JPH0692672A - 二重坩堝内蔵の線引き炉 - Google Patents
二重坩堝内蔵の線引き炉Info
- Publication number
- JPH0692672A JPH0692672A JP26278692A JP26278692A JPH0692672A JP H0692672 A JPH0692672 A JP H0692672A JP 26278692 A JP26278692 A JP 26278692A JP 26278692 A JP26278692 A JP 26278692A JP H0692672 A JPH0692672 A JP H0692672A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crucible
- nozzle
- double
- drawing furnace
- double crucible
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B37/00—Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/02—Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
- C03B37/022—Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from molten glass in which the resultant product consists of different sorts of glass or is characterised by shape, e.g. hollow fibres, undulated fibres, fibres presenting a rough surface
- C03B37/023—Fibres composed of different sorts of glass, e.g. glass optical fibres, made by the double crucible technique
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B2201/00—Type of glass produced
- C03B2201/80—Non-oxide glasses or glass-type compositions
- C03B2201/82—Fluoride glasses, e.g. ZBLAN glass
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ファイバの線引き中、空気中の酸素や水分
に触れることがなく、良質の光ファイバを製造すること
のできる線引き炉を提供すること。 【構成】 先端にそれぞれノズルを設けた内側坩堝と外
側坩堝を有する二重坩堝2を備え、耐熱管21,22,
23を介して所定の間隔を有するように設けられた上部
架台12と下部架台11を設け、外側坩堝3は下部架台
11に取り付けられ、内側坩堝4の上部は、上部架台1
2に取り付けられた治具13に固定された二重坩堝内蔵
の線引き炉。
に触れることがなく、良質の光ファイバを製造すること
のできる線引き炉を提供すること。 【構成】 先端にそれぞれノズルを設けた内側坩堝と外
側坩堝を有する二重坩堝2を備え、耐熱管21,22,
23を介して所定の間隔を有するように設けられた上部
架台12と下部架台11を設け、外側坩堝3は下部架台
11に取り付けられ、内側坩堝4の上部は、上部架台1
2に取り付けられた治具13に固定された二重坩堝内蔵
の線引き炉。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス融液から直接光
ファイバに線引くことができるノズル付き二重坩堝を用
いて、溶融時や線引き時に不活性ガス雰囲気を必須とす
るフッ化物ガラス等を線引く時に用いる気密性に優れた
線引き炉に関するものである。
ファイバに線引くことができるノズル付き二重坩堝を用
いて、溶融時や線引き時に不活性ガス雰囲気を必須とす
るフッ化物ガラス等を線引く時に用いる気密性に優れた
線引き炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フッ化物ガラス光ファイバは、現用の石
英ガラス系光ファイバを凌ぐ10-2〜10-4dB/km
という超低損失が期待されている(S. Shibata, M. Hor
iguchi, K. Jinguji, S. Mitachi, T. Kanamori, and
T. Manabe, Electron. Lett.,21, 775 (1981). )。
また、フッ化物ガラスは、最近、波長1.3μm帯のP
rドープ光ファイバアンプのホスト材料としても期待さ
れている(Y. Ohishi, T. Kanamaori, T. Kitagawa, S.
