JPH0697420A - 光結合素子 - Google Patents

光結合素子

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JPH0697420A
JPH0697420A JP27083792A JP27083792A JPH0697420A JP H0697420 A JPH0697420 A JP H0697420A JP 27083792 A JP27083792 A JP 27083792A JP 27083792 A JP27083792 A JP 27083792A JP H0697420 A JPH0697420 A JP H0697420A
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JP
Japan
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light emitting
light
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silicon
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JP27083792A
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English (en)
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Shusuke Mimura
秀典 三村
Toushirou Futaki
登史郎 二木
Takahiro Matsumoto
貴裕 松本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発光素子をシリコンで作製した光結合素子を
提供する。 【構成】 光結合素子は、発光素子と受光素子とをモノ
リシックに基板上に形成し、光を伝送する光導波路を備
えるものである。発光素子は、p型単結晶シリコン基板
12の表面に陽極化成法により多孔質シリコン層14を
形成し、更にその上に電子サイクロトロン共鳴プラズマ
CVD法によりn型の微結晶を含有する非晶質シリコン
カーボン層16aを堆積させて形成される。受光素子
は、p型単結晶シリコン基板12の表面にn型の微結晶
を含有する非晶質シリコンカーボン層16bを同様の方
法で堆積させて形成される。光導波路は、スパッタ成膜
法によりバリウムホウケイ酸ガラス24を発光素子と受
光素子との間に堆積させて形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気信号を光によって
転送する光結合素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン半導体は間接遷移半導体である
ため発光素子の作製は実現不可能であると考えられてお
り、従来、pn接合を用いた発光素子は III−V 属化合
物半導体、II−VI属化合物半導体、又はIV−VI属化合物
半導体で作製されていた。たとえば従来の光結合素子で
は、発光素子を形成するのにシリコン基板上にヘテロエ
ピタキシャル成長法を用いてGaAs層等を多層形成し
ており、その構造は非常に複雑で、形成技術も難しいも
のであった。しかし、シリコン半導体は化合物半導体に
比べ、資源が豊富、単結晶作製技術が高く大面積のもの
を安価に供給できる。また、シリコン半導体はデバイス
設計・作製技術が高く、現状の化合物半導体では実現す
ることが難しい高集積度でかつ高信頼性のある論理、演
算、駆動、受光素子等を同一基板上に作り込める等の利
点を有する。このため、シリコンを用いた発光素子、特
にこの発光素子を用いた光結合素子の実現が切望されて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、1990年、L.
T.Canhamにより単結晶シリコンを弗酸溶液中で陽極化成
した多孔質シリコンが室温で強いホトルミネッセンスを
示すことが示された(Applied Physics Letters 57, 19
90, p.1046)。このことは、シリコンでも発光素子が実
現できる可能性があることを示しており、この後、この
ホトルミネッセンスの発生メカニズムについて盛んに研
究が行われた。
【0004】しかしながら、多孔質シリコンと良好なp
n接合を形成し、発光素子が作製可能な材料を見出すこ
とができなかったため、この多孔質シリコンを用いたp
n接合構造の電荷注入型発光素子は実現されておらず、
したがって、シリコンを用いた発光素子を有する光結合
素子の実現も困難であると思われていた。
