JP3296832B2 - 車両の動力伝達装置 - Google Patents
車両の動力伝達装置Info
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- JP3296832B2 JP3296832B2 JP21303391A JP21303391A JP3296832B2 JP 3296832 B2 JP3296832 B2 JP 3296832B2 JP 21303391 A JP21303391 A JP 21303391A JP 21303391 A JP21303391 A JP 21303391A JP 3296832 B2 JP3296832 B2 JP 3296832B2
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- Japan
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- differential
- differential limiting
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- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁クラッチ式差動制
限機構を有するディファレンシャル装置を備えた車両の
動力伝達装置に関する。
限機構を有するディファレンシャル装置を備えた車両の
動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】変速機からの出力をセンタディファレン
シャル装置(以下「センタデフ」と呼ぶ)を介して前輪
駆動系および後輪駆動系へ伝達し、かつ上記前輪駆動系
および後輪駆動系を選択的に直結するために、上記セン
タデフに差動制限用のクラッチを設け、エンジン負荷の
増大に応じて差動制限量が増大するように上記クラッチ
を制御するようにした4輪駆動車が知られている(実開
昭61−174340号公報参照)。
シャル装置(以下「センタデフ」と呼ぶ)を介して前輪
駆動系および後輪駆動系へ伝達し、かつ上記前輪駆動系
および後輪駆動系を選択的に直結するために、上記セン
タデフに差動制限用のクラッチを設け、エンジン負荷の
増大に応じて差動制限量が増大するように上記クラッチ
を制御するようにした4輪駆動車が知られている(実開
昭61−174340号公報参照)。
【0003】上記公報に開示された4輪駆動車では、走
行時にアクセルペダルを踏み込んだ場合に、前輪駆動系
と後輪駆動系とが自動的に直結されて、加速の度毎にセ
ンタデフのロック操作を行なう煩わしさをなくした状態
で、4輪駆動車における低速旋回時のブレーキング現象
を解消し、かつ低μ路における発進時の車輪のスリップ
を防止することができる。
行時にアクセルペダルを踏み込んだ場合に、前輪駆動系
と後輪駆動系とが自動的に直結されて、加速の度毎にセ
ンタデフのロック操作を行なう煩わしさをなくした状態
で、4輪駆動車における低速旋回時のブレーキング現象
を解消し、かつ低μ路における発進時の車輪のスリップ
を防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車速に
関係なく、常にエンジン負荷の増大に応じてセンタデフ
の差動制限量を増大させるようにした場合、走行中のロ
ックにより走行抵抗が増大して燃費性能を悪化させると
いう問題があった。
関係なく、常にエンジン負荷の増大に応じてセンタデフ
の差動制限量を増大させるようにした場合、走行中のロ
ックにより走行抵抗が増大して燃費性能を悪化させると
いう問題があった。
【0005】また、上記差動制限用クラッチが、飽和す
るまでは、供給される電流の値に比例して差動制限量が
増大する電磁クラッチである場合、センタデフのロック
をさして必要としない場合にも上記電磁クラッチに電流
を供給すると、その分エンジンの電気負荷が増大して燃
費性能を悪化させるという問題もあった。
るまでは、供給される電流の値に比例して差動制限量が
増大する電磁クラッチである場合、センタデフのロック
をさして必要としない場合にも上記電磁クラッチに電流
を供給すると、その分エンジンの電気負荷が増大して燃
費性能を悪化させるという問題もあった。
【0006】そこで本発明は、上述した問題点を効果的
に解決しうる車両の動力伝達装置を提供することを目的
とする。
に解決しうる車両の動力伝達装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両の停車時
