JPH0699756A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JPH0699756A
JPH0699756A JP24816192A JP24816192A JPH0699756A JP H0699756 A JPH0699756 A JP H0699756A JP 24816192 A JP24816192 A JP 24816192A JP 24816192 A JP24816192 A JP 24816192A JP H0699756 A JPH0699756 A JP H0699756A
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JP
Japan
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differential
rotation speed
wheels
braking force
vehicle
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JP24816192A
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English (en)
Inventor
Keiji Kashiwagi
慶司 柏木
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 差動装置の作動回転数が差動制限装置に許容
される差動制限力を越えた場合に、車輪の制動力制御に
より差動回転数を低下することにより、車両の走破性が
悪化されるのを防止しつつ、差動制限装置の耐久性をも
向上する。 【構成】 コントロールユニット25は、スロットル開
度信号,車輪速信号,ブレーキ信号,ステアリング信号
およびモード信号に基づいて、フロント・デフ15,リ
ア・デフ18,センター・デフ21にそれぞれ出力する
電流値を演算する。各電流値に基づいて電磁多板クラッ
チによる作動制限力を制御する。各車輪速から各デフギ
ア15,18,21の差動回転数に対するしきい値ΔN
F ,ΔNR,ΔNC を算出する。各しきい値と差動制限
力との関係から制御領域を判断し、しきい値が制御領域
にある場合は、ブレーキユニット22のブレーキ圧を段
階的に制御して、差動回転数を低下させるための車輪の
制動力を必要最小限度に抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の制御装置に関
し、とりわけ、駆動力の伝達経路に設けられた差動装置
の差動制限力を、摩擦力をもって可変とする差動制限装
置を備えた車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の左右駆動輪間の駆動力伝達経路に
は、差動装置としてのディファレンシャルギアが設けら
れ、このディファレンシャルギアの差動機能により左右
駆動輪間に回転差を与えて、車両の円滑な操舵が行われ
るようになっている。また、四輪駆動車にあっては、デ
ィファレンシャルギアが前後の左右駆動輪間に設けられ
るのみならず、前後車軸間の駆動力伝達経路にもディフ
ァレンシャルギアが設けられ、前後車輪への駆動力分配
が行われるようになっている。
【0003】ところで、近年では前記ディファレンシャ
ルギアに多板クラッチ等の差動制限装置(LSD)を設
けて、ディファレンシャルギアの差動機能を制限するこ
とにより、片輪が空回りするような状況下にあっても、
他方の片輪に駆動力を伝達することができるようになっ
たものがある。従って、前記差動制限装置を設けること
により、雪道とかぬかるみ等で片輪が空転される場合に
も、他方の片輪の回転により脱出ができるようになって
いる。
【0004】しかしながら、前記差動制限装置による差
動機能を単に制限した場合には、この差動制限が長時間
に亘る場合には、摩擦熱によりこの差動制限装置の寿命
が著しく低下し、ときには焼付きを起こしてしまう。そ
こで、例えば、特開昭64−12918号公報(B60
K 17/35)に開示されるように、差動制限装置に
よる差動制限力が最大となって一定時間が経過したと
き、つまり、差動制限力が許容量に達した場合に、スロ
ットル弁開度を所定量減少してエンジン回転数を低下さ
せ、もって、差動制限装置の作動回転数を少なくして発
熱量を減少させるようにしたものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の差動制限装置を備えた車両の制御装置にあって
は、差動制限力が許容量に達した時に、差動回転数を少
なくするためにスロットル弁開度を所定量減少させるよ
うになっており、このようにスロットル弁開度を減少さ
せることにより、必然的にエンジンの出力トルクが大き
く低下されることになる。このため、所定の出力トルク
をもって走行する状態から、急激に出力トルクが低下さ
れるため、車両の走破性が著しく悪化されてしまうとい
う課題があった。
