JPH0694476B2 - 蛋白質の相互分離方法 - Google Patents

蛋白質の相互分離方法

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JPH0694476B2
JPH0694476B2 JP60205873A JP20587385A JPH0694476B2 JP H0694476 B2 JPH0694476 B2 JP H0694476B2 JP 60205873 A JP60205873 A JP 60205873A JP 20587385 A JP20587385 A JP 20587385A JP H0694476 B2 JPH0694476 B2 JP H0694476B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は蛋白質の相互分離方法に関する。
従来の技術 サイトカインやペプチドホルモンなど種々の生理活性蛋
白質の存在が明らかにされ、また近年の遺伝子工学技術
の進歩は、これら生理活性蛋白質の大量生産、臨床への
適用の途を開きつつある。
このような技術は、すでにインターフェロン,インター
ロイキン−,B細胞増殖因子(BGF),B細胞分化因子(BD
F),マイクロファージ活性化因子(MAF),リンホトキ
シン(LT),腫瘍壊死因子(TNF)などのサイトカイ
ン;トランスホーミンググロースファクター(TGF−
α);エリスロポエチン,上皮細胞増殖因子,インスリ
ン,ヒト成長ホルモンなどペプチド蛋白質ホルモン;B型
肝炎ウイルス抗原,インフルエンザ抗原,口蹄疫ウイル
ス抗原,マラリア原虫抗原などのワクチンの開発に有用
な病原性微生物抗原蛋白質;ペプチダーゼ(例、ティシ
ュプラスミノーゲン アクチベーター,ウロキナーゼ,
セラチオペプチダーゼなど)やリゾチームなどの酵素;
ヒト血清アルブミン(HSA)などの血中蛋白成分など各
種生理活性蛋白質の製造に応用されている。
しかし、これらの蛋白質は遺伝子工学手法により製造さ
れるため、しばしば混合物中の他の物質から、最終的に
必要な生産物を分離せねばならないという問題が生じて
いる。特に問題になるのは、必要な蛋白質をコードする
遺伝子の発現により産生する遺伝子産物が、しばしば必
要な蛋白質とそのアミノ末端にメチオニンが付加した第
二番目の蛋白質との混合物であることである。付加され
たメチオニン(Met)は、所望の遺伝子の発現の開始を
指示する翻訳開始コドンATGの発現と、発現産物から付
加したMet基を除く宿主細胞の発現系の不首尾に由来す
るものである。この問題は、原核性宿主および真核性宿
主の両者で生ずるが、とりわけ原核性宿主における遺伝
子の発現においてしばしば生ずる。発現用宿主として大
腸菌を用いた発現系において特に問題となる。
真核細胞および原核細胞の両者における蛋白質合成は、
アミノ酸であるメチオニンをコードするmRNAのコドンAU
Gから開始するので、とりわけ発現用宿主が大腸菌の場
合、蛋白質の発現が必要とする蛋白質をさらにアミノ末
端にメチオニンが付加した類似体(N−Met類似体)と
の分子種の混合物であるかどうか予想できない。
事実、大腸菌のイニシェーション・ファクターIF−3に
おいてアミノ末端にメチオニン残基を持つ分子種と持た
ない分子種の両者が存在すること[ホッペ・ザイラーズ
・ツァイシュリフト・フュア・フィジオリシェ・ヘミー
(Hoppe Seyler′s Z.Physiol.Chem.),354,1415(197
3)]や、大脹菌においては、その全蛋白のアミノ末端
が主としてメチオニンであること(コーン・スタンプ,
アウトラインズ・オブ・バイオケミストリー(Outlines
of Biochemistry)4版,ジョン・ウィリー・アンド・
サンズ,1976年)などが知られている。組換えDNA技術を
用いて製造された蛋白としては、アミノ末端へのメチオ
ニン残基の付加率がヒト成長ホルモンにおいて約100%
[ネイチャー(Nature),293,408(1981)]にも達す
る例が知られている。遺伝子工学技術によると、必要と
する蛋白質に比べそのMet類似体が高比率に産生すると
いう問題が知られている。ネイチャー(Nature),293,
408(1981)においては、ヒト成長ホルモンの製造にお
いて、実察に必要とする蛋白質に比べてそのMet類似体
が多量に得られるということを示している。
必要とする蛋白質とそのN−Met類似体とが混合物とし
て産生する場合、二つの分子種の物理化学的性状におけ
る相違は、あるとしても非常に小さいものであるため、
相互に分離することは、極めて困難なことである。
メチオニン残基は分子量約131で、中程度に疎水性を有
し、かつ解離基を持たないため電気的に中性のアミノ酸
残基である。従って蛋白質のようなそれ自体多数の解離
基や疎水性基および親水性基を有する巨大分子[例えば
133個のアミノ酸残基からなるインターロイキン−2ポ
リペプチド(I;但しXは水素原子)の分子量は約15,420
である]のアミノ末端にメチオニン残基が1残基付加し
ても蛋白質全体の物理化学的性質には通常大きな影響を
及ぼさないと予想され、アミノ末端にメチオニン残基が
付加した分子種と付加していない分子種とを相互に分離
することはきわめて困難であると考えられる。
この難しい問題は、多くの蛋白質において存在し、とり
わけ発現用の宿主として大腸菌を用いて発現する蛋白
質、特に遺伝子工学技術により製造されるインターロイ
キン−2やインターフェロンを、これらのN−Met類似
体から分離する場合において、厳しいものがある。
インターロイキン−2は、マイトーゲンや抗原によって
活性化されたT細胞によって産生されるリンホカインの
1つであり、細胞障害性T細胞やナチュラルキラー細胞
の増殖および分化に必須の因子であってこれらの細胞を
介した免疫反応系において重要な働きをしている。
また、インターフェロン−αは、ウイルスや核酸によっ
て活性化された白血球によって産生されるリンホカイン
の1つであり、細胞に作用してその細胞を抗ウイルス状
態にするという生物活性をもち、感染防禦系や腫瘍免疫
系において重要な働きをしている。
インターロイキン−2やインターフェロン−αはその生
物活性から各種免疫不全症,感染症,悪性腫瘍などの治
療薬として効果的に使用し得ることが期待されている。
現在までにヒト末梢血リンパ球やヒトT細胞白血病株
(JURKAT株)の培養上清から単離された天然型のインタ
ーロイキン−2は、分子量的に異なる幾つかの分子種か
ら成るが、いずれもそのポリペプチド鎖に関しては互い
にきわめて良く似ており、アミノ末端は例外なくアラニ
ン残基から始まることが知られている[特願昭59−1492
48号(昭和59年7月19日出願)明細書(EPC公開第01323
59号公報に対応する);プロシージング・オブ・ナショ
ナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Pro.Natl.Acad.
Sci.USA),81,2543(1984)]。
一方、現在までにヒト白血球の培養上清から単離された
天然型のインターフェロン−αは、10数種のサブタイプ
からなるが、いずれもそのポリペプチド鎖に関しては、
互いにきわめて良く似ており、アミノ末端は例外なくシ
スティン残基から始まることが知られている[アチーフ
・フュア・ビオヘミー・ウンド・ビオフィジッシェ(Ar
ch.Biochem.Biophys.),221,1,(1983)。
本発明者らは、ヒトリンパ球のインターロイキン−2遺
伝子を組換えDNA技術を用いて大腸菌内で発現させるこ
とにより非グリコシル化ヒトインターロイキン−2を製
造することに成功した[特願昭58−225079号(昭和58年
11月28日出願)明細書参照;EPC公開第0145390号公報に
対応する]。該インターロイキン−2は第1図に示すア
ミノ酸配列(該図中、Xは水素原子またはメチオニン残
基を示す)からなるポリペプチド(I)を含有するもの
であり、アミノ末端アミノ酸としてヒト天然型と同じく
アラニン残基から始まる分子種(すなわち、Xは水素原
子)とともに、アミノ末端にメチオニン残基の付加した
メチオニル−アラニン残基から始まる分子種(すなわ
ち、Xはメチオニン残基)を有する。
また、すでに報告されているように[ジャーナル・オブ
・インターフェロン・リサーチ(J.Interferon Re
s.),,381(1981);ジャーナル・オブ・バイオロジ
カル・ケミストリー(J.Biol.Chem.),256,9750(198
1)]、例えば、組換えDNA技術を用いて大腸菌内で発現
させたインターフェロン−αAは第2図に示すアミノ酸
配列からなるポリペプチドを含有する。アミノ末端アミ
ノ酸としては、ヒト天然型と同じくシスティン残基から
始まる分子種(すなわち、Xは水素原子)とともに、ア
ミノ末端にメチオニン残基の付加したメチオニル−シス
ティン残基から始まる分子種(すなわち、Xはメチオニ
ン残基)を有する。
発明が解決しようとする問題点 同じ蛋白質であってもアミノ末端にメチオニン残基の付
加した分子種とそうでない分子種とは蛋白質の高次構造
が相互に異なる可能性があり、両者の間でin vivoおよ
びin vitroでの生物活性や生物学的安定性に差のある可
能性もある。また、メチオニン残基のアミノ末端への付
加が抗原性の増加あるいは減少をもたらす可能性もあり
得よう。従って、生理学上および産業利用上の観点から
アミノ末端にメチオニン残基の付加した分子種とそうで
ない分子種とを分離して両者をそれぞれ実質的に純粋な
形で取り出すことはきわめて意義のあることである。
アミノ末端へのメチオニン残基の付加率は、培養条件や
蛋白質の発現レベルによって左右される可能性がある
[ジャーナル・オブ・インターフェロン・リサーチ(J.
