JPH0694386A - 熱交換器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 チューブ相当部品の製造を容易に行える熱交
換器を提供すること。 【構成】 一面を開口した偏平外箱２ａと一面を開口し
互いの開口を向き合わせて偏平外箱２ａ内に嵌め込まれ
た偏平内箱２ｂとから成り、内部に熱媒体用の偏平流路
を備え、且つ両端位置に熱媒体用の入口３び出口４を備
えた熱交換箱と、熱交換箱内部の偏平流路に収容され該
偏平流路を流れる熱媒体の整流を行うインナーフィン７
とから熱交換器を構成しているので、両箱２ａ，２ｂに
高い寸法精度を要せず、しかもシビアな位置合わせを必
要とせずに単純な嵌め込み作業でチューブ相当部品とな
る熱交換箱を製造することが可能であり、その製造を容
易に、ひいては安価に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両用のオイルクーラ
ーやラジエター等に有用な熱交換器に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の熱交換器は各種形状の熱
交換チューブを備えており、該熱交換チューブに熱媒体
が流通する課程で外気との熱交換を図っている。この熱
交換チューブとしては、偏平管や凹部を有する１対のプ
レートを接合したもの等が一般に使用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前者のもので
は加工上の制限から表面積（熱交換面積）の大きなもの
を得ることが難しく、また後者のものでは所望の表面積
を容易に確保できるものの、プレート相互の位置合わせ
に精度を要する関係から同部品の製造に手間がかかる難
点がある。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、チューブ相当部品の製造
を容易に行える熱交換器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１では、一面を開口した偏平外箱と一面を開
口し互いの開口を向き合わせて偏平外箱内に嵌め込まれ
た偏平内箱とから成り、内部に熱媒体用の偏平流路を備
え、且つ両端位置に熱媒体用の入口及び出口を備えた熱
交換箱と、熱交換箱内部の偏平流路に収容され該偏平流
路を流れる熱媒体の整流を行うインナーフィンとから、
熱交換器を構成している。また、請求項２では、請求項
１の熱交換箱の外面に伝熱フィンを設けている。

【０００６】請求項３では、所定間隔をおいて平行に配
設された複数の熱交換チューブと、隣接する熱交換チュ
ーブの両端を相互に連通させる継手管と、配設端位置に
ある熱交換チューブに設けられた熱媒体用の入口及び出
口とを具備した熱交換器において、上記熱交換チューブ
を、一面を開口した偏平外箱と一面を開口し互いの開口
を向き合わせて偏平外箱内に嵌め込まれた偏平内箱とか
ら成り、内部に熱媒体用の偏平流路を備えた熱交換箱
と、熱交換箱内部の偏平流路に収容され該偏平流路を流
れる熱媒体の整流を行うインナーフィンとから構成して
いる。また、請求項４では、請求項３の少なくとも熱交
換チューブ間の隙間に伝熱フィンを設けている。

【０００７】

【作用】請求項１乃至４に係る熱交換器では、チューブ
相当部品となる熱交換箱が、嵌め込み可能な偏平外箱及
び偏平内箱とから構成されているので、両箱に高い寸法
精度を要せず、しかもシビアな位置合わせを必要とせず
に単純な嵌め込み作業で熱交換箱を製造できる。

【０００８】

【実施例】図１乃至図４は本発明の第１実施例を示すも
ので、図１は熱交換器の斜視図、図２は図１のＡ−Ａ線
断面図、図３は偏平外箱を除外した熱交換器の上面図、
図４は熱交換器の分解斜視図である。同図に示した熱交
換器１は、熱交換箱２と、入口ユニオン３と、出口ユニ
オン４と、第１補強材５と、第２補強材６と、インナー
フィン７とから構成されている。

