JPH0698711A - 味噌の製造方法 - Google Patents
味噌の製造方法Info
- Publication number
- JPH0698711A JPH0698711A JP4255024A JP25502492A JPH0698711A JP H0698711 A JPH0698711 A JP H0698711A JP 4255024 A JP4255024 A JP 4255024A JP 25502492 A JP25502492 A JP 25502492A JP H0698711 A JPH0698711 A JP H0698711A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- miso
- soybean paste
- fermented soybean
- yeast
- alcohol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、味噌を密閉容器に収納した場合
に、ガスで容器の膨れが生じることがないようにするた
め、味噌の中に菌の増殖を抑制するに必要なアルコ−ル
が生成、蓄積されて風味を増した味噌を得ようとするも
のである。 【構成】蒸米に対しこうじの糖化液と酒用酵母を添加し
て発酵させ、これに生味噌、味噌用酵母、乳酸菌の各々
を加えて馴養、培養しアルコ−ルを1.5〜5%含む混
ぜ味噌を、仕込み味噌に3〜20重量%添加し、これを
常法により発酵熟成させることにより味噌中に菌の増殖
を抑制するに必要なアルコ−ルを生成蓄積させることを
特徴とする。
に、ガスで容器の膨れが生じることがないようにするた
め、味噌の中に菌の増殖を抑制するに必要なアルコ−ル
が生成、蓄積されて風味を増した味噌を得ようとするも
のである。 【構成】蒸米に対しこうじの糖化液と酒用酵母を添加し
て発酵させ、これに生味噌、味噌用酵母、乳酸菌の各々
を加えて馴養、培養しアルコ−ルを1.5〜5%含む混
ぜ味噌を、仕込み味噌に3〜20重量%添加し、これを
常法により発酵熟成させることにより味噌中に菌の増殖
を抑制するに必要なアルコ−ルを生成蓄積させることを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は味噌の製造方法に関
し、特に製品となった味噌が密封容器内で過度の発酵を
しないようにした味噌の製造方法に関する。
し、特に製品となった味噌が密封容器内で過度の発酵を
しないようにした味噌の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】味噌の製法は、基本的には以前から略一
定で共通したものがある。即ち、蒸煮大豆に米こうじ或
いは麦こうじと所定量の食塩を加えて練り混ぜたもの
を、長い期間をかけて発酵、熟成して製品とするもので
ある。こうじの酵素による原料の加水分解、酵母作用に
よる原料の分解或いは合成作用によって味噌特有の風味
と色沢を呈するものである。味噌が発酵、熟成で生成さ
れる過程では、味噌の中に発酵菌の相当数が生菌として
存在するが、この一部は製品となった味噌にも残存す
る。現在、仕込み時に用いられる培養微生物は、酵母、
乳酸菌が利用されているが、菌の特性と味噌のタイプを
検討して仕込みテストを繰り返し、その特定が行われて
いる。また、菌の添加効果を上げるためには、菌の取扱
い方法、適応性、使用方法、熟成管理などに細かな配慮
が行われている。
定で共通したものがある。即ち、蒸煮大豆に米こうじ或
いは麦こうじと所定量の食塩を加えて練り混ぜたもの
を、長い期間をかけて発酵、熟成して製品とするもので
ある。こうじの酵素による原料の加水分解、酵母作用に
よる原料の分解或いは合成作用によって味噌特有の風味
と色沢を呈するものである。味噌が発酵、熟成で生成さ
れる過程では、味噌の中に発酵菌の相当数が生菌として
存在するが、この一部は製品となった味噌にも残存す
る。現在、仕込み時に用いられる培養微生物は、酵母、
乳酸菌が利用されているが、菌の特性と味噌のタイプを
