JPH0694499B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0694499B2 JPH0694499B2 JP61045665A JP4566586A JPH0694499B2 JP H0694499 B2 JPH0694499 B2 JP H0694499B2 JP 61045665 A JP61045665 A JP 61045665A JP 4566586 A JP4566586 A JP 4566586A JP H0694499 B2 JPH0694499 B2 JP H0694499B2
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- Japan
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- epoxy resin
- resin composition
- epoxy
- composition according
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は強靭性、低応力性及び耐熱性に優れたエポキシ
樹脂組成物に関するものである。
樹脂組成物に関するものである。
<従来の技術> 一般的にエポキシ樹脂は、硬化性、密着性、機械的強
度、耐薬品性等に優れた特性を有しており、成形、積
層、接着剤、繊維強化複合材用マトリックス樹脂等、巾
広い分野に使用されている。しかしながら一方におい
て、エポキシ樹脂はもろいという欠点を有しており、こ
のエポキシ樹脂を通常のアミン、酸無水物、フェノール
化合物等で硬化させた場合、得られた硬化物の耐衝撃性
が悪く、また硬化物の伸びに関しても、破断伸びが小さ
い等強靭性についての問題点を有している。特に航空
機、自動車等の構造材に用いる場合、大きな問題になっ
ている。
度、耐薬品性等に優れた特性を有しており、成形、積
層、接着剤、繊維強化複合材用マトリックス樹脂等、巾
広い分野に使用されている。しかしながら一方におい
て、エポキシ樹脂はもろいという欠点を有しており、こ
のエポキシ樹脂を通常のアミン、酸無水物、フェノール
化合物等で硬化させた場合、得られた硬化物の耐衝撃性
が悪く、また硬化物の伸びに関しても、破断伸びが小さ
い等強靭性についての問題点を有している。特に航空
機、自動車等の構造材に用いる場合、大きな問題になっ
ている。
一方、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、サイリ
スタ、ホール素子などの個別半導体またはIC、LSIなど
の集積回路においては、半導体を機械的および電気的に
外部環境から保護するための封止材料として、エポキシ
樹脂が現在主に採用されている。しかしエポキシ樹脂と
シリコンチップまたはリードフレームとの線膨張係数の
差により、あるいば硬化歪により内部応力が発生すると
の問題がある。この内部応力は半導体素子保護膜にキズ
や割れを生じさせ、さらには半導体自身のクラック発生
原因となるからである。またこの内部応力はリードフレ
ームの歪を引き起こし、フレーム間の絶縁不良を生ずる
原因ともなっている。
スタ、ホール素子などの個別半導体またはIC、LSIなど
の集積回路においては、半導体を機械的および電気的に
外部環境から保護するための封止材料として、エポキシ
樹脂が現在主に採用されている。しかしエポキシ樹脂と
シリコンチップまたはリードフレームとの線膨張係数の
差により、あるいば硬化歪により内部応力が発生すると
の問題がある。この内部応力は半導体素子保護膜にキズ
や割れを生じさせ、さらには半導体自身のクラック発生
原因となるからである。またこの内部応力はリードフレ
ームの歪を引き起こし、フレーム間の絶縁不良を生ずる
原因ともなっている。
<発明が解決しようとする問題点> 従来のエポキシ樹脂が強靭性に劣る点については、通常
のアミン、酸無水物、フェノール化合物で硬化させた場
合、架橋密度が高くなり過ることが原因である。架橋密
度をある程度低くする1つの方法として、エポキシ樹脂
と硬化剤の配合量について、どちらか一方を過剰にする
ことが考えられる。しかしながらこの場合は硬化反応に
際して、エポキシあるいは硬化剤が分子末端で停止する
ため、機械的強度、耐溶剤性、耐水性等の物性低下が著
しく、実用に耐えない。
のアミン、酸無水物、フェノール化合物で硬化させた場
合、架橋密度が高くなり過ることが原因である。架橋密
度をある程度低くする1つの方法として、エポキシ樹脂
と硬化剤の配合量について、どちらか一方を過剰にする
ことが考えられる。しかしながらこの場合は硬化反応に
際して、エポキシあるいは硬化剤が分子末端で停止する
ため、機械的強度、耐溶剤性、耐水性等の物性低下が著
しく、実用に耐えない。
一方内部応力の問題については主として樹脂の線膨張係
数および曲げ弾性率が寄与している。そこで従来線膨張
係数を小さくするため無機充填剤の添加が行なわれてお
り、また曲げ弾性率を下げるためある種の可とう性付与
剤の添加が行なわれている。
数および曲げ弾性率が寄与している。そこで従来線膨張
係数を小さくするため無機充填剤の添加が行なわれてお
り、また曲げ弾性率を下げるためある種の可とう性付与
剤の添加が行なわれている。
しかし、無機充填剤の多量の添加は、曲げ弾性率の増
大、耐湿性の低下あるいは流れ性の悪化等の重大な問題
を引き起こす。
大、耐湿性の低下あるいは流れ性の悪化等の重大な問題
を引き起こす。
また可とう性付与剤の添加は十分な架橋密度が得られな
いため、耐熱性、耐湿性の低下を引き起こし、さらには
熱膨張係数の増加をも招く。
いため、耐熱性、耐湿性の低下を引き起こし、さらには
熱膨張係数の増加をも招く。
<問題点を解決するための手段> このようなことから本発明者らは、硬化性、密着性、機
械的強度、耐薬品性などエポキシ樹脂が有している優れ
た特性を有しながら、強靭性および低応力性に優れ、且
つ耐溶剤性、耐湿性など諸物性に優れた硬化物を与える
ことができ、加えて作業性等も優れたエポキシ樹脂組成
物を見出すべく、エポキシ樹脂の硬化方法について鋭意
検討の結果、特定の反応性オリゴマーを硬化剤として用
いることにより目的が達成されることを見出した。
械的強度、耐薬品性などエポキシ樹脂が有している優れ
た特性を有しながら、強靭性および低応力性に優れ、且
つ耐溶剤性、耐湿性など諸物性に優れた硬化物を与える
ことができ、加えて作業性等も優れたエポキシ樹脂組成
物を見出すべく、エポキシ樹脂の硬化方法について鋭意
検討の結果、特定の反応性オリゴマーを硬化剤として用
いることにより目的が達成されることを見出した。
すなわち本発明は、1分子当り3個以上のエポキシ基を
有するエポキシ樹脂(A)、および分子中に−O−また
は−S−結合で結合された芳香族残基を有し、かつ分子
の両末端にフェノール性水酸基を有する反応性オリゴマ
