JPH07100960A - 金属ロール、樹脂シートの製造方法および製造装置 - Google Patents

金属ロール、樹脂シートの製造方法および製造装置

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JPH07100960A
JPH07100960A JP5269444A JP26944493A JPH07100960A JP H07100960 A JPH07100960 A JP H07100960A JP 5269444 A JP5269444 A JP 5269444A JP 26944493 A JP26944493 A JP 26944493A JP H07100960 A JPH07100960 A JP H07100960A
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roll
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cooling
cooling roll
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Junichi Kuroki
潤一 黒木
Eiichi Hosokawa
栄一 細川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた透明性、光沢度、強度、寸法安定性を
備えた樹脂シートの製造を可能とする金属ロールと、こ
のような金属ロールを用いた樹脂シートの製造方法およ
び製造装置を提供する。 【構成】 ダイから溶融して薄膜状に押し出した樹脂
を、鏡面仕上げされた金属層を表面に備え、この金属層
の内側に弾性体層を有する金属ロールと、鏡面仕上げさ
れた金属層を表面に備えた金属ロールとからなる1対の
冷却ロールで挟圧し、冷却・固化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属ロール、この金属ロ
ールを用いた樹脂シートの製造方法および製造装置に係
り、特に平滑性、透明性が高く、寸法安定性に優れた各
種成形品を形成することができる樹脂シートの製造を可
能とする金属ロールと、樹脂シートの製造方法および製
造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂シートを真空成形、圧空
成形等の手段により2次加工して種々の形状に形成され
た包装材料が用いられている。このような包装材料は、
内容物が食品、医薬品、化粧品等の場合には、内容物を
透視でき商品価値を高めるために透明性が要求される。
このため、使用される樹脂シートは、強度と耐熱性等の
物性が優れる他に、透明性が高いことが要求される。し
たがって、例えば、ポリプロピレン樹脂シートのよう
に、強度、耐熱性等が優れていても、透明性が不十分で
あり、内容物の透視が良好ではないような樹脂シート
は、その利用が制限されていた。
【0003】このようなポリプロピレン樹脂シートの欠
点を解消するために、ポリプロピレン樹脂の溶融押出薄
膜を急冷して結晶構造の成長を抑制することにより、透
明性の高いポリプロピレン樹脂シートを得る方法が種々
提案されている。
【0004】例えば、特開昭57−191020号公報
には、表面温度が10〜30℃に設定された冷却ロール
間に溶融したポリプロピレン樹脂を押し出し、固化させ
る方法が開示されている。この方法は、表面を鏡面仕上
げした金属製の冷却ロールを使用し、この冷却ロールの
鏡面転写により、形成されるポリプロピレン樹脂シート
の平滑性と透明性を向上させるものである。
【0005】また、特開昭58−142818号公報に
は、溶融状態のポリプロピレン樹脂を冷却水の流れるス
リットに通して連続的に冷却し、得られたシートを加熱
ロールにより熱処理する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
57−191020号公報に開示された方法において
は、溶融され薄膜状に押し出されたポリプロピレン樹脂
が冷却ロール間で挟圧される際に、実質的に線状加圧と
なり、樹脂に過度の圧力がかかって得られた樹脂シート
は配向したものとなってしまう。そして、このような樹
脂シートを用いて2次加工して得られた容器も配向した
ものとなり、この容器は寸法安定性に乏しく、また高温
で使用すると収縮変形が生じる等の問題があった。
【0007】また、特開昭58−142818号公報に
開示された方法においては、得られるポリプロピレン樹
脂シートは、透明度が高く、また配向していないため、
このような樹脂シートを2次加工して得られる容器は、
透明性、強度、寸法安定性ともに良好であるが、光沢度
