JP2003335545A - 光ファイバの線引き方法および線引き装置 - Google Patents

光ファイバの線引き方法および線引き装置

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    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバの伝送損失を十分低下させること
が可能な光ファイバの線引き方法及び線引き装置を提供
する。 【解決手段】 光ファイバ母材の端部を加熱炉で加熱溶
融して形成される溶融変形部の先端に張力を加えて線引
きし、該加熱炉内にある前記溶融変形部を冷却するに当
り、溶融変形部の最も低い冷却速度を4000℃/s以
下とする光ファイバの線引き方法。また、加熱炉が少な
くとも2つのヒートゾーンから構成され、該少なくとも
2つのヒートゾーンにより溶融変形部を形成し、前記ヒ
ートゾーンが、独立に温度制御可能なヒータと前記ヒー
タの外側に設けた断熱材から構成され、かつ、下部の第
2ヒートゾーンの長さが、その上部の第1ヒートゾーン
の長さと同じかそれ以上である光ファイバの線引き装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信などに用い
られる光ファイバの線引き方法及び線引き装置、並び
に、光ファイバの製造方法及び製造装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバの需要の拡大に対応し
て、光ファイバの生産量の拡大、それに伴う価格の低減
の要求が強くなっており、そのために光ファイバ母材の
大型化と線引き速度の高速化が図られている。
【0003】また、同時に伝送特性の向上も強く要求さ
れるようになり、伝送損失の低減についての要求が強く
望まれている。特に、現在広く用いられている波長1.
3μm付近にゼロ分散波長を有する標準シングルモード
光ファイバ(S-SMF)や、波長1.55μm付近に
ゼロ分散波長を有する分散シフト光ファイバ(DS
F)、波長1.55μm付近で微小分散を有する光ファ
イバ(NZDSF)などの、主に光伝送線路を構成する
光ファイバでは、伝送損失を低減することが重要課題と
なっている。
【0004】光ファイバの伝送損失は、光ファイバ母材
を形成するまでの工程、光ファイバ母材を線引きして光
ファイバを得る工程、線引きされた光ファイバに被覆を
施す工程などの各工程に依存する。
【0005】このうち、特に線引き工程では、線引き炉
を出た後の光ファイバを急冷すると伝送損失が増大する
ため、線引き炉を出た後の光ファイバを再加熱して伝送
損失を低減する技術が開発されている。例えば、特開昭
60−186430号公報には、線引炉を出た後の光フ
ァイバを、600℃以上でかつ光ファイバ母材の軟化温
度以下となるように再加熱して、光ファイバにおける原
子レベルの欠陥を少なくする技術が開示されている。
【0006】この技術により光ファイバの伝送損失を低
くすることは可能であるが、更に光ファイバの伝送損失
を極限まで低くするためにレイリー散乱係数を小さくす
る研究が進められ、ガラスが固まる温度(仮想温度)が
高くなるとレイリー散乱係数が大きくなることが知見さ
れ、この知見に基づきレイリー散乱係数を大きくしない
ために光ファイバを徐冷する技術が提案されている。
【0007】光ファイバを徐冷する技術としては、特開
2000−335933号、特開2000−33593
4号、特開2000−335935号の各公報に記載さ
れているが、これらの技術は、伝送損失のうち、レイリ
ー散乱項を低減する目的で、線引き炉の下に徐冷用加熱
炉を設けることを前提としている。すなわち、特開20
00−335933号公報には、線引きされた光ファイ
バが、光ファイバの温度が1300〜1700℃の範囲
のうち50℃以上の温度差となる区間を1000℃/秒
以下の冷却速度で冷却すること、およびこの条件を満足
するために徐冷用加熱炉を用いることが提案されてい
る。
【0008】また、特開2000−335934号公報
には、線引きされた光ファイバが、線引き炉から出た
後、大気により空冷されてから徐冷用加熱炉に入り、光
ファイバの温度が1200〜1700℃の範囲の温度と
なるように加熱する徐冷用加熱炉を用いることが提案さ
れている。また、上記温度範囲は1300〜1600℃
の範囲が望ましいと記載されている。
【0009】特開2000−335935号には、線引
き炉に熱伝導率の良い第1ガス(Heなど)を用い、徐
冷用加熱炉には線引き炉に供給するガスよりも熱伝導率
の小さいガス(窒素ガスなど)を供給することが提案さ
れている。
【0010】一方、特開2001−163632号公報
にはメインヒータと補助ヒータとを有する光ファイバ製
造装置が開示されている。ここで開示されている発明
は、線引中に急峻にテンションを変えることで分散特性
(正分散から負分散、あるいはその逆に変える)を長手
で急峻に変えることを目的としている。急峻に変化でき
ないと、変化中に分散がゼロに近い状態となる区間が長
くなり、非線形現象(四波混合)が起こり波形劣化が起
こり長距離伝送が出来なくなるためである。このため、
この公報では、テンションを短時間で変える工夫として
メインヒータに加えて、補助ヒータや炉内に供給するガ
スにより炉体下部の熱容量を変える技術が開示されてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特開2
000−335933号公報および特開2000−33
5934号公報に開示された技術は、線引き炉と徐冷用
加熱炉との間に隙間を設け、光ファイバを積極的に大気
で冷却してから徐冷するため、光ファイバの表面に大気
中のダストが高温のファイバに付着する可能性があり、
光ファイバの強度を下げる可能性がある。また線引き炉
内の雰囲気ガスを下方に流しているため、線引き中の光
ファイバ母材に形成される溶融変形部の温度分布調整が
難しく、溶融変形部における温度分布をなだらかにした
り、特定の部分を急峻にして粘性変形によるひずみや、
徐冷による伝送損失を改善しようとする技術については
何等考慮されていない。溶融変形部に残留したひずみ
(線引きテンションとガラスの粘度、温度履歴に依存す
る)は、光ファイバの伝送損失の増大につながるため、
伝送損失の低減のためには必ず解決しなければならない
課題の1つである。
【0012】また、特開2000−335933号公報
乃至特開2000−335935号公報に開示された技
術は、線引き加熱炉にHeガスなどの熱伝導率の良いガ
スを導入し、線引き炉から出る光ファイバの温度を上げ
ることが示されているが、こうすると、同じ線引き張力
を得るためには、線引き炉の炉温を上げなければならな
くなる可能性もあり、屈折率分布を付与するために添加
される添加物により、例えばコアとクラッドとの熱膨張
係数差によるひずみを多く受けることや、ガラスの固化
する温度(仮想温度と云う)が高くなるために伝送損失
が増大する懸念がある。
【0013】さらに、特開2001−163632号公
報に記載された発明では、補助ヒータは線引き張力を低
くする時に加熱し、線引き張力を高める時には加熱を止
めている。そしてこの効果を効率的にするために補助ヒ
ータ部の熱容量を小さくする必要があり、そのために、
ヒータや断熱材を極力小さくし熱容量を小さく(明細書
に記載の実施例からも明らかなように補助ヒータの電力
量は5kW)している。このため、広い領域を安定に加
熱できる熱容量ではなく、線引中の温度分布が変動しや
すく、従って溶融変形部が変動しやすく、徐冷過程を安
定させ難いので実用化は困難である。
【0014】そこで、本発明では、光ファイバの伝送損
失を十分低下させることが可能な光ファイバの線引き方
法を提供することを目的とし、また当該目的を達成する
ための光ファイバの線引き装置を提供することをあわせ
て目的とする。また、光ファイバの伝送損失を十分低下
させることが可能な光ファイバの製造方法、及び、光フ
ァイバの製造装置を提供することもあわせて目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以下の
手段が提供される。すなわち、本発明は、(1)光ファ
イバ母材の端部を加熱炉で加熱溶融して形成される溶融
変形部(メニスカス部をいう。以下同様)の先端に張力
を加えて線引きする光ファイバの線引き方法であって、
