JPH0694499B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JPH0694499B2
JPH0694499B2 JP61045665A JP4566586A JPH0694499B2 JP H0694499 B2 JPH0694499 B2 JP H0694499B2 JP 61045665 A JP61045665 A JP 61045665A JP 4566586 A JP4566586 A JP 4566586A JP H0694499 B2 JPH0694499 B2 JP H0694499B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は強靭性、低応力性及び耐熱性に優れたエポキシ
樹脂組成物に関するものである。
<従来の技術> 一般的にエポキシ樹脂は、硬化性、密着性、機械的強
度、耐薬品性等に優れた特性を有しており、成形、積
層、接着剤、繊維強化複合材用マトリックス樹脂等、巾
広い分野に使用されている。しかしながら一方におい
て、エポキシ樹脂はもろいという欠点を有しており、こ
のエポキシ樹脂を通常のアミン、酸無水物、フェノール
化合物等で硬化させた場合、得られた硬化物の耐衝撃性
が悪く、また硬化物の伸びに関しても、破断伸びが小さ
い等強靭性についての問題点を有している。特に航空
機、自動車等の構造材に用いる場合、大きな問題になっ
ている。
一方、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、サイリ
スタ、ホール素子などの個別半導体またはIC、LSIなど
の集積回路においては、半導体を機械的および電気的に
外部環境から保護するための封止材料として、エポキシ
樹脂が現在主に採用されている。しかしエポキシ樹脂と
シリコンチップまたはリードフレームとの線膨張係数の
差により、あるいば硬化歪により内部応力が発生すると
の問題がある。この内部応力は半導体素子保護膜にキズ
や割れを生じさせ、さらには半導体自身のクラック発生
原因となるからである。またこの内部応力はリードフレ
ームの歪を引き起こし、フレーム間の絶縁不良を生ずる
原因ともなっている。
<発明が解決しようとする問題点> 従来のエポキシ樹脂が強靭性に劣る点については、通常
のアミン、酸無水物、フェノール化合物で硬化させた場
合、架橋密度が高くなり過ることが原因である。架橋密
度をある程度低くする1つの方法として、エポキシ樹脂
と硬化剤の配合量について、どちらか一方を過剰にする
ことが考えられる。しかしながらこの場合は硬化反応に
際して、エポキシあるいは硬化剤が分子末端で停止する
ため、機械的強度、耐溶剤性、耐水性等の物性低下が著
しく、実用に耐えない。
一方内部応力の問題については主として樹脂の線膨張係
数および曲げ弾性率が寄与している。そこで従来線膨張
係数を小さくするため無機充填剤の添加が行なわれてお
り、また曲げ弾性率を下げるためある種の可とう性付与
剤の添加が行なわれている。
しかし、無機充填剤の多量の添加は、曲げ弾性率の増
大、耐湿性の低下あるいは流れ性の悪化等の重大な問題
を引き起こす。
また可とう性付与剤の添加は十分な架橋密度が得られな
いため、耐熱性、耐湿性の低下を引き起こし、さらには
熱膨張係数の増加をも招く。
<問題点を解決するための手段> このようなことから本発明者らは、硬化性、密着性、機
械的強度、耐薬品性などエポキシ樹脂が有している優れ
た特性を有しながら、強靭性および低応力性に優れ、且
つ耐溶剤性、耐湿性など諸物性に優れた硬化物を与える
ことができ、加えて作業性等も優れたエポキシ樹脂組成
物を見出すべく、エポキシ樹脂の硬化方法について鋭意
検討の結果、特定の反応性オリゴマーを硬化剤として用
いることにより目的が達成されることを見出した。
すなわち本発明は、1分子当り3個以上のエポキシ基を
有するエポキシ樹脂(A)、および分子中に−O−また
は−S−結合で結合された芳香族残基を有し、かつ分子
の両末端にフェノール性水酸基を有する反応性オリゴマ
ー(B)からなるエポキシ樹脂組成物を提供する。
本発明の組成物は、その硬化物が従来のエポキシ樹脂と
比較してきわめて強靭であり、さらには、残留する内部
応力が低いことで特徴づけられる。これは1つには本発
明に使用する反応性オリゴマーが、従来のエポキシ硬化
剤より分子量が大きいため、硬化物の架橋点間距離が長
くなることによる。さらに本発明の反応性オリゴマー
は、分子末端にフェノール性水酸基を有しており、フェ
ノール性水酸基はエポキシ基とモル比で1/1で反応する
ため、アミノ基あるいは酸無水物基と比較して、硬化に
際して分子が直鎖状に成長し易く、それだけ架橋点間距
離が長くなることによる。
また本発明の組成物が強靭性および低応力性に優れる他
の1つ要因は、反応性オリゴマーが回転運動の自由度が
