JP2001261755A - グラフト共重合体およびそれを含む熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

グラフト共重合体およびそれを含む熱可塑性樹脂組成物

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JP2001261755A
JP2001261755A JP2000073155A JP2000073155A JP2001261755A JP 2001261755 A JP2001261755 A JP 2001261755A JP 2000073155 A JP2000073155 A JP 2000073155A JP 2000073155 A JP2000073155 A JP 2000073155A JP 2001261755 A JP2001261755 A JP 2001261755A
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Yoshihiro Nakai
義博 中井
Hisaya Yokohama
久哉 横浜
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料着色性、耐衝撃性、特に低温環境下での
耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 重量平均粒子径が100nm以下である
ポリオルガノシロキサン(a)と、少なくともジエン系
単量体(b−1)を構成成分として有するゴム状重合体
(b)とが複合化した、重量平均粒子径が30〜300
nmである複合ゴム状重合体((a)+(b))に対
し、芳香族アルケニル化合物単量体、(メタ)アクリル
酸エステル単量体、シアン化ビニル系化合物単量体から
選ばれる少なくとも一種の単量体(c)がグラフトした
グラフト重合体(A)を使用する。このグラフト重合体
(A)が配合された熱可塑性樹脂組成物は、広い温度領
域で高い衝撃特性を発現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔料着色性、耐衝
撃性、特に低温環境下での耐衝撃性に優れた熱可塑性樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂材料の耐衝撃性を向上させること
は、材料の用途の拡大だけでなく成形品の薄肉化や大型
化への対応を可能にするなど、工業的な有用性は非常に
大きく、これまで様々な手法が検討されてきた。このう
ち、ゴム質重合体を硬質樹脂と組み合わせることによっ
て、材料の耐衝撃性を高めた材料としては、ABS樹
脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂、変性PPE樹
脂、MBS樹脂強化ポリ塩化ビニル樹脂等が既に工業的
に使用されている。
【0003】このようなゴム変性樹脂材料の低温衝撃特
性を改良する第一の方法として、アルキル(メタ)アク
リレートゴムにジエン系ゴムを組み合わせた複合ゴム状
重合体が特公昭47−47863号公報、特公昭59−
49245号公報等で提案され、さらにその成形性、光
沢や耐衝撃性バランスを改良する方法として、特公平3
−66329号公報に酸基含有共重合体ラテックスで肥
大化したジエン系ゴムを粒子内部に含み、グラフト交叉
剤と架橋剤を併用して得られる架橋アクリル酸エステル
系重合体を外層部とした複合ゴム状グラフト共重合体を
用いることが提案されている。さらにゴム変性樹脂の低
温衝撃特性を改良する第二の方法として、アルキル(メ
タ)アクリレートゴムにポリオルガノシロキサンを組み
合わせた複合ゴム状重合体を用いることが特開平1−1
90746号公報に記載され、また、特開平4−239
015号公報には100nmを越えるポリオルガノシロ
キサンにジエンゴムを複合化させることにより樹脂材料
の耐衝撃性を向上させる方法が提案されている。また、
特開平11−100481号公報にはポリオルガノシロ
キサンラテックスとアクリルゴム系ゴムラテックスおよ
び/またはジエン系ゴムラテックスとの共肥大化ゴムを
用いることによって耐衝撃性等の樹脂特性を改良する旨
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
従来の手法では、常温付近においてはある程度の耐衝撃
性が得られても、広い温度領域、特に、低温環境下での
耐衝撃性が十分ではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
状況に鑑み鋭意検討した結果、特定のポリオルガノシロ
キサンとゴム状重合体とを複合化させ、特定の粒子径に
制御された複合ゴム状重合体に単量体をグラフトさせた
グラフト共重合体を使用することによって、広い温度領
域で高い衝撃特性を発現できることを見出し、本発明に
到達した。すなわち本発明のグラフト共重合体(A)
は、重量平均粒子径が100nm以下であるポリオルガ
ノシロキサン(a)と、少なくともジエン系単量体(b
−1)を構成成分として有するゴム状重合体(b)とが
複合化した、重量平均粒子径が30〜300nmである
複合ゴム状重合体((a)+(b))に、芳香族アルケ
ニル化合物単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量
体、シアン化ビニル系化合物単量体から選ばれる少なく
とも一種の単量体(c)がグラフト重合したことを特徴
とする。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑
性樹脂(B)に上記グラフト共重合体(A)が配合され
ていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるポリオルガノ
シロキサン(a)には特に制限はないが、好ましくは、
ビニル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサン
である。さらに好ましくは、ビニル重合性官能基を含有
するシロキサン単位0.3〜3モル%とジメチルシロキ
サン単位97〜99.7モル%からなり、さらに3個以
上のシロキサン結合を有するケイ素原子がポリジメチル
シロキサン中の全ケイ素原子に対し1モル%以下のポリ
オルガノシロキサンである。また、ポリオルガノシロキ
サン(a)粒子の大きさは、得られるグラフト共重合体
(A)を配合した熱可塑性樹脂組成物の低温環境下での
衝撃特性が優れ、かつ、熱可塑性樹脂組成物の顔料着色
性も優れることから、重量平均粒子径が100nm以下
である。さらに好ましくは80nm以下である。
【0007】ポリオルガノシロキサン(a)中におい
て、ビニル重合性官能基を含有するシロキサン単位が
0.3モル%未満では、ポリオルガノシロキサン(a)
とゴム状重合体(b)との複合化が不十分となる場合が
ある。その結果、グラフト共重合体(A)を含む熱可塑
