JP3422561B2 - 熱処理法により得られたマルテンサイト組織を有する耐熱耐クリープ鋼 - Google Patents

熱処理法により得られたマルテンサイト組織を有する耐熱耐クリープ鋼

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JP3422561B2 JP10999194A JP10999194A JP3422561B2 JP 3422561 B2 JP3422561 B2 JP 3422561B2 JP 10999194 A JP10999194 A JP 10999194A JP 10999194 A JP10999194 A JP 10999194A JP 3422561 B2 JP3422561 B2 JP 3422561B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄および約8〜13重
量%のクロムのほかに少なくともケイ素、マンガン、ニ
ッケル、モリブデン、バナジウム、ニオブおよびタング
ステンを含有する、熱処理法によって得られたマルテン
サイト組織を有する耐熱耐クリープ鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような鋼は、鍛造または鋳造によ
り、あるいは粉末冶金の手段によって製造されることが
でき、そしてその性質に従って、特に熱ターボ機械、例
えばガスタービンまたは蒸気タービンあるいはコンプレ
ッサーあるいは蒸気発生機およびその他の高温装置およ
び機械のようなガスおよび水蒸気によって操作される発
電所の耐熱・耐クリープ性の部材の製造にとって特に有
利に使用されうる。
【0003】特に、蒸気タービンの開発において、新鮮
な水蒸気の温度および圧力を上昇せしめることによる効
率の改善が主要な目的である。すなわち、現在通例の約
550℃および240 bar の数値から約650 ℃および300 bar
への温度および圧力の上昇は、蒸気タービンの熱効率
を約10%向上せしめるであろう。それに関連する燃料消
費量の減少は、単に電力の生産費を低下せしめるのみな
らず、また同時に環境の汚染をも著しく低下せしめる。
同時に、高温高圧において運転される蒸気タービンに
は、特に、短縮された始動時間およびピーク負荷操作の
ような操作における高い融通性が要求される。しかしな
がら、この目的には、高い強度および高い延性を有する
鋼が要求される。その際、この鋼は、主としてフェライ
トおよび/またはマルテンサイト組織を示すべきであ
る。何となれば、そのような鋼は、オーステナイト鋼に
比較して著しく低廉であり、そして更により高い熱伝導
率およびより低い熱膨張率を有し、それは蒸気タービン
の融通の利く操作にとって特に重要であるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、本発明を、例
えばドイツ特許出願公開第3,522,115 号よりの結果のよ
うな公知技術水準に関して述べる。この技術水準から公
知のマルテンサイト鋼は、鉄のほかに重量%で表して炭
素0.05〜0.25、ケイ素0.2 〜1.0 、マンガン1まで、ニ
ッケル0.3 〜2.0 、クロム8.0 〜13 、モリブデン0.5
〜2.0 、バナジウム0.1 〜0.3 、ニオブ0.03〜0.3 、窒
素0.01〜0.2 およびタングステン1.1 〜2.0 を含有す
る。この鋼は、室温においては、少なくとも18%の破断
時の伸びを有し、そして600 ℃までの温度における高い
クリープ強さの点で卓越している。しかしながら、600
℃およびそれ以上の温度においては、使用される鋼にお
いて、高いクリープ強さのほかに高い構造安定性、低い
脆弱化傾向そしてまた特に高い酸化防止性が要求され
る。
【0005】
【課題を解決しようとする手段】従って、上記の課題
は、請求項1に規定されている、熱処理法によって得ら
れるマルテンサイト組織を有する耐熱・耐クリープ鋼で
あって、特に600 ℃ないしそれ以上の温度における蒸気
タービンおよびガスタービンのような熱タービン機械に
