JPH0699757A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JPH0699757A
JPH0699757A JP24816292A JP24816292A JPH0699757A JP H0699757 A JPH0699757 A JP H0699757A JP 24816292 A JP24816292 A JP 24816292A JP 24816292 A JP24816292 A JP 24816292A JP H0699757 A JPH0699757 A JP H0699757A
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JP
Japan
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differential
rotation speed
input torque
threshold value
vehicle
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JP24816292A
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Inventor
Keiji Kashiwagi
慶司 柏木
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 差動制限装置に許容される差動制限力のしき
い値を作動回転数から設定し、このしきい値に応じて入
力トルクを細かく制御することにより、車両の走破性が
悪化されるのを最小限度に抑制しつつ、差動制限装置の
耐久性をも向上する。 【構成】 コントロールユニット23は、スロットル開
度信号,車輪速信号およびモード信号に基づいて、フロ
ント・デフ15,リア・デフ18,センター・デフ21
にそれぞれ出力する電流値を演算する。各電流値に基づ
いて電磁多板クラッチによる作動制限力を制御する。各
車輪速から各デフギア15,18,21の差動回転数Δ
Nf ,ΔNr ,ΔNc に対するしきい値ΔNF ,ΔNR
,ΔNC を算出する。各しきい値ΔNF ,ΔNR ,Δ
NC と差動制限力との関係から制御領域を判断し、しき
い値が制御領域にあると判断した場合は、スロットル開
度の減少幅を段階的に設定して必要最小限度に抑制す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の制御装置に関
し、とりわけ、駆動力の伝達経路に設けられた差動装置
の差動制限力が、所定のパラメータに応じて制御される
差動制限装置を備えた車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の左右駆動輪間の駆動力伝達経路に
は、差動装置としてのディファレンシャルギアが設けら
れ、このディファレンシャルギアの差動機能により左右
駆動輪間に回転差を与えて、車両の円滑な操舵が行われ
るようになっている。また、四輪駆動車にあっては、デ
ィファレンシャルギアが前後の左右駆動輪間に設けられ
るのみならず、前後車軸間の駆動力伝達経路にもディフ
ァレンシャルギアが設けられ、前後車輪への駆動力分配
が行われるようになっている。
【0003】ところで、近年では前記ディファレンシャ
ルギアに多板クラッチ等の差動制限装置(LSD)を設
けて、ディファレンシャルギアの差動機能を制限するこ
とにより、片輪が空回りするような状況下にあっても、
他方の片輪に駆動力を伝達することができるようになっ
たものがある。従って、前記差動制限装置を設けること
により、雪道とかぬかるみ等で片輪が空転される場合に
も、他方の片輪の回転により脱出ができるようになって
いる。
【0004】しかしながら、前記差動制限装置による差
動機能を単に制限した場合には、この差動制限が長時間
に亘る場合には、摩擦熱によりこの差動制限装置の寿命
が著しく低下し、ときには焼付きを起こしてしまう。そ
こで、例えば、特開昭64−12918号公報(B60
K 17/35)に開示されるように、差動制限装置に
よる差動制限力が最大となって一定時間が経過したと
き、つまり、差動力が許容量に達した場合に、スロット
ル弁開度を所定量減少してエンジン回転数を低下させ、
もって、差動制限装置の作動回転数を少なくして発熱量
を減少させるようにしたものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の差動制限装置を備えた車両の制御装置にあって
は、差動制限力が許容量に達した時に、差動回転数を少
なくするためにスロットル弁開度を所定量減少させるた
め、この差動回転数の低下に伴って出力トルクが大きく
低下されることになり、車両の走破性が著しく悪化され
てしまうという課題があった。
【0006】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、差動制限装置に許容される差動制限力のしきい値を
作動回転数から設定し、このしきい値に応じて入力トル
クを細かく制御することにより、車両の走破性が悪化さ
れるのを最小限度に抑制しつつ、差動制限装置の耐久性
をも向上することができる車両の制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の第1の構成は、左右駆動輪間および,また