検討して仕込みテストを繰り返し、その特定が行われて
いる。また、菌の添加効果を上げるためには、菌の取扱
い方法、適応性、使用方法、熟成管理などに細かな配慮
が行われている。
【0003】こうして得られた味噌は、通常、非通気性
の小袋に入れて流通段階に送られるが、味噌はその過程
でも発酵が少しずつ持続し、このため密閉容器内の味噌
は膨れ生じ、場合によっては容器上部の蓋部を押し上
げ、その継目の接着部が剥離することもある。こうした
ことで、容器に収納した味噌の膨れ防止にはこれまでも
各種の対策が施されている。
の小袋に入れて流通段階に送られるが、味噌はその過程
でも発酵が少しずつ持続し、このため密閉容器内の味噌
は膨れ生じ、場合によっては容器上部の蓋部を押し上
げ、その継目の接着部が剥離することもある。こうした
ことで、容器に収納した味噌の膨れ防止にはこれまでも
各種の対策が施されている。
【0004】一般的に行われているものは、エタノ−ル
溶液を味噌に2〜3%添加し、菌の増殖を抑制し味噌の
膨れなどを回避する方法である。この外にも、発酵した
ガスを逸散させるガス抜き孔を容器上蓋に設けたもの、
味噌を予め加熱殺菌して酵母を死滅させてガスの発生を
止めるもの、防腐剤を用いたものなどがある。
溶液を味噌に2〜3%添加し、菌の増殖を抑制し味噌の
膨れなどを回避する方法である。この外にも、発酵した
ガスを逸散させるガス抜き孔を容器上蓋に設けたもの、
味噌を予め加熱殺菌して酵母を死滅させてガスの発生を
止めるもの、防腐剤を用いたものなどがある。
【0005】これらは、味噌の膨れ或いは上蓋の押し上
げに対しいずれも有効な対策ではあるが、しかしこれら
にも問題がないわけではない。即ち、ガス抜き孔を設け
た容器を用いるものは、容器のコストを引き上げるとと
もに、ガス抜き孔の取付けで容器の破裂などは回避でき
ても、この方法では味噌の不必要な発酵を止めるという
より基本的な問題を何んら解消するものではなかった。
げに対しいずれも有効な対策ではあるが、しかしこれら
にも問題がないわけではない。即ち、ガス抜き孔を設け
た容器を用いるものは、容器のコストを引き上げるとと
もに、ガス抜き孔の取付けで容器の破裂などは回避でき
ても、この方法では味噌の不必要な発酵を止めるという
より基本的な問題を何んら解消するものではなかった。
【0006】また加熱殺菌処理を施すものは、味噌特有
の生味が失われることになる。アルコ−ルを添加する方
法は、現在もっとも広く採用されているが、別に添加物
を用いるもので、天然の味噌それ自体を改質してガスの
発生による膨れを生じないようにしたものを望む最近の
消費者の要望に応えるものではない。防腐剤の使用は、
他の一般食品と同様、消費者の最近の望む方向に逆行す
るものとして、最近特に歓迎されていない。
の生味が失われることになる。アルコ−ルを添加する方
法は、現在もっとも広く採用されているが、別に添加物
を用いるもので、天然の味噌それ自体を改質してガスの
発生による膨れを生じないようにしたものを望む最近の
消費者の要望に応えるものではない。防腐剤の使用は、
他の一般食品と同様、消費者の最近の望む方向に逆行す
るものとして、最近特に歓迎されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、味噌を密
閉容器に収納した場合に、発酵時のガスで味噌の膨れ、
或いはそれに伴う容器の上蓋の剥離などが生じることが
ないようにするため、菌が密閉容器中で増殖するのを抑
制するに必要なアルコ−ルが自然発生的に生成、蓄積さ
れ、旨味が調整されてまろやかな自然な風味を増した味
噌を得ようとするものである。
閉容器に収納した場合に、発酵時のガスで味噌の膨れ、
或いはそれに伴う容器の上蓋の剥離などが生じることが
ないようにするため、菌が密閉容器中で増殖するのを抑
制するに必要なアルコ−ルが自然発生的に生成、蓄積さ
れ、旨味が調整されてまろやかな自然な風味を増した味
噌を得ようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、蒸米に対し
こうじの糖化液と酒用酵母を添加して発酵させ、これに
