JPH0691280B2 - 半導体発光ダイオード - Google Patents

半導体発光ダイオード

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JPH0691280B2
JPH0691280B2 JP9935083A JP9935083A JPH0691280B2 JP H0691280 B2 JPH0691280 B2 JP H0691280B2 JP 9935083 A JP9935083 A JP 9935083A JP 9935083 A JP9935083 A JP 9935083A JP H0691280 B2 JPH0691280 B2 JP H0691280B2
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junction
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和弘 伊藤
日隅 佐野
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/0004Devices characterised by their operation
    • H01L33/002Devices characterised by their operation having heterojunctions or graded gap
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、III−V化合物半導体を母材とする半導体発
光ダイオードに関するもので、電流電圧特性の特に逆耐
圧特性の優れた素子を歩留良く製造できる構造およびそ
の製造方法に関する。
〔発明の背景〕
発光ダイオードとしてダブルヘテロ構造と言われる、発
光領域をバンドギヤツプの大きな物質ではさみ込む構造
が用いられる。本構造は発光効率が高く、高速応答でき
る長所がある。しかし、ダプルヘテロ構造を形成するた
めには、結晶母材組成が異なる以上、接続する両結晶格
子には組成制御の限界内で生ずるミスマツチングが発生
する。従来の構造ではPn接合面が結晶性の悪いヘテロ接
合面と一致させている事から、ダイオードとして調べた
電気特性は結晶性の悪さに基因するリーク電流が多く、
素子の歩留りが悪い欠点があつた。
〔発明の目的〕
本発明は従来のダブルヘテロ構造の欠点を無くし、リー
ク電流が無く、発光効率の高い発光ダイオードを歩留良
く作製できるダイオードの構造および製造方法を提供す
ることにある。
〔発明の概要〕
上記の目的を達成するため、本発明はダブルヘテロ構造
からなる発光ダイオードPn接合面をヘテロ接合面と異な
る所に形成する。すなわち、最も結晶性の悪くなるヘテ
ロ接合面にPn接合を形成するのでは無く、ヘテロ接合面
と離れた位置にPn接合面を形成する。この結果、発光ダ
イオードの電気的特性を支配するPn接合面は結晶性の良
い所に形成されるため、結晶格子のミスマツチング等に
帰因するリーク電流の発生を無くす事が可能である。本
発明におけるPn接合面の位置は、2ケ所あるヘテロ接合
面の外側でも良いし、内側でも良い。ただし、外側にあ
る場合には、Pn接合と近接のヘテロ接合は電子の拡散距
離以内の間隔に位置している事が重要である。これは、
発光ダイオードの発光メカニズムが電子とホールの再結
合にある事は言うまでも無いが、距離が大巾に大きいと
きは通常のバンドギヤツプの障壁の無いホモ接合での発
光と本質的に差が亡くなるからである。すなわち、ダブ
ルヘテロ構造の利点は、バンドギヤツプの大きい物質で
はさまれた発光領域となるバンドギヤツプの小さい領域
にキヤリアを注入して再結合をさせる事によつて生まれ
るのであるが、Pn接合の位置がヘテロ接合位置と異なる
ことから、キヤリアがヘテロ接合を超える以前から再結
合が生じてしまい、キヤリアの注入効率が低くなつてし
まい、目的とする波長の発光効率も低くなる。しかし、
Pn接合とヘテロ接合の距離がキヤリア(特に電子)の拡
散長以内にあるならば、電子の大部分はヘテロ接合面を
超えてバンドギヤツプの小さい発光領域に注入させる事
が可能である。通常、発光ダイオードに用いるnおよび
P型層中の電子の拡散長は〜5μmである。従つて、Pn
接合面がダブルヘテロ接合の外側にある場合、両者の間
隔は5μm以内であれば良好である。しかし、上記の間
隔が小さい程、注入効率の低下を防止できるのは当然で
あつて、本発明においては0.1μm〜2μmの範囲内に
するのが最も望ましく、従来の構造における注入効率を
1.00とした時の相対的な効率は0.99〜0.90であつて、実