は前後車軸間に設けられた差動装置の差動制限力を、所
定のパラメータに応じて制御する差動制限装置を備えた
車両の制御装置において、各差動制限力に応じた差動回
転数のしきい値をそれぞれ設定し、このしきい値に応じ
て差動制限装置への入力トルクを制御し、現在の差動回
転数がしきい値以上の場合に入力トルクを減少させる構
成とする。
【0008】また、かかる目的を達成するために本発明
の第2の構成は、左右駆動輪間および,または前後車軸
間に設けられた差動装置の差動制限力を、所定のパラメ
ータに応じて制御する差動制限装置を備えた車両の制御
装置において、車両の各走行モードに応じて差動回転数
のしきい値をそれぞれ設定し、このしきい値に応じて差
動制限装置への入力トルクを制御し、現在の差動回転数
が対応するしきい値以上の場合に入力トルクを減少させ
る構成とする。
【0009】更に、前記差動制限装置への入力トルク制
御は、制御開始から所定時間だけ行うことが望ましい。
【0010】更にまた、前記しきい値により設定された
差動回転数と現在の差動回転数との差を求め、この差動
回転数差に応じて入力トルクの減少量を変化させること
が望ましい。
【0011】また、前記差動回転数差が大きくなるに伴
って、入力トルクの減少量を増大することが望ましい。
【0012】
【作用】以上の構成により本発明にかかる車両の制御装
置の第1の構成にあっては、各差動制限力に応じてそれ
ぞれ設定された差動回転数のしきい値に応じて、差動制
限装置への入力トルクが制御されるため、入力トルクの
減少幅を各差動制限力に応じて必要最小限度に抑制する
ことができるため、車両の走破性の著しい悪化を伴うこ
となく、差動制限装置の損傷を防止することができる。
【0013】また、本発明にかかる車両の制御装置の第
2の構成にあっては、車両の各走行モードに応じてそれ
ぞれ設定された差動回転数のしきい値に応じて、差動制
限装置への入力トルクが制御されるため、入力トルクの
減少幅を各走行モードに応じて必要最小限度に抑制する
ことができるため、車両の走破性の著しい悪化を伴うこ
となく、差動制限装置の損傷を防止することができる。
【0014】更に、前記差動制限装置への入力トルク制
御は、制御開始から所定時間だけ行うことにより、差動
制限装置の損傷の恐れが排除された時点で、再度出力ト
ルクを復帰することができ、その時点で走破性を著しく
高めることができる。
【0015】更にまた、前記しきい値により設定された
差動回転数と現在の差動回転数との差を求め、この差動
回転数差に応じて入力トルクの減少量を変化させること
により、入力トルクの減少幅を更に緻密に制御すること
ができ、差動制限装置の耐久性を更に向上することがで
きる。
【0016】また、前記差動回転数差が大きくなるに伴
って、入力トルクの減少量を増大することにより、緻密
な入力トルク制御により走破性の向上を図ることができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図1から図9は本発明にかかる車両の
制御装置の一実施例を示し、図1は制御装置の全体構成
を示す概略構成図、図2は本実施例の制御を実行するた
めのフローチャート、図3はフロント・デフの差動回転
数の演算ルーチンを示すフローチャート、図4はリア・
デフの差動回転数の演算ルーチンを示すフローチャー
ト、図5はセンター・デフの差動回転数の演算ルーチン
を示すフローチャート、図6は車速とスロットル開度と
の関係で示す差動制限力の制御範囲を示す特性図であ
る。
【0018】即ち、本実施例の車両の制御装置は図1に
示したように、エンジン10にトランスミッション1
1、更に四輪駆動用のトランスファ12が結合されてパ
ワーユニットが構成される。トランスファ12には、フ
ロント・プロペラシャフト13およびリア・プロペラシ
ャフト14が延設される。フロント・プロペラシャフト
13は、フロント・ディファレンシャルギア(以下フロ
ント・デフと称す)15を介して前輪16,16を連結
する前車軸17に連結される。リア・プロペラシャフト
14は、リア・ディファレンシャルギア(以下リア・デ
フと称す)18を介して後輪19,19を連結する後車
軸20に連結される。また、トランスファ12にはセン
ター・ディファレンシャルギア(以下センター・デフと
称す)21が設けられ、フロント,リア・プロペラシャ
フト13,14間で差動機能を発揮する。前記フロント
・デフ15,リア・デフ18およびセンター・デフ21
には、それぞれ作動制限装置としての図外の電磁多板ク
ラッチが内臓され、この電磁多板クラッチの締結力、つ
まり、電磁力を発生させるための電流値が変化されるこ
とにより、各ディファレンシャルギア(以下、デフギア
と称する)15,18,21の作動制限力が制御できる
ようになっている。
【0019】前記制御装置には、エンジン用コントロー
ルユニット22およびディファレンシャル用コントロー
ルユニット23が設けられる。エンジン用コントロール
ユニット22には、スロットル開度センサー24からの
スロットル開度信号が入力される。一方、ディファレン
シャル用コントロールユニット23には、前記スロット
ル開度信号が入力されると共に、前輪16,16および
後輪19,19にそれぞれ設けた車輪速センサー25,
25…からの車輪速信号が入力され、更に、後述するデ
フロックのモード選択を行うマニュアルスイッチ26か
らのモード信号が入力される。
【0020】前記ディファレンシャル用コントロールユ