高い、−O−あるいは−S−結合を有していることによ
る。
本発明において使用される反応性オリゴマーとしては、
末端フェノール性水酸基を有するポリアリールエーテル
類、ポリカーボネート類、ポリアリレート類、ポリアリ
ーレンスルフィド類などが例示される。これらの反応性
オリゴマーは下記一般式(I)で示すことができる。
HO−ArX−R−X−ArnOH (I) (式中、Xは硫黄または酸素原子、Arを芳香族2価基
を、RはXが硫黄原子のときは芳香族2価基を、Xが酸
素原子のときは脂肪族、芳香族または複素環の2価基、 を表わし、nは正の数、通常1〜200を表わす。) 上記一般式(I)において、Arで表わされる芳香族2価
基としては などが例示され、上記の各芳香環は、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基またはハ
ロゲン原子などで置換されていてもよい。
上記一般式(I)におけるXが硫黄原子を表わすとき、
Rで表わされる芳香族2価基としては などが例示される。また、Xが酸素原子のとき、Rで表
わされる脂肪族2価基としてはCH2m(m:1〜10)が
例示され、芳香族2価基としては などが、また複素環2価基としては (Zは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、モノまたはジ低級ア
ルキルアミノ基、フェニル基、モノまたはジフェニルア
ミノ基、フェノキシ基などを表わす)などが例示され
る。上記の各2価基の芳香族環は低級アルキル基、低級
アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基またはハロゲ
ン原子などで置換されていてもよい。
本発明で使用される反応性オリゴマーの数平均分子量は
強靭性が求められる用途においては500〜20,000である
ことが好ましく、より好ましくは1000〜15,000である。
一方低応力性が求められる用途においては400〜10,000
が好ましく、より好ましくは400〜5,000である。
具体例としては、下式(1)〜(6)で示されるポリア
リールエーテル類、 (式中、nは前記の意味を有し、Ar1などの芳香族2価基を表わす。)、 (式中、nは前記の意味を有する。)、 HO−Ar1COCH2O−Ar1nOH (3) (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、 (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、 (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、 (式中、nは前記の意味を有し、mは正の数、通常1〜
200を表わす。)、 下式(7)で示されるポリカーボネート類、 (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、下式(8)
で示されるポリアリレート類 (式中、n,Ar1は前記の意味を表わす。)、下式
(9)、(10)で示されるポリアリーレンスルフィド類 (式中、nは前記の意味を有し、Ar2などの芳香族2価基を表わす。)、 (式中、n,Ar2は前記の意味を有する。)、などが挙げ
られる。中でも前記式(1)あるいは(2)で表わされ
るオリゴマーが特に好ましい。
これらの反応性オリゴマーはいずれも公知の方法で製造
することができるが、例えば、前記式(1)〜(5)で
示される反応性オリゴマーはジメチルスルフォキサイ
ド、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、
テトラヒドロフラン等の溶媒中で、レゾルシン、ハイド
ロキノン、ビスフェノールAあるいはビスフェノールS
等のビスフェノールのジアルカリ金属塩を形成させ、次
いで4,4′−ジクロロジフェニルスルフォン、ジクロロ
メタン、4,4′−ジフルオロベンゾフェノンあるいはp
−キシレンジクロライド、2−フェノキシ−4,6−ジク
ロロ−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ジクロロ
−s−トリアジンなどのジハロゲン化物を反応させて得
られる。分子末端をフェノール性水酸基にするためビス
フェノールとジハロゲン化物のモル比については、ビス
フェノールが過剰になるように選ぶ。
前記式(6)で示される反応性オリゴマーは、2,6−キ
シレノールと2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)プロパンをベンゼン、トルエン、クロロホ
ルム等の溶媒中で、銅−ピリジン錯体触媒を用いて、酸
素共存下に酸化重合して得られる。
前記式(7)で示される反応性オリゴマーは、レゾルシ
ン、ハイドロキノン、あるいはビスフェノールA等のビ
スフェノールと炭酸ジフェニルとをフェノールを留去し
