JPH07100951B2 - 壁構造 - Google Patents

壁構造

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JPH07100951B2
JPH07100951B2 JP30654492A JP30654492A JPH07100951B2 JP H07100951 B2 JPH07100951 B2 JP H07100951B2 JP 30654492 A JP30654492 A JP 30654492A JP 30654492 A JP30654492 A JP 30654492A JP H07100951 B2 JPH07100951 B2 JP H07100951B2
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次生 米田
晃司 山口
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ナショナル住宅産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸力を円滑に伝達でき
かつ外壁強度を高めうる壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】壁、床、屋根等をパネル体を用いて形成
する乾式工法の建築物が多用されている。又このような
建築物は、通常80〜100cmの間で定まるモジュール
を基準ピッチとして各部の寸法が定められている。
【0003】しかしながら、従来、このようなパネル
体、例えば家屋の外壁を形成する外壁パネルは、比較的
小巾、例えば1基準ピッチ巾ないしは2基準ピッチ巾の
ものが多用されている。
【0004】他方、このような小巾の外壁パネルを用い
て、家屋の外壁を形成するには、従来、接合金具によっ
て直接、外壁パネルを建込んでいた。
【0005】このような接合金具を用いるものは、従
来、図20に、階上、階下の外壁パネルPA、PBを接
続する接合金具SAを例示するごとく、コ字型の基体S
Bに上下2段に、外壁パネルPA、PBを支持する翼片
SC、SDを側出していた。その結果、基体SBは、翼
片SC、SD間において、開放されており、階上、階下
の外壁パネルPA、PBはその間で連結されないことと
なっていた。
【0006】翻って、生産設備、運送のための道路等の
整備に伴い、施工能率を高めかつ品質を向上するべく、
巾寸度を基準ピッチの3倍以上した大型の外壁パネルが
使用されつつある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記した
接合金具SAは、小巾の外壁パネルPA、PBでは使用
しうるとはいえ、重量の大な大型の外壁パネルの場合に
は、接合金具SAに作用する力が過大となり、又外壁パ
ネルPA、PBには、屋根等からの軸力によって大きな
曲げ応力が作用することとなるなど、このような大型の
パネルはときには使用しえないこととなる。
【0008】さらに大型の外壁パネルを用いる場合にお
いて、天井とその上方の床パネルとの間の寸法を、騒音
防止、天井裏換気のために大とするべく外壁パネル間の
高さが大きくなる場合があるが、このようなときには、
前記問題点が増巾し、従来のものでは使用し難いことと
なる。
【0009】本発明は、階上、階下の外壁パネルを梁材
を用いて結合することを基本として、外壁パネルに作用
する軸力を下方に円滑に伝達しうるとともに、外壁の強
度を高めうる壁構造の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、階上、階下に
かつ壁面方向に間隙を隔てて隣り合わせて配される外壁
パネルを用いて家屋の外壁を形成する壁構造であって、
上枠材、下枠材の両端を縦枠材で継いだ矩形の枠組を具
