JP3131518B2 - 全自動洗濯機 - Google Patents

全自動洗濯機

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JP3131518B2
JP3131518B2 JP05012316A JP1231693A JP3131518B2 JP 3131518 B2 JP3131518 B2 JP 3131518B2 JP 05012316 A JP05012316 A JP 05012316A JP 1231693 A JP1231693 A JP 1231693A JP 3131518 B2 JP3131518 B2 JP 3131518B2
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  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱水時の異常振動対策を
改良した全自動洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、全自動洗濯機においては、脱
水時に脱水槽が内部の洗濯物のアンバランス荷重を因と
して異常に大きく振れる異常振動を起こすことがあり、
そのようなとき、その異常振動を検知レバー等により検
知して、給水し撹拌することにより上記洗濯物をバラン
ス良く分布させる修正運転を行なうようにしたものが供
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、洗濯機
を設置した場所の傾きや、使用者による特異な洗濯物の
組合わせ、例えばジーンズやシーツなどアンバランス荷
重になりやすいものばかりの組合わせ等によっては、上
述のような修正運転を行なっても、洗濯物がアンバラン
スになりやすく、よって、異常振動の発生を抑止するこ
とができないという問題点を有していた。
【0004】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、脱水時に異常振動が発生し
たときに、以後の運転で、より確実に異常振動を発生し
ないようにすることのできる全自動洗濯機を提供するに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の全自動洗濯機においては、設定された内容
の運転を実行する運転実行手段を具備すると共に、その
実行した運転の状態ごとに運転の回数と脱水時の異常振
動の発生回数とを記憶する記憶手段、及びその記憶に基
づいて運転の状態ごとの運転の回数に対する脱水時の異
常振動の発生回数の割合が所定値以上であるか否かの判
断をする判断手段、並びにその判断結果が所定値以上で
あったときに次回からの運転内容を脱水時の異常振動が
発生しにくい方向に変更設定する運転内容変更手段を具
備したことを特徴とする。
【0006】この場合、運転内容変更手段が変更設定す
る運転内容は、洗濯時の水位とし、この洗濯時の水位を
高く変更設定するようにすると良い。
【0007】又、運転内容変更手段が変更設定する運転
内容を、脱水前に洗濯物をほぐすほぐし運転の時間と
し、このほぐし運転の時間を長く変更設定するようにす
ると良い。
【0008】更に、運転内容変更手段が変更設定する運
転内容を、脱水時の脱水槽の回転数制御とし、この脱水
槽の回転数制御をその回転数の増加が緩やかとなるよう
に変更設定するようにすると良い。
【0009】一方、運転の状態をコースとし、このコー
スの洗濯時における総駆動撹拌時間が長いときほど、運
転の回数に対する脱水時の異常振動の発生回数の割合が
低い段階で運転内容を変更設定するようにすると良い。
【0010】又、運転の状態を洗濯時の水位とし、この
洗濯時の水位が高いときほど、運転の回数に対する脱水
時の異常振動の発生回数の割合が低い段階で運転内容を
変更設定するようにすると良い。
【0011】更に、運転の状態を洗濯時の水流とし、こ
の水流が強いときほど、運転の回数に対する脱水時の異
常振動の発生回数の割合が低い段階で運転内容を変更設
定するようにすると良い。
【0012】そして、運転内容変更手段は運転内容を複
数段階に変更設定するようにすると良い。
【0013】
【作用】上記手段によれば、コースや洗濯時の水位,水
流など、運転の状態ごとに、運転の回数に対する脱水時
の異常振動の発生回数の割合を判断し、その割合が所定
値以上であったときに、次回からの洗濯時の水位やほぐ
し運転の時間,脱水時の脱水槽の回転数制御など、運転
内容を脱水時の異常振動が発生しにくい方向に変更設定
するのであるから、次回からは脱水時に異常振動をより
発生しにくくできる。
【0014】又、運転の状態がコースや洗濯時の水位,