Interferon Res.),,381(1981)]が、メチオニン
残基の付加率を制御し得た例は今までのところ報告され
ていない。さらに蛋白質の精製過程においてもアミノ末
端にメチオニン残基が付加した分子種と付加していない
分子種とを相互に分離した例は今までのところ全く報告
されていない。
本発明者らは(a)インターロイキン−2とさらにその
アミノ末端にメチオニン残基を有するインターロイキン
−2および(b)インターフェロン−αAとさらにその
アミノ末端にメチオニン残基を有するインターフェロン
−αAとの相互分離法として、塩析や溶媒沈澱法などの
溶解度の差を利用する方法,透析法,限外ろ過法,ゲル
ろ過法およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
などの主として分子量の差を利用する方法,抗体との特
異的親和性を利用する方法,逆相高速液体クロマトグラ
フイーなどの疎水性の差を利用する方法などを試みた
が、それらを相互に分離することは全く出来なかった。
問題を解決するための手段 本発明者らは、蛋白質とそのアミノ末端にさらにメチオ
ニン残基を有する蛋白質(N−Met類似体)とを相互に
分離することを目的として鋭意研究を行った結果、それ
らが意外にも相互に異なる等電点を有する事実を発見し
た。メチオニンは電気的に中性のアミノ酸であるため蛋
白質のアミノ末端に付加してもその蛋白質全体の電荷に
は全く影響を及ぼさないと考えられ、従ってインターロ
イキン−2のような蛋白質とそのアミノ末端にさらにメ
チオニン残基を有する蛋白質とが異なる等電点を有する
ことは全く予想外の発見であった。
すなわち、本発明は蛋白質および該蛋白質にメチオニン
残基が付加し、該蛋白質と同様の生理活性を有する蛋白
質(Met−蛋白質)の混合物を等電点の差異に基づく分
離手段に付すことを特徴とする蛋白質と該蛋白質にメチ
オニン残基が付加した蛋白質(Met−蛋白質)との相互
分離方法を提供するものである。
本願明細書において「蛋白質」とは、糖鎖を有するもの
もしくは有さないもののいずれをも含み、また、例えば
化学反応もしくは酵素反応により、化学的または構造的
に修飾されたポリペプチドを包含する、アミノ酸の1次
構造からなる高分子物質を意味する。
また「Met−蛋白質」とは、上記「蛋白質」にさらにメ
チオニン基が付加したものを意味する。本発明は、とり
わけ、所望の蛋白質およびそれと同一もしくは同様の生
理活性を有するMet−蛋白質に係るものである。本発明
における好ましいMet−蛋白質は、所望の蛋白質の生理
活性を奏するに十分な、該蛋白質とのアミノ酸配列上の
類似性を有するものである。本発明は、所望の蛋白質の
そのアミノ末端にさらにメチオニン残基を付加した蛋白
質(N−Met類似体)を包含するMet−蛋白質から蛋白質
を分離する方法およびその生産物に関するものである。
とりわけ、本発明は、そのN−Met類似体からインター
ロイキン−2蛋白質の分離、およびそのN−Met類似体
からインターフェロン−αの分離に関するものである。
本願明細書において「生理活性」とは、生理学的および
免疫学的活性および効果を含むインビボもしくはインビ
トロで生存していてもいなくてもよい細胞,細胞の一
部,細胞もしくは他の生理学的作用に基づく生産物およ
び生物学的物質を含む生体および(または)生理物質へ
の活性または効果を意味する。
上記蛋白質およびそれにメチオニン残基が付加した蛋白
質(Met−蛋白質)の混合物は、通常遺伝子組換え技術
で製造でき、通常大腸菌,枯草菌,酵母,動物細胞を用
いて発現させることにより製造できる。
上記蛋白質としては、各種生理活性蛋白質が挙げられ、
例えば、インターフェロン(IFN;例、IFN−α,IFN−β,
IFN−γなど),インターロイキン(インターロイキン
−1,インターロイキン−2など),B細胞増殖因子(BG
F),B細胞分化因子(BDF),マイクロファージ活性化因
子(MAF),リンホトキシン(LT),腫瘍壊死因子(TN
F)などのサイトカイン;トランスホーミンググロース
ファクター(TGF−α);エリスロポエチン,上皮細胞
増殖因子,インスリン,ヒト成長ホルモンなどペプチド
蛋白質ホルモン;B型肝炎ウイルス抗原,インフルエンザ
抗原,口蹄疫ウイルス抗原,マラリア原虫抗原などの病
原性微生物抗原蛋白質;ペプチダーゼ(例、ティシュプ
ラスミノーゲンアクチベーター,ウロキナーゼ,セラチ
オペプチダーゼなど)やリゾチームなどの酵素;ヒト血
清アルブミン(HSA)などの血中蛋白成分が挙げられ
る。
これら蛋白質の中でも、分子量約3,000〜50,000、とり
わけ約5,000〜30,000のもの、またアミノ酸数として約3
0〜500、とりわけ約50〜300のものに対して、本発明の
蛋白質の相互分離方法は有利に適用ができる。
また蛋白質の等電点が約4〜11とりわけけ、約5〜8の
ものにおいて、有利に相互分離を行うことができ、また
蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基を有する蛋白質との
等電点の差が、約0.01以上、好ましくは約0.1以上とり
わけ0.01〜0.2程度あることが好ましい。
とりわけ、遺伝子組換え技術で製造されたインターロイ
キン−2やインターフェロン−αに対して、有利に本発
明の相互分離方法が適用できる。
ここでインターロイキン−2とは天然のヒトインターロ
イキン−2と同様の生物学的もしくは免疫学的活性例え
ばインターロイキン−2レセプターや抗インターロイキ
ン−2抗体との結合能、を有するものであればいずれで
もよく、具体的には第1図で示されるアミノ酸配列を有
するポリペプチド(I;但しXは水素原子)や、その生物
学的もしくは免疫学的活性に必要な一部分のアミノ酸配
列からなるフラグメントでもよく、例えばポリペプチド
(I)のアミノ末端から1個のアミノ酸(EPC公開91539
号公報)または4個のアミノ酸を欠くフラグメント(特
願昭58−235638号,昭和50年12月13日出願,明細書参
照、特開昭60−126088号公報に対応)やカルボキシル末
端部分の数個のアミノ酸を欠くフラグメントなどが挙げ
