JP2955294B2 - 微生物から精製され、酸化され、再生された組換えインターロイキン‐2を回収する方法 - Google Patents

微生物から精製され、酸化され、再生された組換えインターロイキン‐2を回収する方法

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    • C07K14/54Interleukins [IL]
    • C07K14/55IL-2

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は生化学の分野に属し、そして精製されそして
再生された組換えインターロイキン−2(IL−2)をそ
れが生産される微生物から回収する方法に関する。
背 景 植物レクチン、抗原又は他の刺激剤への暴露の後に抗
原又はマイトジエンにより刺激されたT細胞の増殖を誘
導しそして正常末梢血リンパ球により生産されるリンホ
カインの一種であるIL−2は、最初Morgan,D.A.ら、Sci
ence(1979)193:1007−1008により記載された。そし
て、刺激されたTリンパ血の増殖を誘導するその能力の
故にT細胞増殖因子と称され、今や、その増殖因子特性
に加えて、試験管内及び生体内において免疫系細胞の種
々の機能することが確認され、そしてIL−2と改称され
た。IL−2は、リンパ球により生産されそして免疫細胞
の相互作用及び機能を調節する幾つかの伝達−制御(me
ssenger−regulator)分子の一種である。
IL−2は最初、ヒト末梢血リンパ球(PBL)又は他のI
L−2生産性細胞系を培養することにより製造された。
例えば、米国特許No.4,401,756を参照のこと。組換えDN
A技法はIL−2の製造のためのPBL及び細胞系に代る方法
を提供した。Taniguchi,T.ら、Nature(1938)302:305
−310及びDevos,R.,Nucleic Acids Research(1983)1
1:4307−4323は、ヒトIL−2遺伝子のクローニング及び
微生物でのその発現を報告した。
生来のIL−2は、抗原、マイトジエン又はアロ抗原に
より刺激された赤血球ロゼット陽性T細胞により生産さ
れる抗原非得意的な遺伝的に制限されない可溶性因子で
ある。このものは、およそ13,000〜17,000ダルトンの範
囲の分子量(S.Gillis及びJ.Watson,J.Exp.Med.(198
0)159:1709)及びおよそpH6〜8.5の範囲の等電点を有
することが報告されている蛋白質である。ヒトIL−2は
多数の試験管内効果及び生体内効果を有し、これにはヒ
ト末梢血単核細胞又はネズミ胸腺細胞の増殖応答の増
強、ヒト及び動物における細胞感染、寄生体感染、真菌
感染、原生物質感染及びウイルス感染に対する免疫応答
の増強、、並びに連続的T細胞系の増殖の支持が含まれ
る。
ヒトIL−2は、遺伝的に操作された大腸菌E.coli
ら、生来のグルコシル換されたIL−2と同等の生物学的
活性を有する非グルコシル化蛋白質として得られるてい
る。〔Taniguchiら、Nature(1983)11:4307−4323;Ros
enbergら、Science(1984)223:1412−1415;Wangら、Sc
ience(1984)224:1431−1433;及びDoyleら、J.Biol Re
sp.Modifiers(1985):96−109〕。Rosenberg及び彼
の共同研究者は、組換えIL−2の大量投与がマウスにお
ける樹立された転移癌の退化を惹起することを示し〔Ro
senbergら、J.Exp.Med.(1985)161:1169−1188〕、そ
してリンホカイン活性化キラー細胞〔Rosenbergら、New
Eng.J.Med.(1985)313:1485−1492〕及び腫瘍浸潤リ
ンパ球〔Rosenbergら、Science(1986)233:1318−132
1〕との組合せで、ヒトにおいてそれを示した。
米国特許No.4,518,584は、野生形の又は生来の分子の
125位に通常存在するシステインがセリン又はアラニン
のごとき中性アミノ酸により置き換えられているIL−2
のミューテイン(類似体)を開示している。ヨーロッパ
特許(EP)出願公開No.200,280は104位のメチオニンが
保存的(conservative)アミノ酸により置き換えられて
いるIL−2のミューテインを開示している。
微生物的に生産されたIL−2はグリコシル化されてお
らず、そして主として変性された形で生産される。この
ものは非常に不溶性であり、そして高レベルで発現され
た場合、1000倍以上の倍率の位相差顕微鏡のもとで細胞
内に見ることができる輝点として現われる「屈折体」
(refractile body)又は「封入体」(inclusion bod
y)の形で細胞内に沈澱する。本発明により指摘される
問題点は、IL−2を細胞から、臨床用に許容される精製
され、システイン架橋が形成され、再生された形で効率
的にいかにして回収するか、にある。
微生物的に生産されたIL−2を回収するために従来利
用可能な方法を下に記載する。
米国特許No.4,569,790はIL−2生産性微生物から組換
えIL−2を回収する方法を記載しており、この方法にお
いては、細胞が粉砕され、破砕物が尿素のごときチャオ
トロピック(chaotropic)剤の水溶液により抽出され、
IL−2が界面活性剤、例えばドデシル硫酸ナトリウム
(SDS)により可溶化され、そして還元剤の存在下でIL
−2が分離される。
共通に所有される米国特許No.4,530,787及びNo.4,57
2,978は微生物から組換えIL−2を精製する方法を記載
しており、この方法においては、部分精製され還元され
たIL−2が制御された条件下でその酸化された(シスチ
ン)形に選択的に酸化される。前者の特許は酸化剤とし
てo−ヨードソ安息香酸を使用し、そして後者は酸化促
進剤としてCu+2イオンを使用する。
1986年12月30日に公開された、「微生物宿主から異種
蛋白質含有屈折体の回収方法」と題するヨーロッパ特許
出願No.206,828は、大腸菌からIL−2の屈折体を回収し
そして精製する方法を開示している。屈折性材料を単離
するため、この方法においては、まず宿主細胞の細胞壁
及び細胞膜を破砕し、該破砕物から99重量%より多くの
塩を除去し、脱塩された破砕物を再破砕し、該破砕物に
物質を添加して該破砕物内の液中に密度勾配又は粘度勾
配を形成し、そして高速遠心分離により細胞破片から屈
折性材料を分離する。次にIL−2をSDSのごとき溶解剤
により可溶化し、クロマトグラフィーにより高分子汚染
物を除去し、酸化し、そしてHPLC、限外濾過及びゲル濾
過の組合せにより精製する。
1986年10月の西ドイツ、バーデン−バーデンでの蛋白
質、ペプチド及びポリヌクレオチドのHPLCについての第
六回国際シンポジウムにおいて提示された「組換えイン
ターロイキン−2の精製及び再生」と題する要約は、組
換えIL−2が封入体から6Mグアニジン塩酸塩/1mMジチオ
スレイトール(DTT)により可溶化され、そしてFPLCゲ
ル浸透により還元させそして再生された形で精製される
方法を記載している。FPLCゲル浸透からの溶液は再生及
び自動酸化を行うために稀釈される。これに関して、米
国特許No.4,511,502,No.4,511,503,No.4,512,922及びN
o.4,518,526、並びにEP公開No.114,506は、屈折体から
一般に異種性蛋白質を精製するための類似の方法を記載
している。これらの方法においては、IL−2の酸化及び
再生は単一の段階において行われる。しかしながら、IL
−2の還元形と酸化形との間の本質的に異る溶解性のた
めに、この様な方法において再生され酸化されたIL−2
の高収量を達成することは困難である。
EP公開No.145,390は大腸菌からrIL−2を回収する方
法を記載しており、この方法においては、細胞が7Mグア
ニジン塩酸塩に懸濁され、遠心分離により固形物が除去
され、グアニジン塩酸塩を除去するために、rIL−2含
有上清が透析され、そして透析物が陰イオン交換クロマ
トグラフィー、ゲル濾過及びRP−HPLCにより精製され
る。
本発明は組換えIL−2の改良された精製方法に向けら
