JPH07100501A - 丸棒鋼のサイジング圧延方法 - Google Patents
丸棒鋼のサイジング圧延方法Info
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- JPH07100501A JPH07100501A JP24484793A JP24484793A JPH07100501A JP H07100501 A JPH07100501 A JP H07100501A JP 24484793 A JP24484793 A JP 24484793A JP 24484793 A JP24484793 A JP 24484793A JP H07100501 A JPH07100501 A JP H07100501A
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Abstract
おいて、高い真円度を有する丸棒鋼が得られ、且つ同一
ロールによるサイジング可能範囲が広くとれる方法を提
供する。 【構成】4ロール圧延機を二台、両圧延機の間で圧下方
向を45°ずらして直列に配置し、第一パスの各ロール
が備える溝の円弧の曲率半径R1 と、第二パスの各ロー
ルが備える溝の円弧の曲率半径R2 との関係を、R1 /
R2 =1.05〜1.15に設定するとともに、このR
2 を、素材の半径より当該素材の直径の0.2〜2%だ
け小さく設定する。
Description
置された二台の4ロール圧延機により、上流側の圧延機
列によって圧延された断面がほぼ円形の素材を複数の寸
法の丸棒鋼(断面丸形の棒材や線材)に整形するサイジ
ング圧延方法に関し、特に、高い真円度を有する丸棒鋼
が得られ、且つ同一ロールによるサイジング可能範囲が
広くとれる方法に関する。
は、高い寸法精度を得ることのできる方法として、4ロ
ール圧延機を使用する4ロール法が提案されている。こ
の方法では、図1(a)に示すように、2ロール圧延機
等の圧延機列により断面がほぼ円形に形成された素材1
0を、図1(b),(c)に示すように、前記圧延機列
の下流側に圧下方向を45°ずらして直列に配置した二
台の4ロール圧延機により圧延するものである。
(b)が示す上流側に配置された第一パスの4ロール圧
延機は、円弧と適当な逃がしを配した形状の溝21a〜
24aを周面に備えた二対四個のロール21〜24を備
え、前記溝21a〜24dにより孔型を形成し、図1
(c)が示す下流側に配置された第二パスの4ロール圧
延機は、円弧と適当な逃がしを配した形状の溝31a〜
34aを周面に備えた二対四個のロール31〜34を備
え、前記溝31a〜34aにより、第一パスの孔型がパ
スラインを中心に45°回転した形状の孔型を形成して
いる。
ル21〜24,31〜34のロール隙d1 ,d2 (d1
=d2 )を素材10の直径D0 より狭く設定して圧延を
行うが、第一パスにおける素材11のロールに接してい
ない部分の直径DF1は、第一パスに入る前の素材10の
直径D0 とほぼ同じでほとんど変化しないことが知られ
ている。同様に、第二パスにおける素材12のロールに
接していない部分の直径DF2は、第一パスのロール隙d
1 とほぼ同じとなる。
断面は、図1(d)に示すように八角形に近い円に形成
されるが、この八角形の対向面間距離D1 ,D2 がそれ
ぞれ第一パスのロール隙d1 ,第二パスのロール隙d2
にほぼ等しく形成され、且つd1 =d2 であるため、D
1 はほぼD2 に等しくなる。すなわち、このような4ロ
ール法による圧延では、第二パス通過後の素材13の断
面における最大直径と最小直径との差(偏径差)を2ロ
ール法や3ロール法より小さく抑えることができ、さら
に、各方法で得られた丸棒鋼の幅拡がり率と減面率との
関係を示す図2から分かるように、幅拡がり率を2ロー
ル法や3ロール法より小さく抑えることができるため、
圧延温度、鋼種、圧延速度等の圧延条件が素材の断面寸
法に及ぼす影響が極めて小さく、高い寸法精度が得られ
る。
ジング圧延方法に関して、特公平3−6841号公報に
記載の技術では、第一パスおよび第二パスのロール隙の
下限を素材直径D0 の0.8倍とし、第一パスおよび第
二パスの各ロールが備える溝の円弧の直径2R1 ,2R
2 を、素材の直径D0 と同一ないし120%の寸法とす