性樹脂組成物の成形品表面において、ポリオルガノシロ
キサン(a)がブリ−ドアウトし、外観が不良となりや
すい。また、ビニル重合性官能基を含有するシロキサン
単位が3モル%を超える場合や、3個以上のシロキサン
結合を有するケイ素原子がポリオルガノシロキサン
(a)中の全ケイ素原子に対し1モル%を超える場合
は、グラフト共重合体(A)を含む熱可塑性樹脂組成物
の耐衝撃性が低くなる場合がある。さらに、グラフト共
重合体(A)を含む熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性と成
形外観がともに優れることから、好ましくは、ポリオル
ガノシロキサン(a)中のビニル重合性官能基を含有す
るシロキサン単位は0.5〜2モル%、より好ましくは
0.5〜1モル%である。
【0008】ポリオルガノシロキサン(a)の製造に用
いられるジメチルシロキサンとしては、3員環以上のジ
メチルシロキサン系環状体が挙げられ、3〜7員環のも
のが好ましい。具体的にはヘキサメチルシクロトリシロ
キサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメ
チルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキ
サシロキサン等が挙げられ、これらは単独でまたは二種
以上混合して用いられる。
【0009】ビニル重合性官能基を含有するシロキサン
としては、ビニル重合性官能基を含有し、かつ、ジメチ
ルシロキサンとシロキサン結合を介して結合しうるもの
であり、ジメチルシロキサンとの反応性を考慮すると、
ビニル重合性官能基を含有する各種アルコキシシラン化
合物が好ましい。具体的には、β−メタクリロイルオキ
シエチルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリ
ロイルオキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ−メ
タクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロイルオキシプロピルエトキシジエチルシラ
ン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジエトキシメチ
ルシランおよびδ−メタクリロイルオキシブチルジエト
キシメチルシラン等のメタクリロイルオキシシロキサ
ン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン
等のビニルシロキサン、p−ビニルフェニルジメトキシ
メチルシランさらにγ−メルカプトプロピルジメトキシ
メチルシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン等のメルカプトシロキサンが挙げられる。これらビ
ニル重合性官能基を含有するシロキサンは、単独で、ま
たは二種以上の混合物として用いることができる。
【0010】ポリオルガノシロキサン(a)を製造する
ためには、まず、ジメチルシロキサンとビニル重合性官
能基を含有するシロキサンからなる混合物に、必要に応
じてシロキサン系架橋剤を添加して、乳化剤と水によっ
て乳化させてラテックスを得る。ついで、このラテック
スを高速回転による剪断力で微粒子化するホモミキサ−
や、高圧発生機による噴出力で微粒子化するホモジナイ
ザ−等を使用して微粒子化させる。ホモジナイザー等の
高圧乳化装置を使用すると、ポリオルガノシロキサンラ
テックスの粒子径の分布が小さくなるので好ましい。そ
して、この微粒化後のラテックスを、酸触媒が含まれる
酸水溶液中に添加して高温下で重合させる。重合の停止
は、反応液を冷却し、さらに、苛性ソーダ、苛性カリ、
炭酸ナトリウムなどのアルカリ性物質で中和することに
より行う。
【0011】酸触媒の添加方法は、あらかじめ、シロキ
サン化合物、乳化剤および水とともに酸触媒を混合する
方法でもよいし、高温の酸水溶液を、シロキサン混合物
が微粒化したラテックス中に滴下する方法でもよい。し
かし、得られるポリオルガノシロキサン(a)の粒子径
を制御しやすいことから、シロキサン混合物が微粒子化
したラテックスを高温の酸水溶液中に一定速度で滴下す
る方法が好ましい。重合時間は、酸触媒をシロキサン混
合物、乳化剤および水とともに混合、微粒子化させて重
合する場合は2時間以上、さらに好ましくは5時間以上
である。シロキサン混合物が微粒子化したラテックス
を、酸触媒の水溶液中に滴下する方法では、ラテックス
の滴下終了後1時間程度保持することが好ましい。ま
た、重合温度は、50℃以上が好ましく、さらに好まし
くは80℃以上である。
【0012】ポリオルガノシロキサン(a)を製造する
際に使用されるシロキサン系架橋剤としては、3官能性
または4官能性のシラン系架橋剤、例えばトリメトキシ
メチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシ
シラン等が挙げられる。また、乳化剤としては、アニオ
ン系乳化剤が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル
硫酸エステルナトリウムなどの中から選ばれた乳化剤が
使用される。これらの中では、特にアルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウムな
どのスルホン酸系の乳化剤が好ましい。これらの乳化剤
は、シロキサン混合物100重量部に対して、0.05
〜5重量部程度の範囲で使用される。0.05重量部未
満では使用量が少なく分散状態が不安定となり、微小な
粒子径の乳化状態を保てなくなる場合がある。また、5
重量部を超えると使用量が多く、乳化剤そのものの色や
それに起因する樹脂組成物の劣化によって、成形品の色
に大きな影響を与える場合がある。
【0013】ポリオルガノシロキサン(a)の重合に用
いられる酸触媒としては、脂肪族スルホン酸、脂肪族置
換ベンゼンスルホン酸、脂肪族置換ナフタレンスルホン
酸などのスルホン酸類および硫酸、塩酸、硝酸などの鉱
酸類が挙げられる。これらの酸触媒は一種でまたは二種
以上を組み合わせて用いられる。また、これらの中で
は、ポリオルガノシロキサン(a)ラテックスの安定化
作用にも優れているため、脂肪族置換ベンゼンスルホン
酸が好ましく、n−ドデシルベンゼンスルホン酸が特に
好ましい。また、n−ドデシルベンゼンスルホン酸と硫
酸などの鉱酸とを併用すると、ポリオルガノシロキサン
ラテックスに使用した乳化剤の色が樹脂組成物成形品の
色に与える影響を小さく抑えることができる。
【0014】グラフト重合体(A)を構成する複合ゴム
状重合体((a)+(b))は、ポリオルガノシロキサ
ンと、(b)少なくともジエン系単量体(b−1)を構
成成分として有するゴム状重合体(b)とが複合化した
ものである。ここでいう「複合化」とは、ポリオルガノ