れ、この方法においては、酸化と再生が別個の段階によ
り行われる。
発明の開示 本発明は高収量方法に関し、この方法においては、IL
−2が細胞破砕物から屈折体の形で分離され、チャオト
ロピック剤により溶解され、そして別個の段階において
酸化されそして再生され、次に臨床的に許容されるレベ
ルにまで精製される。
さらに詳しくは、本発明はIL−2を含有する形質転換
された微生物から精製された可溶性組換えIL−2を回収
する方法に関し、この方法は、 (a)微生物の細胞膜及び細胞壁を破砕し; (b)破砕物から水不溶物を分離し; (c)段階(b)の該不溶性物質を約7〜約9のpHにお
いて、還元剤及び強変性濃度のチャオトロピック剤の水
性液と混合し、これによって前記不溶物中のIL−2を可
溶化し; (d)該IL−2含有溶液からIL−2を沈澱せしめそして
その沈澱を回収し; (e)該IL−2沈澱物を可溶化し; (f)該溶液中のIL−2を酸化し、これによってIL−2
の天然ジスルフィド橋を形成せしめ; (g)段階(f)の酸化が完了した後、溶液中のチャオ
トロピック剤の濃度を、酸化されたIL−2が再生されそ
して沈澱が生ずるレベルに低下せしめ; (h)段階(g)の沈澱を溶液から分離して上清を得; (i)該上清中の酸化されそして再生されたIL−2を、
逆相高速液体クロマトグラフィー並びにそれに続くチャ
オトロピック剤の溶液中でのプールの可溶化及び該溶液
からのチャオトロピック剤の除去により、又はイオン交
換クロマトグラフィーと組み合わされた疎水性相互作用
クロマトグラフィーにより、又はイオン交換クロマトグ
ラフィーにより精製し;そして、 (j)還元的ドデシル硫化ナトリウムポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動分析により測定した場合95%以上のIL−
2含量を有し、ml当り3mg以上のIL−2の溶解性を有
し、HT−2細胞増殖アッセイにより測定した場合1×10
7ユニット/mg以上の比活性を有し、そしてエンドトキシ
ン含量がIL−2mg当り約0.1ナノグラム未満である、精製
されそして酸化された可溶性異種性ヒトIL−2組成物を
回収する; ことを含んで成る。好ましくは、この組成物はさらに、
1.0×103ユニット/kg、好ましくは3.3×105ユニット/kg
の投与量でのU.S.P.ラビット・パイロジエン・テストに
測定された場合にパイロジエンを実質的に含有しない。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の方法の好ましい具体的の流れ図で
ある。
第2図は、後記の例1において記載するイムノアッセ
イの結果のグラフである。閉じた円はSDS−法のIL−2
を示しそして閉じた四角形はグアニジン−法のIL−2を
示し、そしてその前者が前記例に記載されている。
発明を実施するための態様 A.定 義 本明細書において使用する場合、「IL−2」なる語
は、形質転換された微生物により生産される組換えイン
ターロイキン−2又はインターロイキン−2様ポリペプ
チドであってそのアミノ酸配列がグリコシル化されてい
ない及び/又はグリコシル化されている生体のインター
ロイキン−2と同一であるか又はそれに類似しているか
又は実質的に相同であるものを意味する。この様な組換
えIL−2の例は、公開されたヨーロッパ特許出願No.91,
539、No.88,195及びNo.109,748に記載されているもの、
並びに米国特許4,518,584、1986年8月5日に出願され
た米国特許出願No.893,186、及びEP公開No.200,280に記
載されているもの、並びにCerrettiら、Proc.Natl.Aca
d.Sci.,USA(1986)82:3223−3227により記載されてい
るウシIL−2である。これらすべての参考文献の開示を
引用によりこの明細書に組み入れる。
本発明において特に好ましい組換えIL−2は、後で記
載するように、生物学的活性のために必須でないアミノ
酸残基が幾つかの例において注意深く除去されており、
又は保存的アミノ酸により置き換えられている生物学的
に活性なミューテイン(類似体)である。さらに具体的
には、好ましい組換えIL−2には、分子間架橋又は正し
くない分子内ジスルフィドを排除するために125位のシ
ステイン残基が他のアミノ酸、好ましくは中性又は保存
的アミノ酸により置き換えられており、そして場合によ
っては生来の対応物のN−末端アラニン残基が除去され
ているものが包含される。この明細書において使用され
る場合、この様な中性又は保存的アミノ酸はグリシン、
セリン、バリン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、
チロシン及びメチオニンである。さらに詳しくは、本発
明の構成において好ましい組換えIL−2ミューテイン
は、(1)生来の対応物のアミン酸位置125におけるシ
ステイン残基がセリン残基により置き換えられているも
の(IL−2ser125と称する)又はアラニン残基により置
き換えられているもの(IL−2ala125と称する);ある
いは(2)最初のアラニン残基が除去されており且つ12
5位のシステインがセリンにより置き換えられているも
の(des−アラニル−IL−2ser125と称する)である。
この発明において特に好ましい他のIL−2は、酸化感
受性のメチオニン残基が中性又は保存的アミノ酸により
置き換えられているヨーロッパ特許出願公開No.200,280
に記載されている生物学的に活性なミューテインであ
り、好ましいミューテインはアラニンのごとき保存的ア
ミノ酸による104位のメチオニンの置換を含む。
EP 200,280はまた、最初の6個のアミノ酸の内に1個
又は複数個が除去されているIL−2のアミノ末端除去を
記載している。好ましい酸化耐性ミューテインには、al
a104ser125IL−2,ala104IL−2,ala104ala125IL−2,val
104ser125IL−2,val104IL−2,val104ala125IL−2,des−
ala1ala104ser125IL−2,des−ala1ala104IL−2,des−al
a1ala104ala125IL−2,des−ala1val104ser125IL−2,des
−ala1val104IL−2,des−ala1val104ala125IL−2,des−
ala1des−pro2ala104ser125IL−2,des−ala1−des−pro
2ala104IL−2,des−ala1des−pro2ala104ala125IL−2,d
es−ala1des−pro2val104ser125IL−2,des−ala1des−p
ro2−val104IL−2,des−ala1des−pro2val104ala125IL
−2,des−ala1des−pro2des−thr3ala104ser125IL−2,d
es−ala1des−pro2des−thr3ala104IL−2,des−ala1des
−pro2−des−thr3ala104ala125IL−2,des−ala1des−p
ro2des−thr3−val104ser125IL−2,des−ala1des−pro2
des−thr3val104IL−2,des−ala1des−pro2des−thr3va
l104ala125IL−2,des−ala1des−pro2des−thr3des−se
r4ala104ser125IL−2,des−ala1des−pro2thr3des−ser
4ala104IL−2,des−ala1des−pro2des−des−thr3des−
ser4ala104ala125IL−2,des−ala1des−pro2des−thr3d
es−ser4val104ser125IL−2,des−ala1des−pro2des−t
hr3des−ser4val104IL−2,des−ala1des−pro2des−thr
3des−ser4val104ala125IL−2,des−ala1des−pro2des
−thr3des−ser4des−ser5ala104ser125IL−2,des−ala
1des−pro2des−thr3des−ser4des−ser5ala104IL−2,d
