JPH0689144B2 - 全芳香族ポリイミドエステルの製法 - Google Patents

全芳香族ポリイミドエステルの製法

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JPH0689144B2
JPH0689144B2 JP13448488A JP13448488A JPH0689144B2 JP H0689144 B2 JPH0689144 B2 JP H0689144B2 JP 13448488 A JP13448488 A JP 13448488A JP 13448488 A JP13448488 A JP 13448488A JP H0689144 B2 JPH0689144 B2 JP H0689144B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は寸法安定性に優れた熱可塑性の全芳香族共重合
ポリイミドエステルの製法に関する。
さらに詳しくは耐熱性及び流動方向(MD)とそれに直角
方向(TD)共に優れた寸法安定性、寸法精度を要求され
る電気・電子部品などに好適に用いられるポリイミドエ
ステルを安価に製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、MDで線膨張係数が極めて小さい熱可塑性樹脂が知
られるようになった。これらはサーモトロピック液晶高
分子と呼ばれる一群の樹脂で、例えば、特開昭54-77691
号公報などに記載されている全芳香族共重合ポリエステ
ルなどを挙げることができる。
これらのポリエステルはMDでの線膨張係数は小さいが、
TDでは線膨張係数は通常の熱可塑性樹脂と同程度であ
り、寸法安定性が十分であるとはいえなかった。
また、重合体分子中に、イミド結合とエステル結合を含
むポリイミドエステルはよく知られている。例えば、米
国特許第3542731号明細書には耐熱性の高いものが、特
開昭58-67725号公報には、耐熱性、機械的物性、加工性
の改良されたものが、特開昭55-84326号公報には高弾性
率のものが、特開昭58-113222号公報には強靱性のもの
が、特開昭60-4531号公報には高剛性のものが記載され
ているが、これらのポリイミドエステルも寸法安定性が
十分であるとはいえなかった。
また、ポリイミドエステルを製造する方法として、特開
昭61-47731号公報にはトリメリット酸とアミノフェノー
ルとの反応により得られるトリメリットアミド酸を、高
沸点溶媒中で環化重縮合する方法が記載されているが、
この方法では重縮合反応に長時間を要し、得られるポリ
イミドエステルの物性も満足のいくものとは言えなかっ
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明はMDとTD共に極めて優れた寸法安定性、寸法精
度、及び機械的強度を有する熱可塑性の全芳香族共重合
ポリイミドエステルを安価に製造する製法を提供するこ
とを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重
ねた結果、少なくとも3種の特定のフェニレン系芳香族
化合物と、特定のトリメリット酸イミド系芳香族ジカル
ボン酸あるいはその前駆体のトリメリット酸アミド系芳
香族ジカルボン酸とを、特定の割合で反応させ、ポリエ
ステル縮合、又はイミド環化及びポリエステル縮合せし
めることにより、寸法安定性及び寸法精度に極めて優
れ、しかも耐熱性、機械的性質にも優れたポリマーが得
られることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成
するに至った。
すなわち、本発明は、p−ヒドロキシ安息香酸〔I〕20
〜80モル%、4,4′−ジヒドロキシビフェニル及び/又
はハイドロキノン〔II〕10〜40モル%、テレフタル酸及
び/又はイソフタル酸〔III〕0〜39.9モル%、並びに
次の式 で表されるイミド基又はアミド基含有ジカルボン酸〔I
V〕0.1〜40モル%(ここで〔IVa〕のカルボキシル基と
イミド基、及び〔IVb〕の2個のカルボキシル基とアミ
ド基はそれぞれパラ又はメタ位に位置する。)を縮合剤
の存在下、〔II〕/(〔III〕+〔IV〕)のモル比が(1
0/11)〜(11/10)となる割合で反応させ、次の式 で表される構造単位(U−I)、次の式 (但し、式〔II′〕中のnは、0又は1を表す。)で表
される構造単位(U−II)、次の式 (但し、式〔III′〕中の2個のカルボニル基は、互い
にパラ位又はメタ位に位置する。)で表される構造単位
(U−III)及び次の式 (但し、式〔IV′〕中のカルボニル基とイミド基は、互
いにパラ位又はメタ位に位置する。)で表される構造単
位(U−IV)からなり、但し、前記構造単位(U−
I)、(U−II)、(U−III)及び(U−IV)は、互
いにエステル結合を形成しており、さらには剪断応力0.
