上で重合温度3〜60℃の条件下
で乳化重合すると、さらに耐フロン性、成形加工性、シ
ートの色調、成形時の熱安定性が向上するので好まし
い。
【0046】すなわち、この乳化重合においては、ゴム
状重合体(a)′+単量体成分(b)′の合計量100
重量部に対し、重合媒体としての重合水の仕込み量の総
量は好ましくは80〜150重量部、さらに好ましく8
0〜130重量部、特に好ましく100〜130重量部
の範囲である。重合水の仕込み総量が80重量部未満で
は、重合安定性が劣り、安定的に乳化重合することが難
しく、一方150重量部を超えると、水へのシアン化ビ
ニル化合物の溶解量が増し、水相部でのシアン化ビニル
化合物の単独重合および高シアン化ビニル化合物含有共
重合体の生成による重合安定性の低下および得られる
(C)高ニトリルグラフト共重合体が黄色〜褐色に着色
し、さらに成形加工性(流動特性)が低下する傾向とな
る。
【0047】また、上記重合温度とは、重合中の平均温
度のことで、全重合時間の70%以上で重合温度が3〜
60℃が好ましく、さらに好ましくは5〜55℃、特に
好ましく10〜45℃の範囲である。重合温度が3℃未
満であると、反応速度が低下し、一方60℃を超える
と、水へのシアン化ビニル化合物の溶解量が増し、シア
ン化ビニル化合物/芳香族ビニル化合物の組成比が大幅
に変更し目標とするシアン化ビニル化合物組成の(C)
高ニトリルグラフト共重合体を得ることが難しくなる。
上記重合水総仕込み量および重合温度の条件を併用
することにより、さらに好ましい(C)高ニトリルグラ
フト共重合体が得られる。
【0048】なお、本発明の(C)高ニトリルグラフト
共重合体のグラフト率は、好ましく30〜100%、さ
らに好ましくは45〜90%である。グラフト率がこの
範囲内であると、さらに良好な耐フロン性、剛性、耐衝
撃性を有する成形材料が得られる。
【0049】また、本発明の(C)高ニトリルグラフト
共重合体の分子量は、極限粘度〔η〕(該グラフト共重
合体のジメチルホルムアミド可溶分)が0.2〜0.
9、好ましくは0.3〜0.8、さらに好ましくは0.
4.〜0.7である。この極限粘度〔η〕が0.2未満
であると、剛性と耐衝撃性との高い物性バランスが得ら
れず、一方0.9を超えると成形加工性が低下する。
【0050】ポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂組
成物 本発明のポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂組成物
は、上記(A)〜(C)成分を主成分とするが、該組成
物中のゴム成分〔変性ポリオルガノシロキサン(a)+
ゴム状重合体(a)′〕の含有量は、10〜35重量
%、好ましくは13〜30重量%、さらに好ましくは1
5〜30重量%である。ゴム成分の含有量が、10重量
%未満では耐衝撃性が不足するため、得られる成形材料
を冷蔵庫の内箱に用いた場合、冷蔵庫の内容物が当たっ
た際に割れが発生するなどの問題がり、一方35重量%
を超えると剛性が不足するため真空成形品の変形が起こ
り、また成形加工性が悪くなり好ましくない。上記ゴム
成分の含有量の範囲内であれば、上記(A)+(B)+
(C)成分、(A)+(B)成分、あるいは(A)+
(C)成分の組み合わせで良好な物性バランスの耐フロ
ン性成形材料が得られる。
【0051】本発明のポリオルガノシロキサン系熱可塑
性組成物が、上記(A)+(B)+(C)成分で構成さ
れる場合、(A)ポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹
脂の使用量は、本発明の組成物中に好ましくは0.5〜
50重量%、さらに好ましくは1〜40重量%、特に好
ましくは3〜30重量%である。(A)成分が、0.5
重量%未満では良好な耐フロン性が得られず、一方50
重量%を超えると衝撃強度が低下する傾向にある。
【0052】この場合、(B)共重合体の使用量は、本
発明の組成物中に好ましくは20〜95重量%、さらに
好ましくは30〜85重量%、特に好ましくは40〜7
5重量%である。(B)重合体が、20重量%未満では
真空成形性、硬度が低下する傾向があり、一方95重量
%を超えると耐フロン性、衝撃強度が低下する傾向がみ
られる。また、(C)高ニトリルグラフト共重合体の使
用量は、本発明の組成物中に好ましくは5〜60重量