es−ala1des−pro2des−thr3des−ser4des−ser5ala104
ala125−IL−2,des−ala1des−pro2des−thr3des−ser4
des−ser5val104−ser125IL−2,des−ala1des−pro2des
−thr3des−ser4des−ser5−val104IL−2,des−ala1des
−pro2des−thr3des−ser4des−ser5−val104ala125IL
−2,des−ala1des−pro2des−thr3des−ser4des−ser5d
es−ser6ala104ala125IL−2,des−ala1des−pro2−des
−thr3des−ser4des−ser5des−ser6ala104IL−2,des−
ala1des−pro2des−thr3des−ser4des−ser5des−ser6a
la104ser125IL−2,des−ala1des−pro2des−thr3des−s
er4des−ser5−des−ser6val104ser125IL−2,des−ala1
des−pro2des−thr3−des−ser4des−ser5des−ser6val
104IL−2,又はdes−ala1des−pro2des−thr3des−ser4d
es−ser5des−ser6val104−ala125IL−2が含まれる。
IL−2の他のアミノ末端除去は、1986年10月6日に公
開された特開昭61−225199の要約であるChemical Abstr
acts(1987)106:(21):170236fに記載されており、
そこではIL−2の最初の15マミノ酸のいずれかの1つが
除去されている。1987年8月13日に公開されてPCT 87/0
4714は、IL−2のアミノ末端アラニンカラ2〜11及び/
又は128〜133位のアミノ酸の1個又は複数個の除去又は
置換を記載している。
IL−2の正確な化学構造は多くの因子に依存する。分
子中にイオン化し得るアミノ基及びカルボキシル基が存
在するので、特に組換えIL−2蛋白質は酸性塩又は塩基
性塩として、あるいは中性の形で得ることができる。適
当な環境条件におかれた場合にその活性を維持している
すべての調製物は本発明におけるIL−2蛋白質の定義に
含ませる。さらに、蛋白質の一次アミノ酸配列は、糖性
分の使用による誘導体化(グリコシル化)により、又は
他の補完的分子、例えば脂質、リン酸基、アセチル基等
により、より一般的にはサッカライドとの接合により増
大され得る。この様な増大の幾つかの観点は生産宿主の
翻訳後プロセシング系により達成され、他のこのような
修飾は生体外で導入される。いずれにしても、この様な
修飾は、上に定義した蛋白質の活性が破壊されない限
り、本発明のIL−2蛋白質の定義に含まれる。言うまで
もなく、この様な修飾が、種々のアッセイにおいて蛋白
質の活性を増強又は低下せしめることにより生物学的活
性に量的又は質的な影響を与える場合があることは予想
されるところである。
本明細書において使用する場合、宿主微生物細胞培養
物を記載する際の「形質転換された」なる語は、生来の
IL−2の活性を有しIL−2ポリペプチドを生産するよう
に遺伝子操作された微生物を意味する。細菌が、IL−2
蛋白質を生産するための好ましい微生物である。大腸菌
が特に好ましい。
「チャオトロピック剤」(chaotropic agent)なる用
語は、水性溶液中でそして適当な濃度において組換えIL
−2を変性することができる一種又は複数種の化合物を
意味する。相関的に、「強く変性する濃度」なる語は、
組換えIL−2を効果的に「ほぐす」(unfold)又は変性
する(denature)チャオトロピック剤の溶液に関する。
約4〜9M、好ましくは約6〜9Mの範囲の濃度のグアニジ
ン塩(例えば塩酸塩)及びアルカリ金属チオシアネート
(例えばチオシアン酸ナトリウム)が、組換えIL−2を
溶解しそして変性するであろうチャオトロピック剤溶液
の例である。
細胞増殖 IL−2生産性の形質転換された微生物は適当な増殖培
地中で、典型的な680nmにおいて約30以上、そして好ま
しくは680nmにおいて約20〜40間の光学濃度(OD)にお
いて、増殖する。増殖培地の組成は関連する特性の微生
物に依存するであろう。増殖培地は典型的には資化性の
炭素源及び窒素源、エネルギー源、マグネシウム、カリ
ウム及びナトリウムイオン、並びに場合によってはアミ
ノ酸、及びプリン及びピリミジン塩基を含有するであろ
う。〔Review of Medical Biology,Lange Medical Publ
ications,第14版、80−85頁(1980)を参照のこと。〕t
rpプロモーターを含む発現ベクターにおいて、培地中の
トリプトファン濃度は、蛋白質発現が望まれる時点にお
いて制限的となるように注意深く調節される。大腸菌用
の増殖培地は当業界においてよく知られている。
細胞が培養物から収得された後、それらは所望により
約20〜150mg/ml、好ましくは80〜100mg/ml(680nmにお
いてOD40〜300、好ましくは160〜200)に、交流濾過(c
ross−flow filtration)、遠心分離、又は他の常用の
方法により濃縮される。
細胞の破砕 収得した培養物の濃縮に続き、微生物の細胞膜及び細
胞壁が破砕される。好ましくは、ヒトに対して非毒性の
化合物、例えば1−オクタノールが全成分に対して約1
重量%の量で破砕された細胞に添加され、組換え生物が
生き残らないことを保証する。本発明の方法のこの段階
において、常用の細胞破砕技法、例えばホモシネーショ
ン、音波処理又は圧力循環を用いることができる。破砕
段階の終点は光学濃度をモニターすることにより決定す
ることができ、この場合懸濁液の260nmにおける吸光度
が細胞溶解と共に典型的に増加し、あるいは顕微鏡観察
によって決定することができる。ともかく、次の段階に
移行する無傷の細胞が実質的に存在しないように、破砕
段階は実質的にすべての細胞を破壊すべきである。
不溶性IL−2体を単離するための破砕物の処理 細胞が破砕された後、好ましくは脱イオン水が破砕物
に添加され、そしてそこから99重量%より多くの塩が除
去される。塩は反対に荷電した小分子イオンから成る水
溶性物質である。破砕物のイオン強度を低下せしめるた
めのこれらの塩の除去は、イオンをフラッシュするため
に脱イオン水を用いるダイアフィルトレーション(diaf
iltration)、又は遠心分離によって細胞破片及び屈折
体をペレット化し次に脱イオン水中に再懸濁することに
より達成することができる。ダイアフィルトレーション
を用いる場合、好ましくは脱イオン水を連続的に添加し
て水の添加速度が濾過速度と同じになるようにする。
塩が実質的に除去された後、もし前もって添加されて
いない場合には1オクタノールのごとき化合物を脱塩し
た破砕物に添加して、密閉が破られない前に組換え生物
が生き残れないことを保証することができる。脱塩され
た破砕物は最近の破砕について前記したようにして再度
粉砕する。
再破砕の後、遠心分離の間に破砕物に物質を添加する
ことにより破砕物内の液の密度もしくは粘度を上昇せし
め、そして/又はそれに勾配を形成せしめる。この目的
を達成するために幾つかの手段が存在し、そのすべてが
液相の密度及び/又は粘度を変えることによる粒子の沈
降特性に頼る。この目的を達成するための1つの手段は
液の密度を約1.1〜1.3g/ml、好ましくは1.13〜1.17g/ml
のρに密度を上昇せしめる物質を添加することである。
この密度の上昇を達成するために使用し得る物質に
は、糖又は糖の混合物、例えばシュークロース、デキス
トロース、フラクトース、マルトース、マルトトリオー
ス、及び他のモノ−、ジ−又はポリ−サッカライドが含
まれる。最も好ましくは糖はシュークロースである。あ
るいは、物質の二相系、例えばグリセロール/シューク
ロース混合物を使用することができ、この場合、重相と
軽相との間の界面に破砕された粒子が分配され、そして
液/液分離によって溶出され得る。
さらに、任意の適当な手段により、例えば、シューク
ロース又はグリセロールを添加することにより液相の粘
度を5〜10cpsに増加させることができる。さらに、例
えば、粒子が60%グリセロール水性懸濁液中にあり他方
遠心管が80%水性グリセロールを収容する場合、勾配が