該加熱炉内にある、前記溶融変形部を冷却するに当り、
溶融変形部の最も低い冷却速度を4000℃/s以下と
することを特徴とする光ファイバの線引き方法、(2)
前記加熱炉内にある、溶融変形部を冷却するに当り、溶
融変形部の外径が1mm以下の部分、又は、実質的に溶
融変形を終えた部分の最も低い冷却速度を4000℃/
s以下とすることを特徴とする(1)記載の光ファイバ
の線引き方法、(3)光ファイバ母材の端部を加熱炉で
加熱溶融して形成される溶融変形部の先端に張力を加え
て線引きする光ファイバの線引き方法であって、前記溶
融変形部が、加熱炉に配置した第1ヒートゾーンと、該
第1ヒートゾーンの下方に配置した第2ヒートゾーンで
形成され、前記第2ヒートゾーンの長さは第1ヒートゾ
ーンの長さと同じかそれ以上の長さであることを特徴と
する光ファイバの線引き方法、(4)前記第1ヒートゾ
ーンの温度に対して第2ヒートゾーンの温度を低く設定
し、第2ヒートゾーンの温度を600℃以上1800℃
以下の所定の温度に制御して線引きを行うことを特徴と
する(3)記載の光ファイバの線引き方法、(5)前記
第2ヒートゾーンに対応する溶融変形部の最大の径を2
mm以下とすることを特徴とする(3)又は(4)記載
の光ファイバの線引き方法、(6)前記第1ヒートゾー
ンを形成するヒータの下端と第2ヒートゾーンを形成す
るヒータの上端との距離が100mm以上600mm以
下であることを特徴とする(3)〜(5)のいずれか1
項に記載の光ファイバの線引き方法、(7)前記第1ヒ
ートゾーンの上部に第3ヒートゾーンを設けたことを特
徴とする(3)〜(6)のいずれか1項に記載の光ファ
イバの線引き方法、(8)前記第1及び第2ヒートゾー
ンと光ファイバ母材がある雰囲気とが隔離手段により隔
離されており、前記第1ヒートゾーンの下端と前記第2
ヒートゾーン上端との距離が100mm以上600mm
以内であり、光ファイバ母材の加熱溶融により形成され
る溶融変形部の最大の径が0.5mm以下となる位置に
第2ヒートゾーンのヒータを配置し、該第2ヒートゾー
ンのヒータを600℃〜1800℃の範囲に設定して加
熱を行うことを特徴とする(3)記載の光ファイバの線
引き方法、(9)前記第2ヒートゾーンに対応する加熱
範囲に溶融変形部の終端部(固化部)が含まれているこ
とを特徴とする(8)記載の光ファイバの線引き方法、
(10)少なくとも第2ヒートゾーンにはガス予熱流路
があり、前記ガス予熱流路を通過した予熱ガスを前記隔
離手段内に供給することを特徴とする(8)又は(9)
記載の光ファイバの線引き方法、(11)前記予熱ガス
がヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス、ヘリ
ウム(He)とアルゴン(Ar)の混合ガス、ヘリウム
(He)と窒素の混合ガス、ヘリウム(He)と可燃限
界以下の濃度の水素の混合ガス、ヘリウム(He)と可
燃限界以下の濃度の重水素の混合ガス、アルゴン(A
r)と可燃限界以下の濃度の水素の混合ガス、又は、ア
ルゴン(Ar)と可燃限界以下の濃度の重水素の混合ガ
スであり、前記予熱ガスを加熱炉の上方及び/又は下方
に分流して流すことを特徴とする(10)記載の光ファ
イバの線引き方法、(12)前記ガス予熱流路がヒータ
の雰囲気と隔離されていることを特徴とする(10)又
は(11)記載の光ファイバの線引き方法、(13)前
記加熱炉の下端に冷却部が設けられていることを特徴と
する(3)〜(12)のいずれか1項に記載の光ファイ
バの線引き方法、(14)前記冷却部が光ファイバ通路
を囲むように断熱カバーで囲まれており、さらにその外
側が断熱材で囲まれていることを特徴とする(13)記
載の光ファイバの線引き方法、(15)前記加熱炉の直
下または隙間を空けて光ファイバ保護筒を設けたことを
特徴とする(3)〜(14)のいずれか1項に記載の光
ファイバの線引き方法、(16)前記加熱炉内にある、
溶融変形部を冷却するに当り、溶融変形部の最も低い冷
却速度を4000℃/s以下とすることを特徴とする
(3)〜(15)のいずれか1項に記載の光ファイバの
線引き方法、(17)(1)〜(16)のいずれか1項
に記載の光ファイバの線引き方法によって線引きされた
光ファイバに被覆材を被覆することを特徴とする光ファ
イバの製造方法、(18)光ファイバ母材の端部を加熱
炉で加熱溶融し、溶融して形成される溶融変形部の先端
に張力を加えて線引きする光ファイバの線引き装置であ
って、前記加熱炉を少なくとも2つのヒートゾーンから
構成し、該少なくとも2つのヒートゾーンにより前記溶
融変形部を形成し、前記ヒートゾーンが、独立に温度制
御可能なヒータと前記ヒータの外側に設けた断熱材で構
成され、かつ、下部の第2ヒートゾーンの長さが、その
上部の第1ヒートゾーンの長さと同じかそれ以上とした
ことを特徴とする光ファイバの線引き装置、(19)前
記第1ヒートゾーンを形成する上部線引炉を構成する炉
心管の内径よりも、前記第2ヒートゾーンを形成する下
部線引炉を構成する炉心管の内径を細くし、第1ヒート
ゾーンからの熱の影響を第2ヒートゾーンに対して小さ
くしたことを特徴とする(18)記載の光ファイバの線
引き装置、(20)前記第1ヒートゾーンの上部に第3
ヒートゾーンを設けたことを特徴する(18)又は(1
9)記載の光ファイバの線引き装置、(21)前記第1
ヒートゾーンの下端と第2ヒートゾーンの上端との距離
が100mm以上600mm以内であり、第1ヒートゾ
ーンのヒータを1700℃〜2300℃の範囲に設定し
て加熱し、第2ヒートゾーンのヒータを600℃〜18
00℃の範囲に設定して加熱することを特徴とする(1
8)〜(20)のいずれか1項に記載の光ファイバの線
引き装置、(22)前記加熱炉がヒートゾーンと光ファ
イバ母材がある雰囲気とを隔離する隔離手段を備え、第
1ヒートゾーンと第2ヒートゾーンの間で母材側の隔離
手段の内径が小さくなる部分有するか、又は、第2ヒー
トゾーン側の隔離手段の内径が第1ヒートゾーン側に比
べ細いことを特徴とする(18)〜(21)のいずれか
1項に記載の光ファイバの線引き装置、(23)前記加
熱炉がヒートゾーンと光ファイバ母材がある雰囲気とを
隔離する隔離手段を備え、少なくとも第2ヒートゾーン
にはガス予熱流路があり、前記ガス予熱流路を通過した
予熱ガスを母材のある隔離手段内部に供給する通路が設
けられたことを特徴とする(18)〜(22)のいずれ
か1項に記載の光ファイバの線引き装置、(24)前記
加熱炉内にある、溶融変形部の最低の冷却速度が400
0℃/s以下に制御されること特徴とする(18)〜
(23)のいずれか1項に記載の光ファイバの線引き装
置、及び、(25)(18)〜(24)のいずれか1項
に記載の光ファイバの線引き装置、及び、被覆装置を備
えたことを特徴とする光ファイバの製造装置を提供する
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施形態
により詳細に説明する。図1は本発明の第一の実施形態
を示す説明図であり、1は加熱炉で、該加熱炉1は上部
に第1ヒートゾーン11と、その下部に第2ヒートゾー
ン12とが配置されている。第1ヒートゾーン11は、
第一ヒータ4(カーボン)、及び、前記ヒータの外側に
設けた断熱材5(カーボン繊維やカーボンフェルトの成
形体)で構成されている。上部線引炉2は、第一ヒータ
4、断熱材5、並びに、カーボンからなる炉心管3で構
成されている。第2ヒートゾーン12は、第二ヒータ8
(カーボン)、及び、前記ヒータの外側に設けた断熱材
9(カーボン繊維やカーボンフェルトの成形体)で構成
されている。下部線引炉6は、第二ヒータ8、断熱材
9、並びに、石英ガラス、SiC又はカーボンからなる
炉心管7(前記炉心管3よりも縮径されている)で構成
され、前記上部線引炉2の下方に設けられている。ここ
で、第一ヒータ4及び第二ヒータ8は、独立に温度制御
可能である。また、ヒータの周囲には空間が存在し、電
気的な絶縁をとっている。
【0017】本発明において、第2ヒートゾーン12
は、主として溶融変形部の細い部分あるいは溶融温度以
下で固まって外径の実質的に変化しない部分(光ファイ
バの部分)を所定の温度に管理し、あるいは所定の冷却
温度とするために配置する。また第2ヒートゾーン12
部分は、溶融変形部が伸びるので、その部分の温度や温
度勾配を調整し安定化するためには、第1ヒートゾーン
11と同じかそれ以上の長さとすることが好ましい。線