ることが、同一ロールによるサイジング可能範囲を広く
する上で望ましいとされている。
の寸法精度に関しては、断面円の直径が所定寸法である
かどうかの他に断面円の真円度が問題となる。すなわ
ち、4ロール法の場合には、図1(d)が示す第二パス
を通過した後の素材13の周面形状に関し、第二パスで
ロール溝31a〜34aに接触し、その円弧の曲率半径
R2 に対応した曲率に形成された部分13a(R2 対応
面)の曲率と、第一パスで曲率半径R1 のロール溝に接
触し、第二パスではロール溝に接触しない(図1(c)
における自由面12b)が変形を受けた部分13b(自
由面相当部分)の曲率が近いほど真円度が高いものとな
る。
よれば、素材の直径が50mmである場合、第一および
第二パスの各ロールが備える溝の円弧の直径2R1 ,2
R2は50〜60mmに設定され、R1 =30mm、R
2 =25mmと設定する場合が含まれる。この場合、図
3に示すように、第二パスを通過した後の素材13のR
2 対応面13aの曲率半径r13a はほぼ25mm、自由
面相当部分13bの曲率半径r13b はほぼ30mmに形
成されるため、最小直径Dmin 50.0mm、最大直径
Dmax 50.4mmになり真円度が低いものとなる。す
なわち、この技術においては真円度の向上について特に
考慮されていなかった。
着目してなされたものであり、4ロールによる丸棒鋼の
サイジング圧延方法において、高い真円度を有する丸棒
鋼が得られ、且つ同一ロールによるサイジング可能範囲
が広くとれる方法を提供することを目的とする。
に、本発明は、円弧と適当な逃がしを配した形状の溝を
周面に備えた二対四個のロールで孔型を形成し、当該孔
型内で、断面が円形又はほぼ円形に圧延された素材を直
交する二方向から圧下する4ロール圧延機を二台、両圧
延機の間で圧下方向を45°ずらして直列に配置した圧
延機列により丸棒鋼をサイジング圧延する方法におい
て、前記二台の圧延機のうち上流側に配置された4ロー
ル圧延機における各ロールが備える溝の円弧の曲率半径
をR1 、下流側に配置された4ロール圧延機における各
ロールが備える溝の円弧の曲率半径をR2 としたときに
R1 /R2 =1.05〜1.15とするとともに、前記
曲率半径R2 を、素材の半径より当該素材の直径の0.
2〜2%だけ小さく設定することを特徴とする丸棒鋼の
サイジング圧延方法を提供するものである。
流側に配置された4ロール圧延機における各ロールが備
える溝の円弧の曲率半径をR1 、下流側に配置された4
ロール圧延機における各ロールが備える溝の円弧の曲率
半径をR2 としたときにR1 /R2 =1.05〜1.1
5とすることにより、第二パス通過後の素材の真円度を
高くすることができる。その理由を以下に述べる。
11の周面のうち、第一パスでロール21〜24により
ロール溝21a〜24aの円弧の曲率半径R1 とほぼ等
しく形成された部分11b(R1 対応面)は、第二パス
において自由面12bとなって変形を受けるが、ここで
の変形がどれくらいであるかを圧下率の違いにより調べ
た結果を図4にグラフで示す。このグラフの縦軸は素材
周面の曲率の第二パスでの変形率を示し、この変形率
は、第二パス通過後の素材13の前記自由面12bに相
当する部分13bの曲率半径r13b と、第一パスのロー
ルが備える溝の円弧の曲率半径R1 (R1 対応面11b
の曲率半径に相当する)との比「R1 /r 13b 」で表さ
れる。横軸は圧下率(圧下量/素材直径D0 )である。
きくなるほど曲率の変化率R1 /r 13b は大きくなる。
一般に、4ロール法により同一ロールでロール隙のみを
変化させて圧延を行う場合の圧下率の上限は10%程度
であるが、この範囲で曲率の変化率R1 /r13b はこの
グラフからほぼ1.05〜1.15となる。ここで、第
二パス通過後の素材13の周面は、図1(d)に示すよ
うに、前記自由面相当部分13bと、曲率半径r13a が
第二パスのロールが備える溝の円弧の曲率半径R2 にほ
ぼ等しく形成されたR2 対応面13aとからなるため、
自由面相当部分13bの曲率半径r13b がR2 に等しく
形成されればr13a がほぼr 13b に等しくなって真円度
が100%に近くなる。したがって、R1 /R2 =1.