%、さらに好ましくは10〜50重量%、特に好ましく
は10〜40重量%である。(B)重合体が、5重量%
未満では衝撃強度が低下する傾向にあり、一方60重量
%を超えると色調、真空成形性が低下する傾向がある。
【0053】本発明のポリオルガノシロキサン系熱可塑
性樹脂組成物が、(A)+(B)成分で構成される場
合、(A)ポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂の使
用量は、本発明の組成物中に好ましくは3〜70重量
%、さらに好ましくは10〜60重量%である。上記と
同様に、(A)成分が、3重量%未満では良好な耐フロ
ン性が得られず、一方70重量%を超えると真空成形性
が低下する傾向にある。また、この場合、(B)共重合
体の使用量は、本発明の組成物中に好ましくは30〜9
7重量%、さらに好ましくは40〜90重量%である。
【0054】本発明のポリオルガノシロキサン系熱可塑
性樹脂組成物が、(A)+(C)成分で構成される場
合、(A)ポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂の使
用量は、本発明の組成物中に好ましくは3〜50重量
%、さらに好ましくは5〜40重量%である。(A)成
分が、3重量%未満では良好な耐フロン性が得られず、
一方50重量%を超えると真空成形性が低下する傾向に
ある。また、(C)高ニトリルグラフト共重合体の使用
量は、本発明の組成物中に好ましくは50〜97重量
%、さらに好ましくは60〜90重量%である。
【0055】耐フロン性成形材料 本発明のポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂組成物
からなる耐フロン性成形材料は、上記(A)+(B)+
(C)成分、(A)+(B)成分、あるいは(A)+
(C)成分を、均一に混練り可能な任意の混合手段によ
って組成物を得て、これを成形することによって得られ
る。この混合においては、単軸押出機、二軸押出機、バ
ンバリーミキサー、ニーダーなどの樹脂の溶融混練りに
おいて一般的なものを使用することができる。このと
き、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤などの
添加剤、あるいは着色剤などを配合してもよい。
【0056】本発明のポリオルガノシロキサン系熱可塑
性樹脂組成物は、耐フロン成形材料として有用である。
例えば、この樹脂組成物は、冷蔵庫の内箱を製造する一
般的な方法で冷蔵庫の内箱および扉内装に成形される。
この場合、一般にコートハンガーダイ付き押出機を用い
て、この樹脂組成物を溶融し、平板に成形し、ロールで
冷却固化する。次いで、この平板は、真空成形機で冷蔵
庫の内箱、あるいは扉内箱に成形される。
【0057】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ない限り重量基準である。また、実施例中の各種評価
は、次のようにして測定した値である。
【0058】樹脂(グラフト共重合体)の重合転化率
(%) 重合転化率(%)=〔(グラフト共重合体総量*1−ゴム
状重合体)/仕込み単量体重量〕×100 *1)グラフト共重合体総量は、総仕込み量×グラフト
共重合体ラテックス濃度で表される。なお、(A)成分
(ポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂)の重合転化
率も、同様にして測定した。
【0059】重量平均分子量(Mw) 東ソー(株)製、HLC−802Aを使用し、テトラヒ
ドロフランを展開溶媒とするGPC法により測定した。グラフト率 樹脂(グラフト共重合体)の一定量(x)をアセトニト
リルに投入し、振とう機で2時間振とうし、遊離の共重
合体を溶解させ、遠心分離機を用いてこの溶液を23,
000rpmで30分間遠心分離し、不溶分を得たの
ち、真空乾燥機を用いて120℃で1時間乾燥し、不溶
分(y)および遊離の共重合体を得、下記式よりグラフ
ト率を算出した。 グラフト率(%)=〔(y−x×グラフト共重合体中の
ゴム分率)/(x×グラフト共重合体中のゴム分率)〕
×100
【0060】極限粘度〔η〕 遊離の共重合体を単離し、(A)ポリオルガノシロキサ
ン系熱可塑性樹脂の場合にはメチルエチルケトンに、ま
た(B)共重合体および(C)高ニトリルグラフト共重
