JPH0694584B2 - 石炭ガス化用高耐食性高強度ステンレス鋼 - Google Patents

石炭ガス化用高耐食性高強度ステンレス鋼

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JPH0694584B2
JPH0694584B2 JP642786A JP642786A JPH0694584B2 JP H0694584 B2 JPH0694584 B2 JP H0694584B2 JP 642786 A JP642786 A JP 642786A JP 642786 A JP642786 A JP 642786A JP H0694584 B2 JPH0694584 B2 JP H0694584B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、石炭ガス化環境中ですぐれた耐食性と高温強
度を有するステンレス鋼に係り、特に、石炭ガス化複合
発電プラントの排熱回収装置用材料として好適なステン
レス鋼に関する。
〔発明の背景〕
エネルギーの多様化が進められている今日、石炭は原子
力とともに石油代替エネルギーの一翼を担うものとして
期待されている。なかでも、石炭をガス化し、クリーン
エネルギーとして利用しようという石炭ガス化技術は、
新しい石炭利用技術として注目を集めている。また、こ
の石炭ガス化炉とガスタービン,蒸気タービンを組み合
わせた石炭ガス化複合発電システムは、高効率,低公害
の新しい発電システムとして注目され、実用化に向けて
開発が進められている。しかしながら、その実用化に
は、まだ数多くの問題が残されている。特に、ガス化反
応系及び排熱回収系は高温高圧下でH2Sを含む環元性雰
囲気となり,使用される材料の腐食が大きな問題となる
ために、高効率の発電システムを構成することが困難な
状況にある。
石炭ガス化複合発電プラントの熱効率を高めるために
は、プラントの排熱をいかに効率よく回収するかが問題
となり、効率より排熱の回収のためには、排熱から得ら
れる熱量によつて発生する蒸気の温度と圧力を高める必
要がある。しかしながらエス.ダブル.テイ.ベイカー
(S.W.T.Bakker)とジエ.ストリンガー(J.Stringer)
が第6回Annualアニユアル コンヘレンス オン マテ
リアル フオー コール コンバージヨン アンド ユ
テイリゼイシヨン,ユウ エス デイオー イー(Annu
al Conference on Materials for Coal Conversoin and
Utilization,USDOE)(1981)p6〜26に述べているよう
に、先に述べた材料腐食の問題から、蒸気温度・圧力を
高めることが困難な状況にある。アール.エイ.パーキ
ンス(R.A.Perkins)が、コロージヨン レジスタント
マテリアルス フオー コール コンバージヨン シ
ステム,アプリケーシヨン サイエンス パブリケーシ
ヨン(Corrosin Resistant Materials for coal Conver
sion Systems,Appl.Sci.Pub.)1983p219〜p258の中で述
べているように、石炭ガス化雰囲気中での高温ガス腐食
を防ぐためには、材料の使用温度を下げなければならな
いことが公知となつている。たとえば、25Cr系オーステ
ナイト系ステンレス鋼は500℃以下、18Cr−8Ni系ステン
レス鋼は400℃以下、また低合金鋼は300℃以下とされて
いる。プ気発電プラントで一般に使用される温度は、12
Cr系のフエライト系耐熱鋼で550℃以下、18Cr−8Ni系は
600℃以上であることを考えると、材料腐食の問題の重
要性がわかる。
現状では、石炭ガス化用熱交換器材料としては、400℃
を最高使用温度としてSUS309S(21Cr−13Ni鋼)SUS310S
(25Cr−20Ni鋼)、さらにインコロイ800(21Cr−32Ni
−Ti,Al鋼)が検討されている。これは、長期間にわた
つて良好な耐食性を得るには、少なくとも20〜25%のCr
含有量が必要であることによる。これらの材料は、石炭
ガス化環境中での耐食性が充分とは言えないが、製造性