られ、さらに上記ポリペプチド(I)の構成アミノ酸の
一部が欠損しているか他のアミノ酸に置換されたもの、
例えば125位のシステイン残基がセリン残基に置換され
たもの(特開昭59−93093号公報)でもよい。これらの
ポリペプチドは、非グリコシル化ポリペプチドであるこ
とが好ましく、とりわけ第1図に示すアミド酸配列を有
するIL−2が好ましい。
以下の本願明細書においては、これらのインターロイキ
ン−2をIL−2と略記し、それらのアミノ末端にさらに
メチオニン残基を有するインターロイキン−2をMet−I
L−2と略記することがある。
ここでインターフェロン−αとは天然のヒトインターフ
ェロン−αと同様の生物学的もしくは免疫学的活性例え
ばインターフェロンαレセプターや抗インターフェロン
α抗体との結合能を有するものであればいずれでもよ
く、例えば第2図で示されるアミノ酸配列を有するポリ
ペプチド(II;但しXは水素原子)が挙げられる。さら
にインターフェロン−αの生物学的もしくは免疫学的活
性に必要な一部分のアミノ酸配列からなるフラグメント
でもよく、たとえばポリペプチド(II)のアミノ末端部
分の数個のアミノ酸を欠くフラグメントやカルボキシル
末端部分の数個のアミノ酸を欠くフラグメントなどが挙
げられ、さらに上記ポリペプチド(II)の構成アミノ酸
の一部が欠損しているか他のアミノ酸に置換されたもの
でもよい。とりわけインターフェロン−αAが好まし
い。これらのポリペプチドは非グリコシル化ポリペプチ
ドであることが好ましい。
以下の本願明細書においては、これらのインターフェロ
ン−αAをIFN−αAと略記し、IFN−αAのアミノ末端
にメチオニン残基を有するIFN−αAをMet−IFN−αA
と略記することがある。
上記蛋白質とそのアミノ末端にさらにメチオニン残基を
有する蛋白質の混合物としては、混合蛋白質として50%
以上、好ましくは80%以上、とりわけ99%以上の純度を
有するものが用いられる。
本発明においては、上記混合物を等電点の差異に基づく
分離手段に付すことによりこれらを相互分離することが
できる。
なお、実施例1記載の方法によれば、IL−2およびMet
−IL−2の等電点はそれぞれ7.7および7.5と算出され
た。
また、実施例6記載の方法によれば、IFN−αAおよびM
et−IFN−αAの等電点は、それぞれ6.2および6.3と算
出された。
本発明における等電点の差異に基づく分離手段として
は、等電点の差が0.01〜0.2程度である蛋白質を相互に
分離する方法であればどんなものでも適用でき、たとえ
ばアンホラインを利用する密度勾配等電点電気泳動法,
ゲル等電点電気泳動法,等速度電気泳動法などの電場の
中で蛋白質を泳動させる方法やクロマトホーカシング
法,FPLC法(Fast Protein Liquid Chromatography),DE
AE(diethylaminoethyl)−,CM(carboxymethyl)−ま
たはSP(スルホプロピル)−イオン交換カラムクロマト
グラフ法などの、溶出カラム等の荷電担体に付加した蛋
白質を、pH勾配または塩濃度勾配を作成して等電点の差
異をもたらす荷電の相異に従って担体から蛋白質を順に
脱離して溶出させる方法など自体公知の方法やこれらを
組合せた方法などが挙がられる。これらの分離法に用い
られる試薬および器具類はいずれも市販されているもの
であり容易に入手可能である。たとえばアンホラインは
LKB社(スエーデン)から、ゲル等電点分離法に用いる
ゲルはセファデックスIEFとしてアァルマシア社から、
またPAG(ポリアクリルアミドゲル)プレートとしてLKB
社から、クロマトホーカシング法の担体および溶出緩衝
液はポリバッファー交換体PBE94,同PBE118やポリバッフ
ァー74,ポリバッファー96としてファルマシア社(スエ
ーデン)から、FPLC法に用いるたとえばモノPカラムや
モノQカラムおよび溶出用緩衝液はファルマシア社か
ら、DEAE−イオン交換体はDEAE−トヨパールとして東洋
曹達工業(株)から、CM−イオン交換体はCM−トヨパー
ルとして東洋曹達工業(株)から、SPイオン交換体はSP
−5PWとして東洋曹達工業(株)からあるいはSP−セフ
ァデックスとしてファルマシア社から入手できる。[メ
ソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymol
ogy,,3−27(1962)]。
市販のたとえばPAGプレート(245×110×1mm,LKB社製)
を用いるゲル等電点電気泳動分離法ではPAGプレートと
してpH3.5.−9.5用プレート,pH5.5−8.5用プレートなど
を、陽極液として1Mリン酸,0.4M HEPES緩衝液などを、
陰極液として1M水酸化ナトリウム,0.1M水酸化ナトリウ
ムなどを使用する。通常プレート1枚あたり10〜1000μ
gの蛋白質をのせて、電力は1〜200W,好ましくは10〜5
0Wで、温度は0〜20℃,好ましくは2〜5℃で泳動を行
う。泳動時間は0.5〜50時間,通常は1.5〜5時間であ
る。
また市販のたとえばモノPカラム(0.5〜20cm,ファルマ
シア社製)を用いるFPLC法では平衝化緩衝液として、た
とえば0.025Mジエタノールアミン−塩酸緩衝液(pH9.
5),0.075Mトリス−酢酸緩衝液(pH9.3)などを用い、
溶出緩衝液として1%(v/v)ファルマライト(8−10.
5)−5.2%(v/v)ポリバッファー96−塩酸緩衝液(pH
7.0〜8.0),10%(v/v)ポリバッファー96−塩酸緩衝液
(pH6.0〜7.0)および10%(v/v)ポリバッファー−96
−酢酸緩衝液(pH6.0〜7.0)などを用いる。通常、0.1
〜10mgの蛋白質をのせて、1〜50ml/hの、好ましくは10
〜30ml/hの流速でFPLCを行う。
クロマトホーカシング法ではゲルとして市販のPBE118お
よびPBE94(ファルマシア社製)などを用い、平衡化緩
衝液として0.025Mトリエチルアミン−塩酸緩衝液(pH1
1.0)0.025Mジエタノールアミン−塩酸緩衝液(pH9.4)
および0.025Mジエタノールアミン−酢酸緩衝液(pH9.