形成される。
IL−2含有屈折体は高速遠心分離により細胞破片から
分離される。「高速遠心分離」とは、懸濁液を遠心管中
で約8,000〜4,000XG、好ましくは約10,000〜20,000XGに
おいて、容量に依存して適当な時間、一般的には10分間
〜72時間にわたり回転せしめることを意味する。
遠心分離から生ずる粒子のペレット又はペーストは、
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により及びLowry
アッセイ〔Wowryら、J.Biol.Chem.(1951)193:265−27
5〕により測定した場合約15〜70重量%のIL−2を含有
する。
次に、粒子ペースト又はペレットを、強く変性する濃
度のチャオトロピック剤及び還元剤の溶液と混合するこ
とにより、粒子ペースト又はペレット中のIL−2を溶解
しそして変性せしめる。チャオトロピック剤及び還元剤
はpH7〜9の水性緩衝液、好ましくはリン酸緩衝液又はT
ris緩衝液中に存在する。pHの調整はNaOHのごとき塩基
の添加により達成することができる。ペレットと溶液と
のw/v比は、通常、0.01:1〜0.25:1、好ましくは0.05:1
〜0.12:1の範囲である。溶解/変性段階で使用すること
ができる還元剤には、β−メルカプトエタノール、グル
タチオン、システイン及びジチオスレイトール(DTT)
が含まれる。DTTが好ましい還元剤である。媒体中の還
元剤の濃度は通常約10〜100mMの範囲であり、約50mMが
好ましい濃度である。1〜50mM、好ましくは約25mMの濃
度のキレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDT
A)及び25〜250mM、好ましくは50mMの濃度の緩衝剤、例
えばTris−HClを溶液中に含めることができる。この段
階において、35℃〜50℃、好ましくは約40℃の上昇した
温度及窒素包囲を用いることができる。溶解/変性は典
型的には約5〜15分間の混合の後に完了する。この時間
の後、混合物を好ましくは200XG〜4000XGにおいて約10
〜30分間遠心してすべての未溶解物を除去することがで
きる。
次に、変性したIL−2を制御された酸化にかける。ま
ず、ゲル濾過、ダイアフィルトレーション又は沈澱を用
いて還元剤を他の汚染物と共に除去する。蛋白質溶液か
ら還元剤を除去することができるゲルは市販されてい
る。例えば、DTTが還元剤として使用される場合、セフ
ァテックスG−10,G−25及びG−50ゲルを使用すること
ができる。ゲル濾過は、蛋白質を溶液として維持するチ
ャオトロピック剤の溶液中で行われるであろう。塩酸グ
アニジンが使用される場合、IL−2を溶液として維持し
そして沈澱の形成を回避するために約6Mより高い濃度が
使用される。還元剤を除去した後、所望より、チャオト
ロピック剤の溶液により蛋白質溶液を約0.1〜2mg/ml、
好ましくは0.25〜1.0mg/mlの蛋白質濃度に稀釈される。
還元剤を夾雑物と共に除去するための好ましい方法は
沈澱技法を用いる。還元されたIL−2を7.0Mグアニジン
によりml当り約2〜30mgのIL−2、好ましくはml当り5
〜10mgのIL−2に稀釈する。次にこれを約1〜5Mグアニ
ジン、好ましくは3.5Mグアニジンに稀釈し、そして沈澱
が完了するまで、通常2時間放置する。沈澱の沈降が始
まればIL−2を遠心分離によりペレット化することがで
きる。緩衝液により、好ましくは2〜4Mグアニジンを含
有する緩衝液、又は1〜2%のポリソルベート80を含有
する緩衝液を用いてペレットを洗浄することにより残留
DTTを除去することができる。
好ましい選択的酸化方法は米国特許No.4,572,798(例
えばCuCl2,Cu(NO3等からのCu2+陽イオンを含有す
る酸化促進剤を用いる)及びNo.4,530,787(o−ヨード
ソ安息香酸を用いる)に記載されており、その開示を引
用により本明細書に組み入れる。Cu2+酸化は、変性した
IL−2の水溶液を約5.5〜9、好ましくは6〜8、そし
て最も好ましくは約7.5のpHにおいて、空気の存在下でC
u2+陽イオンを含有する酸化促進剤の少なくとも有効量
と反応せしめることを含む。制御された酸化が、過剰酸
化及び生来のものと一致しない架橋又はオリゴマーの形
成全く又はほとんど伴わないで生来のIL−2における架
橋と一致するIL−2中のジスルフィド橋の形成を生じさ
せる。このような酸化が、適切なジスルフィド橋を有す
る組換えIL−2の高収率での製造を可能にする。
酸化剤又は酸化促進剤の量は酸化のための有効量、す
なわち便利な時間内に効果的に酸化反応を行うために必
要な最少量、以上の量である。有効量は、所望のジスル
フィド結合の形成に関与することが予定されているIL−
2中の遊離ヒルヒドリル基を濃度とおよそ等量となる量
である。好ましくは、CuCl2の量は約5〜275μMの範囲
であるo−ヨードソ安息香酸の場合、酸化剤とIL−2と
のモル比は好ましくは約0.05:1〜約5:1、最も好ましく
は約0.8:約1:2の範囲であろう。オリゴマーの形成の可
能性を少なくするため、反応混合物中のIL−2の濃度は
低く保持され、一般に約5mg/ml未満、好ましくは約0.05
〜約2mg/ml、そしてさらに好ましくは約0.1〜約1mg/ml
である。o−ヨードソ安息香酸による酸化においてはpH
は5.5〜9、好ましくは5〜8の範囲に維持される。
効果的な酸化が起こるために、還元されたIL−2は溶
液中に維持されなければならない。従って、反応混合物
は、還元されたIL−2を溶液として維持するために十分
な濃度のチャオトロピック剤を含有しなければならな
い。上記のように、グアニジン塩酸塩が使用される場
合、その濃度は6Mより高くなければならない。この様な
濃度において、実質的な量のIL−2が変性された形で存
在するであろう。この理由のため、IL−2の場合には酸
化と再生を同時に行いそして再生されたIL−2を高収量
で得ることは困難である。
酸化において使用される温度は約20℃〜40℃であり、
便利には室温である。Cu2+酸化については、反応温度の
上昇と共に反応速度が上昇する。酸化反応は、例えば、
反応が停止するレベルにpHを低下させ、溶液を凍結し、
又は反応混合物にEDTAのごときキレート剤を添加するこ
とにより効果的に停止せしめることができる。酸化時間
は一般に4時間〜約1日の範囲である。
酸化が完了した時に、稀釈、透析又はダイアフィルト
レーションを用いてチャオトロピック剤(グアニジン塩
酸塩)の濃度を、酸化されたIL−2が生来のIL−2のコ
ンフィグレーションに再生(renaturate及びrefold)す
ることを可能にするレベルに低下せしめる。10〜100m
M、好ましくは約10mMのリン酸緩衝液又はクエン酸緩衝
液;10〜150mM、好ましくは40mMのNaCl;及び1〜5%、
好ましくは2.5%のシュークロースが好ましい稀釈剤で
ある。好ましくは、限外濾過膜を用いてIL−2を濃縮し
て大量の溶液を取扱うのを回避する。グアニジン塩酸塩
の濃度を約2M未満、好ましくは約0.5M未満には稀釈又は
ダイアフィルトレーションするのが普通である。稀釈は
典型的には約4℃〜25℃において行う。この様な温度及
び低下したグアニジン塩酸塩濃度において夾雑する宿主
蛋白質の沈澱が生ずる。この沈澱を濾過又は遠心分離に
より除去して、酸化されそして再生されたIL−2を含有
する上清を得る。
次に、再生され酸化されたIL−2を精製してエンドト
キシンを臨床用に合致するレベル(すなわちIL−2のml
当り0.1ng未満のエンドトキシン)まで除去する。IL−
2をさらに精製してパイロジエンを除去し、1.0×103
ニット/kg、好ましくは3.3×105ユニット/kgの投与量で
のU.S.P.ラビット・パイロジエン・テストにより測定し
た場合にパイロジエンを実質的に含有しないようにする
のが好ましい。精製はイオン交換クロマトグラフィー、
疎水性相互作用及びイオン交換クロマトグラフィーの組
合わせ、又はRP−HPLCにより達成することができる。
次に、この溶液をイオン交換カラム、例えばDEAEアガ
ロースカラム(例えば、ファルマシア・ファスト−フロ
ー・セファロースDEAE)に流す。10mMクエン酸塩(PH6.
