JP3266062B2 - 断面形状が円形の金属材の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

断面形状が円形の金属材の製造方法及びその製造装置

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JP3266062B2
JP3266062B2 JP21849697A JP21849697A JP3266062B2 JP 3266062 B2 JP3266062 B2 JP 3266062B2 JP 21849697 A JP21849697 A JP 21849697A JP 21849697 A JP21849697 A JP 21849697A JP 3266062 B2 JP3266062 B2 JP 3266062B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断面形状が円形の
金属材の製造方法及びその製造装置に関し、上流側の圧
延機群とその圧延機群の下流側に設置された仕上げ圧延
機群によって断面形状が円形の金属材を製造する方法及
びその製造装置に関する。より詳しくは、同一のロール
(孔型ロール)を用いるとともにロールの圧下位置及び
ロール軸の傾斜角を無段階で変更して、仕上げ圧延後の
被圧延材(断面形状が円形の金属材)の直径を無段階で
変更できるようにした無段階連続圧延方法とその圧延装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】断面形状が円形の金属材、例えば各種の
金属材料を母材とする線材や棒材などは、圧延などの
「1次加工」によって所望の寸法(直径)に仕上げられ
た後、更に、所謂「2、3次加工」を施されて所望の形
状を有する最終的な産業用製品に仕上げられる。このた
め、「2、3次加工」での歩留まりと作業能率の向上を
図るため、「1次加工」仕上げままの断面形状が円形の
金属材には細かいピッチで高い精度が要求される。
【0003】したがって、断面形状が円形の金属材を圧
延する場合、一般に圧延製品の寸法(直径)毎にロール
(孔型ロール)を準備し、仕上げ直径(以下、仕上げ径
という)のわずかな変更に応じてロール替えを実施する
ことが行われてきた。しかし、この一般的な圧延方法の
場合、ロール替えのために生産能率が低下するし、更に
は数多くのロールを保有する必要がある。
【0004】こうした問題を解決するために、同一のロ
ールを用いてロール圧下位置を無段階に調整し、これに
よって仕上げ径を無段階で変更できる所謂「サイズフリ
ー圧延」に関する技術が種々提案されている。このう
ち、仕上げ圧延に4ロール圧延機を用いる技術が、例え
ば、特開昭62−199206号公報や特開平5−38
501号公報に開示されている。
【0005】特開昭62−199206号公報には、4
ロール圧延機の2台による圧延方法において、素材を円
形、上記2台の圧延機の8本のロールの孔型を素材の円
に対し、同一ないし120%の直径の円弧と適当なサイ
ドリリーフ部を配した形状とし、ロールの圧下を任意に
選択することにより、素材を素材直径ないし素材直径の
80%の範囲でサイジングする「棒線材のサイジング圧
延方法」が提案されている。この技術(以下、従来技術
1という)によれば、通常の90゜位相に2ロール圧延
機を連続配置する圧延方法(以下、2ロール圧延法とい
う)に比べて偏径差(仕上げ製品の同一断面における直
径の最大と最小の差)が減少し、偏径差を2.1%とし
た場合のサイジング可能範囲が素材直径ないし素材直径
の80%の範囲に拡大する。
【0006】特開平5−38501号公報には、断面が
ほぼ円形に圧延された素材に対して、圧下方向を相互に
45゜ずらした2台の4ロール圧延機によって直列に圧
延するサイジング圧延方法において、少なくとも2パス
目の4ロール圧延機の各ロールの孔型を、素材の直径よ
りも1〜14%小さい直径の円弧と適当なサイドリリー
フを配した形状とし、ロール間隙を調整してサイジング
する「丸棒鋼のサイジング圧延方法」が提案されてい
る。この技術(以下、従来技術2という)の場合、孔型
の円弧の直径(孔型の真円部の直径)が素材の直径より
小さいため、上記従来技術1を初めとする孔型の円弧の
直径を素材の直径より大きくした4ロール圧延機による
サイジング技術のように製品径の小さい方向に偏径差の
許容範囲を持たせるばかりでなく、製品径の大きい方向
にも偏径差の許容範囲を取ることができる。したがっ
て、この従来技術2によればロール間隙の調整だけで整
形可能な製品のサイズ(直径)範囲、つまりサイジング
