JP2017029068A - 減塩味噌の製造方法 - Google Patents

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Yuji Suwa
裕二 諏訪
片岡 二郎
Jiro Kataoka
二郎 片岡
貴一 木村
Kiichi Kimura
貴一 木村
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Abstract

【課題】食塩添加量を低減しつつ、添加物を用いずに雑菌の増殖を抑制し、味噌に好ましい味と香気とが得られ、安価な装置で容易に製造できる減塩味噌の製造方法を提供する。
【解決手段】蒸煮大豆と味噌用麹とを混合した第1の混合物に対し5質量%未満の食塩を添加して原料とし、原料に低温発酵性乳酸菌と低温発酵性酵母とを混合して第2の混合物とする。第2の混合物を反応容器に収容して、0〜20℃の温度に、1〜60日間保持して、第1の発酵を行う。第1の発酵後、20〜40℃の温度に、1〜14日間保持して、第2の発酵を行う。
【選択図】 図なし

Description

本発明は、減塩味噌の製造方法に関する。
従来、味噌は、大豆のみ又は、大豆と米若しくは麦との混合物を蒸煮したものに、麹と食塩とを添加したものを原料とし、この原料を発酵させた後、熟成させた発酵食品であり、主に調味料として用いられる。尚、前記麹は、蒸煮した米、麦、大豆等を基質として麹菌を培養したものである。
前記原料の発酵は、耐塩性乳酸菌又は耐塩性酵母を用い、その至適温度である30℃前後の温度で行われ、その後の熟成も同一の温度で行われるが、このとき雑菌の増殖を抑制するために、通常、原料の全量に対し7〜13質量%の食塩が添加されている。前記範囲の量の食塩を含有する前記原料を発酵させ、さらに熟成させることにより、好ましい味と香気とを備える味噌を得ることができる。
一方、近年では消費者の健康意識の向上に伴って、食塩の濃度を低減した減塩味噌の需要が高まっている。しかし、前記減塩味噌を製造するために、単純に前記原料が含有する食塩の量を低減すると、前記発酵及び熟成の際に雑菌の増殖を抑制することができず、酸敗、腐造等の発酵異常の原因となる。
前記原料が含有する食塩の量を低減する場合、エタノールを添加すれば前記発酵及び熟成の際に雑菌の増殖を抑制することができる。しかし、エタノールは多量に添加すると乳酸菌や酵母の活動も停止させるので、微生物の発酵による好ましい味と香気とを備える味噌を得ることができない。
また、前記食塩の代替として、前記原料に塩化カリウム等の無機塩類を添加することが知られている。前記無機塩類を添加する場合には、乳酸菌や酵母の活動が抑制されることはないが、無機塩類には特有の苦味があるため、通常の風味を備える味噌を得ることはできない。
また、エタノール、無機塩類等は食品添加物であるため、最終製品に食品添加物の表示が必要になる。
そこで、エタノールや無機塩類を使用することなく減塩味噌を製造する方法が種々提案されている。このような減塩味噌の製造方法として、例えば、ナイシン等のバクテリオシンを産生する乳酸菌の培養液を用いて培養された液体麹を、蒸煮大豆を基質として製麹して得られた麹と、大豆胚芽及び米を蒸煮したものと、前記乳酸菌の培養液とを混合し、得られた混合物を、35℃の温度下に14日間保持する方法が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の方法によれば、前記乳酸菌の培養液がナイシン等のバクテリオシンを含むので、前記バクテリオシンにより雑菌の増殖を抑制することができ、実質的に食塩を添加することなく減塩味噌を製造することができる。
特開2008−131930号公報