引速度が1000m/分以上では第2のヒートゾーンを
2つ以上のヒータで構成することが、ファイバの進行方
向での温度分布を適正に調整できるためにより好適であ
る。
【0018】図1に示す実施形態はガスを下方から上方
に流すアッパーフロータイプであり、10は冷却部兼ガ
ス導入部で、該冷却部兼ガス導入部10は断熱材からな
る円筒状冷却部本体16の内面が石英ガラス、SiC又
はカーボンからなる断熱カバー17で覆われており、下
部線引炉6から延長して伸びている炉心管7からなる光
ファイバ通路を囲むように、配置されている。図中14
は炉心管3、7内に供給するガスを導入するガス導入通
路で、該ガス導入通路14は、冷却部兼ガス導入部10
の上方に設けたガス導入口15から、下部線引炉6から
延長して伸びている炉心管7の外周に伸び、該炉心管7
の下端に達している。18はガスが下方に流れるのを阻
止するシャッターである。
【0019】炉内に供給されるガス(アルゴンガス、ヘ
リウムガス等の不活性ガス)は図示するように、冷却部
兼ガス導入部10の上方に設けられたガス導入口15か
ら供給され、ガスは炉心管7と断熱カバー17との間に
設けたガス導入通路14を通って下方に進む。この時ガ
スは炉心管7の熱を吸収して温められ、該ガスにより炉
心管7から出たファイバを急冷しないようにしている。
【0020】温められたガスはシャッター18により下
方への排出を一部分を除き阻止されて炉心管7内を上方
に進み、炉心管3を経て上部線引炉2の上方に設けたガ
ス排出口21から排出される。このようにガスを炉心管
7、3内へ供給することにより炉心管内の圧力を制御し
(0.01Pa〜数10Pa)、また、線引炉内への母
材の導入時に大気を巻き込まないようにしている。
【0021】図において26は光ファイバ保護筒で、該
保護筒26は前記冷却部兼ガス導入部10の下方に設置
され、石英ガラス又はカーボンからなる保護管27、カ
ーボン又はシリカ繊維の断熱材28で構成されている。
【0022】30は外径測定器で、前記保護筒26の下
部に配置されている。36は外径測定器30の下方に配
置された光ファイバ冷却装置、40は光ファイバ冷却装
置36を出た光ファイバに一次被覆を施すダイス、41
は被覆した樹脂を硬化させる紫外線照射装置、46は一
次被覆した光ファイバに二次被覆を施すダイス、47は
二次被覆樹脂を硬化させる紫外線照射装置、50はキャ
プスタン、56は巻取装置である。
【0023】本発明は、光ファイバ母材の端部を加熱炉
で加熱溶融して形成される溶融変形部の先端に張力を加
えて線引きするもので、該加熱炉内にある、前記溶融変
形部を冷却するに当り、溶融変形部の最も低い冷却速度
を4000℃/s以下とすることが好ましい。また、溶
融変形部の外径が1mm以下の部分、又は、実質的に溶
融変形を終えた部分の最も低い冷却速度を4000℃/
s以下とすることがさらに好ましい。溶融変形部の最も
低い冷却速度は、さらに好ましくは、750℃/s〜3
000℃/sである。
【0024】図1はまた光ファイバ母材から光ファイバ
を線引きしている状態を示すもので、図中60は光ファ
イバ母材で、該光ファイバ母材60は図示しない昇降装
置により支持されて上部線引炉2の炉心管3内にセット
され、上部線引炉2の第一ヒータ4により形成される第
1ヒートゾーン11で加熱溶融され第一の溶融変形部6
1を形成している。63は第二の溶融変形部で、該第二
溶融変形部63は第一の溶融変形部61から引き出され
細径とされた溶融変形部を第一ヒータ4に対して独立し
て温度制御されている第二ヒータ8で形成される第2ヒ
ートゾーン12で加熱されることにより形成される。第
1、第2のヒートゾーンは複数のヒータで構成しても良
い。特に第2ヒートゾーン12は長くなるので、2つ以
上のヒータを用いてファイバの進行方向に沿って温度分
布を調節できるためにより好適である。
【0025】第二溶融変形部63から引き出された光フ
ァイバは冷却部兼ガス導入部10、光ファイバ保護筒2
6で徐冷され、外径測定器30で外径を測定され、外径
測定器30の測定データはキャプスタン50、またはキ
ャプスタン50と母材の昇降装置、更に、上部、下部ヒ
ートゾーンの温度にフィードバックされて線径を一定に
保持するようにして線引きされ、その後、一次被覆、二
次被覆が施されてキャプスタン50で引き取られたのち
巻取装置56に巻き取られる。本発明に用いられる光フ
ァイバの被覆は特に制限されるものではないが、例えば
紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、熱硬化樹脂等による
被覆が挙げられる。これらの被覆材は、従来用いられて
いる被覆装置を適宜用いて、光ファイバに被覆すること
ができる。
【0026】図1に示す加熱炉1において、上部線引炉
2で形成される第1ヒートゾーン11は光ファイバ母材
60の太い部分を加熱溶融し、第一溶融変形部61の形
状を制御し整える役割を主として果たす。第1ヒートゾ
ーン11とは独立して温度制御される下部線引炉6で形
成される第2ヒートゾーン12は第一溶融変形部61か
ら引き出され、細径となったメニスカス(外径が数mm
〜0.数mm、好ましくは最大の径が2mm以下、さら
に好ましくは最大の径が0.5mm以下)を加熱し第二
溶融変形部63を形成し、その形状を制御し整える。
【0027】この時、第二溶融変形部63を形成し、そ
の形状を整えるために加熱する第2ヒートゾーン12の
第二ヒータ8の温度は、該下部線引炉6を通過するメニ
スカス(母材)の温度よりも低い温度、好ましくは60
0℃〜1800℃、さらに好ましくは600℃〜160
0℃に設定する。この様に所定の温度に制御して線引き
を行う事により、溶融変形部の細い部分(特に外径数m
m以下の所)の溶融変形部分の冷却速度を従来炉よりも
小さくできる。また第2ヒートゾーン12により溶融変
形部だけでなく外径が実質的に変化しない(外径変化が
0.1μm以下から0)所を超えて冷却速度を調整でき
管理できる。このような機能を第2ヒートゾーン12に
付与するには該第2ヒートゾーン12の長さを第1ヒー
トゾーン11の長さに合わせるかそれより長くすること
が必要である。好ましくは、光ファイバ母材60の固化
温度(シリカで1200℃程度)まで、完全に固まり光
ファイバとなった所まで、線引炉内に滞在させるもの
で、そのことにより、レイリー散乱による伝送損失を低
減できる。
【0028】別の実施形態において、加熱炉1の第1ヒ
ートゾーン11は光ファイバ母材60の太い部分を加熱
溶融し太い部分のメニスカスを形成する第一溶融変形部
61の形状を制御し整える役割を主として果たす。ま
た、第2ヒートゾーン12は第一溶融変形部61から引
き出され、母材外径が0.5mm以下に細径となったメ
ニスカスを加熱し、第二溶融変形部63の形状を制御し
整える。線速やテンションに依存するが、線速300m
/minから1400m/minの範囲では第1ヒート
ゾーン11の下端と第2ヒートゾーン12の上端の間隔
は100mmから600mm程度とすると、第2ヒート
ゾーン12で主として加熱する溶融変形部の範囲を比較
的細い所に限定でき、溶融変形部の最大径が0.5mm
以下となる位置にヒータを配置し、加熱することができ
る。
【0029】また、第二溶融変形部63を形成し、その
形状を整えるために加熱する第2ヒートゾーン12の温
度は、下部線引炉6内を通過する母材の温度よりも低い
温度とする。この温度は線引速度や第1、第2ヒートゾ
ーンの距離や各ヒータの長さ、線引テンション等に依存
し、適正値が選定されるが、例えば、第1ヒートゾーン
のヒータを1700℃〜2300℃の範囲に設定し加熱
するときには、第2ヒートゾーンのヒータを600〜1
800℃の範囲に設定する。この様に第2ヒートゾーン
を設定する事により、従来2つ以上のヒートゾーンを持
つ線引炉の場合には、溶融変形部全体が大きく伸び母材
のロスとなり線引長が稼げない問題があったが、本発明
では溶融変形部の径(メニスカス径をいう、以下同様)
が0.5mm以下の溶融変形部を加熱することにより、
母材のロスを低減できると共に、溶融変形部の径が0.
5mm以下の部分の冷却速度を特に小さくできる。ま
た、これにより伝送損失も改善できる。また、好ましく
は、第2ヒートゾーンに対応する加熱範囲に溶融変形部
の終端部(固化部)が含まれているものである。
【0030】この実施形態では、溶融変形部の径が0.