025Mpa、温度300〜400℃における溶融粘度が1.0〜1.0×
105Pa・sである熱可塑性のポリマーを得ることを特徴
とする全芳香族ポリイミドエステルの製法を提供するも
のである。
前記構造単位(U−II)は、具体的には である。
なお、本発明の全芳香族ポリイミドエステル(以下、こ
れをポリイミドエステルと略記することがある。)は、
これらのうちのいずれか一方を有していてもよく、ある
いは両方を任意の比率で有していてもよい。
前記構造単位(U−III)は、具体的には、 である。
なお、本発明におけるポリイミドエステルは、これらの
うちのいずれか一方を有していてもよく、あるいは両方
を任意の比率で有していてもよい。これらの構造単位は
エステル結合を形成し、ランダムに連結されている。
本発明に係るポリイミドエステルの前記した条件におけ
る溶融粘度は、前記の範囲内とする。この溶融粘度が、
前記の範囲外であると、熱可塑性が不十分となり、射出
成形等による成形が充分に容易なものとならなかった
り、あるいは機械的性質が不十分となったり所望の耐熱
性が充分に満足できないことがある。
前記化合物〔IV〕の製造方法としては、例えば一般式 で表されるトリメット酸無水物と、一般式 で表されるp−又はm−アミノ安息香酸との反応により
前記一般式〔IVb〕で表されるアミド酸 及び/又は を生成させる。次いでこれを脱水環化させることにより
〔IVa〕のトリメリット酸イミド系ジカルボン酸が得ら
れる。
上記のトリメリット酸無水物〔A〕と、アミノ安息香酸
〔B〕との反応は、両成分を好ましくは溶液として接触
させるだけで容易に進行し、難溶性のアミド酸〔IVb〕
を生成し、通常は沈澱として析出する。反応は室温で十
分に進行するが、好ましい反応温度条件は−50℃〜100
℃の範囲であり、多くの場合0〜80℃の範囲で実施され
る。反応は短時間で進行し、通常特別な触媒の存在を必
要としない。
前記〔IVb〕で表されるアミド酸の脱水環化には種々の
方法が用いられている。具体的な例としてはカルボン
酸無水物の共存下に脱水環化する方法、脱水作用を有
する無機酸もしくはその縮合物により脱水環化する方
法、酸触媒存在下において共沸脱水環化する方法、
特殊な脱水剤を使用する環化法、加熱による脱水環化
法などを挙げることができる。
化合物〔IV〕の〔IVa〕及び〔IVb〕は単独で使用しても
同時に使用してもよい。〔IVb〕が存在する場合、溶融
重縮合反応とアミド酸の脱水環化反応が両方起こる。
前記化合物、〔I〕、〔II〕、〔III〕及び〔IV〕の反
応は、縮合剤の存在下、通常200〜400℃、好ましくは23
0〜370℃の温度で、通常大気圧以下で行われ、重縮合の
後半段階では好ましくは真空度300〜0.01Torrで行われ
る。反応時間は、目的とするポリマーの溶融粘度に応じ
て、通常数分〜数10時間行われる。反応温度でのポリマ
ーの劣化を回避するためには数分〜数時間とすることが
好ましい。
上記縮合剤としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオ
ン酸、無水酪酸等の低級脂肪族カルボン酸無水物、ジフ
ェニルカーボネート等の炭酸エステルが用いられる。
また、上記反応には触媒は特に必要としないが、適当な
重縮合触媒、例えば、酸化アンチモン、酸化ゲルマニウ
ムなどが使用できる。
I、II、III及びIVのモル比が前記範囲内外であると所
定の寸法安定性、寸法精度を十分満足できない。
なお、上記反応は、通常特別の溶媒を用いることなく行
われるが、所望により適当な溶媒を用いて行うこともで
きる。
以上のようにして本発明に係るポリイミドエステルを合
成することができる。この合成されたポリマーは、所望
により公知の精製操作などの後処理を施して所望の純度
のものとして回収することができる。
本発明に係るポリイミドエステルは、通常の成形温度
(400℃以下)で射出成形することができ、また押出成
形、圧縮成形、紡糸などの一般的な熱可塑性樹脂に用い
られる成形法がいずれも可能である。さらに、成形品は
適当な温度で、適当な時間、熱処理することもできる。
従って本発明に係るポリイミドエステルは、MDとTD共に
極めて優れた寸法安定性、寸法精度を有し、しかも耐熱
性、機械的性質等にも優れた熱可塑性のポリマーであ
り、例えば耐熱性と寸法精度が要求される電気、電子部
品などの精密射出成形部品、フィラメント、フィルム、