えかつ基礎上に前記間隙を隔てて隣り合う階下の外壁パ
ネルと、この階下の外壁パネルの前記間隙に配されこの
外壁パネルの前記間隙に向く隣り合う側面下端を基礎に
固定する接合金具と、階下の外壁パネルの他方の側面下
端を基礎に固定する接合金具と、この階下の外壁パネル
の前記上枠材と同長かつ上枠材に両端を揃えてボルト止
めされることにより前記間隙を隔てて隣り合う梁材と、
上枠材、下枠材の両端を縦枠材で継いだ矩形の枠組を具
えかつこの下枠材を前記梁材に両端を揃えてボルト止め
されることにより前記間隙を隔てる階上の外壁パネルと
を具えるとともに、階上の外壁パネルの上端の隣り合う
側面を前記間隙に配した接合金具により固定しかつ階上
の外壁パネルの下端、梁材、階下の外壁パネルの上端の
隣り合う側面を前記間隙に配した縦長の接合金具により
結合する。
【0011】
【作用】階下の外壁パネルを接合金具を用いて基礎に固
定するとともに、この階下の外壁パネルの上枠材に梁材
をボルト止めし、かつ階上の外壁パネルの下枠材を前記
梁材にボルト止めする。従って、階上の外壁パネルに作
用する屋根等からの軸力を、梁材をへて階下の外壁パネ
ルから基礎に負担させることができ、力の伝達を円滑と
して家屋の外壁強度を向上しうる。
【0012】又間隙を隔てて隣り合う前記階上、階下の
外壁パネル、梁材をその上端、下端に配される接合金具
を用いて結合するため、大型の外壁を能率よく形成しう
るとともに、階上、階下の外壁パネルと梁材とは両端を
揃えているため、該梁材により効率よく荷重を分散して
担持でき、家屋の剛性を高めうる。
【0013】さらに前記梁材の高さを大とすることによ
って、例えば階上床を形成する床パネルと階下の天井と
の間の距離を増大させることができ、防振性、換気性の
向上にも役立つ。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図において本発明の壁構造は、階上、階下にかつ壁
面方向に間隙を隔てて隣り合わせて配される外壁パネル
P1、P2、P3、P4を用いて家屋の外壁を形成で
き、かつ基礎B上に前記間隙を隔てて隣り合う階下の外
壁パネルP2、P4と、この階下の外壁パネルP2、P
4の前記間隙に配されこの外壁パネルP2、P4の前記
間隙に向く隣り合う側面下端を基礎Bに固定する接合金
具S5と、階下の外壁パネルP2、P4の他方の側面下
端を基礎Bに固定する接合金具S6と、この階下の外壁
パネルP2、P4の上端に夫々ボルト止めされる梁材
H、Hと、この梁材H、Hに下端がボルト止めされる階
上の外壁パネルP1、P3とを具えるとともに、階上の
外壁パネルP1、P3の上端の隣り合う側面を前記間隙
に配した接合金具S3により固定し、かつ階上の外壁パ
ネルP1、P3の下端、梁材H、H、階下の外壁パネル
P2、P4の上端の隣り合う側面を前記間隙に配した縦
長の接合金具S1により結合している。
【0015】なお図1は外壁の外観を示し、又図2は、
外壁パネルP1、P2、P3、P4を、面材が添設され
ない枠組Fの状態で示している。
【0016】前記梁材Hは、本実施例では、ラチス梁R
からなるとともに、ラチス梁Rは、上弦材12、下弦材
13間に外壁パネルP(外壁パネルP1、P2、P3、
P4総称して外壁パネルPという)の縦枠材4、5、9
と略同一垂直線上の位置で竪材14…、15…を架け渡
しており、又隣り合う竪材14、15間にラチス16…
を架設している。
【0017】前記外壁パネルPは、本例では、前記の如
く、コーナ部C1側に位置して階上の窓付きの壁部分を
形成しかつ枠組F1を有する階上の外壁パネルP1と、
ラチス梁Rを挟んでその下方に位置し開口部を有しない
壁部分を形成しかつ枠組F2を有する階下の外壁パネル
P2と、他のコーナ部C2側に位置して開口部のない壁
部分を形成しかつ枠組F3を有する階上の外壁パネルP
