JPH0694585B2 - 石炭ガス化機器用耐熱耐食合金 - Google Patents

石炭ガス化機器用耐熱耐食合金

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JPH0694585B2
JPH0694585B2 JP61006430A JP643086A JPH0694585B2 JP H0694585 B2 JPH0694585 B2 JP H0694585B2 JP 61006430 A JP61006430 A JP 61006430A JP 643086 A JP643086 A JP 643086A JP H0694585 B2 JPH0694585 B2 JP H0694585B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、石炭ガス化環境中ですぐれた耐食性と高温強
度を有する耐熱耐食合金に係り、特に、石炭ガス化炉の
熱回収装置用材料として好適な石炭ガス化機器用耐熱耐
食合金に関する。
〔発明の背景〕
エネルギーの多様化が進められている今日、石炭は原子
力とともに石油代替エネルギーの一翼を担うものとして
期待されている。なかでも、石炭をガス化し、クリーン
エネルギーとして利用しようという石炭ガス化技術は、
新しい石炭利用技術として注目を集めている。また、こ
の石炭ガス化炉とガスタービン、蒸気タービンを組み合
わせた石炭ガス化複合発電システムは、高効率、低公害
の新しい発電システムとして注目され、実用化に向けて
開発が進められている。しかしながら、その実用化に
は、まだ数多くの問題が残されている。特に、ガス化反
応系及び排熱回収系は高温高圧下でH2Sを含む環元性雰
囲気となり、使用される材料の腐食が大きな問題となる
ために、高効率の発電システムを構成することが困難な
状況にある。
第1図は石炭ガス化複合発電プラントの系統図の一例を
示したものであり、第2図は噴流層ガス化炉の概略縦断
面図、第3図はガス化炉上部の水冷構造を示すIII−III
矢視横断面図である。
石炭1は、空気又は酸素をガス化剤2としてバーナ3か
らガス化炉4に導入され、ガス化部5でガス化される。
この場合、ガス温度は1600℃以上の高温となるため、ガ
ス化部5は耐火物構造6となつている。高温のガスは、
水冷構造の金属材料で構成された熱回収部8に送られ、
ガス化炉4出口付近で900℃以下まで冷却された後、ガ
ス化炉4出口から粗生成ガス10となつて蒸気発生装置11
に送られ、さらに冷却される。
この粗生成ガス10の顕熱は、蒸気12として回収される。
蒸気発生装置11出口の粗生成ガス13は、ガス/ガス熱交
換器14により精製ガス15と熱交換され、ガス精製に必要
な温度まで冷却されガス精製16される。精製ガス15はガ
ス/ガス熱交換器14にて熱交換され、昇温された後、燃
料ガス18としてガスタービン燃焼器19にて燃焼後、高温
ガスとしてガスタービンにて仕事をし、ガスタービン発
電器にて電気エネルギーを発生する。
ところで上記石炭1のガス化は、30気圧以上の高圧で行
なわれるため、ガス化炉4は耐圧ベツセル21で囲われて
いる。したがつて、熱交換器14は、高温、高圧下のガス
腐蝕性雰囲気という激しい腐食環境下におかれている。
熱回収システム1としては、ガスタービン排ガス20は、
ガスタービン排熱回収ボイラ22にて顕熱を発生させると
同時に、ガス化炉4出口の粗生成ガス10は、蒸気発生器
11にて顕熱を回収して蒸気を発生させ両者を合流させ
て、ガスタービン排熱回収ボイラ22で発生する蒸気と混
合して過熱器で過熱して過熱蒸気として蒸気タービン23
へ送る。発生した蒸気は蒸気タービン23にて仕事をし蒸
気タービン発電器にて電気エネルギーを発生させる。蒸
気タービン23を通過した蒸気は、復水器24にて冷却して
復水となり、給水ポンプにて排熱回収ボイラへ給水され
る。
このような石炭ガス化複合発電システムの熱効率を高め
るには、ガス化反応によつて発生する熱と、ガスタービ
ン排ガスの持つ熱量をいかに効率よく回収するかが問題