シロキサン(a)に対し、ジエン系単量体単位(b−
1)を必須成分としたゴム状重合体(b)がミクロレベ
ルで絡みあった、もしくはお互いに化学的に結合を持っ
た状態をいう。よって、化学的結合を有していてもいな
くとも良い。この場合、ラテックス粒子同士の共肥大化
やヘテロ凝集、さらにはポリマー同士の単なる混合物の
ようなミクロレベルでの絡み合いが少ない状態はこの
「複合化」の定義には含まれない。複合ゴム状重合体
((a)+(b))中のポリオルガノシロキサン(a)
の量には制限はないが、1〜99重量%が好ましい。1
重量%未満または99重量%を超えると、得られるグラ
フト共重合体(A)を添加した熱可塑性樹脂組成物の耐
衝撃性が低下する場合がある。さらに好ましくは3〜9
5重量%、より好ましくは5〜90重量%である。
【0015】複合ゴム状重合体((a)+(b))に用
いられるジエン系単量体(b−1)としては、1,3−
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役
ジエン系単量体が挙げられるが、グラフト共重合体
(A)を含む熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が優れるこ
とから、1,3−ブタジエンが好ましい。ゴム状重合体
(b)中のジエン系単量体(b−1)の量は、ゴム状重
合体(b)100重量%中50〜100重量%が好まし
い。50重量%未満では、グラフト共重合体(A)を含
む熱可塑性樹脂組成物が、優れた低温衝撃特性を発現す
ることができなくなる場合がある。
【0016】ゴム状重合体(b)を構成する単量体に
は、上記ジエン系単量体(b−1)以外に、その他の共
重合可能な単量体(b−2)が含まれていてもよい。こ
のような単量体(b−2)としては、アルキル基の炭素
数が2〜8のアクリル酸アルキルエステルが挙げられ
る。これは、アクリル酸と、炭素数が2〜8の直鎖また
は側鎖を有するアルコールとのエステルであり、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル等が挙げられる。特に好ましくはアクリル酸
−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルであ
る。その他には、スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン等の芳香族アルケニル系単量体、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系
単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル等のアルキル基の炭素数2〜8のアクリ
ル酸アルキルエステル等、その他ジビニルベンゼン、メ
タクリル酸アリル、ポリエチレングリコールジメタクリ
ル酸エステル、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸
トリアリル、トリメリット酸トリアリル等の二以上の重
合性官能基を有する化合物等が挙げられ、これらは単独
または二種以上を併用して使用できる。ゴム状重合体
(b)中のその他の共重合可能な単量体(b−2)の量
は、ゴム状重合体(b)100重量%中50〜100重
量%が好ましい。50重量%を超えると、ジエン系単量
体単位(b−1)の割合が小さくなりすぎ、グラフト共
重合体(A)を含む樹脂組成物が、優れた低温衝撃特性
を発現することができなくなる場合がある。
【0017】複合ゴム状重合体((a)+(b))の製
造方法は、複合化のベースとなるポリオルガノシロキサ
ン(a)がラテックスの形態で供給されること、また、
グラフト共重合体(A)を製造する際の自由度が大きい
ことから、乳化重合が最適である。具体的には、ポリオ
ルガノシロキサン(a)ラテックスに、少なくともジエ
ン系単量体(b−1)を有する単量体混合物を一括また
は滴下して断続的に供給して、開始剤、乳化剤、触媒等
を使用してラジカル重合する方法が挙げられる。
【0018】ラジカル重合に使用される開始剤として
は、例えば、過硫酸塩、過酢酸、および過フタル酸等の
過酸、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過酸
塩、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼ
ンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパー
オキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、アセ
チルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オ
クタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ブチレート、ジクミルパーオキサイド、クミルパーオキ
シネオデカノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート等公知の
過酸化物等を1種または2種以上を併用して用いること
ができる。より好ましくはt−ブチルハイドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイ
ドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド等の有機ハイドロパーオキサイドである。また、レド
ックス系に用いる還元剤としては、デキストローズ(ブ
ドウ糖)等の糖類やナトリウムホルムアルデヒドスルホ
キシレート(ロンガリット)、重亜硫酸ナトリウム等の
公知の還元剤が使用でき、好ましくはナトリウムホルム
アルデヒドスルホキシレートである。
【0019】ラジカル重合に使用される触媒としては、
鉄や銅、コバルト、ニッケル等の公知の遷移金属塩、例
として硫酸塩、硝酸塩、塩素酸塩等が使用できる。ま
た、ラジカル重合には公知の連鎖移動剤を使用しても良
い。連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデシルメルカ
プタン、t―ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメ
ルカプタン等のメルカプタン類、テトラエチルチウラム
スルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、
ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド等のスルフィ
ド類、テルピノーレン、α−ピネン、β−ピネン、α−
テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、ミルセ
ン、ジペンテン等のテルペン類、ペンタフェニルエタン
等の炭化水素類、アクロレイン、メタクロレイン、アリ