および発進時には、エンジン出力の増大に応じて差動制
限機構の差動制限量を増大させ、かつ車両走行時には、
エンジン出力が所定値以上になるまで上記差動制限機構
による差動制限を防止する手段を設けることにより、上
記課題を解決するものである。
および発進時には、エンジン出力の増大に応じて差動制
限機構の差動制限量を増大させ、かつ車両走行時には、
エンジン出力が所定値以上になるまで上記差動制限機構
による差動制限を防止する手段を設けることにより、上
記課題を解決するものである。
【0008】また本発明は、上記差動制限機構が、供給
される電流の値に応じて差動制限量を可変される電磁ク
ラッチよりなるものとしている。
される電流の値に応じて差動制限量を可変される電磁ク
ラッチよりなるものとしている。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、低μ路における発進時
の車輪のスリップを防止することができるとともに、差
動制限を必要としない低出力走行時の走行抵抗を低減し
て、燃費性能を向上させることができる。
の車輪のスリップを防止することができるとともに、差
動制限を必要としない低出力走行時の走行抵抗を低減し
て、燃費性能を向上させることができる。
【0010】また、本発明によれば、上記差動制限機構
が電磁クラッチよりなる場合、車両停止時におけるエン
ジンの電気負荷を低減して燃費性能を向上させることが
できる。
が電磁クラッチよりなる場合、車両停止時におけるエン
ジンの電気負荷を低減して燃費性能を向上させることが
できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0012】図1に示すように、4輪駆動車は、エンジ
ン1および変速機2と、電磁クラッチ式差動制限機構
(EMCD)を備えたセンタデフ3を含むトランスファ
装置4よりなるパワートレインPを有しており、センタ
デフ3に入力されたトルクが、前輪側プロペラシャフト
5と後輪側プロペラシャフト6とに分配して出力される
ようになっている。
ン1および変速機2と、電磁クラッチ式差動制限機構
(EMCD)を備えたセンタデフ3を含むトランスファ
装置4よりなるパワートレインPを有しており、センタ
デフ3に入力されたトルクが、前輪側プロペラシャフト
5と後輪側プロペラシャフト6とに分配して出力される
ようになっている。
【0013】前輪側プロペラシャフト5のトルクは、電
磁クラッチ式差動制限機構(EMCD)を備えたフロン
トデフ7に入力され、さらに左側フロントアクスルシャ
フト8を介して左前輪9に伝達されるとともに、右側フ
ロントアクスルシャフト10を介して右前輪11に伝達
されるようになっている。一方、後輪側プロペラシャフ
ト6のトルクは、電磁クラッチ式差動制限機構(EMC
D)を備えたリヤデフ12に入力され、さらに左側リヤ
アクスルシャフト13を介して左後輪14に伝達される
とともに、右側リヤアクスルシャフト15を介して右後
輪16に伝達されるようになっている。センタデフ3、
フロントデフ7およびリヤデフ12がそれぞれ備えてい
る電磁クラッチ式差動制限機構(EMCD)は、差動制
限量コントローラ20から出力される電流によって各差
動制限量をそれぞれ制御されるようになっている。
磁クラッチ式差動制限機構(EMCD)を備えたフロン
トデフ7に入力され、さらに左側フロントアクスルシャ
フト8を介して左前輪9に伝達されるとともに、右側フ
ロントアクスルシャフト10を介して右前輪11に伝達
されるようになっている。一方、後輪側プロペラシャフ
ト6のトルクは、電磁クラッチ式差動制限機構(EMC
D)を備えたリヤデフ12に入力され、さらに左側リヤ
アクスルシャフト13を介して左後輪14に伝達される
とともに、右側リヤアクスルシャフト15を介して右後
輪16に伝達されるようになっている。センタデフ3、
フロントデフ7およびリヤデフ12がそれぞれ備えてい
る電磁クラッチ式差動制限機構(EMCD)は、差動制
限量コントローラ20から出力される電流によって各差
動制限量をそれぞれ制御されるようになっている。
【0014】差動制限量コントローラ20は、マイクロ
コンピュータで構成されるデジタル式のコントローラで
あって、エンジン1の吸気通路のスロットル弁(図示せ
ず)に対して設けられたスロットルセンサ21によって
検出されるスロットル開度信号TVO、ブレーキペダル
(図示せず)に対して設けられたブレーキスイッチ22