5)によりIL−2をカラムから回収する。溶出したIL−
2画分を、引続いて他のイオン交換カラム、例えばIL−
2をpH6〜7.5において結合するカルボキシメチルアガロ
ース(例えば、ファルマシア・ファスト−フロー・セフ
ァロースCM)に負荷することができる。結合したIL−2
は増加する塩グラジエントにより溶出することができ
る。所望のIL−2は約150mMの塩濃度において溶出し、
より低い等電点形の蛋白質はより低い塩濃度において溶
出する。
疎水性相互作用/イオン交換クロマトグラフィー技法
において、(NH42SO4がIL−2溶液に約1.0M以上、好
ましくは約1.25Mの濃度に添加される。次に、この溶液
を疎水性相互作用カラム、例えばフェニルアガロースカ
ラム(例えば、ファルマシア・フェニル・ファスト−フ
ロー・セファロースカラム)に負荷する。結合したIL−
2はカラムから低下する(NH42SO4勾配により回収さ
れ、IL−2は約0.95〜0.75M(NH42SO4において溶出す
る画分に集まる。次に、生来のIL−2より低い等電点を
有するIL−2の種及び他の不純物(細菌宿主蛋白質)
が、pH6〜7.5においてIL−2を結合するイオン交換体を
用いる陽イオン交換クロマトグラフィーにより除却され
る。カルボキシメチルセルロースアガロースカラム(例
えば、ファルマシア・ファスト−フロー・セファロース
CM)が好ましい分取用陽イオン交換体である。溶液を上
に示したpH範囲において交換体と接触せしめ、そしてイ
オン勾配を用いてIL−2を交換体から溶出する。目的と
するIL−2は約0.15M塩において溶出し、より低い等電
点形の蛋白質はより低い塩濃度において溶出する。
再生されたIL−2のHPLC精製は、米国特許No.4,569,7
90に記載されているのと実質的に同じ方法、並びにそれ
に続くチャオトロピック剤中への溶解及び透析により行
うことができる。要約すれば、IL−2の溶液をクロマト
グラフ処理し、沈澱せしめ、そして生ずる沈澱をチャオ
トロピック剤溶液に入れる。次に、チャオトロピック剤
を透析又はダイアフィルトレーションにより除去する。
IL−2を陽イオン交換クロマトグラフィーによりさらに
精製することができる。
このクロマトグラフィー段階の後、生成され酸化され
たIL−2の純度は、還元ドデシル硫酸ナトリウムポリア
クリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)分析により測
定した場合、約95%以上、そして通常約98%以上であ
る。この純粋なIL−2は、PBS中での約5mg/ml以上の溶
解性、HT−2細胞増殖アッセイにより測定した場合約1
×107ユニット/mg、通常5×106〜2×107ユニット/mg
の比活性、及び約0.1ng/IL−2mg未満のエンドトキシン
含量を有する。さらに、好ましくは、IL−2は、1.0×1
03ユニット/kg、さらに好ましくは3.3×105ユニット/kg
の投与量でのU.S.P.ラビット・パイロジエン・テストに
より測定した場合にパイロジエンを実質的に含有しな
い。
製 剤 化 精製されたIL−2は水性にされ、必要であればその濃
度は0.01〜2mg/mlに調整され、そして水溶性キャリヤー
が所望の濃度に添加される。このキャリヤーは、典型的
には、約1〜10重量%、好ましくは約5重量%で溶液中
に存在するように添加されるであろう。キャリヤーの正
確な添加量は臨界的ではない。これらの材料は水溶性で
あり、IL−2と反応せず、そしてそれ自体安定である。
これらはまた水に対して非感受性(すなわち非吸湿性)
である。添加することができるキャリヤーの特定の例に
は、デキストロース、ラクトース、マンニトール、シュ
ークロース、及び他の還元された糖、例えばソルビトー
ル、小麦、トウモロコシ、米及びジャガイモからの澱粉
及び澱粉加水分解物、マイクロクリスタリンセルロー
ス、及びアルブミン、例えばヒト血清アルブミンが含ま
れる。マンニトール、シュークロース、及びデキストロ
ースが好ましい。
キャリヤーは製剤を増量し、単位投与量の溶液が容
量、例えば無菌バイアル中で凍結乾燥された場合に、凍
結乾燥残渣が肉眼で明瞭に見えるようにする。これに関
し、好ましいキャリヤーであるマンニトールは、水に非
感受性の美的に許容される(白色結晶性)残渣をもたら
す。マンニトールの水への非感受性は製剤の安定性を増
強するであろう。
「親脂性蛋白質の改良された配合」と題する、1987年
3月25日に公開されたEP公開215,658(Hanischら9は、
IL−2のごとき親脂性組換え蛋白質を微生物から精製し
て安定な医薬組成物に製剤化することができる蛋白質調
製物を得るための改良された方法を概説している。療法
的に有効な量の生物学的に活性な組換え親脂性蛋白質を
非毒性の非活性な療法的に許容されるpH6.8〜7.8の水性
キャリヤー媒体に溶解した組成物はさらに蛋白質のため
の安定剤、例えばヒト血清アルブミン、正常血清アルブ
ミン及びヒト血漿蛋白質画分を含有する。前記EP公開21
5,658の製剤化の観点を、精製されたIL−2の他の製剤
化経路として引用によりこの明細書に組み入れる。EP公
開No.215,658は低pH製剤化法を概説している。
Hanischら米国特許No.4,462,940は高pH製剤化法を概
説しており、そしてその製剤の観点も引用によりこの明
細書に組み入れる。
キャリヤーを添加した後、単位投与量(すなわち、投
与当り0.01〜2mg、好ましくは0.2〜1.0mgのIL−2を提
供するIL−2容量)の溶液を容器に分注し、この容器を
スロット栓で閉じ、そして常用の凍結乾燥条件及び装置
を用いて内容物を凍結乾燥する。
凍結乾燥された無菌生成物は(1)IL−2、(2)キ
ャリヤー(デキストロース、シュークロース又はマンニ
トール)、(3)場合によっては他の賦形剤、例えばヒ
ト血清アルブミン、トウィーン80等、及び(4)混合物
が再溶解された場合には生理的pHをもたらす少量の緩衝
剤を混合物から成る。この生成物はまた、化学的安定性
を増強するための少量の保存剤を含有することができ
る。組換えIL−2は典型的には混合物の約0.015〜10重
量%、さらに好ましくは約2〜5重量%を占めるであろ
う。
常用の非経口的水性注射剤、例えば注射用蒸留水、リ
ンゲル注射液、ハンク注射液、デキストロース注射液、
塩注射液、生理的食塩水等をバイアルに注入することに
より、凍結乾燥された混合物を再溶解することができ
る。注射液はバイアルの側部に対して加えて、過剰の発
泡を回避すべきである。バイアルに加えられる注射液の
量は典型的には1〜5ml、好ましくは1〜2mlの範囲であ
ろう。
M.Knaufらの「ホモポリマー接合を用いる医薬組成物
のための組換え蛋白質の可溶化」と題する、1987年1月
15日に公開されたTCT W087/00056に記載されている他の
製剤化においては(この開示を引用により本明細書に組
み入れる)、IL−2はポリエチレングリコール、ホモポ
リマー、及びポリオキシエチル化ポリオール、例えばポ
リオキシエチル及びグリセロールから選択された活性化
されたポリマーと反応する。このポリマーは好ましくは
300〜100,000ダルトン、さらに好ましくは350〜40,000
ダルトンの分子量を有する。このポリマーは、蛋白質の
遊離アミン又はチオール基と該ポリマーのヒドロキシル
基の両方と反応する末端基を有するカップリング剤との
接合により活性化される。この様なカップリング剤の例
にはヒドロキシニトロベンゼンスルホン酸エステル、シ
アヌル酸クロリド及びN−ヒドロキシサクシンイミドが
含まれる。次に、IL−2は前記のような水溶性キャリヤ
ー及び緩衝剤と共に直接配合され、この配合物は凍結乾
燥され、そして凍結乾燥された混合物は前記のようにし
て再溶解することができる。
前記のようにして調製され、再溶解された製剤は、療
法的に有効な量(すなわち、患者の病的状態を除去又は
緩和する量)においてヒト又は他の動物に非経口投与又
は経口投与してそれらの医療を提供するために適用であ
る。IL−2療法は、種々の免疫調節状態、例えばT細胞
変異、細胞毒性T細胞の誘導、天然キラー細胞活性の増
大、IFN−γの誘導、細胞性免疫の回復及び増強(例え
ば、免疫不全状態の治療)、並びに細胞性抗腫瘍活性の
増大、のために適当である。
本発明の製剤は、非経口投与、例えば静脈内投与、皮
下投与、筋肉内投与、眼窩内投与、眼中投与、包内投
与、脊椎内投与、でん部投与、局所投与、鼻内エーロド