ー(B)からなるエポキシ樹脂組成物を提供する。
有するエポキシ樹脂(A)、および分子中に−O−また
は−S−結合で結合された芳香族残基を有し、かつ分子
の両末端にフェノール性水酸基を有する反応性オリゴマ
ー(B)からなるエポキシ樹脂組成物を提供する。
本発明の組成物は、その硬化物が従来のエポキシ樹脂と
比較してきわめて強靭であり、さらには、残留する内部
応力が低いことで特徴づけられる。これは1つには本発
明に使用する反応性オリゴマーが、従来のエポキシ硬化
剤より分子量が大きいため、硬化物の架橋点間距離が長
くなることによる。さらに本発明の反応性オリゴマー
は、分子末端にフェノール性水酸基を有しており、フェ
ノール性水酸基はエポキシ基とモル比で1/1で反応する
ため、アミノ基あるいは酸無水物基と比較して、硬化に
際して分子が直鎖状に成長し易く、それだけ架橋点間距
離が長くなることによる。
比較してきわめて強靭であり、さらには、残留する内部
応力が低いことで特徴づけられる。これは1つには本発
明に使用する反応性オリゴマーが、従来のエポキシ硬化
剤より分子量が大きいため、硬化物の架橋点間距離が長
くなることによる。さらに本発明の反応性オリゴマー
は、分子末端にフェノール性水酸基を有しており、フェ
ノール性水酸基はエポキシ基とモル比で1/1で反応する
ため、アミノ基あるいは酸無水物基と比較して、硬化に
際して分子が直鎖状に成長し易く、それだけ架橋点間距
離が長くなることによる。
また本発明の組成物が強靭性および低応力性に優れる他
の1つ要因は、反応性オリゴマーが回転運動の自由度が
高い、−O−あるいは−S−結合を有していることによ
る。
の1つ要因は、反応性オリゴマーが回転運動の自由度が
高い、−O−あるいは−S−結合を有していることによ
る。
本発明において使用される反応性オリゴマーとしては、
末端フェノール性水酸基を有するポリアリールエーテル
類、ポリカーボネート類、ポリアリレート類、ポリアリ
ーレンスルフィド類などが例示される。これらの反応性
オリゴマーは下記一般式(I)で示すことができる。
末端フェノール性水酸基を有するポリアリールエーテル
類、ポリカーボネート類、ポリアリレート類、ポリアリ
ーレンスルフィド類などが例示される。これらの反応性
オリゴマーは下記一般式(I)で示すことができる。
HO−ArX−R−X−ArnOH (I) (式中、Xは硫黄または酸素原子、Arを芳香族2価基
を、RはXが硫黄原子のときは芳香族2価基を、Xが酸
素原子のときは脂肪族、芳香族または複素環の2価基、 を表わし、nは正の数、通常1〜200を表わす。) 上記一般式(I)において、Arで表わされる芳香族2価
基としては などが例示され、上記の各芳香環は、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基またはハ
ロゲン原子などで置換されていてもよい。
を、RはXが硫黄原子のときは芳香族2価基を、Xが酸
素原子のときは脂肪族、芳香族または複素環の2価基、 を表わし、nは正の数、通常1〜200を表わす。) 上記一般式(I)において、Arで表わされる芳香族2価
基としては などが例示され、上記の各芳香環は、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基またはハ
ロゲン原子などで置換されていてもよい。
上記一般式(I)におけるXが硫黄原子を表わすとき、
Rで表わされる芳香族2価基としては などが例示される。また、Xが酸素原子のとき、Rで表
わされる脂肪族2価基としてはCH2m(m:1〜10)が
例示され、芳香族2価基としては などが、また複素環2価基としては (Zは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、モノまたはジ低級ア
ルキルアミノ基、フェニル基、モノまたはジフェニルア
ミノ基、フェノキシ基などを表わす)などが例示され
る。上記の各2価基の芳香族環は低級アルキル基、低級
アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基またはハロゲ
ン原子などで置換されていてもよい。
Rで表わされる芳香族2価基としては などが例示される。また、Xが酸素原子のとき、Rで表
わされる脂肪族2価基としてはCH2m(m:1〜10)が
例示され、芳香族2価基としては などが、また複素環2価基としては (Zは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、モノまたはジ低級ア
ルキルアミノ基、フェニル基、モノまたはジフェニルア
ミノ基、フェノキシ基などを表わす)などが例示され
る。上記の各2価基の芳香族環は低級アルキル基、低級
アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基またはハロゲ
ン原子などで置換されていてもよい。
本発明で使用される反応性オリゴマーの数平均分子量は
強靭性が求められる用途においては500〜20,000である
ことが好ましく、より好ましくは1000〜15,000である。
一方低応力性が求められる用途においては400〜10,000
が好ましく、より好ましくは400〜5,000である。
強靭性が求められる用途においては500〜20,000である
ことが好ましく、より好ましくは1000〜15,000である。
一方低応力性が求められる用途においては400〜10,000
が好ましく、より好ましくは400〜5,000である。
具体例としては、下式(1)〜(6)で示されるポリア
リールエーテル類、 (式中、nは前記の意味を有し、Ar1は などの芳香族2価基を表わす。)、 (式中、nは前記の意味を有する。)、 HO−Ar1COCH2O−Ar1nOH (3) (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、 (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、 (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、 (式中、nは前記の意味を有し、mは正の数、通常1〜
200を表わす。)、 下式(7)で示されるポリカーボネート類、 (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、下式(8)
で示されるポリアリレート類 (式中、n,Ar1は前記の意味を表わす。)、下式
(9)、(10)で示されるポリアリーレンスルフィド類 (式中、nは前記の意味を有し、Ar2は などの芳香族2価基を表わす。)、 (式中、n,Ar2は前記の意味を有する。)、などが挙げ
られる。中でも前記式(1)あるいは(2)で表わされ
るオリゴマーが特に好ましい。