【0005】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、発光素子をシリコンで作製した光結合素子を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、p型半導体とn型半導体とで多孔質シリ
コンを挟んだ構成とした発光素子と、受光素子と、前記
発光素子が送信した光情報を前記受光素子に伝送する光
伝送手段とをモノリシックに基板上に形成したことを特
徴とするものである。
【0007】
【作用】pn接合を用いた電荷注入型発光素子を実現す
るためには、発光層である多孔質シリコンにp型半導体
から正孔を注入し、かつn型半導体から電子を注入し、
発光層で再結合させることが必要である。
【0008】本発明者等は、p型又はn型単結晶シリコ
ン基板上に発光層である多孔質シリコンを陽極化成法で
形成し、その後、n型又はp型半導体として広いバンド
ギャップ(2.0〜2.4eV)と高い導電率(10-2
〜101 S/cm)を持つ微結晶を含有する非晶質シリ
コンカーボン膜を多孔質シリコン上に堆積すると良好な
pn接合が得られることを見出した。このため、この発
光素子とシリコンを用いて形成した受光素子とをモノリ
シックに基板上に形成して光結合素子を作製することに
より、従来のものに比べて、製造コストが安く、しかも
高集積度で且つ信頼性が高い光結合素子を実現すること
ができる。
【0009】
【実施例】以下に本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施例である光結合素
子の概略構成図、図2は陽極化成法を説明するための図
である。
【0010】図1に示す光結合素子は、発光素子と受光
素子とをモノリシックに基板上に形成し、更に発光素子
から発された光を受光素子に伝送する光伝送手段として
の光導波路を備えるものである。発光素子は、p型単結
晶シリコン基板12の表面に多孔質シリコン層14を形
成し、更にその上にn型の微結晶を含有する非晶質シリ
コンカーボン層16aを形成したものである。受光素子
は、p型単結晶シリコン基板12の表面にn型の微結晶
を含有する非晶質シリコンカーボン層16bを形成した
ものである。n型の微結晶を含有する非晶質シリコンカ
ーボン層16a,16b上には、それぞれITO(Indi
um Tin Oxide)膜で透明電極18a,18bが形成さ
れ、p型単結晶シリコン基板12の裏面にはAl層で電
極22が形成されている。また、光導波路は、透明電極
18a,18b上及び発光素子と受光素子との間に、バ
リウムホウケイ酸ガラス24で形成されている。
【0011】次に、図1に示す光結合素子の製法につい
て説明する。まず、p型単結晶シリコン基板12(結晶
面(100)、抵抗率0.1〜40Ωcm)の裏面にA
lを蒸着してオーミックコンタクトをとり、電極22を
形成する。
【0012】次に、p型単結晶シリコン基板12の表面
に多孔質シリコン層14を陽極化成法で形成する。すな
わち、まず、図2に示すように、p型単結晶シリコン基
板12上に、多孔質化したい部分を除いてワックス32
でマスクをする。定電流電源34を用い、その陰極側に
白金電極を、その陽極側にp型単結晶シリコン基板12
の電極22を付け、その後、p型単結晶シリコン基板1
2をエチルアルコール:弗酸(48%の水溶液)=0.
1〜5:1の溶液中に浸す。ここで、エチルアルコール
と弗酸の比率を上記のように設定したのは、エチルアル
コール:弗酸=0.1:1未満になると陽極化成の際生
じる泡によって、多孔質シリコン層14が均一に形成さ
れないためである。そして、定電流電源34の電流を5
〜50mA/cm2 に固定し、1〜5分間陽極化成を行
う。ただし、電流密度が50mA/cm2 を越えると、
除々にシリコンの電界研磨が起こり始めてくるので注意
を要する。その後、p型単結晶シリコン基板12を光化
学エッチング又はKOH溶液に3秒間浸して多孔質シリ
コン層14の表面の不純物層を取り除き、また、p型単
結晶シリコン基板12上のワックス32を有機溶剤で解
かし、純水で洗浄する。
【0013】次に、n型の微結晶を含有する非晶質シリ
コンカーボン膜16a,16bを電子サイクロトロン共
鳴プラズマCVD法により堆積させる。ところで、発光
素子において発光するのに良好なpn接合を作製するた
めには、多孔質シリコン層14の作製方法はもちろんの
こと、特に多孔質シリコン層14とn型の微結晶を含有
する非晶質シリコンカーボン膜16aとの界面特性にダ
メージを与えないよう、n型の微結晶を含有する非晶質
シリコンカーボン膜16aの堆積条件を最適化すること
が非常に重要である。
【0014】本発明者等は、n型の微結晶を含有する非
晶質シリコンカーボン膜から多孔質シリコン層上に電子
が良好に注入できるようなn型の微結晶を含有する非晶