【0006】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、差動装置の作動回転数が差動制限装置に許容される
差動制限力を越えた場合に、車輪の制動力制御により差
動回転数を低下することにより、車両の走破性が悪化さ
れるのを防止しつつ、差動制限装置の耐久性をも向上す
ることができる車両の制御装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明は、左右駆動輪間および,または前後車軸間
に設けられた差動装置の差動制限力を可変とする差動制
限装置を備えた車両の制御装置において、差動装置の差
動回転数を検出する差動回転数検出手段と、検出された
差動回転数が所定値以上になった場合に、左右駆動輪間
または前後車軸間の相対的な制動力制御により差動回転
数を低下する差動回転数低下手段と、を設けることによ
り構成する。
【0008】また、かかる目的を達成するために本発明
は、左右駆動輪間および,または前後車軸間に設けられ
た差動装置の差動制限力を、所定のパラメータに応じて
可変とする差動制限装置を備えた車両の制御装置におい
て、差動装置の差動回転数を検出する差動回転数検出手
段と、各差動制限力に応じた差動回転数のしきい値をそ
れぞれ設定するしきい値設定手段と、現在の差動回転数
としきい値とを比較し、差動回転数がしきい値以上の場
合に、左右駆動輪間または前後車軸間の相対的な制動力
制御により差動回転数を低下する差動回転数低下手段
と、を設けることにより構成する。
【0009】更に、前記作動回転数低下手段による車輪
の制動力制御は、差動装置に入力される高速回転側の車
輪に制動力を付加することが望ましい。
【0010】更にまた、前記作動回転数低下手段による
車輪の制動力制御は、制動中において差動装置に入力さ
れる低速回転側の車輪の制動力を低減することによって
達成される。
【0011】また、前記作動回転数低下手段による車輪
の制動力制御は、車両旋回時に禁止することが望まし
い。
【0012】
【作用】以上の構成により本発明にかかる車両の制御装
置にあっては、差動回転数検出手段によって検出された
差動装置の差動回転数が所定値以上になった場合に、差
動回転数低下手段により左右駆動輪間または前後車軸間
の相対的な制動力を制御して、エンジンの出力トルクの
低下を来すこと無く差動回転数を低下させることができ
るため、車両の走破性を著しく悪化すること無く、差動
制限装置の損傷を防止することができる。
【0013】また、左右駆動輪間および,または前後車
軸間に設けられた差動装置の差動制限力を、所定のパラ
メータに応じて可変とする差動制限装置を備えた車両の
制御装置において、しきい値設定手段により設定された
差動回転数のしきい値によって差動回転数低下手段を作
動するようにしたので、差動回転数を低下するための制
動力緻密に制御して、このときの制動力を必要最小限度
に抑制することができるため、車両の走破性の低下幅を
最小限度に食い止めて、走行性能の確保を達成すること
ができる。
【0014】更に、前記作動回転数低下手段による車輪
の制動力制御は、差動装置に入力される高速回転側の車
輪に制動力を付加することにより、この高速回転側の車
輪の回転数が減少されて差動回転数を簡単に低下させる
ことができる。
【0015】更にまた、前記作動回転数低下手段による
車輪の制動力制御は、制動中において差動装置に入力さ
れる低速回転側の車輪の制動力を低減することにより、
この低速回転側の車輪回転を増速して差動回転数を低下
させることができる。
【0016】また、前記作動回転数低下手段による車輪
の制動力制御は、車両旋回時に禁止することにより、旋
回性能が悪化されるのを防止することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図1から図11は本発明にかかる車両
の制御装置の一実施例を示し、図1は制御装置の全体構
成を示す概略構成図、図2は本実施例の制御を実行する
ためのフローチャート、図3は車速とスロットル開度と
の関係で示す差動制限力の制御範囲を示す特性図、図4
はフロント・デフの差動回転数の演算ルーチンを示すフ
ローチャート、図5はリア・デフの差動回転数の演算ル
ーチンを示すフローチャート、図6はセンター・デフの
差動回転数の演算ルーチンを示すフローチャート、図7
はフロント・デフ電流値の演算ルーチンを示すフローチ
ャート、図8はリア・デフ電流値の演算ルーチンを示す
フローチャート、図9はセンター・デフ電流値の演算ル
ーチンを示すフローチャート、図10は本実施例の制御
に用いられるしきい値と差動制限力との関係を示す特性
図、図11は本実施例の制御に用いられるしきい値とブ
レーキ圧との関係を示す特性図である。
【0018】即ち、本実施例の車両の制御装置は図1に
示したように、エンジン10にトランスミッション1
1、更に四輪駆動用のトランスファ12が結合されてパ
ワーユニットが構成される。トランスファ12には、フ
ロント・プロペラシャフト13およびリア・プロペラシ
ャフト14が延設される。
【0019】フロント・プロペラシャフト13は、フロ
ント・ディファレンシャルギア(以下フロント・デフと