によって発生するブレーキON・OFF信号、変速機2
に設けられたニュートラルスイッチ23から出力される
ニュートラル信号、アンチロック・ブレーキシステム
(ABS)を制御するためのABSコントローラ24か
ら出力されるABS作動信号等が差動制限量コントロー
ラ20に入力される。
コンピュータで構成されるデジタル式のコントローラで
あって、エンジン1の吸気通路のスロットル弁(図示せ
ず)に対して設けられたスロットルセンサ21によって
検出されるスロットル開度信号TVO、ブレーキペダル
(図示せず)に対して設けられたブレーキスイッチ22
によって発生するブレーキON・OFF信号、変速機2
に設けられたニュートラルスイッチ23から出力される
ニュートラル信号、アンチロック・ブレーキシステム
(ABS)を制御するためのABSコントローラ24か
ら出力されるABS作動信号等が差動制限量コントロー
ラ20に入力される。
【0015】さらに、左側フロントアクスルシャフト8
に対して設けられた第1回転数センサ25によって検出
される左前輪速度(回転数)NfL、右側フロントアク
スルシャフト10に対して設けられた第2回転数センサ
26によって検出される右前輪速度(回転数)NfR、
左側リヤアクスルシャフト13に対して設けられた第3
回転数センサ27によって検出される左後輪速度(回転
数)NrL、右側リヤアクスルシャフト15に対して設
けられた第4回転数センサ28によって検出される右後
輪速度(回転数)NrRをそれぞれあらわす信号がAB
Sコントローラ24を介して差動制限量コントローラ2
0に入力されるようになっている。差動制限量コントロ
ーラ20はこれら信号を入力情報として、後述する方法
で、センタデフ3、フロントデフ7およびリヤデフ12
の各差動制限機構を電流制御して、この4輪駆動車の走
行安定性、燃費性能等を高めるようになっている。差動
制限量コントローラ20には、オートモードAuto、セ
ンタデフロックモードC、リヤデフロックモードRおよ
びフロントデフロックモードFの4制御モードを選択可
能な操作つまみ29が設けられている。
に対して設けられた第1回転数センサ25によって検出
される左前輪速度(回転数)NfL、右側フロントアク
スルシャフト10に対して設けられた第2回転数センサ
26によって検出される右前輪速度(回転数)NfR、
左側リヤアクスルシャフト13に対して設けられた第3
回転数センサ27によって検出される左後輪速度(回転
数)NrL、右側リヤアクスルシャフト15に対して設
けられた第4回転数センサ28によって検出される右後
輪速度(回転数)NrRをそれぞれあらわす信号がAB
Sコントローラ24を介して差動制限量コントローラ2
0に入力されるようになっている。差動制限量コントロ
ーラ20はこれら信号を入力情報として、後述する方法
で、センタデフ3、フロントデフ7およびリヤデフ12
の各差動制限機構を電流制御して、この4輪駆動車の走
行安定性、燃費性能等を高めるようになっている。差動
制限量コントローラ20には、オートモードAuto、セ
ンタデフロックモードC、リヤデフロックモードRおよ
びフロントデフロックモードFの4制御モードを選択可
能な操作つまみ29が設けられている。
【0016】以下、図2以下のフローチャートに従っ
て、差動制限量コントローラ20による、差動制限制御
の制御方法を説明する。
て、差動制限量コントローラ20による、差動制限制御
の制御方法を説明する。
【0017】図2は車体速度Vspの演算ルーチンを示
し、ステップS1では、4つの車輪速度(回転数)Nf
L,NfR,NrL,NrRが入力される。そしてステ
ップS2で、上記4つの車輪速度のうちの最小値が車体
速度Vspとして定義される。
し、ステップS1では、4つの車輪速度(回転数)Nf
L,NfR,NrL,NrRが入力される。そしてステ
ップS2で、上記4つの車輪速度のうちの最小値が車体
速度Vspとして定義される。
【0018】次の図3は、センタデフ差動回転数(前後
輪間の回転数差)ΔNcの演算ルーチンを示し、ステッ
プS3で4つの車輪速度NfL,NfR,NrL,Nr
Rが入力され、ステップS4でセンタデフ差動回転数Δ
Ncが下記の式により演算される。
輪間の回転数差)ΔNcの演算ルーチンを示し、ステッ
プS3で4つの車輪速度NfL,NfR,NrL,Nr
Rが入力され、ステップS4でセンタデフ差動回転数Δ
Ncが下記の式により演算される。
【0019】 ΔNc=|(NfL+NfR)/2−(NrL+NrR)/2| 図4はリヤデフ差動回転数(左右後輪間の回転数差)Δ