可能範囲が従来技術1などに比べて2倍近く拡大でき
る。
【0007】上記した従来技術1、従来技術2のいずれ
についても図6(a)に示すように4本のロールの孔型
で、「孔型底部における直径D1 =サイドリリーフ部に
おける寸法s1」の円を形成することができるロール間
隙の状態では製品をほぼ真円に圧延する(つまり製品形
状をほぼ真円にする)ことができる。しかし、例えば図
6(a)に示す状態から、図6(b)に示すようにロー
ル間隙を縮めた状態にすると、孔型底部における直径
(対向するロール孔型の溝底間距離)D2 とサイドリリ
ーフ部における寸法s2 に差が生じてしまう。このた
め、従来技術1や従来技術2の方法ではサイジング可能
範囲は2ロール圧延法に比べて大きく広がるものの、同
じロールを用いて圧延すると大きな偏径差が生じること
を避けられず、同じロールでのサイジング可能範囲をよ
り一層広くしたいとする産業界の要求に充分に応えるこ
とができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑みなされたもので、同じロールを用いてのサイジング
可能範囲(以下、サイズフリー領域という)が広く、圧
下量が変化しても孔型底部における直径とサイドリリー
フ部における寸法の差が小さいために仕上げ断面形状が
ほぼ真円で偏径差が極めて小さい、断面形状が円形の金
属材料の製造方法としての「サイズフリー圧延」方法、
及びその製造装置としての圧延機群を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記
(1)、(2)に示す断面形状が円形の金属材の製造方
法及び(3)、(4)に示す断面形状が円形の金属材の
製造装置にある。
【0010】(1)4ロール圧延機を最終の仕上げ圧延
機とする複数基の連続圧延機群で断面形状が円形の金属
材を製造する方法であって、前記最終の仕上げ圧延機で
ある4ロール圧延機の対向する圧延ロール対のうち、1
対の圧延ロールの各ロール軸を被圧延材の進行方向に対
して相互に逆方向に傾斜配置し、更に、もう一方の1対
の圧延ロールの各ロール軸を、被圧延材の進行方向に対
して相互に逆方向でしかも前記の別の1対の圧延ロール
の場合とは逆の方向に傾斜配置して仕上げ圧延すること
を特徴とする断面形状が円形の金属材の製造方法。
【0011】(2)4ロール圧延機を最終の仕上げ圧延
機とする複数基の連続圧延機群で断面形状が円形の金属
材を製造する方法であって、前記最終の仕上げ圧延機で
ある4ロール圧延機の対向する圧延ロール対のうち、1
対の圧延ロールの各ロール軸を被圧延材の進行方向に対
して両方とも同一方向に傾斜配置し、更に、もう一方の
1対の圧延ロールの各ロール軸も被圧延材の進行方向に
対して両方とも同一方向に傾斜配置して仕上げ圧延する
ことを特徴とする断面形状が円形の金属材の製造方法。
【0012】(3)90゜位相で連続配置された複数基
の2ロール圧延機からなる圧延機群と、前記圧延機群の
下流側に連続配置された4ロール圧延機を最終の圧延機
とする仕上げ圧延機群とで構成される断面形状が円形の
金属材を製造する装置であって、前記仕上げ圧延機群に
おける最終の圧延機である4ロール圧延機がロール圧下
調整機構及びロール軸傾斜配置機構を有し、且つ、対向
する圧延ロール対のうち、1対の圧延ロールの各ロール
軸が被圧延材の進行方向に対して相互に逆方向に傾斜配
置され、更に、もう一方の1対の圧延ロールの各ロール
軸が、被圧延材の進行方向に対して相互に逆方向でしか
も前記の別の1対の圧延ロールの場合とは逆の方向に傾
斜配置されていることを特徴とする断面形状が円形の金
属材の製造装置。
【0013】(4)45゜位相で連続配置された複数基
の4ロール圧延機からなる圧延機群と、前記圧延機群の
下流側に45゜位相で連続配置された4ロール圧延機か
らなる仕上げ圧延機群とで構成される断面形状が円形の
金属材を製造する装置であって、前記仕上げ圧延機群に
おける最終の4ロール圧延機がロール圧下調整機構及び
ロール軸傾斜配置機構を有し、且つ、対向する圧延ロー
ル対のうち、1対の圧延ロールの各ロール軸が被圧延材
の進行方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置され、
更に、もう一方の1対の圧延ロールの各ロール軸も被圧
延材の進行方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置さ
れていることを特徴とする断面形状が円形の金属材の製
造装置。
【0014】以下、上記の(1)〜(4)をそれぞれ
(1)〜(4)の発明という。
【0015】ここで、「4ロール圧延機」とは、圧延方