称す)15を介して前輪16,16を連結する前車軸1
7に連結される。リア・プロペラシャフト14は、リア
・ディファレンシャルギア(以下リア・デフと称す)1
8を介して後輪19,19を連結する後車軸20に連結
される。また、トランスファ12にはセンター・ディフ
ァレンシャルギア(以下センター・デフと称す)21が
設けられ、フロント,リア・プロペラシャフト13,1
4間で差動機能を発揮する。
【0020】前記フロント・デフ15,リア・デフ18
およびセンター・デフ21には、それぞれ作動制限装置
としての図外の電磁多板クラッチが内蔵され、この電磁
多板クラッチの締結力、つまり、電磁力を発生させるた
めの電流値が変化されることにより、各ディファレンシ
ャルギア(以下、デフギアと称する)15,18,21
の作動制限力が制御できるようになっている。
【0021】また、前記各車輪16,16,19,19
にはそれぞれブレーキユニット22,22…が設けら
れ、これらブレーキユニット22,22…に供給される
ブレーキ油圧により、各車輪の制動力を制御できるよう
になっている。
【0022】本実施例の車両の制御装置には、エンジン
用コントロールユニット23,各車輪の制動力を制御す
るABS用コントロールユニット24、およびディファ
レンシャル用コントロールユニット25が設けられる。
エンジン用コントロールユニット23には、スロットル
センサー26からスロットル開度信号が入力される。A
BS用コントロールユニット23には、前輪16,16
および後輪19,19にそれぞれ設けた車輪速センサー
27,27…からの車輪速信号が入力されると共に、こ
のABSコントロールユニット23から各ブレーキユニ
ット22,22…にブレーキ圧制御信号が出力される。
また、ディファレンシャル用コントロールユニット25
には、前記スロットル開度信号,前記車輪速信号がそれ
ぞれ入力されると共に、デフロックのモード選択を行う
マニュアルスイッチ28からのモード信号、また、ブレ
ーキのオン,オフを検出するブレーキスイッチ29から
のブレーキ信号、更に、ステアリングホイール30の操
舵角を検出する操舵角センサー31からのステアリング
信号が入力される。
【0023】前記ディファレンシャル用コントロールユ
ニット25は、入力された前記スロットル開度信号,車
輪速信号およびモード信号に基づいて、フロント・デフ
15に出力するフロント・デフ電流値,リア・デフ18
に出力するリア・デフ電流値およびセンター・デフ21
に出力するセンター・デフ電流値が演算され、これら各
電流値に基づいて前記電磁多板クラッチによる作動制限
力が制御される。尚、各電流値は図3に示したように、
車速とスロットル開度との関係で決定され、フリー(差
動制限解除)とロック(完全締結)との間でリニア状態
に制御される。また、前記ディファレンシャル用コント
ロールユニット25は、入力された各信号から作動回転
数を低下するためのブレーキ圧が演算され、このブレー
キ圧信号が前記ABS用コントロールユニット24に出
力されるようになっている。
【0024】尚、前記マニュアルスイッチ28は、オー
ト(AUTO)モード,センター(C)モード,リア
(R)モードおよびフロント(F)モードの4種類のモ
ードが設定される。AUTOモードは、フロント・デフ
15がアンロック状態、リア・デフ18およびセンター
・デフ21がオートモード制御される。Cモードは、フ
ロント・デフ15がアンロック状態、センター・デフ2
1が完全ロック状態,リア・デフ18がオートモード制
御される。Rモードは、フロント・デフ15がオートモ
ード制御,センター・デフ21およびリア・デフ18が
完全ロック状態とされる。Fモードは、フロント・デフ
15,センター・デフ21およびリア・デフ18が全て
完全ロック状態とされる。因に、AUTOモードはオン
ロード走行に適し、Fモードはオンロード走行に適し、
CモードおよびRモードはAUTOモードとFモードと
の間の特性を発揮し、運転者の好みで選択される。
【0025】かかる構成になる本実施例の車両の制御装
置は、図2に示したフローチャートに沿って各デフギア
15,18,21の差動制限力が制御される。このフロ
ーチャートはディファレンシャル用コントロールユニッ
ト25で実行される制御を示し、まず、イニシャライズ
されることにより、ステップS1でスロットル開度、各
車輪16,16,19,19の車輪速、フロント・デフ
15,リア・デフ18およびセンター・デフ21の各デ
フギアの電流値(締結力)、ブレーキ信号、ステアリン
グ信号、そして、走行モードが読み込まれる。
【0026】次に、ステップS2では読み込まれた各車
輪速から、各デフギア15,18,21の差動回転数Δ
Nf ,ΔNr ,ΔNc に応じたしきい値ΔNF ,ΔNR
,ΔNC を算出する。尚、ΔNF はフロント・デフ1
5のしきい値,ΔNR はリア・デフ18のしきい値,Δ
NC はセンター・デフ21のしきい値である。また、Δ
Nf はセンター・デフ15の差動回転数,ΔNr はリア
・デフ18の差動回転数,ΔNc はセンター・デフ21
の差動回転数である。