生味噌、味噌用酵母、乳酸菌の各々を加えて馴養、培養
しアルコ−ルを1.5〜5%含むようにした混ぜ味噌
を、仕込み味噌に3〜20重量%添加し、これを常法に
より発酵熟成させることにより製品化された味噌の中に
アルコ−ルを生成、蓄積させることを特徴とする味噌の
製造方法(請求項1)および混ぜ味噌が、蒸米に対しこ
うじの糖化液と乳酸と酒用酵母を添加して発酵させ、こ
れに生味噌、味噌用酵母、乳酸菌の各々を加えて馴養、
培養しアルコ−ルを1.5〜5.0%含むことを特徴と
する請求項1記載の味噌の製造方法(請求項2)であ
る。
こうじの糖化液と酒用酵母を添加して発酵させ、これに
生味噌、味噌用酵母、乳酸菌の各々を加えて馴養、培養
しアルコ−ルを1.5〜5%含むようにした混ぜ味噌
を、仕込み味噌に3〜20重量%添加し、これを常法に
より発酵熟成させることにより製品化された味噌の中に
アルコ−ルを生成、蓄積させることを特徴とする味噌の
製造方法(請求項1)および混ぜ味噌が、蒸米に対しこ
うじの糖化液と乳酸と酒用酵母を添加して発酵させ、こ
れに生味噌、味噌用酵母、乳酸菌の各々を加えて馴養、
培養しアルコ−ルを1.5〜5.0%含むことを特徴と
する請求項1記載の味噌の製造方法(請求項2)であ
る。
【0009】この発明で用いる混ぜ味噌は、蒸米に対し
こうじの糖化液と酒用酵母を添加して発酵させ、これに
生味噌、味噌用酵母、乳酸菌の各々を加えて馴養、培養
させて得たものである。
こうじの糖化液と酒用酵母を添加して発酵させ、これに
生味噌、味噌用酵母、乳酸菌の各々を加えて馴養、培養
させて得たものである。
【0010】ここで用いる蒸米は、洗浄したうるち米を
常法により蒸煮したものである。また、こうじの糖化液
は米こうじに、例えば約20倍の割合で水を加え撹拌た
ものである。蒸米とこうじの糖化液の混合は、例えばこ
うじ糖化液を40℃前後で1〜2時間保持させて菌を活
性化した後、これに蒸し上った熱い蒸米を加えよく混合
し、これを糖化に好適な53〜58℃の温度で6〜10
時間保持する。
常法により蒸煮したものである。また、こうじの糖化液
は米こうじに、例えば約20倍の割合で水を加え撹拌た
ものである。蒸米とこうじの糖化液の混合は、例えばこ
うじ糖化液を40℃前後で1〜2時間保持させて菌を活
性化した後、これに蒸し上った熱い蒸米を加えよく混合
し、これを糖化に好適な53〜58℃の温度で6〜10
時間保持する。
【0011】糖化が適宜進行したところで、これに酒用
酵母を添加して発酵させる。請求項2の発明は、この酒
用酵母の添加に先立ち、乳酸を加えた冷水をこれに添
加、混合しておよそ10℃前後冷却して酵母活性をさら
に促進させるようにしたものである。ここで用いる酒用
酵母は、例えばサッカロミセス・セルビシェ酵母培養ブ
ロス濃縮液であるが、他の公知の酒用酵母も使用するこ
とが出来る。培養は20〜25℃で30〜50時間行
う。以上は通常の酒酵母の培養と同様である。
酵母を添加して発酵させる。請求項2の発明は、この酒
用酵母の添加に先立ち、乳酸を加えた冷水をこれに添
加、混合しておよそ10℃前後冷却して酵母活性をさら
に促進させるようにしたものである。ここで用いる酒用
酵母は、例えばサッカロミセス・セルビシェ酵母培養ブ
ロス濃縮液であるが、他の公知の酒用酵母も使用するこ
とが出来る。培養は20〜25℃で30〜50時間行
う。以上は通常の酒酵母の培養と同様である。
【0012】培養終了基質に、アルコ−ルを添加してい
ない通常の生味噌、醤油用酵母、例えばチゴサッカロミ
セス・ルキシ−、キヤンディタ・バ−ザチリス、キヤン
ディタ・エッチェルシ−などの酵母培養ブロス濃縮液、
ペディオコッカス・ハロフィルス、ストレプトコッカス
・フェカリスなどの乳酸菌培養ブロス濃縮液、生味噌を
加え均一に混合する。次いでこれを約30℃で5〜10
時間馴養、培養しスタ−タの混ぜ味噌とするが、そこで
のアルコ−ルが1.5〜5%となるように酵母、乳酸
菌、生味噌の配合量、培養条件などを調整することが必
要である。アルコ−ルが1.5%未満では、最終製品の