向の同一位置に90゜間隔で配置された孔型が同じであ
る4個の圧延ロールを有する圧延機を指す。
【0016】「4ロール圧延機の対向する圧延ロール対
のうち、1対の圧延ロールの各ロール軸を被圧延材の進
行方向に対して相互に逆方向に傾斜配置し、更に、もう
一方の1対の圧延ロールの各ロール軸を、被圧延材の進
行方向に対して相互に逆方向でしかも前記の別の1対の
圧延ロールの場合とは逆の方向に傾斜配置する」とは、
例えば図3に示す向きに圧延ロールの各ロール軸を傾斜
配置することをいう。
【0017】又、「4ロール圧延機の対向する圧延ロー
ル対のうち、1対の圧延ロールの各ロール軸を被圧延材
の進行方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置し、更
に、もう一方の1対の圧延ロールの各ロール軸も被圧延
材の進行方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置す
る」とは、例えば図4に示す向きに圧延ロールの各ロー
ル軸を傾斜配置することをいう。
【0018】「90゜位相で連続配置された2ロール圧
延機」とは、圧下方向が相互に直交する連続配置された
2ロール圧延機のことを指し、例えば、ロール軸が水平
な所謂「水平圧延機」とロール軸が垂直な所謂「垂直圧
延機」の組み合わせがこれに当てはまる。
【0019】「45゜位相で連続配置された4ロール圧
延機」とは、圧下方向を相互に45゜ずらして連続配置
された4ロール圧延機のことを指し、例えば、対向する
1対ずつの垂直ロールと水平ロールからなる4ロール圧
延機とこの圧延機とはロール角度が45゜異なる4ロー
ル圧延機の組み合わせがこれに当てはまる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明者らは、2ロール圧延機や
3ロール圧延機を用いた場合に比べて幅広がりが小さ
く、しかも圧延による歪分布の偏りが少ないために均質
な製品が得られるという特徴を有する4ロール圧延機を
最終の仕上げ圧延機に用いて「サイズフリー圧延」を実
現するために種々の検討を行った。その結果、次の事項
が明らかになった。
【0021】4ロール圧延機を最終の仕上げ圧延機と
して用い、前記4ロール圧延機にロール孔型がほぼ円形
の所謂「ラウンド形状」である孔型(以下、ラウンド孔
型という)を有するロール(以下、このラウンド孔型を
有するロールを「ラウンド孔型ロール」という)を用い
れば、その4ロール圧延機の対向する圧延ロール対のう
ち、1対の圧延ロールの各ロール軸を被圧延材の進行方
向に対して相互に逆方向に傾斜配置し、更に、もう一方
の1対の圧延ロールの各ロール軸を、被圧延材の進行方
向に対して相互に逆方向でしかも前記の別の1対の圧延
ロールの場合とは逆の方向に傾斜配置して圧延すること
で、製品の断面形状をほぼ真円にして「サイズフリー圧
延」を実現することができる。
【0022】ここで、4ロール圧延機のロール孔型が
「ラウンド形状」とは、図7に示すように、角度θによ
り表されるサイドリリーフ部3を除く孔型底部が、単一
の半径r1 の円弧からなる真円領域を持つ孔型形状のこ
とをいう。なお、サイドリリーフ部3の断面は、半径が
上記孔型底部の単一半径r1 の2倍の半径r2 である円
弧、あるいは、前記孔型底部の単一半径r1 の円弧に接
する直線であることが多く、サイドリリーフ部3を表す
角度θ(以下、サイドリリーフ角という)は、通常5〜
25゜である。なお、4ロール圧延機による圧延での自
由表面部7もこの図7中に示した。
【0023】図5に、ラウンド孔型ロールを用いてロー
ル間隙を変化させた場合におけるロール孔型の被圧延材
の進行方向の投影形状を示す。図5(a)に示すよう
に、ラウンド孔型ロールにおいてはロール孔型の真円領
域の半径r1 が仕上げ径dの1/2に等しい場合、ロー
ル孔型の被圧延材の進行方向の投影形状はサイドリリー
フ部3を除くと真円になる。この状態から、仕上げ径を
hまで小さくするためにロールで圧下すると、つまり、
ロール間隙を小さくして対向するロールの溝底間距離を
hにすると、図5(b)に示すように、ロール孔型の被
圧延材の進行方向の投影形状は四角形状に近づきサイド
リリーフ部における寸法s2 は溝底部での直径hよりも
大きくなる。しかし、ロール間隙を小さくしてロールの
溝底間距離をhにした場合でも、図5(c)に示すよう
にロール軸を適正量傾斜配置すると、h=s3 となって
ロール孔型の被圧延材の進行方向の投影形状を真円に近
づけることができる。
【0024】上記のと同様に4ロール圧延機を最終
の仕上げ圧延機として用い、前記4ロール圧延機にラウ