4)などを、溶出緩衝液として2.2%(v/v)ファルマラ
イト(8−10.5)−塩酸緩衝液(pH7.0〜8.0),10%(v
/v)ポリバッファー96−塩酸緩衝液(pH7.0〜8.0)およ
び10%(v/v)ポリバッファー96−酢酸緩衝液(pH6.0〜
7.0)などを用いる。カラムのベッド容積としては蛋白
質1gあたり0.01〜0.1,好ましくは100〜1000mlのものを
用い、流速はSV=0.01〜10,好ましくはSV=0.1〜1.0で
クロマトフォーカシングを行う。カラム温度は0〜30
℃,好ましくは2〜5℃に保つのがよい。
本発明の分離法によれば、蛋白質とそれにメチオニン残
基を付加した蛋白質(Met−蛋白質)はその等電点の差
異に従って、電場中で泳動するかもしくはpH勾配をつけ
たカラム中の担体から順に脱離して溶出されるかして互
いに分離される。特にpH勾配や塩濃度勾配をつけずに、
イオン交換体を用いるイソクラチック溶出法を適用して
も分離しうる。
所望により上記の方法に従って分離した蛋白質のみを含
む画分およびそれにさらにメチオニン残基が付加した蛋
白質を含む画分から実質的に純粋な蛋白質およびそれに
さらにメチオニン残基が付加した蛋白質(Met−蛋白
質)をそれぞれ採取することができる。この目的のため
には、自体公知の塩折法,疎水クロマトグラフ法,ゲル
ろ過法,イオン交換クロマトグラフ法や高速液体クロマ
トグラフ法などの蛋白質の精製に一般的に用いられる方
法を適宜組み合わせて用いればよい。
本発明は、遺伝子工学技術で製造した蛋白質を、そのN
−Met類似体など対応するMet−蛋白質を実質的に含まな
いよう分離することを初めて可能ならしめたものであ
る。本発明により製造される蛋白質は、対応するMet−
蛋白質を重量比で3%以下、好ましくは2%以下、とり
わけ1以下しか含まないのである。
同様に、本発明は遺伝子工学技術で製造したMet−蛋白
質を、その対応する蛋白質を実質的に含まないよう分離
することを初めて可能ならしめたものである。本発明に
より製造されるMet−蛋白質は、対応する蛋白質を重量
比で3%以下、好ましくは2%以下、とりわけ1%以下
しか含まないものである。
これまでMet−IL−2およびMet−IFN−αAを蛋白質と
して分離したとの報告はなく、本発明ははじめて高度に
精製されたMet−IL−2蛋白質およびMet−IFN−αA蛋
白質をも提供するものである。
本発明により製造される蛋白質およびそれにメチオニン
残基が付加した蛋白質(Met−蛋白質)は、いずれも天
然の対応する蛋白質と同様の生物学的もしくは免疫学的
活性を有し、高純度に精製されており夾雑蛋白質、発熱
物質きわめて少ないので注射剤原体等として安全に使用
される。
本発明により得られるIL−2およびMet−IL−2はいず
れも正常なT細胞やナチュラルキラー細胞をその機能を
保持させたまま増殖させる活性を有する。したがって、
本発明により得られるIL−2およびMet−IL−2は、そ
れぞれT細胞やナチュラルキラー細胞をインビトロで長
期にわたり増殖,継代したりクローン化するのに使用で
きる。なお、この性質を利用してヒトIL−2の活性を測
定することができる。
さらに、本発明により得られるIL−2およびMet−IL−
2は、たとえば腫瘍抗原を認識し、破壊する抗原特異的
なキラーT細胞や抗原感作の経験の有無と無関係に腫瘍
を殺す能力をもつところのナチュラルキラー細胞をイン
ビトロで選択的に増殖させることができ、またこのキラ
ーT細胞を生体へ移入する際に、本発明により得られる
IL−2またはMet−IL−2を同時に接種することによ
り、その抗腫瘍効果を増大させることから、温血動物
(例、マウス,ラット,ウサギ,犬,ネコ,ブタ,ウ
マ,ヒツジ,ウシ,人など)の腫瘍の予防,治療や免疫
機能低下疾患の治療のために用いることができる。
本発明により得られるIL−2およびMet−IL−2はそれ
ぞれ夾雑蛋白質による抗原性がなく低毒性である。
本発明により得られるIL−2またはMet−IL−2を腫瘍
の予防,治療剤として用いるには、当該物質を自体公知
の担体と混合希釈して、たとえば注射剤,カプセル剤な
どとして非経口的にまたは経口的に投与することができ
る。さらに、前述したようにインビトロで増殖させたキ
ラーT細胞やナチュラルキラー細胞と共にまたは単独で
使用することができる。
本発明のIL−2およびMet−IL−2は、公知の天然から
分離されたヒトIL−2と実質的に同じ生物活性を有する
のでこれと同様に使用することができ、細胞のIL−2受
容体との解離定数がきわめて小さいことから、極く小量
の投与で良い。
T細胞をインビトロで増殖させる目的に使用するために
は、本発明のIL−2またはMet−IL−2を約0.01〜1ユ
ニット/ml、好ましくは約0.1〜0.5ユニット/mlの濃度で
培地に添加して用いることができる。
インターロイキン−2の生物活性の測定は、インターロ
イキン−2依存性細胞を用いる方法[バイオケミカル・
アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーシ
ョンズ(Biochem.Biophys.Res.Commun.),109,363(19
82)]により行なうことができる。
T細胞をインビトロで増殖させる目的に使用する具体例
としては、たとえば、20%ウシ胎児血清を含むRPMI 16
40培地にヒト末梢血より分離したT細胞(1×106個/m
l)およびX線(1500ラッド)照射したB細胞トランス
フォーマント(1×106個/ml)を加えて37℃,5%CO2
在下で3日間リンパ球混合培養を行なって得られるアロ
抗原感作T細胞を含む細胞浮遊液に本発明のIL−2また
はMet−IL−2を0.1〜0.5ユニット/mlの濃度で加え約一
週間ごとに培地交換しながら約1か月間培養を続ける方
法などが挙げられる。
本発明により得られるIFN−αAおよびMet−IFN−αA
はいずれも細胞に作用してその細胞を抗ウイルス状態に
する活性を有する。なお、この性質を利用してヒトIFN
−αAの活性を測定することができる。
さらに、本発明により得られるIFN−αAおよびMet−IF
N−αAは、抗ウイルス作用だけでなく、細胞増殖抑制
作用,抗体産生抑制作用,ナチュラルキラー活性の増強
作用などを併めもっている。
本発明により得られるIFN−αAおよびMet−IFN−αA
はそれぞれ夾雑蛋白質による抗原性がなく低毒性であ
る。
本発明により得られるIFN−αAまたはMet−IFN−αA
を治療剤として用いるには、当該物質を自体公知の担体
と混合希釈して、たとえば、注射剤,カプセル剤などと
して非経口的にまたは経口的に投与することができる。
投与量は1日当たり1×106〜1×108ユニット,好まし
くは5×107〜6×107ユニットである。
本願明細書,請求の範囲および図面において、アミノ酸
を略号で表示する場合、IUPAC−IUB Commission on
Biochemical Nomenclatureによる略号あるいは当該分
野における慣用略号に基づくものであり、その例を次に
挙げる。また、アミノ酸に関し光学異性体がありうる場
合は、特に明示しなければL−体を示すものとする。
Gly:グリシン Ala:アラニン Val:バリン Leu:ロイシン Ile:イソロイシン Ser:セリン Thr:スレオニン Cys:システイン 1/2Cys:ハーフシスチン mCys:カルボキシメチルシスティン Met:メチオニン Gly:グルタミン酸 Asp:アスパラギン酸 Lys:リジン Arg:アルギニン His:ヒスチジン Phe:フェニールアラニン Tyr:チロシン Trp:トリプトファン Pro:プロリン Asn:アスパラギン Gln:グルタミン Asp/Asn:アスパラギン酸およびアスパラギン Glu/Gln:グルタミン酸およびグルタミン 作用および実施例 以下の実施例および参考例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
なお参考例に開示した形質転換体、エシェリヒア・コリ
(Escherichia coli)DH1/pTF4は財団法人発酵研究所
(IFO)にIFO−14299として、また昭和59年4月6日か
ら通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所(FRI)
にFERM P−7578として寄託され、該寄託がブタペスト
条約に基づく寄託に切換えられて、受託番号FERM BP−6
28として同研究所に保管されている。
また、形質転換体、エシェリヒア・コリN4830/pTB285は
IFOにIFO−14437として、また昭和60年4月30日からFRI
にFERM P−8199として寄託され、該寄託がブタペスト