ル投与、乱刺、そしてさらに経口投与のために有用であ
る。好ましい投与経路は筋肉内注射、皮下注射及び静脈
内注射、並びに局所投与による。非イオン性活剤は皮膚
表面を貫通するため、その使用は局所投与される製剤の
ために特に好ましい。
次の例は、本発明の方法及び組成物をさらに説明す
る。これらの例は本発明を制限することをなんら意味す
るものではない。これらの例において、すべての温度は
特にことわらない限り℃で示す。第1図は例により示さ
れる本発明の好ましい方法を示す。
例1. この例は組換えIL−2を回収し、精製しそして製剤化
するための好ましい方法を例示する。
大腸菌からdes−アラニル−IL−2ser125を回収した。
この例において使用されたdes−アラニル−IL−2ser125
を生産する大腸菌の株(K12/MM294−1)はアメリカン
・タイプ・カルチュアー・コレクションに1984年3月4
日に、受託番号39,626に寄託されている。この類似体及
びその製造方法は米国特許No.4,518,584に開示されてい
る。
プラスミドpLW45によりこうして形質転換された大腸
菌を1000の発酵槽において37℃にて増殖せしめた。必
要により(1)撹拌を増加し、(2)空気を添加し、そ
して(3)酵素を添加することにより溶存酵素を約40%
に維持した。
発酵槽に有効容積まで水を満した後、次の微量要素を
添加した。
ZnSO4・7H2O 30μM MnSO4・4H2O 30μM CuSO4・5H2O 3μm クエン酸Na3・2H2O 1.5mM KH2PO4 21mM (NH42SO4 72mM 次に、発酵槽、フィード容器及び添加容器を標準的操
作法に従って殺菌した。次に、下記の無菌添加を行っ
た。
MgSO4・7H2O 3mM FeSO4・7H2O 72μM L−トリプトファン 70mg/ チアミン・HCl 20mg/ グリコース 50g/ テトラサイクリン 5mg/ 発酵槽を冷却し、そして凍結又は種田大腸菌培養物を
2mg/の乾燥細胞重量で接種した。発酵の間、KOHを用
いてpH6.8に維持した。サンプルの光学濃度の測定及び
残留グルコースの測定を14〜16時間、及びその後約1時
間の間隔で行った。
培地からのL−トリプトファンの消耗によるdes−ア
ラニル−IL−2ser125の生産の誘導が約OD680=10におい
て起こり、これに続いてカザミノ酸をOD680=15におい
て2%の最終濃度となるように添加した。培養物を3〜
5時間後に収得した。
次に、des−アラニル−IL−2ser125を含有する屈折体
を単離した。収得した材料を、100K分子量カットオフの
US向流濾過カートリッジに圧力下で循環することによ
り、該材料を5〜10培に濃縮した。約6500psi(195気
圧)にて破砕機を3回通すことにより細胞を破砕した。
次にEDTAを5mMの最終濃度まて加えた。懸濁液を5容量
の脱イオン水に対してダイアフィルトレーションした。
オクタノールを1%(v/w)に加えて、ダイアフィルト
レートされた生成物中のすべての残留生殺菌を殺した。
2mM EDTAを添加し、そして数時間の後、ダイアフィルト
レートされた破砕物を破砕機に通すことよりそれを再破
砕した。
再破砕物にシュークロースを加えて1.1〜1.25g/mlの
最終密度を形成した。混合物を8,000〜20,000XG,1〜21p
mにて遠心し、そして粒子ペレット又はペーストを集め
た。遠心分離の前及び遠心分離中に20℃以上の温度を保
持した。
次に、粒子ペーストを、飽和グアニジン塩酸塩、50mM
DTT,50mM Tris及び25mM EDTAの水溶液、ペーストg当
り17mlと混合、NaOHによりpHを8.0に調整し、そして40
℃に約10分間加熱した。300XGにて15分間遠心分離する
ことにより未溶解物を混合物から除去した。
精製の次の段階は、セファデックス(TM)G−25カラム
を用いるゲル濾過によるIL−2溶液(上清)からDTT及
びEDTAを除去することであった。カラムを、7Mグアニジ
ン塩酸塩緩衝液pH7.5中で操作した。プロセスクロマト
グラムを用いてIL−2ピークを集め、そしてこのピーク
をグアニジン塩酸塩緩衝液により0.5mg/mlの蛋白質濃度
に稀釈した。
IL−2の酸化を、CuCl2を3:1のモル比(CuCl2:IL−
2)で添加することにより開始した。この酸化は約25℃
にて7Mグアニジン塩酸塩、10mMリン酸塩中で行った。酸
化のあいだpHを7.5±0.2に調節し、そして酸化が完了し
た時4mM EDTAを加えた。酸化されたIL−2は還元された
IL−2よりも親水性であるので、酸化反応の進行のRP−
HPLCによりモニターした。
次に、酸化されたIL−2の生ずる溶液を10mMリン酸緩
衝液により稀釈してグアニジン塩酸塩濃度を2Mに下げ
た。次に、10,000ダルトンのカットオフを有する中容繊
維膜限外濾過ユニットを用いてIL−2濃度を2.5mg/mlに
上昇せしめた。次に、この溶液を10mMリン酸緩衝液によ
りさらに稀釈して0.2Mグアニジン塩酸塩とし、そしてそ
れを4℃にて一夜放置して沈澱を得た。
次に、無関係の大腸菌蛋白質及び幾らかのIL−2から
成る沈澱を酢酸セルロースフィルターを用いる濾過によ
り除去して約85%回収の生成されたIL−2を得た。次
に、(NH42SO4を上清に加えて1.25Mの濃度とした。こ
の溶液をファルマシア・フェニル・ファスト−フロー・
セファロース疎水性相互作用カラムに負荷した。低下す
る(NH42SO4勾配によりIL−2をカラムから回収し、I
L−2を約0.95〜0.75M(NH42SO4での画分中に集め
た。このプールされた画分をダイアフィルトレーション
し、そして次に、10mMリン酸緩衝液によりpH7で平衡化
されたファルマシア・カルボキシメチル(CM)ファスト
−フロー・セファロース・イオン交換カラムに負荷し
た。IL−2画分を約0.15M NaClにおいて回収した。
得られるIL−2はSDS−PAGE分析により98%純度であ
り、そしてHPLC分析により均一であった。その比活性
は、HT−2細胞増殖アッセイにより測定した場合8×10
6ユニット/mgであった。IL−2がSDSにより可溶化され
る米国特許No.4,569,790に記載されている方法(この方
法を引用によりこの明細書に組み入れる)により製造さ
れた組換えIL−2(SDS−法IL−2)に結合するポリク
ローナル抗体に、前記の再生された組換えIL−2(グア
ニジン−法IL−2)が結合するか否かを決定するため、
エンザイム・リンクド・イムノソルベント・アッセイ
(ELISA)を行った。SDS−法IL−2により治療された患
者からの血清をアッセイ緩衝液(0.5%BSA及び0.05%ト
ウィーン20を含むPBS)に1:1000で稀釈し、そしてSDS−
法IL−2又はグアニジン−法IL−2と0〜5μg/mlの最
終濃度となるように混合した。2時間の室温インキュベ
ーションの後、混合物を、100μの容量で、SDS−法IL
−2(ウエル当り100μの0.05M NaCO3,pH9.6中5μg/
ml)によりあらかじめコートした96ウエル・ミクロエリ
サプレート(イムロンI,ダイナテック)に適用した。混
合物をIL−2でコートされたウエル中に30分間放置し、
この時点でプレートを0.05%のトウィーン20を含むPBS
中で十分に洗浄し、そしてパーオキシダーゼ接合ヤギ抗
−ヒトIgG(カペル、1:1000稀釈)を加えた。さらに2
時間のインキュベーションの後、この第二抗体を除去
し、そして基質(OPD、シグマ、100μ/ウエル)を加
えた。20分後の後、各ウエルに50μの2N HClを加える
ことにより酵素反応を停止した。490nmにおける吸光度
をダイナテックMR580プレートリーダー(参照波長405n
m)を用いて測定した。吸光度対競争抗原の量のプロッ
トを第2図に示す。示されるように、グアニジン−法IL
−2は実質的に競争しなかった。
例2. IL−2再生段階(グアニジン塩酸塩の0.2Mへの低下の
後の上清の回収)にわたって例1を反復した。
IL−2溶液(8.8mgの蛋白質)をトリフルオロ酢酸に
よりpH2.1に酸性化し、そして次に遠心分離してすべて
の沈澱物を除去した。これを、水中0.1%トリフルオロ
酢酸により平衡化したVydac C−4シリカの30cmカラム
の1.25cmに負荷した。純粋なIL−2の画分をプールし、
そして次に7MグアニジンpH7.5緩衝液に透析した。次に
これを10mMリン酸緩衝液(pH7.0)に対して透析した。