が不十分であるという問題があった。すなわち、上記の
方法では、冷却水中で溶融ポリプロピレン樹脂が固化す
るので、ダイ出口近傍での薄膜状態が直接樹脂シートに
反映され、冷却ロール間で固化される場合に比べて表面
平滑性が低くなるためである。
【0008】本発明は上述のような実情に鑑みてなされ
たものであり、優れた透明性、光沢度、強度、寸法安定
性を備えた樹脂シートの製造を可能とする金属ロール
と、このような金属ロールを用いた樹脂シートの製造方
法および製造装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の金属ロールは鏡面仕上げされた金属
層を表面に備え、該金属層の内側に弾性体層を有するよ
うな構成とした。
【0010】本発明の樹脂シートの製造方法はダイから
樹脂を溶融して薄膜状に押し出し、上記のような金属ロ
ールと、鏡面仕上げされた金属層を表面に備えた金属ロ
ールとからなる1対の冷却ロールで前記樹脂を挟圧し、
冷却・固化するような構成とした。
【0011】また、本発明の樹脂シートの製造装置は樹
脂を溶融薄膜状態に押し出すためのダイと、溶融薄膜状
態の前記樹脂を挟圧し、冷却・固化する1対の冷却ロー
ルを備えた樹脂シートの製造装置において、前記冷却ロ
ールは上記のような金属ロールからなる第1冷却ロール
および鏡面仕上げされた金属層を表面に備える第2冷却
ロールとから構成されたものであるようにした。
【0012】
【作用】金属ロールは、鏡面仕上げされた金属層の内側
に弾性体層を有するので、この金属ロールを1対の冷却
ロールの一方とし、他方の冷却ロールを鏡面仕上げされ
た金属層を表面に備えた金属ロールとすることにより、
この冷却ロール間にダイから溶融して薄膜状に押し出さ
れた樹脂が供給されると、内側に弾性体層を有する冷却
ロール(第1冷却ロール)の表面が他方の冷却ロール
(第2冷却ロール)の表面形状に対応した形状に凹み、
冷却ロールと溶融樹脂とが実質的に面接触することにな
り、また、冷却ロールは鏡面仕上げされた金属層を表面
に備えており、これにより溶融樹脂に過度の圧力がかか
ることが防止され、配向のない透明性、光沢度に優れた
樹脂シートの製造が可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0014】図1は本発明の樹脂シートの製造装置の一
例を示す概略構成図である。図1において、本発明の製
造装置1は、溶融された樹脂を薄膜状に押し出すための
ダイ11と、ダイ11から押し出された溶融薄膜状の樹
脂12を挟圧して冷却・固化するための第1冷却ロール
13、第2冷却ロール14と、成形された樹脂シート1
5を巻き取るためのワインダー16とを備えている。
【0015】本発明においてダイ11は特に制限はな
く、合成樹脂シート成形用の通常のTダイを用いること
ができる。
【0016】第1冷却ロール13は本発明の金属ロール
であり、鏡面仕上げされた金属層の内側に弾性体層を有
することを特徴としている。また、第2冷却ロール14
は、鏡面仕上げされた金属層を表面に備えるものであ
る。
【0017】図2は本発明の金属ロールである第1冷却
ロール13の断面図であり、第1冷却ロール13は円筒
状の基体ロール13a上に弾性体層13bを介して金属
層13cを備えた構造である。そして、基体ロール13
aの内部空間は冷却水を循環させるためのジャケット1
3dを構成している。
【0018】第1冷却ロール13を構成する基体ロール
13aは、アルミニウム、鉄等の金属材料からなるもの
を使用することができる。また、弾性体層13bは、例
えば、合成ゴム、天然ゴム、ウレタン樹脂等により形成
することができ、その厚みは1〜50mm程度が好まし
い。この弾性体層13bの厚みが1mm未満であると、
後述するように第1冷却ロール13と第2冷却ロール1
4とによる溶融薄膜状樹脂12の挟圧に際して、実質的
に線状加圧となり、冷却効果および鏡面転写効果が低下
することに加えて、得られる樹脂シートの配向が強くな
るため好ましくない。また、弾性体層13bの厚みが5
0mmを超えると、弾性体層13b自体の断熱効果によ
り、第1冷却ロール13の冷却効果が低下してしまい、
得られる樹脂シートの透明性が悪くなるので好ましくな
い。
【0019】第1冷却ロール13を構成する金属層13
cは、表面粗度が0.1μm以下にまで鏡面仕上げされ
た金属層である。このような金属層13cは、弾性体層
13b上にステンレス板、アルミニウム板等の金属薄板
を貼り合わせる方法、あるいは弾性体層13b上にクロ
ムメッキ等の金属メッキ層を設ける方法により形成する
ことができる。ここで、金属層13cの厚みは1mm以
下であることが好ましい。金属層13cの厚みが1mm