リールエーテル類、 (式中、nは前記の意味を有し、Ar1は などの芳香族2価基を表わす。)、 (式中、nは前記の意味を有する。)、 HO−Ar1COCH2O−Ar1nOH (3) (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、 (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、 (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、 (式中、nは前記の意味を有し、mは正の数、通常1〜
200を表わす。)、 下式(7)で示されるポリカーボネート類、 (式中、n,Ar1は前記の意味を有する。)、下式(8)
で示されるポリアリレート類 (式中、n,Ar1は前記の意味を表わす。)、下式
(9)、(10)で示されるポリアリーレンスルフィド類 (式中、nは前記の意味を有し、Ar2は などの芳香族2価基を表わす。)、 (式中、n,Ar2は前記の意味を有する。)、などが挙げ
られる。中でも前記式(1)あるいは(2)で表わされ
るオリゴマーが特に好ましい。
これらの反応性オリゴマーはいずれも公知の方法で製造
することができるが、例えば、前記式(1)〜(5)で
示される反応性オリゴマーはジメチルスルフォキサイ
ド、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、
テトラヒドロフラン等の溶媒中で、レゾルシン、ハイド
ロキノン、ビスフェノールAあるいはビスフェノールS
等のビスフェノールのジアルカリ金属塩を形成させ、次
いで4,4′−ジクロロジフェニルスルフォン、ジクロロ
メタン、4,4′−ジフルオロベンゾフェノンあるいはp
−キシレンジクロライド、2−フェノキシ−4,6−ジク
ロロ−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ジクロロ
−s−トリアジンなどのジハロゲン化物を反応させて得
られる。分子末端をフェノール性水酸基にするためビス
フェノールとジハロゲン化物のモル比については、ビス
フェノールが過剰になるように選ぶ。
することができるが、例えば、前記式(1)〜(5)で
示される反応性オリゴマーはジメチルスルフォキサイ
ド、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、
テトラヒドロフラン等の溶媒中で、レゾルシン、ハイド
ロキノン、ビスフェノールAあるいはビスフェノールS
等のビスフェノールのジアルカリ金属塩を形成させ、次
いで4,4′−ジクロロジフェニルスルフォン、ジクロロ
メタン、4,4′−ジフルオロベンゾフェノンあるいはp
−キシレンジクロライド、2−フェノキシ−4,6−ジク
ロロ−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ジクロロ
−s−トリアジンなどのジハロゲン化物を反応させて得
られる。分子末端をフェノール性水酸基にするためビス
フェノールとジハロゲン化物のモル比については、ビス
フェノールが過剰になるように選ぶ。
前記式(6)で示される反応性オリゴマーは、2,6−キ
シレノールと2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)プロパンをベンゼン、トルエン、クロロホ
ルム等の溶媒中で、銅−ピリジン錯体触媒を用いて、酸
素共存下に酸化重合して得られる。
シレノールと2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)プロパンをベンゼン、トルエン、クロロホ
ルム等の溶媒中で、銅−ピリジン錯体触媒を用いて、酸
素共存下に酸化重合して得られる。
前記式(7)で示される反応性オリゴマーは、レゾルシ
ン、ハイドロキノン、あるいはビスフェノールA等のビ
スフェノールと炭酸ジフェニルとをフェノールを留去し
ながら、エステル交換することによって得られる。この
場合も分子末端をフェノール性水酸基にするため、ビス
フェノールと炭酸ジフェニルのモル比は、ビスフェノー
ルを過剰に選ぶ。
ン、ハイドロキノン、あるいはビスフェノールA等のビ
スフェノールと炭酸ジフェニルとをフェノールを留去し
ながら、エステル交換することによって得られる。この
場合も分子末端をフェノール性水酸基にするため、ビス
フェノールと炭酸ジフェニルのモル比は、ビスフェノー
ルを過剰に選ぶ。
前記式(8)で示される反応性オリゴマーは、塩素化ビ
フェニル、ベンゾフェノン、ニトロベンゼン等の溶媒中
で、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA等
のビスフェノールとテレフタル酸クロライド、イソフタ
ル酸クロライド等の二価の酸クロライドを、脱塩化水素
剤の共存下に反応して得られる。上記と同じ目的で、仕
込み量についてはビスフェノールを酸クロライドより過
剰に選ぶ。
フェニル、ベンゾフェノン、ニトロベンゼン等の溶媒中
で、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA等
のビスフェノールとテレフタル酸クロライド、イソフタ
ル酸クロライド等の二価の酸クロライドを、脱塩化水素
剤の共存下に反応して得られる。上記と同じ目的で、仕
込み量についてはビスフェノールを酸クロライドより過
剰に選ぶ。
前記式(9),(10)で示される反応性オリゴマーは、
N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホスホル
アミド、スルフォラン、ジメチルアセトアミド等の溶媒
中で、ジクロロベンゼン、クロロニトロベンゼン及び硫
化ナトリウムを反応させ、続いて末端ニトロ基を、還
元、ジアゾ化、加水分解の工程を経て、水酸基に換える
ことにより得ることができる。ジクロロベンゼンとクロ
ロニトロベンゼンのモル比により、得られるオリゴマー
の分子量を変えることができる。
N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホスホル
アミド、スルフォラン、ジメチルアセトアミド等の溶媒
中で、ジクロロベンゼン、クロロニトロベンゼン及び硫
化ナトリウムを反応させ、続いて末端ニトロ基を、還
元、ジアゾ化、加水分解の工程を経て、水酸基に換える
ことにより得ることができる。ジクロロベンゼンとクロ
ロニトロベンゼンのモル比により、得られるオリゴマー
の分子量を変えることができる。
本発明の必須成分の1つであるエポキシ樹脂は、分子中
に少くとも三個のエポキシ基を有するものであり、これ
らについて例示すると、p−アミノフェノール、m−ア
ミノフェノール、4−アミノ−m−クレゾール、6−ア
ミノ−m−クレゾール、4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニル
エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−
アミノフェノキシフェニル)プロパン、p−フェニレン
ジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−トルエンジ
アミン、2,6−トルエンジアミン、p−キシリレンジア
ミン、m−キシリレンジアミン、1,4−シクロヘキサン
−ビス(メチルアミン)、1,3−シクロヘキサン−ビス
(メチルアミン)等から誘導されるアミン系エポキシ樹
脂、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒドの反
応生成物であるノボラック樹脂から誘導されるノボラッ
ク系エポキシ樹脂、フロログリシン、トリス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン等の三価以上のフェノー
ル類から誘導されるグリシジルエーテル化合物、その
他、トリグリシジルイソシアヌレート、2,4,6−トリグ
リシジル−s−トリアジン、またはこれらのゴム、ウレ
タン変性化合物等があり、これらのエポキシ樹脂の一種
または二種以上が使用されるが、これらに限定されるも
のではない。また中でも特に好ましいエポキシ樹脂は、
強靭性が求められる複合材料用途においては、アミン系
エポキシ樹脂であり、低応力性が求められる封止用途に
おいては、ノボラック系エポキシ樹脂である。
に少くとも三個のエポキシ基を有するものであり、これ
らについて例示すると、p−アミノフェノール、m−ア
ミノフェノール、4−アミノ−m−クレゾール、6−ア
ミノ−m−クレゾール、4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニル
エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−
アミノフェノキシフェニル)プロパン、p−フェニレン
ジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−トルエンジ
アミン、2,6−トルエンジアミン、p−キシリレンジア
ミン、m−キシリレンジアミン、1,4−シクロヘキサン
−ビス(メチルアミン)、1,3−シクロヘキサン−ビス
(メチルアミン)等から誘導されるアミン系エポキシ樹
脂、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒドの反
応生成物であるノボラック樹脂から誘導されるノボラッ
ク系エポキシ樹脂、フロログリシン、トリス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン等の三価以上のフェノー
ル類から誘導されるグリシジルエーテル化合物、その
他、トリグリシジルイソシアヌレート、2,4,6−トリグ
リシジル−s−トリアジン、またはこれらのゴム、ウレ
タン変性化合物等があり、これらのエポキシ樹脂の一種
または二種以上が使用されるが、これらに限定されるも
のではない。また中でも特に好ましいエポキシ樹脂は、
強靭性が求められる複合材料用途においては、アミン系
エポキシ樹脂であり、低応力性が求められる封止用途に
おいては、ノボラック系エポキシ樹脂である。
本発明においては、上記の分子中に三個以上のエポキシ
基を有するエポキシ樹脂に加えて、分子中に二個のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂を、併用することも可能で
ある。このようなエポキシ樹脂について例示すると、例
えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ハイドロキ
ノン、レゾルシン等の二価フェノール類またはテトラブ
ロムビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類
から誘導されるジグリシジルエーテル化合物、p−オキ
シ安息香酸、m−オキシ安息香酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸等の芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジ
ルエステル系化合物、5,5−ジメチル・ヒダントイン等
から誘導されるヒダントイン系エポキシ樹脂、2,2−ビ
ス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビ
ス[4−(2,3−エポキシプロピル)シクロヘキシル]
プロパン、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂、そ
の他、N,N−ジグリシジルアニリン等があり、これらの
エポキシ樹脂の一種または二種以上が使用される。
基を有するエポキシ樹脂に加えて、分子中に二個のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂を、併用することも可能で
ある。このようなエポキシ樹脂について例示すると、例
えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ハイドロキ
ノン、レゾルシン等の二価フェノール類またはテトラブ
ロムビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類
から誘導されるジグリシジルエーテル化合物、p−オキ
シ安息香酸、m−オキシ安息香酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸等の芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジ
ルエステル系化合物、5,5−ジメチル・ヒダントイン等
から誘導されるヒダントイン系エポキシ樹脂、2,2−ビ
ス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビ
ス[4−(2,3−エポキシプロピル)シクロヘキシル]
プロパン、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂、そ
の他、N,N−ジグリシジルアニリン等があり、これらの
エポキシ樹脂の一種または二種以上が使用される。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記のエポキシ樹脂お
よび反応性オリゴマーを常法によって混合して得られる
が、エポキシ樹脂及び反応性オリゴマーに加えて、公知
の硬化剤を混合してもよい。このような公知の硬化剤と
してはジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、芳