合体の場合にはジメチルホルムアミドに、溶解し、30
℃の温度条件下でウベローデ型粘度計で測定した。樹脂(グラフト共重合体)中のアセトニトリル可溶分中
のアクリロニトリル含有量(AN含有量)の測定 樹脂(グラフト共重合体)のアセトニトリル可溶分を分
離、乾燥させたものを元素分析し、C、H、Nの元素比
率から(メタ)アクリロニトリル含有量(%)を求め
た。
【0061】共重合体のアクリロニトリル含有量(AN
含有量)の測定 共重合体そのままを元素分析し、C、H、Nの元素比率
からアクリロニトリル含有量(%)を求めた。凝固物(% ) ラテックス500gを、120メッシュ金網でろ過し、
下記の計算式にて120メッシュ金網上の凝固物の割合
(%)を測定した。 凝固物(%)={〔120メッシュ金網上の凝固物
(g)〕/〔ラテックス500g×ラテックス固形分
(%)〕}×100
【0062】曲げ弾性率 JIS K7203に従い、曲げ弾性率を測定し、冷蔵
庫の内箱に必要とされる剛性の指標とした。単位は、k
g/cm2 である。アイゾット衝撃値 JIS K7110に従い、アイゾット衝撃値を測定
し、冷蔵庫の内箱に必要とされる耐衝撃性の指標とし
た。単位は、kg・cm/cmである。メルトフローレート(MFR ) JIS K7210に従い、メルトフローレートを測定
し、冷蔵庫の内箱に必要とされる成形加工性の指標とし
た〔試験条件;240℃、10kg(g/10分)〕。
【0063】bL値(ΔE) スガ試験機(株)製、多光源分光測定計にて変色度La
b(L;明度、a;赤色度、b;黄色度)を測定し、次
のような式にて色調変化値ΔEを算出した。 ΔE=√〔(L1 −L2 2 +(a1 −a2 )+(b1
−b2 2 〕 (式中、L1 、a1 、b1 は、該社従来品の色調、
2 、a2 、b2 はサンプルの色調を示す。) 従って、ΔEの値は、小さい方が色の変化が小さく、色
調が優れていることを表す。
【0064】臨界歪 サーモプラスチック30mmシート押出機により押し出
し成形した厚さ1mmのシートを、40mm×150m
mに切削した試験片を、1/4″楕円治具(最大歪値=
1.4%)に取付け、HCFC123またはHCFC1
41bの入ったデシケータに入れ、35℃×16時間、
該フロン蒸気中に放置したのち、この試験片を直径40
mmの円柱に巻付け、試験片の外観を目視判定した。例
えば、0.4%クレイズとは、歪みが0.4%のところ
でクレイズの発生があったことを示す。これをHCFC
123、HCFC141bに対する耐ストレスクラック
性の指標とした。
【0065】ヒートサイクル割れテスト 30mmシート押出機により押し出し成形した厚さ1m
mのシートを、50mm×145mmに切削した試験片
を、定歪治具(最大歪値=1.0%)に取付け、HCF
C123またはHCFC141bを用いて、ウレタン発
泡させた硬質ポリウレタンフォームを接着し、試験片を
作製した。50℃×1時間、−50℃×1時間、それぞ
れ10サイクル繰り返し、サイクルごとの試験片のクレ
イズあるいはクラックの有無を目視判定した。例えば、
「10 OK」とは、10回繰り返しても、クレイズ、
クラックがないということであり、「2 NG」とは、
2回繰り返したところでクラック、クレイズが発生した
ことを示す。これをHCFC123、HCFC141b
に対する耐ストレスクラック性の指標とした。
【0066】硬度変化 下記膨潤度の測定で使用した16時間後サンプルおよび
放置前のサンプルの硬度変化を、ショアD硬度にて測定
し、その変化を調べた。膨潤度 プレス成形(220℃)にて厚み2mm、たて30c
m、横30cmの成形したサンプルを、HCFC123
あるいはHCFC141bを500g、内容積20リッ
トルのデシケータに入れ、23℃×24時間、該フロン
蒸気中に放置し、下記の式にて膨潤度(%)を測定し
た。 膨潤度(%)={〔24時間後サンプル重量(g)−放
置前サンプル重量(g)〕/放置前サンプル重量
(g)}
【0067】参考例1〔(A)ポリオルガノシロキサン
系熱可塑性樹脂の製造〕 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン1.5部お
よびオクタメチルシクロテトラシロキサン98.5部を
混合し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を