5mmの場合、溶融変形部の最高温度は1500℃〜1
700℃に対応し、溶融変形部の終端部(固化点)では
1400℃から1600℃に対応する。溶融変形部の温
度は、ジャーナル・オブ・ライトウエウェーブ・テクノ
ロジー(Journal of Lightwave Technology)Vol.1
2, No.3, March 1994に記載の式を用いて計算で求め
た。また、第2ヒートゾーンのヒータを溶融変形部の最
大の径が0.5mm以下となる位置に配置した事によ
り、第2ヒートゾーンのヒータ長が比較的短くても(約
250mmから500mm)前記溶融変形部範囲、更に
固化点以降の光ファイバの範囲までの冷却速度を調整で
き冷却速度を管理できる。また、好ましくは、光ファイ
バ母材60のコアの軟化温度(シリカでは1200℃程
度)まで、即ちミクロなガラス構造の変化の起きない温
度まで、線引炉内に滞在できるようにする事により、レ
イリー散乱による伝送損失を低減できる。また、加熱炉
内にある記溶融変形部を冷却するに当り、溶融変形部の
最も低い冷却速度を4000℃/s以下とすることが好
ましい。
【0031】また別の好ましい形態としては、コアの軟
化温度または900℃程度までを加熱炉1の下部に設け
た光ファイバ保護筒26内にあるようにしたものであ
る。これは、光ファイバの大気による急冷を防止するた
めである。また光ファイバが高温で大気中のダストとの
付着する機会を著しく低減するためである。従って光フ
ァイバ保護筒26は保温構造か加熱構造でかつ、ガスパ
ージを行うなどして内部がクリーンとなるように雰囲気
を管理する事が好ましい。
【0032】また、2個のヒートゾーン11,12で加
熱するために、主たる第1ヒートゾーン11の最高加熱
温度と電力量を低減でき、1.38μm帯のOH基によ
る伝送損失を低減できると共に、第1ヒートゾーン11
近傍装置の劣化や加熱炉1自身の劣化を少なくできる。
特にカーボン炉心管3や炉心管3の外側に配置する断熱
材5や第一ヒータ4の寿命を長くできる。
【0033】下部線引炉6で形成される第2ヒートゾー
ン12で形状を整えられ第二溶融変形部63から引き出
された光ファイバ素線65は冷却部兼ガス導入部10で
外気から隔離された状態で温度が整えられる。冷却部兼
ガス導入部10により第2ヒートゾーン12を出た光フ
ァイバは急冷されるが、大気に出されて冷やさせるより
は遥にゆっくり冷却される。また、大気に触れさせない
で冷却するので大気中のダストが光ファイバ素線65に
付着するようなこともない。次いで外径測定器30で外
径が測定される。外径測定器30での測定データはキャ
プスタン50あるいはキャプスタン50と母材の昇降装
置あるいは、第1、第2ヒートゾーン11,12の温度
制御にフィードバックされて光ファイバ素線65の線径
が一定になるようコントロールされる。
【0034】外径測定器30で外径を測定された光ファ
イバ素線65は更に光ファイバ冷却装置36で一次被覆
(コーティング)に適した温度にまで冷却され、一次被
覆用ダイス40に通されて一次被覆が施され、紫外線照
射装置41で被覆樹脂を硬化し、次いで二次被覆用ダイ
ス46に通されて二次被覆が施され、紫外線照射装置4
7で被覆樹脂を硬化し、キャプスタン50にて引き取ら
れ、巻取装置56にて巻き取り、被覆ファイバ70を完
成する。
【0035】図1に示す線引炉による一つの線引き工程
をより具体的に説明する。線引装置の第一ヒータ4の容
量を60kVA,第二ヒータ8の容量を24kVAと
し、該線引炉に大型の光ファイバ母材(大型母材:外径
80mm〜140mm)60をセットし、大型母材60
を1900℃〜2100℃に温度設定した上部線引炉2
に挿入し、その先端を溶融して伸ばし、太い所の第一溶
融変形部61を形成し、更に引き伸ばして第2ヒートゾ
ーン12に導入する。
【0036】第2ヒートゾーン12は600℃〜180
0℃に制御し、導入される母材の線径は2mm〜0.3
mmの範囲に調整し、第二の溶融変形部63を形成す
る。第二溶融変形部63を出た光ファイバ素線65は前
述したように外気から隔離され温度が整えられた冷却部
兼ガス導入部10の雰囲気で、第2ヒートゾーン12よ
りも速い冷却速度で冷却される。次いで一次被覆、二次
被覆を施されキャプスタン50にて引き取られ、巻取装
置56に巻き取られる。
【0037】ここで、上部の第1ヒートゾーン11で形
成される第一溶融変形部61の形状と線引き張力が下部
の第2ヒートゾーン12の温度によりどのように影響さ
れるかを測定した。先ず、第1ヒートゾーン11の温度
を2050℃とし、下部線引炉6の第二ヒータ8をOF
Fとした時は、第2ヒートゾーン12が形成される中心
部分の温度は100℃〜300℃で上部線引炉2からの
温度の影響は殆ど受けず、この状態で大型の母材60か
ら外径125μmの光ファイバ素線に引き落とすには、
上記ヒータの条件では1.47N(150g)の張力が
必要であり(なお、線引き張力は母材サイズが大きくな
ると張力も上がり、装置内に流すガスの流量によっても
多少相違する)、この条件でDSF(分散シフト光ファ
イバ)を500m/minで線引きした結果、得られた
光ファイバの1.3μmと1.55μmの伝送損失は
0.376dB/km、0.202dB/kmであっ
た。
【0038】そこで、下部線引炉6の第二ヒータ8を作
動させ第2ヒートゾーン12を600℃まで加温したと
ころ、線引き張力は1.18N(120g)となり、さ
らに温度を上げて1000℃とすることにより0.59
N(60g)まで低減することができ、このとき第一溶
融変形部61から引き出された母材線径1mmまでの所
の長さが100mm〜200mmに伸びた。このよう
に、第2ヒートゾーン12の温度を調整することにより
第一溶融変形部61の形状を下部線引炉6によりコント
ロールすることが可能となった。
【0039】そこで、第1ヒートゾーン11の温度を2
050℃から1870℃に下げ、第2ヒートゾーン12
の温度を600℃〜1200℃の範囲とし線引き張力を
1.18N(120g)〜1.76N(180g)に調
整し、第2ヒートゾーンに対応する第二溶融変形部63
の最大径を外径1mm以下としてDSF(分散シフト光
ファイバ)を製造した。得られたDSFの1.3μmと
1.55μmの伝送損失は線引速度500m/minで
0.367dB/km、0.198dB/kmであっ
た。また、上記範囲で第2ヒートゾーン12の温度を調
整することで線速1000m/minまでほぼ同じ伝送
損失で線引きすることができた。なお、実際に線速10
00m/minで製造したDSFの伝送損失は1.3μ
m、1.55μmでそれぞれ0.370dB/km、
0.199dB/kmであった。
【0040】また、1.38μm帯のOH基による伝送
損失は、従来の2050℃の線引条件に比べて、0.0
1〜0.02dB/km減少できた。これは線引きの最
高温度を100℃以上低減できたためである。
【0041】上記本発明線引装置で製造した光ファイバ
の伝送損失の減少の原因を分析した結果、レイリー散乱
項と構造不正のいわゆるB項ロスが改善されており、こ
れは、同一張力で線引きした場合、本発明では第一ヒー
タ4の温度を下げることができたこと(上記実施形態で
は従来の温度から180℃低減できたこと)、第一溶融
変形部61と第二溶融変形部63が伸びたこと、第二溶
融変形部63が伸びた所が十分に加熱できており、特に
溶融変形部が数mm以下の部分の冷却速度を従来に比較
して約65%まで遅くできた{500〜1000m/分
の線引速度で従来の1〜2℃/mm(4500〜830
0℃/s)から0.23〜0.46℃/mm(960〜
1920℃/s)}こと等の改善がなされたためと考え
られる。
【0042】また更に冷却部兼ガス導入部10を設けた
ことで、溶融変形部が伸びたにもかかわらず、ファイバ
の曲がりやファイバ外径変動を小さくできたことも伝送
損失の改善に大きく寄与していると考えられる。しか
し、第一溶融変形部61の長さが伸びることにより有効
線引長が短くなるので、第二ヒータ8の温度は800℃
〜1400℃の範囲とすることが好適である。
【0043】本発明では下部線引炉6の炉心管7の内径
を可能な限り細くし(内径で35mm〜15mm)、第
1ヒートゾーン11からの熱の影響をできるだけ小さく
し、2つのヒートゾーン11、12の温度干渉を小さく
した。このように構成することにより、各ヒートゾーン
11、12の温度制御性を改善することができる。
【0044】また、線引き張力を第2ヒートゾーン12
の温度をコントロールすることにより調整可能となり、
第1ヒートゾーン11の温度をそれ程上げることなく線
速を上げても所望の線引き張力を得る事が可能である。
これにより、1.38μm帯のOH基による伝送損失を
線引速度が上がっても従来線引炉よりも大幅に改善でき
た。
【0045】更に、加熱炉1内に流すガスの流量(アッ
パーフロー、ダウンフロー共)により溶融変形部の温度
が変わる恐れがあり、この温度変化が線引き張力に微妙
に影響するため、従来はメインの炉温を調整する必要が
あったが、本発明では第1ヒートゾーン11の温度を変
えることなく第2ヒートゾーン12の温度調整で即座に
対処でき、ガス供給条件による伝送損失の増加を抑制で
きた。
【0046】図2は本発明の第二の実施形態を示すのも
で、図1に示す部分と同一の部分は同一の符号を付け、
その説明は省略する。図2に示す第二の実施形態は線引
炉2内に導入するガスを上から下に流すダウンフロータ
イプとした点で前記第一の実施形態と相違している。ま
た、第2ヒートゾーンが2つのヒータ8a、8bで構成
されており、前記第1の実施形態に対して比較的長い範
囲をを加熱できる。更に、ファイバの進行方向に沿って
温度分布を調節することもできる。第2ヒートゾーンを
構成する2つのヒータ8a、8bの間に断熱材等による
区切りは無い。
【0047】即ち、この実施形態においては、炉内に供
給されるガス(アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性
ガス)は図示するように、上部線引炉2の上部に設けた
ガス導入口20から供給される。導入されるガスはシャ
ッター19で上方への流れが十分に阻止され、炉心管7
内を下方に進み、炉心管3を経て下部線引炉6の下方か
ら排出される。このようにガスを炉心管3、7内へ供給
することにより炉心管内の圧力を制御し(数Pa〜数1
0Pa)、また、上部線引炉2内への母材60の導入時
に大気を巻き込まないようにしている。
【0048】図2に示す加熱炉において、上記第一実施
形態の具体例と同一の線引条件で、即ち、線引き速度を
500m/minでDSFを線引きした結果、1.3μ
m、1.55μmの伝送損失が、0.376dB/k
m、0.202dB/kmで、アッパーフロータイプと
殆ど差がなかったが、上部線引炉2と下部線引炉6との
間隔を調整し、炉心管3、7の径、供給するガスの種類
(アルゴン、ヘリウム、これらの混合ガス)、ガス流量
を調整することにより伝送損失をそれぞれ0.370d
B/km、0.197dB/kmに改善できた。更に、
線引き速度を500m/minから1000m/min
に加速したが、伝送損失は0.373dB/km、0.