ルアルコール、α−スチレンダイマー、2,5−ジヒド
ロフラン、1,4−シクロヘキサジエン等を挙げること
ができる。これらはそれぞれ単独で、あるいは二種以上
を組み合わせて併用することができる。
【0020】乳化剤としてはアニオン系またはノニオン
系乳化剤が好ましい。アニオン系乳化剤の例としては、
例えばラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸等の高級脂肪酸塩、アビエチン酸等の樹脂酸塩、
炭素数1〜18のアルキル機を有するアルケニルコハク
酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリ
ルスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ス
ルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、N−ラウロ
イルサルコシンナトリウム、アルケニルコハク酸ジカリ
ウム、脂肪族アミンおよび脂肪族アマイドの硫酸塩、脂
肪アルコールリン酸エステル塩、二塩基性脂肪酸エステ
ルのスルホン酸塩、脂肪族アミドスルホン酸塩、ホルマ
リン縮合物のナフタリンスルホン酸塩等が挙げられる。
また、ノニオン系乳化剤の例としては、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンセシ
ルエーテルおよびポリオキシエチレンラウリルエーテル
等が使用できる。さらに、ポリオルガノシロキサン
(a)ラテックスの調製に用いた乳化剤をそのまま利用
することもできる。これらの乳化剤は一種または二種以
上を併用することができる。
【0021】このようにして得られた複合ゴム状重合体
((a)+(b))は、ベースとなるポリオルガノシロ
キサン(a)ラテックスの重量平均粒子径が比較的小さ
な100nm以下であるため、150nm以下の小粒子
径となる場合が多い。そのような場合には、得られた複
合ゴム状重合体((a)+(b))の重量平均粒子径
を、肥大化処理によって30〜300nmの範囲になる
よう肥大化させて使用する。重量平均粒子径が30〜3
00nmの範囲の複合ゴム状重合体((a)+(b))
を使用すると、得られたグラフト共重合体(A)を含む
熱可塑性樹脂組成物は、優れた低温衝撃特性を発現する
ため好ましい。複合ゴム状重合体((a)+(b))の
重量平均粒子径が30nm未満では、熱可塑性樹脂組成
物の顔料着色性は良好になるものの、室温および低温で
の耐衝撃性が低下する場合がある。また、300nmを
超える場合には低温での耐衝撃性が低下し、かつ、顔料
着色性も悪化する場合がある。
【0022】複合ゴム状重合体((a)+(b))の肥
大化方法には、公知のように無機または有機酸、塩を添
加する方法、酸基含有共重合体ラテックスを添加する方
法等があり特に制限はないが、ベースとなるポリオルガ
ノシロキサンの製造にスルホン酸系乳化剤を使用するこ
とが望ましく、ポリオルガノシロキサンの製造にスルホ
ン酸系乳化剤を使用する場合には、酸基含有共重合体ラ
テックスを肥大化剤として添加すると、肥大化効率が優
れ好ましい。肥大化剤として用いる酸基含有共重合体ラ
テックスとは、酸基含有単量体とアクリル酸アルキルエ
ステルとを共重合体の構成成分とする共重合体ラテック
スである。酸基含有単量体としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸およびクロトン酸等が挙げられ、
アクリル酸アルキルエステルとしてはアルキル基の炭素
数が1〜12のアクリル酸アルキルエステルが挙げられ
る。酸基含有共重合体中の酸基含有単量体成分の量とし
ては、肥大化時のラテックスの安定性が優れ、得られる
複合ゴム状重合体((a)+(b))の平均粒子径を制
御しやすいことから、共重合体中3〜30重量%、さら
に好ましくは10〜25重量%である。また、酸基含有
重合体ラテックス中の酸基含有重合体の重量平均粒子径
は、肥大化時のラテックスの安定性が優れ、得られる複
合ゴム状重合体((a)+(b))の平均粒子径を制御
しやすいことから、100〜200nmが好ましい。肥
大化の方法は、乳化重合で製造した複合ゴム状重合体ラ
テックスに酸基含有ラテックスを添加することによって
行うことができる。
【0023】本発明のグラフト共重合体(A)は、複合
ゴム状重合体((a)+(b))に、芳香族アルケニル
化合物単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体、シ
アン化ビニル系化合物単量体から選ばれる少なくとも一
種の単量体(c)がグラフトした構造を有するものであ
る。芳香族アルケニル化合物としては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等であり、メ
タクリル酸エステルとしては、例えばメチルメタクリレ
−ト、エチルメタクリレ−ト、2−エチルヘキシルメタ
クリレ−ト等であり、アクリル酸エステルとしては、例
えばメチルアクリレ−ト、エチルアクリレ−ト、ブチル
アクリレ−ト等であり、シアン化ビニル化合物として
は、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等で
ある。このうち、グラフト共重合体(A)を含む熱可塑
性樹脂組成物の熱安定性や耐衝撃発現性、成形加工性が
ともに優れることから、単量体(c)としてスチレンと
アクリロニトリルの混合物が好ましい。
【0024】複合ゴム状重合体((a)+(b))に、
単量体(c)をグラフトする方法には特に制限はない
が、複合ゴム状重合体((a)+(b))ラテックス
に、単量体(c)を加え、一段でまたは多段で、開始
剤、乳化剤、触媒等を使用してラジカル重合することに
より得られる。重合終了後、ラテックスを酢酸カルシウ
ムまたは硫酸アルミニウム等の金属塩を溶解した熱水中
に投入し、塩析、凝固することによりグラフト共重合体
(A)を分離し、回収することができる。グラフト重合
の際、単量体(c)中には、グラフトポリマ−の分子量
やグラフト率を調製するための各種連鎖移動剤を添加す
ることができる。また、キレート剤や減粘剤、pH調節
剤等の無機塩を使用してもよい。
【0025】開始剤としては、例えば、過硫酸塩、過酢
酸、および過フタル酸等の過酸、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム等の過酸塩、過酸化水素、t−ブチルハ
イドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、
p−メンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、イソブ
チリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘ
キサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシブチレート、ジクミルパーオ
キサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシア
リルカーボネート等公知の過酸化物を1種または2種以
上を併用して用いることができる。より好ましくはt−
ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド等の有機ハイドロパーオキサ
イドである。また、レドックス系に用いる還元剤として
は、デキストローズ(ブドウ糖)等の糖類やナトリウム
ホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、
重亜硫酸ナトリウム等の公知の還元剤が使用でき、好ま
しくはナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートで
ある。
【0026】触媒としては、鉄や銅、コバルト、ニッケ
ル等の公知の遷移金属塩、例として硫酸塩、硝酸塩、塩
素酸塩等が使用できる。連鎖移動剤としては例えば、n
−ドデシルメルカプタン、t―ドデシルメルカプタン、
n−ステアリルメルカプタン等のメルカプタン類、テト
ラエチルチウラムスルフィド、ジペンタメチレンチウラ
ムジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフ
ィド等のスルフィド類、テルピノーレン、α−ピネン、
β−ピネン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テ
ルピネン、ミルセン、ジペンテン等のテルペン類、ペン
タフェニルエタン等の炭化水素類、アクロレイン、メタ
クロレイン、アリルアルコール、α−スチレンダイマ
ー、2,5−ジヒドロフラン、1,4−シクロヘキサジ
エン等を挙げることができる。これらはそれぞれ単独
で、あるいは二種以上を組み合わせて併用することがで
きる。
【0027】乳化剤としてはアニオン系またはノニオン
系乳化剤が好ましい。アニオン系乳化剤の例としては、
例えばラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸等の高級脂肪酸塩、アビエチン酸等の樹脂酸塩、
炭素数1〜18のアルキル機を有するアルケニルコハク
酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリ
ルスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ス
ルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、N−ラウロ
イルサルコシンナトリウム、アルケニルコハク酸ジカリ
ウム、脂肪族アミンおよび脂肪族アマイドの硫酸塩、脂
肪アルコールリン酸エステル塩、二塩基性脂肪酸エステ
ルのスルホン酸塩、脂肪族アミドスルホン酸塩、ホルマ
リン縮合物のナフタリンスルホン酸塩等が挙げられる。
また、ノニオン系乳化剤の例としては、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンセシ
ルエーテルおよびポリオキシエチレンラウリルエーテル
等が使用できる。さらに、ポリオルガノシロキサン
(a)ラテックスの調製に用いた乳化剤をそのまま利用
することができる。これら乳化剤は一種または二種以上
を併用することができる。これら乳化剤の使用量には特
に制限はないが、グラフト共重合体(A)を添加した熱
可塑性樹脂組成物の色に影響を与えたり(熱帯色)、ブ
リードアウトを起こしたりする等の悪影響を避けるため
に、得られるグラフト重合体(A)100重量部に対し
て10重量部以下とすることが好ましい。
【0028】グラフト共重合体(A)100重量%中に
おける複合ゴム状重合体((a)+(b))の比率は1
0〜80重量%が好ましい。10重量%未満では、グラ
フト共重合体(A)を添加した熱可塑性樹脂組成物中の
複合ゴム状重合体((a)+(b))の割合が低くなる
ため耐衝撃性が低くなる場合がある。一方、80重量%
を超えると熱可塑性樹脂組成物中での複合ゴム状重合体
((a)+(b))の分散性が悪化するため、耐衝撃性
が低下する場合がある。より好ましくは20〜75重量
%、さらに好ましくは25〜70重量%である。
【0029】本発明で使用される熱可塑性樹脂(B)と
しては、特に限定されるものではないが、得られる熱可
塑性樹脂組成物が良好な耐衝撃性を有し、優れた顔料着
色性を発現することから、芳香族アルケニル単量体を構
成成分とする共重合体、シアン化ビニル単量体と芳香族
アルケニル単量体を構成成分とする共重合体、シアン化
ビニル単量体と芳香族アルケニル単量体と(メタ)アク
リル酸エステル単量体を構成成分とする共重合体、芳香
族アルケニル単量体とシアン化ビニル単量体とN置換マ
レイミド単量体を構成成分とする共重合体、(メタ)ア
クリル酸エステル単量体を構成成分とする共重合体、芳
香族アルケニル単量体と(メタ)アクリル酸エステル単
量体を構成成分とする共重合体、ポリカーボネート樹
脂、PBT樹脂、PET樹脂等のポリエステル樹脂から
選ばれる少なくとも一種以上であることが好ましい。好
ましい熱可塑性樹脂(B)の具体例としては、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリメチルメタクリ
レート樹脂、スチレン−メチルメタクリレート共重合体
樹脂、ポリスチレン樹脂およびアクリロニトリル−スチ
レン−メチルメタクリレート三元共重合体、アクリロニ
トリル−スチレン−N−フェニルマレイミド三元共重合
体である。本発明の熱可塑性樹脂樹脂組成物中のグラフ
ト共重合体(A)および熱可塑性樹脂(B)の含有量は
特に限定されるものではないが、得られる熱可塑性樹脂
組成物の耐衝撃性および剛性がともに優れることから、
熱可塑樹脂組成物を100重量%とした場合、グラフト
共重合体(A)が5〜100重量%で熱可塑性樹脂
(B)が0〜95重量%の範囲であることが好ましく、
さらに好ましくはグラフト共重合体(A)が10〜90
重量%で熱可塑性樹脂(B)が90〜10重量%の範囲
である。
【0030】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記グラ
フト共重合体(A)および熱可塑性樹脂(B)を通常使
用される各種溶融混練機で溶融混合することにより製造
できる。溶融混練する際には、押出機または、バンバリ
ーミキサー、加圧ニーダー、ロール等の混練機等を用い
ればよい。また、さらに必要に応じて染料、顔料、安定
剤、補強剤、充填材、難燃剤、発泡剤、滑剤、可塑剤等
を配合することができる。また、熱可塑性樹脂組成物
は、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、圧縮成形
法、カレンダー成形法、インフレーション成形法等の各