ながら、エステル交換することによって得られる。この
場合も分子末端をフェノール性水酸基にするため、ビス
フェノールと炭酸ジフェニルのモル比は、ビスフェノー
ルを過剰に選ぶ。
前記式(8)で示される反応性オリゴマーは、塩素化ビ
フェニル、ベンゾフェノン、ニトロベンゼン等の溶媒中
で、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA等
のビスフェノールとテレフタル酸クロライド、イソフタ
ル酸クロライド等の二価の酸クロライドを、脱塩化水素
剤の共存下に反応して得られる。上記と同じ目的で、仕
込み量についてはビスフェノールを酸クロライドより過
剰に選ぶ。
前記式(9),(10)で示される反応性オリゴマーは、
N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホスホル
アミド、スルフォラン、ジメチルアセトアミド等の溶媒
中で、ジクロロベンゼン、クロロニトロベンゼン及び硫
化ナトリウムを反応させ、続いて末端ニトロ基を、還
元、ジアゾ化、加水分解の工程を経て、水酸基に換える
ことにより得ることができる。ジクロロベンゼンとクロ
ロニトロベンゼンのモル比により、得られるオリゴマー
の分子量を変えることができる。
本発明の必須成分の1つであるエポキシ樹脂は、分子中
に少くとも三個のエポキシ基を有するものであり、これ
らについて例示すると、p−アミノフェノール、m−ア
ミノフェノール、4−アミノ−m−クレゾール、6−ア
ミノ−m−クレゾール、4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニル
エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−
アミノフェノキシフェニル)プロパン、p−フェニレン
ジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−トルエンジ
アミン、2,6−トルエンジアミン、p−キシリレンジア
ミン、m−キシリレンジアミン、1,4−シクロヘキサン
−ビス(メチルアミン)、1,3−シクロヘキサン−ビス
(メチルアミン)等から誘導されるアミン系エポキシ樹
脂、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒドの反
応生成物であるノボラック樹脂から誘導されるノボラッ
ク系エポキシ樹脂、フロログリシン、トリス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン等の三価以上のフェノー
ル類から誘導されるグリシジルエーテル化合物、その
他、トリグリシジルイソシアヌレート、2,4,6−トリグ
リシジル−s−トリアジン、またはこれらのゴム、ウレ
タン変性化合物等があり、これらのエポキシ樹脂の一種
または二種以上が使用されるが、これらに限定されるも
のではない。また中でも特に好ましいエポキシ樹脂は、
強靭性が求められる複合材料用途においては、アミン系
エポキシ樹脂であり、低応力性が求められる封止用途に
おいては、ノボラック系エポキシ樹脂である。
本発明においては、上記の分子中に三個以上のエポキシ
基を有するエポキシ樹脂に加えて、分子中に二個のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂を、併用することも可能で
ある。このようなエポキシ樹脂について例示すると、例
えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ハイドロキ
ノン、レゾルシン等の二価フェノール類またはテトラブ
ロムビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類
から誘導されるジグリシジルエーテル化合物、p−オキ
シ安息香酸、m−オキシ安息香酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸等の芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジ
ルエステル系化合物、5,5−ジメチル・ヒダントイン等
から誘導されるヒダントイン系エポキシ樹脂、2,2−ビ
ス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビ
ス[4−(2,3−エポキシプロピル)シクロヘキシル]
プロパン、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂、そ
の他、N,N−ジグリシジルアニリン等があり、これらの
エポキシ樹脂の一種または二種以上が使用される。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記のエポキシ樹脂お