【0027】ここで、前記差動回転数ΔNf ,ΔNr ,
ΔNc は、図4から図6に示すサブルーチンにより求め
ることができる。図4はフロント・デフ差動回転数ΔN
f の演算ルーチンで、ステップS30により入力したフ
ロント車輪速Nfl,Nfrから、ステップS31によりフ
ロント・デフ差動回転数ΔNf が計算される。また、図
5はリア・デフ差動回転数ΔNr の演算ルーチンで、同
様にステップS40で入力したリア車輪速Nrr,Nrlか
ら、ステップS41によりリア・デフ差動回転数ΔNr
が計算される。更に、センター・デフ差動回転数ΔNc
を演算する図6のルーチンでは、ステップS50に入力
された各車輪速Nfl,Nfr,Nrr,Nrlから、ステップ
S51によりセンター・デフ差動回転数ΔNc が計算さ
れる。
【0028】次に、ステップS3では読み込まれた走行
モードから悪路(オフロード)であるかどうかを判断
し、悪路でない(NO)と判断されたときはステップS
4に進み、悪路である(YES)場合はステップS5に
進む。ステップS4ではステアリング信号から操舵角が
所定値以上であるかどうかを判断することにより、車両
が旋回中であるかどうかを判断し、略直進状態(NO)
の場合はステップS6に進み、ブレーキ信号によりブレ
ーキが作動されているかどうかを判断する。尚、前記ス
テップS4で旋回中(YES)であると判断した場合
は、以下の制御を行うことなくそのままリターンされ
る。また、前記ステップ5では、ステップS3で算出さ
れた各しきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC をそれぞれ所定
量減算して低めに設定する。
【0029】そして、前記ステップS6でブレーキング
していない(NO)と判断された場合は、ステップS7
のマップを用いてロック値を判断する一方、制動中であ
る(YES)と判断された場合は、ステップSのマップ
を用いてロック値を判断する。即ち、ステップS7のマ
ップは、しきい値ΔNとロック値(差動制限力)との関
係で表し、斜線で示した上方部分を制御領域、斜線を付
さない下方部分を非制御領域として設定してある。前記
制御領域は各段階毎に複数の特性(段階1,段階2,段
階3…)が設定されて、リニアな制御状態に近付けるよ
うになっており、段階が1,2,3…と上昇されるに従
って差動制限力が増大される。一方、前記ステップS8
のマップは、制動中にブレーキ圧を減少するのは走行安
全性の面から好ましくないため、ロック値が高くなった
としてもしきい値ΔNF ,ΔNR,ΔNC は高くなるよ
うに設定されている。
【0030】そして、前記ステップS2で設定された各
しきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC 、または、前記ステッ
プS5で設定された低めの各しきい値ΔNF ,ΔNR ,
ΔNC がどの制御領域にあるかが、制動条件に応じて前
記マップのいずれかから判断される。尚、前記マップは
各デフギア15,18,21に対応してそれぞれ設ける
ことが望ましい。また、前記しきい値ΔNF ,ΔNR ,
ΔNC は、ΔNF <ΔNR <ΔNC の関係をもって設定
され、フロント・デフ15の差動制限力を小さくして焼
付きを確実に防止することにより、前輪16,16の操
舵機能を確保すると共に、センター・デフ21は万一に
も焼付きが生じた場合にあっても車両走行が可能である
ため、差動制限力を大きくして走破性が重視されるよう
になっている。
【0031】次に、前記ステップS7からステップS9
に進み、前記しきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC が制御領
域にあるかどうかを判断し、非制御領域に位置する場合
(NO)はブレーキ圧制御を行うことなくそのままリタ
ーンされると共に、制御領域にある場合(YES)はス
テップS10,S11,S12に進み、しきい値ΔNF
,ΔNR ,ΔNC がステップS7に示したマップの制
御領域でどの位置(段階1,段階2,段階3…)にある
かを判断する。このとき、ステップS10,S11,S
12と進むに従って、差動制限力が最も小さな段階1か
ら順次大きくなる段階2,段階3へと制御領域を検索
し、それぞれのステップS10,S11,S12で検索
された領域に当てはまるステップS13,S14,S1
5,S16によって、ブレーキ圧1,2,3,4の1つ
を設定する。尚、このとき設定されたブレーキ圧は各車
輪16,16,19,19の内、最も車輪速が高い車輪
のブレーキユニット22を制御するようになっている。
また、前記ブレーキ圧1,2,3,4は、1<2<3<
4の関係をもって設定されている。
【0032】一方、前記ステップS8からステップS1
7に進み、前記しきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC が制御
領域にあるかどうかを判断し、非制御領域に位置する場
合(NO)はブレーキ圧制御を行うことなくそのままリ
ターンされると共に、制御領域にある場合(YES)は