ニット23は、入力された前記スロットル開度信号,車
輪速信号およびモード信号に基づいて、フロント・デフ
15に出力するフロント・デフ電流値,リア・デフ18
に出力するリア・デフ電流値およびセンター・デフ21
に出力するセンター・デフ電流値が演算され、これら各
電流値に基づいて前記電磁多板クラッチによる作動制限
力が制御される。
【0021】尚、前記マニュアルスイッチ26は、オー
ト(AUTO)モード,センター(C)モード,リア
(R)モードおよびフロント(F)モードの4種類のモ
ードが設定される。AUTOモードは、フロント・デフ
15がアンロック状態、リア・デフ18およびセンター
・デフ21がオートモード制御される。Cモードは、フ
ロント・デフ15がアンロック状態、センター・デフ2
1が完全ロック状態,リア・デフ18がオートモード制
御される。Rモードは、フロント・デフ15がオートモ
ード制御,センター・デフ21およびリア・デフ18が
完全ロック状態とされる。Fモードは、フロント・デフ
15,センター・デフ21およびリア・デフ18が全て
完全ロック状態とされる。因に、AUTOモードはオン
ロード走行に適し、Fモードはオンロード走行に適し、
CモードおよびRモードはAUTOモードとFモードと
の間の特性を発揮し、運転者の好みで選択される。
【0022】かかる構成になる本実施例の車両の制御装
置は、図2に示したフローチャートに沿って各デフギア
15,18,21の差動制限力が制御される。このフロ
ーチャートはディファレンシャル用コントロールユニッ
ト23で実行される制御を示し、まず、イニシャライズ
されることにより、ステップS1で前輪16,16およ
び後輪19,19の車輪速、フロント・デフ15,リア
・デフ18およびセンター・デフ21の各デフギアの電
流値(締結力)、そして走行モードを読み込む。 次
に、ステップS2では読み込まれた各車輪速から、各デ
フギア15,18,21の差動回転数ΔNf ,ΔNr ,
ΔNc に対するしきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC を算出
する。尚、ΔNF はフロント・デフ15のしきい値,Δ
NR はリア・デフ18のしきい値,ΔNC はセンター・
デフ21のしきい値である。また、ΔNf はセンター・
デフ15の差動回転数,ΔNr はリア・デフ18の差動
回転数,ΔNc はセンター・デフ21の差動回転数であ
る。
【0023】ここで、前記差動回転数ΔNf ,ΔNr ,
ΔNc は、図3から図5に示すサブルーチンにより求め
ることができる。図3はフロント・デフ差動回転数ΔN
f の演算ルーチンで、ステップS30により入力したフ
ロント車輪速Nfl,Nfrから、ステップS31によりフ
ロント・デフ差動回転数ΔNf が計算される。また、図
4はリア・デフ差動回転数ΔNr の演算ルーチンで、同
様にステップS40で入力したリア車輪速Nrr,Nrlか
ら、ステップS41によりリア・デフ差動回転数ΔNr
が計算される。更に、センター・デフ差動回転数ΔNc
を演算する図5のルーチンでは、ステップS50に入力
された各車輪速Nfl,Nfr,Nrr,Nrlから、ステップ
S51によりセンター・デフ差動回転数ΔNc が計算さ
れる。
【0024】次に、ステップS3では読み込まれた走行
モードから悪路(オフロード)であるかどうかを判断
し、悪路でない(NO)と判断されたときはステップS
4に進み、悪路である(YES)場合はステップS5に
進む。ステップS4では前記各しきい値ΔNF ,ΔNR
,ΔNC がどの制御領域にあるかを、予め設定された
マップから判断する。尚、このマップはしきい値ΔNと
ロック値(差動制限力)との関係で表し、斜線で示した
上方部分を制御領域、斜線を付さない下方部分を非制御
領域として設定してある。前記制御領域は各段階毎に複
数の特性(段階1,段階2,段階3…)が設定されて、
リニアな制御状態に近付けるようになっており、段階が
1,2,3…と上昇されるに従って差動制限力が増大さ
れる。また、前記マップは各デフギア15,18,21
に対応してそれぞれ設けることが望ましい。
【0025】一方、悪路判断された場合のステップS5
ではステップS2によって決定された各しきい値ΔNF
,ΔNR ,ΔNC を低めに設定し、次に前記ステップ
S4に進んで、この低くしたしきい値ΔNF ,ΔNR ,
ΔNC により制御領域が判断される。尚、前記しきい値
ΔNF ,ΔNR ,ΔNC は、ΔNF <ΔNR <ΔNC の
関係をもって設定され、フロント・デフ15の差動制限
力を小さくして焼付きを確実に防止することにより、前
輪16,16の操舵機能を確保すると共に、センター・
デフ21は万一にも焼付きが生じた場合にあっても車両
走行が可能であるため、差動制限力を大きくして走破性
が重視されるようになっている。
【0026】次に、ステップS6では前記ステップS2
で判断されたしきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC およびス
テップS5で判断された低めのしきい値ΔNF ,ΔNR
,ΔNC が制御領域にあるかどうかを判定し、制御領
域にある(YES)と判断した場合はステップS7から
S9に進み、しきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC が制御領
域のどの位置(段階1,段階2,段階3…)にあるかを