ンド孔型ロールを用いれば、その4ロール圧延機の対向
する圧延ロール対のうち、1対の圧延ロールの各ロール
軸を被圧延材の進行方向に対して両方とも同一方向に傾
斜配置し、更に、もう一方の1対の圧延ロールの各ロー
ル軸も被圧延材の進行方向に対して両方とも同一方向に
傾斜配置して圧延することで、製品の断面形状をほぼ真
円にして「サイズフリー圧延」を実現することができ
る。
【0025】図5(a)の状態からロール間隙を小さく
して対向するロールの溝底間距離をhにすると、図5
(b)に示すように、ロール孔型の被圧延材の進行方向
の投影形状は四角形状に近づきサイドリリーフ部におけ
る寸法s2 は溝底部での直径hよりも大きくなることは
既に述べたとおりである。しかし、ロール間隙を小さく
してロールの溝底間距離をhにした場合に、図5(d)
に示すようにロール軸を適正量傾斜配置しても、h=s
4 となってロール孔型の被圧延材の進行方向の投影形状
を真円に近づけることができる。
【0026】2ロール圧延機の場合には、対向する圧
延ロールの各ロール軸を被圧延材の進行方向に対して相
互に逆方向に傾斜配置すると、被圧延材に回転力が生じ
て捻れが発生する可能性がある。
【0027】しかし、4ロール圧延機においては、「対
向する圧延ロール対のうち、1対の圧延ロールの各ロー
ル軸を被圧延材の進行方向に対して相互に逆方向に傾斜
配置し、更に、もう一方の1対の圧延ロールの各ロール
軸を、被圧延材の進行方向に対して相互に逆方向でしか
も前記の別の1対の圧延ロールの場合とは逆の方向に傾
斜配置」しても被圧延材には捻れが殆ど発生しない。こ
れは、4ロール圧延機の場合には圧延ロール対が2つあ
るため、両者の回転力を相殺させることによって被圧延
材に対して発生する回転力を抑制できるからである。
【0028】本発明は上記の知見に基づいて完成された
ものである。
【0029】以下、図面を参照しながら本発明の断面形
状が円形の金属材の製造方法及びその製造装置について
説明する。
【0030】図1は、(1)の発明に係る断面形状が円
形の金属材の製造方法及び(3)の発明に係る断面形状
が円形の金属材の製造装置を説明する図である。つま
り、図1は、最終の仕上げ圧延機である4ロール圧延機
Snの対向する圧延ロール対のうち、1対の圧延ロール
1の各ロール軸4を被圧延材2の進行方向に対して相互
に逆方向に傾斜配置し、更に、もう一方の1対の圧延ロ
ール1の各ロール軸4を、被圧延材2の進行方向に対し
て相互に逆方向でしかも前記の別の1対の圧延ロールの
場合とは逆の方向に傾斜配置する1つの方法を示す図で
ある。なお、図1(a)は正面図、図1(b)は側面図
である。
【0031】図2は、(2)の発明に係る断面形状が円
形の金属材の製造方法及び(4)の発明に係る断面形状
が円形の金属材の製造装置を説明する図である。つま
り、図2は前記4ロール圧延機Snの対向する圧延ロー
ル対のうち、1対の圧延ロール1の各ロール軸4を被圧
延材2の進行方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置
し、更に、もう一方の1対の圧延ロール1の各ロール軸
4も被圧延材2の進行方向に対して両方とも同一方向に
傾斜配置する1つの方法を示す図である。この図におい
て(a)は正面図、(b)は側面図である。
【0032】被圧延材2は、連続配置された複数基の圧
延機からなる圧延機群(以下、前段の圧延機群という)
5で繰り返しの減面圧延加工を受けた後、仕上げ圧延機
群6における最終の仕上げ圧延機である4ロール圧延機
Snでで所望の仕上げ径を有する断面形状が円形の金属
材に仕上げられる。4ロール圧延機Snのロール孔型は
既に述べたラウンド形状である。
【0033】上記した前段の圧延機群5を構成する圧延
機及び仕上げ圧延機群6における最終の圧延機Snを除
く圧延機は、(1)及び(2)の発明の場合には、特に
規定されるものではない。
【0034】(3)の発明の場合には、圧延機群6にお
ける圧延機は最終の圧延機Snを除いて特に規定される
ものではない。しかし、前段の圧延機群5を構成する圧
延機は90゜位相で連続配置された複数基の2ロール圧
延機からなる圧延機群とする。なお、圧延機群6におい
て、最終の圧延機Snを除く圧延機が前段の圧延機群5
と同様に90゜位相で連続配置された2ロール圧延機の
場合には、3ロール圧延機又は4ロール圧延機と比べ
て、各圧延スタンド毎の減面率が大きくとれるため必要
となるスタンド数が少なく、更に、2ロール圧延機の場
合、構造が簡単で設備コストが低く、ロールの交換や芯
出しなどのメンテナンスが容易であるため、大量生産に