沈澱をマイクロ遠心分離により除去し、上清中に68%の
IL−2を回収した。
例3. 屈折体粒子ペレットの回収にわたり例1を反復した。
約113.7gの固体グアニジン(最終濃度7M)を〜14gの
粒子ペーストに加え、次に10mM Tris/2mM EDTA緩衝液を
約190mlに加えた。ホモジナイズした後、〜1.5gの固体D
TT(最終濃度50mM)を加え、そしてpHをNaOHにより8〜
8.5に調整した。溶液を50℃に15分間加温して還元を促
進させた。次に溶液を10mM Tris/2mM EDTAにより稀釈し
て最終容量200mlとした。
精製の次の段階はIL−2材料から還元剤及び他の夾雑
物を除去することであった。約25mlの還元されたIL−2
を75mlの7.07Mグアニジンにより約5〜10mg IL−2/mlに
稀釈した。この溶液をTris/EDTA緩衝液により4.8Mグア
ニジンまで稀釈し、そして2時間放置した。非常にわず
かの沈澱が生じ、そしてこれを10,000XGでの15分間の遠
心分離により除去した。上清をTris/EDTA緩衝液により
4.0Mグアニジンに稀釈し、そして室温にて2時間放置し
た。重い沈澱を遠心分離(10,000XG、15分間)により集
めた。
ペレットを50mlの2%トウィーン80で1回洗浄し、そ
して50mlの水で2回洗浄した。16.7gの固体グアニジン
を添加し、そして溶液を水により25mlにした。可溶化さ
れたIL−2を、10mMクエン酸塩(pH6.5)中7.0Mグアニ
ジンにより1mg/mlに稀釈した。CuCl2を添加し(0.1mM)
に、そしてpHを8〜8.5に調節した。この溶液を一夜撹
拌した。
YMらせん巻カートリッジを用いてグアニジンをダイア
フィルトレーション除去し、そしてIL−2を約2mg/mlに
濃縮した。可溶性IL−2は、特に空気泡による撹拌に対
して感受性であるので、系から空気を除去するように注
意した。これを、10mMクエン酸ナトリウム(pH6.5)中
2.5%シュークロース及び140mM NaClの溶液10容量に対
してダイアフィルトレーションした。3000XGにて15分間
の遠心分離の後、0.63mg/mlのIL−2を含有する上清600
mlを集めた。さらに処理を進める前に、10mMクエン酸ナ
トリウム(pH6.5)〜の透析によりイオン強度を下げ
た。
クロマトグラフィーは、それぞれが10mMクエン酸ナト
リウム緩衝液(pH6.5)により平衡化された2本のカラ
ムから成った。第一カラムにはDEAEセファロース・ファ
スト−フロー(ファルマシア)を充填した。10mMクエン
酸ナトリウム(pH6.5)中0.63mg/mlのIL−2を25ml,0.5
ml/分の速度で1×10cmのカラムを通して流した。プー
ルのNaCl濃度は40mM NaClに調整した。第二カラムにはC
Mセファロース・ファスト−フロー(ファルマシア)を
充填した。28.5mlの0.38mg/ml IL−2を0.5ml/分で負荷
した。IL−2はゲルに結合し、そして増加するNaCl勾配
〔10mMクエン酸ナトリウム(pH6.5)、0.3ml/分〕によ
り6時間にわたり溶出した。0.71mg/mlのIL−2が約12.
6mlプールされた。得られるIL−2は分析用RP−HPLCに
より99%より高い純度を有していた。
例4. 約5mlのIL−2含有屈折体を同容量の水と共にスラリ
ー化し、グアニジン緩衝液により溶解した。この溶液は
7Mのグアニジン濃度及び35mlの容量を有していた。溶液
のpHを3M Tris塩基により約8.0に調整した。次に、0.3g
のDTTを加え、そしてその溶液を約45℃に15分間加熱し
た。次に、この溶液を同容量の0.1Mクエン酸緩衝液(pH
5.0)により稀釈し、そして1時間放置した。生成した
沈澱を遠心分離(10,000XGにて10〜20分間)により分離
した。この沈澱を70mlの3.5Mグアニジンで4回及び70ml
の水で2回洗浄した。沈澱を7Mグアニジン中に溶解し、
そして逆相HPLCにより分析した。約265mgのIL−2が約9
0%の純度で回収された。
前記のことから、本発明の方法は、(1)精製法が簡
単であり、(2)最終製品中に溶解剤が存在せず、そし
て(3)組換えIL−2が従来製造されていたものに比べ
て免疫原性が低い、ことに関して利点を提供することが
明らかであろう。
IL−2の発現のためにtrpプロモーターを用いる前記
のベクター系に加えて、他のベクター系はラムダpLプロ
モーター及び/又は正のレトロレギュレーション要素の
使用を含む。これらのベクター系は1987年12月8日発行
の米国特許No.4,711,845及び1987年5月19日発行の米国
特許No.4,666,848に記載されており、両者の開示を引用
によりこの明細書に組み入れる。
上記の特許に記載されているベクター系、及び下記の
追加のベクター系はアメリカン・タイプ・カルチュア・
コレクション(ATCC)、メリーランド、ロックビル、パ
ークラウン・ドライブ、12301に、特許手続上の微生物
の国際的承認に関するブダペスト条約及びその規則のも
とに寄託されており、そしてブダペスト条約に従って維
持されそして入手可能にされる。これらの株の入手可能
性はいずれかの政府の権威のもとにその特許法に従って
認められた権利を害して本発明を実施する許諾であると
解してはならない。
寄託されたプラスミドには下記のATCC寄託番号が与え
られた。
生化学の分野及び関連分野における当業者に自明な、
本発明を実施するための前記の態様の変法は、後記の請
求の範囲内にあると意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/00 C12P 21/00 B //(C12P 21/00 C12R 1:19) 微生物の受託番号 ATCC 39789 微生物の受託番号 ATCC 39756 微生物の受託番号 ATCC 39757 微生物の受託番号 ATCC 39758 微生物の受託番号 ATCC 39404 微生物の受託番号 ATCC 39405 微生物の受託番号 ATCC 39452 微生物の受託番号 ATCC 39515 微生物の受託番号 ATCC 39516 微生物の受託番号 ATCC 39517 微生物の受託番号 ATCC 39949 前置審査 (72)発明者 デイビス,ジョン ティー. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94703,バークレー,カールトン スト リート 1830 (72)発明者 スミス,フリント アメリカ合衆国,カリフォルニア 94610,オークランド,31,クレセント ストリート 479 (72)発明者 リム,エイミー アメリカ合衆国,カリフォルニア 94116,サン フランシスコ,ユーロア ストリート 1921 (56)参考文献 特開 昭61−1393(JP,A) 特開 昭61−257931(JP,A) 特開 昭62−77332(JP,A) Anal.Biochem.155(1) (1986)p.123−128 Biochemistry 25[25 ](1986)p.8274−8277 Bio/Technology 2 [12](1984)p.1035,1037−1038 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) WPI(DIALOG) BIOSIS(DIALOG)

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インターロイキン−2(IL−2)を含有す
    る形質転換された微生物から精製され再生された組換え
    IL−2を回収する方法であって、 (a)微生物の細胞膜及び細胞壁を破砕し; (b)破砕物から水不溶性IL−2含有物を分離し; (c)段階(b)の該不溶性IL−2含有物を約7〜約9
    のpHにおいて、還元剤及びグアニジン塩の水溶液と混合
    し、これによって前記不溶物中のIL−2を可溶化しそし
    て変性し; (d)該IL−2含有溶液からIL−2を沈澱せしめそして
    その沈澱を回収し; (e)該IL−2沈澱物をチャオトロピック(chaotropi
    c)剤中で可溶化し; (f)強変性濃度でのチャオトロピック剤の濃度を維持
    しながら該溶液中のIL−2を酸化し、これによってIL−
    2の天然ジスルフィド橋を形成せしめ; (g)溶液中のチャオトロピック剤の濃度を、酸化され