おけるその使用が極めて有望であると思われる諸性質を
有する点において卓越している上記耐熱・耐クリープ鋼
によって解決される。
【0006】本発明による鋼は、熱的に極めて安定であ
ってしかも均一なミクロ組織を示す。従って、それは従
来技術による比肩しうる合金に比較して著しく改善され
たクリープ強さおよび特にすぐれた耐酸化性の点におい
て卓越している。更に、本発明による鋼は、室温におけ
る極めて高い強度および靱性を有する。同時に、室温な
いしAc1−温度の温度範囲において、予期しない高い降
伏点を有する。
【0007】本発明による鋼のこれらの予期しない有利
な性質は、なかんずく炭素含量が極めて低くそして窒素
含量が比較的高く保たれるという事実に基づいている。
本発明による鋼の個々の元素の効果は、次の通りであ
る: 1.炭素(C) 炭素は、従来の鋼においては、焼入れ性にとって決定的
に重要な合金元素である。焼なまし工程において、炭素
は、耐クリープ性にとって通常必要な、例えば、M23C6
のような炭化物を形成する。これに対して本発明による
鋼においては、炭素は窒素によって置き換えられる。そ
こでは、炭化物の代わりに熱的に安定な窒化物が形成さ
れる。炭素が優勢な相の沈澱を避けるために、炭素含量
は、低くすべきであり、せいぜい0.05重量%、そして好
ましくは0.001 ないし0.03重量%とすべきである。 2.ケイ素(Si) ケイ素は、δ−フェライトおよびラーベス相の形成を促
進する。更に、ケイ素は、優先的に結晶粒界において偏
析しそして靱性を低下させる。従って、ケイ素の含量
は、0.5 重量%以下に、そして好ましくは0.2 重量%以
下にすべきである。 3.マンガン(Mn) マンガンは、δ−フェライトの形成を抑制するので、従
って0.05重量%以上の値に保つべきである。しかしなが
ら、マンガンは、またラーベス相の形成を促進し、そし
て酸化特性に悪影響を与える。この理由から、マンガン
含量は、2重量%を超えないようにすべきである。好ま
しくは、マンガン含量は、0.05ないし1重量%とすべき
である。 4 .ニッケル(Ni) ニッケルは、δ−フェライトの形成を抑制するので、従
って0.05重量%以上の値に保つべきである。高いニッケ
ル含量は、 AC1温度を許容し難い程の低下に導くので、
高温度における焼なまし処理は、もはや可能ではない。
この理由で、ニッケル含量は、0.05ないし2重量%、そ
して好ましくは0.3 ないし1重量%とすべきである。 5.クロム(Cr) クロムは、耐酸化性を増大せしめるための、すなわち、
耐熱鋼を形成するための、決定的な合金元素である。十
分な効果を達成するためには、クロム含量は、少なくと
も8重量%とすべきである。クロム含量が高すぎると、
δ−フェライトの形成に導かれる。従って、クロム含量
は、8ないし13重量%、好ましくは8.5ないし11重量%
にすべきである。 6.モリブデン(Mo) モリブデンは、M6X 型の安定な窒化物の形成を促進する
ので、従ってクリープ強さの増大に寄与する。これを保
証するために、モリブデン含量は、0.05重量%以上とす
べきである。しかしながら、高いモリブデン含量は、δ
─フェライトおよびラーベス相の形成を促進する。従っ
て、モリブデン含量は、0.05ないし1重量%、好ましく
は0.05ないし0.5 重量%であるべきである。 7.タングステン (W) タングステンは、安定な窒化物の形成に実質的に寄与す
る。更に、タングステンは、マトリックスの混晶体硬化
に寄与する。更に、タングステンは、窒素の溶解度を増
加させるので、本発明による鋼の経済的な製造を可能に
する。従って、タングステン含量は、1重量%以上とす
べきである。しかしながら、タングステン含量が高すぎ
ると、δ−フェライトおよびラーバス相の形成が促進さ
れる。従って、タングステン含量は、1ないし4重量
%、好ましくは1.5 ないし3重量%とすべきである。 8.バナジウム(V) 本発明による鋼においては、バナジウムは、安定な窒化
バナジウムの形成のための重要な元素である。十分な焼
入れの効果を達成するためには、バナジウム含量は、0.