しかしながら、前記特許文献1記載の減塩味噌の製造方法は、前記麹を得るまでの工程が煩雑であり、高価な設備を必要とするという不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、食塩の添加量を低減する一方、添加物を用いることなく雑菌の増殖を抑制し、味噌として好ましい味と香気とを得ることができ、安価な装置で容易に製造することができる減塩味噌の製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、蒸煮大豆と味噌用麹とを混合して第1の混合物とし、該第1の混合物の全量に対し5質量%未満の食塩を添加して原料とし、該原料に低温発酵性乳酸菌と低温発酵性酵母とを混合して第2の混合物とする工程と、該第2の混合物を反応容器に収容して、0〜20℃の範囲の温度下に、1〜60日間の範囲の期間保持して、第1の発酵を行う工程と、該第1の発酵後、20〜40℃の範囲の温度下に、1〜14日間の範囲の期間保持して、第2の発酵を行う工程とを備えることを特徴とする。
本発明の製造方法では、まず、大豆を蒸煮した蒸煮大豆と味噌用麹とを混合して第1の混合物とし、該第1の混合物の全量に対し5質量%未満の食塩を添加して原料を調製する。前記第1の混合物の全量に対する食塩の添加量が5質量%以上の場合、前記低温発酵性乳酸菌又は前記低温発酵性酵母による発酵において、悪影響が生じる。
本発明の製造方法により得られる減塩味噌は、前記第1の混合物の全量に対する食塩の添加量が5質量%未満であればよく、全く食塩を添加せずに製造することもできる。但し、食塩を全く添加しない場合には、「みそ品質表示基準(平成12年12月19日農林水産省告示第1664号)」により、「みそ」と表示することができないため「無塩味噌様大豆発酵食品」とされる場合もある。本明細書では、便宜上、「無塩味噌様大豆発酵食品」も含めて、前記第1の混合物の全量に対する食塩の添加量が5質量%未満のものを「減塩味噌」と記載する。
次に、前記原料に前記低温発酵性乳酸菌と前記低温発酵性酵母とを混合して第2の混合物を調製する。そして、前記第2の混合物を反応容器に収容して、0〜20℃の範囲の温度下に、1〜60日間の範囲の期間保持して、第1の発酵を行う。
前記第1の発酵では、主として前記低温発酵性乳酸菌による乳酸発酵が行われる。このとき、前記第1の混合物の全量に対する食塩の添加量が5質量%以上の場合、前記第1の発酵において、大豆や米麹が十分に分解されない。
前記第1の発酵によれば、前記範囲の温度と、前記低温発酵性乳酸菌が産生する乳酸によるpHの低下とにより、雑菌の増殖を抑制することができ、味噌らしい酸味を得ることができる。
前記第1の発酵が終了したならば、次に、20〜40℃の範囲の温度下に、1〜14日間の範囲の期間保持して、第2の発酵を行う。前記第2の発酵では、主として前記低温発酵性酵母によるアルコール発酵が行われ、エタノールが産生される。このとき、前記第1の混合物の全量に対する食塩の添加量が5質量%以上の場合、前記第2の発酵において、大豆や米麹が十分に分解されず、エタノールも殆ど産生されない。
前記第2の発酵によれば、前記範囲の温度と、前記低温発酵性酵母が産生するエタノールにより、雑菌の増殖を抑制することができ、腐敗させることなく減塩味噌を得ることができる。
本発明の製造方法では、上述のように、主として前記低温発酵性乳酸菌による乳酸発酵である前記第1の発酵と、主として前記低温発酵性酵母によるアルコール発酵である前記第2の発酵とにより減塩味噌を製造する。
従って、本発明の製造方法によれば、食塩の添加量を低減しつつ、エタノールや無機塩類等の添加物を用いることなく雑菌の増殖を抑制することができ、味噌として好ましい味と香気とを備える減塩味噌を製造することができる。また、本発明の製造方法によれば、通常の味噌の製造設備に加えて、前記反応容器を前記範囲の温度に維持する低温設備さえあればよく、安価な装置で容易に減塩味噌を製造することができる。
また、本発明の製造方法では、前記第1の混合物の全量に対し1〜4質量%の範囲の食塩を添加して原料とすることが好ましい。前記第1の混合物の全量に対する食塩の添加量を1〜4質量%の範囲とすることにより、発酵に悪影響を及ぼすことなく、味噌として好ましい味を備える減塩味噌を製造することができる。
本発明の製造方法において、前記低温発酵性乳酸菌としては、例えば、白神乳酸菌サケイ株を用いることができる。前記白神乳酸菌サケイ株を用いる場合、前記第1の発酵は、例えば、5〜15℃の範囲、好ましくは8〜10℃の範囲の温度下に、1〜14日間の範囲の期間保持して行うことが好ましい。