及び水流などのいずれであっても、脱水時に異常振動を
発生しやすいものであるときほど、運転の回数に対する
脱水時の異常振動の発生回数の割合が低い段階で運転内
容を変更設定するものでは、その異常振動を一段と発生
しにくくできる。
【0015】更に、運転内容変更手段による運転内容の
変更設定を複数段階で行なうものでも、異常振動を一段
と発生しにくくできる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図面を参照
して説明する。まず図6には全自動洗濯機全体の外箱1
を示しており、内部に水溜め用の外槽2を複数個(1個
のみ図示)の吊り棒機構3により弾性支持して配設して
いる。外槽2内には洗濯槽であり脱水槽でもある多孔状
の内槽4を配設しており、内槽4内の底部に洗濯用の撹
拌体5を配設している。
【0017】一方、外槽2の外下方部には、外槽2内
(内槽4内)から排水するための排水弁6及び排水ホー
ス7を配設すると共に、モータ8を主体とする駆動機構
9を配設しており、この駆動機構9によって、後述の洗
濯物量検知時及び洗濯時に内槽4を制止して撹拌体5を
回転させ、脱水時に内槽4を撹拌体5と共に回転させる
ようにしている。又、この駆動機構9のモータ8と駆動
プーリ10との間には、モータ8の回転数ひいては内槽
4の回転数を検知する光センサや磁気センサ等から成る
回転数センサ11を配設している。
【0018】更に、外箱1上にはトップカバー12を配
設しており、このトップカバー12の前部内方にマイク
ロコンピュータ13を配設している。このマイクロコン
ピュータ13は、運転実行手段として機能すると共に、
判断手段として機能し、更に運転内容変更手段としても
機能するもので、図7に示すように、トップカバー12
に設けた図示しない蓋の開閉を検知する蓋スイッチ14
から蓋開閉検知信号が入力されると共に、内槽4の上部
後方に設けた検知レバー15を主体として内槽4の異常
振動を検知する異常振動検知装置16から異常振動検知
信号が入力され、更に、コース選択スイッチを初めとし
た各種操作スイッチから成るスイッチ入力部17より各
種スイッチ信号が、外槽2内の水位を検知する水位セン
サ18より水位検知信号が、前記回転数センサ11から
回転数検知信号がそれぞれ入力されるようになってい
る。
【0019】マイクロコンピュータ13は、更に、記憶
手段として機能する不揮発性メモリ等から成る記憶装置
19に必要な記憶情報を与えると共に、該記憶装置19
からその記憶情報を読込むようになっており、そして、
上述の各種入力と、記憶装置19からの読込み情報、並
びに内蔵のメモリにあらかじめ記憶された制御プログラ
ムに基づいて、各種表示素子から成る表示部20とブザ
ー21とを駆動する駆動回路22に駆動制御信号を与え
ると共に、前記駆動機構9のモータ8,内槽4に給水す
る給水弁23,及び排水弁6を駆動する駆動回路24に
駆動制御信号を与えるようになっている。
【0020】そこで、以下には上記マイクロコンピュー
タ13の機能に基づく作用について述べる。図1に示す
ように、マイクロコンピュータ13は、必要な電力が供
給されて作動を開始(スタート)したその最初に、スイ
ッチ入力部17による操作入力の受付けをし(ステップ
S1)、その後、スタートスイッチが操作されたところ
で、洗濯物量の検知を行なう(ステップS2)。この洗
濯物量の検知は、駆動機構9のモータ8に所定時間通電
して撹拌体5を回転させたときのモータ8の回転数を回
転数センサ11により検出することによって行なうもの
で、洗濯物量が多いほどモータ8の負荷量が多くなって
その回転数が少なくなるから、この回転数を検出するこ
とによって洗濯物量の検知ができる。
【0021】この後、マイクロコンピュータ13は検出
洗濯物量に合った洗濯水位並びに洗濯水流の設定をし
(ステップS3)、その後、その設定した内容による運
転を行なう(ステップS4)。
【0022】そして運転後には、運転の状態ごとに運転
の回数と脱水時の異常振動の発生回数とを記憶装置19
に記憶させる(ステップS5)。この場合、脱水時の異
常振動の発生は異常振動検知装置16により検知でき
る。又、運転の状態には、図2に示すように、コース
と、洗濯時の水位,及び水流があり、更に、そのコース
には「標準」と「スピード」及び「大物」が、水位には
「高」,「中」,「低」,「少量」が、水流には
「強」,「標準」,「弱」がそれぞれある。
【0023】この記憶後、マイクロコンピュータ13
は、記憶内容から、運転の状態ごとの運転の回数に対す
る脱水時の異常振動の発生回数の割合が所定値以上であ
るか否かの判断をする(ステップS6)。この場合、判
断のベースである運転の回数は10回で、この10回の
運転回数に対して所定回数の異常振動の発生があった否