199dB/kmとほとんど悪化しなかった。
【0049】ダウンフロータイプにおいては、第1ヒー
トゾーン11と第2ヒートゾーン12の間隔を比較的大
きく離すことができる。この間隔を離すことで溶融変形
部の太い部分が伸び、溶融変形部の形状を比較的広い範
囲でコントロールし易くなり、最適な線引き条件を設定
し易くなる。上位第一実施形態の具体例と同一の母材を
使用して上部線引炉2の第一ヒートゾーン11の下端
と、下部線引炉6の第二ヒートゾーン12の上端との間
隔を100〜600mmとし、SMF(シングルモード
ファイバ)を1000m/minで線引きした結果、
1.3μm、1.55μmの伝送損失が、0.324d
B/km、0.185dB/kmと大幅に改善できた。
線引速度を高くするほど、第1、第2ヒートゾーンの間
隔を大きくする必要があった。
【0050】また、2つのヒートゾーンにより第1ヒー
トゾーンの温度を従来の炉の温度より100℃〜200
℃下げることができることにより、光ファイバのスクリ
ーニング時の破断率を大幅に改善でき、従来の1/2〜
1/3倍に破断回数を減少することができた。
【0051】図3は本発明の第三の実施形態で、図1と
相違するところは上部線引炉2の第1ヒートゾーン11
の上部に第3ヒートゾーン13を設けた点である。従っ
てその他の部分には図1と同一の符号を付けその説明は
省略する。本実施形態は比較的太い母材(例えば120
mm以上の母材)を線引きするのに適した装置である。
【0052】上部線引炉2の第1ヒートゾーン11の上
部に第3ヒートゾーン13を設け、母材を予熱できるよ
うにした。第3ヒートゾーン13の第三ヒータ75で母
材60を予熱する。第3ヒートゾーンの温度は600℃
から1800℃の範囲で調整し、第一ヒータ76より低
い温度(第ヒートゾーンの温度は1800℃から210
0℃)とし、第1ヒートゾーンと第3ヒートゾーンの温
度差は好ましくは400℃以上とする。この第3のヒー
トゾーンに対応する母材は溶融・軟化による変形がしな
い位置(溶融変形部より上部)に設け、母材の予熱を行
なえるようにする。。具体的には、第1ヒートゾーンと
第3ヒートゾーンの間の断熱材の厚さを50mm〜40
0mm離れた位置に配置する事が好ましい。50mmよ
り短いと実質的に、第1ヒートゾーンと一体となり、溶
融変形部が長くなってしまい、母材のロス(線引できな
い部分)が大きくなる。400mmより長いと、予熱効
果が少なくなる事と、装置が大型化するために好ましく
ない。特に母材60が大きい場合には上部線引炉2の熱
は輻射で炉の上部に逃げ、また、母材60を伝わって熱
伝導で加熱炉1の外に逃げる。輻射で逃げる熱量は炉心
管3の断面積に比例し、熱伝導で逃げる熱量は母材60
の断面積に比例する。このため、従来は第一ヒータ76
から加熱炉1の上部開口部までの長さを長くして熱の逃
げを防止していた。本発明では第三ヒータ75による第
3ヒートゾーン13を設け母材の溶融変形部上部を予熱
することで、輻射で逃げる熱量と母材から熱伝導で逃げ
る熱量がも小さくなり、第一ヒータ76のパワーを低減
できる。これにより、揮発する蒸気によるカーボン炉心
管やその他の炉内部品の劣化を低減でき、寿命を長くで
きる。
【0053】また、第3ヒートゾーン13を設けること
により第一ヒータ76の温度を過度に(上方に逃げる熱
量を補給する)高くする必要がなくなり、母材60の外
径が太くなっても、第一ヒータ76の温度を過度に上げ
ることなく線引きすることができる。このように、第一
ヒータ76の温度を低くできることは、溶融変形部の冷
却長を短くできることから加熱炉全体の長さを短くで
き、溶融変形部の冷却速度を低減できることから母材6
0が大きくなることで線引きしたファイバの伝送損失が
悪化することも解消でき、伝送損失の少ない光ファイバ
を線引きすることができる。
【0054】図3に示す加熱炉1を使用して外径130
mmの母材を線引きした結果、伝送損失は、外径が80
mmの母材を線引きしたものと遜色のないものであっ
た。
【0055】本発明は光ファイバの伝送損失の改善のた
めにメニスカス形成用のヒートゾーンを2箇所に設け2
つのヒートゾーンで温度分布を形成することで溶融変形
部の形状をなだらかにし、特に、溶融変形部の比較的太
い部分及び溶融変形部の細い部分をなだらかにすること
で冷却速度を低減でき、粘性変形による歪み(せん断速
度)や急冷による歪みによるガラスの密度ゆらぎを低減
でき、それらが原因と思われる構造の不正による伝送損
失を低減できる。
【0056】更に、固化点以降の光ファイバ部の徐冷も
おこなえるため、伝送損失の改善は効果的である。
【0057】本発明においてアッパーフロータイプの線
引炉では、炉心管に供給するガスにより溶融変形部を急
冷する悪影響を下部線引炉を設けること、また、供給す
るガスを十分に予熱することで溶融変形部の固化点近傍
から溶融変形部の径が数mm以下の部分をゆっくりと冷
やすことで取り除くことができ、伝送損失を低減でき
る。
【0058】また、炉心管に供給するガスを下部線引炉
で加熱できるので、比較的多くのガスを流すことがで
き、また、ヘリウムガスを使用しても上部線引炉の温度
を過剰に上げる必要がないため、伝送損失の悪化を防止
できると共に、被覆ファイバのスクリーニング時の破断
を改善でき、また、光ファイバにダストが付着すること
による線引き中の断線をなくすることができ、伝送損失
の改善と共に生産性の向上、歩留りの改善が可能とな
る。
【0059】図3に示すように上部線引炉に第3ヒート
ゾーン13を設けることで母材の径が太い母材(120
mm以上)についても伝送損失を悪化させることなく線
引きが可能となる。
【0060】次に、図1に示す光ファイバ線引き装置を
用いた本発明の光ファイバの製造工程の別の実施形態を
具体的に説明する。線引装置の第一ヒータ4の容量を6
0kVA,第二ヒータ8の容量を20kVAとし、該線
引炉に大型の光ファイバ母材(大型母材外径80〜14
0mm)60をセットし、大型母材60を1900°C
〜2100°Cに温度設定した上部線引炉2に挿入し、
その先端を溶融して伸ばし、太い所の第一溶融変形部6
1を形成し、更に引き伸ばして第2ヒートゾーン12に
導入する。第2ヒートゾーン12は600°C〜160
0℃に制御し、線引速度が250m/minから100
0m/minまでに範囲で、第2ヒートゾーン12の範
囲に導入される母材溶融変形部の最大の径が約1mm以
下となるように第2ヒートゾーンの位置を決めた。これ
は一つのヒータを有する線引炉のデータから容易に決定
できる。第1ヒートゾーン11の下部より300mmの
位置に第2ヒートゾーン12の上部が来るように第2ヒ
ートゾーン12を配置した。この距離を以下「ヒートゾ
ーン間隔」と呼ぶ。また線引速度が600m/minか
ら1400m/minまでに範囲では、ヒートゾーン間
隔は600mmとした。このときの第2ヒートゾーン1
2の範囲に導入される母材の溶融変形部の最大の径は
0.4mm以下となるようにした。第2ヒートゾーン1
2を出た光ファイバ素線65は前述したように外気から
隔離された冷却部10の温度及び流れが整えられ雰囲気
で、第2ヒートゾーン12よりも速い冷却速度で冷却さ
れる。更に光ファイバ保護筒26で1000℃以下に冷
却され、更に光ファイバ冷却装置36の冷却筒で急冷さ
れて30℃から80℃程度に冷却された後に、一次被
覆、紫外線硬化、二次被覆、及び、紫外線硬化を施さ
れ、キャプスタンにて引き取られ、巻取装置に巻き取ら
れる。
【0061】ここで、第1ヒートゾーン11で形成され
る第一溶融変形部61の形状と線引き張力が第2ヒート
ゾーン12温度によりどのように影響されるかを測定し
た。ここで、第1ヒートゾーン11の長さを300mm
とし、第2ヒートゾーン12の長さを600mmとし
た。ヒートゾーンの間隔は、上記に示した値とした。第
一ヒータの温度を2050℃とし測定した結果、第2ヒ
ートゾーン12の第二ヒータをOFFとした時は、第2
ヒートゾーン12の中心部分の温度は300℃以下で、