質シリコンカーボン膜の堆積条件を見出した。すなわ
ち、電子サイクロトロン共鳴プラズマCVD装置でn型
の微結晶を含有する非晶質シリコンカーボン膜を堆積さ
せる堆積条件は、ガス圧0.001〜0.008Tor
r、投入電力200〜350W、SiH4 :CH4 :P
3 :H2 =1:1〜3:0.005〜0.03:10
0〜200、基板温度150〜350℃である。尚、本
発明者等が調べたところでは、電子サイクロトロン共鳴
プラズマCVD法のガス圧が0.001Torr未満で
は、エッチング効果で下地の多孔質シリコン層にダメー
ジを与え、また0.008Torrを越えると、プラズ
マが安定せずn型の微結晶を含有する非晶質シリコンカ
ーボン膜が作製不可能となる。また、基板温度が150
℃未満では、n型の微結晶を含有する非晶質シリコンカ
ーボン膜が作製不可能となり、また350℃以上では多
孔質シリコン層の表面状態が変化し発光しなくなること
がわかった。
【0015】このようにして形成したn型の微結晶を含
有する非晶質シリコンカーボン層を、多孔質シリコン層
14の上側の部分と受光素子を形成する部分とを除いて
除去することにより、n型の微結晶を含有する非晶質シ
リコンカーボン層16a,16bが得られ、発光素子と
受光素子が形成される。
【0016】次に、電子ビーム蒸着装置を用い、ITO
膜を堆積させた後、発光素子と受光素子との間のITO
膜を除去することによって、透明電極18a,18bを
形成する。次に、スパッタ成膜装置を用いて、石英ガラ
ス26を約3μmの厚さに形成した後、図1に示すよう
に透明電極18a,18bの一部が露出するようにパタ
ーニングする。そして、更にその上に、スパッタ成膜装
置を用いて、バリウムホウケイ酸ガラス24を約1μm
の厚さに成膜して光導波路を形成する。ここで、透明電
極18a,18bの一部を露出させるために、バリウム
ホウケイ酸ガラス24の両端部を除去するが、発光素子
が発する光を効率よく光導波路に取り入れることができ
るように且つ受光素子に光を効率よく入射できるよう
に、バリウムホウケイ酸ガラス24をパターニングする
ことが必要である。最後に、電極22を接地し、透明電
極18a,18bを電源に接続することにより、図1に
示す光結合素子を得ることができる。
【0017】次に、本実施例の光結合素子の動作につい
て説明する。発光素子に電気信号が入力すると、多孔質
シリコン層14で電子と正孔との再結合が起こって、発
光素子が発光し、その光が光導波路に入る。光導波路を
形成しているバリウムホウケイ酸ガラス24の屈折率n
2 は1.53で、石英ガラス26の屈折率n1 (=1.
459)及び空気の屈折率n(=1)よりも大きいた
め、光を光導波路内で全反射させて受光素子の側に伝送
することができる。そして、光導波路内を伝送してきた
光が、受光素子の上部からn型の微結晶を含有する非晶
質シリコンカーボン層16bに入ると、受光素子で入射
光に起因した起電力が発生し、電気信号の転送が行われ
る。
【0018】本実施例では、発光素子をp型単結晶シリ
コンとn型の微結晶を含有する非晶質シリコンカーボン
膜とで多孔質シリコン層を挟んで構成したことにより、
発光層である多孔質シリコン層に電子や正孔が入り易く
なり、良好なpn接合構造の発光素子を得ることができ
る。このため、この発光素子と、シリコンを用いて形成
した受光素子とをモノリシックに基板上に形成すること
によって、化合物半導体を用いて作製した従来の光結合
素子に比べて、構造が簡易で、製造コストを安くするこ
とができ、しかも高集積度で且つ信頼性の高い光結合素
子を得ることができる。したがって、本実施例の光結合
素子は、高い信頼性、信号転送の高速性が要求されるコ
ンピュータ用素子等として使用するのに好適である。
【0019】尚、本発明は、上記の実施例に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が
可能である。たとえば、上記の実施例では、発光素子を
構成するn型半導体としてn型の微結晶を含有する非晶
質シリコンカーボン膜を用いた場合について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえ
ば、n型の微結晶を含有する非晶質シリコンカーボン膜
の代わりにn型の非晶質シリコンカーボンを用いても原
理的に発光素子を実現できる。この場合、非晶質シリコ
ンカーボンを形成するには、通常のPVCVD法を用い
ればよいので、製法が容易であるという利点がある。し
かし、非晶質シリコンカーボンのバンドギャップと導電
率はバンドギャップ2.0eVの所で、導電率10-5
/cmであり、微結晶を含有する非晶質シリコンカーボ
ン膜に比べてバンドギャップ、導電率共に低い値を示す
ため、発光輝度が低下するという欠点もある。
【0020】また、上記の実施例において、n型の微結