Takahashi, E. Snitzor, and H. Sigel, Jr.,Opt. Le
tt., 16, 1747(1991).)。コア/クラッドの導波構
造を有するフッ化物ファイバは、現在主にプリフォーム
技術で作られている(D. C. Tran, C. F. Fisher, and
G. H. Sigel, Electron. Lett., 18, 657 (1982).;
Y. Ohishi, S. Mitachi, and S. Takahashi,J. Light
wave Toch., LT-2, 593 (1984).)。すなわち、ガ
ラス融液を円筒状の金属製鋳型に流し込み固化させ、直
径10mm前後の丸棒(プリフォームと称する)を得、
このプリフォームを軟化温度以上に再加熱して光ファイ
バに線引いている。コア/クラッドの導波構造はプリフ
ォーム作製時に作られる。すなわち、クラッドとなるガ
ラス融液を円筒状の金属製鋳型にキャスティングし、直
ちに鋳型をひっくり返して中心部の未硬化部分を流出さ
せるか、または、直ちに鋳型を高速回転させるかしてで
きた空洞部にコアとなるガラス融液を流し込むものであ
る。このような方法では、コアがテーパー状になるこ
と、細径コアができないこと、長尺化が困難なことよ
り、二重坩堝を用いて直径10mm前後のプリフォーム
を作製する方法も報告されている(T. Nakai, Y. Mimur
a, O. Shinbori, and H.Tokiwa, Jpn. J. Appl. Phys.,
25, L704(1986).;坂口茂樹、特開昭63−190
741号)。また、プリフォームを経ることなくガラス
融液から光ファイバに線引く二重坩堝を用いた方法も報
告されている(H. Tokiwa, Y. Mimura, T.Nakai, and
O. Shinbori, Electron. Lett., 21, 1131(1985).)
。すなわち、予備加熱した二重坩堝の内側の坩堝にコ
ア融液を、外側の坩堝にクラッド融液を送り込み、所定
の線引温度に到達後、底の栓をはずしコア/クラッドの
導波構造を有する光ファイバに線引く方法である。これ
らいずれの方法においても、フッ化物ガラスの融液や線
引きは不活性ガス雰囲気下で行われている。
英ガラス系光ファイバを凌ぐ10-2〜10-4dB/km
という超低損失が期待されている(S. Shibata, M. Hor
iguchi, K. Jinguji, S. Mitachi, T. Kanamori, and
T. Manabe, Electron. Lett.,21, 775 (1981). )。
また、フッ化物ガラスは、最近、波長1.3μm帯のP
rドープ光ファイバアンプのホスト材料としても期待さ
れている(Y. Ohishi, T. Kanamaori, T. Kitagawa, S.