上部線引炉2からの温度の影響はあまり受けず、この状
態で大型の母材60から外径125μmの光ファイバ素
線に引き落とすには、ここで用いたヒータとガス条件で
は1.47N(150g)の張力が必要であった。(母
材サイズによる、母材が大きくなるとテンションが上が
った)DSF(分散シフト光ファイバ)を500m/m
inで線引きした結果、得られた光ファイバの1.3μ
mと1.55μmの伝送損失は、それぞれ0.376d
B/km、0.202dB/kmであった。
【0062】そこで、第2ヒートゾーン12の第二ヒー
タを作動させ600℃まで加温したところ、線引き張力
は約1.37N(140g)となり、さらに温度を上げ
て1000℃とすることにより約0.98N(100
g)まで低減することができ、このとき第一溶融変形部
から引き出された母材線径0.5mmまでの所の長さが
数十mm程度伸びた。このように、第2ヒートゾーン1
2の温度を調整することにより第一溶融変形部の形状を
多少はコントロールすることが可能となり、テンション
も低く出来た。また同一のテンションとした場合には、
第1ヒートゾーンの温度を低くできた。ここで、第2ヒ
ートゾーン12の温度を調整することにより、先の第一
ヒータ4の温度を2050℃から1930℃に下げ、第
2ヒートゾーン12のヒータ温度を600℃〜1200
℃と調整する事で、線引き張力を1.76N(180
g)〜1.47N(150g)の範囲に調整できた。こ
の効果は、第2ヒートゾーンにガス予熱流路を設ける
と、さらに顕著であった。
【0063】この条件でDSF(分散シフト光ファイ
バ)を線引した結果、1.3μmと1.55μmの伝送
損失が線引速度500m/minで、それぞれ0.36
7dB/kmと0.198dB/kmのDSFを製造す
ることができた。また、さらに第2ヒートゾーン12の
温度を調整することで線速1000m/minまでほぼ
同じ伝送損失で線引でき、1.3μm,1.55μmで
それぞれ0.370dB/km、0.200dB/km
であった。また、1.38μm帯のOHによる伝送損失
(以下OHロスともいう)は、従来の2050℃の線引
条件に比べて、0.01〜0.05dB/km減少でき
た。OHロスは線引の最高温度(第一ヒータ温度)に依
存し、前記温度を下げると比例して下がった。
【0064】上記本発明の製造装置で製造した光ファイ
バの伝送損失の減少の原因を分析した結果、レイリー散
乱項と構造不正のいわゆるB項が改善されており、これ
は、同一張力で線引きした場合、本発明では第一ヒータ
4の温度を従来の温度から120℃下げることができ、
第一溶融変形部61が伸びたことによる。但し、第二溶
融変形部63はほとんど伸びなかた。
【0065】また、第二溶融変形部63を十分に加熱で
きており、その範囲の冷却速度を従来に比較して約半分
まで遅くできた(250m/minから1600m/m
inの範囲では、従来シングルヒータの冷却速度は0.
5〜2℃/mm、約3000から12000℃/sであ
るのに対し、本発明では冷却速度は0.115℃/mm
から0.9℃/mm、約750℃/sから4000℃/
sであり、第一、第二ヒータの調整で第一ヒータ4の最
高温度を下げる事で更に冷却速度が低くできる)事によ
り改善できたたと考えている。ここで冷却速度の計算
は、ファイバ外径の変化による第2ヒートゾーン12あ
るいは第2ヒートゾーン12に続く冷却ゾーンの各点で
の溶融変形部の速度を考慮して計算している。即ちメニ
スカスの太い所では線速が遅いことを考慮して滞在時間
を計算して計算した。簡略するために、第2ヒートゾー
ン12のほぼ導入部のメニスカス径と固化したファイバ
外径での線速の平均値より平均速度を求めて滞在時間を
求め、冷却速度は計算した。
【0066】また更に冷却部10を設けたことで、溶融
変形部が伸びたにもかかわらず、ファイバの曲がりやフ
ァイバ外径変動も小さく出来た。また、第2ヒートゾー
ン12のヒータによる第一溶融変形部への影響が少ない
ために、溶融変形部の太い部分の伸びがあまりなく、母
材のロスはほとんど生じなかった。
【0067】本発明で、前記第1及び第2ヒートゾーン
と光ファイバ母材がある雰囲気とは隔離手段、例えば、
炉心管により、隔離されていることが好ましい。隔離手
段は第1ヒートゾーンと第2ヒートゾーンの間で隔離手
段の内径が小さくなる部分を有するか、又は、第2ヒー
トゾーン側の隔離手段の内径が第1ヒートゾーン側に比
べ細いことが好ましい。
【0068】本発明ではヒートゾーン間隔が長いこと
と、下部線引炉6の炉心管7の内径を可能な限り細くし
(内径で35〜20mm)、第1ヒートゾーン11から
の熱の影響をできるだけ小さくし、2つのヒートゾーン
11、12の温度干渉を小さくした。このように構成す
ることにより、各ヒートゾーン11、12の温度制御性
を改善させることができると共に、干渉による、溶融変
形部の太い所の伸びを比較的少なく出来た。
【0069】また、線引き張力を第2ヒートゾーン12
の温度をコントロールすることにより調整可能となり、
第1ヒートゾーン11の温度をそれ程上げることなく線
速を上げても所望の線引き張力を得る事が可能である。
これにより、1.38μm帯のOHによる伝送損失を線
引速度が上がっても従来の線引炉よりは改善できた。
【0070】また、別の実施形態においては、第2ヒー
トゾーン内に、図4に示すように、矢印のようにガスが
流れるガス予熱流路80が予熱流路形成体81により形
成した。この予熱流路形成体81は2重炉心管より構成
し、流路をヒータや断熱材の有る空間とは隔離されてい
る構造とすることが好ましい。これは、前記空間ではヒ
ータや断熱材からの不純物の混入やダストの混入が起こ
ることを防ぐためである。また、ガス導入口15の代り
に、或いは、ガス導入口15に加えて、前記2重炉心管
の上部の導入口82よりガスを導入し、上から下へ流
し、下端近傍の通路より、十分に予熱したガスを母材の
有る隔離手段内部に、通路を介して供給する事により、
供給ガスによる急冷を効果的に防止できる。ガス予熱流
路は、第2ヒートゾーンを越えて設けるてもよい。
【0071】また図5に示すようにガス予熱流路80を
3重炉心管からなる予熱流路形成体81により形成する
事により更に予熱効果を高める事ができる。その場合
は、また、ガス導入口15の代りに、或いは、ガス導入
口15に加えて、3重炉心管の下部の導入口82よりガ
スを導入し下から上、上から下へとガスを通過させ十分
に予熱したガスを排出口83から母材がある隔離手段内
部、すなわち、炉心管内部に供給する事により、供給ガ
スによる急冷を更に効果的に防止できる。このガスはア
ルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(He)ガス、Heガス
を含んだ不活性ガス(Arや窒素等)、或いは、He若
しくはArと微量の水素や重水素を含むガスとすること
が好ましい。可燃限界以下の濃度の水素や重水素は還元
性雰囲気とする事により、カーボンの劣化を防止でき
る。更に混合ガスの熱伝導を改善できる。
【0072】前述したように前記ガス予熱流路を3重管
により構成し、3重管の材質を高純度カーボンとする
と、この場合はより効率的に完全にガスと形成された流
路との間の熱交換が行なえ、また、大きな流量のガスを
流す事も出来きる。好ましい実施形態においては、最大
40SLMのHe、又はArあるいはそれらの混合ガス
を流しても光ファイバの線径変動が悪化しない。このよ
うにガス予熱流路を3重管により構成することにより、
ファイバの冷却速度の調整が第二ヒータによる温度制御
だけでなくガス流量の変化によっても行うことができ
る。
【0073】更に、炉心管内部に流す前記予熱ガスはア
ッパーフロータイプの場合は、第2ヒートゾーンの下側
より主に上方に流す。一方、ダウンフロータイプの場合
は、第2ヒートゾーンの上流側より下方に流す。このよ
うに予熱ガスを流す事で第2ヒートゾーンの温度を調整
する事により、ガス流量を多くしても線径変動は悪化し
なかった。更に、従来は、ガスの供給量を少なくしない