適している。
【0035】(4)の発明の場合には、前段の圧延機群
5を構成する圧延機及び仕上げ圧延機群6を構成する圧
延機はすべて45゜位相で連続配置された4ロール圧延
機からなる圧延機群とする。この理由は、4ロール圧延
機による圧延では4方向から圧下するため被圧延材断面
内の歪が均等に分布するため、難加工材料であっても疵
などを生ずることなく圧延することができるからであ
る。したがって、この(4)の発明に係る製造装置は、
例えば、チタンなど難加工材料の圧延に適している。
【0036】なお、(1)〜(4)の発明のいずれの場
合にも、仕上げ圧延機群6が4ロール圧延機Snだけか
ら構成されていても良い。
【0037】最終の仕上げ圧延機である4ロール圧延機
Snは圧延ロール1の圧下調整機構(図示せず)を有す
るとともに、前記ロール1の各ロール軸4を被圧延材2
の進行方向に対して傾斜配置する機構(図示せず)を有
しているものである。
【0038】4ロール圧延機Snにおける圧延ロール1
の圧下調整は、予め実験などにより求めておいたミル剛
性を考慮して行えば良い。なお、この圧延ロール1の圧
下調整機構には、例えば、圧下スクリューと偏心スリー
ブなどを用いた機構を用いれば良い。又、圧延ロール1
の各ロール軸4を被圧延材2の進行方向に対して傾斜配
置する機構としては、例えば、慣用手段であるジャッキ
機構や油圧機構などを用いれば良い。
【0039】サイズフリー領域は最終の仕上げ圧延機で
ある4ロール圧延機Snのロール孔型の真円領域の半径
rn の2倍以下の範囲に設定できる。既に図5(a)に
ついて述べたように、サイジング寸法が4ロール圧延機
Snのロール孔型の真円領域の半径rn の2倍に等しい
場合、ロール軸の傾斜角を0゜とすると、被圧延材の進
行方向から見たロール孔型の投影形状はサイドリリーフ
部3を除くと真円になる。ロール間隙を狭くしてサイジ
ング寸法を小さくした場合には、図5(c)や図5
(d)に示すように、ロール軸を適正角度傾斜配置する
ことにより、ロール孔型の被圧延材の進行方向の投影形
状をサイドリリーフ部を除いてほぼ真円にすることがで
きる。
【0040】最終の仕上げ圧延機である4ロール圧延機
Snによる圧延での自由表面部7(図7参照)の形状
は、その1基前の(仕上げ)圧延機Sn-1のロール孔型
の形状により決まってしまう。したがって、偏径差を小
さくするために、4ロール圧延機Snの1基前の圧延機
Sn-1のロール孔型もラウンド孔型とし、その真円領域
の半径rn-1 を4ロール圧延機Snの真円領域の半径r
n の近傍、例えば0.95rn ≦rn-1 ≦1.05rn
に設定しておくことが望ましい。
【0041】最終の仕上げ圧延機である4ロール圧延機
Snの対向する圧延ロール1の各ロール軸4を被圧延材
2の進行方向に対して傾斜配置するには、例えば、図1
や図2に示す方法がある。これらの場合の詳細をそれぞ
れ図3、図4に示す。
【0042】すなわち、図3は、4ロール圧延機の対向
する圧延ロール対のうち、1対の圧延ロールの各ロール
軸を被圧延材の進行方向に対して相互に逆方向に傾斜配
置し、更に、もう一方の1対の圧延ロールの各ロール軸
を、被圧延材の進行方向に対して相互に逆方向でしかも
前記の別の1対の圧延ロールの場合とは逆の方向に傾斜
配置する場合の1つの例の詳細を示す図である。
【0043】図4は、4ロール圧延機の対向する圧延ロ
ール対のうち、1対の圧延ロールの各ロール軸を被圧延
材の進行方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置し、
更に、もう一方の1対の圧延ロールの各ロール軸も被圧
延材の進行方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置す
る場合の1つの例の詳細を示す図である。
【0044】なお、図3、図4において(a)は正面
図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【0045】後述の実施例で詳しく述べるように、ロー
ルの圧下量が大きくなるにつれて、つまり、ロール間隙
が狭くなってサイジング寸法が小さくなるにつれて、ロ
ール軸の傾斜角φ(例えば、図3参照)は大きく設定す
る必要があるが、製品である被圧延材に疵を発生させな
いために、前記φは0〜8゜の範囲で設定すれば良い。
なお、図3、図4に例示するように最終の仕上げ圧延機
である4ロール圧延機の圧延ロール1の各ロール軸4を
被圧延材の進行方向に対して傾斜配置する場合、各ロー
ルに関する前記の傾斜角φはすべて同じ値にする必要が
ある。
【0046】以下、実施例により本発明を更に詳しく説