溶解した蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーにより
3分間攪拌し、その後、超音波分散機により5分間乳化
分散させた。この混合液を、コンデンサー、チッ素導入
口および撹拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、撹
拌混合しながら90℃で6時間加熱し、5℃で48時間
冷却することによって縮合を完結させた。得られた変性
ポリオルガノシロキサン中のオクタメチルシクロテトラ
シロキサンの縮合率は98.5%であった。
【0068】この変性ポリオルガノシロキサンラテック
スを炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和し、縮合を終
了させた。生成した変性ポリオルガノシロキサンラテッ
クスを多量のアセトン中に投入し、変性ポリオルガノシ
ロキサンを析出させ、ろ別後、真空乾燥機で80℃、1
2時間乾燥し、変性ポリオルガノシロキサンを得た。そ
して、この変性ポリオルガノシロキサンの平均重合度を
測定したところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量は
130万、ケイ素原子数は4,500であった。
【0069】次に、上述した方法によって得られた変性
ポリオルガノシロキサンを用いて、単量体成分をグラフ
ト重合し、ポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂を得
た。はじめに、得られた変性ポリオルガノシロキサンラ
テックスを炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和した。
この変性ポリオルガノシロキサンラテックスを、固形分
換算で35部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5部、および蒸留水140部を混合し、滴下ロー
ト、コンデンサー、チッ素導入口および攪拌機を備えた
セパラブルフラスコに移し、さらに全スチレン量の34
%に相当するスチレン15.81部、全アクリロニトリ
ル量の34%に相当するアクリロニトリル6.29部、
ピロリン酸ソーダ0.2部、ぶどう糖0.25部、硫酸
第1鉄0.004部、およびクメンハイドロパーオキサ
イド0.074部を加え、チッ素を流しながら70℃ま
で昇温した。
【0070】1時間重合後、残りのスチレン30.69
部、残りのアクリロニトリル12.21部、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム1.084部、蒸留水42
部、クメンハイドロパーオキサイド0.12部およびt
−ドデシルメルカプタン0.06部の混合液を、滴下ロ
ートを使用して3時間にわたって添加した。滴下終了
後、1時間重合反応させ、重合が終了したのち、冷却し
た。重合転化率は、99%であった。得られたグラフト
共重合体ラテックスを、2部の塩化カルシウム2水和物
を溶解した温水中に投入し、塩析凝固を行って、グラフ
ト共重合体を含むポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹
脂を分離した。この樹脂をよく水洗したのち、80℃で
16時間乾燥して精製した。この樹脂について、グラフ
ト率、極限粘度、アセトニトリル可溶分中のアクリロニ
トリル含有量を測定した。結果を表1に示す。
【0071】参考例2〜9 参考例1のグラフト交叉剤種類、単量体成分、グラフト
共重合体製造時の仕込み組成、最終重合転化率などを変
更する以外は、参考例1と同様にして樹脂を得、参考例
1と同様にしてその物性を評価した。結果を表1〜2に
示す。
【0072】参考例10〔(B)共重合体の製造〕 アクリロニトリル 50部 スチレン 38部 トルエン 70部 n−ドデシルメルカプタン 0.3部 以上の成分を、ステンレス製反応器に仕込み、チッ素雰
囲気下で攪拌しつつ、140℃に昇温し、重合反応を開
始させた。その後、重合転化率20〜50%にてスチレ
ン12部を2時間かけて連続添加し、重合を終了した。
重合後の重合転化率は、68%であった。得られた共重
合体溶液をストリッピング、粉砕、乾燥を行い、共重合
体を得た。この共重合体の極限粘度〔η〕は0.76、
アクリロニトリル含有量は44%であった。