シートなどの種々の分野の材料として有用である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
(合成例) 化合物〔IVa1〕の合成 無水トリメリット酸34.56g(0.18モル)とp−アミノ安
息香酸24.66g(0.18モル)を90mlのジメチルホルムアミ
ド(DMF)に溶解し、DMFを2時間半還流した後、冷却し
た。360mlの水に反応物を投入すると、黄色粉末結晶が
析出した。濾過して希酢酸で洗浄した後、水洗して乾燥
し所望の化合物〔IVa1〕を得た。元素分析:理論値(実
測値):C61.73(60.20)、H2.89(2.96)、N4.50(5.0
1)。
化合物〔IVa2〕の合成 上記〔IVa1〕の合成においてp−アミノ安息香酸をm−
アミノ安息香酸に変えた以外は同様の方法で行った。
化合物〔IVb1′〕及び〔IVb2′〕の合成 p−アミノ安息香酸0.15モル(20.57g)、 無水トリメリット酸0.15モル(28.82g) メチルエチルケトン100ml をダブルヘリカル翼をつけた1.4lの反応槽に投入し、室
温で3時間攪拌し、 〔IVb1′〕及び〔IVb2′〕の混合物の白色沈澱0.15モル
(49.39g)を生成させた。
実施例1 p−ヒドロキシ安息香酸1.5モル(207.18g)、 4,4′−ジヒドロキシビフェニル0.5モル(93.11g)、 テレフタル酸0.3モル(49.84g)、 イソフタル酸0.125モル(20.77g)、 〔IVa1〕0.075モル(23.34g)及び 無水酢酸2.5モル(255.23g) をダブルヘリカル翼をつけた1.4lの反応槽に投入し、窒
素気流下で攪拌しながら150℃まで昇温し、120分間保持
した。続いて90分間で350℃まで昇温し、酢酸を留去さ
せ重合を進行させた。この温度を30分間保った後、系内
を100torrの減圧にし30分間、さらに2torrに減圧し7分
間重合を進行させた。得られたポリマーを溶融状態で取
り出した。
得られたポリマーの元素分析結果は、次の通りであっ
た。
第1図に得られたポリマーのIRスペクトルを示す。
これらの結果等からこのポリマーは、下記式で示される
構造単位と組成を有するポリイミドエステルであること
が確認された。なお、式中の数字は共重合体中の当該構
造単位のモル%を表す。(以下の実施例及び比較例にお
いて同じ。) 高化式のフローテスター(島津フローテスター、CFT−5
00)を用いて直径1.0mm、L/D=10のダイを用いて10kgf/
cm2の押出圧力にて5℃/分の昇温速度でこのポリマー
の溶融粘度を測定した結果、約330℃で流動を開始し、3
70℃における溶融粘度は130Pa・sであった。上記測定
条件からみかけの剪断応力を求めると0.025MPaとなる。
このポリマーは溶融状態でも光学異方性を示した。な
お、光学異方性は、リンカム社製ホットステージ付のニ
コン製偏光顕微鏡を用いて観察を行った。
このポリマーの線膨張係数、成形収縮率、曲げ強度、弾
性率及び熱変形温度を、後記の方法により評価したとこ
ろ第1表に示す結果を得た。
実施例2 p−ヒドロキシ安息香酸1.25モル(172.65g)、 4,4′−ジヒドロキシビフェニル0.625モル(116.38
g)、 テレフタル酸0.125モル(20.77g)、 イソフタル酸0.25モル(41.53g)、 〔IVa1〕0.25モル(77.81g)及び 無水酢酸2.5モル(255.23g) をダブルヘリカル翼をつけた1.4lの反応槽に投入し、窒
素気流下で攪拌しながら150℃まで昇温し、120分間保持
した。続いて90分間で350℃まで昇温し、酢酸を留去さ
せ重合を進行させた。この温度を30分間保った後、系内
を100torrの減圧にし30分間、さらに2torrに減圧し10分
間重合を進行させた。得られたポリマーを溶融状態で取
り出した。
得られたポリマーの元素分析結果は、次の通りであっ
た。
これらの結果等からこのポリマーは、下記式で示される
構造単位と組成を有するポリイミドエステルであること
が確認された。
このポリマーの溶融粘度は実施例1と同様の試験法を用
いて測定した結果、370℃で20Pa・sであった。このポ
リマーの特性を第1表に示す。
また、このポリマーは溶融状態で光学異方性を示した。
実施例3 p−ヒドロキシ安息香酸1.5モル(207.18g)、 4,4′−ジヒドロキシビフェニル0.25モル(46.55g)、 ハイドロキノン0.25モル(27.53g)、 テレフタル酸0.225モル(37.38g)、 イソフタル酸0.125モル(20.77g)、 〔IVa1〕0.15モル(46.69g)及び 無水酢酸2.5モル(255.23g) をダブルヘリカル翼をつけた1.4lの反応槽に投入し、窒