Takahashi, E. Snitzor, and H. Sigel, Jr.,Opt. Le
tt., 16, 1747(1991).)。コア/クラッドの導波構
造を有するフッ化物ファイバは、現在主にプリフォーム
技術で作られている(D. C. Tran, C. F. Fisher, and
G. H. Sigel, Electron. Lett., 18, 657 (1982).;
Y. Ohishi, S. Mitachi, and S. Takahashi,J. Light
wave Toch., LT-2, 593 (1984).)。すなわち、ガ
ラス融液を円筒状の金属製鋳型に流し込み固化させ、直
径10mm前後の丸棒(プリフォームと称する)を得、
このプリフォームを軟化温度以上に再加熱して光ファイ
バに線引いている。コア/クラッドの導波構造はプリフ
ォーム作製時に作られる。すなわち、クラッドとなるガ
ラス融液を円筒状の金属製鋳型にキャスティングし、直
ちに鋳型をひっくり返して中心部の未硬化部分を流出さ
せるか、または、直ちに鋳型を高速回転させるかしてで
きた空洞部にコアとなるガラス融液を流し込むものであ
る。このような方法では、コアがテーパー状になるこ
と、細径コアができないこと、長尺化が困難なことよ
り、二重坩堝を用いて直径10mm前後のプリフォーム
を作製する方法も報告されている(T. Nakai, Y. Mimur
a, O. Shinbori, and H.Tokiwa, Jpn. J. Appl. Phys.,
25, L704(1986).;坂口茂樹、特開昭63−190
741号)。また、プリフォームを経ることなくガラス
融液から光ファイバに線引く二重坩堝を用いた方法も報
告されている(H. Tokiwa, Y. Mimura, T.Nakai, and
O. Shinbori, Electron. Lett., 21, 1131(1985).)
。すなわち、予備加熱した二重坩堝の内側の坩堝にコ
ア融液を、外側の坩堝にクラッド融液を送り込み、所定
の線引温度に到達後、底の栓をはずしコア/クラッドの
導波構造を有する光ファイバに線引く方法である。これ
らいずれの方法においても、フッ化物ガラスの融液や線
引きは不活性ガス雰囲気下で行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】フッ化物ガラスは一般
にイオン結合性が強いためガラス形成能が酸化物ガラス
に比べて著しく低く結晶化し易い。また、高温下では空
気中の酸素や水分により酸化物が容易に生成し結晶核と
なる。このため、プリフォームの作製は、原料秤量,溶
融,キャスティングの全過程にわたって気密性の高いド
ライボックスを用い不活性ガス雰囲気下で行われてい
る。一方、線引きは、プリフォームを線引く方法にして
も、二重坩堝を用いて線引く方法にしても、従来の方法
では線引かれたファイバの通過孔を必要とし、線引き炉
に開口部ができることは避けられなかった。このため、
線引き炉内に不活性ガスを流しガスカーテンを設けるな
ど、いろいろな工夫が成されているが、気密性は必ずし
も充分なものではなかった。この結果、特に吸着水によ
り結晶化が進み散乱損失が大きく強度の弱い光ファイバ
した得られなかった。本発明は上述の欠点を改善するた
めに提案されたもので、その目的は、光ファイバの線引
きを行う際に、空気中の酸素や水分に触れることがな
く、酸化物の生成を伴うことのない線引き炉を提供する
ことにある。
にイオン結合性が強いためガラス形成能が酸化物ガラス
に比べて著しく低く結晶化し易い。また、高温下では空
気中の酸素や水分により酸化物が容易に生成し結晶核と
なる。このため、プリフォームの作製は、原料秤量,溶
融,キャスティングの全過程にわたって気密性の高いド
ライボックスを用い不活性ガス雰囲気下で行われてい
る。一方、線引きは、プリフォームを線引く方法にして
も、二重坩堝を用いて線引く方法にしても、従来の方法
では線引かれたファイバの通過孔を必要とし、線引き炉
に開口部ができることは避けられなかった。このため、
線引き炉内に不活性ガスを流しガスカーテンを設けるな
ど、いろいろな工夫が成されているが、気密性は必ずし
も充分なものではなかった。この結果、特に吸着水によ
り結晶化が進み散乱損失が大きく強度の弱い光ファイバ
した得られなかった。本発明は上述の欠点を改善するた
めに提案されたもので、その目的は、光ファイバの線引
きを行う際に、空気中の酸素や水分に触れることがな
く、酸化物の生成を伴うことのない線引き炉を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は先端にそれぞれノズルを設けた内側坩堝と
外側坩堝を有する二重坩堝を備え、耐熱管を介して所定
の間隔を有するように設けられた上部架台と下部架台を
設け、前記外側坩堝は下部架台に取り付けられ、内側坩
堝の上部は、前記上部架台に取り付けられた治具に固定
されたことを特徴とする二重坩堝内蔵の線引き炉を発明
の要旨とするものである。本発明者らは、ガラス融液か
ら直接ファイバに線引くことができる「精密温調ノズル