【０００９】熱交換箱２は、下面を開口した横長矩形状
の偏平外箱２ａと、上面を開口した横長矩形状の偏平内
箱２ｂとから成る。偏平内箱２ｂの開口外形は偏平外箱
２ａの開口内形よりも僅かに小さく、また偏平内箱２ｂ
の高さは偏平外箱２ａの深さとほぼ一致しており、該偏
平内箱２ｂは互いの開口を向き合わせた状態で外箱２ａ
内に嵌め込めるようになっている。この両箱２ａ，２ｂ
は、所定厚みのアルミニウム板を同型状の凹部を有する
型を用いてプレス加工することにより得られるもので、
偏平外箱２ａ内に偏平内箱２ｂを嵌め込んだ状態で互い
の側片接触部分をろう材を介して結合されている。ま
た、両箱２ａ，２ｂによって画成される熱交換箱２の内
部には、熱媒体用の偏平流路Ｒが形成されている。

【００１０】上記の偏平外箱２ａの長手方向両端位置に
は円形の取付孔２ａ1 が設けられている。この取付孔２
ａ1 は偏平外箱２ａの成形加工時に同時に形成され、各
取付孔２ａ1 には入口ユニオン３と出口ユニオン４がろ
う材を介して夫々結合されている。

【００１１】第１補強材５は、偏平内箱２ｂの深さに一
致する高さと偏平内箱２ｂ内の長手方向長さに一致する
長さを有する平板状を成しており、偏平内箱２ｂ内の幅
方向各側縁に当接して配置されている。一方、第２補強
部材６は、偏平内箱２ｂの深さに一致する高さと偏平内
箱２ｂ内の幅方向長さから第１補強材２つ分の肉厚を引
いた幅を有するコ字形を成しており、偏平内箱２ｂ内の
長手方向各側縁にその最長片を当接して配置されてい
る。これら補強材５，６は熱交換箱２と同様の材料から
形成され、相互の接触部分及び熱交換箱２との接触部分
をろう材を介して結合されている。

【００１２】インナーフィン７は熱交換箱２の幅方向に
沿って屈曲された断面波形の板状物から成り、偏平内箱
２ｂの深さに一致する高さと第２補強材６の対向間隔に
一致する長さと第１補強材１の対向間隔に一致する幅を
有している。このインナーフィン４は、所定厚みのアル
ミニウム板を波形状の型を用いてプレス加工することに
より得られるもので、偏平内箱２ｂ内にその長手方向端
縁を第２補強材６にその幅方向端縁を第１補強材５に夫
々当接し、また上下の波頂部を両箱２ａ，２ｂの内面に
当接して収容され、熱交換箱２及び両補強材５，６との
接触部分をろう材を介して結合されている。

【００１３】ここで、上述の熱交換器１の製造方法につ
いて説明する。まず、偏平内箱２ｂの内側に第１補強材
５と第２補強材６を順に収容し、両補強材５，６の間に
インナーフィン７を収容する。次いで、偏平内箱２ｂの
上方から偏平外箱２ａを嵌合し、該偏平外箱２ａの取付
孔２ａ1 に入口ユニオン３及び出口ユニオン４を夫々配
置する。尚、夫々の部品がクラッド材から形成されてい
る場合には結合要部分夫々に噴霧或いは浸漬の方法でフ
ラックスを付着させ、またクラッド材でない場合には結
合要部分にろう材を別途配置する。そして、組み付け完
成物を炉中に投入し、結合要部分のろう付けを一括で行
う。

【００１４】上述の熱交換器１は入口ユニオン３及び出
口ユニオン４を熱媒体回路に接続して使用される。入口
ユニオン３に送り込まれた熱媒体、例えばオイル，水，
冷媒等は、図３に２点鎖線矢印で示すように入口ユニオ
ン３から偏平流路Ｒの端部空間を経てインナーフィン７
に流れ込む。インナーフィン７に流れ込む熱媒体はその
波形状に従って整流作用を受け、同素子７を流れる課程
で外気との熱交換を図られる。インナーフィン７を流通
した熱媒体は偏平流路Ｒの他方の端部空間から出口ユニ
オン４に送り出される。

【００１５】本実施例の熱交換器１では、チューブ相当
部品となる熱交換箱２が、嵌め込み可能な偏平外箱２ａ
及び偏平内箱２ｂとから構成されているので、両箱２
ａ，２ｂに高い寸法精度を要せず、しかもシビアな位置
合わせを必要とせずに単純な嵌め込み作業で熱交換箱２
を製造することが可能であり、その製造を容易に、ひい
ては安価に行うことができる。