条約に基づく寄託に切換えられて受託番号FERM BP−85
2として同研究所に保管されている。
実施例1 FPLCによるIL−2とMet−IL−2との分離 参考例1(iv)で得られたIL−2およびMet−IL−2の
混合物である非グリコシル化ヒトインターロイキン−2
を含む0.005M酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.0)(蛋白
質濃度,1.18mg/ml)5ml(5.9mg)を0.025Mジエタノール
アミン−塩酸緩衝液(pH9.4)で平衡化したFPLC用モノ
Pカラム(0.5×20cm,ファルマシア社製)にのせ、つい
で1%(v/v)ファルマライト(8−10.5)−5.2%(v/
v)ポリバッファー9−塩酸緩衝液(pH8.0)を用いてモ
ノPカラムに吸着したタンパク質を溶出した。なおFPLC
は室温下、流速30ml/hで行った。その結果、第2図に示
すようにpH8.0で溶出されるピーク1とpH7.9で溶出され
るピーク2とに分離された。そこで、これらを分取後、
FPLCで用いたポリバッファーを除去するため、トリフル
オロ酢酸−アセトニトリル系を溶出溶媒とする高速液体
クロマトグラフィーを行った。
カラム,ウルトラポアRPSC(1.0×25cm,アルテックス
社,アメリカ);カラム温度,30℃;溶出溶媒A,0.1%ト
リフルオロ酢酸−99.9%水;溶出溶媒B,0.1%トリフル
オロ酢酸−99.9%アセトニトリル;溶出プログラム,0分
(55%A+45%B)−4分(55%A+45%B)−28分
(42%A+58%B)−38分(34%A+66%B)−43分
(20%A+80%B)−44分(55%A+45%B);溶出速
度3.0ml/min。このクロマトグラフイーによって得られ
た溶液をそれぞれ凍結乾燥に付し、白色粉末を得た。FP
LCにおけるピーク1およびピーク2から得られたもの
を、それぞれP1およびP2となずけた。P1の収量は1.12mg
(19.0%),P2の収量は3.01mg(51.0%)であった。
次に得られたP1およびP2について蛋白化学的分析を行っ
た。P1およびP2それぞれ45μg(3nmol)を用い、気相
プロテインシークエンサー(アプライド・バイオシステ
ムズ社製470A型)を用いる自動エンドマン分解法により
P1およびP2のアミノ末端アミノ酸配列を決定した。フェ
ニルチオヒダントインアミノ酸(PTH−アミノ酸)はミ
クロパックSP−C18カラム(バリアン社製)を用いる高
速液体クロマトグラフイーにより同定した。各ステップ
で検出されたPTH−アミノ酸を第1表に示す。
カルボキシル末端アミノ酸の分析は次のようにして行っ
た。すなわちP1およびP2をヒドラジン分解用ガラス管に
とり、無水ヒドラジンを加えて減圧下に封管したのち10
0℃で6時間加熱した。得られたヒドラジン分解物をベ
ンズアルデヒド処理したのち、遊離アミノ酸を日立製83
5型アミノ酸分析計により測定した。その結果、P1およ
びP2ともにスレオニンのみが検出され、回収率はそれぞ
れ34.8%および34.0%であった。このことからP1および
P2のカルボキシル末端アミノ酸はスレオニンと同定され
た。アミノ酸組成分析は4%チオグリコール酸を含む定
沸点塩酸を加えて減圧下に封管後、110℃で24,48,72時
間、加水分解し、日立製835型アミノ酸分析計により実
施した。シスチンおよびシステインは過ギ酸酸化したの
ち、減圧下定沸点塩酸中で24時間加水分解してアミノ酸
分析計によりシステイン酸として定量した。アミノ酸分
析値は24,48および72時間の加水分解で得られた値を平
均して求めた。ただし、セリンおよびスレオニンの値は
加水分解時間を0時間に外挿して求めた。その結果を第
2表に示す。アミノ末端アミノ酸配列分析およびアミノ
酸組成分析の結果から、P1は第1図中X=水素原子で示
される分子種(IL−2)を、P2は第1図中X=メチオニ
ン残基で示される分子種(Met−IL−2)をそれぞれ98
%および99%以上の純度で含んでいることが確認され
た。
次にアンフォラインPAGプレート(LKB社製)を用いてP1
およびP2の等電点を測定した結果を第3図に示す。原料
として用いたIL−2およびMetIL−2の混合物である非
グリコシル化ヒトインターロイキン−2は等電点電気泳
動では2本のバンドを示すのに対し、本実施例で得られ
たP1およびP2は、それぞれ互いに泳動距離の異なる1本
のバンドとして泳動された。また、泳動後のPAGプレー
ト断片のpHを測定することにより、P1(IL−2)の等電
点は7.7、P2(MetIL−2)の等電点は7.5と算出され
た。
さらに、得られたP2に関して以下のようにしてトリプシ
ン消化を行いペプチドマップを得た。すなわち、50μg
のP2を含む0.02M炭酸水素ナトリウム溶液(PH8.0)100
μlに、1.25μgのTPCK−トリプシン(ワシントン社
製,アメリカ)を加えて37℃で28時間反応させた。反応
液に1%(v/v)トリフルオロ酢酸400μlを加えて反応
を停止させた。得られた消化液について下記の条件下で
高速液体クロマトグラフイーを行い第4図に示すマップ
を得た。
高速液体クロマトグラフ:バリアン社(アメリカ)5040
型 カラム:ヌクレオシル5C18(マヘレーナーゲル社製,西
ドイツ) カラム温度:30℃ 溶出溶媒:A液,0.1%トリフルオロ酢酸−99.9%水(v/
v) B液,0.1%トリフルオロ酢酸−99.9%アセト
ニトリル(v/v) 溶出プログラム:0分(85%A+15%B)−15分(72%A
+28%B)−16分(64%A+36%B)−80分(40%A+
60%B)−85分(15%A+85%B) [直線勾配] 溶出速度:3.0ml/分 検出法:オルトフタールアルデヒド法[Anal.,Chem.,4
3,880(1971)]によるポストラベル法 実施例2 クロマトホーカシングによるIL−2とMet−I
L−2との分離 参考例1(iv)で得られたIL−2およびMet−IL−2の
混合物である非グリコシル化ヒトインターロイキン−2
を含む0.005M酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.0)(蛋白
質濃度,1.09mg/ml)500ml(545mg)を0.025Mジエタノー
ルアミン−塩酸緩衝液(pH9.4)で平衡化したPBE94(フ
ァルマシア社製)カラム(2.7×87cm)にのせ、ついで
溶出液として1%(v/v)ファルマライト(8−10.5)
−5.2%(v/v)ポリバッファー96−塩酸緩衝液(pH8.
0)を用いてクロマトホーカシングを行った。なお、こ
の操作は4℃,流速200ml/hで行った。その結果、第5
図に示すように、pH8.5で溶出されるピーク1とpH8.3で
溶出されるピーク2とに分離された。実施例1で示した
同様の方法でポリバッアーを除去した後のタンパクの収
量はピーク1で94.8mg(17.4%),ピーク2で336mg(6
1.6%)であった。また、アミノ末端アミノ酸分析をダ
ンシル化反応後、塩酸加水分解し、生じたダンシルアミ
ノ酸をミクロパックSPカラムを用いる高速液体クロマト
グラフイーで検出する方法で行った結果、ピーク1はIL
−2を99.6%以上の純度でピーク2はMet−IL−2を99.
5%以上の純度で含んでいることが確認された。
実施例3 DEAE−トヨパール イオン交換体クロマトグ
ラフイーによるIL−2とMet−IL−2との分離 参考例1(iv)で得られたIL−2およびMet−IL−2の
混合物である非グリコシル化ヒトインターロイキン−2
を含む0.005M酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.0)蛋白質
濃度1.03mg/ml)10ml(10.3mg)に等容の10mMトリス−
塩酸緩衝液(pH9.0)を加えてpHを8.5に調整したのち、
10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)で平衡化したDEAE−
トヨパール650M(東洋曹達工業(株)製)カラム(1.0
×64cm)にのせ、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)1l
と10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)1lを用いるpH勾配
法で溶出を行った。なお、この操作は4℃,流速100ml/
hで行った。その結果、分離能はFPLCやクロマトフォー
カシングに比べて劣っていたが、2つのピーク(ピーク
1とピーク2)が検出された。それぞれのピークが重な
り合わないように、ピーク1は前半分をピーク2は後半
分を分取した。収量はピーク1で0.82mg(8.0%),ピ