素気流下で攪拌しながら150℃まで昇温し、120分間保持
した。続いて、90分間で350℃まで昇温し、酢酸を留去
させ重合を進行させた。この温度を30分間保った後、系
内を100torrの減圧にし30分間、さらに2torrに減圧し5
分間重合を進行させた。得られたポリマーを溶融状態で
取り出した。
得られたポリマーの元素分析結果は、次の通りであっ
た。
これらの結果等からこのポリマーは、下記式で示される
構造単位と組成を有するポリイミドエステルであること
が確認された。
このポリマーの溶融粘度は実施例1と同様の試験法を用
いて測定した結果、370℃で80Pa・sであった。このポ
リマーの特性を第1表に示す。
また、このポリマーは溶融状態で光学異方性を示した。
実施例4 p−ヒドロキシ安息香酸1.75モル(241.71g)、 4,4′−ジヒドロキシビフェニル0.375モル(69.83g) テレフタル酸0.225モル(37.38g)、 イソフタル酸0.125モル(20.77g)、 〔IVb1′〕と〔IVb2′〕の混合物0.025モル(8.23g)及
び 無水酢酸2.5モル(255.23g) をダブルヘリカル翼をつけた1.4lの反応槽に投入し、窒
素気流下で攪拌しながら150℃まで昇温し、120分間保持
した。続いて90分間で350℃まで昇温し、酢酸を留去さ
せ重合を進行させた。この温度を30分間保った後、系内
を100torrの減圧にし30分間、さらに2torrに減圧し10分
間重合を進行させた。得られたポリマーを溶融状態で取
り出した。
得られたポリマーの元素分析結果は、次の通りであっ
た。
これらの結果等からこのポリマーは、下記式で示される
構造単位と組成を有するポリイミドエステルであること
が確認された。
このポリマーの溶融粘度は実施例1と同様の試験法を用
いて測定した結果、370℃で230Pa・sであった。このポ
リマーの特性を第1表に示す。
また、このポリマーは溶融状態で光学異方性を示した。
実施例5 p−ヒドロキシ安息香酸1.5モル(207.18g)、 4,4′−ジヒドロキシビフェニル0.5モル(93.11g)、 テレフタル酸0.225モル(37.38g)、 イソフタル酸0.125モル(20.77g)、 〔IVa2〕と0.15モル(46.69g)及び 無水酢酸2.5モル(255.23g) をダブルヘリカル翼をつけた1.4lの反応槽に投入し、窒
素気流下で攪拌しながら150℃まで昇温し、120分間保持
した。続いて90分間で350℃まで昇温し、酢酸を留去さ
せ重合を進行させた。この温度を30分間保った後、系内
を100torrの減圧にし30分間、さらに2torrに減圧し30分
間重合を進行させた。得られたポリマーを溶融状態で取
り出した。
得られたポリマーの元素分析結果は、次の通りであっ
た。
これらの結果等からこのポリマーは、下記式で示される
構造単位と組成を有するポリイミドエステルであること
が確認された。
このポリマーの溶融粘度は実施例1と同様の試験法を用
いて測定した結果、370℃で150Pa・sであった。このポ
リマーの特性を第1表に示す。
また、このポリマーは溶融状態で光学異方性を示した。
実施例6 p−アミノ安息香酸0.15モル(20.57g)、 無水トリメリット酸0.15モル(28.82g) メチルエチルケトン100ml をダブルヘリカル翼をつけた1.4lの反応槽に投入し、室
温で3時間攪拌し、 〔IVb1′〕及び〔IVb2′〕の混合物の白色沈澱0.15モル
(49.39g)を生成させた。
次いで p−ヒドロキシ安息香酸1.5モル(207.18g)、 4,4′−ジヒドロキシビフェニル0.5モル(93.11g)、 テレフタル酸0.225モル(37.38g)、 イソフタル酸0.125モル(20.77g)、 無水酢酸2.5モル(255.23g) を投入し、窒素気流下で撹拌しながら150℃まで昇温
し、120分間保持した。続いて90分間で350℃まで昇温
し、メチルエチルケトン、水及び酢酸を留去させ重合を
進行させた。この温度を30分間保った後、系内を100tor
rの減圧にし、30分間、さらに、2torrに減圧し10分間重
合を進行させた。得られたポリマーを溶融状態で取り出
した。
得られたポリマーの元素分析結果は、次の通りであっ
た。
これらの結果等からこのポリマーは、下記式で示される
構造単位と組成を有するポリイミドエステルであること