【００１６】また、偏平内箱２ｂ内に配置された第１，
第２補強材５，６によって、両箱２ａ，２ｂの結合部分
の補強を行えるので、熱交換箱２自体に十分な剛性と強
度を得ることができる。

【００１７】尚、上記第１実施例では、アルミニウム板
を塑性変形させて偏平外箱及び偏平内箱を成形加工する
ようにしたものを示したが、両箱は図５に示すように４
隅を切り欠かれた材料板Ｚを用意し、該材料板Ｚの４片
Ｚａをプレス加工によって直角に折り曲げることによっ
ても形成することができる。この場合、折り曲げ片の境
界に僅かな隙間が生じるが、該隙間はろう付け時にろう
材によって塞ぐことができるので何等支障はない。

【００１８】また、上記第１実施例では、１枚構成のイ
ンナーフィンを熱交換箱内に収容したものを示したが、
図６に示すように長手方向に分割形成された複数のイン
ナーフィン８を熱交換箱内に並べて収容するようにして
もよい。また、図７に示すように熱交換箱の長手方向に
沿って波形に屈曲され、且つ各波部分に複数の切り欠き
窓９ａを有するインナーフィン９を使用してもよい。勿
論、このインナーフィンは整流作用を確保できるもので
あれば図示例以外のものであってもよい。

【００１９】さらに、上記第１実施例では、２種類の補
強材を夫々２個宛用いたものを示したが、図８に示すよ
うに同一形状を成す２つのコ字形補強材１０を使用した
り、或いは図９に示すように偏平内箱の内形に合致し、
一部に切り欠き１１ａを有する略Ｃ形の補強材１１を使
用してもよい。勿論、この補強材は図示例以外の形状の
ものであってもよく、両箱のみで強度が得られる場合に
は必ずしも必要なものではない。

【００２０】さらにまた、上記第１実施例では、熱交換
箱を横長矩形状に形成したものを示したが、該熱交換箱
は他の形状、例えば正方形，円盤形，楕円形等の形状で
あってもよい。

【００２１】図１０は本発明の第２実施例を示す熱交換
器の側面図である。同図に示した熱交換器２１は、第１
実施例の熱交換器の熱交換箱の外面に伝熱フィン２２を
設けて構成されている。尚、本実施例では第１実施例と
構成を同じくする部分に同一符号を用いてある。

【００２２】伝熱フィン２２は、熱交換箱２の長手方向
に沿って屈曲された断面波形の板状物から成り、下側の
波頂部を熱交換箱２の上面に当接し、該部分をろう材を
介して結合されている。この伝熱フィン２２は、所定厚
みのアルミニウム板を波形状の型を用いてプレス加工す
ることにより得られる。

【００２３】本実施例の熱交換器２１では、熱交換箱２
に付設された伝熱フィン２２によって熱交換面積を確保
して、高効率で熱交換を行うことができる。使用方法及
び作用，効果は第１実施例と同様である。

【００２４】尚、上記の伝熱フィンは必要に応じて熱交
換箱の下面或いは側面に設けるようにしてもよく、また
図示例以外の形状のものを使用してもよい。また、熱交
換箱については第１実施例と同様の構造変更を行うこと
ができる。

【００２５】図１１及び図１２は本発明の第３実施例を
示すもので、図１１は熱交換器の側面図、図１２は熱交
換器の要部分解斜視図である。同図に示した熱交換器３
１は、計３個の熱交換チューブ３２と、入口ユニオン３
３と、出口ユニオン３４と、計４個の継手管３５とから
構成されている。