となる。排熱回収効率を高めるためには、排熱から得ら
れる熱量によつて発生する蒸気の温度と圧力を高めれば
良いことが知られている。しかしながら、石炭ガス化ガ
スは、極めて腐食性が強く、用いられる熱交換器管など
は、高温のガス腐食及び随伴される灰分などによるエロ
ージヨン(またはエロージヨン/コロージヨン)が問題
となり、材料の信頼性の問題から、蒸気温度、圧力を高
めることができない状況にある。
石炭ガス化環境中での材料腐食の問題については、文献
「材料」(第33巻第370号、787ページ)に冨士川氏など
によつて論じられているように、高温ガス腐食を防ぐに
は、材料の使用温度を下げなけれならないことが公知と
なつている。たとえば、25Cr系オーステナイト系ステン
レス鋼は500℃以下、18Cr−8Ni系ステンレス鋼は400℃
以下、また低合金鋼は300℃以下とされている。蒸気発
電プラントで一般に使用される温度は、12Cr系のフエラ
イト系耐熱鋼で550℃以下、18Cr−8Ni系は600℃以上で
あることを考えると、材料腐食の問題の重要性がわか
る。
現状では、400℃を使用温度とした石炭ガス化複合発電
用の熱交換器用の材料としては、SUS309S(21Cr−13Ni
鋼)、SUS310S(25Cr−20Ni鋼)、さらにインコロイ800
(21Cr−32Ni−Ti、Al鋼)などが検討されている。これ
は、長期間にわたつて良好な耐食性を得るには、少なく
とも20〜25%のCr含有量が必要であることによる。これ
らの材料は、石炭ガス化環境中での耐食性が充分とはい
えないが、製造性及び加工性に富むことから注目されて
いる材料である。したがつて、SUS309S、SUS310S及びイ
ンコロイ800等と同程度か、それ以上の耐食性を有し、
製造性及び加工性にとんだ材料の開発が、高効率の石炭
ガス機器を構成するための必須の条件となつている。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、石炭ガス化炉および生成ガスの排熱回
収装置用材料としてSUS309S,SUS310S並びにインコロイ8
00等よりも石炭ガス化雰囲気中での耐食性に優れ、かつ
高温熱交換器用材料として十分な高温強度を有する石炭
ガス化機器用耐熱耐食合金、たとえばオーステナイト系
ステンレス鋼を提供することにある。
〔発明の概要〕
鉄は自然では、酸化物や硫化物の形で存在する。これ
は、鉄が本来、酸化物や硫化物の方が自然界では安定な
形であるためである。したがつて放つておくと、酸化あ
るいは硫化した化合物の形に戻る。これが腐食現象であ
る。鋼が酸化したり硫化したりする速度を遅らせるに
は、鋼中に合金元素を加えて、鋼表面に強固な保護皮膜
を形成させる。この例が、ステンレス鋼である。ステン
レス鋼は、一般には鋼表面にち密なCr2O3を主体とした
皮膜を形成させることにより内部を保護する。表面に形
成された皮膜が鋼を保護し得るかどうかは、使用環境に
よつて決まる。大気中のように酸素ポテンシヤルの高い
環境では、Cr2O3を主体とした皮膜によつて充分保護で
きる。しかしながら、石炭ガス化環境のように、酸素ポ
テンシヤルが低く、硫黄ポテンシヤルの高い条件下で
は、皮膜を形成させるために添加されたCrも硫化される
ために保護性の高い皮膜に形成しにくい。即ち、Crを主
体とした保護皮膜は石炭ガス化環境下では必ずしも充分
でない。鋼を保護するために添加する元素とその添加量
は使用環境によつて決定されるべきである。
石炭ガス環境中で保護性の高い皮膜を形成する添加元素
としてはAlとTiがある。これらは、Crよりも酸素親和力
が強く、石炭ガス化環境中でもAl2O3やTiO2を主体とし
た充分に保護性の高い皮膜を形成することは熱力学的に
容易に推察される。しかしながら、鋼中にこれらの元素
をどのくらい添加すれば、石炭ガス化環境中で十分な保
護性が得られるのかは明らかでなかつた。
大気中酸化のような、比較的高い酸素ポテンシヤルの環
境下で、Al2O3皮膜を形成するオーステナイト系耐熱鋼