05〜1.15とすることにより第二パス通過後の素材
13の真円度が高くなる。
置された(すなわち第二パスの)4ロール圧延機におけ
る各ロールが備える溝の円弧の曲率半径R2 を、素材の
半径より当該素材の直径の0.2〜2%だけ小さく設定
することにより、前述のR1/R2 =1.05〜1.1
5の設定により真円度を高く保持しながら、同一ロール
でロール隙のみを変化させてサイジング圧延可能な範囲
を広くし、且つかみ出しを発生しにくくすることができ
る。以下にその理由を述べる。
スのロール溝の円弧の曲率半径R2が素材の半径D0 /
2より小さいほど、同一ロールでロール隙のみを変化さ
せてサイジング圧延可能な範囲が広くなることが判明し
た。すなわち、素材の直径D0 が50mmの場合を例に
とって説明すると、第二パスのロール溝をなす円弧の曲
率半径R2 を素材の半径と同じ25mm、素材の半径よ
り大きな25.5mm、素材の半径より小さな24.5
mmとした各圧延機で、第二パスのロール隙を50〜4
5mmの間で変化させた場合の偏径差を調べた結果を図
5にグラフで示す。ただし、この結果は、第一パスのロ
ール溝の円弧の曲率半径R1 =R2 とし、各圧延機の二
対のロール隙を同じにし、ロール芯ずれのない理想的な
圧延がなされた場合のものである。
溝の円弧の曲率半径R2 が素材の半径D0 /2より小さ
いほど、偏径差の許容値が同じ場合の、同一ロールでロ
ール隙のみを変化させてサイジング圧延可能な範囲が広
くなることが分かる。第二に、第一パスにおけるロール
溝の円弧の曲率半径R1 が素材の半径D0 /2より小さ
すぎると、図6に示すようにかみ出しKが発生しやすく
なるため、これを防ぐためには第一パスにおけるロール
溝の円弧の曲率半径R1 を素材の半径D0 /2よりある
程度大きくしておく必要がある。
=1.05〜1.15とを同時に満たすR2 を、素材の
直径D0 =50mmのときに求めると、R2 がおよそ
〔D0/2−(0.1〜1.0)〕mmであると適当で
あることが判明した。これを太さの異なる丸棒鋼素材全
体に適用すると、R2 を、素材の半径D0 /2より当該
素材の直径の0.2〜2%だけ小さく設定することに相
当する。
る。図7はこの実施例において使用した圧延機列の配置
を示す概要図である。図7に示すように、18台の2ロ
ール圧延機1H,1V〜17H,18V(H:水平スタ
ンド、V:鉛直スタンド)を、圧下方向を90°づつず
らして直列に配置した圧延機列の下流に、圧下方向を鉛
直方向および水平方向とした4ロール圧延機A1 と、圧
下方向を4ロール圧延機A1 より45°ずらした4ロー
ル圧延機A2 を直列に配置した。上流側の4ロール圧延
機A1 の孔型形状を図8(a)に、下流側の4ロール圧
延機A2 の孔型形状を図8(b)にそれぞれ示す。
1〜34で形成され、各ロールの周面に、中心角θ1 ,
θ2 =45°の円弧21A,34Aとこの円弧の両側か
ら直線状に延びる逃がし部21B,34Bとからなる溝
を備えている。ここで、4ロール圧延機A1 における各
ロール溝の円弧の曲率半径R1 を27.5mm、4ロー
ル圧延機A2 における各ロール溝の円弧の曲率半径R2
を24.75mmとした。したがって、R1 /R2 =
1.11であり、また、4ロール圧延機A1 へ入る素材
(2ロール圧延機1H,1V〜17H,18V列により
熱間圧延された後の丸棒鋼)の直径D0 =51mmであ
るため、R2 (=24.75)=25.5−0.75=
(D0 /2)−0.0147・D0 となり、R2 は素材
の半径より当該素材の直径の1.47%だけ小さく設定
されている。
圧延を行う際に、4ロール圧延機A 1 ,A2 の各ロール
隙H1 ,H2 をH1 =H2 =45.45〜50.50m
mの範囲で変化させることにより、各種鋼材について直
径が45〜50mmの丸棒鋼を作製した。得られた丸棒
鋼製品について偏径差を測定し、偏径差と製品の直径と
の関係を図9にグラフで示した。このグラフから分かる
ように、全サイズで偏径差が0.4mm以下に抑えら
れ、JIS規格における偏径差の許容値1.05以下を
十分に満足するものであった。また、得られた丸棒鋼製
品について真円度を測定したところ、真円からのずれが
0.5〜1.0%の範囲となり良好な真円度の丸棒鋼が
得られた。
によれば、4ロールによる丸棒鋼のサイジング圧延方法
において、高い真円度を有する丸棒鋼が得られ、且つ同
一ロールによるサイジング可能範囲を広くすることがで
き、かみ出しの発生も防ぐことができる。
加工をする必要がない寸法精度のよい製品を幅広いサイ
ズ範囲に圧延することができるとともに、ロール交換回
数が減少することで圧延停止時間が大幅に短縮され作業
効率が上昇し、さらに、必要なロールの種類が少なくな