【００２６】熱交換チューブ３２は、第１実施例の熱交
換箱２と同様に偏平外箱及び偏平内箱とから成り、内部
に熱媒体用の偏平流路を有すると共に該偏平流路にイン
ナーフィンと補強材を備えている。最上部と中間部位置
の熱交換チューブ３２は上・下面両端位置、つまり偏平
外箱及び偏平内箱の長手方向両端位置に取付孔３２ａ
（下側の取付孔は図示省略）を有しており、最下部の熱
交換チューブ３２は上面両端位置、つまり偏平外箱の長
手方向両端位置に取付孔３２ａを有している。

【００２７】最上部の熱交換チューブ３２の上面側の各
取付孔３２ａには入口ユニオン３３と出口ユニオン３４
がろう材を介して夫々結合されている。また、最上部の
熱交換チューブ３２の下側の取付孔３２ａと中間部の熱
交換チューブ３２の上側の取付孔３２ａ、また中間部の
熱交換チューブ３２の下側の取付孔３２ａと最下部の熱
交換チューブ３２の上側の取付孔３２ａには、継手管３
５の上下端がろう材を介して夫々結合されている。

【００２８】継手管３５は円筒形を成す所定長さのアル
ミニウムパイプの上下端に、取付孔３２ａに合致した小
径部３５ａを有しており、該小径部３５ａを各取付孔３
２ａに挿入されて位置決めされている。

【００２９】ここで、上述の熱交換器３１の製造方法に
ついて説明する。まず、第１実施例と同手順で各熱交換
チューブ３２を組み立てた後、最下部の熱交換チューブ
３２の上に継手管３５を挟んで中間部の熱交換チューブ
３２を積み重ね、中間部の熱交換チューブ３２の上に継
手管３５を挟んで最上部の熱交換チューブ３２を積み重
ねる。次いで、最上部の熱交換チューブ３２の上面側の
取付孔３２ａに入口ユニオン３３及び出口ユニオン３４
を夫々配置する。尚、夫々の部品がクラッド材から形成
されている場合には結合要部分夫々に噴霧或いは浸漬の
方法でフラックスを付着させ、またクラッド材でない場
合には結合要部分にろう材を別途配置する。そして、組
み付け完成物を炉中に投入し、結合要部分のろう付けを
一括で行う。

【００３０】上述の熱交換器３１は、入口ユニオン３３
及び出口ユニオン３４を熱媒体回路に接続して使用され
る。入口ユニオン３３に送り込まれた熱媒体は、図１１
に破線矢印で示すように入口ユニオン３３から最上部の
熱交換チューブ３２の偏平流路の端部空間に流れ込み、
ここから継手管３５を通じて中間部及び最下部の熱交換
チューブ３２の偏平流路に流れ込む。各熱交換チューブ
３２の偏平流路に流れ込んだ熱媒体は、夫々のインナー
フィンで整流作用を受け、同素子を流れる課程で外気と
の熱交換を図られる。各インナーフィンを流通した熱媒
体は偏平流路の他方の端部空間から継手管３５を通じて
合流し出口ユニオン３４に送り出される。

【００３１】本実施例の熱交換器３１は、第１実施例の
熱交換箱を熱交換チューブ３２として利用し積層型の熱
交換器を構成したものであって、熱交換チューブ３２の
製造を容易に行えることから熱交換器自体を安価に構成
できる利点がある。

【００３２】尚、上記第３実施例では、上下端に小径部
を有する継手管を用いたものを示したが、図１３に示す
ように上下端に小径部を有しない継手管３６を用い、該
継手管３６に嵌着可能な孔を有するプレート３７を取付
孔３２ａに載置し、該プレート３７の孔に継手管３６の
上下端を嵌着して該継手管３６の支持を行うようにして
もよく。プレート３７を大きめに形成すれば、該プレー
ト３７によって熱交換チューブ３２の補強を図ることも
できる。また、熱交換チューブについては第１実施例と
同様の構造変更を行うことができる。

【００３３】図１４は本発明の第４実施例を示す熱交換
器の側面図である。同図に示した熱交換器４１は、計３
個の熱交換チューブ４２と、入口ユニオン４３と、出口
ユニオン４４と、計６個の継手管４５と、計２個の脚部
材４６と、計４個の伝熱フィン４７と、計２個の支持プ
レート４８とから構成されている。