3と、その下方の窓付きの壁部分を形成しかつ枠組F4
を有する階下の外壁パネルP4の4種類を含んでいる。
なお枠組は枠組Fと総称する。
【0018】図3、図4は、外壁パネルP1を、図5は
外壁パネルP4を示しており、以下図3、図4の外壁パ
ネルP1について説明する。
【0019】外壁パネルP1は、上枠材2、下枠材3間
に縦枠材4、5を架け渡すとともに、向き合う縦枠材
4、5間に、各一対の上の斜材6、6と下の斜材7、7
とを架設した矩形の枠組F1を具え、又本実施例では各
外壁パネルPは基準ピッチMの4倍巾を有する大型のパ
ネル体として形成される。
【0020】前記上枠材2、下枠材3、縦枠材4、5、
斜材6、7は、いずれも、ウエブ21の両側縁にフラン
ジ22、22を設けた断面同形の溝型鋼を用いており、
又上枠材2、下枠材3は基準ピッチMの約4倍長さを有
するとともに、その溝部を対向させ上下に配される。又
上枠材2、下枠材3の両端は、溝部を向き合わせて架設
される前記縦枠材4、4により継がれるとともに、縦枠
材4から夫々基準ピッチMを隔てる位置に、縦枠材5、
5を溝部を外向きに架け渡す。
【0021】なお各縦枠材5の下端には、図4に例示す
るごとく、ネジ孔を中央に設ける端板24が直角にかつ
下端からはみ出させて溶着される。又縦枠材5には、そ
の上方に、ウエブ21を穿孔したまぐさ部材8取付け用
の2つの孔部25、25を設けている。なお他の外壁パ
ネルP2〜P4の縦枠材5には、この孔部25は穿設さ
れていない。
【0022】又前記上枠材2と下枠材3とには、両端と
両端から基準ピッチMを隔てる位置、即ち縦枠材4、5
と交わる各位置にネジ孔26…、27…を設ける。なお
上枠材2の全てのネジ孔26…及び下枠材3の縦枠材5
が設けられない位置のネジ孔は、いずれも、ウエブ21
に、その内面に溶着されたナットに通じる孔を設けるこ
とにより形成され、又下枠材3の縦枠材5の位置では、
前記端板24のネジ孔に位置合わせした孔を設けること
により夫々形成される。
【0023】さらに両端の縦枠材4にはその上下近傍
に、夫々ウエブ21内面に溶着される板材のネジ孔に通
じる孔を設けることにより、上方の1つのネジ孔29
と、下方の上下2つのネジ孔30、30とを形成する。
【0024】さらに、端の縦枠材4と、該縦枠材4が向
き合う縦枠材5と、該縦枠材4、5により挟まれる上枠
材2、下枠材3の各縦枠材間部分2A、2A、3A、3
Aとがなす矩形枠部分に前記斜材6、6、7、7を架設
することによって、前記枠組F1を形成している。
【0025】斜材6、7は、枠材2、3、4、5と断面
同形の溝形鋼を用いるとともに、斜材6、6は、各上端
を前記上枠材2の縦枠材間部分2Aの略中央で間隙を有
して並べて接続され、又下端は、前記向き合う縦枠材
4、5の略中間高さで該縦枠材4、5に接続されること
により、斜材6、6はハ字状に開脚する。又斜材7、7
は、その上端を、前記縦枠材4、5にかつ斜材6の下端
から下方に間隙を隔てた位置で接続され又下端は前記下
枠材3の縦枠材間部分3Aの略中央に並べて嵌着される
ことによって逆ハ字状を呈しており、その結果、斜材
6、7は協働して菱形状に上枠材2、下枠材3、縦枠材
4、5を補強し、外壁パネルPの面内耐力を高めてい
る。なお斜材6、7は、各縦枠材4、5と同様に、各端
部にフランジ22、22の厚さの巾狭部を形成し、該巾
狭部を対向する枠材の溝部に嵌入した上、スポット溶接
等による溶着によって接合される。
【0026】又外壁パネルP1は、前記の如く窓を有す
る壁部分形成用のパネル体であって、前記縦枠材5、5
間において、基準ピッチMの2倍巾の前記窓を形成しう
る。さらにこの窓上方の上枠材2の中央でも、図2に例
示するように、屋根枠RFの荷重を受けるべく、該上枠
材2を、該縦枠材5、5間で補強するまぐさ部材8が、
上枠材2の下面に固定され、又上枠材2の下面中央に