種成形方法によって、目的の成形品とされる。本発明の
熱可塑性樹脂組成物の工業的用途例としては、車両部品
特に無塗装で使用される各種外装・内装部品、壁材、窓
枠等の建材部品、食器、玩具、掃除機ハウジング、テレ
ビジョンハウジング、エアコンハウジング等の家電部
品、インテリア部材、船舶部材および通信機器ハウジン
グ等が挙げられる。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、この実施例によって本発明はなんら制限さ
れるものではない。なお、以下の例中の%および部数は
ことわりのない限りは重量基準とする。 [参考例1] ポリオルガノシロキサン(a−1)ラテックスの製造 オクタメチルシクロテトラシロキサン 98部 γ−メタクリロイルオキシ プロピルジメトキシメチルシラン 2部 を混合してシロキサン系混合物100重量部を得た。こ
れに ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.67部 蒸留水 300部 からなる水溶液を添加し、ホモミキサーにて10000
回転/分で2分間撹拌した後、ホモジナイザーに200
kg/cm2 の圧力で1回通し、安定な予備混合オルガ
ノシロキサンラテックスを得た。一方、試薬注入容器、
冷却管、ジャケット加熱機および攪拌装置を備えた反応
器内に、 ドデシルベンゼンスルホン酸 10部 蒸留水 90部 を入れ、10%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液を
調製した。この水溶液を85℃に加熱した状態で、予備
混合オルガノシロキサンラテックスを4時間に亘って滴
下し、滴下終了後1時間温度を維持し、冷却した。次い
でこの反応物を苛性ソーダ水溶液で中和した。このよう
にして得られたラテックスを170℃で30分間乾燥し
て固形分を求めたところ、17.7%であった。また、
ポリオルガノシロキサン(a−1)ラテックス中のポリ
オルガノシロキサンの重量平均粒子径は50nmであっ
た。
【0032】 [参考例2] ポリオルガノシロキサン(a−2)ラテックスの製造 オクタメチルシクロテトラシロキサン 97.5部 γ−メタクリロイルオキシプロピル ジメトキシメチルシラン 0.5部 テトラエトキシシラン 2部 を混合してシロキサン系混合物100部を得た。これに ドデシルベンゼンスルホン酸 1部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1部 蒸留水 200部 からなる水溶液を添加し、ホモミキサーにて10000
回転/分で2分間撹拌した後、ホモジナイザーに200
kg/cm2 の圧力で1回通し、安定な予備混合オルガ
ノシロキサンラテックスを得た。この予備混合オルガノ
シロキサンラテックスを、冷却管、ジャケット加熱器お
よび攪拌装置を備えた反応器内に入れ、攪拌混合しなが
ら80℃で5時間加熱した後約20℃に冷却し、そのま
ま48時間放置した。次いでこの反応物を苛性ソーダ水
溶液でpH7.0に中和し重合を完結した。このように
して得られたポリオルガノシロキサン(a−2)ラテッ
クスを170℃で30分間乾燥して固形分を求めたとこ
ろ、36.5%であった。また、ポリオルガノシロキサ
ン(a−2)ラテックス中のポリオルガノシロキサンの
重量平均粒子径は160nmであった。
【0033】 [参考例3] 複合ゴム状重合体(ab−1)の製造 攪拌機および温度調節器付きステンレス製10Lオートクレーブに、 ポリオルガノシロキサン(a−1)ラテックス(固形分) 10部 オレイン酸カリウム 0.3部 不均化ロジン酸カリウム 0.7部 無水硫酸ナトリウム 0.2部 ロンガリット 0.2部 tert−ドデシルメルカプタン 0.15部 ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.3部 蒸留水(a−1ラテックス中の水も含む) 145部 を攪拌しながら仕込み、窒素置換後、 1、3−ブタジエン 90部 を仕込み、内温50℃に昇温した。その後、 硫酸第一鉄七水塩 0.003部 無水ピロリン酸ナトリウム 0.18部 蒸留水 5部 からなる水溶液を添加し、重合を開始した。30分後に
内温を55℃に昇温し、そのさらに30分後に、 n−ドデシルメルカプタン 0.3部 を添加した。以後7時間重合を継続し、 ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム 0.02部 を添加して重合を停止させた後、反応機内の残存1,3
−ブタジエンモノマーを水蒸気蒸留により除去した。こ
のようにして、固形分39.0%、重量平均粒子径85
nmである複合ゴム状重合体ラテックス(ab−1)を
得た。
【0034】 [参考例4] 複合ゴム状重合体(ab−2)の製造 攪拌機および温度調節器付きステンレス製10Lオートクレーブに、 ポリオルガノシロキサン(a−2)ラテックス(固形分) 10部 オレイン酸カリウム 0.9部 不均化ロジン酸カリウム 1.9部 無水硫酸ナトリウム 0.2部 ロンガリット 0.2部 tert−ドデシルメルカプタン 0.15部 ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.3部 蒸留水(a−1ラテックス中の水も含む) 145部 を攪拌しながら仕込み、窒素置換後、 1、3−ブタジエン 90部 を仕込み、内温50℃に昇温した。その後、 硫酸第一鉄七水塩 0.003部 無水ピロリン酸ナトリウム 0.18部 蒸留水 5部 からなる水溶液を添加し、重合を開始した。30分後に
内温を55℃に昇温し、そのさらに30分後に、 n−ドデシルメルカプタン 0.3部 を添加した。以後7時間重合を継続し、 ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム 0.02部 を添加して重合を停止させた後、反応器内の残存1,3
−ブタジエンモノマーを水蒸気蒸留により除去した。冷
却後、固形分39.6%、重量平均粒子径130nmで
ある複合ゴム状重合体ラテックス(ab−2)を得た。
【0035】[参考例5] 複合ゴム状重合体ラテック
ス(ab−3)の製造 参考例3の製造例において、用いるポリオルガノシロキ
サン(a−1)ラテックスの量を25部、1,3−ブタ
ジエンの量を75部とした以外は同様にして重合を行
い、固形分39.5%、重量平均粒子径85nmである
複合ゴム状重合体ラテックス(ab−3)を得た。
【0036】[参考例6] 複合ゴム状重合体ラテック
ス(ab−4)の製造 参考例3の製造例において、用いるポリオルガノシロキ
サン(a−1)ラテックスの量を50部、1,3−ブタ
ジエンの量を50部とした以外は同様にして重合を行
い、固形分39.3%、重量平均粒子径75nmである
複合ゴム状重合体ラテックス(ab−4)を得た。
【0037】[参考例7] 複合ゴム状重合体ラテック
ス(ab−5)の製造 参考例3の製造例において、用いるポリオルガノシロキ