香族アミンフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボ
ラック樹脂、その他脂肪族、脂環族の各種アミン等の1
種または2種以上の用いられる。中でも好ましい硬化剤
は、強靭性が求められる複合材料用途で芳香族アミンで
あり、低応力性が求められる封止用途においては、フェ
ノールノボラック樹脂あるいはクレゾールノボラック樹
脂である。
よび反応性オリゴマーを常法によって混合して得られる
が、エポキシ樹脂及び反応性オリゴマーに加えて、公知
の硬化剤を混合してもよい。このような公知の硬化剤と
してはジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、芳
香族アミンフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボ
ラック樹脂、その他脂肪族、脂環族の各種アミン等の1
種または2種以上の用いられる。中でも好ましい硬化剤
は、強靭性が求められる複合材料用途で芳香族アミンで
あり、低応力性が求められる封止用途においては、フェ
ノールノボラック樹脂あるいはクレゾールノボラック樹
脂である。
芳香族アミンとしては、4,4′−ジアミノジフェニルス
ルフォン、3,3′−ジアミノジフェニルスルフォン、4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、m−フェニレンジアミン、p−フェニ
レンジアミン、4,4′−メチレン−ビス−オルトクロル
アニリン、テトラクロロジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノスチルベン、4,4′−ジアミノジフェニル
スルフィド、m−キシリレンジアミン、p−キシリレン
ジアミン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3′−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、
5−アミノ−1−(4′−アミノフェニル)−1,3,3−
トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4′−アミノ
フェニル)−1,3,3−トリメチルインダン等が例示さ
れ、これらの一種または二種以上が使用される。
ルフォン、3,3′−ジアミノジフェニルスルフォン、4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、m−フェニレンジアミン、p−フェニ
レンジアミン、4,4′−メチレン−ビス−オルトクロル
アニリン、テトラクロロジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノスチルベン、4,4′−ジアミノジフェニル
スルフィド、m−キシリレンジアミン、p−キシリレン
ジアミン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3′−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、
5−アミノ−1−(4′−アミノフェニル)−1,3,3−
トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4′−アミノ
フェニル)−1,3,3−トリメチルインダン等が例示さ
れ、これらの一種または二種以上が使用される。
本発明においては反応性オリゴマーは、その水酸基と、
エポキシ樹脂のエポキシ基がほぼ当量になるように用い
られるが、公知の硬化剤が使用される場合は、反応性オ
リゴマーの水酸基と公知の硬化剤の官能基の合計がエポ
キシ基とほぼ当量になるように用いられる。
エポキシ樹脂のエポキシ基がほぼ当量になるように用い
られるが、公知の硬化剤が使用される場合は、反応性オ
リゴマーの水酸基と公知の硬化剤の官能基の合計がエポ
キシ基とほぼ当量になるように用いられる。
また、本発明の目的の達成には、反応性オリゴマーは、
エポキシ樹脂、反応性オリゴマーおよび公知の硬化剤を
併用する場合はその硬化剤を含めた合計重量に対して20
〜80重量%用いられる。より好ましい範囲は20〜70重量
%である。
エポキシ樹脂、反応性オリゴマーおよび公知の硬化剤を
併用する場合はその硬化剤を含めた合計重量に対して20
〜80重量%用いられる。より好ましい範囲は20〜70重量
%である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要により、酸化促進
剤、強靭性の優れた熱可塑性樹脂などを含有することが
できる。
剤、強靭性の優れた熱可塑性樹脂などを含有することが
できる。
硬化促進剤としては、従来より公知である三級アミン、
フェノール化合物、イミダゾール類、その他ルイス酸な
どが例示される。
フェノール化合物、イミダゾール類、その他ルイス酸な
どが例示される。
熱可塑性樹脂としては (式中、lは正の数) などが例示されるが、これらの好ましい分子量は20000
以上である。
以上である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成形、積層、接着剤、
繊維強化複合材料用マトリックス樹脂等に用いられて、
優れた低応力性、強靭性あるいは耐衝撃性等の特性を発
揮するが、必要に応じて増量剤、充填剤あるいは顔料等
が並用される。例を挙げればガラス繊維、炭素繊維、ア
ルミナ繊維、アスベスト繊維、アラミド繊維、シリカ、
炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、カオリン、二酸化
チタン、酸化亜鉛、雲母、バライト、カーボンブラッ
ク、ポリエチレン粉、ポリプロピレン粉、アルミニウム
粉、鉄粉、銅粉等がある。
繊維強化複合材料用マトリックス樹脂等に用いられて、
優れた低応力性、強靭性あるいは耐衝撃性等の特性を発
揮するが、必要に応じて増量剤、充填剤あるいは顔料等
が並用される。例を挙げればガラス繊維、炭素繊維、ア
ルミナ繊維、アスベスト繊維、アラミド繊維、シリカ、
炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、カオリン、二酸化
チタン、酸化亜鉛、雲母、バライト、カーボンブラッ
ク、ポリエチレン粉、ポリプロピレン粉、アルミニウム
粉、鉄粉、銅粉等がある。
<発明の効果> 特に、本発明のエポキシ樹脂組成物を、炭素繊維などの
高強度・高弾性率繊維で強化した場合に、以下に述べる
ような有用な材料が得られる。炭素繊維強化エポキシ樹
脂は、航空機用などの軽量・高純度、高弾性率構造材と
して、重要になって来ているが、靭性が乏しく、従って
耐衝撃性に劣り、また、一旦生じた亀裂は容易に拡大し
て材料の致命的破壊につながると云う欠点があった。さ
