JPH0693953B2 - 洗濯機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、洗濯機に関する。

（ロ）従来の技術 従来例として、マイクロコンピュータの制御の下に、洗
い、すすぎ、脱水等の各工程からなるプログラムを逐次
実行するものであって、衣類投入口を開閉する蓋体の開
閉動作を検出し、蓋体が閉じている場合にのみ前記脱水
工程の実行を可能化する洗濯機が、特公昭62−6470号公
報（D06F33/02）に示されている。

また、脱水工程中に蓋体を開放して安全スイッチを作動
させたとき、警報ブザーで報知することが、実開昭48−
66374号公報に示されている。

（ハ）発明が解決しようとする課題 従来例にあっては、プログラムを開始するときに蓋体を
閉め忘れた場合に、プログラムが脱水工程に移行した時
点で、一時停止状態に保持されるので、使用者が終了し
た頃を見計らってきたときにプログラムの進行がほとん
ど行われていない事態が発生する。

この事態を解決するために、脱水工程中に蓋体が開放し
ていたら警報ブザーを報知することも考えられている
が、使用者が脱水工程が終了するまで待つ時間がなく、
脱水工程がある程度終了している時に洗濯物を取り出そ
うとして蓋体を開放したときでも警報ブザーは鳴るの
で、このとき使用者にとって警報ブザーは大変耳障りで
ある。

本発明は、洗濯機において、斯る課題を解決するもので
ある。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明は、洗い、すすぎ、脱水などの各工程から成るプ
ログラムを逐次実行するものであって、衣類投入口を開
閉する蓋体と、この蓋体の開閉動作を検出する検出手段
と、外部への報知手段と、前記プログラムの進行を逐次
制御すると共に、前記検出手段で前記蓋体の閉動作を検
出した場合にのみ前記脱水工程の実行を可能化する制御
手段とを備え、前記制御手段が、前記脱水工程に移行し
た時で、前記検出手段で前記蓋体の開動作を検出した時
のみ前記報知手段を駆動するよう構成したものである。

（ロ）作 用 即ち、他の工程から脱水工程に移行した際に検出手段で
蓋体の開動作を検出した時のみ、直ちに制御手段が報知
手段を駆動し、使用者に報知する。従って、脱水工程を
実行開始してからは、検出手段で蓋体の開動作を検出し
ても報知手段を駆動させない。

（ヘ）実施例 本発明の実施例を各図面に基づいて説明する。

第２図の全自動洗濯機において、１は機枠、２は該機枠
１の上部後方に設けられた操作部、３は前記機枠１に防
振具４……を介して弾性的に吊り下げ支持された外槽、
５は該外槽３に内設され、周囲に多数の脱水孔を有する
脱水兼洗濯槽、６は該洗濯槽４の底部に配設された回転
翼、７は駆動モータであり、前記洗濯槽５及び回転翼６
に動力伝達機構８を介して連結され、洗濯時には前記回
転翼６を回転させ、脱水時には前記洗濯槽４、回転翼６
共に高速で一方向回転させる。９は排水ホース10を開閉
する排水電動弁、11は前記機枠１の上面に設けられた衣
類投入口11aを開閉する蓋体である。

さて、本実施例の洗濯機の動作は、マイクロコンピュー
タ12（以下マイコンと称す、例えば三洋電機株式会社製
LC6523C型）により制御されており、このマイコン12を
中心とした洗濯機の制御機構を第３図に基づいて説明す
る。

前記マイコン12は、CPU13（central processing uni
t）、RAM14（random access memory）、ROM15（read on
ly memory）、タイマー16、システムバス17及び入出力
ポート18から構成される。

前記CPU13は、制御部19と演算部20とから構成され、前
記制御部19は、命令の取り出し及び実行を行い、前記演
算部20は、命令の実行段階において、制御部19からの制
御信号によって入力機器やメモリから与えられるデータ
に対し、二進加算、論理演算、増減、比較等の演算処理
を行う。前記RAM14は、洗濯機に関するデータを記憶す
るためのものであり、前記ROM15は、予め洗濯機を動か
すための手段や判断のための条件の設定、各種情報の処
理をするためのルール等を読み込ませておくものであ
る。

前記入力ポートには、各種動作設定キーから構成される
入力キー回路21、前記洗濯槽５内の水位を検出する水位
センサー22、前記蓋体11の開閉に連動して作動する安全
スイッチ23、前記外槽３内の水温を検知する水温センサ
ー24等からの信号が入力され、これらの情報に基づい
て、前記出力ポートから、各種発光ダイオード群から構
成されるLED駆動回路25、工程終了報知及び異常報知用
ブザー回路26、負荷駆動回路27等に制御信号が送出され
る。