Nrの演算ルーチンを示し、ステップS5でリヤ車輪速
度NrL,NrRが入力され、次のステップS26でリ
ヤデフ差動回転数ΔNrが下記の式により演算される。
Nrの演算ルーチンを示し、ステップS5でリヤ車輪速
度NrL,NrRが入力され、次のステップS26でリ
ヤデフ差動回転数ΔNrが下記の式により演算される。
【0020】ΔNr=|NrL−NrR| 図5はオートモードにおけるセンタデフ3の制御電流値
設定ルーチンを示す。まずステップS7でセンタデフ3
の制御電流値Icaをセンタデフ差動回転数ΔNcおよび
スロットル開度TVOの関数として設定する。次にステ
ップS8で制御電流値Icaが最大電流値Imax(ロック
電流値、Imax=2.2アンペア)以上であるか否かを判定
し、この判定が「YES」であれば、ステップS9でタ
イマTcをリセットし、次のステップS10で制御電流
値Ica=Imaxに設定する。そしてステップS11でタ
イマをインクリメントし、ステップS12でタイマ時間
が所定のホールド時間Ta以上になったか否かを判定
し、Tc<Taである間はステップS11に戻ってタイ
マ時間をインクリメントする。そしてステップS12の
判定が「YES」になるとステップS7に戻る。なお、
マップ制御電流値Icとセンタデフ回転数ΔNcとの関
係を示すマップは図7に示されている。
設定ルーチンを示す。まずステップS7でセンタデフ3
の制御電流値Icaをセンタデフ差動回転数ΔNcおよび
スロットル開度TVOの関数として設定する。次にステ
ップS8で制御電流値Icaが最大電流値Imax(ロック
電流値、Imax=2.2アンペア)以上であるか否かを判定
し、この判定が「YES」であれば、ステップS9でタ
イマTcをリセットし、次のステップS10で制御電流
値Ica=Imaxに設定する。そしてステップS11でタ
イマをインクリメントし、ステップS12でタイマ時間
が所定のホールド時間Ta以上になったか否かを判定
し、Tc<Taである間はステップS11に戻ってタイ
マ時間をインクリメントする。そしてステップS12の
判定が「YES」になるとステップS7に戻る。なお、
マップ制御電流値Icとセンタデフ回転数ΔNcとの関
係を示すマップは図7に示されている。
【0021】次の図6はオートモードにおけるリヤデフ
12の制御電流値設定ルーチンを示す。図5の場合と同
様に、まずステップS13でリヤデフ12の制御電流値
Iraをリヤデフ差動回転数ΔNrおよびスロットル開度
TVOの関数として設定する。次にステップS14で制
御電流値Iraが最大電流値Imax(ロック電流値、Imax
=4.1アンペア)以上であるか否かを判定し、この判定
が「YES」であれば、ステップS15でタイマTrを
リセットし、次のステップS16で制御電流値Ira=I
maxに設定する。そしてステップS17でタイマをイン
クリメントし、ステップS18では、タイマ時間が所定
のホールド時間Ta以上になったか否かを判定し、Tr
<TaであればステップS17に戻ってタイマをインク
リメントする。そしてステップS18の判定が「YE
S」になるとステップS13に戻る。なお、マップ制御
電流値Irとリヤデフ回転数ΔNrとの関係を示すマッ
プは図8に示されている。
12の制御電流値設定ルーチンを示す。図5の場合と同
様に、まずステップS13でリヤデフ12の制御電流値
Iraをリヤデフ差動回転数ΔNrおよびスロットル開度
TVOの関数として設定する。次にステップS14で制
御電流値Iraが最大電流値Imax(ロック電流値、Imax
=4.1アンペア)以上であるか否かを判定し、この判定
が「YES」であれば、ステップS15でタイマTrを
リセットし、次のステップS16で制御電流値Ira=I
maxに設定する。そしてステップS17でタイマをイン
クリメントし、ステップS18では、タイマ時間が所定
のホールド時間Ta以上になったか否かを判定し、Tr
<TaであればステップS17に戻ってタイマをインク
リメントする。そしてステップS18の判定が「YE
S」になるとステップS13に戻る。なお、マップ制御
電流値Irとリヤデフ回転数ΔNrとの関係を示すマッ
プは図8に示されている。
【0022】図7はセンタデフ差動回転数(=|前輪回
転数−後輪回転数|)ΔNcとセンタデフ3のマップ制
御電流値Icとの関係を示す図であり、センタデフ差動
回転数ΔNcがα以下となる領域ではIc=0に設定し
て前輪高回転側不感帯を設けるとともに、センタデフ差
動回転数ΔNcがαとAとの間の領域においては、ΔN