よび反応性オリゴマーを常法によって混合して得られる
が、エポキシ樹脂及び反応性オリゴマーに加えて、公知
の硬化剤を混合してもよい。このような公知の硬化剤と
してはジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、芳
香族アミンフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボ
ラック樹脂、その他脂肪族、脂環族の各種アミン等の1
種または2種以上の用いられる。中でも好ましい硬化剤
は、強靭性が求められる複合材料用途で芳香族アミンで
あり、低応力性が求められる封止用途においては、フェ
ノールノボラック樹脂あるいはクレゾールノボラック樹
脂である。
芳香族アミンとしては、4,4′−ジアミノジフェニルス
ルフォン、3,3′−ジアミノジフェニルスルフォン、4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、m−フェニレンジアミン、p−フェニ
レンジアミン、4,4′−メチレン−ビス−オルトクロル
アニリン、テトラクロロジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノスチルベン、4,4′−ジアミノジフェニル
スルフィド、m−キシリレンジアミン、p−キシリレン
ジアミン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3′−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、
5−アミノ−1−(4′−アミノフェニル)−1,3,3−
トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4′−アミノ
フェニル)−1,3,3−トリメチルインダン等が例示さ
れ、これらの一種または二種以上が使用される。
本発明においては反応性オリゴマーは、その水酸基と、
エポキシ樹脂のエポキシ基がほぼ当量になるように用い
られるが、公知の硬化剤が使用される場合は、反応性オ
リゴマーの水酸基と公知の硬化剤の官能基の合計がエポ
キシ基とほぼ当量になるように用いられる。
また、本発明の目的の達成には、反応性オリゴマーは、
エポキシ樹脂、反応性オリゴマーおよび公知の硬化剤を
併用する場合はその硬化剤を含めた合計重量に対して20
〜80重量%用いられる。より好ましい範囲は20〜70重量
%である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要により、酸化促進
剤、強靭性の優れた熱可塑性樹脂などを含有することが
できる。
硬化促進剤としては、従来より公知である三級アミン、
フェノール化合物、イミダゾール類、その他ルイス酸な
どが例示される。
熱可塑性樹脂としては (式中、lは正の数) などが例示されるが、これらの好ましい分子量は20000
以上である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成形、積層、接着剤、
繊維強化複合材料用マトリックス樹脂等に用いられて、
優れた低応力性、強靭性あるいは耐衝撃性等の特性を発
揮するが、必要に応じて増量剤、充填剤あるいは顔料等
が並用される。例を挙げればガラス繊維、炭素繊維、ア
ルミナ繊維、アスベスト繊維、アラミド繊維、シリカ、
炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、カオリン、二酸化
チタン、酸化亜鉛、雲母、バライト、カーボンブラッ
ク、ポリエチレン粉、ポリプロピレン粉、アルミニウム
粉、鉄粉、銅粉等がある。
<発明の効果> 特に、本発明のエポキシ樹脂組成物を、炭素繊維などの
高強度・高弾性率繊維で強化した場合に、以下に述べる
ような有用な材料が得られる。炭素繊維強化エポキシ樹
脂は、航空機用などの軽量・高純度、高弾性率構造材と
して、重要になって来ているが、靭性が乏しく、従って
耐衝撃性に劣り、また、一旦生じた亀裂は容易に拡大し
て材料の致命的破壊につながると云う欠点があった。さ
らに、最近、炭素繊維自体の破断伸度と強度が大巾に改
良されて向上したにもかかわらず、これでエポキシ樹脂
を強化して得られる複合材料の破断伸度、従って強度が
向上しないという不都合も見い出されていた。用いるエ
ポキシ樹脂組成物を柔軟なものに変えて、これらの問題
を解決しようとする試みもなされたが、その場合には複
合材料が高温で剛性を失なうというあらたな問題が生
じ、成功しなかった。本発明のエポキシ樹脂組成物を用
いることにより、これらの問題がすべて解消することを
見い出した。すなわち、本発明のエポキシ樹脂組成物を
炭素繊維で強化して得られる複合材料は耐衝撃性と、破
壊伝播に要するエネルギーが大きく、また破断伸度の特