05重量%より大でなければならない。バナジウム含量が
高い場合には、δ−フェライトを形成する傾向が増大す
る。従って、バナジウム含量は、合目的的には0.05ない
0.5 重量%、好ましくは0.15ないし0.35重量%にすべき
である。 9.ニオブ(Nb) ニオブは、窒素と結合して窒化ニオブをもたらし、従っ
て微細なミクロ組織の形成に寄与する。ニオブの少量部
は、硬化焼なましの間に溶解しそして焼戻しの間に窒化
ニオブとして沈澱する。この相は、クリープ強さを著し
く改善する。このことを保証するために、ニオブ含量
は、0.01重量%以上とすべきである。他方において、ニ
オブ含量が0.2重量%以上である場合には、ニオブは、
窒素と過度に結合し、従って他の窒化物の沈澱が不当に
抑圧される。従って、ニオブ含量は、0.01ないし0.2 重
量%、好ましくは0.04ないし0.1 重量%とすべきであ
る。 10. コバルト(Co) コバルトは、ディスロケーション下部組織の形成に有利
に影響することにより、そしてまたδ−フェライトおよ
びラーベス相の形成を少なくとも著しく遅延せしめるこ
とにより、本発明による鋼のクリープ強さを向上せしめ
る。好ましい効果を達成するためには、コバルト含量
は、2重量%よりも大でなけばならない。コバルト含量
が高すぎると、 AC1温度を不当に低下せしめ、そして鋼
の価格を著しく増大せしめる。従って、コバルト含量
は、2.0 ないし6.5 重量%、好ましくは3.0 ないし5.0
重量%であるべきである。 11. 窒素 (N) 窒素は、元素V、Nb、Cr、W、および Mo と、沈澱相と
して最も熱的に安定である窒化物を形成する。更に、窒
素は、本発明による鋼の中に存在するオーステナイトを
安定化せしめ、かくしてδ−フェライトの形成を抑制す
る。窒素の有利な効果は、少なくとも0.1 重量%の窒素
含量によって保証される。0.3 重量%以上の窒素含量
は、費用のかからない方法では鋼中に導入され得ない。
従って、窒素含量は、0.1 ないし0.3 重量%、好ましく
は0.1 ないし0.15重量%とすべきである。
【0008】
【実施例】約10kgの本発明による鋼Aを真空溶融炉中に
おいて1bar の窒素下に溶融し、均質化しそして棒状に
鍛造した。この鋼を1150℃において溶体化処理した後
に、流動空気中で冷却し、そして次に780 ℃において約
4時間焼もどしにかけた。市販の焼もどしされた比較鋼
B(ドイツ標準規格 X20CrMoV 12 1による鋼) および
C( 日本のある製造業者の表示による鋼) から、対応す
る寸法の棒を鍛造した。鋼A、BおよびCの化学的組成
を次表に示す。 鋼 A B C (本発明による) ( X20CrMoV 12 1) ( TR 1200 ) Fe ──────── 基礎 ────────────── C 0.018 0.23 0.14 Si 0.06 0.4 0.05 Mn 0.19 0.6 0.44 Ni 0.51 0.5 0.53 Cr 9.1 11.5 11.6 Mo 0.42 1.0 0.12 W 2.43 0.1 2.1 V 0.21 0.3 0.22 Nb 0.06 0.03 0.05 Co 4.2 ─ ─ Cu ─ ─ ─ B ─ ─ 0.001 N 0.12 0.05 0.055 これらの鋼の機械的性質およびクリープ試験および酸化
試験の結果は、下記の表から明らかである。クリープ強
さは、プレストレスされた試料について測定された。60
0 ℃において1000時間後に試料によってなお吸収された
プレストレスが耐クリープ性の尺度とされた。個々の合
金の耐酸化性は、空気中に650 ℃において1000時間曝さ
れた板状の試料の重量変化から測定された。 鋼 A B C 引張降伏強さ Rp0.2〔MPa 〕 797 522 555 ノッチ付衝撃強さ Av 〔J 〕 122 66 141 ( 室温において) 600 ℃において1000時間後の クリープ強さ 〔MPa 〕 260 160 190 耐酸化性 (650℃において1000時間の 重量変化〔mg/cm2〕) 0.002 0.02 0.016 鋼Aおよび対応する次の組成: 炭素 0.001 〜 0.03 ケイ素 0.05 〜 0.5 マンガン 0.05 〜 2.0 ニッケル 0.05 〜 2.0 クロム 8.0 〜 13.0 モリブデン 0.05 〜 1.0 タングステン 1.00 〜 4.0 バナジウム 0.05 〜 0.5 ニオブ 0.01 〜 0.2 コバルト 2.0 〜 6.5 窒素 0.1 〜 0.3 鉄および不可避の不純物 残部 を有する鋼のクリープ強さのそれ以上の改善は、ホウ素
約0.001 ないし0.03重量%を含有せしめることによって
達成されうる。この場合、ホウ素は、おそらく結晶粒界
硬化剤として作用するものと思われる。更に、窒化ホウ
素は、ホウ素の添加後におそらく形成されるものと思わ
れる。0.001 重量%以下のホウ素の含量は、クリープ強
さの顕著な増加に影響を与えないが、それに反して0.03
重量%以上のホウ素の含量は、鋼の靱性および溶接性に
悪影響を与える。0.006 ないし0.015 重量%のホウ素含