判断する。このとき、ステップS7,S8,S9と進む
に従って、差動制限力が最も小さな段階1から順次大き
くなる段階2,段階3へと制御領域を検索し、それぞれ
のステップS7,S8,S9で検索された領域に当ては
まるステップS10,S11,S12,S13によっ
て、スロットル開度の減少幅A,B,C,Dの1つを設
定する。尚、このときのスロットル開度の減少幅はA<
B<C<Dの関係をもって設定されている。
【0027】前記ステップS10,S11,S12,S
13によって特定のスロットル開度の減少幅が設定され
るとステップS14に進み、予め所定時間に設定された
タイマーをスタートさせる。そして、ステップS15,
S16によって所定時間が経過するまでタイマーをカウ
ントし、タイマーの設定時間が経過されるまでスロット
ル開度の減少制御を継続し、時間が経過した後はステッ
プS17によってスロットル開度を制御前の状態に復帰
させる。尚、前記ステップS6でしきい値ΔNF ,ΔN
R ,ΔNC が制御領域にないと判断された場合は、何等
制御を行うこと無くリターンされる。
【0028】従って、本実施例の車両の制御装置にあっ
ては、フロント・デフ15,リア・デフ18およびセン
ター・デフ21を差動制限するにあたって、それぞれの
差動制限力に応じたしきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC を
設定して、このしきい値に応じてスロットル開度を減少
し、もって、電磁多板クラッチの差動制限力を図6に示
したフリー(差動制限解除)とロック(完全締結)との
間で略リニア状態に制御して、電磁多板クラッチの発熱
量を抑制し、電磁多板クラッチの焼付きを防止できるよ
うになっている。尚、前記電磁多板クラッチの差動制限
力を決定する電流値は、各デフギア15,18,21の
差動回転数ΔNf ,ΔNr ,ΔNc とスロットル開度の
関数として決定されるようになっている。
【0029】ところで、このように本実施例では各デフ
ギア15,18,21のしきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔN
C からスロットル開度の減少幅が決定されるため、出力
トルクの減少量を必要最小限度に抑制することができ
る。従って、デフギアの破損を防止しつつ、車両の走破
性が著しく悪化されてしまうのを防止することができ
る。
【0030】また、本実施例では前記入力トルク制御
を、タイマー設定して制御開始から所定時間だけ行うよ
うにしたので、電磁多板クラッチの損傷の恐れが排除さ
れた時点で、再度出力トルクを復帰することができ、そ
の時点で走破性を著しく高めることができる。
【0031】更に、本実施例では図2のフローチャート
において、ステップS3で走行モードから悪路かどうか
を判断し、悪路状態ではしきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔN
C を減少して、小さくなったしきい値ΔNF ,ΔNR ,
ΔNC でそれぞれ制御領域を判断するようにしたので、
悪路での走破性を高めつつ電磁多板クラッチの損傷を防
止することができる。尚、前記走行モードは、悪路判定
に限らず他の走行条件により判断して、前記しきい値Δ
NF ,ΔNR ,ΔNC の増減を調整することもできる。
【0032】ところで、本実施例では前記しきい値ΔN
F ,ΔNR ,ΔNC を各ディファレンシャルギアの差動
回転数ΔNf ,ΔNr ,ΔNc から決定したが、これに
限ることなく、前記しきい値ΔNF ,ΔNR ,ΔNC に
より設定された差動回転数と現在の差動回転数ΔNf ,
ΔNr ,ΔNc との差ΔN′をそれぞれ求め、この差動
回転数差ΔN′に応じて入力トルクの減少量を変化させ
る(図7,図8,図9参照)ことにより、入力トルクの
減少幅を更に緻密に制御することができ、差動制限装置
の耐久性を更に向上することができる。また、前記差動
回転数差ΔN′が大きくなるに伴って、入力トルクの減
少量を増大することにより、緻密な入力トルク制御によ
り走破性の大幅な向上を図ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に示す車両の制御装置にあっては、左右駆動輪間およ
び,または前後車軸間に設けられた差動装置の各差動制
限力に応じて設定された差動回転数のしきい値によっ
て、差動制限装置への入力トルクを制御し、現在の差動
回転数がしきい値以上の場合に入力トルクを減少させる
構成としたため、入力トルクの減少幅を各差動制限力に
応じて必要最小限度に抑制することができ、車両の走破
性の著しい悪化を伴うことなく、差動制限装置の損傷を
防止することができる。
【0034】また、本発明の請求項2に示す車両の制御
装置にあっては、車両の各走行モードに応じてそれぞれ
設定された差動回転数のしきい値によって、差動制限装
置への入力トルクを制御するようにしたため、入力トル
クの減少幅を各走行モードに応じて必要最小限度に抑制
することができ、車両の走破性の著しい悪化を伴うこと
なく、差動制限装置の損傷を防止することができる。
【0035】更に、本発明の請求項3にあっては、前記
差動制限装置への入力トルク制御を、制御開始から所定
時間だけ行うようにしたので、差動制限装置の損傷の恐
れが排除された時点で、再度出力トルクを復帰すること
ができ、その時点で走破性を著しく高めることができ