味噌に菌の増殖を抑制するに必要な量のアルコ−ルを生
成、蓄積することが困難であり、また、混ぜ味噌のアル
コ−ルが5%を超えると味噌にアルコ−ル臭が残存して
好ましくない。
ない通常の生味噌、醤油用酵母、例えばチゴサッカロミ
セス・ルキシ−、キヤンディタ・バ−ザチリス、キヤン
ディタ・エッチェルシ−などの酵母培養ブロス濃縮液、
ペディオコッカス・ハロフィルス、ストレプトコッカス
・フェカリスなどの乳酸菌培養ブロス濃縮液、生味噌を
加え均一に混合する。次いでこれを約30℃で5〜10
時間馴養、培養しスタ−タの混ぜ味噌とするが、そこで
のアルコ−ルが1.5〜5%となるように酵母、乳酸
菌、生味噌の配合量、培養条件などを調整することが必
要である。アルコ−ルが1.5%未満では、最終製品の
味噌に菌の増殖を抑制するに必要な量のアルコ−ルを生
成、蓄積することが困難であり、また、混ぜ味噌のアル
コ−ルが5%を超えると味噌にアルコ−ル臭が残存して
好ましくない。
【0013】次に、この混ぜ味噌を、常法の仕込み味噌
に3〜30重量%添加し、これを均質に混合する。混ぜ
味噌の配合比が3%重量未満では、得られる製品の味噌
に必要なアルコ−ルを生成させることが難しく、またこ
れが30重量%を超えるとスタ−タとしての混ぜ味噌が
多くなり、生産性の上で好ましくない。培養は仕込み後
の3〜5日は15〜20℃としたのち、次第に温度を上
昇させて1〜1.5月後には30〜33℃とする。その
後、通常の切返しを行って一たん約38℃まで昇温させ
てから、10〜8℃の冷蔵庫で4ヵ月程度、調熟貯蔵す
る。こうして得られた味噌は、アルコ−ル蓄積量が仕込
み時の0.3%から2〜3%に上昇したものとなる。次
いで、この味噌を常法によって、例えば小袋に詰め、密
封して最終の製品として出荷する。
に3〜30重量%添加し、これを均質に混合する。混ぜ
味噌の配合比が3%重量未満では、得られる製品の味噌
に必要なアルコ−ルを生成させることが難しく、またこ
れが30重量%を超えるとスタ−タとしての混ぜ味噌が
多くなり、生産性の上で好ましくない。培養は仕込み後
の3〜5日は15〜20℃としたのち、次第に温度を上
昇させて1〜1.5月後には30〜33℃とする。その
後、通常の切返しを行って一たん約38℃まで昇温させ
てから、10〜8℃の冷蔵庫で4ヵ月程度、調熟貯蔵す
る。こうして得られた味噌は、アルコ−ル蓄積量が仕込
み時の0.3%から2〜3%に上昇したものとなる。次
いで、この味噌を常法によって、例えば小袋に詰め、密
封して最終の製品として出荷する。
【0014】
【作用】この発明は、蒸米に酒用酵母、味噌用酵母、乳
酸菌を加えて発酵させたものに生味噌、味噌用酵母など
を加えて馴養、培養させてアルコ−ル分を1.5〜5%
とした混ぜ味噌を、仕込み味噌に3〜20重量%添加、
混合したので、発酵、熟成して製品化された味噌に自然
発生的にアルコ−ルが生成、蓄積されて、これが味噌中
の菌の増殖を抑制し、味噌に別途アルコ−ルを添加しな
くとも密封容器のの中の味噌の膨れなどを防止すること
が出来る。
酸菌を加えて発酵させたものに生味噌、味噌用酵母など
を加えて馴養、培養させてアルコ−ル分を1.5〜5%
とした混ぜ味噌を、仕込み味噌に3〜20重量%添加、
混合したので、発酵、熟成して製品化された味噌に自然
発生的にアルコ−ルが生成、蓄積されて、これが味噌中
の菌の増殖を抑制し、味噌に別途アルコ−ルを添加しな
くとも密封容器のの中の味噌の膨れなどを防止すること
が出来る。
【0015】
(混ぜ味噌の製造)
【0016】水12lに米こうじ3kgを加えこれを十分
に撹拌したのち、40℃で2時間保持しこうじの糖化液
とした。別につくった蒸米6kgを熱いうちに前記こうじ
の糖化液に加えよく混合した。これを55℃で8時間保
持して糖化させた。糖化後、これに醸造用乳酸50mlを
加えた冷水1l加え撹拌して33℃まで冷却した。
に撹拌したのち、40℃で2時間保持しこうじの糖化液
とした。別につくった蒸米6kgを熱いうちに前記こうじ
の糖化液に加えよく混合した。これを55℃で8時間保
持して糖化させた。糖化後、これに醸造用乳酸50mlを