量によって特にすぐれたクリープ強さ値が得られる。
【0009】銅0.001 ないし2重量%の含量もまた本発
明による鋼に好ましい影響を与える。何故ならば、銅
は、 AC1温度を実質的に低下させることなくδ−フェラ
イトの形成を抑制するからである。更に、銅は、溶接継
ぎ目の熱に影響された帯域における機械的性質を改善す
る。しかしながら、2重量%以上の銅含量では、元素銅
が結晶粒界上に沈澱する。従って、銅の含量は、2重量
%を超えてはならない。
【0010】
【効果】本発明による鋼は、熱処理法において焼もどし
されたマルテンサイトよりなる実質的にδ−フェライト
を含有しないミクロ組織を示す。このミクロ組織および
それによってもたらされた600 ℃の温度におけるクリー
プ強さおよび耐酸化性そしてまた室温における強度およ
び靱性のような性質は、その中に存在する元素類、すな
わち、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)
、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、ケイ素(Si)、ニッケル
(Ni)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、窒素(N) および炭
素(C) が次に示す不等式( 元素含量は重量%による): (Cr+1.5 Mo+1.5 W +2.3 V +1.75 Nb+0.48 Si−
Ni−Co−0.1 Mn−18N−30C )<10 またはさらに銅が存在する場合は次に示す不等式 (Cr+1.5 Mo+1.5 W +2.3 V +1.75 Nb+0.48 Si−
Ni−Co−0.3Cu−0.1Mn−18N −30C )<10 を満足させる場合に確実に保証される。従って、場合に
よっては本発明による鋼の成分を適当に限定することが
推奨される。
【0011】低下した耐クリープ性およびラーバス相の
形成による脆弱性に関連するミクロ組織の変化は、本発
明による鋼においては、その中に含有された元素である
鉄(Fe)、クロム(Cr)、モリブデン(Mn)、タングステン
(W) 、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)およびバナジウム
(V) が次の不等式( 元素の含量は原子%): ( 0.858 Fe + 1.142 Cr + 1.55Mo +1.655 W +
0.777 Co + 0.717 Ni+ 1.543 V) < 89.5 またはさらに銅が存在する場合は次に示す不等式 ( 0.858 Fe + 1.142 Cr + 1.55Mo +1.655 W +
0.777 Co + 0.717 Ni +0.615 Cu + 1.543V ) < 8
9.5 を、特に好ましくは次の不等式 ( 0.858 Fe + 1.142 Cr+ 1.55Mo+1.655 W + 0.777
Co + 0.717 Ni + 1.543 V) < 89.0 または ( 0.858 Fe + 1.142 Cr+ 1.55Mo+1.655 W + 0.777
Co + 0.717 Ni +0.615 Cu+ 1.543 V) < 89.0 を満足せしめる場合に回避されうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−53047(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 302 C22C 38/30 C22C 38/58

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で表された次の組成: 炭素 0.001 〜 0.03 ケイ素 0.05 〜 0.5 マンガン 0.05 〜 2.0 ニッケル 0.05 〜 2.0 クロム 8.0 〜 13.0 モリブデン 0.05 〜 1.0 タングステン 1.00 〜 4.0 バナジウム 0.05 〜 0.5 ニオブ 0.01 〜 0.2 コバルト 2.0 〜 6.5 窒素 0.1 〜 0.3 鉄および不可避の不純物 残部 を有することを特徴とする、熱処理法によって得られた
    マルテンサイト組織を有する耐熱耐クリープ鋼。
  2. 【請求項2】 重量%で表された次の組成: 炭素 0.001 〜 0.03 ケイ素 0.05 〜 0.5 マンガン 0.05 〜 2.0 ニッケル 0.05 〜 2.0 クロム 8.0 〜 13.0 モリブデン 0.05 〜 1.0 タングステン 1.00 〜 4.0 バナジウム 0.05 〜 0.5 ニオブ 0.01 〜 0.2 コバルト 2.0 〜 6.5 窒素 0.1 〜 0.15 鉄および不可避の不純物 残部 を有することを特徴とする請求項1に記載の鋼。
  3. 【請求項3】 重量%で表された次の組成: 炭素 0.001 〜 0.03 ケイ素 0.05 〜 0.2 マンガン 0.05 〜 1.0 ニッケル 0.3 〜 1.0 クロム 8.5 〜 11.0 モリブデン 0.05 〜 0.5 タングステン 1.5 〜 3.0 バナジウム 0.15 〜 0.35 ニオブ 0.04 〜 0.1 コバルト 3.0 〜 5.0 窒素 0.1 〜 0.15 鉄および不可避の不純物 残部 を有することを特徴とする請求項2に記載の鋼。