に大きい炭素繊維を用いた複合材料は極めて大きい引張
り強度を有することが見い出された。
ここで用いられる炭素繊維は、どのようなものでもよい
が引張り強度150kgf/mm2以上、弾性率15,000kgf/mm2
上のものが特に有効である。複合材料における繊維の体
積分率は20〜80%が最適である。また炭素繊維に限ら
ず、同様の機械的性質を有するアルミナ繊維、炭化ケイ
素繊維、アラミド繊維なども用いることができる。
また封止用途においては、シリカ、炭酸カルシウム、酸
化アンチモン、カオリン、二酸化チタン、ポリエチレン
粉、ポリプロピレン粉等を充填剤に用いて、耐熱性、耐
湿性を低下させることなく、優れた低応力性が達成され
る。
以下実施例及び比較例に基づいて、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお以下において特に明示しない限り、単位は全て
重量部である。
合成例1 撹拌装置、温度計、冷却分液装置のついたフラスコにレ
ゾルシン66.1部、ジメチルスルフォキサイド402部、ク
ロルベンゼン613部、48%カ性ソーダ100.0部を仕込み、
次に窒素置換を十分行いながら115℃まで昇温した。115
℃で共沸脱水を開始し140℃まで共沸脱水を続けた。共
沸脱水終了後引き続いて160℃まで昇温を行い、クロル
ベンゼンを留去した。
クロルベンゼンを留去した後、一且つ50℃以下に冷却
し、この温度で4,4′−ジクロロジフェニルスルフォン1
60.8部を仕込み、160℃まで昇温してこの温度で8時間
重合反応を行った。重合反応終了後100℃まで冷却し、
塩酸で過剰のカ性ソーダを中和した後、水中に沈澱して
樹脂を取り出した。
このようにして得られたレゾルシン系ポリスルフォン
は、末端水酸基の分析により数平均分子量は4,700と求
められた。
合成例2 合成例1のレゾルシンをビスフェノールA102.7部4,4′
−ジクロロジフェニルスルフォンの使用量を100.5部に
かえて、合成例1と同様の反応を行った。得られたビス
フェノール系ポリスルフォンの分子量は1,800であっ
た。
合成例3 撹拌装置、温度計のついたフラスコにレゾルシン88.1
部、炭酸ジフェニル163.2部及び4−(N,N−ジメチルチ
ルアミノ)ピリジン0.0098部を仕込み、100℃で1時間
溶融した。その後減圧を開始し、減圧度を徐々に高くす
ると同時に、温度も徐々に高くしてゆき、最終的は減圧
度2mmHg温度300℃で、フェノールの留去を終了してレゾ
ルシン系ポリカーボネートを得た。末端水酸基の分析に
より分子量は2,900と求められた。
合成例4 撹拌装置、温度計、冷却分液装置のついたフラスコにビ
スフェノールA91.3部、ジメチルスルフォキサイド240
部、トルエン72部、48%カ性ソーダ66.7部を仕込み、次
に窒素置換を十分行いながら100℃まで昇温した。100℃
で共沸脱水を開始し140℃まで共沸脱水を続けた。その
後85℃まで冷却し、同温度で塩化メチレン32.6部とジメ
チルスルフォキサイド30部の混合液を2時間かけて滴下
し、滴下後100℃で1時間保持した。反応後過剰のカ性
ソーダを塩酸で中和した後、イソプロパノールに沈澱し
て樹脂を取り出した。このようにして得られたビスフェ
ノール系ポリフォルマールの分子量は、末端水酸基の分
析により6,000と求められた。
実施例1,2,3,4 比較例1 配合量を表1に示すように選び、100℃でロール混練を
十分行った後、冷却して粉砕した。このものを使って、
150℃、100kg/cm3の条件で30分プレス成形を行い、その
後180℃で6時間後硬化を行って、評価用サンプルを作
成した。合わせて硬化物の物性についても同表にまとめ
る。
実施例5、比較例2 上記実施例1及び比較例1の樹脂組成物をマトリックス
とし、引張り強度=420kgf/mm2、弾性率=24,000kgf/mm
2、破断伸び=1.8%の炭素繊維を60体積%含む、一方向
強化複合材料を作成した。それぞれ実施例5及び比較例
2として、表2に物性をまとめる。
合成例5 合成例1のレゾルシンを93.6部、ジメチルスルフォキサ
イドを434部、クロロベンゼンを669部、48%カ性ソーダ
を137.9部、4,4′−ジクロロジフェニルスルフォンを17
0.9部にかえて、合成例1と同様の反応を行った。得ら
れたレゾルシン系ポリスルフォンの分子量は1040であっ
た。
合成例6 合成例5のレゾルシンをビシフェノールA148.4部4,4′
−ジクロロジフェニルスルフォンの使用量を118.6部に
かえて、合成例5と同様の反応を行った。得られたビス
フェノール系ポリスルフォンの分子量は1040であった。
合成例7 合成例6のビスフェノールAおよび4,4′−ジクロロジ
フェニルスルフォンの使用量をそれぞれ159.6部および1
00.5部にかえて、合成例6と同様の反応を行なった。得
られたビスフェノール系ポリスルフォンの分子量は680