加えた冷水1l加え撹拌して33℃まで冷却した。
【0017】さらに、これにサッカロミセス・セレビシ
ェ酵母培養ブロス濃縮液(生菌数,4〜5×108 /m
l)100mlを加え、20〜23℃で40時間培養し
た。培養終了基質にチゴサッカロミセス・ルキシ−酵母
培養ブロス濃縮液(生菌数,4〜5×10 9/ml)10
0ml、ペディオコッカス・ハロフィルス乳酸菌培養ブロ
ス濃縮液(生菌数,4〜5×1010/ml)100ml、市
販の通常生味噌20kgを加え均質に混合した。これを3
0℃で7日間馴養、培養して混ぜ味噌を得た。この混ぜ
味噌の主な成分は以下の通りであった。 水分(真空乾燥法で測定) 56.5% 炭水化物 27.4% 食塩 5.5% アルコ−ル分 4.2% (味噌の仕込み)常法により処理された蒸大豆30kg、
味噌用米こうじ20kg、食塩7kg、上記混ぜ味噌5kgを
よく混合して通常の仕込みを行った。 (発酵管理)
ェ酵母培養ブロス濃縮液(生菌数,4〜5×108 /m
l)100mlを加え、20〜23℃で40時間培養し
た。培養終了基質にチゴサッカロミセス・ルキシ−酵母
培養ブロス濃縮液(生菌数,4〜5×10 9/ml)10
0ml、ペディオコッカス・ハロフィルス乳酸菌培養ブロ
ス濃縮液(生菌数,4〜5×1010/ml)100ml、市
販の通常生味噌20kgを加え均質に混合した。これを3
0℃で7日間馴養、培養して混ぜ味噌を得た。この混ぜ
味噌の主な成分は以下の通りであった。 水分(真空乾燥法で測定) 56.5% 炭水化物 27.4% 食塩 5.5% アルコ−ル分 4.2% (味噌の仕込み)常法により処理された蒸大豆30kg、
味噌用米こうじ20kg、食塩7kg、上記混ぜ味噌5kgを
よく混合して通常の仕込みを行った。 (発酵管理)
【0018】仕込み後4日間は16〜17℃で放置し、
その後3日で約1℃昇温させて40日間で30〜33℃
とした。ここで通常の切り返しを行って38℃まで昇温
させた。これを8〜10℃の冷蔵庫で4か月間調熟貯蔵
した。これによって、仕込み時アルコ−ル蓄積量0.3
%の味噌が、香味良好で次の分析値を示すものとなっ
た。 (1) 水分(真空乾燥法で測定) ………44.7% (2) 蛋白(全窒素×5.71) ……… 9.5% (3) 脂質(エ−テル抽出法) ……… 4.3% (4) 灰分(55℃灰化法) ………12.5% (5) 炭水化物{100−(上記(1) 〜(4) )}………29.0% (6) 食塩分 ………11.6% (7) アルコ−ル分 ……… 2.7%
その後3日で約1℃昇温させて40日間で30〜33℃
とした。ここで通常の切り返しを行って38℃まで昇温
させた。これを8〜10℃の冷蔵庫で4か月間調熟貯蔵
した。これによって、仕込み時アルコ−ル蓄積量0.3
%の味噌が、香味良好で次の分析値を示すものとなっ
た。 (1) 水分(真空乾燥法で測定) ………44.7% (2) 蛋白(全窒素×5.71) ……… 9.5% (3) 脂質(エ−テル抽出法) ……… 4.3% (4) 灰分(55℃灰化法) ………12.5% (5) 炭水化物{100−(上記(1) 〜(4) )}………29.0% (6) 食塩分 ………11.6% (7) アルコ−ル分 ……… 2.7%
【0019】上記味噌を、内容積……lの透明樹脂シ−
ト容器(バ−レックスシ−ト使用,三井東圧(株)商品
名)に入れ、味噌の膨れ、容器上蓋の押し上げなどを観
察し、これにより味噌の菌の増殖の抑制効果をみる試験
を行った。なお、比較例として従来の通常の味噌につい
ても同様の試験を行った。 試験方法
ト容器(バ−レックスシ−ト使用,三井東圧(株)商品
名)に入れ、味噌の膨れ、容器上蓋の押し上げなどを観
察し、これにより味噌の菌の増殖の抑制効果をみる試験
を行った。なお、比較例として従来の通常の味噌につい
ても同様の試験を行った。 試験方法
【0020】本発明品は、上記容器に味噌1kg充填し、
上部をアルミニウム箔の裏面にポリエチレンをラミネ−
トした上蓋で密封したものと、同様の容器でその上蓋に
空気抜き用リブリングを装着した容器に同量の味噌を充