ステップS18によって最低速にある車輪のブレーキ圧
を減圧するようになっている。
【0033】尚、前記ステップS1で求められる各デフ
の締結力は、図7,図8,図9に示す電流値の演算ルー
チンを示すフローチャートにより決定され、例えば、図
9に示すセンター・デフ電流値Icに例をとって説明す
る。即ち、前記センター・デフ電流値Icは、センター
・デフ21の差動回転数ΔNcおよび,またはスロット
ル開度TVOの関数として求める(S60)。センター
・デフ電流値Icが、所定の最大電流値Imax に達して
いる時、出力すべき電流値Icを最大電流値Imax に設
定して、これをセンター・デフ21の電磁多板クラッチ
に出力する(S61,S64)と共に、最大電流値Ima
x のセンター・デフ電流値Icを所定時間T1 だけ出力
状態に保持する(S63,S65,S66)。
【0034】一方、センター・デフ電流値Icが所定の
最大電流値Imax に達していないとき、出力すべきセン
ター・デフ電流値Icを、センター・デフ21の差動回
転数ΔNcおよび,またはスロットル開度TVOにより
決定される現状の運転状態に相応した電流値Icに設定
して、これを電磁多板クラッチに出力する(S61,S
42)。この間に、センター・デフ差動回転数ΔNcが
増大してセンター・デフ電流値Icが最大電流値Imax
に達すると(S61)、センター・デフ電流値Icを最
大電流値Imax に設定して、これを電磁多板クラッチに
出力し(S61,S64)、このセンター・デフ電流値
Icを所定時間T1 出力状態に保持する(S63,S6
5,S66)。逆に、スリップ等が解消または収束する
と、電磁多板クラッチはその差動制限を解除する。
【0035】ところで、図7,図8に示すフローチャー
トは、フロント・デフ電流値Ifおよびリア・デフ電流
値Irを決定するルーチンで、前記センター・デフ電流
値Icを決定するルーチンと略同様の処理が実行される
ため、特にその説明を省略する。尚、図7のフロント・
デフ電流値IfではタイマーがT2 に設定されると共
に、リア・デフ電流値IrではタイマーがT3 に設定さ
れる。
【0036】従って、本実施例の車両の制御装置にあっ
ては、フロント・デフ15,リア・デフ18およびセン
ター・デフ21を差動制限するにあたって、それぞれの
差動制限力に応じたしきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC を
図10に示したようにリニアに設定して、このしきい値
に応じて最高速の車輪のブレーキ圧を図11に示したよ
うに増圧し、この車輪の回転数を低下させることによ
り、許容される差動制限力を越えたデフギアに対して差
動回転数を低下させ、もって電磁多板クラッチの焼付き
等の破損を防止することができる。一方、制動時にあっ
ては最低速の車輪のブレーキ圧を減圧することにより、
差動回転数を低下させ、電磁多板クラッチのフェールセ
ーフが図られる。ところで、このように本実施例ではブ
レーキ圧の制御により差動回転数を低下させるようにし
たため、エンジンの出力トルクの低下を来すこと無く差
動回転数を低下させることができるため、車両の走破性
が著しく悪化されること無く、デフギアの損傷を防止す
ることができる。
【0037】また、前記しきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔN
C によって前記ブレーキ圧が制御されるため、このとき
の制動力変化が緻密に制御されて、必要最小限度に抑制
することができるため、車両の走破性の低下幅を最小限
度に食い止めて、走行性能の確保を達成することができ
る。
【0038】また、前記車輪の制動力制御は、車両旋回
時に禁止されるため、ステアリング性能が悪化して車両
旋回に悪影響を及ぼすのを防止し、走行の安全性を確保
することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に示す車両の制御装置にあっては、差動回転数検出手段
によって検出された差動装置の差動回転数が所定値以上
になった場合に、差動回転数低下手段により左右駆動輪
間または前後車軸間の相対的な制動力を制御して差動回
転数を低下させるので、エンジンの出力トルクの低下を
来すこと無く差動回転数を低下させることができ、延い
ては、車両の走破性を著しく悪化すること無く、差動制
限装置の損傷を防止することができる。
【0040】また、本発明の請求項2に示す車両の制御
装置にあっては、差動回転数のしきい値によって差動回
転数低下手段を作動するようにしたので、差動回転数を
低下するための制動力緻密に制御して、このときの制動
力を必要最小限度に抑制することができ、延いては、車
両の走破性の低下幅を最小限度に食い止めて、走行性能
の確保を達成することができる。
【0041】更に、本発明の請求項3にあっては、作動
回転数低下手段による車輪の制動力制御を、差動装置に
入力される高速回転側の車輪に制動力を付加するように
したので、高速回転側の車輪回転数の減少により差動回
転数を簡単に低下させることができる。
【0042】更にまた、本発明の請求項4にあっては、