と、ガスによる溶融変形部や固化点以下のファイバの冷
却速度が速く伝送損失が悪化してしまったが、予熱流路
を通過させる事で、大量の冷却ガス流すことができ、伝
送損失の改善とファイバ強度(スクリーニングの破断確
率)の向上の両立が可能となった。これは、プリフォー
ムの主として溶融変形部より蒸発した蒸気が低温部でシ
リカの粒子となり炉心管部品と反応してSiC粒子を形
成するが、ガス流量を増やす事によって、それらの粒子
を光ファイバやメニスカスの特に細い部分い付着する前
に炉外に排気できることによる。またガス自体が予熱さ
れているために、先の蒸気が粒子化したり、カーボン炉
心管と反応してSiCを形成する事も低減できることに
よるものと考えられる。
【0074】本実施形態では、伝送損失が、線引き速度
1000m/minにおいて、1.3μm,1.55μ
mでそれぞれ0.370dB/km、0.200dB/
kmであり、かつ、スクリーニングの破断確率は1回/
300kmから1回/600km程度と大幅に改善し
た。一方、従来の方法では、同様の伝送損失(同じ値ま
では到達できないが)に近づるためガス供給量を下げる
と、スクリーニングの破断確率が1回/200km以下
と大幅に低下した。特にダウンフロータイプの炉では顕
著であった。また、母材のロスは、本発明では10から
13%であった。
【0075】
【実施例】以下、本発明を図示した実施例に基づきさら
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限
定されるものではない。
【0076】実施例1 図1に示される装置で標準のSMF母材(外径70から
90mm)を線引きした。第一ヒータ4の温度を195
0℃、第二ヒータ8の温度を600℃又は1200℃に
設定し、線速500m/min又は1000m/min
で線引きした。線引き張力は、線速が500m/min
では、第二ヒータ8の温度が600℃では1.18N
(120g)であり、1200℃では0.78N(80
g)であった。線速500m/分では、加熱炉内の溶融変
形部の最も低い冷却速度は、約960℃/sで、その部分
の溶融変形部の外径0.127〜0.125mmであった。また、
外径0.5mm以下の溶融変形部の平均冷却速度は約2000
℃/sであった。この条件では線速が倍となると、冷却
速度も倍となった。1000m/分を超える速度では、
第2ヒータの温度を上げたり、炉内に供給するガス量を
下げる等して冷却速度を下げる調整を行った。炉内には
アルゴンガスとHeガスの混合ガスを供給した。
【0077】この条件で標準SMFを線引した結果、
1.3μmと1.55μmの伝送損失が線引速度500
m/minで、第二ヒータ8の温度が600℃又は12
00℃の両条件とも、それぞれ0.330dB/km、
0.183dB/kmであった。また、線速1000m
/minでは、1.3μmの伝送損失が第二ヒータ8の
温度が600℃では0.334dB/km、1200℃
では0.332dB/kmであった。また、1.55μ
mの伝送損失は、第二ヒータ8の温度が600℃では
0.187dB/km、1200℃では0.185dB
/kmであった。高速にした時には第2ヒートゾーンの
加熱が伝送損失の改善には有効であった。
【0078】また、1.38μm帯のOHによる伝送損
失(OHロス)は、線速1000m/minで第二ヒー
タ8の温度が600℃の条件では0.28dB/km、
1200℃の条件では0.29dB/kmであった、従
来の線引炉では0.3から0.32dB/kmであり、
0.01dB/kmから0.04dB/km改善でき
た。
【0079】OHロスは線引の最高温度(第1ヒータ温
度)に依存し、前記温度を下げると比例して下がった。
また、母材のロスは8%から16%であった。
【0080】
【発明の効果】本発明は上述したように、溶融変形部の
冷却速度を4000℃/s以下とする事で伝送損失、O
Hロスを低減できた。溶融変形部の冷却速度を低減する
方法、装置として、光ファイバ母材の端部を加熱炉で加
熱溶融して形成される溶融変形部を、加熱炉に配置した
第1ヒートゾーンと、該第1ヒートゾーンの下方に配置
した第2ヒートゾーンで形成する方法・装置とすること
により、伝送損失が改善されると共に生産性の向上、歩
留りが改善され、品質に優れた光ファイバを安価に提供
することができる等の優れた効果を有するものである。
【0081】また、複数のヒータを用いてプリフォーム
を加熱しても、所定のヒータ間隔で第2のヒートゾーン
を所定の温度範囲とする事により、溶融変形部の太いと
ころを伸ばす割合が減り、母材を有効に使う事ができ
た。また、溶融変形部の径が約0.5mm以下のところ
だけを加熱することにより、溶融変形部が極端に伸びす
ぎないので、光ファイバの外径変動に影響せずに伝送損
失を改善できた。また、従来の一つのヒータの線引炉に
と比較して、ヒータの最高温度を下げることができ、ま
た高温部の溶融変形部を短くできるためにOHロスを改
善できた。また、第2ヒートゾーンにガスの予熱流路を
設けることにより、供給するガス温度が制御できたため
に、より溶融変形部の細いところの冷却速度を低減で
き、伝送損失を更に改善できた。また、第2ヒートゾー
ンにつづく冷却部、さらに加熱炉の直下に設けた光ファ
イバ保護筒で大気による急冷を防止したために、さらに
伝送損失とスクリーン時の破断確率を改善できた。さら
に、第2ヒートゾーンにガスの予熱流路を設けることに
より、冷却ガスにより前記溶融変形部が急冷されず、冷
却ガスを大量に流す事ができ光ファイバのスクリーニン
グ時の破断確率を大幅に改善できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明光ファイバ線引き装置の第一実施形態を
示す説明図である。
【図2】本発明光ファイバ線引き装置の第二実施形態を
示す説明図である。
【図3】本発明光ファイバ線引き装置の第三実施形態を
示す説明図である。
【図4】本発明光ファイバ製造装置の一実施形態におけ
るガス予熱流路の説明図である。
【図5】本発明光ファイバ製造装置の別の実施形態にお
けるガス予熱流路の説明図である。
【符号の説明】 1 加熱炉 2 上部線引炉 3 炉心管 4 第一ヒータ 5 断熱材 6 下部線引炉 7 炉心管 8 第二ヒータ 9 断熱材 10 冷却部 11 第1ヒートゾーン 12 第2ヒートゾーン 13 第3ヒートゾーン 14 ガス導入部 15 ガス導入口 16 円筒状冷却部本体 17 断熱カバー 18 シャッター 19 シャッター 20 ガス導入口 26 光ファイバ保護筒 27 保護管 28 断熱材 30 外径測定器 36 光ファイバ冷却装置 40 一次被覆用ダイス 41 紫外線照射装置 46 二次被覆用ダイス 47 紫外線照射装置 50 キャプスタン 56 巻取装置 60 光ファイバ母材 61 第一溶融変形部 63 第二溶融変形部 65 光ファイバ素線 70 被覆ファイバ 75 第3ヒータ 76 第1ヒータ 80 ガス予熱流路 81 予熱流路形成体 82 導入口 83 排出口

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ母材の端部を加熱炉で加熱溶
    融して形成される溶融変形部(メニスカス部をいう。以
    下同様)の先端に張力を加えて線引きする光ファイバの
    線引き方法であって、該加熱炉内にある、前記溶融変形
    部を冷却するに当り、溶融変形部の最も低い冷却速度を
    4000℃/s以下とすることを特徴とする光ファイバ
    の線引き方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱炉内にある、溶融変形部を冷却
    するに当り、溶融変形部の外径が1mm以下の部分、又
    は、実質的に溶融変形を終えた部分の最も低い冷却速度
    を4000℃/s以下とすることを特徴とする請求項1
    記載の光ファイバの線引き方法。
  3. 【請求項3】 光ファイバ母材の端部を加熱炉で加熱溶