ーク2で1.98mg(19.2%)であった。また、ダンシル法
によるアミノ末端アミノ酸分析の結果、ピーク1はIL−
2を90%以上,ピーク2はMet−IL−2を95%以上含ん
でいることが確認された。
実施例4 FPLCによるIL−2とMet−IL−2との分離: 参考例1(iii)で得られたIL−2およびMet−IL−2を
含む非グリコシル化ヒトインターロイキン−2部分精製
標品5mlを、0.025Mジエタノールアミン−塩酸緩衝液(p
H9.4)で平衡化したFPLC用モノPカラム(0.5×20cm,フ
ァルマシア社製)にのせ、ついで1%(v/v)ファルマ
ライト(8〜10.5)−5.2%(v/v)ポリバッファー96−
塩酸緩衝液(pH8.0)を用いてモノPカラムに吸着した
蛋白質を溶出した。溶出速度:25ml/h,カラム温度:室
温。その結果、IL−2を含む画分(ピーク1)とMet−I
L−2を含む画分(ピーク2)とに分離された。ピーク
1の活性回収率は25%,ピーク2の活性回収率は54%で
あった。
実施例5 SP−5PWカラムによるIL−2とMet−IL−2と
の分離 参考例2で得られたIL−2およびMet−IL−2の混合物
である非グリコシル化ヒトインターロイキン−2を含む
0.005M酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.0,蛋白質濃度1.03
mg/ml)0.5mlを0.025Mリン酸緩衝液(pH7.4)で平衡化
した高速液体クロマトグラフィー用SP−5PWカラム(0.7
5×7.5cm;東洋曹達社製)にのせ0.025Mリン酸緩衝液(p
H7.4)を用いて蛋白質を溶出した。カラム温度は35℃
に、緩衝液の流速は0.5ml/minに設定した。クロマトグ
ラフシステムはバリアン社製550型液体クロマトグラフ
を用いた。
その結果第7図に示すように、非グリコシル化インター
ロイキン−2は2つのピーク(ピークAおよびピーク
B)として溶出された。それぞれのピークを分取し(図
中■で示す)アミノ末端アミノ酸の分析を行った結果、
ピークAはMet−IL−2を、ピークBはIL−2をそれぞ
れ99.5%以上の純度で含んでいることが確認された。
実施例6 FPLCによるIFN−αAとMet−IFN−αAとの
分離 参考例3記載の方法によって得られたIFN−αAおよびM
et−IFN−αAの混合物である非グリコシル化ヒトイン
ターフェロンαAを含む0.12M塩化ナトリウム−0.025M
酢酸アンモニウム緩衝液(pH.0)(蛋白質濃度,2.96mg/
ml)1.0ml(2.96mg)を0.025Mイミダゾール−塩酸緩衝
液(pH6.7)で平衡化したPD−10カラム(1.5×5cm,ファ
ルマシア社製)にのせ脱塩を行った。このようにして得
られた非グリコシル化ヒトインターフェロンαAを含む
溶出液(蛋白質濃度,1.58mg/ml)1.5ml(2.37mg)を0.0
25Mイミダゾール−塩酸緩衝液(pH6.7)で平衡化したFP
LC用モノPカラム(0.5×20cm,ファルマシア社製)にの
せ、ついで10%(V/V)ポリバッファー74−塩酸緩衝液
(pH5.5)を用いてモノPカラムに吸着した蛋白質を溶
出した。なおFPLCは室温下、流速30ml/hで行った。その
結果、第8図に示すようにpH5.6で溶出されるピークI
とpH5.4で溶出されるピークIIとして分離された。そこ
で、これらを分取後、FPLCで用いたポリバッファーを除
去するため、トリフルオロ酢酸−アセトニトリル系を溶
出溶媒とする高速液体クロマトグラフィーを行った。
カラム,ウルトラポアRPSC(1.0×25cm,アルテックス社
製);カラム温度,30℃;溶出溶媒A,0.1%トリフルオロ
酢酸−99.9%水;溶出溶媒B,0.1%トリフルオロ酢酸−9
9.9%アセトニトリル;溶出プログラム,0分(60%A+4
0%B)−45分(45%A+55%B)−46分(60%A+40
%B);溶出速度3.0ml/min。このクロマトグラフィー
によって得られた溶液をそれぞれ凍結乾燥に付し、白色
粉末を得た。FPLCにおけるピークIおよびピークIIから
得られたものを、それぞれPIおよびPIIとなずけた。PI
の収量は0.723mg(24.4%),PIIの収量は0.945mg(31.9
%)であった。
次に得られたPIおよびPIIについて蛋白化学的分析を行
った。PIおよびPIIを還元カルボキシメチル化したの
ち、それぞれ40μg(2.1nmol)を用い、気相プロティ
ンシークエンサー(アプライド・バイオシステムズ社製
470A型)を用いる自動エドマン分解法によりPIおよびPI
Iのアミノ末端アミノ酸配列を決定した。フェニルチオ
ヒダントインアミノ酸(PTH−アミノ酸)はミクロパッ
クSP−C18カラム(バリアン社製)を用いる高速液体ク
ロマトグラフィーにより同定した。各ステップで検出さ
れたPTH−アミノ酸を第3表に示す。
カルボキシル末端アミノ酸の分析を実施例1と同様にし
て行った結果、PIおよびPIIともにグルタミン酸のみが
検出され回収率はそれぞれ12.5%および14.3%であっ
た。
アミノ酸組成分析を実施例1と同様にして行った結果を
第4表に示す。アミノ末端アミノ酸配列分析およびアミ
ノ酸組成分析の結果から、PIは第2図中X=メチオニン
残基で示される分子種(Met−IFN−αA)を、PIIは第
2図中X=水素原子で示される分子種(IFN−αA)を
それぞれ98%以上の純度で含んでいることが確認され
た。
また、アンフォラインPAGプレート(LKB社製)を用いて
PIおよびPIIの等電点を測定した結果、PI(Met−IFN−
αA)の等電点は6.3,PII(IFN−αA)の等電点は6.2
と算出された。
実施例7 IL−2注射用製剤: 実施例1で得られたIL−2含有溶液を、0.025M酢酸アン
モニウム緩衝液(pH5.0)で平衡化したCMトヨパール
(東洋曹達工業(株))カラムに無菌条件下で吸着さ
せ、0.15MのNaClを含む上記緩衝液で溶出させる。溶出
液に0.15MNaClを適宜加えて希釈し、HSAを0.5%になる
ように添加してメンブランフイルター(孔径0.22μm)
を用いてろ過後、得られたろ液を無菌的に1mlずつバイ
アル瓶に分注して凍結乾燥し、注射用IL−2を調製す
る。本注射用製剤は、用時注射用蒸留水1mlに溶解す
る。
実施例8 IFN−αA注射用製剤: 実施例6で得られたIFN−αA含有溶液を、0.025M酢酸
アンモニウム緩衝液(pH5.0)で平衡化したCMトヨパー
ル(東洋曹達工業(株))カラムに無菌条件下で吸着さ
せ、0.15MのNaClを含む上記緩衝液で溶出させる。溶出
液に0.15MNaClを適宜加えて希釈し、HSAを0.5%になる
ように添加してメンブランフィルター(孔径0.22μm)
を用いてろ過後、得られたろ液を無菌的に1mlずつバイ
アル瓶に分注して凍結乾燥し、注射用IFN−αAを調製
する。本注射用製剤は、用時注射用蒸留水1mlに溶解す
る。
上記注射用製剤は、それぞれ上記精製IL−2およびIFN
−αAを、精製Met−IL−2およびMet−IFN−αAに置
き換えることにより、Met−IL−2およびMet−IFN−α
Aの注射用製剤とすることができる。
参考例1 非グリコシル化ヒトインターロイキン−2の
製造 I (i) 形質転換体の培養 形質転換体E.coli DH1/pTF4[特願昭58−225079号(昭
和58年11月28日出願)明細書参照;該出願は特開昭60−
115528号公報に対応する]を250ml容三角フラスコ内の
バクト・トリプトン(デイフコ・ラボラトリーズ,アメ
リカ)1%,バクト・イーストエキス(デイフコ・ラボ
ラトリーズ,アメリカ)0.5%,食塩0.5%およびテトラ
サイクリン7μg/mlを含む液体培地(pH7.0)50mlに接
種して37℃で1晩回転振盪培養した。この培養液をカザ
ミノ酸0.5%,グルコース0.5%およびテトラサイクリン
7μg/mlを含むM9培地2.5lの入った5l容ジャーファーメ
ンターに移し37℃で4時間、ついで3−βインドリルア
クリル酸(25μg/ml)を添加して、さらに4時間通気撹
拌培養して培養液2.5得た。この培養液を遠心分離
し、菌体を集め、−80℃で凍結して保存した。
(ii) 抽出 上記で得た凍結保存菌体12.1gを7M塩酸グアニジン,0.1M
Tris・HClを含む抽出液(pH7.0)100mlに均一に懸濁
し、4℃で1時間撹拌した。この溶菌液を28,000×gで
20分間遠心分離して上清93mlを得た。
(iii) インターロイキン−2蛋白質の部分精製 上記で得た上清を0.01MTris・HCl緩衝液(pH8.5)に対
して透析後19,000×gで10分間遠心分離して透析上清94
mlを得た。この透析上清を0.01MTris−HCl緩衝液(pH8.