サン(a−1)ラテックスの量を75部、1,3−ブタ
ジエンの量を25部とした以外は同様にして重合を行
い、固形分39.0%、重量平均粒子径60nmである
複合ゴム状重合体ラテックス(ab−5)を得た。
【0038】[参考例8] 肥大化用酸基含有共重合体
(K−1)の合成 冷却管、ジャケット加熱器および攪拌装置を備えた反応
器内に、窒素気流下で下記各成分を仕込み、攪拌を行い
ながら内温65℃に昇温した。 オレイン酸カリウム 2.0部 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(70%溶液) 3.6部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート二水和物 0.3部 硫酸第一鉄七水塩 0.003部 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.009部 イオン交換水 200部 これに、 n−ブチルアクリレート 83.5部 メタクリル酸 16.5部 クメンヒドロパーオキシド 0.5部 からなる混合物を2時間かけて添加し、添加終了後も2
時間そのままの温度で重合を継続した後に冷却した。重
合転化率は98%であり、平均粒子径150nmの肥大
化用酸基含有共重合体ラテックス(K−1)を得た。
【0039】[参考例9] ゴム状重合体ラテックス
(b−1)の製造 参考例4において、用いるポリオルガノシロキサン(a
−1)ラテックスの量を0部、1,3−ブタジエンの量
を100部とした以外は同様にして重合を行い、固形分
40.2%、重量平均粒子径80nmであるポリオルガ
ノシロキサンを含まないゴム状重合体ラテックス(b−
1)を得た。
【0040】[参考例10] 熱可塑性樹脂(B−1)
の製造 公知の懸濁重合方法により、アクリロニトリル成分29
重量%およびスチレン成分71重量%よりなり、N,N
−ジメチルホルムアミド溶液から25℃で測定した還元
粘度が0.60dl/gであるアクリロニトリル−スチ
レン共重合体(SAN樹脂)を得た。
【0041】[実施例1] グラフト共重合体(A−
1)の製造 攪拌機および温度調節器、コンデンサー付きガラス製反
応器に、複合ゴム状重合体(ab−1、固形分として)
59.0部を入れ、室温のまま攪拌し、これに、酸基含
有共重合体ラテックス(K−1、固形分として)1.0
部を添加し、そのまま30分攪拌を継続し、重量平均粒
子径230nmである肥大化されたゴム状重合体ラテッ
クスを調製した。これに、 水酸化ナトリウム 0.08部 デキストローズ 0.45部 蒸留水(肥大化ラテックス中の水を含む) 137部 を添加した後に内温を50℃に昇温し、これに、 アクリロニトロリル 11.6部 スチレン 28.4部 tert−ドデシルメルカプタン 0.5部 クメンハイドロパーオキシド 0.2部 からなる混合物を180分間かけて滴下供給し、その間
内温を50℃から65℃まで上昇させた。滴下終了後、
さらに、 クメンハイドロパーオキシド 0.1部 を添加してさらに1時間、65℃のまま攪拌を継続し
た。冷却後、老化防止剤(吉富化学(株)製アンテージ
W−400)0.2部を添加し、このラテックスを、6
5℃に昇温した1.5倍量の1%硫酸マグネシウム水溶
液中に投入し、さらに90℃に昇温した。その後、脱水
および水洗を数度繰り返した後に最後は脱水、乾燥し乳
白色粉末状のグラフト共重合体(A−1)を得た。
【0042】[比較例1] グラフト共重合体(A−
2)の製造 用いる複合ゴム状重合体ラテックスを(ab−1)から
(ab−2)に変更(ゴム状重合体ラテックスの重量平
均粒子径を240nm)した以外は実施例1と同様にし
て重合を行い、グラフト共重合体(A−2)を得た。
【0043】[実施例2] グラフト共重合体(A−
3)の製造 用いるゴム状重合体ラテックスの量を60部(固形分)
とし、酸基含有共重合体ラテックスを用いない(複合ゴ
ム状重合体ラテックスの重量平均粒子径を85nm)以
外は実施例1と同様にして重合を行い、グラフト共重合
体(A−3)を得た。
【0044】[実施例3] グラフト共重合体(A−
4)の製造 用いるゴム状重合体ラテックスの量を58.5部(固形
分)とし、酸基含有共重合体ラテックスの量を1.5部
(固形分)とし、肥大化後のゴム状重合体ラテックスの
重量平均粒子径を280nmとした以外は実施例1と同
様にして重合を行い、グラフト共重合体(A−4)を得
た。
【0045】[比較例2] グラフト共重合体(A−
5)の製造 用いるゴム状重合体ラテックスの量を58.0部(固形
分)とし、酸基含有共重合体ラテックスの量を2.0部
(固形分)とし、肥大化後のゴム状重合体ラテックスの
重量平均粒子径を330nmとした以外は実施例1と同
様にして重合を行い、グラフト共重合体(A−5)を得
た。
【0046】[実施例4] グラフト共重合体(A−
6)の製造 用いるゴム状重合体ラテックスを(ab−1)から(a
b−3)に変更し、その時の肥大化後のゴム状重合体ラ
テックスの重量平均粒子径を210nmとした以外は実
施例1と同様にして重合を行い、グラフト共重合体(A
−6)を得た。
【0047】[実施例5] グラフト共重合体(A−
7)の製造 用いるゴム状重合体ラテックスを(ab−1)から(a
b−4)に変更し、その時の肥大化後の複合ゴム状重合
体ラテックスの重量平均粒子径を180nmとした以外
は実施例1と同様にして重合を行い、グラフト共重合体
(A−7)を得た。
【0048】[実施例6] グラフト共重合体(A−
8)の製造 用いるゴム状重合体ラテックスを(ab−1)から(a
b−5)に変更し、その時の肥大化後のゴム状重合体ラ
テックスの重量平均粒子径を130nmとし、さらにグ
ラフト重合で用いる蒸留水の量を180部とした以外は
実施例1と同様にして重合を行い、グラフト共重合体
(A−8)を得た。
【0049】[比較例3] グラフト共重合体(A−
9)の製造 攪拌機および温度調節器、コンデンサー付きガラス製反
応器に、ポリオルガノシロキサン(a−1、固形分とし
て)ラテックス10部、ゴム状重合体(b−1、固形分
として)ラテックス90部を入れ、室温のまま15分間
攪拌し、これに、酸基含有共重合体ラテックス(K−
1、固形分として)1.0部を添加し、そのまま30分
攪拌を継続し、重量平均粒子径250nmである肥大化
されたゴム状重合体ラテックス(ab−6)を調製し
た。その後は、用いる肥大化ゴム状重合体ラテックスを
(ab−1)から(ab−6)に変更した以外は実施例
1と同様にしてグラフト重合を行い、グラフト共重合体
(A−9)を得た。
【0050】[実験例7〜12および比較例4〜6]実
施例1〜6および比較例1〜3で製造したグラフト共重
合体(A−1)〜(A−8)と、参考例10で製造した
SAN樹脂を表1に示す樹脂配合にて計量し、さらにス
テアリン酸マグネシウム0.3部、エチレンビスステア
リルアミド0.4部およびカーボンブラック(三菱化学