  4. 【請求項4】 更に銅0.001 〜2重量%を含有すること
    を特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれか一つに
    記載の鋼。
  5. 【請求項5】 更にホウ素0.001 〜0.03重量%を含有す
    ることを特徴とする請求項1ないし4のうちのいずれか
    一つに記載の鋼。
  6. 【請求項6】 ホウ素0.006 〜0.015 重量%を含有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の鋼。
  7. 【請求項7】 含有された元素、すなわち鉄(Fe)、クロ
    ム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W) 、コバルト
    (Co)、ニッケル(Ni)およびバナジウム(V) が次の不等式
    (元素含量は原子%による): ( 0.858 Fe + 1.142 Cr + 1.55Mo +1.655 W +
    0.777 Co + 0.717 Ni+ 1.543 V) < 89.5 を満足せしめることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれか一つに記載の鋼。
  8. 【請求項8】 含有された元素、すなわち鉄(Fe)、クロ
    ム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W) 、コバルト
    (Co)、ニッケル(Ni)、バナジウム(V) および銅(Cu)が次
    の不等式( 元素含量は原子%による): ( 0.858 Fe + 1.142 Cr + 1.55Mo +1.655 W +
    0.777 Co + 0.717 Ni+0.615 Cu + 1.543V ) < 89.
    5 を満足せしめることを特徴とする請求項4に記載の鋼。
  9. 【請求項9】 含有された元素、すなわち、鉄(Fe) 、
    クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W) 、コバ
    ルト(Co)、ニッケル(Ni)、およびバナジウム(V) が次の
    不等式( 元素含量は重量%による): ( 0.858 Fe + 1.142 Cr+ 1.55Mo+1.655 W + 0.777
    Co + 0.717 Ni + 1.543 V) < 89.0 を満足せしめることを特徴とする請求項1ないし3のう
    ちのいずれか一つに記載の鋼。
  10. 【請求項10】含有された元素、すなわち鉄(Fe)、クロ
    ム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W) 、コバルト
    (Co)、ニッケル(Ni)、バナジウム(V) および銅 (Cu)が次の不等式( 元素含量は原子%による): ( 0.858 Fe + 1.142 Cr+ 1.55Mo+1.655 W + 0.777
    Co + 0.717 Ni +0.615 Cu+ 1.543 V) < 89.0 を満足せしめることを特徴とする請求項4に記載の鋼。
  11. 【請求項11】含有された元素、すなわち、クロム(C
    r)、モリブデン(Mo)、タングステン(W) 、バナジウム
    (V)、ニオブ(Nb)、ケイ素(Si)、ニッケル(Ni)、コ
    バルト(Co)、マンガン(Mn) 、窒素(N ) および炭素
    (C)が次の不等式(元素含量は重量%による): (Cr+1.5 Mo+1.5 W +2.3 V +1.75 Nb+0.48 Si−
    Ni−Co−0.1 Mn−18N−30C )<10 を満足せしめることを特徴とする請求項1ないし3のう
    ちのいずれか一つに記載の鋼。
  12. 【請求項12】含有された元素、すなわち、クロム(C
    r)、モリブデン(Mo)、タングステン(W) 、バナジウム
    (V)、ニオブ(Nb)、ケイ素(Si)、ニッケル(Ni)、コ
    バルト(Co)、マンガン(Mn) 、窒素(N ) 、炭素(C)お
    よび銅(Cu) が次の不等式( 元素含量は重量%による): (Cr+1.5 Mo+1.5 W +2.3 V +1.75 Nb+0.48 Si−
    Ni−Co−0.3Cu−0.1Mn−18N −30C )<10 を満足せしめることを特徴とする請求項4に記載の鋼。
JP10999194A 1993-05-28 1994-05-24 熱処理法により得られたマルテンサイト組織を有する耐熱耐クリープ鋼 Expired - Fee Related JP3422561B2 (ja)

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