明する。
【0047】
【実施例】
(実施例1)素材直径25mmに対して、孔型の真円領
域の半径が12.5mmであるラウンド孔型ロールを用
いる従来技術1の方法及び、孔型の真円領域の半径が1
2.0mmであるラウンド孔型ロールを用いる従来技術
2の方法で圧延する場合の偏径差を幾何学的に求めた。
なお、孔型底部における直径(対向するロール孔型の溝
底間距離)Dとサイドリリーフ部における寸法sとの差
の絶対値が偏径差になると仮定した。以下、このように
して求めた偏径差を幾何学的偏径差という。
【0048】結果を図8に示す。従来技術1の方法で圧
延する場合には、仕上げ径つまり製品径の変化に応じて
幾何学的偏径差は図8中にL1の線で示すように変化す
る。この図から、例えば幾何学的偏径差を50μm以下
に抑えるためには、従来技術1の方法で圧延する場合、
サイズフリー領域は24.1〜25.0mmの範囲とな
ることがわかる。
【0049】従来技術2の方法で圧延する場合には、幾
何学的偏径差は図8中にL2で示す線となって製品径と
ともに変化する。したがって、幾何学的偏径差を50μ
m以下に抑えるためには、従来技術2の方法で圧延する
場合、サイズフリー領域は23.1〜25.0mmの範
囲となることがわかる。
【0050】次に、仕上げ径25mmを基準とする孔型
のロール、つまり孔型の真円領域の半径が12.5mm
であるラウンド孔型ロールを用いて、(1)の発明及び
(2)の発明の方法で圧延する場合の偏径差を幾何学的
に求めた。
【0051】表1に、この時の4ロール圧延機における
ラウンド孔型ロールの形状の詳細を示す。表1における
ロール直径とは、ロール孔型底部における直径を指す。
なお、この場合、(1)の発明の方法でロール軸を傾斜
配置して仕上げ圧延しても、(2)の発明の方法でロー
ル軸を傾斜配置して仕上げ圧延しても、幾何学的偏径差
は等しいものとなる。
【0052】
【表1】
【0053】(1)の発明及び(2)の発明の方法にお
いては、圧下量を増加させるにつれて、つまり、ロール
間隙を狭めてサイジング寸法を小さくするにつれて、ロ
ール軸の傾斜角φを大きく設定する必要がある。そし
て、幾何学的偏径差が最小となる傾斜角(以下、適正傾
斜角)を求めると、図9中に示す線となる。この適正傾
斜角を用いた場合の幾何学的偏径差を仕上げ径毎に求め
ると図8中のLPで示す線になる。
【0054】このLPで示される線の傾きを図8中のL
1で示される線の傾きと比較すれば、(1)の発明や
(2)の発明の方法によって、幾何学的偏径差を従来技
術1の方法で圧延する場合の1/20に抑制できること
がわかる。同様に、LPで示される線を図8中のL2で
示される線と比較すれば、(1)の発明や(2)の発明
の方法によって、幾何学的偏径差を従来技術2の方法で
圧延する場合に比べて極めて小さい値に抑制できること
がわかる。
【0055】(実施例2)通常の方法で溶製、分塊圧延
して作製したJIS G 4051に規定されたS45Cのビレッ
トを、通常の方法によって2ロール圧延機群で圧延した
後、表1に示したラウンド孔型ロールを有する4ロール
圧延機Snを用いて、前記(1)の発明の圧延方法と
(2)の発明の圧延方法によって仕上げ径(製品径)2
2〜25mmに仕上げ圧延して偏径差を測定した。
【0056】図10及び図11に、それぞれ(1)の発
明の方法及び(2)の発明の方法で圧延した場合の偏径
差を示す。
【0057】この図10、図11によれば、実機で圧延
した場合の偏径差は、幾何学的偏径差(図8のLP線)
よりも少し大きい。しかし、前記した(1)の発明の方
法で圧延した場合と(2)の発明の方法で圧延した場合
とで偏径差に殆ど差は認められない。
【0058】更に、図10と図11から、(1)の発明
や(2)の発明の圧延方法によれば、25〜22mmの
すべての製品径(仕上げ径)の範囲における偏径差を
0.05mm(50μm)未満の極めて小さい値に抑え
ることができ、サイズフリー領域が極めて大きくなるこ
とが明らかである。加えて、図10、図11から、
(1)の発明や(2)の発明の圧延方法の場合には、サ
イズフリー領域は偏径差によって制約されず、ロール軸
の傾斜角φの設定によって制約を受けることが想定され
る。
【0059】ロール孔型の投影形状をほぼ真円にするた
めには、サイジング寸法が小さくなるにつれてロール軸
の傾斜角φを大きく設定する必要がある。しかし、ロー
ル軸の傾斜角φを大きく設定すると、ロール溝底部にお
けるロールと被圧延材との接触領域8が図12に示すよ
うに広がり、このため被圧延材に疵が生じることがあ
る。
【0060】そこで次に、被圧延材に疵を生じさせない