填したものの2種について行った。なお、空気抜き用リ
ブリングは、径約23mmの円形のもので中に微細な通気
孔(径約0.7mm)が5個あけれたもので、ビコバルブ
(スイス、ワイプ社商品名)を用いた。また、全試験品
に脱酸素剤としてエ−ジレスFX20(三菱瓦斯化学
(株)商品名)を1個づつ封入した。
上部をアルミニウム箔の裏面にポリエチレンをラミネ−
トした上蓋で密封したものと、同様の容器でその上蓋に
空気抜き用リブリングを装着した容器に同量の味噌を充
填したものの2種について行った。なお、空気抜き用リ
ブリングは、径約23mmの円形のもので中に微細な通気
孔(径約0.7mm)が5個あけれたもので、ビコバルブ
(スイス、ワイプ社商品名)を用いた。また、全試験品
に脱酸素剤としてエ−ジレスFX20(三菱瓦斯化学
(株)商品名)を1個づつ封入した。
【0021】比較例は、95%のエタノ−ルを重量%
で、それぞれ0,0.5,1.0,1.5,2.0,
2.5,3.0,5.0%添加した味噌を、上記実施例
と同様の2種の容器に同様に充填して密封し、実施例と
同様の観察を行った。この結果を表2に示した。試験
は、上記の容器について10日ごとに味噌の膨れ状況を
次の基準で判定して行った。結果を表1に示した。 −;変化なし、±;味噌の微かな膨れ、+;味噌の中程
度の膨れ、+2;味噌の大きな膨れ、+3;上蓋の盛上
り、×;上蓋の接着部の剥離。
で、それぞれ0,0.5,1.0,1.5,2.0,
2.5,3.0,5.0%添加した味噌を、上記実施例
と同様の2種の容器に同様に充填して密封し、実施例と
同様の観察を行った。この結果を表2に示した。試験
は、上記の容器について10日ごとに味噌の膨れ状況を
次の基準で判定して行った。結果を表1に示した。 −;変化なし、±;味噌の微かな膨れ、+;味噌の中程
度の膨れ、+2;味噌の大きな膨れ、+3;上蓋の盛上
り、×;上蓋の接着部の剥離。
【0022】この試験で、味噌の膨れは、+以下であれ
ば製品として全く問題のないものである。×の上蓋接着
部の剥離は、内容物の味噌がもれるので商品として不良
品である。+2,+3は、容器の接着部の剥離は生じな
いが、発酵が過度に生じているもので風味の点で好まし
くない。なお、試験は90日間行ったが、これは流通段
階の実情を考慮したものである。
ば製品として全く問題のないものである。×の上蓋接着
部の剥離は、内容物の味噌がもれるので商品として不良
品である。+2,+3は、容器の接着部の剥離は生じな
いが、発酵が過度に生じているもので風味の点で好まし
くない。なお、試験は90日間行ったが、これは流通段
階の実情を考慮したものである。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】表1および表2に示されるように、本発明
品は、実質的に製品が流通段階にある期間、問題となる
ような膨れの殆どないことが確認された。これに対し比
較例品は、エタノ−ルを2.0%以上添加した場合は問
題はないが、これが1.5%以下添加では+3以上でい
ずれも良好な結果は得られていない。
品は、実質的に製品が流通段階にある期間、問題となる
ような膨れの殆どないことが確認された。これに対し比
較例品は、エタノ−ルを2.0%以上添加した場合は問
題はないが、これが1.5%以下添加では+3以上でい
ずれも良好な結果は得られていない。
【0026】また、容器に空気抜き用リブリングを付け
たものを用いたときは、いずれも容器の蓋の接着部の剥
離は生じていないが、膨れは+3で極端に大きくなる。
空気抜き用リブリングのないものでエタノ−ルの添加量
が1.5%未満のものはいずれも蓋の接着部の剥離が生
じ商品として不良となっている。
たものを用いたときは、いずれも容器の蓋の接着部の剥
離は生じていないが、膨れは+3で極端に大きくなる。
空気抜き用リブリングのないものでエタノ−ルの添加量
が1.5%未満のものはいずれも蓋の接着部の剥離が生
じ商品として不良となっている。
【0027】
【発明の効果】この発明は、アルコ−ルを多く含む混ぜ
味噌を味噌の仕込み時に所定量を練り混ぜるようにした