は、例えば特開昭52−78612号公報などにみられる。し
かしながら、大気中酸化と石炭ガス化環境による腐食
は、温度、圧力、酸素ポテンシヤル、硫黄ポテンシヤル
が大きく異なるため、保護性皮膜の性質および皮膜を形
成する添加元素の添加量は異なる因子により決定され
る。したがつて石炭ガス化環境用の耐食材料を開発する
には、石炭ガス化雰囲気下、もしくはそれを充分に模擬
した条件下で腐食試験を行い、耐食性を評価して材料組
成を決定することは必須の条件である。
そこで本発明者は、米国MPCが石炭ガス化模擬雰囲気と
認めている雰囲気中で(H2:24%、Co:18%、CO2:12%、
CH4:6%、H2S:0.5〜1%、残H2O 300〜900℃)種々の材
料の高温ガス腐食の研究を行ない、13%以上のCrを含
み、2%〜7%のAlと3%以下のTiを含み、かつオース
テナイト形成元素として20%以下のNiと30%以下のMnを
含む鋼が、石炭ガス化環境中で極めてすぐれた耐食性を
示し、その高温強度はインコネル800と同等以上を示す
ことを発見した。本鋼種は、少量の希土類元素を添加す
る耐食性および熱間加工性もさらに向上することが見出
され、石炭ガス化機器用の材料として充分に適用できる
ものである。
以下、本発明における合金組成の限定理由について述べ
る。なお、以下に述べる%は重量%である。
C:Cはオーステナイト生成元素であると同時に高温強度
を得るために重要な元素であるが、多量に添加すると靭
性および溶接性を著しく低下させるためその上限を0.15
%とする。
Si:Siは製造上重要な脱酸成分である。しかし多量に添
加した場合、靭性、延性および溶接性に悪影響を及ぼす
ためその上限を1.0%とする。
Ni:Niはオーステナイト系ステンレス鋼の基本的元素の
一つであるが、石炭ガス化雰囲気では低融点の硫化物を
形成して腐食を促進するため20%を上限とする。NiはMn
含有鋼の高温ぜい化の原因となるσ相の析出を抑制する
効果を有するので、6〜12%添加することが好ましい。
Cr:Crは高温における耐食性を維持するための最も基本
的な元素であるが、本鋼種では、AlやTiを主体とする皮
膜により合金を保護するための皮膜形成を促進する役割
を担う。その効果の下限は13%であるのでCr量の下限を
13%とした。しかし、多量に含有するとδフエライトや
σ相を生成し高温使用中での脆化を招くなどの悪影響を
示すため上限を20%とする。
Mn:一般のオーステナイトステンレス鋼では、Mnは耐酸
化性を多少低下させるので2%程度におさえられている
が、石炭ガス化環境は酸素ポテンシヤルが低いため、こ
の心配はない。耐硫化腐食性はNiよりも優れているた
め、本鋼種では、オーステナイト形成元素として積極的
にMnを用いる。添加量は、含まれるNi量とCr,Al等のフ
エライト形成元素の量比で結定され、%Cr+2.5(%A
l)+1.5(%Si)−30(%Si)−0.5(%Mn)10の関
係を満足し、左辺が0〜10となることが好ましい。
また、Mn量を過剰にすると、合金の熱間加工性を低下さ
せるためにその上限を30%とする。
Al:Alは本鋼種の石炭ガス化環境での耐食性を向上させ
る重要な元素である。耐食性を向上させるには最低1%
のAl添加が必要であるが、過剰に添加するとδフエライ
トを生成して高温使用中での脆化を招くのでその上限を
7%とする。耐食性と機械的性質を考慮すると、特に3
〜5%のAl添加が好ましい。
Ti:TiはAlとともに石炭ガス化環境中での耐食性を向上
させる重要な元素であるが、Ti単独では効果が少なく、
Alとともに添加することが望ましい。Tiを過剰に添加し
ても、耐食性向上に対する寄与は少ないのでその上限を
3%とする。
Ce,Y,La等の希土類元素(REM):希土類元素の微量添加
は、本願鋼のようにAlを添加した鋼の熱間割れを防止す
るのに有効であるとともに、耐高温ガス腐食性を改善で
きる。このような効果を得るには希土類元素の1種また
は2種以上を最低0.010%を含有する必要がある。ただ