5)で平衡化したDE52(DEAE−セルロース,ワットマン
社製,イギリス)カラム(50ml容)に通して蛋白を吸着
後、NaCl濃度直線勾配(0〜0.15MNaCl,1l)を作成して
IL−2を溶出させ、活性画分53mlを得た。
(iv) インターロイキン−2蛋白質の精製 上記の活性画分53mlをYM−5メンブラン(アミコン社
製,アメリカ)を用いて4.8mlに濃縮し、0.1MTris・HCl
(pH8.0)−1MNaCl緩衝液で平衡化したセファクリルS
−200(ファルマシア社製,スエーデン)カラム(500ml
容)を用いてゲルろ過を行った。活性画分28mlをYM−5
メンブランで2.5mlに濃縮した。得られた濃縮液をウル
トラポアRPSC(アルテックス社製,アメリカ)カラムに
吸着させ、トリフルオロ酢酸−アセトニトリル系を溶出
溶媒とする高速液体クロマトグラフイーを行った。カラ
ム,ウルトラポアRPSC(4.6×75mm);カラム温度,30
℃;溶出溶媒A,0.1%トリフルオロ酢酸−99.9%水;溶
出溶媒B,0.1%トリフルオロ酢酸−99.9%アセトニトリ
ル;溶出プログラム,0分(68%A+32%B)−25分(55
%A+45%B)−35分(45%A+55%B)−45分(30%
A+70%B)−48分(100%B);溶出速度,0.8ml/min;
検出波長,230nm。本条件下で保持時間約39分の活性画分
を集め、非グリコシル化ヒトインターロイキン−2蛋白
質0.53mg[比活性,30,000U/mg,出発材料からの活性回収
率,30.6%;蛋白質の純度,99%(デンシトメトリーによ
る)]を含む溶液10mlを得た。
なお上記溶液の凍結乾燥品(白色粉末)の比活性は26,0
00U/mgであった。
参考例2 非グリコシル化ヒトインターロイキン−2の
製造 II (i) 発現用プラスミドの構築 ヒトIL−2遺伝子を有するプラスミドpILOT135−8[特
願昭58−225079号(昭和58年11月28日出願)明細書(特
願昭60−115528号公報に対応)実施例1(vii)参照]
を制限酵素HgiAIで切断した。得られた1294bpDNA断片を
T4DNAポリメラーゼで平滑末端とし、T4DNAリガーゼを用
いて、EcoRIリンカーdTGCCATGAATTCATGGCAを結合させ
た。得られたDNAをEcoRIで消化し、翻訳開示コドンATG
およびヒトIL−2遺伝子を有するDNA断片を得た。
このDNA断片を、あらかじめEcoRI−Pstl部位を消化し
たptrp781[ヌクレイック・アシズ・リサーチ,第11巻,
3077頁(1983)]にT4DNAリガーゼを用いて挿入した。
かくして得られた発現用プラスミドpTF1はtrpプロモー
ターの下流に翻訳開示コドンとヒトIL−2遺伝子を有す
る(第9図)。
プラスミドpTF1を制限酵素StuIで切断し、BamHIリンカ
ーと結合させた。このプラスミドDNAを制限酵素Bam HI
およびEcoRIで処理し、ついでEcoRI−Bam HI部位にλPL
プロモーターを有するプラスミドpTB281に挿入した。か
くして得た発現用プラスミドをpTB285と命名した(第10
図)。
(ii) 形質転換体の製造 上記で得たプラスミドpTB285でエシェリヒアコリN4830
をコーエンらの方法[プロシージングス・オブ・ナショ
ナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Pro.Natl.Acad.
Sci.USA),第69巻,2110頁(1972)]に従い形質転換
し、上記プラスミドを含有する形質転換体エシェリヒア
コリN4830/pTB285を得た。
(iii) 形質転換体の培養 形質転換体E.Coli N4830/pTB285を250ml容フラスコ内の
バクト・トリプトン(ディフコ・ラボラトリーズ,アメ
リカ)1%,バクト・イーストエキス(ディフコ・ラボ
ラトリーズ,アメリカ)0.5%,食塩0.5%およびアンピ
シリン50μg/mlを含む液体培地(pH7.0)50mlに接種し
て37℃で一晩回転振盪培養した。この培養液をカザミノ
酸0.5%,グルコース0.5%およびアジピシリン50μg/ml
を含むM9培地2.5の入った5容ジャーファーメンタ
ーに移し35℃で6時間、ついで42℃でさらに3時間通気
撹拌培養して培養液2.5を得た。この培養液を遠心分
離し、菌体を集め、−80℃で凍結して保存した。
(iv) 抽出 凍結菌体20gを7M塩酸グアニジン0.1M Tris−HClを含む
抽出(pH7.0)100mlに均一に懸濁し、4℃で1時間撹拌
した後、28,000×gで20分間遠心分離し上清を得た。
(v) インターロイキン−2蛋白質の部分精製 得られた上清を0.01M Tris−HCl緩衝液(pH8.5)に対し
て透析後19,000×gで10分間遠心分離して得た上清を0.
01M Tris−HCl緩衝液(pH8.5)で平衡化したDE52(DEAE
−セルロース,ワットマン社製,イギリス)カラム(50
ml容)に通して蛋白を吸着後、NaCl濃度直線勾配(0〜
0.15M NaCl,1)を作成して、IL−2を溶出させ、活
性画分を得た。
(vi) インターロイキン−2蛋白質の精製 上記で得られた活性画分をYM−5メンブラン(アミコン
社製,アメリカ)を用いて、5mlに濃縮し、0.1M Tris−
HCl(pH8.0)−1M NaCl緩衝液で平衡化したセファクリ
ルS−200(ファルマシア製,スウエーデン)カラム(5
00ml容)を用いてゲルろ過を行った。活性画分40mlをYM
−5メンブランで3mlに濃縮した。得られた濃縮液を、
ウルトラポアRPSC(アルテックス社製,アメリカ)カラ
ムに吸着させ、トリフルオロ酢酸−アセトニトリル系を
溶出溶媒とする高速液体クロマトグラフィーを行った。
カラム,ウルトラポアRPSC(4.6×75mm);カラム温度,
30℃:溶出溶媒A,0.1%トリフルオロ酢酸−99.9%水;
溶出溶媒B,0.1%トリフルオロ酢酸−99.9%アセトニト
リル;溶出プログラム,0分(68%A+32%B)−25分
(55%A+45%B)−35分(45%A+55%B)−45分
(30%A+70%B)−48分(100%B);溶出速度,0.8m
l/min;検出波長,230nm。
本条件下で保持時間約39分の活性画分,Ala−IL−2およ
びMet−Ala−IL−2の混合物10mlを集めた。
参考例3 非グリコシル化ヒトIFN−αAの製造 (i) 形質転換体の培養 第2図に示すアミノ酸配列をコードするヒトIFN−αA
遺伝子を組入れた発現プラスミドを持つエシェリヒア
コリ294(ATCC31446)/pLeIFAtrp25[EPC公開第43980号
公報実施例I参照]を、M−9培地にグルコース25g/
,L−グルタミン酸ナトリウム4g/,FeCl3・6H2O 27mg
/,CuSO4・5H2O 8mg/,ZnSO4・7H2O 8mg/,ビタミ
ンB1塩酸塩70ml/,塩酸テトラサイクリン5mg/,L−
プロリン50mg/およびL−ロイシン50mg/を添加した
培地(合成培地)夫々2.5を仕込んだ5容ジャーフ
ァーメンターへ接種し、通気2.5/分,撹拌1000r.p.
m.,37℃で培養を開始し、途中OD 300KUで38℃,5000KUで
29℃,7000KUで25℃に温度を下げて48時間培養を続け
た。培養中溶存酵素濃度は5%以上に保たれた。。途中
培養液中のグルコース濃度が1%以下に低下した時、25
g/の割合でグルコースを添加した。
(ii) 抽出 (i)で得られた培養液2を遠心分離して菌体を集
め、これを100mlの10%シュクロース,0.2M NaCl,10mMエ
チレンジアミンテトラアセテート(EDTA),10mMスペル
ミジン,2mMフェニルメチルスルホニルフルオライド(PM
SF),0.2mg/mlリゾチームを含む50mM Tris−HCl(pH7.
6)に懸濁し、4℃で1時間撹拌したのち、37℃で5分
間保温し、これをさらに超音波破砕器(アルテック社
製,米国)で、0℃40秒処理した。この溶菌液を11,300
×gで1時間遠心分離して上清95mlを集めた。
(iii) IFN−αA蛋白質の精製 この上清95mlを1mM EDTA,0.15M NaClを含む20mM Tris−
HCl(pH7.6)(TEN)で300mlに希釈したのち、抗IF−α
A抗体カラム(20ml)にかけた。
TENで十分洗浄したのち、さらに0.1%トゥイーン20(和
光純薬工業株式会社製)を含む0.2M酢酸でIF−αAを溶
出し活性画分を集め、pH4.5に調整したのちCMセルロー
スカラムに吸着させ、十分洗浄後、0.15M NaClを含む0.