を超えると、第1冷却ロール13と第2冷却ロール14
とによる溶融薄膜状樹脂12の挟圧に際して、実質的に
線状加圧となり、冷却効果および鏡面転写効果が低下す
ることに加えて、得られる樹脂シートの配向が強くなる
ため好ましくない。尚、強度の点から、金属層13cの
厚みは2μm以上であることが好ましい。
【0020】上記の例では、本発明の金属ロールは冷却
ロールとして使用され、基体ロール13aの内部空間に
冷却水を循環させるためのジャケットが形成されている
が、本発明の金属ロールはこのような態様に限定される
ものではなく、種々の目的に応じて基体ロール13aの
内部空間を構成することができる。
【0021】また、図3は第2冷却ロール14の断面図
であり、第2冷却ロール14は円筒状の基体ロール14
a上に金属層14bを備えた構造である。そして、基体
ロール14aの内部空間は冷却水を循環させるためのジ
ャケット14cを構成している。
【0022】基体ロール14aは、アルミニウム、鉄等
の金属材料からなるものを使用することができ、金属層
14bは、基体ロール14a上にクロムメッキあるいは
テフロンコート処理したものを鏡面仕上げして形成する
ことができる。この金属層14bは、表面粗度が0.1
μm以下にまで鏡面仕上げされた金属層である。
【0023】次に、図1乃至図3を参照しながら本発明
の樹脂シートの製造方法を説明する。
【0024】まず、ダイ11から樹脂を薄膜状に溶融し
て押し出し、第1冷却ロール13と第2冷却ロール14
との間に供給する。使用する樹脂としては、メルトイン
デックス(MI)が0.5〜5g/10分である樹脂が
好ましい。樹脂のメルトインデックス(MI)が0.5
g/10分未満である場合、ダイ11からの樹脂の吐出
量が低下し、生産性が低くなるとともに、得られる樹脂
シートは剛性の低いものとなり好ましくない。また、樹
脂のメルトインデックス(MI)が5g/10分を超え
る場合は、粘度が低すぎて薄膜状の樹脂12を形成する
ことが困難になる。
【0025】具体的に使用する樹脂としては、ポリプロ
ピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン
系樹脂を挙げることができ、例えば、ポリプロピレン樹
脂の場合には、ポリプロピレンのホモポリマーやランダ
ム共重合体(プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペン
テン−1等のα−オレフィンを1〜20重量%含有する
共重合体)、ブロック共重合体(C2 成分を5〜30重
量%含有する共重合体)等がある。このようなポリプロ
ピレン系樹脂には、透明性をさらに向上させるために、
造核剤を0.01〜1重量%の範囲で添加することも可
能である。造核剤としては、通常、ポリプロピレン樹脂
の透明性改善の目的で使用される造核剤がいずれも使用
できる。具体的には、(1)脂肪族カルボン酸、脂肪族
ジカルボン酸、芳香族カルボン酸もしくは芳香族ジカル
ボン酸の金属塩、またはそれらのアルキル核置換誘導体
の金属塩、例えば、ステアリン酸、アジピン酸もしくは
セバチン酸のナトリウム塩、カルシウム塩、またはアル
ミニウム塩、安息香酸のナトリウム塩またはパラ−第3
ブチル−安息香酸のアルミニウム塩等、(2)ジベンジ
リデンソルビトールまたはその誘導体、例えば、1,
3,2,4−ジ(メリルベンジリデン)ソルビトール、
1,3−クロルベンジリデン−2,4−メチルベンジリ
デンソルビトール、1,3,2,4−ジベンジリデンソ
ルビトール等、(3)ゼオライト、シリカ、タルク、ハ
イドロタルサイト等を挙げることができる。さらに、熱
安定剤、紫外線吸収剤や各種の界面活性剤、帯電防止剤
等を添加することも可能である。
【0026】上述のように、ダイ11から押し出された
溶融薄膜状の樹脂12の温度は、使用する樹脂により適
宜設定することができ、例えば、樹脂として上記のよう
なポリプロピレン系樹脂を使用する場合には、樹脂12
の温度を220〜260℃の範囲とすることが好適であ
る。樹脂12の温度が260℃を超えると、得られる樹
脂シートの表面光沢は良好となるが、溶融樹脂12の急
冷効果が低下するため、内部ヘイズが増加して透明性が
悪くなるとともに、樹脂が劣化したり、粘度が低下する
ことによるシート成形性の悪化が生じて好ましくない。
また、樹脂12の温度が220℃未満であると、ダイ1
1からの押出トルクが増加して吐出量が低下し、生産性
が低くなるので好ましくない。
【0027】上記の条件でダイ11から押し出された溶
融樹脂12は、第1冷却ロール13と第2冷却ロール1
4により挟圧し、冷却・固化されるが、この際、第1冷
却ロール13および第2冷却ロール14の表面温度を3
0〜100℃の範囲に設定することが好ましい。第1冷