前記白神乳酸菌サケイ株を用いる場合、5℃未満の温度で1日未満の期間保持したのでは発酵しないことがあり、15℃を超える温度で14日を超える期間保持すると雑菌による腐敗が生じたり、麹菌以外のカビが増殖することがある。
また、本発明の製造方法において、前記低温発酵性酵母としては、例えば、白神こだま酵母(登録商標)を用いることが好ましい。前記白神こだま酵母(登録商標)を用いる場合、前記第2の発酵は、23〜25℃の範囲の温度下に行うことが好ましい。
次に、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
本実施形態の減塩味噌の製造方法では、まず、大豆を蒸煮した蒸煮大豆と味噌用麹とを混合して第1の混合物を調製する。前記蒸煮大豆は、例えば、生大豆1kgに対して、蒸煮後の質量が2.0〜2.4kgの範囲となるように蒸煮することにより得ることができる。
また、前記味噌用麹は、例えば、生大豆1kgに対して、0.5〜2.0kgの範囲の質量の米を蒸煮し、得られた蒸煮米を基質として麹菌を増殖させた米麹を用いることができる。前記米麹は、例えば、生大豆1kgに対して、0.55〜2.2kgの範囲の質量で用いることができる。
次に、前記第1の混合物の全量に対し5質量%未満、好ましくは1〜4質量%の食塩を添加して原料を調製する。
次に、前記原料1gに対し、例えば5〜10×10CFU/gの範囲の量の低温発酵性乳酸菌と、例えば2〜20×10CFU/gの範囲の量の低温発酵性酵母を混合して第2の混合物を調製する。前記低温発酵性乳酸菌としては、例えば、白神乳酸菌サケイ株を用いることができる。前記白神乳酸菌サケイ株は、秋田県食品総合研究センター又は株式会社秋田今野商店から入手することができる。
また、前記低温発酵性酵母としては、例えば、白神こだま酵母(登録商標)を用いることができる。前記白神こだま酵母(登録商標)は、秋田県食品総合研究センター又は秋田十條化成株式会社から入手することができる。
次に、前記第2の混合物を反応容器に収容して、0〜20℃の範囲の温度下に、1〜60日間の範囲の期間保持して、第1の発酵を行う。前記第1の発酵は、例えば、前記反応容器を冷蔵庫等の低温設備に収容して、前記範囲の温度下に前記範囲の期間、保持することにより行うことができる。
前記第1の発酵は、主として前記低温発酵性乳酸菌による乳酸発酵であり、前記範囲の温度と、前記低温発酵性乳酸菌が産生する乳酸によるpHの低下とにより、雑菌の増殖を抑制することができ、味噌らしい酸味を得ることができる。前記第1の発酵は、前記低温発酵性乳酸菌として前記白神乳酸菌サケイ株を用いる場合には、5〜15℃の範囲、好ましくは8〜10℃の範囲の温度下に、1〜14日間の範囲の期間で行うことが好ましい。
前記第1の発酵は、前記第2の混合物のpHが、一般的な味噌のpHであるpH5.3〜5.8の範囲となったときを終点とする。前記pHは、全国味噌技術会の「基準みそ分析法」に基づき、ガラス電極により測定する。
次に、前記第1の発酵が終了したならば、前記反応容器内で前記第2の混合物の天地返しを行い、20〜40℃の範囲の温度下に、1〜14日間の範囲の期間保持して、第2の発酵を行う。前記第2の発酵は、例えば、前記反応容器を発酵室に収容して、前記範囲の温度下に前記範囲の期間、保持することにより行うことができる。
前記第2の発酵は、主として前記低温発酵性酵母によるアルコール発酵であり、前記範囲の温度と、前記低温発酵性酵母が産生するエタノールにより、雑菌の増殖を抑制することができ、腐敗させることなく減塩味噌を得ることができる。前記低温発酵性酵母は、前記第2の混合物の全量に対して、例えば、5〜10質量%のエタノールを産生することができる。前記第2の発酵は、前記低温発酵性酵母として前記白神こだま酵母(登録商標)を用いる場合には、23〜25℃の範囲の温度下で行うことが好ましい。
次に、本発明の実施例を示す。
〔実施例1〕
本実施例では、まず、生大豆1kgに2倍量の水を加えて一晩浸漬した後、排水して2時間水切りを行った。次いで、再び2倍量の水を加え、NK式蒸煮缶(商品名、山崎鉄工所社製)を用いて70kPaの圧力で20分間蒸煮した後、直ちに湯抜きを行い、さらに70kPaの圧力で20分間蒸煮して蒸煮大豆を得た。次に、前記蒸煮大豆2.2kgに米麹0.55kgを加え、第1の混合物を調製した。