は、まぐさ部材8を取付ける取付金具31が固定され
る。
【0027】取付金具31は、図4に示すごとく、上枠
材2のフランジ22、22内面に溶着される側片下面に
フランジ22、22の下端と同高の水平片を設けたコ字
状をなし、又水平片にはその上面に溶着したナットに通
じる孔からなるネジ孔32を設けている。
【0028】前記まぐさ部材8は、前記ウエブ21と同
巾の上片33A、下片33Bの一側縁に両者をつなぐ立
片33Cを設けかつ他側縁に向き合う側に突出する突片
33D、33Dを設けたリップ付き溝型鋼からなる基体
33の両端に、その溝部を閉止する端板35、35を設
けている。又まぐさ部材8は、前記立片33Cが上片3
3Aの2倍程度の広巾であることによって、上枠材2よ
り大なる曲げ剛性を有する。前記上片33Aにはその中
央に、前記ネジ孔32と位置合わせされる孔部32Aを
設けるとともに、端板35にも縦枠材5上方の孔部25
と位置合わせしうる孔部25A、25Aを並設する。
【0029】従ってまぐさ部材8は、ネジ孔32、孔部
32A、孔部25、25Aを夫々通るボルトを用いて結
合されることにより、上枠材2の下面に固定でき、上枠
材2を前記縦枠材5、5間で補強することによって曲げ
剛さを高めている。
【0030】さらに枠組F1には前記上枠材2、下枠材
3を斜材6、6、7、7の前記各間隙で垂直につなぐ補
強材36、36を架け渡す。又縦枠材5、5間には、該
縦枠材5、5をつなぐ上材37A、下材37Bと、その
両端を縦枠材5の側面に接してつなぐ垂直材37Cとか
らなる窓サッシ取付用の矩形枠37を取付ける。又前記
上材37Aとまぐさ部材8との間及び下材37Bと下枠
材3との間にも夫々垂直な補助材37D…、37E…を
一定ピッチで介在させる。前記補強材36、矩形枠3
7、補助材37D、37Eには、前記枠組F1と同巾の
木質材を用いている。さらに、中央で向き合う補助材3
7D、37D間にはガラリ枠39を取付ける。
【0031】又枠組F1には、前記矩形枠37の開口部
を残して、2層の断熱材40、40を充填するととも
に、枠組F1の外面を覆い防湿シート40Aが貼着され
る。
【0032】さらに前記縦枠材4、5の外面には、該縦
枠材4、5に取付き上下にのびる下地材41…を介し
て、外壁をなす面材42、内壁をなす面材43が添設さ
れる。下地材41を介在させることにより、屋外側に
は、前記下地材41の厚さの上下にのびる空隙G1が形
成される。なお室内側では、前記断熱材40は、面材4
3の内面まで下地材41をこえて充填されるとともに、
室内側では、下地材41、41間を結ぶ継ぎ材44を、
上枠材2、下枠材3に添設する。
【0033】このように、外壁パネルP1は、広い窓用
の開口部を有するときにも、まぐさ部材8によって、補
強されることにより、例えば図2に示す屋根枠RF等に
よる垂直荷重を窓上方の上枠材2に分担させうる。さら
に図19に示す、上枠材AA、縦枠材ABを、トラス状
に継ぐ補強斜材ACと、その下方で縦枠材AB間を連結
する横材ADとを用いて補強するものでは、開口部上方
の上枠材AAと横材ADとの間の高さAHが大となるの
に対して、まぐさ部材8は小高さh1であることによ
り、窓上方の垂壁の高さを減じることができる。従っ
て、前記矩形枠37の寸法、取付け高さを自在に調整で
き、部屋環境にあった高さ、寸法の窓の形成が容易とな
る。なお外壁パネルP1を階下の外壁パネルとして用い
ることもでき、そのときまぐさ部材8が小高さh1であ
ることにより、出入口の開口部をも形成しうることとな
る。
【0034】又図5は、前記のように、外壁パネルP4
を示しており、上方の前記ラチス梁Rが荷重力を分担で
きることにより、前記まぐさ部材8を用いることなく、
窓形成用の矩形枠37と上枠材2とを直接補助材37D
によって連結している。
【0035】なお外壁パネルPは、図2の外壁パネルP