cの増大に対してIcが直線的に増大して上限値Imax
に達するようにしている。IcがImax(2.2アンペア)
に達したときには、センタデフ3がロックされて、前・
後輪間の差動が完全に停止されるようになっている。
転数−後輪回転数|)ΔNcとセンタデフ3のマップ制
御電流値Icとの関係を示す図であり、センタデフ差動
回転数ΔNcがα以下となる領域ではIc=0に設定し
て前輪高回転側不感帯を設けるとともに、センタデフ差
動回転数ΔNcがαとAとの間の領域においては、ΔN
cの増大に対してIcが直線的に増大して上限値Imax
に達するようにしている。IcがImax(2.2アンペア)
に達したときには、センタデフ3がロックされて、前・
後輪間の差動が完全に停止されるようになっている。
【0023】次に図8はリヤデフ差動回転数(左右後輪
間の回転数差)ΔNrとリヤデフ12のマップ制御電流
値Irとの関係を示す図であり、リヤデフ差動回転数Δ
Nrがβ以下となる領域ではIr=0に設定して不感帯
を設けるとともに、リヤデフ差動回転数ΔNrがβとB
との間の領域においては、ΔNrの増大に対してIrが
直線的に増大して上限値Imax(4.1アンペア)に達する
ようにしている。IrがImaxに達したときには、左右
後輪間の差動が完全に停止されるようになっている。
間の回転数差)ΔNrとリヤデフ12のマップ制御電流
値Irとの関係を示す図であり、リヤデフ差動回転数Δ
Nrがβ以下となる領域ではIr=0に設定して不感帯
を設けるとともに、リヤデフ差動回転数ΔNrがβとB
との間の領域においては、ΔNrの増大に対してIrが
直線的に増大して上限値Imax(4.1アンペア)に達する
ようにしている。IrがImaxに達したときには、左右
後輪間の差動が完全に停止されるようになっている。
【0024】本発明による車両の動力伝達装置の特徴あ
る動作は、図9のグラフに示されている。図9は、車体
速度Vspをパラメータして、スロットル開度TVOと
マップ制御電流値Iとの関係を示すグラフである。
る動作は、図9のグラフに示されている。図9は、車体
速度Vspをパラメータして、スロットル開度TVOと
マップ制御電流値Iとの関係を示すグラフである。
【0025】図9から明らかなように、スロットル開度
TVOがゼロのときはマップ制御電流値Iはゼロであ
り、かつ車体速度Vspが0〜10km/hである間は、
マップ制御電流値Iはスロットル開度の増大に比例して
増大してImaxに達する。すなわち、車両の停止時およ
び発進時には、エンジン出力の増大に応じて差動制限量
を増大させて、車両停止時の電気負荷を低減して燃費性
能の向上を図るとともに、低μ路における発進時の車輪
のスリップを防止するように制御している。
TVOがゼロのときはマップ制御電流値Iはゼロであ
り、かつ車体速度Vspが0〜10km/hである間は、
マップ制御電流値Iはスロットル開度の増大に比例して
増大してImaxに達する。すなわち、車両の停止時およ
び発進時には、エンジン出力の増大に応じて差動制限量
を増大させて、車両停止時の電気負荷を低減して燃費性
能の向上を図るとともに、低μ路における発進時の車輪
のスリップを防止するように制御している。
【0026】一方、走行時には、スロットル開度TVO
が、車体速度Vspに対応して変更される所定の値(V
sp=50km/hの場合は01、Vsp=100km/h
の場合は02)になるまではI=0とすることによって
低速走行時の差動制限量をゼロとしている。すなわち、
走行時には、エンジン出力が所定値以上になるまで差動
制限を禁止することにより、走行抵抗を低減して燃費性
能の向上を図るように制御している。
が、車体速度Vspに対応して変更される所定の値(V
sp=50km/hの場合は01、Vsp=100km/h
の場合は02)になるまではI=0とすることによって
低速走行時の差動制限量をゼロとしている。すなわち、
走行時には、エンジン出力が所定値以上になるまで差動
制限を禁止することにより、走行抵抗を低減して燃費性
能の向上を図るように制御している。
【図1】本発明にかかる動力伝達制御装置を備えた4輪
駆動車の動力伝達系統のシステム構成図である。
駆動車の動力伝達系統のシステム構成図である。
【図2】車体速度の演算ルーチンのフローチャートであ
る。
る。
【図3】センタデフ差動回転数の演算ルーチンのフロー
チャートである。
チャートである。
【図4】リヤデフ差動回転数の演算ルーチンのフローチ
ャートである。
ャートである。