前記米麹は、一晩水に浸漬した精米を50分間蒸し、放冷後、市販の種麹菌を撒布し、自動製麹機(永田醸造社製)を用いて42時間培養することにより製造した。
本実施例では、前記第1の混合物に対し全く食塩を添加することなくそのまま原料とし、該原料1g当たり、低温発酵性乳酸菌5〜10×10CFU/gと、低温発酵性酵母2〜20×10CFU/gとを加え、チョッパーで擂砕して第2の混合物を調製した。本実施例では、前記低温発酵性乳酸菌として、秋田県食品総合研究センターから入手した白神乳酸菌サケイ株を用いた。また、前記低温発酵性酵母として、秋田県食品総合研究センターから入手した白神こだま酵母(登録商標)を用いた。
次に、前記第2の混合物を反応容器に収容し、5〜15℃の範囲の温度に設定した冷蔵庫内に1〜14日間保持して、第1の発酵を行った。前記第1の発酵は、全国味噌技術会の「基準みそ分析法」に基づいてガラス電極により測定したpHが5.3〜5.8の範囲となったときを終点とした。
次に、前記反応容器内で、前記第2の混合物の天地返しを行い、23〜25℃の範囲の温度に設定した発酵室内に7日間保持して、第2の発酵を行い、減塩味噌を得た。本実施例で用いた生大豆、蒸煮大豆、生米、米麹の質量、麹歩合(生大豆の質量に対する生米の質量の割合)、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表1に示す。
また、本実施例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、目視検査により外観を評価し、未分解の大豆又は米麹が認められないものを良好と判定した。また、官能検査により味覚及び香気を評価し、発酵による強い香気と、非常に好ましい味とを備えるものを良好と判定した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
本実施例では、蒸煮大豆2.2kgに米麹1.1kgを加えて第1の混合物を調製した以外は、実施例1と全く同一にして、減塩味噌を得た。本実施例で用いた生大豆、蒸煮大豆、生米、米麹の質量、麹歩合(生大豆の質量に対する生米の質量の割合)、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表1に示す。
また、本実施例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、実施例1と全く同一にして、目視検査により外観を評価した。また、実施例1と全く同一にして、官能検査により味覚及び香気を評価した。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
本実施例では、蒸煮大豆2.2kgに米麹1.65kgを加えて第1の混合物を調製した以外は、実施例1と全く同一にして、減塩味噌を得た。本実施例で用いた生大豆、蒸煮大豆、生米、米麹の質量、麹歩合(生大豆の質量に対する生米の質量の割合)、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表1に示す。
また、本実施例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、実施例1と全く同一にして、目視検査により外観を評価した。また、実施例1と全く同一にして、官能検査により味覚及び香気を評価した。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
本実施例では、蒸煮大豆2.2kgに米麹2.2kgを加えて第1の混合物を調製した以外は、実施例1と全く同一にして、減塩味噌を得た。本実施例で用いた生大豆、蒸煮大豆、生米、米麹の質量、麹歩合(生大豆の質量に対する生米の質量の割合)、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表1に示す。
また、本実施例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、実施例1と全く同一にして、目視検査により外観を評価した。また、実施例1と全く同一にして、官能検査により味覚及び香気を評価した。結果を表1に示す。