却ロール13、第2冷却ロール14の表面温度が30℃
未満である場合、冷却ロール上に結露を生じ、形成され
た水滴により樹脂シートの肉厚や透明性、光沢度にムラ
が発生する可能性があり好ましくない。また、第1冷却
ロール13、第2冷却ロール14の表面温度が100℃
を超える場合は、溶融樹脂12の冷却効果が低くなり透
明性が低下するので好ましくない。
【0028】このような第1冷却ロール13および第2
冷却ロール14による溶融樹脂12の挟圧、冷却・固化
において、第1冷却ロール13は、金属層13cの下層
に弾性体層13bを備えているので、第1冷却ロール1
3の表面は、第2冷却ロール14の表面形状に対応した
形状に凹み、冷却ロール13,14と溶融樹脂12とが
実質的に面接触することになる。このような第1冷却ロ
ール13および第2冷却ロール14による溶融樹脂12
の挟圧の際の圧力は、1〜10kg/cm程度が好まし
い。この場合の圧力は、第1冷却ロール13と第2冷却
ロール14とを相対的に押し付けるための力(kg)を
冷却ロールの幅(cm)で除した値である。上記の圧力
が2kg/cm未満であると、鏡面転写が良好の行われ
ない場合があり、また圧力が10kg/cmを超える
と、得られた樹脂シートの配向が強くなるため好ましく
ない。
【0029】尚、本発明においては、弾性体層13bの
存在により第1冷却ロール13の冷却効果が不十分な場
合には、第1冷却ロール13をエアーナイフにより空冷
する方法も併用できる。また、第1冷却ロール13と第
2冷却ロール14の位置は、図1に示されるものに限定
されることはなく、配置を逆にしてもよい。
【0030】以下、具体的実施例を示し、本発明をさら
に詳細に説明する。 〔実施例〕 (実施例1〜3)まず、下記の3種のポリプロピレン樹
脂(PP−A、PP−B、PP−C)を準備した。
【0031】 PP−A:ホモポリプロピレン(MI=2.3g/10分) PP−B:ホモポリプロピレン (MI=2.3g/10分) … 100重量部 ジベンジリデンソルビトール(造核剤) …0.15重量部 PP−C:ホモポリプロピレン (MI=2.3g/10分) … 80重量部 プロピレン−エチレンランダム共重合体 (MI=1.7g/10分、C2 成分含有量=3重量%) … 20重量部 ジベンジリデンソルビトール(造核剤) …0.15重量部 次に、ダイ11として115mm径のT−ダイシート押
出装置(L/D=30)を備えた図1に示されるような
本発明の製造装置を使用して、上記の各ポリプロピレン
樹脂を以下の成形条件および冷却ロール条件で成形し、
幅1300mm、厚さ0.2mmの樹脂シートを得た
(実施例1〜3)。
【0032】(成形条件) ダイ温度 : 240度 ダイリップ開度 : 0.8mm エアーギャップ : 140mm 成形速度 : 10m/分 (冷却条件) 第1冷却ロール13:弾性体(ゴム)層13bの厚み… 5mm 金属層13cの厚み … 180μm 金属層13cの表面粗度 …0.05μm 表面温度 … 40℃ 回転速度 … 10m/分 外径 … 300mm 冷却方式… ジャケット13dへの冷却水循環 第2冷却ロール14:金属層14bの表面粗度 …0.05μm 表面温度 … 50℃ 回転速度 … 10m/分 外径 … 300mm 冷却方式… ジャケット14cへの冷却水循環 上記のように作成した樹脂シートについて、下記の物性
を測定した結果を表1に示した。 ・霞度 :東洋精機(株)製のヘイズメーターを使
用して測定した。 ・光沢度 :スガ試験機(株)製のグロスメーターを
使用し、樹脂シートの第2冷却ロール14との接触面側
を表面として測定した。 ・引張弾性率:JIS−K−6758に準拠して縦(M
D)・横(TD)の引張弾性率測定した。 ・収縮率 :145℃のオーブン内で10分間加熱後
の縦(MD)・横(TD)の収縮率を測定した。 (比較例1〜3)実施例1〜3の製造装置の代わりに、
図4に示されるように第1冷却ロール13の代わりにエ
アーナイフ17を配置した製造装置を使用し、エアー噴
射量を100m3 /分とした他は、実施例1〜3と同様
の条件で幅1300mm、厚さ0.2mmの樹脂シート
を得た(比較例1〜3)。この樹脂シートについて、実
施例1〜3と同様にして物性を測定し、結果を表1に示
した。 (比較例4〜6)実施例1〜3の製造装置の代わりに、
図5に示されるように第1冷却ロール13の代わりに第
2冷却ロール14を配置した製造装置を使用し、1対の
第2冷却ロール14間において溶融樹脂を挟圧し冷却・
固化するようにした他は、実施例1〜3と同様の条件で
幅1300mm、厚さ0.2mmの樹脂シートを得た
(比較例4〜6)。この樹脂シートについて、実施例1