    たIL−2が再生されそして沈澱が生ずるレベルに低下せ
    しめ; (h)段階(g)の沈澱を溶液から分離して上清を得; (i)該上清中の酸化されたIL−2を、(l)逆相高速
    液体クロマトグラフィー並びにそれに続くチャオトロピ
    ック剤の溶液中でのプールの可溶化及び該溶液からのチ
    ャオトロピック剤の除去により、又は(2)イオン交換
    クロマトグラフィーと組み合わされた疎水性相互作用ク
    ロマトグラフィーにより、又は(3)イオン交換クロマ
    トグラフィーにより精製し;そして、 (j)還元的ドデシル硫化ナトリウムポリアクリルアミ
    ドゲル電気泳動分析により測定した場合95%以上のIL−
    2含量を有し、リン酸緩衝液中でml当り5mg以上のIL−
    2の溶解性を有し、HT−2細胞増殖アッセイにより測定
    した場合1×107ユニット/mg以上の比活性を有し、そし
    てエンドトキシン含量がIL−2mg当り約0.1ナノグラム未
    満である、精製されそして酸化された可溶性異種性ヒト
    IL−2組成物を回収する; ことを含んで成る方法。
  2. 【請求項2】前記チャオトロピック剤がグアニジン塩酸
    塩であり、そして前記強変性濃度が約6M以上である、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】段階(d)において、グアニジン塩酸塩の
    濃度を約5M未満に低下せしめることによりIL−2沈澱を
    生成せしめる、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記グアニジン塩酸塩の濃度が約3〜4Mで
    ある、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】段階(e)に先立って、前記IL−2の沈澱
    を遠心分離により集めそして緩衝液で洗浄する、請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記緩衝液が約2〜4Mグアニジン塩酸塩を
    含んで成る、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記酸化を、酸化促進剤としてのCu+2イオ
    ン又は酸化剤としてのo−ヨードソ安息香酸を用いて制
    御する、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】段階(g)において、グアニジン塩酸塩の
    濃度を約2M未満に低下せしめる、請求項1に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】前記還元剤がジチオスレイトールであり;
    段階(d)において、グアニジン塩酸塩の濃度を約5M未
    満に低下せしめることによりIL−2を沈澱せしめ;前記
    酸化が酸化促進剤としてCu+2イオンを用いる制御された
    酸化であり;段階(g)において、グアニジン塩酸塩の
    濃度を約0.5M未満に低下せしめ;そして段階(i)にお
    いて、上清中の酸化されたIL−2を、DEAEセファロース
    カラム及びカルボキシメチルセファロースカラムを用い
    るイオン交換クロマトグラフィーにより精製する、請求
    項2に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記還元剤がジチオスレイトールであ
    り、段階(d)において、グアニジン塩酸塩の濃度を約
    5M未満に低下せしめることによりIL−2を沈澱せしめ;
    前記酸化が酸化促進剤としてCu+2イオンを用いる制御さ
    れた酸化であり;段階(g)において、グアニジン塩酸
    塩の濃度を約0.5M未満に低下せしめ;そして段階(i)
    において、上清中の酸化されたIL−2を逆相高速液体ク
    ロマトグラフィーにより精製する、請求項2に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】前記還元剤がジチオスレイトールであ
    り、段階(d)において、グアニジン塩酸塩の濃度を約
    5M未満に低下せしめることによりIL−2を沈澱せしめ;
    前記酸化が、酸化促進剤としてCu+2イオンを用いる制御
    された酸化であり;段階(g)において、グアニジン塩
    酸塩の濃度を約0.5M未満に低下せしめ;そして段階
    (i)において、上清中の酸化されたIL−2を、フェニ
    ルアガロースカラムを用いる疎水性相互作用クロマトグ
    ラフィー及びカルボキシメチルセルロースカラムを用い
    るイオン交換クロマトグラフィーにより精製する、請求
    項2に記載の方法。
  12. 【請求項12】IL−2がdes−ala−IL−2ser125であ
    る、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】IL−2組成物が、1.0×103ユニット/kg
    の投与量でのU.S.P.ラビット・パイロジエン・テストに
    より測定した場合にパイロジエンを実質的に含有しな
    い、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】インターロイキン−2(IL−2)を含有
    する形質転換された微生物から組換えIL−2を精製する
    方法であって、 (a)不溶性IL−2含有物を分離し; (b)該不溶性IL−2含有物を十分量のガアニジン塩及
    び還元剤中で可溶化し; (c)前記グアニジン塩の濃度を、IL−2が沈澱し且つ
    形質転換された微生物からの可溶性蛋白質が除去される
    ように低下せしめ; (d)前記IL−2の沈澱物を十分量のグアニジン塩中で
    再溶解し; (e)前記IL−2を酸化してIL−2中に天然のジスルフ
    ィド橋を形成せしめ; (f)グアニジン塩の濃度を低下せしめることにより、
    形質転換された微生物からの不溶性蛋白質を沈澱せし
    め、他方IL−2は実質的に溶解した状態に維持し;そし
    て (g)前記溶解したIL−2から不溶性蛋白質を分離しそ
    して除去する; ことを含んで成る方法。
  15. 【請求項15】段階(c)のIL−2の沈澱を、2〜4Mの
    濃度を有するグアニジン溶液又は酢酸塩溶液中で洗浄す
    ることをさらに含んで成る、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】(h)グアニジン濃度をダイアフィルト
    レーションにより0.5M未満に低下せしめ;そして(i)
    IL−2をCMセルファロースクロマトグラフィーにより精
    製する段階をさらに含んで成る、請求項14に記載の方
    法。
  17. 【請求項17】(h)グアニジン濃度をダイアフィルト
    レーションにより0.5M未満に低下せしめ;(i)IL−2
    を逆相HPLCにより精製し;(j)得られたIL−2溶液を
    透析し;そして(k)IL−2をCMセルファロースクロマ
    トグラフィーにより精製する段階をさらに含んで成る、
    請求項14に記載の方法。
  18. 【請求項18】ダイアフィルトレーション中に凝集を防
    止するために前記溶液に安定剤を添加することをさらに
    含んで成る、請求項16又は17に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記安定剤が、アルギニン及びグリシン
    から成る群から選択される、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】IL−2がdes−ala−IL−2ser125である
    請求項14〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 【請求項21】IL−2組成物が、1.0×103ユニット/kg
    の投与量でのU.S.Pラビット・パイロジェンテストによ
    り測定した場合にパイロジエンの実質的に含有しない、
    請求項14〜20項いずれか1項に記載の方法。
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