る。
【0036】更にまた、本発明の請求項4にあっては、
前記しきい値により設定された差動回転数と現在の差動
回転数との差を求め、この差動回転数差に応じて入力ト
ルクの減少量を変化させるようにしたので、入力トルク
の減少幅を更に緻密に制御することができ、差動制限装
置の耐久性を更に向上することができる。
【0037】また、本発明の請求項5にあっては、前記
差動回転数差が大きくなるに伴って、入力トルクの減少
量を増大したので、緻密な入力トルク制御により走破性
の向上を図ることができるという各種優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる車両の制御装置の一実施例を示
す全体の概略構成図である。
【図2】本発明の制御を実行するための一処理例を示す
フローチャートである。
【図3】本発明の制御においてフロント・デフの差動回
転数の演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】本発明の制御においてリア・デフの差動回転数
の演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】本発明の制御においてセンター・デフの差動回
転数の演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】本発明の制御において車速とスロットル開度と
の関係で示す差動制限力の制御範囲を示す特性図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例を示す車速に対するデフロ
ック値の特性図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す差動回転数差とデフ
ロック値との関係を示す特性図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す入力トルクと差動回
転数差との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
10 エンジン 11 トランスミッション 12 トランスファ 15 フロント・ディファレンシャルギア 16 前輪 17 全車軸 18 リア・ディファレンシャルギア 19 後輪 20 後車軸 21 センターディファレンシャルギア 23 ディファレンシャル用コントロールユニット 24 スロットル開度センサー 25 車輪速センサー 26 マニュアルスイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右駆動輪間および,または前後車軸間
    に設けられた差動装置の差動制限力を、所定のパラメー
    タに応じて制御する差動制限装置を備えた車両の制御装
    置において、 各差動制限力に応じた差動回転数のしきい値をそれぞれ
    設定し、このしきい値に応じて差動制限装置への入力ト
    ルクを制御し、現在の差動回転数がしきい値以上の場合
    に入力トルクを減少させることを特徴とする車両の制御
    装置。
  2. 【請求項2】 左右駆動輪間および,または前後車軸間
    に設けられた差動装置の差動制限力を、所定のパラメー
    タに応じて制御する差動制限装置を備えた車両の制御装
    置において、 車両の各走行モードに応じて差動回転数のしきい値をそ
    れぞれ設定し、このしきい値に応じて差動制限装置への
    入力トルクを制御し、現在の差動回転数がしきい値以上
    の場合に入力トルクを減少させることを特徴とする車両
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 差動制限装置への入力トルク制御を、制
    御開始から所定時間だけ行うことを特徴とする請求項1
    または2に記載の車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 しきい値により設定された差動回転数と
    現在の差動回転数との差を求め、この差動回転数差に応
    じて入力トルクの減少量を変化させることを特徴とする
    請求項1から3のいずれかに記載の車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 差動回転数差が大きくなるに伴って、入
    力トルクの減少量を増大することを特徴とする請求項4
    に記載の車両の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011122683A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Ud Trucks Corp デフロック制御装置
JP2012148735A (ja) * 2011-01-21 2012-08-09 Honda Motor Co Ltd 四輪駆動車両の劣化防止装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011122683A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Ud Trucks Corp デフロック制御装置
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