らに、最近、炭素繊維自体の破断伸度と強度が大巾に改
良されて向上したにもかかわらず、これでエポキシ樹脂
を強化して得られる複合材料の破断伸度、従って強度が
向上しないという不都合も見い出されていた。用いるエ
ポキシ樹脂組成物を柔軟なものに変えて、これらの問題
を解決しようとする試みもなされたが、その場合には複
合材料が高温で剛性を失なうというあらたな問題が生
じ、成功しなかった。本発明のエポキシ樹脂組成物を用
いることにより、これらの問題がすべて解消することを
見い出した。すなわち、本発明のエポキシ樹脂組成物を
炭素繊維で強化して得られる複合材料は耐衝撃性と、破
壊伝播に要するエネルギーが大きく、また破断伸度の特
に大きい炭素繊維を用いた複合材料は極めて大きい引張
り強度を有することが見い出された。
高強度・高弾性率繊維で強化した場合に、以下に述べる
ような有用な材料が得られる。炭素繊維強化エポキシ樹
脂は、航空機用などの軽量・高純度、高弾性率構造材と
して、重要になって来ているが、靭性が乏しく、従って
耐衝撃性に劣り、また、一旦生じた亀裂は容易に拡大し
て材料の致命的破壊につながると云う欠点があった。さ
らに、最近、炭素繊維自体の破断伸度と強度が大巾に改
良されて向上したにもかかわらず、これでエポキシ樹脂
を強化して得られる複合材料の破断伸度、従って強度が
向上しないという不都合も見い出されていた。用いるエ
ポキシ樹脂組成物を柔軟なものに変えて、これらの問題
を解決しようとする試みもなされたが、その場合には複
合材料が高温で剛性を失なうというあらたな問題が生
じ、成功しなかった。本発明のエポキシ樹脂組成物を用
いることにより、これらの問題がすべて解消することを
見い出した。すなわち、本発明のエポキシ樹脂組成物を
炭素繊維で強化して得られる複合材料は耐衝撃性と、破
壊伝播に要するエネルギーが大きく、また破断伸度の特
に大きい炭素繊維を用いた複合材料は極めて大きい引張
り強度を有することが見い出された。
ここで用いられる炭素繊維は、どのようなものでもよい
が引張り強度150kgf/mm2以上、弾性率15,000kgf/mm2以
上のものが特に有効である。複合材料における繊維の体
積分率は20〜80%が最適である。また炭素繊維に限ら
ず、同様の機械的性質を有するアルミナ繊維、炭化ケイ
素繊維、アラミド繊維なども用いることができる。
が引張り強度150kgf/mm2以上、弾性率15,000kgf/mm2以
上のものが特に有効である。複合材料における繊維の体
積分率は20〜80%が最適である。また炭素繊維に限ら
ず、同様の機械的性質を有するアルミナ繊維、炭化ケイ
素繊維、アラミド繊維なども用いることができる。
また封止用途においては、シリカ、炭酸カルシウム、酸
化アンチモン、カオリン、二酸化チタン、ポリエチレン
粉、ポリプロピレン粉等を充填剤に用いて、耐熱性、耐
湿性を低下させることなく、優れた低応力性が達成され
る。
化アンチモン、カオリン、二酸化チタン、ポリエチレン
粉、ポリプロピレン粉等を充填剤に用いて、耐熱性、耐
湿性を低下させることなく、優れた低応力性が達成され
る。
以下実施例及び比較例に基づいて、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお以下において特に明示しない限り、単位は全て
重量部である。
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお以下において特に明示しない限り、単位は全て
重量部である。
合成例1 撹拌装置、温度計、冷却分液装置のついたフラスコにレ
ゾルシン66.1部、ジメチルスルフォキサイド402部、ク
ロルベンゼン613部、48%カ性ソーダ100.0部を仕込み、
次に窒素置換を十分行いながら115℃まで昇温した。115
℃で共沸脱水を開始し140℃まで共沸脱水を続けた。共
沸脱水終了後引き続いて160℃まで昇温を行い、クロル
ベンゼンを留去した。
ゾルシン66.1部、ジメチルスルフォキサイド402部、ク
ロルベンゼン613部、48%カ性ソーダ100.0部を仕込み、
次に窒素置換を十分行いながら115℃まで昇温した。115
℃で共沸脱水を開始し140℃まで共沸脱水を続けた。共
沸脱水終了後引き続いて160℃まで昇温を行い、クロル
ベンゼンを留去した。
クロルベンゼンを留去した後、一且つ50℃以下に冷却
し、この温度で4,4′−ジクロロジフェニルスルフォン1
60.8部を仕込み、160℃まで昇温してこの温度で8時間
重合反応を行った。重合反応終了後100℃まで冷却し、
塩酸で過剰のカ性ソーダを中和した後、水中に沈澱して
樹脂を取り出した。
し、この温度で4,4′−ジクロロジフェニルスルフォン1
60.8部を仕込み、160℃まで昇温してこの温度で8時間
重合反応を行った。重合反応終了後100℃まで冷却し、
塩酸で過剰のカ性ソーダを中和した後、水中に沈澱して
樹脂を取り出した。
このようにして得られたレゾルシン系ポリスルフォン
は、末端水酸基の分析により数平均分子量は4,700と求
められた。
は、末端水酸基の分析により数平均分子量は4,700と求
められた。
合成例2 合成例1のレゾルシンをビスフェノールA102.7部4,4′
−ジクロロジフェニルスルフォンの使用量を100.5部に
かえて、合成例1と同様の反応を行った。得られたビス
フェノール系ポリスルフォンの分子量は1,800であっ
た。
−ジクロロジフェニルスルフォンの使用量を100.5部に
かえて、合成例1と同様の反応を行った。得られたビス
フェノール系ポリスルフォンの分子量は1,800であっ
た。
合成例3 撹拌装置、温度計のついたフラスコにレゾルシン88.1
部、炭酸ジフェニル163.2部及び4−(N,N−ジメチルチ
ルアミノ)ピリジン0.0098部を仕込み、100℃で1時間
溶融した。その後減圧を開始し、減圧度を徐々に高くす
ると同時に、温度も徐々に高くしてゆき、最終的は減圧
度2mmHg温度300℃で、フェノールの留去を終了してレゾ
ルシン系ポリカーボネートを得た。末端水酸基の分析に
より分子量は2,900と求められた。
部、炭酸ジフェニル163.2部及び4−(N,N−ジメチルチ
ルアミノ)ピリジン0.0098部を仕込み、100℃で1時間
溶融した。その後減圧を開始し、減圧度を徐々に高くす
ると同時に、温度も徐々に高くしてゆき、最終的は減圧
度2mmHg温度300℃で、フェノールの留去を終了してレゾ
ルシン系ポリカーボネートを得た。末端水酸基の分析に
より分子量は2,900と求められた。
合成例4 撹拌装置、温度計、冷却分液装置のついたフラスコにビ
スフェノールA91.3部、ジメチルスルフォキサイド240
部、トルエン72部、48%カ性ソーダ66.7部を仕込み、次
に窒素置換を十分行いながら100℃まで昇温した。100℃
で共沸脱水を開始し140℃まで共沸脱水を続けた。その
後85℃まで冷却し、同温度で塩化メチレン32.6部とジメ