付き二重坩堝」を発明したが、この二重坩堝のノズルの
先端部では温度が下がるため、この部分をOリングを介
して線引き炉に取り付けることができる。本発明は、ノ
ズル付き二重坩堝のノズルの先端部と該二重坩堝の内側
坩堝の上部で、Oリングを介して該二重坩堝を線引き炉
に取り付けることを主要な特徴とする。従来の技術と
は、線引かれたファイバの通過孔を線引き炉に設ける必
要がなく、気密性に優れた線引き炉になっている点が異
なる。
め、本発明は先端にそれぞれノズルを設けた内側坩堝と
外側坩堝を有する二重坩堝を備え、耐熱管を介して所定
の間隔を有するように設けられた上部架台と下部架台を
設け、前記外側坩堝は下部架台に取り付けられ、内側坩
堝の上部は、前記上部架台に取り付けられた治具に固定
されたことを特徴とする二重坩堝内蔵の線引き炉を発明
の要旨とするものである。本発明者らは、ガラス融液か
ら直接ファイバに線引くことができる「精密温調ノズル
付き二重坩堝」を発明したが、この二重坩堝のノズルの
先端部では温度が下がるため、この部分をOリングを介
して線引き炉に取り付けることができる。本発明は、ノ
ズル付き二重坩堝のノズルの先端部と該二重坩堝の内側
坩堝の上部で、Oリングを介して該二重坩堝を線引き炉
に取り付けることを主要な特徴とする。従来の技術と
は、線引かれたファイバの通過孔を線引き炉に設ける必
要がなく、気密性に優れた線引き炉になっている点が異
なる。
【0005】本発明になるノズル付き二重坩堝用線引き
炉にノズル付き二重坩堝を取り付けたときの概略を図1
に示した。同心円上の溝を設けた下部ステンレス架台1
1に、ノズル付き二重坩堝2のクラッド融液用外側坩堝
3を保持する石英管21と、ヒーター6を巻回した石英
管22と、断熱用石英管23をセットした後、上部ステ
ンレス架台12をかぶせる。この時、石英管22と上下
ステンレス架台11および12の間には図示するように
Oリング7を入れて気密性を保持する。外側坩堝3のノ
ズル5の先端部にOリング8をつけて下部ステンレス架
台11の中心孔に挿入し、石英管21の上に外側坩堝3
をセットする。コア融液用内側坩堝4の上部にOリング
8をつけてステンレス製治具13および14で固定す
る。この円盤状のステンレス製治具13をOリング7で
挟み込みステンレス製治具15で上部ステンレス架台1
2に取り付ける。内側坩堝4はOリング7および8で線
引き炉1に取り付けられているので、前後、左右、上下
に微調整が可能である。前後左右の位置調整によりコア
/クラッドを同心円に、上下の位置調整によりコア/ク
ラッドの面積比をコントロールすることができる。下部
ステンレス架台11には、ヒーター6および熱電対(図
示せず)の取り出し口31が設けられており、また、不
活性ガス導入管32が取り付けられている。不活性ガス
導入管32より入った不活性ガスは、Oリング7および
8でシールされた炉内を満たし、内側坩堝4に設けた通
気孔33を通って内側坩堝4の上部に接続された配管
(図示せず)より放出される。
炉にノズル付き二重坩堝を取り付けたときの概略を図1
に示した。同心円上の溝を設けた下部ステンレス架台1
1に、ノズル付き二重坩堝2のクラッド融液用外側坩堝
3を保持する石英管21と、ヒーター6を巻回した石英
管22と、断熱用石英管23をセットした後、上部ステ
ンレス架台12をかぶせる。この時、石英管22と上下
ステンレス架台11および12の間には図示するように
Oリング7を入れて気密性を保持する。外側坩堝3のノ
ズル5の先端部にOリング8をつけて下部ステンレス架
台11の中心孔に挿入し、石英管21の上に外側坩堝3
をセットする。コア融液用内側坩堝4の上部にOリング
8をつけてステンレス製治具13および14で固定す
る。この円盤状のステンレス製治具13をOリング7で
挟み込みステンレス製治具15で上部ステンレス架台1
2に取り付ける。内側坩堝4はOリング7および8で線
引き炉1に取り付けられているので、前後、左右、上下
に微調整が可能である。前後左右の位置調整によりコア
/クラッドを同心円に、上下の位置調整によりコア/ク
ラッドの面積比をコントロールすることができる。下部
ステンレス架台11には、ヒーター6および熱電対(図
示せず)の取り出し口31が設けられており、また、不
活性ガス導入管32が取り付けられている。不活性ガス
導入管32より入った不活性ガスは、Oリング7および
8でシールされた炉内を満たし、内側坩堝4に設けた通
気孔33を通って内側坩堝4の上部に接続された配管
(図示せず)より放出される。
【0006】
【作用】ノズル付き二重坩堝のノズルの先端部と該二重
坩堝の内側坩堝の上部では温度が下がっているため、こ
の部分に市販品の耐熱性Oリングを使用することができ
る。本発明になるノズル付き二重坩堝用線引き炉では、
ノズルの先端部と内側坩堝の上部で、該二重坩堝をOリ
ングを介して線引き炉に取り付けているので、ノズル付
き二重坩堝を線引き炉内に密閉し、外気を完全に遮断す
ることができる。この結果、フッ化物ガラスが溶融から
線引きまで高温にさらされる間、空気中の酸素や水分に
