JPH06886B2 - フェノール樹脂の押出成形方法 - Google Patents

フェノール樹脂の押出成形方法

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JPH06886B2
JPH06886B2 JP59201831A JP20183184A JPH06886B2 JP H06886 B2 JPH06886 B2 JP H06886B2 JP 59201831 A JP59201831 A JP 59201831A JP 20183184 A JP20183184 A JP 20183184A JP H06886 B2 JPH06886 B2 JP H06886B2
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    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、建築分野、電気、電子分野等において市場の
要求の強い耐熱性にすぐれたフェノール樹脂成形物が得
られるフェノール樹脂の押出成形方法に関する。
〔従来の技術〕
フェノール樹脂の成形方法としては、圧縮成形法、トラ
ンスファー成形法、射出成形法および押出成形法が知ら
れ、夫々の成形方法に適合した成形材料が用いられてい
る。
これらのフェノール樹脂の成形方法のうち、押出成形法
はプランジャー押出法とスクリュー押出方法とが開発さ
れている。
プランジャー押出成形法は、丸棒やパイプなどの単純な
形状の長尺押出製品の生産に利用されている。
しかしながら、プランジャー押出成形装置に於ては金型
部における押出圧が高く、しかも間欠押出であるため均
一な成形品を得ることが困難であり生産性も低い。
かかる事情から、所謂スクリュー型押出成形装置を用い
る成形法が開発されている。これは押出機内で混練溶融
されたフェノール樹脂成形材料をアダプターを通じて金
型内へ導びき最終形状に賦形する成形方法である。
しかしながら、従来の成形方法では金型部に於ける押出
圧が高く、しかも間欠押出であるため均一な成形体がで
きない。また、この様な成形装置を用いる方法では成形
材料の流路が複雑に変化し、僅かな温度や圧力の差でフ
ェノール樹脂の硬化反応が急激に進行したり、滞留の発
生によって局部的に硬化反応が進行し長期間安定して成
形し得なかった。
本発明者等は従来の押出成形法の問題点を解決した新し
い成形方法を先に提供した(特願昭58-104891号参
照)。
而して、その成形法方法は、例えば先端部に平滑部を有
するスクリューを使用し、平滑部において押出後自己形
状を保持できる程度にまで賦形する熱硬化性樹脂の押出
成形法が採用されるが、この場合においても、従来のフ
ェノール樹脂成形材料では成形性が悪く連続して安定な
成形が困難であった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、上記問題を解決し、押出機内における
樹脂の滞留を防止し、連続して安定な高速押出成形がで
き、しかも難燃性、耐熱性および耐衝撃性に優れた成形
品が得られるフェノール樹脂の押出成形方法を提供する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、フェノール樹脂の押出方法の上記した問
題点の解決について種々検討を重ねた結果、押出機また
はダイス内における成形材料の流路が急激に変化しない
特定のスクリュー型押出成形方法を採用し、しかも特定
量のガラス質材料および木粉を含むフェノール樹脂成形
材料を用いことにより、これらの問題が解決しうること
を見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、一定の内径を有するシリンダー、およ
び先端部に平滑部を有するスクリューを備えた押出機を
使用し、該平滑部とその部位のシリンダーとの間隙に於
て押出後自己形状を保持できる程度にまで賦形するか、
または押出機のシリンダー内径にほぼ等しい内径を有す
る円筒部とスクリュー先端の底部外径にほぼ等しい外径
を有する円柱部より形成されるダイス入口部を有するダ
イスをスクリュー先端部に近接して装着しそのダイス内
に於て押出後自己形状を保持できる程度にまで賦形する
フェノール樹脂の押出成形方法であって、ガラスパウダ
ー、ガラスミルドファイバー、ガラスチョップドストラ
ンド、ガラスチョップドストランドマッド及びガラスロ
ービングクロスから選ばれた少なくとも一種のガラス質
材料10〜70重量%、木粉4重量%以下およびフェノ
ール樹脂20〜80重量%を含むフェノール樹脂成形材
料を用いることを特徴とするフェノール樹脂の押出成形
方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いるフェノール樹脂成形材料に含むガラス質