チルスルフォキサイド30部の混合液を2時間かけて滴下
し、滴下後100℃で1時間保持した。反応後過剰のカ性
ソーダを塩酸で中和した後、イソプロパノールに沈澱し
て樹脂を取り出した。このようにして得られたビスフェ
ノール系ポリフォルマールの分子量は、末端水酸基の分
析により6,000と求められた。
スフェノールA91.3部、ジメチルスルフォキサイド240
部、トルエン72部、48%カ性ソーダ66.7部を仕込み、次
に窒素置換を十分行いながら100℃まで昇温した。100℃
で共沸脱水を開始し140℃まで共沸脱水を続けた。その
後85℃まで冷却し、同温度で塩化メチレン32.6部とジメ
チルスルフォキサイド30部の混合液を2時間かけて滴下
し、滴下後100℃で1時間保持した。反応後過剰のカ性
ソーダを塩酸で中和した後、イソプロパノールに沈澱し
て樹脂を取り出した。このようにして得られたビスフェ
ノール系ポリフォルマールの分子量は、末端水酸基の分
析により6,000と求められた。
実施例1,2,3,4 比較例1 配合量を表1に示すように選び、100℃でロール混練を
十分行った後、冷却して粉砕した。このものを使って、
150℃、100kg/cm3の条件で30分プレス成形を行い、その
後180℃で6時間後硬化を行って、評価用サンプルを作
成した。合わせて硬化物の物性についても同表にまとめ
る。
十分行った後、冷却して粉砕した。このものを使って、
150℃、100kg/cm3の条件で30分プレス成形を行い、その
後180℃で6時間後硬化を行って、評価用サンプルを作
成した。合わせて硬化物の物性についても同表にまとめ
る。
実施例5、比較例2 上記実施例1及び比較例1の樹脂組成物をマトリックス
とし、引張り強度=420kgf/mm2、弾性率=24,000kgf/mm
2、破断伸び=1.8%の炭素繊維を60体積%含む、一方向
強化複合材料を作成した。それぞれ実施例5及び比較例
2として、表2に物性をまとめる。
とし、引張り強度=420kgf/mm2、弾性率=24,000kgf/mm
2、破断伸び=1.8%の炭素繊維を60体積%含む、一方向
強化複合材料を作成した。それぞれ実施例5及び比較例
2として、表2に物性をまとめる。
合成例5 合成例1のレゾルシンを93.6部、ジメチルスルフォキサ
イドを434部、クロロベンゼンを669部、48%カ性ソーダ
を137.9部、4,4′−ジクロロジフェニルスルフォンを17
0.9部にかえて、合成例1と同様の反応を行った。得ら
れたレゾルシン系ポリスルフォンの分子量は1040であっ
た。
イドを434部、クロロベンゼンを669部、48%カ性ソーダ
を137.9部、4,4′−ジクロロジフェニルスルフォンを17
0.9部にかえて、合成例1と同様の反応を行った。得ら
れたレゾルシン系ポリスルフォンの分子量は1040であっ
た。
合成例6 合成例5のレゾルシンをビシフェノールA148.4部4,4′
−ジクロロジフェニルスルフォンの使用量を118.6部に
かえて、合成例5と同様の反応を行った。得られたビス
フェノール系ポリスルフォンの分子量は1040であった。
−ジクロロジフェニルスルフォンの使用量を118.6部に
かえて、合成例5と同様の反応を行った。得られたビス
フェノール系ポリスルフォンの分子量は1040であった。
合成例7 合成例6のビスフェノールAおよび4,4′−ジクロロジ
フェニルスルフォンの使用量をそれぞれ159.6部および1
00.5部にかえて、合成例6と同様の反応を行なった。得
られたビスフェノール系ポリスルフォンの分子量は680
であった。
フェニルスルフォンの使用量をそれぞれ159.6部および1
00.5部にかえて、合成例6と同様の反応を行なった。得
られたビスフェノール系ポリスルフォンの分子量は680
であった。
実施例6〜9 比較例3 オルソクレゾールノボラック(住友化学製、エポキシ当
量197)、フェノールノボラック(OH当量110)、合成例
5〜7で得られた反応性オリゴマー、DBU(サアボット
製)、シリカ(林化成製、Hi−Silex)、シランカップ
リング剤(東レシリコーン社製SH6040)及びカルナヴァ
ワックスを第3表に示すような配合量によりロール混練
を110℃で充分行なった後冷却粉砕した。このものを使
って175℃、70kg/cm2の条件で5分間トランスファー成
形を行ない、その後180℃で5時間後硬化を行なって、
評価用サンプルを作製した。成形物について種々の試験
を実施し、その結果を第3表に示した。第3表中曲げ試
験はJIS K−6911に従がって行なった。ガラス転移点
及び線膨張係数はTMA法により測定を行なった。また吸
水率は121℃、100%RH、100時間後の値である。
量197)、フェノールノボラック(OH当量110)、合成例
5〜7で得られた反応性オリゴマー、DBU(サアボット
製)、シリカ(林化成製、Hi−Silex)、シランカップ
リング剤(東レシリコーン社製SH6040)及びカルナヴァ
ワックスを第3表に示すような配合量によりロール混練
を110℃で充分行なった後冷却粉砕した。このものを使
って175℃、70kg/cm2の条件で5分間トランスファー成
形を行ない、その後180℃で5時間後硬化を行なって、
評価用サンプルを作製した。成形物について種々の試験
を実施し、その結果を第3表に示した。第3表中曲げ試
験はJIS K−6911に従がって行なった。ガラス転移点
及び線膨張係数はTMA法により測定を行なった。また吸
水率は121℃、100%RH、100時間後の値である。
これらの測定結果より、実施例6〜9は比較例3に比
べ、低応力性に優れ、かつ耐熱性及び耐湿性に於いても
優れた性能を有していることが確認された。
べ、低応力性に優れ、かつ耐熱性及び耐湿性に於いても
優れた性能を有していることが確認された。
フロントページの続き (72)発明者 神尾 邦政 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 高岸 壽男 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 中村 宏 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−53973(JP,A) 特開 昭57−125245(JP,A) 特開 昭58−49718(JP,A) 特開 昭58−222108(JP,A) 特開 昭60−18556(JP,A) 特開 昭60−15420(JP,A) 特公 昭46−17067(JP,B1)
Claims (12)
- 【請求項1】1分子当り3個以上のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂(A)、および分子中に−O−または−S
−結合で結合された芳香族残基を有し、かつ分子の両末
端にフェノール性水酸基を有する反応性オリゴマー