作動回転数低下手段による車輪の制動力制御を、制動中
において差動装置に入力される低速回転側の車輪の制動
力を低減するようにしたので、この低速回転側の車輪回
転を増速して差動回転数を簡単に低下させることができ
る。
【0043】また、本発明の請求項5にあっては、作動
回転数低下手段による車輪の制動力制御を、車両旋回時
に禁止するようにしたので、旋回性能が悪化されるのを
防止して、走行安全性を確保することができるという各
種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる車両の制御装置の一実施例を示
す全体の概略構成図である。
【図2】本発明の制御を実行するための一処理例を示す
フローチャートである。
【図3】本発明の制御において車速とスロットル開度と
の関係で示す差動制限力の制御範囲を示す特性図であ
る。
【図4】本発明の制御においてフロント・デフの差動回
転数の演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】本発明の制御においてリア・デフの差動回転数
の演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】本発明の制御においてセンター・デフの差動回
転数の演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】本発明の制御においてフロント・デフ電流値の
演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】本発明の制御においてリア・デフ電流値の演算
ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】本発明の制御においてセンター・デフ電流値の
演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】本発明の制御に用いられるしきい値と差動制
限力との関係を示す特性図である。
【図11】本発明の制御に用いられるしきい値とブレー
キ圧との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
10 エンジン 11 トランス
ミッション 12 トランスファ 15 フロント・ディファレンシャルギア 16 前輪 17 前車軸 18 リア・ディファレンシャルギア 19 後輪 20 後車軸 21 センターディファレンシャルギア 22 ブレーキユニット 24 ABS用
コントロールユニット 25 ディファレンシャル用コントロールユニット 26 スロットル開度センサー 27 車輪速セ
ンサー 28 マニュアルスイッチ 29 ブレーキ
スイッチ 30 ステアリングホイール 31 操舵角セ
ンサー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右駆動輪間および,または前後車軸間
    に設けられた差動装置の差動制限力を可変とする差動制
    限装置を備えた車両の制御装置において、 差動装置の差動回転数を検出する差動回転数検出手段
    と、 検出された差動回転数が所定値以上になった場合に、左
    右駆動輪間または前後車軸間の相対的な制動力制御によ
    り差動回転数を低下する差動回転数低下手段と、を設け
    たことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 左右駆動輪間および,または前後車軸間
    に設けられた差動装置の差動制限力を、所定のパラメー
    タに応じて可変とする差動制限装置を備えた車両の制御
    装置において、 差動装置の差動回転数を検出する差動回転数検出手段
    と、 各差動制限力に応じた差動回転数のしきい値をそれぞれ
    設定するしきい値設定手段と、 現在の差動回転数としきい値とを比較し、差動回転数が
    しきい値以上の場合に、左右駆動輪間または前後車軸間
    の相対的な制動力制御により差動回転数を低下する差動
    回転数低下手段と、を設けたことを特徴とする車両の制
    御装置。
  3. 【請求項3】 作動回転数低下手段による車輪の制動力
    制御は、差動装置に入力される高速回転側の車輪に制動
    力を付加することを特徴とする請求項1または2に記載
    の車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 作動回転数低下手段による車輪の制動力
    制御は、制動中において差動装置に入力される低速回転
    側の車輪の制動力を低減することを特徴とする請求項1
    または2に記載の車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 作動回転数低下手段による車輪の制動力
    制御は、車両旋回時に禁止することを特徴とする請求項
    1または2に記載の車両の制御装置。
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