であった。
実施例6〜9 比較例3 オルソクレゾールノボラック(住友化学製、エポキシ当
量197)、フェノールノボラック(OH当量110)、合成例
5〜7で得られた反応性オリゴマー、DBU(サアボット
製)、シリカ(林化成製、Hi−Silex)、シランカップ
リング剤(東レシリコーン社製SH6040)及びカルナヴァ
ワックスを第3表に示すような配合量によりロール混練
を110℃で充分行なった後冷却粉砕した。このものを使
って175℃、70kg/cm2の条件で5分間トランスファー成
形を行ない、その後180℃で5時間後硬化を行なって、
評価用サンプルを作製した。成形物について種々の試験
を実施し、その結果を第3表に示した。第3表中曲げ試
験はJIS K−6911に従がって行なった。ガラス転移点
及び線膨張係数はTMA法により測定を行なった。また吸
水率は121℃、100%RH、100時間後の値である。
これらの測定結果より、実施例6〜9は比較例3に比
べ、低応力性に優れ、かつ耐熱性及び耐湿性に於いても
優れた性能を有していることが確認された。
フロントページの続き (72)発明者 神尾 邦政 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 高岸 壽男 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 中村 宏 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−53973(JP,A) 特開 昭57−125245(JP,A) 特開 昭58−49718(JP,A) 特開 昭58−222108(JP,A) 特開 昭60−18556(JP,A) 特開 昭60−15420(JP,A) 特公 昭46−17067(JP,B1)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子当り3個以上のエポキシ基を有する
    エポキシ樹脂(A)、および分子中に−O−または−S
    −結合で結合された芳香族残基を有し、かつ分子の両末
    端にフェノール性水酸基を有する反応性オリゴマー
    (B)からなるエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】エポキシ硬化剤(C)を含有する特許請求
    の範囲第1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】反応性オリゴマーの量がエポキシ樹脂およ
    び反応性オリゴマーの量の合計重量に対して20〜80重量
    %である特許請求の範囲第1項記載のエポキシ樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】反応性オリゴマーの量がエポキシ樹脂、反
    応性オリゴマーおよびエポキシ硬化剤の合計重量に対し
    て20〜80重量%である特許請求の範囲第2項記載のエポ
    キシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】エポキシ樹脂がアミン系エポキシ樹脂であ
    る特許請求の範囲第3項記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】エポキシ樹脂がアミン系エポキシ樹脂であ
    る特許請求の範囲第4項記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】エポキシ硬化剤が芳香族アミンである、特
    許請求範囲第4項記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】エポキシ硬化剤が芳香族アミンである、特
    許請求範囲第6項記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】エポキシ樹脂がノボラック系エポキシ樹脂
    である、特許請求範囲第3項記載のエポキシ樹脂組成
    物。
  10. 【請求項10】エポキシ樹脂がノボラック系エポキシ樹
    脂である、特許請求範囲第4項記載のエポキシ樹脂組成
    物。
  11. 【請求項11】エポキシ硬化剤が、フェノールノボラッ
    ク樹脂あるいはクレゾールノボラック樹脂である、特許
    請求範囲第10項記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 【請求項12】反応性オリゴマーが分子中に−SO2−結
    合を有するオリゴマーである特許請求の範囲第3項、第
    5項、第8項、第9項および第11項記載のエポキシ樹脂
    組成物。
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