【００３４】熱交換チューブ４２は、第１実施例の熱交
換箱２と同様に偏平外箱及び偏平内箱とから成り、内部
に熱媒体用の偏平流路を有すると共に該偏平流路にイン
ナーフィンと補強材を備えている。最上部と中間部位置
の熱交換チューブ４２は上・下面両端位置、つまり偏平
外箱及び偏平内箱の長手方向両端位置に取付孔（図示省
略）を有しており、最下部の熱交換チューブ４２は上面
両端位置、つまり偏平外箱の長手方向両端位置に取付孔
（図示省略）を有している。

【００３５】最上部の熱交換チューブ４２の下側の取付
孔と中間部の熱交換チューブ４２の上側の取付孔、また
中間部の熱交換チューブ４２の下側の取付孔と最下部の
熱交換チューブの上側の取付孔には、第３実施例の継手
管３５と同形状の継手管４５の上下端がろう材を介して
夫々結合されている。また、最上部の熱交換チューブ４
２の上面側の取付孔には第３実施例の継手管３５と同形
状の継手管４５の下端がろう材を介して夫々結合され、
継手管４５の上端は上側の支持プレート４８の取付孔に
同様に結合されており、該支持プレート４８の取付孔に
は入口ユニオン４３と出口ユニオン４４がろう材を介し
て夫々結合されている。さらに、最下部の熱交換チュー
ブ４２の下面側の両端には脚部材４６の上端がろう材を
介して夫々結合され、該脚部材４６の下端には下側の支
持プレート４８の両端がろう材を介して結合されてい
る。

【００３６】伝熱フィン４７は第２実施例と同様のもの
で、熱交換チューブ４５の間及び熱交換チューブ４５と
支持プレート４８の間の隙間に、上下の波頂部を熱交換
チューブ４５または支持プレート４８に当接し、該部分
をろう材を介して結合されている。

【００３７】ここで、上述の熱交換器４１の製造方法に
ついて説明する。まず、第１実施例と同手順で各熱交換
チューブ４２を組み立てた後、下側の支持プレート４８
の上に脚部材４６及び伝熱フィン４７を挟んで最下部の
熱交換チューブ４２を積み重ね、最下部の熱交換チュー
ブ４２の上に継手管４５及び伝熱フィン４７を挟んで中
間部の熱交換チューブ４２を積み重ね、中間部の熱交換
チューブ４２の上に継手管４５及び伝熱フィン４７を挟
んで最上部の熱交換チューブ４２を積み重ね、最上部の
熱交換チューブ４２の上に継手管４５及び伝熱フィン４
７を挟んで上側の支持プレート４８を積み重ねる。次い
で、上側の支持プレート４８の取付孔に入口ユニオン４
３及び出口ユニオン４４を夫々配置する。尚、夫々の部
品がクラッド材から形成されている場合には結合要部分
夫々に噴霧或いは浸漬の方法でフラックスを付着させ、
またクラッド材でない場合には結合要部分にろう材を別
途配置する。そして、組み付け完成物を炉中に投入し、
結合要部分のろう付けを一括で行う。

【００３８】上述の熱交換器４１は、入口ユニオン４３
及び出口ユニオン４４を熱媒体回路に接続して使用され
る。入口ユニオン４３に送り込まれた熱媒体は、図１４
に破線矢印で示すように入口ユニオン４３から最上部の
熱交換チューブ４２の偏平流路の端部空間に流れ込み、
ここから継手管４５を通じて中間部及び最下部の熱交換
チューブ４２の偏平流路に流れ込む。各熱交換チューブ
４２の偏平流路に流れ込んだ熱媒体は、夫々のインナー
フィンで整流作用を受け、同素子を流れる課程で外気と
の熱交換を図られる。各インナーフィンを流通した熱媒
体は偏平流路の他方の端部空間から継手管４５を通じて
合流し出口ユニオン４４に送り出される。