2、P3のように、上枠材2、下枠材3間に、縦枠材
4、5に加えて中央にも縦枠材9を設けることもでき
る。又枠組F2、F3には、各縦枠材4、5、9間に補
強材36を設けている。
【0036】さらに枠組F2のように、中央の縦枠材9
と内の縦枠材5との間に斜材6、7を設けることもで
き、又枠組F3のように、一方の外の縦枠材4とそれに
向き合う内の縦枠材5との間のみに設けることもでき
る。
【0037】又階下の外壁パネルP2、P4は、壁面方
向に間隙を隔てて隣り合わせて配されるとともに、この
階下の外壁パネルP2、P4の前記間隙に向く隣り合う
側面下端は、接合金具S5によって基礎Bに固定され、
又階下の外壁パネルP2、P4の他方の側面下端は、接
合金具S6によって基礎Bに固定される。
【0038】前記接合金具S5は、図14に示すよう
に、基礎Bにアンカーボルト止めされる底板75に、外
壁パネルP2、P4の側面下方部のネジ孔30により該
下方部を結合する立上げ片76、76を平行に立設しか
つ該立上げ片76の一側縁を継ぎ片77により連結して
いる。
【0039】さらに接合金具S6は、図15に示すよう
に、底板75に、直角に交わりかつ外壁パネルP2、P
4下方部のネジ孔30により該外壁パネルP2、P4を
結合する立上げ片76、76を立設している。
【0040】階上、階下の外壁パネルP、Pの間には、
前記のように、ラチス梁Rを介在させる。
【0041】ラチス梁Rは、図2、図6、図7に示すご
とく、前記外壁パネルPの上枠材2、下枠材3と同長で
あって、基準ピッチMの4倍長さを有するとともに、上
弦材12、下弦材13間に、竪材14…、15…を架け
渡し、又隣り合う竪材14…、15…間にラチス16…
を架設している。
【0042】又上弦材12、下弦材13、竪材14、1
5、ラチス16は、いずれもウエブ21の両側縁にフラ
ンジ22、23を具える、前記外壁パネルPの上枠材
2、下枠材3と断面同一の溝形鋼を用いて形成される。
【0043】上弦材12、下弦材13は、溝部を向き合
わせて上下に配されるとともに、その両端部には、外の
竪材14、14を架け渡す。又竪材14、14間には、
該竪材14から各基準ピッチMを隔てる位置に竪材1
5、15、15を架設することによって、竪材14…、
15…は、夫々外壁パネルPの縦枠材4、5、9と略同
一の垂直線上の位置に配設されることとなる。
【0044】又竪材15…は、ウエブ21、21をボル
ト取付用の間隙を隔てて背中合わせとした2本の竪片5
1、51を具えるとともに、竪片51、51間中央部を
平板状の継ぎ片52により連結し、さらに上端には、ウ
エブ21、21に溶着される側片上端を上片により連結
したコ字片53が取付けられる。なおコ字片53の上片
には孔を設けている。
【0045】さらに前記ラチス16は、各隣り合う竪材
14…、15…において、上端が一方の竪材14又は1
5の上端に向かい、又下端は、他方の竪材14又は15
の下端に向かって夫々上弦材12、下弦材13に、しか
も該ラチス16が山形状に交互に傾斜するように、順次
傾斜方向を違えて取付けられている。なお、竪材14、
15、ラチス16は、上下端の巾狭部を上弦材12、下
弦材13の溝部に嵌合させかつスポット溶接等による溶
着によって接続している。
【0046】さらに、上弦材12、下弦材13には、そ
のウエブ21に、前記外壁パネルPの上枠材2、下枠材
3に設けるネジ孔26…、27…と位置合わせしうる孔
部26A…、27A…を設ける。なお竪材15の上下に
位置する孔部26A、27Aには、その両側に小距離を
隔てる孔部26B、27Bを形成する。
【0047】さらに竪材14のウエブ21、即ちラチス
梁Rの側面には、3つの孔部54…を設け、又フランジ
22、22の略中間高さにも3つの孔部55…を上下に
並設している。
【0048】このようなラチス梁Rは、階下の外壁パネ