【図5】センタデフのマップ制御電流値設定ルーチンの
フローチャートである。
フローチャートである。
【図6】リヤデフのマップ制御電流値設定ルーチンのフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図7】センタデフ差動回転数とセンタデフのマップ制
御電流値との関係を示す図である。
御電流値との関係を示す図である。
【図8】リヤデフ差動回転数とリヤデフのマップ制御電
流値との関係を示す図である。
流値との関係を示す図である。
【図9】車体速度をパラメータとして、スロットル開度
と制御電流値との関係を示すグラフである。
と制御電流値との関係を示すグラフである。
1 エンジン 2 変速機 3 センタデフ 4 トランスファ装置 7 フロントデフ 9 左前輪 11 右前輪 12 リヤデフ 14 左後輪 16 右後輪 20 差動制限量コントローラ 21 スロットルセンサ 22 ブレーキスイッチ 23 ニュートラルスイッチ 24 ABSコントローラ 25〜28 回転数センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 嘉孝 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−72420(JP,A) 特開 昭61−24618(JP,A) 特開 昭62−166114(JP,A) 特開 昭62−275839(JP,A) 特開 昭63−61636(JP,A) 特開 昭63−184526(JP,A) 特開 昭64−12918(JP,A) 特開 平2−20446(JP,A) 特開 平5−4529(JP,A) 実開 昭61−174340(JP,U) 実開 昭61−201939(JP,U) 実開 昭62−202431(JP,U) 実開 昭63−126135(JP,U) 実開 昭63−154323(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/35 B60K 23/04
Claims (2)
- 【請求項1】 差動制限機構を備えたディファレンシャ
ル装置を有する車両の動力伝達装置において、 車両停止時および発進時には、エンジン出力の増大に応
じて上記差動制限機構の差動制限量を増大させ、かつ車
両走行時には、エンジン出力が所定値以上となるまで上
記差動制限機構による差動制限を禁止する手段を備えて
いることを特徴とする車両の動力伝達装置。 - 【請求項2】 上記差動制限機構が、供給される電流の
値に応じて差動制限量を可変される電磁クラッチよりな
ることを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21303391A JP3296832B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 車両の動力伝達装置 |
US07/904,007 US5289895A (en) | 1991-06-27 | 1992-06-24 | Control system for vehicle with differential restricting device |
KR1019920011163A KR950010221B1 (ko) | 1991-06-27 | 1992-06-26 | 차량의 제어장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21303391A JP3296832B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 車両の動力伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0538959A JPH0538959A (ja) | 1993-02-19 |
JP3296832B2 true JP3296832B2 (ja) | 2002-07-02 |
Family
ID=16632401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21303391A Expired - Fee Related JP3296832B2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-07-31 | 車両の動力伝達装置 |
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