【００３９】本実施例の熱交換器４１は、第３実施例の
熱交換器に伝熱フィンを付加したものであって、熱交換
チューブ４２の製造を容易に行えることから熱交換器自
体を安価に構成できる利点がある。また、熱交換チュー
ブ４２の間及び熱交換チューブ４２と支持プレート４８
との間に介装された伝熱フィン４７によって熱交換面積
を確保して、高効率で熱交換を行うことができる。

【００４０】尚、上記第４実施例では、熱交換チューブ
の間及び熱交換チューブと支持プレートとの間に一枚構
成の伝熱フィンを介装したものを示したが、継手管及び
脚部材の周囲にも小型の伝熱フィンを介装するようにし
て熱交換面積の増加を図るようにしてもよい。また、熱
交換チューブについては第１実施例と同様の構造変更を
行うことができる。

【００４１】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１乃至４に
係る熱交換器によれば、チューブ相当部品となる熱交換
箱が、嵌め込み可能な偏平外箱及び偏平内箱とから構成
されているので、両箱に高い寸法精度を要せず、しかも
シビアな位置合わせを必要とせずに単純な嵌め込み作業
で熱交換箱を製造することが可能であり、その製造を容
易に、ひいては安価に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１実施例を示す熱交換器の斜視図

【図２】 図１のＡ−Ａ線断面図

【図３】 上箱を除外した熱交換器の上面図

【図４】 熱交換器の分解斜視図

【図５】 偏平外箱及び偏平内箱の他の形成例を示す斜
視図

【図６】 インナーフィンの他の形状例を示す斜視図

【図７】 インナーフィンの他の形状例を示す斜視図

【図８】 補強材の他の形状例を示す斜視図

【図９】 補強材の他の形状例を示す斜視図

【図１０】 本発明の第２実施例を示す熱交換器の側面
図

【図１１】 本発明の第３実施例を示す熱交換器の側面
図

【図１２】 熱交換器の要部分解斜視図

【図１３】 継手管の他の形状例を示す斜視図

【図１４】 本発明の第４実施例を示す熱交換器の側面
図

【符号の説明】

１…熱交換器、２…熱交換箱、２ａ…偏平外箱、２ｂ…
偏平内箱、３…入口ユニオン、４…出口ユニオン、７，
８，９…インナーフィン、Ｒ…偏平流路、２１…熱交換
器、２２…伝熱フィン、３１…熱交換器、３２…熱交換
チューブ、３３…入口ユニオン、３４…出口ユニオン、
３５，３６…継手管、４１…熱交換器、４２…熱交換チ
ューブ、４３…入口ユニオン、４４…出口ユニオン、４
５…継手管、４７…伝熱フィン。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一面を開口した偏平外箱と一面を開口し
   互いの開口を向き合わせて偏平外箱内に嵌め込まれた偏
   平内箱とから成り、内部に熱媒体用の偏平流路を備え、
   且つ両端位置に熱媒体用の入口及び出口を備えた熱交換
   箱と、 熱交換箱内部の偏平流路に収容され該偏平流路を流れる
   熱媒体の整流を行うインナーフィンとから構成された、 ことを特徴とする熱交換器。
2. 【請求項２】 熱交換箱の外面に伝熱フィンを設けた、 ことを特徴とする請求項１記載の熱交換器。
3. 【請求項３】 所定間隔をおいて平行に配設された複数
   の熱交換チューブと、隣接する熱交換チューブの両端を
   相互に連通させる継手管と、配設端位置にある熱交換チ
   ューブに設けられた熱媒体用の入口及び出口とを具備し
   た熱交換器において、 上記熱交換チューブを、一面を開口した偏平外箱と一面
   を開口し互いの開口を向き合わせて偏平外箱内に嵌め込
   まれた偏平内箱とから成り、内部に熱媒体用の偏平流路
   を備えた熱交換箱と、熱交換箱内部の偏平流路に収容さ
   れ該偏平流路を流れる熱媒体の整流を行うインナーフィ
   ンとから構成した、 ことを特徴とする熱交換器。
4. 【請求項４】 少なくとも熱交換チューブ間の隙間に伝
   熱フィンを設けた、ことを特徴とする請求項３記載の熱
   交換器。