ロール軸の傾斜角φを求めるために、通常の方法で溶
製、分塊圧延して作製したJIS G 4051に規定されたS4
5Cのビレットを、通常の方法によって2ロール圧延機
群で圧延した後、前記の表1に示したラウンド孔型ロー
ルを有する4ロール圧延機Snを用いて、前記(1)の
発明の圧延方法と(2)の発明の圧延方法によって、ロ
ール軸の傾斜角φを0〜10゜の範囲で変えて仕上げ圧
延して、被圧延材の表面における疵発生の有無を目視観
察した。この結果、被圧延材に疵が発生しないロール軸
の傾斜角φは最大8゜であることがわかった。
【0061】既に示した図9から、ロール軸の傾斜角φ
が8゜の時の仕上げ径(製品径)は21.2mmであ
る。したがって、図10及び図11から、偏径差を0.
05mm未満とした場合でも、上記(1)の発明の圧延
方法や(2)の発明の圧延方法におけるサイズフリー領
域は基準の仕上げ径である25mmに対して3mmを超
える極めて大きなものとすることができる。
【0062】(実施例3)通常の方法で溶製した純チタ
ンのビレットを通常の方法で直径25mmに熱間圧延
し、次いで、45゜位相で連続配置された4ロール圧延
機からなる圧延機群で圧延し、最後に表1に示したラウ
ンド孔型を有する4ロール圧延機Snを用いて、前記
(1)の発明の圧延方法と(2)の発明の圧延方法によ
って仕上げ径(製品径)22〜25mmに仕上げ圧延し
て偏径差を測定した。更に、被圧延材の表面における疵
発生の有無を目視観察した。
【0063】その結果、偏径差と製品径(仕上げ径)と
の関係は図10、図11とほぼ同等であり、又、仕上げ
た製品の表面に疵は認められなかった。
【0064】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、最終の仕上
げ圧延機である4ロール圧延機によって仕上げ断面形状
がほぼ真円で偏径差が極めて小さく、しかも広いサイズ
フリー領域を有する実用的なサイズフリー圧延を行うこ
とができる。このためロール保有数を削減できるし、ロ
ール替えの省略が可能なため圧延作業能率を大幅に高め
ることもできる。本発明の製造方法は、本発明の製造装
置を使用することによって比較的容易に実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧延方法を説明する図で、(a)
は正面図、(b)は側面図である。
【図2】本発明に係る圧延方法を説明する別の図で、
(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図3】4ロール圧延機の対向する圧延ロール対のう
ち、1対の圧延ロールの各ロール軸を被圧延材の進行方
向に対して相互に逆方向に傾斜配置し、更に、もう一方
の1対の圧延ロールの各ロール軸を、被圧延材の進行方
向に対して相互に逆方向でしかも前記の別の1対の圧延
ロールの場合とは逆の方向に傾斜配置する場合の1つの
例の詳細を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面
図、(c)は平面図である。
【図4】4ロール圧延機の対向する圧延ロール対のう
ち、1対の圧延ロールの各ロール軸を被圧延材の進行方
向に対して両方とも同一方向に傾斜配置し、更に、もう
一方の1対の圧延ロールの各ロール軸も被圧延材の進行
方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置する場合の1
つの例の詳細を示す図で、(a)は正面図、(b)は側
面図、(c)は平面図である。
【図5】4ロール圧延機にラウンド孔型ロールを用いて
ロール間隙を変化させた場合のロール孔型の被圧延材の
進行方向の投影形状を示す図である。(a)はロール孔
型の真円領域の半径r1 が仕上げ径dの1/2に等しい
場合の投影形状、(b)は、ロール間隙を小さくしてロ
ールの溝底間距離をhにした場合のロール孔型の投影形
状、(c)は、ロール間隙を小さくする際に、圧延ロー
ルの各ロール軸を傾斜配置した場合のロール孔型の投影
形状、(d)はロール間隙を小さくする際に、圧延ロー
ルの各ロール軸を別の方法で傾斜配置した場合のロール
孔型の投影形状である。
【図6】4ロール圧延機を用いた従来法でサイズフリー
圧延して得られた製品の断面形状を示す図で、(a)は
ほぼ真円、(b)は4角形状である。
【図7】4ロール圧延機における「ラウンド形状」のロ
ール孔型の断面図である。
【図8】従来のサイズフリー圧延方法と本発明に係る方
法で圧延した場合の製品径(仕上げ径)と幾何学的に求
めた偏径差との関係を示す図である。
【図9】本発明に係る方法で圧延した場合の製品径(仕