【0073】参考例11〜14 参考例10の単量体成分、共重合体製造時の仕込み組成
などを変更する以外は、参考例10と同様にして共重合
体を得て、参考例10と同様にしてその物性を評価し
た。結果を表4〜6に示す。
【0074】参考例15〔(C)高ニトリルグラフト共
重合体の製造〕共役ジエン系ゴムラテックス〔ゴム状重合体(a)′〕
の製造 1,3−ブタジエン 100部 脂肪酸セッケン 3部 過硫酸カリウム 0.3部 n−ドデシルメルカプタン 0.3部 脱イオン水 130部 以上の成分からなる混合物を、ステンレス製反応器に仕
込み、チッ素雰囲気下で攪拌しつつ、70℃から80℃
へ3時間かけて昇温し、さらに12時間80℃にて反応
させたのち、冷却し、反応を終了させた。得られたラテ
ックスの濃度は44%であった。
【0075】高ニトリルグラフト共重合体の製造 上記ラテックス(固形分換算) 50部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1.5部 脱イオン水 110部 クメンヒドロキシパーオキサイド 0.05部 ピロリン酸ナトリウム 0・2部 デキストローズ 0.25部 硫酸第1鉄 0.002部
【0076】以上の成分をフラスコに仕込み、チッ素気
流下で攪拌しながら40℃に保ち、下記の単量体混合物
を10時間かけて連続的に添加し、さらに40℃で2時
間反応させ重合を終了させた。 アクリロニトリル 22部 スチレン 28部 n−ドデシルメルカプタン 1.0部 クメンヒドロキシパーオキサイド 0.1部 得られた共重合体ラテックスの最終重合転化率は98%
であった。この共重合体ラテックスを硫酸マグネシウム
水溶液で凝固させ、次いで水洗、乾燥して粉末重合体を
得た。このグラフト共重合体の各物性を表3に示す。
【0077】参考例16〜20 参考例15の単量体成分、グラフト共重合体製造時の仕
込み組成などを変更する以外は、参考例15と同様にし
てグラフト共重合体を得て、参考例15と同様にしてそ
の物性を評価した。結果を表3に示す。
【0078】実施例1 参考例1で得られた(A)ポリオルガノシロキサン系熱
可塑性樹脂5.7部、参考例10で得られた(B)共重
合体58.3部、および参考例15で得られた(C)高
ニトリルグラフト共重合体36部を、単軸押出機を用い
て溶融混練りし、全ゴム成分が20%のポリオルガノシ
ロキサン系熱可塑性樹脂組成物を得た。この組成物から
なる成形材料の物性を表4に示す。
【0079】実施例2〜12 実施例1で使用した(A)ポリオルガノシロキサン系熱
可塑性樹脂、(B)共重合体、(C)高ニトリルグラフ
ト共重合体の成分、配合割合を変更する以外は、実施例
1と同様にして樹脂組成物を得た。この組成物からなる
成形材料の物性を表4〜5に示す。
【0080】比較例1 参考例8で得られた(A)ポリオルガノシロキサン系熱
可塑性樹脂3部、参考例13で得られた(B)共重合体
88.9部、および参考例16で得られた(C)高ニト
リルグラフト共重合体8.1部を、単軸押出機を用いて
溶融混練りし、全ゴム成分が5%のポリオルガノシロキ
サン系熱可塑性樹脂組成物を得た。この組成物からなる
成形材料の物性を表6に示す。
【0081】比較例2〜6 比較例1で使用した(A)ポリオルガノシロキサン系熱
可塑性樹脂、(B)共重合体、および(C)高ニトリル
グラフト共重合体の成分、配合割合を変更する以外は、
比較例1と同様にして樹脂組成物を得た。この組成物か
らなる成形材料の物性を表6に示す。
【0082】なお、表1〜表2中、(a)−1〜(a)
−6は、次のグラフト交叉剤を示す。 (a)−1;p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラ
ン (a)−2;2−(p−ビニルフェニル)エチルメチル
ジメトキシシラン (a)−3;3−(p−ビニルベンゾイロキシ)プロピ
ルメチルジメトキシシラン (a)−4;ビニルメチルジメトキシシラン (a)−5;γ- メルカプトプロピルメチルジメトキシ
シラン (a)−6;γ- メタクリロキシプロピルメチルジメト
キシシラン
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】
【表6】
【0089】表4〜5から明らかなように、本発明のポ
リオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂組成物(実施例1