質上、発光効率の低下は無い。この結果、リーク電流の
無い、効率の良い発光ダイオードを歩留良く作製でき
る。
本発明の構造を形成するには、成長接合法を用いて良
い。すなわち、ヘテロ接合を有する結晶を気相から成長
する方法において、成長を行なう系に導入するP型およ
びn型不純物種の切換えをヘテロ接合の形成のタイミン
グとずらすことによつて行なつて良い。また、液相成長
の場合には、母材成分は同じであるがP型とn型の不純
物を含む二つの溶液を組合せる事で行なつても良い。し
かし、上記の方法において形成したPn接合の電気的特性
は、従来の構造での特性よりもはるかに優れているが、
以下の理由によつて充分ではない。すなわち、不純物種
の切換えのために、母材結晶の成長を一時的に停止させ
なければならず、成長の不連続による結晶性の低下が起
きてPn接合にリーク電流を生じさせるからである。
本発明の構造を形成するための最も単純で再現性の良い
方法を以下に説明する。本方法においては、ヘテロ接合
形成時に結晶に添加するP型不純物をn型不純物よりも
高濃度にして行なう。すなわち、III−V化合物半導体
結晶における不純物拡散は実質上P型不純物のみに生ず
る事を利用し、結晶成長中もしくは別に設けた熱処理工
程においてP型不純物をn型層中に拡散、Pn接合を移動
させる。これは一種の拡散接合法である。この結果、Pn
接合は結晶性の悪いヘテロ接合から結晶性の良い非接合
部分に移動し、リーク電流の無いPn接合を形成できる。
また、前述の成長接合法と異なり、結晶成長時の不連続
で生ずる結晶性の低下による影響も無い。Pn接合の移動
量は、熱処理の温度と時間、各不純物の濃度によつて0.
1μmのオーダーで制御が可能である。この結果、本方
法によつて、リーク電流の無い、高効率の発光ダイオー
ドを再現性良く製造する事ができる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明を実施例をもつて詳細に説明する。
実施例1 第1図を用いて説明する。n型InP(Snドープ1×1018c
m-3)基板11上に溶液成長法によりダブルヘテロ構造の
多層エピタキシーを行なつた。すなわち、Teドープ,Zn
ドープ,Znドープ,Teドープの各々の溶液から、n型InP
層(4×1018cm-312、P型InGaAsP層(5×1018cm-3)1
3、P型InP層(1×1017cm-3)14、n型InGaAsP層(5
×1017cm-3)15を、各々4μm,1μm,2μm,2μmずつ成
長させた。P型層13から以後の成長は、625℃〜615℃,2
0分間であつた。成長後、n型層15にZn拡散(550℃1h
r)で直径40μmφのP型変換域15′を形成した。基板1
1には150μmφの窓16のついた陰電極17、n型層には陽
電極18を形成した。後、500μm角に切断し、ダイボン
デイング,ワイアボンデイングを行なつて発光ダイオー
ドとした。なお、この時点で、n型層12にP型層13から
Znが拡散されており、Pn接合19がn型層12とP型層13の
境界から0.2μmの所に移動していた。電極17および18
に順バイアスを印加した所、電流100mAにおいて、窓16
から1.3μmの赤外線が2mW以上放出した。次に、ダイオ
ードのリーク電流を調べるため、電極17と18に逆バイア
スを印加したところ、ダイオードの85%は5Vで1μA以
下の電流しか流れなく、極めてリーク電流が少なく良好
である事が判明した。一方、従来のヘテロ接合とPn接合
が一致する構造では、逆バイアスにおいて、5V1μA以
下の電流であるダイオードは45%しか得られなかっつ
た。この結果、本発明の構造はリーク電流の無い良好な
特性を持つ発光ダイオードを高い歩留りで作製できる事
がわかつた。
実施例2 実施例1と同様であるが、各層の不純物濃度の異なる条
件で実験を行なつた。これを第2図で説明する。図にお
いて、21はn型InP基板(Teドープ1×1018cm-3)、22
はn型InP層(Teドープ1×1018cm-3)、23はn型InGaA
sP層(Teドープ5×1017cm-3)、24はP型InP層(Znド
ープ8×1017cm-3)、25はn型InGaAsP層(Teドープ1
×1018cm-3)であり、各々多層エピタキシーで成長させ
たもので厚さと成長条件は実施例1と同じである。成長
後、Zn拡散によるP型変換域25′を形成、電極27,28の
被着を行なつた。26は窓である。ダイボンデイングおよ
びダイボンデイングを行なつて発光ダイオードとした。
なお、この時点でn型InGaAsP層23にはPn接合面29が存
在していた。これは、成長時およびP型変換域25′を形