ルP2、P4の上枠材2、2上に両端を揃えて夫々載置
されるとともに、前記孔部26A…を通りかつネジ孔2
6…に螺着するボルトを用いて該上枠材2にボルト止め
され、これによりラチス梁R、Rは間隙を隔てて隣り合
う。
【0049】さらに前記ラチス梁R、Rの上弦材12、
12上には、階上の外壁パネルP1、P3の下枠材3、
3が両端を揃えて載置されるとともに、前記孔部27A
…を通りかつネジ孔27…に螺着するボルトを用いて該
ラチス梁R、Rにボルト止めされ、これにより階上の外
壁パネルP1、P3は前記間隙を隔てて配される。
【0050】又階上の外壁パネルP1、P3の上端の隣
り合う側面を接合金具S3により固定し、かつ階上の外
壁パネルP1、P3の下端、ラチス梁R、R、階下の外
壁パネルP2、P4の上端の隣り合う側面を接合金具S
1により結合する。
【0051】接合金具S1は、図8、図9に示すごと
く、縦長の基片10の両側縁に支持片11、11を夫々
直角に設けたコ字状をなし、又本例では、基片10には
床梁Kを取付けうる。
【0052】前記支持片11は、ラチス梁Rの高さh2
よりも長尺の矩形板であって、又支持片11、11に
は、前記高さh2を隔てて該支持片11、11を連結す
る継ぎ片11A、11Aを設けている。なお、継ぎ片1
1Aには、電気コード等を通す孔11Bを設ける。従っ
て、支持片11は、ラチス梁Rの側面、即ち竪材14の
ウエブ21に接することによって該ラチス梁Rから上下
に突出する突出部61、62を形成する。又上の突出部
61は、前記ラチス梁Rの上面に配される階上の外壁パ
ネルP1、P3の下端側面、即ち縦枠材4のウエブ21
下方部と当接し、又下の突出部62は、ラチス梁Rの下
方に配する階下の外壁パネルP2、P4の上端側面、即
ち前記縦枠材4のウエブ21上方部に接する。
【0053】さらに前記支持片11、11には、前記継
ぎ片11A、11Aをラチス梁Rの上下に合わせてラチ
ス梁Rの側面と接した状態において、該竪材14の孔部
54と位置合わせしうる孔部54A…を設けている。又
突出部61、62には、夫々外壁パネルPの縦枠材4の
上方部、下方部に設けたネジ孔29、30と位置合わせ
しうる孔部29A、30Aを穿設する。
【0054】従って、突出部61、62の孔部29A、
30Aを通りネジ孔29、30にボルトを螺入し、又孔
部54A、54を通るボルトをナット締めすることによ
って、階上、階下で各隣り合う外壁パネルP、Pとラチ
ス梁Rとは、該接合金具S1を介して一体に結合され、
平面をなす壁体を形成できる。
【0055】さらに前記基片10に形成した孔部63…
によって、前記床梁Kを固定する。床梁Kは、図9に示
すごとく、前記基片10よりもやや広巾の上片64A、
下片64Bの中央を立片64Cで連結したI形鋼からな
る基体の端部に、前記孔部63と位置合わせしうる孔部
を穿設した端板64Dを直角に設けており、孔部63を
通るボルト、ナットによって、該床梁Kを、ラチス梁R
と直角に前記基片10に固定できる。なお端板64Dに
は、立片64Cとの交わり部に、ブレース(図示せず)
取付け用の取付片65を設けている。
【0056】なお前記ラチス梁Rの竪材14の孔部55
によって、ラチス梁Rの内面に沿いかつ前記床梁Kの上
片64Aと同高の水平片67を有する床受69をボルト
止めし、該水平片67上に、床パネルFPの端部を載置
する。
【0057】なお接合金具S2を用いてコーナ部C1、
C2において階上、階下で夫々直角に配される外壁パネ
ルPを一体にラチス梁Rとともに結合する。
【0058】接合金具S2は、図10、図11に詳示す
るごとく、基片10の一側縁に支持片11を設けたアン
グル状をなし、又基片10も支持片11として機能する
ことによって、外壁パネルP、ラチス梁Rを直角に接合
できる。
【0059】さらにラチス梁Rの高さh2を隔てかつ電