晶を含有する非晶質シリコンカーボン膜とITO膜の代
わりに、たとえばAu層やITO膜を直接形成してもよ
い。この場合は、構造が非常に簡単になるが、発光輝度
が小さくなるという欠点がある。
【0021】更に、上記の実施例において、光結合素子
を構成する各半導体を、その伝導型が異なる半導体を用
いて形成してもよい。この場合、光結合素子を作製する
のに、以下の二点に注意する必要がある。すなわち、n
型単結晶シリコン基板から多孔質シリコン層へ良好に電
子を注入できる多孔質シリコン層を作製するためには、
光を照射しながらn型単結晶シリコン基板上に多孔質シ
リコン層を作製しなければならない。また、発光素子を
構成するp型半導体として、たとえばp型の微結晶を含
有する非晶質シリコンカーボン膜を用いる場合には、多
孔質シリコン層に正孔が良好に注入できるようなp型の
微結晶を含有する非晶質シリコンカーボン膜の堆積条件
は、上記に説明したn型の微結晶を含有する非晶質シリ
コンカーボン膜の堆積条件とほとんど同じであるが、原
料ガスとしてPH3 の代わりにB2 6 を用いる必要が
ある。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、発
光素子をp型半導体とn型半導体とで多孔質シリコンを
挟んだ構成としたことにより、発光層である多孔質シリ
コン層に電子や正孔が入り易くなり、良好なpn接合構
造の発光素子を得ることができるので、この発光素子と
受光素子とをシリコンを用いて基板上にモノリシックに
形成することによって、従来のように化合物半導体を用
いて作製した場合に比べて、構造が簡易で、製造コスト
を安くすることができ、しかも高集積度で且つ信頼性を
高めることができ、したがってコンピュータ用素子等と
して使用するのに好適な光結合素子を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例である光−光変換素子の概
略構成図である。
【図2】陽極化成法を説明するための図である。
【符号の説明】
12 p型単結晶シリコン基板 14 多孔質シリコン層 16a,16b n型の微結晶を含有する非晶質シリ
コンカーボン層 18a,18b 透明電極 22 電極 24 バリウムホウケイ酸ガラス 26 石英ガラス 32 ワックス 34 定電流電源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型半導体とn型半導体とで多孔質シリ
    コンを挟んだ構成とした発光素子と、受光素子と、前記
    発光素子が送信した光情報を前記受光素子に伝送する光
    伝送手段とをモノリシックに基板上に形成したことを特
    徴とする光結合素子。
  2. 【請求項2】 前記発光素子は、単結晶シリコンと前記
    単結晶シリコンと異なる伝導型をもつ微結晶を含有する
    非晶質シリコンカーボン膜からなるpn接合を用いたも
    のである請求項1記載の光結合素子。
  3. 【請求項3】 前記発光素子は、単結晶シリコンと前記
    単結晶シリコンと異なる伝導型をもつ非晶質シリコンカ
    ーボン膜からなるpn接合を用いたものである請求項1
    記載の光結合素子。
  4. 【請求項4】 p型又はn型単結晶シリコンと多孔質シ
    リコンとで構成した発光素子と、受光素子と、前記発光
    素子が送信した光情報を前記受光素子に伝送する光伝送
    手段とをモノリシックに基板上に形成したことを特徴と
    する光結合素子。
JP27083792A 1992-01-24 1992-09-14 光結合素子 Withdrawn JPH0697420A (ja)

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US08/008,566 US5285078A (en) 1992-01-24 1993-01-22 Light emitting element with employment of porous silicon and optical device utilizing light emitting element
DE4301940A DE4301940A1 (ja) 1992-01-24 1993-01-25

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000014813A1 (fr) * 1998-09-04 2000-03-16 Seiko Epson Corporation Dispositif dote de moyens de communication optiques
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