ので、発酵、熟成された製品の味噌にも所定量のアルコ
−ルが必然的に生成して含まれるようになり、このため
に従来のように別にアルコ−ルを味噌に添加しなくと
も、密封した容器内の味噌が膨れる現象を防ぐことが出
来るとともに、容器内の味噌の発酵が過度に進行するこ
とが回避され、自然の風味をもった味噌を得ることが出
来るようになった。
味噌を味噌の仕込み時に所定量を練り混ぜるようにした
ので、発酵、熟成された製品の味噌にも所定量のアルコ
−ルが必然的に生成して含まれるようになり、このため
に従来のように別にアルコ−ルを味噌に添加しなくと
も、密封した容器内の味噌が膨れる現象を防ぐことが出
来るとともに、容器内の味噌の発酵が過度に進行するこ
とが回避され、自然の風味をもった味噌を得ることが出
来るようになった。
Claims (2)
- 【請求項1】 蒸米に対しこうじの糖化液と酒用酵母を
添加して発酵させ、これに生味噌、味噌用酵母、乳酸菌
の各々を加えて馴養、培養しアルコ−ルを1.5〜5%
含むようにした混ぜ味噌を、仕込み味噌に3〜20重量
%添加し、これを常法により発酵熟成させることにより
製品化された味噌の中にアルコ−ルを生成、蓄積させる
ことを特徴とする味噌の製造方法。 - 【請求項2】 混ぜ味噌が、蒸米に対しこうじの糖化液
と乳酸と酒用酵母を添加してこれを発酵させ、これに生
味噌、味噌用酵母、乳酸菌の各々を加えて馴養、培養し
アルコ−ルを1.5〜5.0%含むことを特徴とする請
求項1記載の味噌の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4255024A JPH0698711A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | 味噌の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4255024A JPH0698711A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | 味噌の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0698711A true JPH0698711A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17273130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4255024A Pending JPH0698711A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | 味噌の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0698711A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014090693A (ja) * | 2012-11-02 | 2014-05-19 | Niigata Prefecture | 大豆発酵食品及びその製造方法 |
JP2014103862A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Niigata Univ | 無塩発酵味噌を含む米加工食品 |
JP2017029068A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | 株式会社浅利佐助商店 | 減塩味噌の製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS557052A (en) * | 1978-06-30 | 1980-01-18 | Yamataka Miso Kk | Preparation of "miso" |
JPS5622504A (en) * | 1979-07-31 | 1981-03-03 | Tokyo Shibaura Electric Co | Lead contactor |