(B)からなるエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】エポキシ硬化剤(C)を含有する特許請求
の範囲第1項記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】反応性オリゴマーの量がエポキシ樹脂およ
び反応性オリゴマーの量の合計重量に対して20〜80重量
%である特許請求の範囲第1項記載のエポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項4】反応性オリゴマーの量がエポキシ樹脂、反
応性オリゴマーおよびエポキシ硬化剤の合計重量に対し
て20〜80重量%である特許請求の範囲第2項記載のエポ
キシ樹脂組成物。 - 【請求項5】エポキシ樹脂がアミン系エポキシ樹脂であ
る特許請求の範囲第3項記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項6】エポキシ樹脂がアミン系エポキシ樹脂であ
る特許請求の範囲第4項記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項7】エポキシ硬化剤が芳香族アミンである、特
許請求範囲第4項記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項8】エポキシ硬化剤が芳香族アミンである、特
許請求範囲第6項記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項9】エポキシ樹脂がノボラック系エポキシ樹脂
である、特許請求範囲第3項記載のエポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項10】エポキシ樹脂がノボラック系エポキシ樹
脂である、特許請求範囲第4項記載のエポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項11】エポキシ硬化剤が、フェノールノボラッ
ク樹脂あるいはクレゾールノボラック樹脂である、特許
請求範囲第10項記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項12】反応性オリゴマーが分子中に−SO2−結
合を有するオリゴマーである特許請求の範囲第3項、第
5項、第8項、第9項および第11項記載のエポキシ樹脂
組成物。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE86303164T DE3688986T2 (de) | 1985-04-25 | 1986-04-25 | Epoxydharzzusammensetzung. |
EP86303164A EP0199606B1 (en) | 1985-04-25 | 1986-04-25 | Epoxy resin composition |
US07/298,858 US4855339A (en) | 1985-04-25 | 1989-01-19 | Epoxy resin composition |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60-89779 | 1985-04-25 | ||
JP8977985 | 1985-04-25 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6230118A JPS6230118A (ja) | 1987-02-09 |
JPH0694499B2 true JPH0694499B2 (ja) | 1994-11-24 |
Family
ID=13980159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61045665A Expired - Fee Related JPH0694499B2 (ja) | 1985-04-25 | 1986-03-03 | エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0694499B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0696632B2 (ja) * | 1988-12-23 | 1994-11-30 | 帝人株式会社 | エポキシ系ポリマーアロイ成形物の製造法 |
JP5221076B2 (ja) * | 2006-09-22 | 2013-06-26 | 出光興産株式会社 | 末端に反応基を有するポリカーボネート樹脂を用いた複合材料 |
JP2013245307A (ja) * | 2012-05-28 | 2013-12-09 | Hitachi Ltd | 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた電気機器 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5253973A (en) * | 1975-10-28 | 1977-04-30 | Mitsubishi Electric Corp | Heattresistant preepreg or tape |
JPS57125245A (en) * | 1981-01-28 | 1982-08-04 | Toshiba Corp | Epoxy resin composition |
JPS5849718A (ja) * | 1981-09-19 | 1983-03-24 | Mitsubishi Electric Corp | 耐熱水性樹脂材料用組成物 |
JPS58222108A (ja) * | 1982-06-18 | 1983-12-23 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | エポキシ樹脂組成物の調製方法 |
JPS6018556A (ja) * | 1983-07-12 | 1985-01-30 | Somar Corp | 粉体塗料組成物 |
EP0151553A3 (de) * | 1984-02-03 | 1987-05-27 | Ciba-Geigy Ag | Epoxiharz/Polysulfon-Formmassen für gehärtete Produkte mit ausgezeichneter Riss- und Feuchtigkeitsbeständigkeit |
-
1986
- 1986-03-03 JP JP61045665A patent/JPH0694499B2/ja not_active Expired - Fee Related
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