及び加工性に富むことから注目されている材料である。
したがつて、SUS309S,SUS310S及びインコロイ800等と同
等以上の耐食性を有し、製造性及び加工性に富んだ材料
の開発が、高効率の石炭ガス化機器を構成するための必
須の条件となつている。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、石炭ガス化雰囲気での耐食性に優れ、
かつ高温強度と機械的性質の優れた石炭ガス化用高耐食
性高強度ステンレス鋼を提供するにある。
〔発明の概要〕
本発明は、重量でC0.15%以下、Si1.0%以下、Mn20%以
下、Cr13〜20%,Ni6〜20%,Cu4.0%以下、Al1〜5%を
含有し、残部が主としてFeからなることを特徴とする石
炭ガス化用高耐食性高強度ステンレス鋼にある。
鉄は自然界では、酸化物や硫化物の形で存在する。これ
は、鉄が本来、酸化物や硫化物の方が、自然界では安定
なためである。したがつて、放つておくと、酸化あるい
は硫化した化合物の形に戻る。これが腐食現象である。
鋼が酸化したり硫化したりする速度を遅らせるには、鋼
中に合金元素を加えて、鋼表面に強固な保護皮膜を形成
させる。この例がステンレス鋼である。ステンレス鋼
は、一般には鋼表面にち密なCr2O3を主体とした保護性
の高い皮膜を形成させることにより、鋼内部を保護す
る。表面に形成された皮膜が鋼を保護し得るかどうか
は、材料が使用される環境によつて決まる。大気中のよ
うに酸素ポテンシヤルの高い環境下では、Cr2O3を主体
として皮膜によつて充分保護できる。しかしながら、石
炭ガス化環境のように、酸素ポテンシヤルが低く、硫黄
ポテンシヤルの高い条件下では、皮膜を形成させる為に
添加されたCrも硫化されるために、保護性の高い皮膜を
形成しにくい。即ち、Crを主体とした保護皮膜は石炭ガ
ス化環境下では必ずしも充分でない。鋼を保護する為に
添加する元素とその添加量は使用環境によつて決定され
るべきである。
石炭ガス化環境中で保護性の高い皮膜を形成する添加元
素としてはAlとTiがある。これらは、Crよりも酸素親和
力が強く、石炭ガス化環境中でもAl2O3やTiO2を主体と
した充分に保護性の高い皮膜を形成することは熱力学的
に容易に推察される。しかしながら、鋼中にこれらの元
素をどのくらい添加すれば、石炭ガス化環境中で、充分
な保護性が得られるのかは明らかでなかつた。
大気中酸化のような、比較的高い酸素ポテンシヤルの環
境下で、Al2O3皮膜を形成するオーステナイト系耐熱鋼
には公知のものがある。
しかしながら、大気中酸化と石炭ガス化ガスによる腐食
は、温度,圧力,酸素ポテンシヤル,硫黄ポテンシヤル
が大きく異なるため、保護性皮膜の性質および、皮膜を
形成する添加元素の添加量は異なる因子により決定され
る。したがつて石炭ガス化環境用の耐食材料を開発する
には、石炭ガス化雰囲気下、もしくはそれを充分に模擬
した条件下で腐食試験を行い、耐食性を評価して材料組
成を決定することは必須の条件である。
これまでにもステンレス鋼の耐硫化腐食性を改善するた
めに、鋼中にAlを添加した報告がいくつかある。
しかしながら、オーステナイト鋼へのAlの添加は組識中
への多量のフエライトの生成をひきおこし、鋼をぜい化
させるとともに、鋼の高温強度とくにクリープ強度を低
下させるため、高温材料としては好ましくない。一方、
鋼中のフエライト量を低減させるためには、鋼中のオー
ステナイト生成元素、例えばNiを増す必要があるが、Ni
量の増加は耐硫化腐食性を低下させる。したがつて、石
炭ガス化環境中で、高耐食性と高強度を兼ね備えた材料
を開発するには、石炭ガス化雰囲気中で保護皮膜を形成
するに足る必要最小限度のAl量とCr量を決定し、かつ、
耐食性に影響を及ぼさない方法によつて合金組識中のフ
エライト量を抑制して鋼の高温強度を高める必要があ
る。
しかるに、従来既存材の中には、このような石炭ガス化
用材料として満足のゆく耐食性と強度を兼ね備えるもの
は見当らない。
そこで本発明者は、米国MPCが石炭ガス化模擬雰囲気と
認めている雰囲気中で(24%H2,18%CO,12%CO2,6%C