-
1992
- 1992-09-24 JP JP4255024A patent/JPH0698711A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS557052A (en) * | 1978-06-30 | 1980-01-18 | Yamataka Miso Kk | Preparation of "miso" |
JPS5622504A (en) * | 1979-07-31 | 1981-03-03 | Tokyo Shibaura Electric Co | Lead contactor |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014090693A (ja) * | 2012-11-02 | 2014-05-19 | Niigata Prefecture | 大豆発酵食品及びその製造方法 |
JP2014103862A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Niigata Univ | 無塩発酵味噌を含む米加工食品 |
JP2017029068A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | 株式会社浅利佐助商店 | 減塩味噌の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103243036B (zh) | 纯天然酵母粉的制备方法 | |
JP7125990B2 (ja) | 複合天然酵母を用いたパンの発酵製造方法 | |
CN109486643B (zh) | 以大曲为种曲的强化多微麸曲采用固态发酵酿造陈醋方法 | |
CN109673960A (zh) | 一种复合菌发酵鹿肉干及其制备方法 | |
MX2008011867A (es) | Complemento nutrimental para medio de fermentacion alcoholica. | |
Shibasaki et al. | Miso fermentation | |
CN110305754A (zh) | 一种多维纯种发酵的黄酒及其制备方法 | |
CN106174258A (zh) | 一种川味健康泡菜及其制备方法 | |
JP2023515791A (ja) | サッカロポリスポラ、及び当該サッカロポリスポラの、生体アミンの低減における使用 | |
CN103555555A (zh) | 麦芽醋的制备方法 | |
CN1568790A (zh) | 黄豆酱混合菌种发酵剂的生产方法 | |
CN113528273B (zh) | 一种低杂醇高柠檬酸发酵型米酒及其酿造方法 | |
JPH0698711A (ja) | 味噌の製造方法 | |
CN106635624A (zh) | 一种老窖泥配置方法 | |
US20220256893A1 (en) | Rapid method of producing non-alcoholic and alcoholic beer | |
JP7018158B1 (ja) | 味噌の製造方法及び味噌製造キット | |
CN105559073A (zh) | 一种利用黄水和酿酒微生物制备风味制品的方法 | |
CN105524901A (zh) | 一种含酸性蛋白酶的白酒酿造复合酶及其制备方法 | |
CN107259531A (zh) | 一种改善哮喘的植物酵素及其制备方法 | |
JP4069165B2 (ja) | 酒粕麹の製造方法および酒粕醤油の製造方法 | |
JPH04311366A (ja) | 低塩調味液の製造法 | |
CN112914079A (zh) | 一种以制茶工艺制作酱油的生产方法 | |
CN101148640A (zh) | 一种新型酿造食醋工艺 | |
CN110229729A (zh) | 一种起泡米酒及其制备方法 | |
CN113017069A (zh) | 辣椒酱及其制备方法 |