触れることがないため、酸化物生成に伴う結晶核生成が
抑制される。
坩堝の内側坩堝の上部では温度が下がっているため、こ
の部分に市販品の耐熱性Oリングを使用することができ
る。本発明になるノズル付き二重坩堝用線引き炉では、
ノズルの先端部と内側坩堝の上部で、該二重坩堝をOリ
ングを介して線引き炉に取り付けているので、ノズル付
き二重坩堝を線引き炉内に密閉し、外気を完全に遮断す
ることができる。この結果、フッ化物ガラスが溶融から
線引きまで高温にさらされる間、空気中の酸素や水分に
触れることがないため、酸化物生成に伴う結晶核生成が
抑制される。
【0007】
【実施例】次に、本発明を以下の実施例により具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるも
のではない。白金80%−ロジウム20%から成る外径
30mm,内径28mmの円筒状の坩堝の底に外径5m
m,内径3mm,長さ20mmのノズルを付けた外側坩
堝と、白金80%−ロジウム20%から成る外径9.5
mm,内径8mmの円筒状の坩堝の底に外径1.5m
m,内径0.5mm,長さ25mmのノズルを付けた内
側坩堝とから成る二重ノズル付き二重坩堝を用い、フッ
化物ガラスの線引きを、本発明になる図1に示したノズ
ル付き二重坩堝用線引き炉を用いてアルゴンガス雰囲気
下で行った。
説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるも
のではない。白金80%−ロジウム20%から成る外径
30mm,内径28mmの円筒状の坩堝の底に外径5m
m,内径3mm,長さ20mmのノズルを付けた外側坩
堝と、白金80%−ロジウム20%から成る外径9.5
mm,内径8mmの円筒状の坩堝の底に外径1.5m
m,内径0.5mm,長さ25mmのノズルを付けた内
側坩堝とから成る二重ノズル付き二重坩堝を用い、フッ
化物ガラスの線引きを、本発明になる図1に示したノズ
ル付き二重坩堝用線引き炉を用いてアルゴンガス雰囲気
下で行った。
【0008】用いたフッ化物ガラスの組成は、コアは5
3(モル%、以下同じ)ZrF4 −15BaF2 −4L
aF3 −3AlF3 −20NaF−5PbF2 、クラッ
ドは53ZrF4 −20BaF2 −4LaF3 −3Al
F3 −20NaFである。ノズル付き二重坩堝を線引き
炉にセットし、予めガラス化し適当なサイズにカットし
た上記組成のコア用およびクラッド用ガラスをそれぞれ
内側坩堝および外側坩堝に投入した。内側坩堝のノズル
と外側坩堝のノズルが同心円になるように内側坩堝の位
置を調整した。二重ノズルの出口をカーボン栓で塞ぎ炉
内の空気をアルゴンガスで充分置換した。アルゴンガス
を11/分流しながら二重坩堝を700℃に加熱しフッ
化物ガラスを融液にした。精密温調装置(図示せず)で
二重ノズルの入口側の温度を700±1℃に、出口側の
温度を370±0.1℃に制御し、一定温度になったと
ころでカーボン栓をはずし二重ノズルの先端より出てく
る軟化ガラスを10m/分の引取速度で線引いた。この
結果、コア径10μm,ファイバ径125μmのコア/
クラッドの導波構造を有する屈折率差0.6%のフッ化
物ファイバを得た。このファイバにHe−Neレーザー
を照射したところ微結晶による散乱は認められなかっ
た。なお耐熱管として石英管を用いたが、この他ステン
レス管,白金管等も用いることができる。
3(モル%、以下同じ)ZrF4 −15BaF2 −4L
aF3 −3AlF3 −20NaF−5PbF2 、クラッ
ドは53ZrF4 −20BaF2 −4LaF3 −3Al
F3 −20NaFである。ノズル付き二重坩堝を線引き
炉にセットし、予めガラス化し適当なサイズにカットし
た上記組成のコア用およびクラッド用ガラスをそれぞれ
内側坩堝および外側坩堝に投入した。内側坩堝のノズル
と外側坩堝のノズルが同心円になるように内側坩堝の位
置を調整した。二重ノズルの出口をカーボン栓で塞ぎ炉
内の空気をアルゴンガスで充分置換した。アルゴンガス
を11/分流しながら二重坩堝を700℃に加熱しフッ
化物ガラスを融液にした。精密温調装置(図示せず)で
二重ノズルの入口側の温度を700±1℃に、出口側の
温度を370±0.1℃に制御し、一定温度になったと
ころでカーボン栓をはずし二重ノズルの先端より出てく
る軟化ガラスを10m/分の引取速度で線引いた。この
結果、コア径10μm,ファイバ径125μmのコア/
クラッドの導波構造を有する屈折率差0.6%のフッ化
物ファイバを得た。このファイバにHe−Neレーザー
を照射したところ微結晶による散乱は認められなかっ
た。なお耐熱管として石英管を用いたが、この他ステン
レス管,白金管等も用いることができる。
【0009】
【発明の効果】以上説明したように、ノズル付き二重坩
堝のノズルの先端部と該二重坩堝の内側坩堝の上部で、
Oリングを介して該二重坩堝を線引き炉に取り付けてい
るので、ノズル付き二重坩堝を線引き炉内に密閉し、外
気を完全に遮断することができる。この結果、フッ化物
ガラスが溶融から線引きまで高温にさらされる間、酸素