かを判断するものであり、その所定回数は運転の状態ご
とに異なる。
【0024】例えば、コースが「標準」であれば、上述
の所定回数は2〜3回で、「スピード」であれば、2〜
4回、「大物」であれば、「1〜3」である。すなわ
ち、このコースについては、洗濯行程の時間が「標準」
と「大物」では長く、「スピード」では短いものであ
り、又、モータ8により撹拌体5を回転駆動する1回の
時間(1回の駆動撹拌時間=通断電するモータの1回の
通電時間)は、「標準」と「スピード」では短く、「大
物」では長いことから、それらによる洗濯時の総駆動撹
拌時間は、「スピード」が最も短く、「標準」が中位
で、「大物」が最も長いものであり、従って、その洗濯
時における総駆動撹拌時間が長いコースほど、上記所定
回数を少なく定めているのである。これは、洗濯時にお
ける総駆動撹拌時間が長いコースほど、洗濯物の絡まり
が大きくなって、脱水時に異常振動を発生する原因とな
りやすいからである。
【0025】又、コースが同一であっても、洗濯時の水
位が「高」,「中」,「低」,「少量」のうち高いとき
ほど、上記所定回数を少なく定めている。これは、洗濯
時の水位が高いときほど、洗濯物の量が多くて洗濯物が
絡まりやすく、上述同様に脱水時に異常振動を発生する
原因となりやすいからである。
【0026】更に、コース,水位が同一であっても、洗
濯時の水流が「強」,「標準」,「弱」のうち強いとき
ほど、上記所定回数を少なく定めている。これは、洗濯
時の水流が強いときほど、やはり洗濯物が絡まりやす
く、脱水時に異常振動を発生する原因となりやすいから
である。
【0027】しかして、このステップ6で、運転の状態
ごとの運転の回数に対する脱水時の異常振動の発生回数
の割合が所定値以上である(例えば、コースが「標
準」、洗濯時の水位が「高」、水流が「強」の運転状態
で、10回の運転回数のうちで2回の異常振動の発生が
あった)と判断されれば、次回からのその運転状態での
運転内容の変更設定をする(ステップS7)。
【0028】この運転内容の変更設定は、運転内容を脱
水時の異常振動が発生しにくい方向に変更設定するもの
で、その変更設定する運転内容には、図3に示す洗濯時
の水位と、図4に示すほぐし運転(脱水前に洗濯物を本
洗濯時より短周期で正逆撹拌することによりほぐす運
転)の時間、及び図5に示す脱水時の脱水槽の回転数制
御がある。このうち、洗濯時の水位については、先の洗
濯物量検知による水位設定の境目を減ずるもので、例え
ば、「中」水位と「高」水位との水位設定の境目が3.
0[kg]の洗濯物量であったものを、2.8[kg]
の洗濯物量となるように変更設定する。これにより、水
位に対する洗濯物量が減じられ、換言すれば、洗濯物量
に対し水位が高められて、洗濯物が絡まりにくくなり、
異常振動が発生しにくくなる。
【0029】又、ほぐし運転の時間については、それを
長くするもので、例えば、「高」水位で20秒であった
ものを、25秒に変更設定する。これにより、絡まった
洗濯物のほぐしが長く行なわれて、洗濯物がより効果的
にほぐされるようになり、異常振動が発生しにくくな
る。
【0030】更に、脱水時の脱水槽の回転数制御につい
ては、その回転数の増加が緩やかとなるようにするもの
で、例えば、各水位について300[rpm]→400
[rpm]→600[rpm]→800[rpm]と回
転数を増加させていたものを、それより長い時間で20
0[rpm]→300[rpm]→400[rpm]→
600[rpm]→800[rpm]と増加させるよう
に変更設定する。これにより、洗濯物に作用する遠心力
の増加が緩やかとなり、異常振動が発生しにくくなる。
【0031】このステップS7の後、マイクロコンピュ
ータ13は、変更設定した運転内容の記憶をし(ステッ
プS8)、次いで運転内容の変更設定をした運転状態で
の運転回数及び異常振動の発生回数を記憶から消去し
(ステップS9)、ステップS1に戻る。
【0032】そして、再びステップS6で、運転の回数
に対する脱水時の異常振動の発生回数の割合が同じ運転
状態で所定値以上であると判断されれば、ステップS7
では、次回からのその運転状態での運転内容を更に変更
設定する。すなわち、洗濯時の水位については、例えば
「中」水位と「高」水位との水位設定の境目が2.8の
洗濯物量としたものを、更に減じて2.6[kg]の洗
濯物量となるように変更設定するものであり、又、ほぐ
し時間の時間については、例えば「高」水位で25秒と
したものを、更に長くして30秒に変更設定するもの
で、更に、脱水時の脱水槽の回転数制御については、例
えば各水位について200[rpm]→300[rp
m]→400[rpm]→600[rpm]→800
[rpm]と回転数を増加させるようにしたものを、そ