が確認された。
このポリマーの溶融粘度は実施例1と同様の試験法を用
いて測定した結果、370℃で50Pa・sであった。このポ
リマーの特性を第1表に示す。
また、このポリマーは溶融状態で光学異方性を示した。
比較例 p−ヒドロキシ安息香酸1.5モル(207.18g)、 4,4′−ジヒドロキシビフェニル0.5モル(93.11g) テレフタル酸0.375モル(62.30g)、 イソフタル酸0.125モル(20.77g)及び 無水酢酸2.7モル(275.64g) をダブルヘリカル翼をつけた1.4lの反応槽に投入し、窒
素気流下で撹拌しながら150℃まで昇温し、120分間保持
した。続いて、90分間で350℃まで昇温し、酢酸を留去
させ重合を進行させた。この温度を30分間保った後、系
内を100torrの減圧にし5分間重合を進行させた。得ら
れたポリマーを溶融状態で取り出した。
このポリマーは下記式で示される構造単位を有する。
このポリマーの特性を第1表に示す。また、このポリマ
ーは溶融状態で光学異方性を示した。
各ポリマーの特性の測定は次のようにして行った。
テストピースの成形 それぞれのポリマーを、射出成形機(東芝IS45P)を用
いて、成形温度250〜350℃、金型温度120℃で、成形し
た。
測定方法 1.線膨張係数 セイコー熱分析装置SSC-300及びTMA-100を用い、63.5×
63.5×1.6mmの平板の中心部から約10(測定方法)×5
×1.6mmに切り出したテストピースを圧縮モードにて荷
重5g、昇温速度10℃/minで測定した。
2.成形収縮率 上記平板のMD及びTDについて、次式により算出した。
3.曲げ特性 東洋精機(株)製HTM250を用いて、127×12.7×3.2mmの
試験片について23℃で測定した。
その他の試験条件はASTM D790に準じた。
4.熱変形温度 東洋精機(株)製の装置を用い、127×12.7×3.2mmの試
験片を用いて、荷重18.6kg/cm2で測定した。
その他の試験条件はASTM D648に準じた。
〔発明の効果〕 本発明によると、MDとTD共に極めて優れた寸法安定性、
寸法精度を有し、しかも耐熱性、機械的性質等にも優れ
た新規な熱可塑性のポリマーである全芳香族重合ポリイ
ミドエステル及びその実用上特に有利な製造方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られたポリイミドエステルのIR
スペクトルを示すチャートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】p−ヒドロキシ安息香酸[I]20〜80モル
    %、4,4′−ジヒドロキシビフェニル及び/又はハイド
    ロキノン[II]10〜40モル%、テレフタル酸及び/又は
    イソフタル酸[III]0〜39.9モル%、並びに次の式 で表されるイミド基又はアミド基含有ジカルボン酸[I
    V]0.1〜40モル%(ここで[IVa]のカルボキシル基と
    イミド基、及び[IVb]の2個のカルボキシル基とアミ
    ド基はそれぞれパラ又はメタ位に位置する。)を縮合剤
    の存在下、[II]/([III]+[IV])のモル比が(1
    0/11)〜(11/10)となる割合で反応させ、次式 で表される構造単位(U−1)、次の式 (但し、式[II′]中のnは、0又は1を表す。)で表
    される構成単位(UのII)、次の式 (但し、式[III′]中の2個のカルボニル基は互いに
    パラ位又はメタ位に位置する。)で表される構造単位
    (U−III)及び次の式 (但し、式[IV′]中のカルボニル基とイミド基は、互
    いにパラ位又はメタ位に位置する。)で表される構造単
    位(U−IV)からなり、但し、前記構造単位(U−
    I)、(U−II)、(U−III)及び(U−IV)は、互
    いにエステル結合を形成しており、さらには剪断応力0.
    025Mpa、温度300〜400℃における溶融粘度が1.0〜1.0×
    105Pa・sである熱可塑性のポリマーを得ることを特徴
    とする全芳香族ポリイミドエステルの製法。
JP13448488A 1987-10-28 1988-06-02 全芳香族ポリイミドエステルの製法 Expired - Lifetime JPH0689144B2 (ja)

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