前記負荷駆動回路27は、前記マイコン12からの制御信号
に従って、前記駆動モータ７、給水電磁弁28、排水電動
弁９の各動作を制御する。29は前記マイコン12に電圧を
供給するための電源回路、30はリセット信号発生回路で
ある。

而して、前記マイコン12は、浸し洗い−洗い−排水・脱
水−すすぎ１−排水・脱水−すすぎ２−排水・最終脱水
の各工程から成るプログラムをシーケンスに従って実行
する。

前記浸し洗い工程は、選択スイッチによりその要否を任
意に設定できる。

斯かる構成に基づく動作を、第１図に従って説する。

プログラムが開始され、槽内への給水が完了すると、前
記マイコン12は、まず前記水温センサー24からの信号に
基づいて、水温のランク（低温:10℃未満、中温:10℃以
上24℃未満、高温:24℃以上、異常温:60℃以上）を判定
し、水温のランクが低温であれば、浸し洗い工程の時間
を120分に、中温であれば60分に、高温であれば60分に
夫々設定し、実行する。また、異常温下にあっては、洗
剤中の酵素による汚れ分離効果が無に等しくなるので、
この場合には、直ちに浸し洗い工程を中止し、ブザー報
知する。

さて、第１図において、Ａ、Ｂ、Ｃは夫々判別フラグを
意味し、フラグＡは他の工程から脱水工程に移行したと
きに蓋体11が開放されていれば０に設定され、閉じてい
れば１に設定される。このフラグＡは、一度１に設定さ
れれば、その後０に設定させることはない。フラグＢは
ブザー出力の切り替えを判別するためのもので、ブザー
必要時に０に設定されている。フラグＣはブザー出力時
間のカウントの有無を判別するためのもので、カウント
必要時に０に設定されている。

プログラムが脱水工程に進行すると、前記マイコン12は
前記安全スイッチ23からの信号に基づいて、前記蓋体11
の開閉状態を検出し（Ｓ−１）、蓋体11が閉じていれば
そのまま脱水工程を継続するが（Ｓ−２）（Ｓ−３）、
前記蓋体11が開放していた場合には、前記モータ７及び
排水弁９の駆動信号を断つ（Ｓ−４）。次に、フラグＡ
の状態を判別し、（Ｓ−５）、フラグＡが０であればこ
の脱水工程の前から前記蓋体11が開放されていたことに
なるから、蓋体11の開放を知らせる表示を図示しない表
示素子の点減で行い（Ｓ−６）、更に、前記ブザー回路
26に出力して、ブザー鳴動動作を１時間行ことにより、
使用者に蓋体11の開放を知らせる（Ｓ−７）〜（Ｓ−1
1）。このブザー鳴動動作は、10分経過毎に、0.5秒ON−
0.5秒OFFの周期で20秒間断続的に行う。

尚、１時間経過後、前記表示素子の点減動作のみ実行さ
れる。

また、脱水工程の前から前記蓋体11が閉じられていれ
ば、フラグＡはすぐに１にセットされ、前述のとおり、
排水弁９と駆動モータ７に動信号を出力し、脱水工程の
実行を開始する。この後、前記蓋体11を開放して安全ス
イッチ23を作動させてもフラグＡは０にセットされない
ため、ステップ（Ｓ−６）から（−11）までの動作は実
行されず、ブザー回路26を動作させることはない。

（ト）発明の効果 本発明の洗濯機の構成にあっては、蓋体の閉じ忘れを報
知するので、使用者が容易に気付くことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の洗濯機の動作を示すフローチャート、
第２図は洗濯機の内部機構図、第３図は制御機構のブロ
ック回路図である。 11……蓋体、11a……衣類投入口、12……マイクロコン
ピュータ（制御手段）、23……安全スイッチ（検出手
段）、26……ブザー回路（報知手段）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】洗い、すすぎ、脱水などの各工程から成る
   プログラムを逐次実行するものであって、衣類投入口を
   開閉する蓋体と、この蓋体の開閉動作を検出する検出手
   段と、外部への報知手段と、前記プログラムの進行を逐
   次制御すると共に、前記検出手段で前記蓋体の閉動作を
   検出した場合にのみ前記脱水工程の実行を可能化する制
   御手段とを備え、前記制御手段が、前記脱水工程に移行
   した時で、かつ前記検出手段で前記蓋体の開動作を検出
   した時のみ前記報知手段を駆動するよう構成したことを
   特徴とする洗濯機。