れより更に長い時間で100[rpm]→200[rp
m]→300[rpm]→400[rpm]→600
[rpm]→800[rpm]と増加させるように変更
設定するものであり、これらによって、やはり異常振動
が発生しにくくなる。
【0033】なお、上述のように変更設定した運転内容
を元に戻すには、電源コンセントを一旦抜いて再度差込
むことにより、マイクロコンピュータ13を初期化させ
てやれば良い。
【0034】
【発明の効果】本発明の全自動洗濯機は以上説明したと
おりのもので、次の効果を奏する。コースや洗濯時の水
位,水流など、運転の状態ごとに、運転の回数に対する
脱水時の異常振動の発生回数の割合を判断し、その割合
が所定値以上であったときに、次回からの洗濯時の水位
やほぐし運転の時間,脱水時の脱水槽の回転数制御な
ど、運転内容を脱水時の異常振動が発生しにくい方向に
変更設定するようにしたことにより、次回からは脱水時
に異常振動をより発生しにくくすることができる。
【0035】又、運転の状態がコースや洗濯時の水位,
及び水流などのいずれであっても、脱水時に異常振動を
発生しやすいものであるときほど、運転の回数に対する
脱水時の異常振動の発生回数の割合が低い段階で運転内
容を変更設定するようにしたことにより、その異常振動
を一段と発生しにくくすることができる。
【0036】更に、運転内容変更手段による運転内容の
変更設定を複数段階で行なうようにしたことにより、同
様に異常振動を一段と発生しにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す作用説明用のフローチ
ャート
【図2】運転状態ごとの運転内容変更判断基準を示す図
【図3】洗濯時の水位の変更内容を示す図
【図4】ほぐし時間の変更内容を示す図
【図5】脱水時の脱水槽の回転数制御の変更内容を示す
【図6】洗濯機全体の破断側面図
【図7】概略電気構成図
【符号の説明】
4は内槽(脱水槽)、5は撹拌体、9は駆動機構、11
は回転数センサ、13はマイクロコンピュータ(運転実
行手段、判断手段、運転内容変更手段)、18は水位セ
ンサ、19は記憶装置(記憶手段)を示す。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設定された内容の運転を実行する運転実
    行手段と、その実行した運転の状態ごとに運転の回数と
    脱水時の異常振動の発生回数とを記憶する記憶手段と、
    その記憶に基づいて運転の状態ごとの運転の回数に対す
    る脱水時の異常振動の発生回数の割合が所定値以上であ
    るか否かの判断をする判断手段と、その判断結果が所定
    値以上であったときに次回からの運転内容を脱水時の異
    常振動が発生しにくい方向に変更設定する運転内容変更
    手段とを具備したことを特徴とする全自動洗濯機。
  2. 【請求項2】 運転内容変更手段が変更設定する運転内
    容を洗濯時の水位とし、この洗濯時の水位を高く変更設
    定することを特徴とする請求項1記載の全自動洗濯機。
  3. 【請求項3】 運転内容変更手段が変更設定する運転内
    容を脱水前に洗濯物をほぐすほぐし運転の時間とし、こ
    のほぐし運転の時間を長く変更設定することを特徴とす
    る請求項1記載の全自動洗濯機。
  4. 【請求項4】 運転内容変更手段が変更設定する運転内
    容を脱水時の脱水槽の回転数制御とし、この脱水槽の回
    転数制御をその回転数の増加が緩やかとなるように変更
    設定することを特徴とする請求項1記載の全自動洗濯
    機。
  5. 【請求項5】 運転の状態をコースとし、このコースの
    洗濯時における総駆動撹拌時間が長いときほど、運転の
    回数に対する脱水時の異常振動の発生回数の割合が低い
    段階で運転内容を変更設定することを特徴とする請求項
    1記載の全自動洗濯機。
  6. 【請求項6】 運転の状態を洗濯時の水位とし、この洗
    濯時の水位が高いときほど、運転の回数に対する脱水時
    の異常振動の発生回数の割合が低い段階で運転内容を変
    更設定することを特徴とする請求項1記載の全自動洗濯
    機。
  7. 【請求項7】 運転の状態を洗濯時の水流とし、この水
    流が強いときほど、運転の回数に対する脱水時の異常振
    動の発生回数の割合が低い段階で運転内容を変更設定す
    ることを特徴とする請求項1記載の全自動洗濯機。
  8. 【請求項8】 運転内容変更手段が運転内容を複数段階
    に変更設定することを特徴とする請求項1記載の全自動
    洗濯機。
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