表1から、実施例1〜4の製造方法によれば、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を7.6〜9.6質量%の範囲とすることができ、発酵による強い香気と、非常に好ましい味とを備える減塩味噌を得ることができることが明らかである。従って、実施例1〜4の製造方法によれば、大豆及び米麹が十分に分解されているものと考えられる。
また、実施例1〜4の製造方法により得られた減塩味噌は、目視検査及び官能検査の結果、30℃の温度に7日間保持した後にも腐敗が見られないことが明らかである。
〔実施例5〕
本実施例では、蒸煮大豆2.2kgに米麹1.1kgを加えて第1の混合物を調製し、第1の混合物の全量に対し1.0質量%の食塩を添加して原料とした以外は、実施例1と全く同一にして、減塩味噌を得た。本実施例で用いた蒸煮大豆、米麹の質量、第1の混合物の全量に対する食塩の質量及び濃度、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表2に示す。
また、本実施例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、目視検査により外観を評価し、未分解の大豆又は米麹が認められないものを良好、未分解の大豆又は米麹が認められるものを不良と判定した。また、官能検査により味覚及び香気を評価し、発酵による強い香気と、非常に好ましい味とを備えるものを良好、原料である蒸煮大豆及び米麹の香気と味とが残留し、発酵による香気と、好ましい味とを備えていないものを不良と判定した。結果を表2に示す。
〔実施例6〕
本実施例では、第1の混合物の全量に対し2.0質量%の食塩を添加して原料とした以外は、実施例5と全く同一にして、減塩味噌を得た。本実施例で用いた蒸煮大豆、米麹の質量、第1の混合物の全量に対する食塩の質量及び濃度、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表2に示す。
また、本実施例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、実施例5と全く同一にして、目視検査により外観を評価した。また、実施例5と全く同一にして、官能検査により味覚及び香気を評価した。結果を表2に示す。
〔実施例7〕
本実施例では、第1の混合物の全量に対し3.0質量%の食塩を添加して原料とした以外は、実施例5と全く同一にして、減塩味噌を得た。本実施例で用いた蒸煮大豆、米麹の質量、第1の混合物の全量に対する食塩の質量及び濃度、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表2に示す。
また、本実施例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、実施例5と全く同一にして、目視検査により外観を評価した。また、実施例5と全く同一にして、官能検査により味覚及び香気を評価した。結果を表2に示す。
〔実施例8〕
本実施例では、第1の混合物の全量に対し4.0質量%の食塩を添加して原料とした以外は、実施例5と全く同一にして、減塩味噌を得た。本実施例で用いた蒸煮大豆、米麹の質量、第1の混合物の全量に対する食塩の質量及び濃度、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表2に示す。
また、本実施例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、実施例5と全く同一にして、目視検査により外観を評価した。また、実施例5と全く同一にして、官能検査により味覚及び香気を評価した。結果を表2に示す。
〔比較例1〕
本比較例では、第1の混合物の全量に対し5.0質量%の食塩を添加して原料とした以外は、実施例5と全く同一にして、減塩味噌を得た。本比較例で用いた蒸煮大豆、米麹の質量、第1の混合物の全量に対する食塩の質量及び濃度、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表2に示す。