気コード等を通る孔部11Bを有する継ぎ片11Aによ
り、基片10、支持片11を継ぐ。
【0060】又基片10、支持片11は、前記接合金具
S1の支持片11と同長であり、従って、基片10、支
持片11は、上の継ぎ片11A上方で上の突出部61
を、下の継ぎ片11A下方で下の突出部62を夫々形成
しうるとともに、同一の高さ位置に夫々孔部29A、3
0A、54Aを同様に穿設している。これによって、コ
ーナ部C1、C2において、ラチス梁Rを、その上下の
外壁パネルP、Pとともに一体にボルト止めできる。
【0061】なお図11に示すごとく、ラチス梁Rの前
記竪材14の孔部55を利用してブレース取付け用の取
付片65と、水平片67を具える床受69とがボルト止
めされる。
【0062】前記接合金具S3は、図12に示すよう
に、上片70の両側縁に、階上の外壁パネルP1、P3
の隣り合う上端側面のネジ孔29を用いて該側面を結合
する垂下片71、71を設けるとともに、該垂下片7
1、71の一側縁を継ぎかつ前記間隙を通る継ぎ片72
を設けている。
【0063】なお階上の外壁パネルP1、P3の他方の
側面上端は、接合金具S4により固定される。接合金具
S4は、図13に示すように、上片70の直角を挟む2
辺に垂下片71、71を設け、前記ネジ孔29によっ
て、階上の外壁パネルP1、P3の上端側面を、直角に
ボルト結合しうる。
【0064】さらにこの組立てとともに、ラチス梁Rに
は、図16に示すごとく、その外面に、厚さが小であり
かつ上弦材12、下弦材13の間を継ぐ覆板90と、該
覆板90との間に間隙G2を介在させる幕板91とが取
付けられる。間隙G2は、外壁パネルPの前記間隙G1
と連通することによって、階下から天井にいたる空気流
路を形成できる。なおラチス梁Rの内面に、通気性を有
する断熱材94が配設されることにより、小屋裏通気を
行ない、又空気流により結露を防ぐ。なお階下の外壁パ
ネルPの上端には天井板SPを設けるとともに、ラチス
梁Rの上方部には、前記床受69で支持される前記床パ
ネルFPが設けられている。
【0065】さらに前記接合金具S1の接続部では、図
17に示すように、外壁パネルP、P間の間隙に断熱材
95を充填する一方、その外面には、適宜の下地材を介
して、外壁パネルPの面材42と面一なカバー板96が
取付けられる。なお内面にも、同様なカバー板97を設
けている。
【0066】さらに前記接合金具S2の部分でも、外壁
パネルP、Pの側面間の空隙に断熱材95を充填すると
ともに、下地材を介して、外壁パネルの外の面材42と
面一なカバー板96を直角に配設し、外壁のコーナ部C
1、C2を形成している。
【0067】このように梁材Hとしてラチス梁Rを用い
た場合には、その高さを自由に定めうることにより、二
階床、天井の高さの自由度が増すとともに、二階床、天
井間の距離を大としたときには、防振、防音効果、天井
裏の換気性を高めることもできる。
【0068】又従来の断面同形で連続する形鋼材を用い
る場合に比して、重量を減じ、家屋のコストの低減にも
役立つ。
【0069】又前記実施例のごとく、図11に示すブレ
ース取付け用の取付片65を用いてブレースを架け渡す
ことによって、さらに水平力の負担にも役立たせうる。
【0070】しかもラチス梁Rの各部材12、13、1
4、15、16は外壁パネルPの部材2、3、4、5、
6、7、9と同一断面の形鋼材を用いており、従って、
外壁パネルP、ラチス梁Rは同一厚さで連なる壁体を形
成でき、凹凸を減じうるため、天井等の取付高さを自在
に設定できる。
【0071】又竪材15とて、ボルト挿入間隙を隔てる
2本の竪片51、51を用いているため、外壁パネルP
等との接続が容易となる。
【0072】
【発明の効果】叙上の如く本発明の壁構造は、階下の外
壁パネルの上枠材に梁材をボルト止めし、かつこの梁材