上げ径)と適正傾斜角の関係を説明する図である。
【図10】本発明に係わる方法で圧延した場合の製品径
(仕上げ径)と偏径差との関係を示す図である。
【図11】本発明に係る別の方法で圧延した場合の製品
径(仕上げ径)と偏径差との関係を示す図である。
【図12】ロール溝底部におけるロールと被圧延材の接
触領域を示す図である。
【符号の説明】
1:圧延ロール、 2:被圧延材、 3:サイドリリーフ部、 4:ロール軸、 5:前段の圧延機群、 6:仕上げ圧延機、 7:自由表面部、 8:ロールと被圧延材との接触領域、 θ:サイドリリーフ角、 φ:ロール軸の傾斜角、 d:仕上げ径、 h:ロール溝底間距離、 Sn:最終の仕上げ圧延機である4ロール圧延機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−199206(JP,A) 特開 平5−38501(JP,A) 特開 平5−277512(JP,A) 特開 昭57−41807(JP,A) 特開 平5−200403(JP,A) 特開 平5−212403(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 1/16 B21B 27/02 B21B 31/16 B21B 31/20 B21C 1/00 - 19/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4ロール圧延機を最終の仕上げ圧延機とす
    る複数基の連続圧延機群で断面形状が円形の金属材を製
    造する方法であって、前記最終の仕上げ圧延機である4
    ロール圧延機の対向する圧延ロール対のうち、1対の圧
    延ロールの各ロール軸を被圧延材の進行方向に対して相
    互に逆方向に傾斜配置し、更に、もう一方の1対の圧延
    ロールの各ロール軸を、被圧延材の進行方向に対して相
    互に逆方向でしかも前記の別の1対の圧延ロールの場合
    とは逆の方向に傾斜配置して仕上げ圧延することを特徴
    とする断面形状が円形の金属材の製造方法。
  2. 【請求項2】4ロール圧延機を最終の仕上げ圧延機とす
    る複数基の連続圧延機群で断面形状が円形の金属材を製
    造する方法であって、前記最終の仕上げ圧延機である4
    ロール圧延機の対向する圧延ロール対のうち、1対の圧
    延ロールの各ロール軸を被圧延材の進行方向に対して両
    方とも同一方向に傾斜配置し、更に、もう一方の1対の
    圧延ロールの各ロール軸も被圧延材の進行方向に対して
    両方とも同一方向に傾斜配置して仕上げ圧延することを
    特徴とする断面形状が円形の金属材の製造方法。
  3. 【請求項3】90゜位相で連続配置された複数基の2ロ
    ール圧延機からなる圧延機群と、前記圧延機群の下流側
    に連続配置された4ロール圧延機を最終の圧延機とする
    仕上げ圧延機群とで構成される断面形状が円形の金属材
    を製造する装置であって、前記仕上げ圧延機群における
    最終の圧延機である4ロール圧延機がロール圧下調整機
    構及びロール軸傾斜配置機構を有し、且つ、対向する圧
    延ロール対のうち、1対の圧延ロールの各ロール軸が被
    圧延材の進行方向に対して相互に逆方向に傾斜配置さ
    れ、更に、もう一方の1対の圧延ロールの各ロール軸
    が、被圧延材の進行方向に対して相互に逆方向でしかも
    前記の別の1対の圧延ロールの場合とは逆の方向に傾斜
    配置されていることを特徴とする断面形状が円形の金属
    材の製造装置。
  4. 【請求項4】45゜位相で連続配置された複数基の4ロ
    ール圧延機からなる圧延機群と、前記圧延機群の下流側
    に45゜位相で連続配置された4ロール圧延機からなる
    仕上げ圧延機群とで構成される断面形状が円形の金属材
    を製造する装置であって、前記仕上げ圧延機群における
    最終の4ロール圧延機がロール圧下調整機構及びロール
    軸傾斜配置機構を有し、且つ、対向する圧延ロール対の
    うち、1対の圧延ロールの各ロール軸が被圧延材の進行
    方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置され、更に、
    もう一方の1対の圧延ロールの各ロール軸も被圧延材の
    進行方向に対して両方とも同一方向に傾斜配置されてい
    ることを特徴とする断面形状が円形の金属材の製造装
    置。
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