H4,0.5〜1%H2S,残H2O,300℃〜900℃)種々の材料の高
温ガス腐食の研究を行うとともに各種の機械的性質の評
価を行い、13%〜20%のCrを含み、1%〜5%のAlを含
み、かつオーステナイト生成元素として6〜18%のNiと
4%以下のCuおよび20%以下のMnを含む鋼が、石炭ガス
化環境中で極めてすぐれた耐食性を示し、その高温強度
は通常のオーステナイト系ステンレス鋼と同等程度であ
ることを発見した。本鋼種は少量の希土類元素およびCa
の1種または2種以上と、Ti,Zr等を添加することによ
つてその耐食性および熱間加工性をさらに向上できるこ
とが見い出された。また、本鋼種の主たる成分を重量%
であらわすと、 %Cr+2.5(%Al)+1.5(%Si)−%Ni−30(%Cu)−
0.5(%Mn)−0.4(%Cu)10 なる関係の範囲内にすることが、耐食性と強度を兼ね備
えるために好ましいことを知見した。
また、含有するNi量をNi5(%Al)とすることが、耐
食性の点において好ましいことを知見した。
以下、本発明における合金組成の限定理由について述べ
る。なお、以下に述べる%は重量%である。
C:Cはオーステナイト生成元素であると同時に高温強度
を得るために重要な元素であるが、多量に添加すると靭
性および溶接性を著しく低下させるためその上限を0.15
%とする。好ましくは0.06〜0.09%とする。
Si:Siは製造上重要な脱酸成分である。しかし多量に添
加した場合、靭性,延性および溶接性に悪影響を及ぼす
ためその上限を1.0%とする。好ましくは0.2〜0.6%と
する。
Ni:オーステナイト組織を生成するために、最低6%添
加する必要があるが石炭ガス化雰囲気中では低融点の硫
化物を形成して腐食を促進するため20%を上限とする。
さらに、耐食性を考慮すると、Ni量はNi%≦5(%Al)
とすることが好ましい。Niは8%以上とすることによつ
てMn添加による高温での加熱脆化を防止することができ
る。耐食性と脆化防止の点から、8〜14%の範囲とする
ことが好ましい。
Cr:高温における耐食性を維持するための最も基本的な
元素であるが、本鋼種ではAlを主体とする皮膜の形成を
促進する役割を担う。その効果の下限は13%であるため
Cr量の下限を13%とした。しかし多量に含有するとδフ
エライトやσ相を生成し高温使用中での脆化を招くなど
の悪影響を示すため上限を20%とする。好ましくは15〜
20%、さらに好ましくは15〜18%とする。
Mn:一般のステンレス鋼では、Mnは耐酸化性を多少低下
させるので、2%以下に抑えられているが、石炭ガス化
環境は酸素ポテンシヤルが低いためこの心配はない。本
鋼種では、Ni,Cuとともにオーステナイト生成元素とし
て積極的にMnを用いる。好ましい添加量は含まれる合金
成分の量により決定されるが、過剰に添加すると鋼の熱
間加工性を著しく低下させるのでその上限を20%とす
る。好ましい成分範囲は4〜14%さらに好ましくは4〜
10%とする。
Al:本鋼種の石炭ガス化環境での耐食性を向上する重要
な元素である。耐食性を向上するには最低1%Al添加が
必要であるが、過剰に添加するとδフエライトを生成し
て高温使用中での脆化を招くのでその上限を5%とす
る。特に2〜4%が好ましい。
Cu:オーステナイト形成のため、MnとともにNi量の不足
を補う形で添加するが、過剰の添加は、鋼の熱間加工性
を低下させるため4%を上限とする。好ましくは1.0〜
3.0%とする。
Ti,Zr:これらは双方とも、Alと複合作用をし、耐食性の
向上に効果を発揮する。これらは単独、複合のいずれの
形で添加してもよい。両方の添加量を合わせた総量が2
%をこえると本発明鋼のごときAl含有鋼では効果は飽和
する。0.5〜1.5%の範囲とすることが好ましい。
希土類元素(REM),Ca:Y,La,Ceなどの希土類元素および
Caのうちの1種以上を0.001%以上含有すると、鋼の熱
間割れを防止するのに有効であるとともに耐食性を改善
できる。ただし、0.2%以上を含有すると介在物などの
析出により材料の清浄度を悪くする。したがつて0.2%
上限とする。好ましくは0.01〜0.07%とする。
この他、製造上の不可避的に混入する元素を含有する。