成するための加熱工程中に、P型InP層24からZnが拡散
したためである。Pn接合面29と層23と24とのヘテロ接合
面からの距離は0.1μmであつた。ダイオードのリーク
電流の測定により、本構造の素子では90%の率で5Vで1
μA以下で良好であつた。しかし、成長層23と24が各
々、nおよびP型の5×1017cm-3で、Pn接合面29がヘテ
ロ接合面と一致している素子構造(従来の構造)では30
%の良品しか得られなかつた。
なお実施例1又は2の様に比較的バンドギャップの大き
な層の中にp−n接合面を作った方が、トンネル効果を
防止してリーク電流をより少なくすることができる。
実施例3 第1図と同じ結晶を用いて、成長〜P型変換域15′を形
成後の熱処理により、Pn接合の移動とこれにともなう光
出力の関係を求めた。この結果600℃で1時間(A
群)、5時間(B群)30時間(C群)の熱処理により、
Pn接合19が成長層12および13との界面となす距離は1.0
μm,2.0μm,5μmであつた。これらの処理をして作製し
た発光ダイオードの特性は、次の様であつた。逆バイア
ス5V1μA以下の歩留りはA群は93%、B群とC群は95
%であつて、いずれも、実施例1における85%よりも高
率であつた。発光出力は順バイアス100mAにおいて、A
群は2mW,B群は1.8mW,C群は1.0mWであつた。この結果、
A群が最も作製条件として優れている事がわかつた。以
上の事から、熱処理によるPn接合の移動量の制御によ
り、特性の改善が可能な事がわかつた。しかし、リーク
電流はPn接合がヘテロ接合から離れる程少なくなるもの
の、電子拡散長の約1/2程度から急激に光出力が低下す
る事が明らかとなり、特性的にはPn接合とヘテロ接合と
の距離は電子拡散長の1/2以下にする事が最も高い歩留
りが得られる。
〔発明の効果〕
以上、説明した様に、本発明によればヘテロ接合を用い
た発光ダイオードにおいて、光出力の低下なしに良好な
電気特性を持つ素子を歩留り良く作製できる。また、本
発明の構造を実現するために、近接するP型層の不純物
濃度をn型層の不純物濃度よりも高くして成長を行な
い、成長中またはその後の熱処理工程でn型層中に拡散
させて行なう方法が良い。この方法は成長接合法で行な
うのに対較して、工程数が少なく、また、再現性が良い
特長がある。本発明の効果は、実施例の他に、InGaPとG
aAs,InGaAsPとInGaAsPとInGaAs,InGaAsとInP,GaAlAsとG
aAs等の組合せ、および他のIII−V化合物の組合せでも
同様である。また、素子構造においても、本発明の概念
を変更しない範囲において、実施例にとらわれる事な
く、変更しても良い。また、Pおよびnの導伝型を実施
例と全く逆にしたり、その他の順序で層をかさねる等を
しても良い事は当然である。この結果、本発明の構造お
よびその製造方法により、信頼性の高い発光ダイオード
を安価に製造できる。これらの発光ダイオードは光通
信,計測その他の分野への応用が可能であり、本発明は
工業上,経済上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による発光ダイオードの断面図、第2図
は本発明による他の発光ダイオードの断面図である。 12,22……n型InP層、13,23……In0.7Ga0.3As0.64P0.36
層、14,24……P型InP層、19,29……Pn接合面。
フロントページの続き (72)発明者 森岡 誠 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特公 昭51−5554(JP,B1) 特公 昭55−44471(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バンドギャップの大きい第1の層、第1の
    層よりもバンドギャップの小さい第2の層、および第2
    の層よりもバンドギャップの大きい第3の層の少なくと
    も3つの層からなり、上記3つの層が順に接触している
    半導体発光ダイオードにおいて、p−n接合面が第1の
    層もしくは第3の層内部にあり、上記各層の境界のうち
    上記p−n接合面に最も近接した層の境界と上記p−n
    接合面との間隔は0.1〜2μmであることを特徴とする
    半導体発光ダイオード。
JP9935083A 1983-06-06 1983-06-06 半導体発光ダイオード Expired - Lifetime JPH0691280B2 (ja)

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