に階上の外壁パネルの下枠材をボルト止めしているた
め、外壁パネルに作用する屋根等からの軸力は、外壁パ
ネルをへて該梁材に円滑に伝達でき、又階下の外壁パネ
ルから基礎に伝えることも可能となり、無用な応力の発
生を減じて強度に優れた家屋外壁を形成しうる。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が採用されうる家屋を例示する斜視図で
ある。
【図2】図1の家屋を形成する外壁パネルの枠組、梁
材、接合金具の組立状態を例示する斜視図である。
【図3】外壁パネルの一実施例を示す斜視図である。
【図4】まぐさ部材の部分を示す分解斜視図である。
【図5】外壁パネルの他の例を示す斜視図である。
【図6】梁材の一実施例を示す斜視図である。
【図7】その部分拡大斜視図である。
【図8】接合金具を例示する斜視図である。
【図9】その取付け状態を示す斜視図である。
【図10】接合金具を例示する斜視図である。
【図11】その取付状態を示す斜視図である。
【図12】図2で用いる他の接合金具を示す斜視図であ
る。
【図13】図2で用いる他の接合金具を示す斜視図であ
る。
【図14】図2で用いる他の接合金具を示す斜視図であ
る。
【図15】図2で用いる他の接合金具を示す斜視図であ
る。
【図16】外壁パネルと梁材の組立状態を示す断面図で
ある。
【図17】接合金具の位置での外壁パネルの接続状態を
示す断面図である。
【図18】接合金具の位置での外壁パネルの断面状態を
示す断面図である。
【図19】従来パネルを略示する線図である
【図20】従来構造を示す線図である。
【符号の説明】
2 上枠材 3 下枠材 4 縦枠材 B 基礎 F、F1、F2、F3、F4 枠組 H 梁材 P、P1、P2、P3、P4 外壁パネル S1、S3、S5、S6 接合金具

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】階上、階下にかつ壁面方向に間隙を隔てて
    隣り合わせて配される外壁パネルを用いて家屋の外壁を
    形成する壁構造であって、上枠材、下枠材の両端を縦枠
    材で継いだ矩形の枠組を具えかつ基礎上に前記間隙を隔
    てて隣り合う階下の外壁パネルと、この階下の外壁パネ
    ルの前記間隙に配されこの外壁パネルの前記間隙に向く
    隣り合う側面下端を基礎に固定する接合金具と、階下の
    外壁パネルの他方の側面下端を基礎に固定する接合金具
    と、この階下の外壁パネルの前記上枠材と同長かつ上枠
    材に両端を揃えてボルト止めされることにより前記間隙
    を隔てて隣り合う梁材と、上枠材、下枠材の両端を縦枠
    材で継いだ矩形の枠組を具えかつこの下枠材を前記梁材
    に両端を揃えてボルト止めされることにより前記間隙を
    隔てる階上の外壁パネルとを具えるとともに、階上の外
    壁パネルの上端の隣り合う側面を前記間隙に配した接合
    金具により固定しかつ階上の外壁パネルの下端、梁材、
    階下の外壁パネルの上端の隣り合う側面を前記間隙に配
    した縦長の接合金具により結合したことを特徴とする壁
    構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10280586A (ja) * 1997-03-31 1998-10-20 Natl House Ind Co Ltd 壁パネルセット

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10280586A (ja) * 1997-03-31 1998-10-20 Natl House Ind Co Ltd 壁パネルセット

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