し、0.5%以上を含有すると介在物の多量析出、素材の
清浄度を悪くする。したがつて0.5%を上限とした。
この他、製造上の不可避的に混入する元素を含有する。
以上、各元素の成分限定理由を述べた通り、本発明鋼
は、基本的にはオーステナイト系耐熱鋼であるが、本発
明鋼はフエライト・オーステナイト二相鋼の弊害があま
り大きくならない程度の量のδフエライト相を含むこと
を妨げない。また、かえつて溶接部には若干のδフエラ
イト相を生じた方が溶接による熱間割れを防止できるう
え、高温加熱時の結晶粒の成長がδフエライトによつて
抑制される利点もある。
しかしながら、δフエライトの量が15%以上ではクリー
プ強度の低下や、加熱ぜい化をひきおこすため、δフエ
ライト量を15%以下とすることが好ましい。特に1〜5
%がよい。
〔発明の実施例〕
第1表に本発明に係る石炭ガス化機器用耐熱耐食合金、
例えばオーステナイト系ステンレス鋼(以下「本発明
鋼」という)と比較鋼との化学成分(重量%)と各成分
におけるδフエライト量を示す。残部は実質的にFeであ
り、不可避の不純物としてP,S等が含有されている。本
発明鋼のNo.1〜No.17及び比較鋼No.18〜27は、真空溶
解、鍛造後、1100℃で1時間加熱後水冷したものであ
る。この鍛造材より、腐食試験片、引張試験片、クリー
プ試験片および衝撃試験片を作成した。
第2表に、模擬石炭ガス組成H2:25%、CO:18%、CO2:18
%、CH4:6%、H2S:0.5%、残H2Oの雰囲気中で100時間腐
食試験した本発明鋼と比較鋼との腐食量を示す。試験温
度は850℃,圧力は30気圧である。なお、腐食量は断面
減肉厚さと内部侵食深さ(粒界侵食)との合計で表わし
た。
第2表から明らかなように、本発明鋼は比較鋼No.18(S
US304)、比較鋼No.19(SUS316)、比較鋼No.20(SUS32
1)、比較鋼No.21(SUS347)に比べ、その耐高温ガス腐
食性が非常に向上している。耐食性を向上するCr量が多
い比較鋼No.23(SUS310S)及び比較鋼No.24(インコロ
イ800)と比較しても、とくに20%Mnで5%Alを添加し
た合金の耐食性がすぐれている。耐食性は、Al量に 大きく依存するが、同じAl量であればMn量が多く、Ni量
が少ないほど良好な耐食性を示す。第4図は合金組織を
Mnによつてオーステナイト化した本発明鋼No.6と、Niに
よつてオーステナイト化した比較鋼No.28,No.29,No.30
の腐食量を合金中のNi量で比較したものである。図から
明らかなように、合金中のNi量が少ないほど耐食性がす
ぐれている。したがつて、石炭ガス化用材料はMnによつ
て合金組織をオーステナイト化することが好ましいこと
がわかる。
第5図は、本発明鋼にTiを添加した場合の耐食性の向上
を示す。AlとともにTiを複合添加すると本発明鋼の低食
性は格段に向上することがわかる。
第6図は、比較鋼No.18(SUS304)とそれにAlを添加し
た比較鋼No.25,No.26,No.27と本発明鋼の室温での引張
り試験時の破断のびを示す。比較鋼は、Al量が増すとと
もに、延性が著しく低下するが、本発明鋼は、5%以上
のAL量でも通常のオーステナイト系ステンレス鋼と同程
度の延性を有することがわかる。
第7図は5%のAlを含む本発明鋼の引張り伸びのMn量依
存性を示す。本発明鋼No.6,No.7はMn量が少ないため、
鋼中に少量のδフエライトが残存し、ほぼ完全なオース
テナイト組織を有する本発明鋼No.8,No.9に比べて若干
伸びが小さい。
以上のように、本発明鋼はオーステナイト組織を有する
鋼に特有な良好な加工性を有する。
第8図は比較鋼No.24(インコロイ800)と本発明鋼13の
クリープ試験結果を示す。図から明らかなように、本発
明鋼はインコロイ800と同程度のクリープ強度を有し、
耐熱材料として充分な性能を有することがわかる。
第9図は、比較鋼No.18(SUS304)とそれにAlを添加し
た比較鋼No.25,No.26,No.27の室温でのシヤルピー衝撃