025M酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.0)にて溶出した。
再び活性画分を集めて凍結乾燥に付し320mgのヒト白血
球IF−αA粉末を得た。
このもののSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法に
よる分子量は、1900±1000であった。
また、ここで得られた最終のヒト白血球IF蛋白質の比活
性は2×108U/mgであった。また、その他の理化学的性
状,アミノ酸組成,ペプチドマッピングにおいて、従来
の培地で生産される遺伝子組換えヒト白血球IFと全く同
一の挙動を示した。
発明の効果 本発明により蛋白質と該蛋白質にさらにメチオニン残基
が付加した蛋白質との相互分解が可能である。
該分解方法により得られる蛋白質は、それぞれ医薬品等
として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例1で得られた非グルコシル化ヒトインタ
ーロイキシン−2蛋白質の、第2図は参考例3で得られ
た非グリコシル化インターフェロン−αA蛋白質のアミ
ノ酸配列(図中Xは、水素原子またはメチオニン残基を
表わす)を示す。第3図は実施例1におけるFPLCの結果
を、第4図は等電点電気泳動の結果を、第5図はトリプ
シン消化ペプチドマッピングの結果をそれぞれ示す。第
6図は実施例2におけるクロマトホーカシングの結果
を、第7図は実施例5におけるSP−5PWイオン交換クロ
マトグラフィーの結果を、第8図は実施例6におけるFP
LCの結果をそれぞれ示す。第9図および第10図は参考例
3に開示するプラスミドpTF1およびpTB285の構築図をそ
れぞれ示す。

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛋白質および該蛋白質にメチオニン残基が
    付加し、該蛋白質と同様の生理活性を有する蛋白質の混
    合物を等電点の差異に基づく分離手段に付すことを特徴
    とする蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基が付加した蛋
    白質との相互分離方法。
  2. 【請求項2】分離工程が(i)電場の中で蛋白質の混合
    物を泳動させる方法、または(ii)荷電担体に付加した
    蛋白質の混合物を、pH勾配または塩濃度勾配を作成して
    等電点の差異をもたらす荷電の相異に従って担体から順
    に脱離して溶出させる方法である特許請求の範囲第1項
    記載の分離方法。
  3. 【請求項3】電場の中で蛋白質の混合物を泳動させる方
    法が、密度勾配等電点電気泳動法,ゲル等電点電気泳動
    法または等速度電気泳動法である特許請求の範囲第2項
    記載の分離方法。
  4. 【請求項4】荷電担体に付加した蛋白質の混合物を荷電
    の相異に従って担体から順に脱離して溶出させる方法
    が、クロマトホーカシング法,ファースト・プロテイン
    ・リキッド・クロマトグラフ法,ジエチルアミノエチル
    −イオン交換カラムクロマトグラフ法,カルボキシメチ
    ル−イオン交換カラムクロマトグラフ法またはスルホプ
    ロピル−イオン交換カラムクロマトグラフ法である特許
    請求の範囲第2項記載の分離方法。
  5. 【請求項5】メチオニン残基が付加した蛋白質が、アミ
    ノ末端に付加したメチオニン残基を有する蛋白質である
    特許請求の範囲第1項記載の分離方法。
  6. 【請求項6】付加したメチオニン残基が、蛋白質のアミ
    ノ末端のみである特許請求の範囲第5項記載の分離方
    法。
  7. 【請求項7】蛋白質および該蛋白質にメチオニン残基が
    付加した蛋白質が、遺伝子工学技術で製造された蛋白質
    である特許請求の範囲第1項記載の分離方法。
  8. 【請求項8】蛋白質が、サイトカイン,ペプチドホルモ
    ン,病原性微生物抗原蛋白質,酵素または血中蛋白成分
    である特許請求の範囲第1項記載の分離方法。
  9. 【請求項9】蛋白質の分子量が約3,000〜50,000である
    特許請求の範囲第1項記載の分離方法。
  10. 【請求項10】分子量が5,000〜30,000である特許請求
    の範囲第9項記載の分離方法。
  11. 【請求項11】蛋白質が30〜500のアミノ酸からなる蛋
    白質である特許請求の範囲第1項記載の分離方法。
  12. 【請求項12】50〜300のアミノ酸からなる蛋白質であ
    る特許請求の範囲第11項記載の分離方法。
  13. 【請求項13】蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基が付
    加した蛋白質の等電点が約4〜11である特許請求の範囲
    第1項記載の分離方法。
  14. 【請求項14】蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基が付
    加した蛋白質の等電点が約5〜8である特許請求の範囲
    第1項記載の分離方法。
  15. 【請求項15】蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基が付
    加した蛋白質との等電点の差が約0.01以上である特許請
    求の範囲第1項記載の分離方法。
  16. 【請求項16】蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基が付
    加した蛋白質との等電点の差が約0.1以上である特許請
    求の範囲第1項記載の分離方法。
  17. 【請求項17】蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基が付
    加した蛋白質との等電点の差が約0.01〜0.2である特許
    請求の範囲第1項記載の分離方法。
  18. 【請求項18】蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基を有
    する蛋白質が非グリコシル化蛋白質である特許請求の範
    囲第1項記載の分離方法。
  19. 【請求項19】蛋白質がサイトカインである特許請求の
    範囲第1項記載の分離方法。
  20. 【請求項20】サイトカインがインターロイキン−2で
    ある特許請求の範囲第19項記載の分離方法。
  21. 【請求項21】インターロイキン−2が第1図(但しX
    は水素原子を示す)で表わされるアミノ酸配列からなる
    非グリコシル化蛋白質である特許請求の範囲第20項記載
    の分離方法。
  22. 【請求項22】サイトカインがインターフェロンである
    特許請求の範囲第19項記載の分離方法。
  23. 【請求項23】インターフェロンがインターフェロン−
    αである特許請求の範囲第22項記載の分離方法。
  24. 【請求項24】インターフェロン−αが第2図(但しX
    は水素原子を示す)で表わされるアミノ酸配列からなる
    非グルコシル化蛋白質である特許請求の範囲第23項記載
    の分離方法。
  25. 【請求項25】蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基が付
    加した蛋白質の混合物の純度が約50%以上である特許請
    求の範囲第1項記載の分離方法。
  26. 【請求項26】蛋白質と該蛋白質にメチオニン残基が付
    加した蛋白質の混合物の純度が約99%以上である特許請
    求の範囲第1項記載の分離方法。
  27. 【請求項27】非グリコシル化インターロイキン−2と
    そのアミノ末端にさらにメチオニン残基を有する非グリ
    コシル化インターロイキン−2との混合物を、クロマト
    ホーカシング法,ファースト・プロテイン・リキッド・
    クロマトグラフ法,ジエチルアミノエチル−イオン交換
    クロマトグラフ法またはスルホプロピル−イオン交換ク
    ロマトグラフ法に付し、非グリコシル化インターロイキ
    ン−2とそのアミノ末端にさらにメチオニン残基を有す
    る非グリコシル化インターロイキン−2とを相互に分離
    する特許請求の範囲第1項記載の分離方法。
  28. 【請求項28】非グリコシル化インターロイキン−2
    が、第1図(但しXは水素原子を示す)で表わされるア
    ミノ酸配列からなる非グルコシル化インターロイキン−
    2である特許請求の範囲第27項記載の分離方法。
  29. 【請求項29】非グリコシル化インターフェロン−αA
    とそのアミノ末端にさらにメチオニン残基を有する非グ
    リコシル化インターフェロン−αAとの混合物を、ファ
    ースト・プロテイン・リキッド・クロマトグラフ法に付
    し、非グリコシル化インターフェロン−αAとそのアミ
    ノ末端にさらにメチオニン残基を有する非グリコシル化
    インターフェロン−αAとを相互に分離する特許請求の
    範囲第1項記載の分離方法。
  30. 【請求項30】非グリコシル化インターフェロン−αA
    が第2図(但しXは水素原子を示す)で表わされる非グ
    リコシル化インターフェロン−αAである特許請求の範
    囲第29項記載の分離方法。
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