また、本比較例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、実施例5と全く同一にして、目視検査により外観を評価した。また、実施例5と全く同一にして、官能検査により味覚及び香気を評価した。結果を表2に示す。
〔比較例2〕
本比較例では、第1の混合物の全量に対し6.0質量%の食塩を添加して原料とした以外は、実施例5と全く同一にして、減塩味噌を得た。本比較例で用いた蒸煮大豆、米麹の質量、第1の混合物の全量に対する食塩の質量及び濃度、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を表2に示す。
また、本比較例で得られた減塩味噌を30℃の温度に7日間保持した後、実施例5と全く同一にして、目視検査により外観を評価した。また、実施例5と全く同一にして、官能検査により味覚及び香気を評価した。結果を表2に示す。
表2から、前記第1の混合物の全量に対する食塩の添加量が5質量%未満の1〜4質量%の範囲である実施例5〜8の製造方法によれば、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度を7.8〜8.6質量%の範囲とすることができ、発酵による強い香気と、非常に好ましい味とを備える減塩味噌を得ることができることが明らかである。従って、実施例5〜8の製造方法によれば、大豆及び米麹が十分に分解されているものと考えられる。
また、実施例5〜8の製造方法により得られた減塩味噌は、目視検査及び官能検査の結果、30℃の温度に7日間保持した後にも腐敗が見られないことが明らかである。
これに対して、前記第1の混合物の全量に対する食塩の添加量が5質量%以上である比較例1,2の製造方法によれば、前記第2の混合物の全量に対する産生エタノールの濃度が実施例5〜8の製造方法の場合の10%未満であり、食塩の添加量が多くなるほど産生エタノールの濃度が低下することが明らかである。
また、比較例1,2の製造方法により得られた減塩味噌は、目視検査及び官能検査の結果、30℃の温度に7日間保持した後に腐敗は見られないものの、未分解の大豆又は米麹が認められることから発酵が不十分であることが明らかであり、発酵による強い香気と、非常に好ましい味とを備えていないことが明らかである。

Claims (7)

  1. 蒸煮大豆と味噌用麹とを混合して第1の混合物とし、該第1の混合物の全量に対し5質量%未満の食塩を添加して原料とし、該原料に低温発酵性乳酸菌と低温発酵性酵母とを混合して第2の混合物とする工程と、
    該第2の混合物を反応容器に収容して、0〜20℃の範囲の温度下に、1〜60日間の範囲の期間保持して、第1の発酵を行う工程と、
    該第1の発酵後、20〜40℃の範囲の温度下に、1〜14日間の範囲の期間保持して、第2の発酵を行う工程とを備えることを特徴とする減塩味噌の製造方法。
  2. 請求項1記載の減塩味噌の製造方法において、前記第1の混合物の全量に対し1〜4質量%の範囲の食塩を添加して原料とすることを特徴とする減塩味噌の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載の減塩味噌の製造方法において、前記低温発酵性乳酸菌は白神乳酸菌サケイ株であることを特徴とする減塩味噌の製造方法。
  4. 請求項3記載の減塩味噌の製造方法において、前記第1の発酵は、5〜15℃の範囲の温度下に、1〜14日間の範囲の期間保持して行うことを特徴とする減塩味噌の製造方法。
  5. 請求項4記載の減塩味噌の製造方法において、前記第1の発酵は、8〜10℃の範囲の温度下に、1〜14日間の範囲の期間保持して行うことを特徴とする減塩味噌の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の減塩味噌の製造方法において、前記低温発酵性酵母は白神こだま酵母(登録商標)であることを特徴とする減塩味噌の製造方法。
  7. 請求項6記載の減塩味噌の製造方法において、前記第2の発酵は、23〜25℃の範囲の温度下に行うことを特徴とする減塩味噌の製造方法。
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