試験結果を示す。図から明らかなように、Alを4%以上
添加すると、材料は著しく脆化し、構造材料として必ら
ずしも充分な特性を示さない。
第10図は、5%と多量のAlを含む本発明鋼No.6,7,8,9の
シヤルピー試験結果を示す。図から明らかなように、Mn
を4%以上添加することにより、Mn4%未満の5Al材(5
%Al含有18−8ステンレス)に比較して本発明鋼の延在
は著しく改善され、20%以上Mnを添加した場合には、市
販ステンレス鋼と同等以上の靭性を有することがわか
る。
なおNiによつても、Mnほど顕著ではないが、同様の効果
が期待される。しかしこの場合は、耐食性が若干低下す
る。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明鋼は、従来鋼のSUS304,SUS316,SU
S321,SUS347,SUS631さらに、耐食性鋼といわれているSU
S310S,インコロイ800に比べても顕著に耐高温ガス腐食
性に優れ、また、加工性及び高温強度も通常のオーステ
ナイト系ステンレス鋼と同程度である。したがつて、石
炭ガス化複合発電プラントにおいて、熱回収性装置用材
料として使用すれば、発生蒸気の温度、圧力を高めるこ
とが可能になる。したがつて、石炭ガス化複合発電プラ
ントの発電効率を高めるという顕著な効果が効果を生ず
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は石炭ガス化複合発電プラントの系統図、第2図
は噴流層ガス化炉の概略縦断面図、第3図はガス化炉上
部の水冷構造を示す第2図のIII−III矢視横断面図、第
4図から第8図は本発明と比較鋼において、第4図はNi
量と腐食量との関係を示す線図、第5図はTi量と腐食量
との関係を示す線図、第6図はAl量と破断伸びとの関係
を示す線図、第7図はMn量と伸びとの関係を示す線図、
第8図はクリープ強度を示す線図、第9図は比較鋼No.1
8とそれにAlを添加した比較鋼No.25,26,27のシヤルピー
衝撃試験結果を示す線図、第10図は多量のAlを含む本発
明鋼No.6,7,8,9のシヤルピー衝撃試験結果を示す線図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 忠興 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 小倉 慧 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−53663(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量で、C0.15%以下、Si1.0%以下、Ni20
    %以下、Cr13〜20%、Mn30%以下とAl1〜7%を含有
    し、残部Feからなり、オーステナイト組織を有すること
    を特徴とする石炭ガス化機器用耐熱耐食合金。
  2. 【請求項2】重量で、C0.15%以下、Si1.0%以下、Ni20
    %以下、Cr13〜20%、Mn30%以下と、Al1〜7%とTi3%
    以下及び希土類元素0.01〜0.5%の1種又は2種以上を
    含有し残部Feからなり、オーステナイト組織を有するこ
    とを特徴とする石炭ガス化機器用耐熱耐食合金。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の合金におい
    て、%Cr+2.5(%Al)+1.5(%Si)−%Ni−30(%
    C)−0.5(%Mn)10なる関係にあり、オーステナイ
    ト組織を有することを特徴とする石炭ガス化機器用耐熱
    耐食合金。
JP61006430A 1986-01-17 1986-01-17 石炭ガス化機器用耐熱耐食合金 Expired - Lifetime JPH0694585B2 (ja)

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