〜12)は、加工性、機械的強度、色調(黄色味がない
こと)、および耐フロン性に優れていることが分かる。
これに対し、表6から明らかなように、比較例1は、全
ゴム成分〔(a)+(a)′〕の含有量が10%未満
で、かつ(B)シアン化ビニル化合物−芳香族ビニル化
合物共重合体のシアン化ビニル化合物(アクリロニトリ
ル)の含有量が70%を超える場合であり、色調、加工
性が著しく劣り、耐フロン性も劣る。
【0090】比較例2は、全ゴム成分〔(a)+
(a)′〕の含有量が35%を超え、かつ(C)高ニト
リルグラフト共重合体および(B)シアン化ビニル化合
物−芳香族ビニル化合物共重合体のシアン化ビニル化合
物(アクリロニトリル)の含有量が30%未満の例であ
り、ゴム成分の含有量が多すぎるため加工性に劣り、ま
たアクリロニトリルの含有量が少なすぎるため極めて耐
フロン性が劣る。比較例3は、(C)高ニトリルグラフ
ト共重合体のシアン化ビニル化合物(アクリロニトリ
ル)の含有量が85%を超える場合で、色調、耐フロン
性が劣る。比較例4および比較例5は、(A)成分を構
成する変性ポリオルガノシロキサン(a)にグラフト交
叉剤を含有しておらず、従って該(A)成分はグラフト
構造を取っていないため、得られる組成物は完全相溶形
態ではなく、外観、耐フロン性が極めて劣る。比較例6
は、(A)成分を使用しない例であり、耐フロン性、特
にヒートサイクル割れが劣る。
【0091】
【発明の効果】本発明の(A)ポリオルガノシロキサン
系熱可塑性樹脂を含む組成物からなる耐フロン性成形材
料は、一段と耐フロン性、耐溶剤性、耐薬品性に優れて
おり、かつ加工性、色調、機械的強度にも優れるため、
冷蔵庫内箱だけではなく、塗装用途、インジェクション
などにおいても幅広く応用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴨志田 洋一 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)グラフト交叉剤を共縮合した変性
    ポリオルガノシロキサン(a)の存在下に、単量体成分
    (b)を重合して得られるポリオルガノシロキサン系熱
    可塑性樹脂、ならびに(B)シアン化ビニル化合物の含
    有量が30〜70重量%である、シアン化ビニル化合物
    −芳香族ビニル化合物共重合体、および/または(C)
    ゴム状重合体(a)′20〜70重量部の存在下に、シ
    アン化ビニル化合物30〜85重量%および芳香族ビニ
    ル化合物70〜15重量%を主成分とする単量体成分
    (b)′80〜30重量部を乳化重合して得られる高ニ
    トリルグラフト共重合体、を主成分とし、かつゴム成分
    〔(a)+(a)′〕の含有量が10〜35重量%とな
    したポリオルガノシロキサン系熱可塑性樹脂組成物から
    なる、耐フロン性成形材料。
  2. 【請求項2】 (A)ポリオルガノシロキサン系熱可塑
    性樹脂が、一般式R1 n SiO(4-n)/2 (式中、R1
    置換または非置換の1価の炭化水素基であり、nは0〜
    3の整数を示す)で表される構造単位を有するオルガノ
    シロキサン90〜99.8重量%と、一般式(I) 【化1】 (式中、R2 は水素原子または炭素数1〜6のアルキル
    基を示す)で表される、不飽和基とアルコキシシリル基
    とを併せ持つグラフト交叉剤10〜0.2重量%とを共
    縮合して得られる変性ポリオルガノシロキサン(a)の
    存在下に、少なくともシアン化ビニル化合物を含む単量
    体成分(b)を重合して得られるものである、請求項1
    記載の耐フロン性成形材料。
JP5267729A 1993-10-01 1993-10-01 耐フロン性成形材料 Withdrawn JPH07102140A (ja)

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JP2012158630A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Nippon A&L Inc 熱可塑性樹脂組成物

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