(株)製#960)0.5部を添加した後、ヘンシェル
ミキサーを用いて混合し、この混合物を200℃に加熱
した脱気式押出機(池貝鉄工(株)製PCM−30)に
供給し、混練してペレットを得た。得られたペレットを
評価した結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】[評価方法]上記の参考例、実施例中の各
種物性等は以下の方法で測定、評価した。 (1)重量平均粒子径 ラテックスを直接透過型電子顕微鏡にて観察し、粒子2
00〜300個の粒子径を測定し、それらの平均粒子径
を求めた。 (2)アイゾット衝撃強度 ASTM D256に準拠した方法により行い、測定温
度23℃、−30℃の2条件(試片は各温度で12時間
放置したものを使用)で測定を行った。 (3)メルトフローレイト ASTM D1238に準拠する方法で、バレル温度2
00℃、加重49Nの条件で実施した。 (4)ロックウェル硬度 ASTM D785に準拠する方法により行った。 (5)成形光沢および顔料着色性 サンプルとして100mm×100mm×3mm板の成
形を日本製鋼所(株)製射出成形機「J85−ELII」
を用いてシリンダー設定温度200℃、金型温度60
℃、インジェクションスピード50%の条件で行った。
得られた黒着色成形板について、JIS Z8729に
準拠した色相測定(L*測定)によって行った。
【0053】実施例および比較例より、次のことが明ら
かとなった。 1) 実施例1〜6のグラフト共重合体(A−1)、
(A−3)〜(A−4)、(A−6)〜(A−8)を含
有する熱可塑性樹脂組成物は、いずれも低温雰囲気下で
高いアイゾット衝撃強度、良好な顔料着色性および流動
性、表面硬度を示す。 2) 比較例1のベースとなるポリオルガノシロキサン
の粒子径が100nmを超えるグラフト共重合体(A−
2)を含有する熱可塑性樹脂組成物は、良好な常温アイ
ゾット衝撃強度を示すものの、低温雰囲気下でのアイゾ
ット衝撃強度が不十分であり、顔料着色性にも劣るため
工業的価値が低い。 3) 比較例2の複合ゴム状重合体の粒子径が300n
mを超えるグラフト共重合体(A−5)を含有する熱可
塑性樹脂組成物は、良好な常温アイゾット衝撃強度を示
すものの、低温雰囲気下でのアイゾット衝撃強度が不十
分であり、顔料着色性にも劣るため工業的価値が低い。 4) 比較例3のポリオルガノシロキサンラテックスと
ジエン系ゴムラテックスとを共肥大化したグラフト共重
合体(A−9)を含有する熱可塑性樹脂組成物は、良好
な常温アイゾット衝撃強度および顔料着色性を示すもの
の、低温雰囲気下でのアイゾット衝撃強度が不十分であ
る。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明のグラフト共
重合体(A)は、特定のポリオルガノシロキサンとジエ
ン系ゴムとを複合化させ、特定の粒子径に制御された複
合ゴム状重合体に単量体をグラフト重合させたものであ
るので、広い温度領域で高い衝撃特性を発現できる。本
発明のグラフト共重合体(A)が配合された熱可塑性樹
脂組成物は、顔料着色性、耐衝撃性、特に低温環境下で
の耐衝撃性に優れ、産業における利用価値が極めて大き
い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 35/06 C08L 35/06 51/04 51/04 67/00 67/00 69/00 69/00 101/00 101/00 Fターム(参考) 4J002 AA01X BC00X BC03X BC06X BC07X BG03X BG06X BH01X BH02X BN21W BN22W CF06X CF07X CG00X GC00 GG01 GL00 GN00 GQ00 4J026 AA17 AA18 AA43 AA45 AA49 AA53 AA61 AA68 AA69 AA71 AB44 AC15 AC18 AC23 BA04 BA05 BA07 BA27 BA31 DA04 DA15 DA16 DA19 DB04 EA04 GA01 GA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均粒子径が100nm以下である
    ポリオルガノシロキサン(a)と、少なくともジエン系
    単量体(b−1)を構成成分として有するゴム状重合体
    (b)とが複合化した、重量平均粒子径が30〜300
    nmである複合ゴム状重合体((a)+(b))に対
    し、 芳香族アルケニル化合物単量体、(メタ)アクリル酸エ
    ステル単量体、シアン化ビニル系化合物単量体から選ば
    れる少なくとも一種の単量体(c)がグラフト重合した
    ことを特徴とするグラフト重合体(A)。
  2. 【請求項2】 重量平均粒子径が100nm以下である
    ポリオルガノシロキサン(a)と、少なくともジエン系
    単量体(b−1)を構成成分として有するゴム状重合体
    (b)とが複合化してなり、酸基を含有する共重合体ラ
    テックスで重量平均粒子径が30〜300nmに肥大化
    された複合ゴム状重合体((a)+(b))に対し、 芳香族アルケニル化合物単量体、(メタ)アクリル酸エ
    ステル単量体、シアン化ビニル系化合物単量体から選ば
    れる少なくとも一種の単量体(c)がグラフト重合した
    ことを特徴とするグラフト重合体(A)
  3. 【請求項3】 ゴム状重合体(b)は、さらにその他の
    共重合可能な単量体(b−2)を構成成分として有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のグラフト重
    合体(A)。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のグラフト共重
    合体(A)に、熱可塑性樹脂(B)が配合されているこ
    とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂(B)が、芳香族アルケニ
    ル単量体を構成成分とする共重合体、シアン化ビニル単
    量体と芳香族アルケニル単量体を構成成分とする共重合
    体、シアン化ビニル単量体と芳香族アルケニル単量体と
    (メタ)アクリル酸エステル単量体を構成成分とする共
    重合体、芳香族アルケニル単量体とシアン化ビニル単量
    体とN置換マレイミド単量体を構成成分とする共重合
    体、(メタ)アクリル酸エステル単量体を構成成分とす
    る共重合体、芳香族アルケニル単量体と(メタ)アクリ
    ル酸エステル単量体を構成成分とする共重合体、ポリカ
    ーボネート樹脂、ポリエステル樹脂から選ばれる少なく
    とも一種以上であることを特徴とする請求項4に記載の
    熱可塑性樹脂組成物。
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