本発明鋼は、基本的には全てオーステナイト組識とする
ことが好ましいが、フエライト・オーステナイト二相鋼
の弊害があまり大きくならない10%以下のδフエライト
相を含むことを妨げない。とくに、Al含有鋼のフエライ
ト相は、Alを含まないものに比べて、とくに室温付近の
延性に劣る。したがつて、合金組成を %Cr+2.5(%Al)+1.5(%Si)−%Ni−30(%C)−
0.5(%Mn)−0.4(%Cu)10、好ましくは0〜5 なる関係に調整し、フエライトの生成を適度に抑制する
とともに、鋼の延性低下の原因となるフエライト相のぜ
い化を抑制することが好ましい。
〔発明の実施例〕
第1表に本発明鋼と比較鋼の化学成分(重量%)を示
す。残部は実質的にFeであり、不可避の不純物としてP,
S等が含有されている。本発明鋼のNo.1〜No.15および比
較鋼No.16〜No.28は真空溶解,鍛造後,1100℃で1時間
加熱後水冷したものである。この鍛造材より、腐食試験
片、衝撃試験片、クリープ試験片を作成した。
第2表に、模擬石炭ガス組成(24%H2,18%CO,12%CO2,
6%CH4,0.5%H2S,残H2O)の雰囲気中で100時間腐食試験
した腐食量を示す。試験温度は850℃,圧力は30気圧で
ある。なお、腐食量は断面減肉厚さと内部侵食深さ(粒
界侵食)との合計で表わした。
第2表から明らかなように、本発明鋼は比較鋼16(SUS3
04),比較鋼17(SUS316),比較鋼18(SUS321),比較
鋼19(SUS347)に比べ、その耐高温ガス腐食性が非常に
向上している。耐食性を向上するCr量が多い比較鋼21
(SUS310S)及びNo.22(インコロイ800)と比較して
も、すぐれている。耐食性は、合金中に含まれるAl量に
ほぼ依存している。
また、本発明鋼12,13,14,15の結果からAlとともに、Ti,
REM等を添加すると、その耐食性が著しく向上すること
がわかる。
第1図は、本発明鋼2,9と比較鋼23,24,25,26,27の腐食
量を、Ni含有量(%Ni)とAl含有量の(%Al)の比によ
つて整理したものである。図から明らかなように、(%
Ni)/(%Al)>5となると、Alを含む鋼でも、腐食が
急激に進行することがわかる。したがつて良好な耐食性
を得るには、 (%Ni)/(%Al)5 の関係をみたすことが好ましいことがわかる。
第2図は本発明鋼4と比較鋼27,28の腐食量とNi量の関
係を示したものである。上記の関係を満足していても、
%Ni>20以上では腐食が進行することがわかる。したが
つてNi量の上限を20%とする必要がある。
第3図は比較鋼16(SUS304)とそれにAlを添加した比較
鋼25,26,27と本発明鋼の室温でのシヤルピー衝撃試験結
果を比較したものである。比較鋼はAl量が増すととも
に、室温付近での靭性が著しく低下するが、本発明鋼で
はこのような脆化現象は起こらない。
第4図は比較鋼22(インコロイ800)と本発明鋼4のク
リープ破断試験結果を示す。図から明らかなように、本
発明鋼はインコロイ800と同等の高温強度を有し、耐熱
材料として充分な性能を有することがわかる。
第5図は本発明による石炭ガス化複合発電プラントの系
統図の一例を示したものであり、第6図は噴流層ガス化
炉の概略縦断面図、第7図はガス化炉上部の水冷構造を
示すIII−III矢視横断面図である。
石炭1は、空気又は酸素をガス化剤2としてバーナ3か
らガス化炉4に導入され、ガス化部5でガス化される。
この場合、ガス温度は1600℃以上の高温となるため、ガ
ス化部5は耐火物構造6となつている。高温のガスは、
水冷構造17の本発明鋼で構成された熱回収部8に送ら
れ、ガス化炉4出口付近で900℃以下まで冷却された
後、ガス化炉4出口から粗生成ガス10となつて本発明鋼
を用いた蒸気発生装置11に送られ、さらに冷却される。
この粗生成ガス10の顕熱は、蒸気12として回収される。
蒸気発生装置11出口の粗生成ガス13は、本発明鋼を用い
たガス/ガス熱交換器14により精製ガス15と熱交換さ
れ、ガス精製に必要な温度にまで冷却されガス精製16さ
れる。精製ガス15はガス/ガス熱交換器14にて熱交換さ