    融して形成される溶融変形部の先端に張力を加えて線引
    きする光ファイバの線引き方法であって、前記溶融変形
    部が、加熱炉に配置した第1ヒートゾーンと、該第1ヒ
    ートゾーンの下方に配置した第2ヒートゾーンで形成さ
    れ、前記第2ヒートゾーンの長さは第1ヒートゾーンの
    長さと同じかそれ以上の長さであることを特徴とする光
    ファイバの線引き方法。
  4. 【請求項4】 前記第1ヒートゾーンの温度に対して第
    2ヒートゾーンの温度を低く設定し、第2ヒートゾーン
    の温度を600℃以上1800℃以下の所定の温度に制
    御して線引きを行うことを特徴とする請求項3記載の光
    ファイバの線引き方法。
  5. 【請求項5】 前記第2ヒートゾーンに対応する溶融変
    形部の最大の径を2mm以下とすることを特徴とする請
    求項3又は4記載の光ファイバの線引き方法。
  6. 【請求項6】 前記第1ヒートゾーンを形成するヒータ
    の下端と第2ヒートゾーンを形成するヒータの上端との
    距離が100mm以上600mm以下であることを特徴
    とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の光ファイバ
    の線引き方法。
  7. 【請求項7】 前記第1ヒートゾーンの上部に第3ヒー
    トゾーンを設けたことを特徴とする請求項3〜6のいず
    れか1項に記載の光ファイバの線引き方法。
  8. 【請求項8】 前記第1及び第2ヒートゾーンと光ファ
    イバ母材がある雰囲気とが隔離手段により隔離されてお
    り、前記第1ヒートゾーンの下端と前記第2ヒートゾー
    ン上端との距離が100mm以上600mm以内であ
    り、光ファイバ母材の加熱溶融により形成される溶融変
    形部の最大の径が0.5mm以下となる位置に第2ヒー
    トゾーンのヒータを配置し、該第2ヒートゾーンのヒー
    タを600℃〜1800℃の範囲に設定して加熱を行う
    ことを特徴とする請求項3記載の光ファイバの線引き方
    法。
  9. 【請求項9】 前記第2ヒートゾーンに対応する加熱範
    囲に溶融変形部の終端部(固化部)が含まれていること
    を特徴とする請求項8記載の光ファイバの線引き方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも第2ヒートゾーンにはガス
    予熱流路があり、前記ガス予熱流路を通過した予熱ガス
    を前記隔離手段内に供給することを特徴とする請求項8
    又は9記載の光ファイバの線引き方法。
  11. 【請求項11】 前記予熱ガスがヘリウム(He)ガ
    ス、アルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(He)とアルゴ
    ン(Ar)の混合ガス、ヘリウム(He)と窒素の混合
    ガス、ヘリウム(He)と可燃限界以下の濃度の水素の
    混合ガス、ヘリウム(He)と可燃限界以下の濃度の重
    水素の混合ガス、アルゴン(Ar)と可燃限界以下の濃
    度の水素の混合ガス、又は、アルゴン(Ar)と可燃限
    界以下の濃度の重水素の混合ガスであり、前記予熱ガス
    を加熱炉の上方及び/又は下方に分流して流すことを特
    徴とする請求項10記載の光ファイバの線引き方法。
  12. 【請求項12】 前記ガス予熱流路がヒータの雰囲気と
    隔離されていることを特徴とする請求項10又は11記
    載の光ファイバの線引き方法。
  13. 【請求項13】 前記加熱炉の下端に冷却部が設けられ
    ていることを特徴とする請求項3〜12のいずれか1項
    に記載の光ファイバの線引き方法。
  14. 【請求項14】 前記冷却部が光ファイバ通路を囲むよ
    うに断熱カバーで囲まれており、さらにその外側が断熱
    材で囲まれていることを特徴とする請求項13記載の光
    ファイバの線引き方法。
  15. 【請求項15】 前記加熱炉の直下または隙間を空けて
    光ファイバ保護筒を設けたことを特徴とする請求項3〜
    14のいずれか1項に記載の光ファイバの線引き方法。
  16. 【請求項16】 前記加熱炉内にある、溶融変形部を冷
    却するに当り、溶融変形部の最も低い冷却速度を400
    0℃/s以下とすることを特徴とする請求項3〜15の
    いずれか1項に記載の光ファイバの線引き方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    の光ファイバの線引き方法によって線引きされた光ファ
    イバに被覆材を被覆することを特徴とする光ファイバの
    製造方法。
  18. 【請求項18】 光ファイバ母材の端部を加熱炉で加熱
    溶融し、溶融して形成される溶融変形部の先端に張力を
    加えて線引きする光ファイバの線引き装置であって、前
    記加熱炉を少なくとも2つのヒートゾーンから構成し、
    該少なくとも2つのヒートゾーンにより前記溶融変形部
    を形成し、前記ヒートゾーンが、独立に温度制御可能な
    ヒータと前記ヒータの外側に設た断熱材で構成され、か
    つ、下部の第2ヒートゾーンの長さが、その上部の第1
    ヒートゾーンの長さと同じかそれ以上としたことを特徴
    とする光ファイバの線引き装置。
  19. 【請求項19】 前記第1ヒートゾーンを形成する上部
    線引炉を構成する炉心管の内径よりも、前記第2ヒート
    ゾーンを形成する下部線引炉を構成する炉心管の内径を
    細くし、第1ヒートゾーンからの熱の影響を第2ヒート
    ゾーンに対して小さくしたことを特徴とする請求項18
    記載の光ファイバの線引き装置。
  20. 【請求項20】前記第1ヒートゾーンの上部に第3ヒー
    トゾーンを設けたことを特徴とする請求項18又は19
    記載の光ファイバの線引き装置。
  21. 【請求項21】前記第1ヒートゾーンの下端と第2ヒー
    トゾーンの上端との距離が100mm以上600mm以
    内であり、第1ヒートゾーンのヒータを1700℃〜2
    300℃の範囲に設定して加熱し、第2ヒートゾーンの
    ヒータを600℃〜1600℃の範囲に設定して加熱す
    ることを特徴とする請求項18〜20のいずれか1項に
    記載の光ファイバの線引き装置。
  22. 【請求項22】 前記加熱炉がヒートゾーンと光ファイ
    バ母材がある雰囲気とを隔離する隔離手段を備え、第1
    ヒートゾーンと第2ヒートゾーンの間で母材側の隔離手
    段の内径が小さくなる部分有するか、又は、第2ヒート
    ゾーン側の隔離手段の内径が第1ヒートゾーン側に比べ
    細いことを特徴とする請求項18〜21のいずれか1項
    に記載の光ファイバの線引き装置。
  23. 【請求項23】 前記加熱炉がヒートゾーンと光ファイ
    バ母材がある雰囲気とを隔離する隔離手段を備え、少な
    くとも第2ヒートゾーンにはガス予熱流路があり、前記
    ガス予熱流路を通過した予熱ガスを母材のある隔離手段
    内部に供給する通路が設けられたことを特徴とする請求
    項18〜22のいずれか1項に記載の光ファイバの線引
    き装置。
  24. 【請求項24】 前記加熱炉内にある、溶融変形部の最
    低の冷却速度が4000℃/s以下に制御されること特
    徴とする請求項18〜23のいずれか1項に記載の光フ
    ァイバの線引き装置
  25. 【請求項25】 請求項18〜24のいずれか1項に記
    載の光ファイバの線引き装置、及び、被覆装置を備えた
    ことを特徴とする光ファイバの製造装置。
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