や水分に触れることがないため、酸化物生成に伴う結晶
核生成が抑制され、結晶散乱の少ない低損失でかつ高強
度な光ファイバを作製することができる。本発明になる
ノズル付き二重坩堝用線引き炉は、空気中の酸素や水分
により容易に結晶化するフッ化物ガラス等の光ファイバ
への線引きに用いれば効果的である。
堝のノズルの先端部と該二重坩堝の内側坩堝の上部で、
Oリングを介して該二重坩堝を線引き炉に取り付けてい
るので、ノズル付き二重坩堝を線引き炉内に密閉し、外
気を完全に遮断することができる。この結果、フッ化物
ガラスが溶融から線引きまで高温にさらされる間、酸素
や水分に触れることがないため、酸化物生成に伴う結晶
核生成が抑制され、結晶散乱の少ない低損失でかつ高強
度な光ファイバを作製することができる。本発明になる
ノズル付き二重坩堝用線引き炉は、空気中の酸素や水分
により容易に結晶化するフッ化物ガラス等の光ファイバ
への線引きに用いれば効果的である。
【図1】本発明になるノズル付き二重坩堝用線引き炉に
ノズル付き二重坩堝を取り付けたときの概略図である。
ノズル付き二重坩堝を取り付けたときの概略図である。
1 ノズル付き二重坩堝用線引き炉 2 ノズル付き二重坩堝 3 クラッド融液用外側坩堝 4 コア融液用内側坩堝 5 ノズル 6 精密温調装置 7 Oリング 8 Oリング 11 下部ステンレス架台 12 上部ステンレス架台 13 円盤状ステンレス製治具 14 ステンレス製治具 15 ステンレス製治具 21 石英管 22 石英管 23 石英管 31 ヒーター,熱電対取り出し口 32 不活性ガス導入管 33 通気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 及川 喜良 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 坂口 茂樹 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 金森 照寿 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 照沼 幸雄 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 須藤 昭一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 先端にそれぞれノズルを設けた内側坩堝
と外側坩堝を有する二重坩堝を備え、耐熱管を介して所
定の間隔を有するように設けられた上部架台と下部架台
を設け、前記外側坩堝は下部架台に取り付けられ、内側
坩堝の上部は、前記上部架台に取り付けられた治具に固
定されたことを特徴とする二重坩堝内蔵の線引き炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26278692A JPH0692672A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 二重坩堝内蔵の線引き炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26278692A JPH0692672A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 二重坩堝内蔵の線引き炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0692672A true JPH0692672A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=17380585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26278692A Pending JPH0692672A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 二重坩堝内蔵の線引き炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0692672A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020173392A (ja) * | 2019-04-12 | 2020-10-22 | 日東電工株式会社 | プラスチック光ファイバーの製造方法 |
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1992
- 1992-09-07 JP JP26278692A patent/JPH0692672A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020173392A (ja) * | 2019-04-12 | 2020-10-22 | 日東電工株式会社 | プラスチック光ファイバーの製造方法 |
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