れ、昇温された後、燃料ガス18としてガスタービン燃焼
器19にて燃焼後、高温ガスとしてガスタービン発電器に
て電気エネルギーを発生する。
熱回収システムとしては、ガスタービン排ガス20は、ガ
スタービン排熱回収ボイラ22にて顕熱を発生させると同
時に、ガス化炉4出口の粗生成ガス10は、蒸気発生器11
にて顕熱を回収して蒸気を発生させ両者を合流させて、
ガスタービン排熱回収ボイラ22で発生する蒸気と混合し
て過熱器で過熱して過熱蒸気として蒸気タービン23へ送
る。発生した蒸気は、蒸気タービン23にて仕事をし蒸気
タービン発電気にて電気エネルギーを発生させる。
蒸気タービン23を通過した蒸気は、復水器24にて冷却し
た復水となり、給水ポンプにて排熱回収ボイラへ給水さ
れる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明鋼は、従来鋼のSUS304,SUS316,SU
S321,SUS347,SUS631さらに、耐食性鋼といわれているSU
S310S,インコロイ800に比べても顕著に耐高温ガス腐食
性に優れ、また、加工性及び高温強度も通常のオーステ
ナイト系ステンレス鋼と同程度である。したがつて、石
炭ガス化プラントにおいて、粗ガス冷却器をはじめとす
る排熱回収装置材料として使用すれば、発生蒸気の温度
・圧力を高めることが可能になる。したがつて、石炭ガ
ス化複合発電プラントの発電効率を高めるという顕著な
効果を生ずる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、Ni量とAl量の比に対する腐食量の関係を示す
線図、第2図はNi量と腐食量の関係を示す線図、第3図
は、シヤルピー衝撃試験における吸収エネルギーとAl含
有量の関係を示す線図、第4図はクリープ強度を示す線
図である。第5図は、本発明による石炭ガス化複合発電
プラントの概要図、第6図は噴流層ガス化炉の概略縦断
面図、第7図はガス化炉上部の熱回収部を示す第2図の
III−III矢視横断面図である。 4……石炭ガス化炉、11……蒸気発生器、14……ガス/
ガス熱交換器、17……熱回収部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桐原 誠信 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 小倉 慧 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−53663(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量で、C0.15%以下、Si1.0%以下、Mn20
    %以下、Cr13〜20%,Ni6〜20%,Cu4.0%以下、Al1〜5
    %を含有し、残部がFeおよび不可避的な不純物からなる
    ことを特徴とする石炭ガス化用高耐食性高強度ステンレ
    ス鋼。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の合金におい
    て、%Cr+2.5(%Al)+1.5(%Si)−%Ni−30(%
    C)−0.5(%Mn)−0.4(%Cu)10なる関係にある石
    炭ガス化用高耐食性高強度ステンレス鋼。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の合金におい
    て、 %Ni5(%Al) なる関係にある石炭ガス化用高耐食性高強度ステンレス
    鋼。
  4. 【請求項4】重量で、C0.15%以下、Si1.0%以下、Mn20
    %以下、Cr13〜20%,Ni6〜20%,Cu4.0%以下、Al1〜5
    %およびTi,Zrのいずれか1種または2種を0.1〜2.0%
    含み、さらに希土類元素およびCaの1種または2種以上
    を0.001〜0.2%含有し、残部Feおよび不可避的不純物か
    らなることを特徴とする石炭ガス化用高耐食性高強度ス
    テンレス鋼。
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