ってロールの保有数が少なくて済むため、コストが削減
されるという効果ももたらされる。
ある。
を示すグラフである。
(第二パス)での素材周面の曲率の変化率と圧下率との
関係を示すグラフである。
径差との関係を示すグラフである。
出しを示す説明図である。
である。
の形状を示す概要図である。
直径との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 円弧と適当な逃がしを配した形状の溝を
周面に備えた二対四個のロールで孔型を形成し、当該孔
型内で、断面が円形又はほぼ円形に圧延された素材を直
交する二方向から圧下する4ロール圧延機を二台、両圧
延機の間で圧下方向を45°ずらして直列に配置した圧
延機列により丸棒鋼をサイジング圧延する方法におい
て、 前記二台の圧延機のうち上流側に配置された4ロール圧
延機における各ロールが備える溝の円弧の曲率半径をR
1 、下流側に配置された4ロール圧延機における各ロー
ルが備える溝の円弧の曲率半径をR2 としたときにR1
/R2 =1.05〜1.15とするとともに、前記曲率
半径R2 を、素材の半径より当該素材の直径の0.2〜
2%だけ小さく設定することを特徴とする丸棒鋼のサイ
ジング圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24484793A JP2900971B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 丸棒鋼のサイジング圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24484793A JP2900971B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 丸棒鋼のサイジング圧延方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07100501A true JPH07100501A (ja) | 1995-04-18 |
JP2900971B2 JP2900971B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=17124864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24484793A Expired - Lifetime JP2900971B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 丸棒鋼のサイジング圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2900971B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1123756A1 (en) * | 1999-08-19 | 2001-08-16 | Kawasaki Steel Corporation | Wire sizing-rolling method |
CN107297390A (zh) * | 2017-08-17 | 2017-10-27 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 一种四辊轧机轧制圆钢工艺 |
-
1993
- 1993-09-30 JP JP24484793A patent/JP2900971B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1123756A1 (en) * | 1999-08-19 | 2001-08-16 | Kawasaki Steel Corporation | Wire sizing-rolling method |
EP1123756A4 (en) * | 1999-08-19 | 2005-07-06 | Jfe Steel Corp | METHOD OF CALIBRATING-WIRE ROLLING |
CN107297390A (zh) * | 2017-08-17 | 2017-10-27 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 一种四辊轧机轧制圆钢工艺 |
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---|---|
JP2900971B2 (ja) | 1999-06-02 |
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