〜3と同様にして物性を測定し、結果を表1に示した。 (比較例7,8)実施例1における第1冷却ロールおよ
び第2冷却ロールの表面温度を20℃(比較例7)、1
20℃(比較例8)とした他は、実施例1と同様の条件
で幅1300mm、厚さ0.2mmの樹脂シートを得た
(比較例7,8)。この樹脂シートについて、実施例1
と同様にして物性を測定し、結果を表1に示した。 (比較例9)実施例1における第1冷却ロールおよび第
2冷却ロールの表面粗度を0.5μmとした他は、実施
例1と同様の条件で幅1300mm、厚さ0.2mmの
樹脂シートを得た(比較例9)。この樹脂シートについ
て、実施例1と同様にして物性を測定し、結果を表1に
示した。
【0033】
【表1】 表1に示されるように、実施例1〜3は良好な物性を示
した。しかし、比較例1〜3、7〜9は引張弾性率およ
び収縮率が良好なものの、透明性、表面光沢性が低いも
のであった。特に、比較例7は第1冷却ロール、第2冷
却ロールに水滴が結露し、シート表面にムラが発生し
た。また、比較例4〜6は透明性および表面光沢性が良
好なものの、引張弾性率の縦、横の差が大きくまた収縮
率も高く、寸法安定性に劣るものであった。このことよ
り、寸法安定性および透明性、表面光沢性を兼ね備えた
樹脂シートの製造には、本発明の第1冷却ロールと第2
冷却ロールによる挟圧(冷却・固化)が必須であること
が確認された。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によればダ
イから溶融して薄膜状に押し出された樹脂が、鏡面仕上
げされた金属層を表面に備え、該金属層の内側に弾性体
層を有する金属ロールと、鏡面仕上げされた金属層を表
面に備えた金属ロールとからなる1対の冷却ロールで挟
圧、冷却・固化され、上記冷却ロールの一方が他方の表
面形状に対応した形状に凹むので、冷却ロールと溶融樹
脂とが実質的に面接触することになり、優れた透明性、
光沢度、強度、寸法安定性を備えた樹脂シートを得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂シートの製造装置の一例を示す概
略構成図である。
【図2】本発明の金属ロールの一例である図1に示され
た製造装置の第1冷却ロールの断面図である。
【図3】図1に示される製造装置の第2冷却ロールの断
面図である。
【図4】樹脂シートの製造装置の比較例を示す概略構成
図である。
【図5】樹脂シートの製造装置の比較例を示す概略構成
図である。
【符号の説明】
1…樹脂シートの製造装置 11…ダイ基材 12…溶融樹脂 13…第1冷却ロール 13b…弾性体層層 13c…金属層 14…第2冷却ロール 14b…金属層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡面仕上げされた金属層を表面に備え、
    該金属層の内側に弾性体層を有することを特徴とする金
    属ロール。
  2. 【請求項2】 前記金属層は、表面粗度が0.1μm以
    下であることを特徴とする請求項1に記載の金属ロー
    ル。
  3. 【請求項3】 ダイから樹脂を溶融して薄膜状に押し出
    し、請求項1または請求項2に記載の金属ロールと、鏡
    面仕上げされた金属層を表面に備える金属ロールとから
    なる1対の冷却ロールで前記樹脂を挟圧し、冷却・固化
    することを特徴とする樹脂シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記樹脂は、メルトインデックスが0.
    5〜5g/10分の範囲にあるポリオレフィン系樹脂で
    あることを特徴とする請求項3に記載の樹脂シートの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記冷却ロールの表面温度が30〜10
    0℃の範囲であることを特徴とする請求項3または4に
    記載の樹脂シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 樹脂を溶融薄膜状態に押し出すためのダ
    イと、溶融薄膜状態の前記樹脂を挟圧し、冷却・固化す
    る1対の冷却ロールを備えた樹脂シートの製造装置にお
    いて、 前記冷却ロールは請求項1または請求項2に記載の金属
    ロールからなる第1冷却ロールと鏡面仕上げされた金属
    層を表面に備える第2冷却ロールとから構成されたもの
    であることを特徴とする樹脂シートの製造装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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