材料は、好ましくは粒径10〜400メッシュの範囲の
ガラスパウダー、平均繊維長50〜1000μmのガラ
スミルドファイバー、カット長1〜20mmのガラスチ
ョップドストランド、及びガラスチョップドストランド
マット、ガラスロービングクロス等が挙げられる。
上記ガラス質材料は未処理のもの、及びシラン系、クロ
ム系、酢酸ビニル系及び公知の処理剤で処理したもの等
が使用できる。尚、ガラスチョップドストランドマッ
ト、ガラスロービングクロスを使用する場合は、そのま
までは使用困難であり、通常5〜20mmの範囲に裁断
して使用される。
而して、ガラス質材料を70重量%を超えて使用する場
合は、満足な押出成形体を製造することが困難となり、
また10重量%未満では押出成形体の耐衝撃性を向上さ
せることは不可能である。従って、ガラス質材料は10
重量%以上、70重量%以下、好ましくは20重量%以
上、60重量%以下が良好な押出性と優れた耐衝撃性、
耐熱性及び難燃性を有する成形体を得るのに好ましい範
囲である。
次に、木粉は、4重量%以下の量であれば使用できる
が、これは押出成形性を向上させるために有用である。
しかしながら、4重量%を超えて使用すると本願発明に
用いるフェノール樹脂成形材料の特徴とする耐熱性及び
難燃性に問題を生じるので好ましくない。
熱硬化性樹脂の内、特にフェノール樹脂が本発明の先端
部に平滑部を有するスクリューを内蔵する押出成形機を
用いる成形方法、または、押出成形機先端部に樹脂の流
路が絞られることのない構造のダイスが装着された押出
機を用いて押出成形する方法に好適である。
本発明に使用するフェノール樹脂としては、フェノー
ル、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール等のフ
ェノール類とホルムアルデヒド水溶液、パラホルムアル
デヒド、トリオキサン等のホルムアルデヒド類とを酸性
触媒を用いて反応させて得られるノボラック樹脂または
アルカリ性触媒を用いて反応させて得られるレゾール樹
脂のいずれも使用できる。
上記フェノール樹脂に、必要に応じてヘキサミン、パラ
ホルムアルデヒドのような硬化剤をフェノール樹脂10
0重量部に対して、8〜20重量部加える。硬化剤の量
が8重量部未満では、得られる成形物の熱剛性が悪く、
逆に20重量部を超えると、成形時にアンモニアの発生
が多くなり、成形体の表面にフクレが発生し、好ましく
ない傾向がある。
フェノール樹脂の使用量は20重量%未満では満足な押
出成形体を得ることが困難であり、また80重量%を超
えると押出成形体にフクレ等が発生し、また本発明に用
いるフェノール樹脂成形材料の特徴とする耐熱性及び難
燃性に優れた押出成形体を得ることも困難である。
従って、好ましい使用範囲は20重量%以上、80重量
%以下、さらに好ましくは30重量%以上、70重量%
以下である。
フェノール樹脂に必要に応じて充填剤、滑剤、着色剤、
可塑剤および難燃剤等の他の添加剤を添加し混練、粉砕
して押出成形用のフェノール樹脂成形材料が得られる。
混練・粉砕は公知の方法で総て実施し得る。
即ち、混練は、熱ロール、コニーダ、粉砕はスピードミ
ル、パワーミル等が使用できる。
充填剤としては、コロイダルシリカ、マグネシア、塩基
性ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、各種ケイ酸塩、アルミ
ナ粉、炭酸カルシウム、ケイソウ土粉、カオリン、セラ
イト、酸性白土等の無機物、セラミック繊維、アスベス
ト、ロックウール、カーボンファイバー等の無機繊維等
が挙げられる。
滑剤としては、特に限定されないが、ステアリン酸、パ
ルミチン酸の如き高級脂肪酸、高級脂肪酸のアルカリ土
類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩)、或いはモ
ンタン酸ワックス、高級脂肪酸のアミド類を用いること
ができる。
而してこれらの滑剤の添加方法はフェノール樹脂材料そ
の他と一緒に混合して用いても良いし、場合によっては
フェノール樹脂成形材料作製後、後添加する方法を採用
しても良い。
着色剤としては、カーボンブラック、スピリットブラッ
ク、モリブデン赤、フタロシアニンブルー、フタロシア
ニングリーン、ハンザエローを用いることができる。
可塑剤としては、フルフラール、アルキルフェノール、
トリクレジルホスフェート、ポリエチレングリコール、
ジブチルフタレート、P−トルエンスルホンアミド等の
一般に使用されているものが有効である。
難燃剤としては特に限定されるものではないが、酸化ア
ンチモン、塩素化パラフィン、パークロロ ペンタシク
ロデカン、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート、
トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,
3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(ブロ
モ、クロロプロピル)ホスフェート、トリフェニルホス
フェート、デカブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロ
モジフェニルエーテル、赤リン、酸化スズ、水酸化ス
ズ、酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム、酸化
ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、メタホウ酸バリウ
ム、ホウ酸亜鉛等が挙げられる。
上記のようにして得られるフェノール樹脂成形材料は次
に示すようなフェノール樹脂の連続押出成形法の成形材
料として好適である。
第1の成型法の特徴は、押出機の先端部の構造にあり、
特に先端に平滑部を有するスクリューが備えられた押出
機を使用して賦形する点にある。使用される押出機とし
ては、単軸スクリュー押出機のみならず、二軸スクリュ
ーあるいは多軸スクリュー押出機であっても先端部が最
終的に単軸に集約される押出機の何れも使用できる。
使用できるこれらの押出機の内部構造として、押出機の
供給部から先端の計量部に至る間に脱気孔や特殊な混練
構造を設けることは何ら差し支えない。
スクリューの代表的なものとしては、第1図に示す様
に、先端部に平滑部4を有するスクリュー(以下、特殊
スクリューと略称する)であり、このスクリューは、例
えば供給部1、圧縮部2、計量部3よりなる。平滑部4
は第1図の様に供給部1の終了したところから、また第
2図の様に圧縮部2の終了したところから、あるいは第
3図の様に計量部3の途中からはじまるような型式でも
良い。
また、平滑部のスクリュー径は、フライトを有する部位
のスクリュー底部の径またはシリンダーの内径とは別個
に、所望する成型品の内径に合わせて拡大または縮小し
て調整することができる。押出機シリンダーの内径は、
樹脂の滞留を防止するためには一定であることが好まし
い。
特殊スクリューのL/D(L:スクリューの長さ、D:
シリンダーの径)は通常7〜40、好ましくは10〜3
5、更に好ましくは15〜25、圧縮比は1.0〜5.
0、好ましくは1.2〜4.0、更に好ましくは1.5
〜3.0、スクリュー先端部の平滑部の長さは1D〜1
5D、好ましくは2D〜10D、更に好ましくは2D〜
7Dの範囲から適宜選択することができる。
而してスクリュー先端の平滑部の長さが1D未満の場合
は、押出後見られる成形品に変形が生じ連続的に良好な
成形品を得ることが困難である。また、平滑部の長さが
15Dを超える場合は、成形圧力が大きくなり、押出機
の機械強度の点からも実用的でない。
スクリューの圧縮比と平滑部の長さは、平滑部のスクリ
ューとシリンダーとの間隙、換言すれば成形品の肉厚、
押出速度及び使用する材料の特性等の組合せによって種
々の制限を受ける。
而してスクリューの圧縮比と平滑部の長さは、それらが
大きい程あるいは小さい程、背圧付与性能が大きくある
いは小さい。
背圧が大きすぎるとフライトを有する部分で過度の混練
が起り、その結果として材料の過度の発熱と硬化が起る
ので好ましくない。一方、背圧が小さすぎると材料の圧
縮充填及び混練が不充分となるので同様に好ましくな
い。適度な背圧が材料の圧縮充填と適度な混練のために
必要である。
即ち、安定した押出と良好な製品を得るためには適度の
スクリューの圧縮比と平滑部の長さが要求される。
そして、平滑部のスクリューとシリンダーの間隙が大き
い程あるいは小さい程、押出速度が小さい程あるいは大
きい程、使用する材料の粘度が小さい程あるいは大きい
程、また使用する材料の硬化速度が小さい程あるいは大
きい程、スクリューの圧縮比と平滑部の長さは大きくあ
るいは小さくする必要がある。
押出機各部の温度設定は、使用するフェノール樹脂成形
材料の特性やスクリューの圧縮比、スクリュー平滑部と
シリンダーの間隙、平滑部の長さ、押出速度等の組合せ
により当然変るが、スクリューの圧縮部、計量部及び平
滑部に対応するシリンダー部位の温度設定は通常50〜
200℃、好ましくは60〜150℃の範囲である。
而して、設定温度が50℃未満の場合は、樹脂の硬化反
応が充分に進行しないため良好な成形品は得難い傾向が
あり、一方200℃までの温度で通常用いられるフェノ
ール樹脂は充分に熱硬化するのでそれ以上にする必要は
ない。
以下、本発明の第1の方法を第4図によって説明する。
第4図は好ましい押出装置の1例を示すものであり、ス
クリュー部分の透視図を含む。
第4図に於て、ホッパー5より供給されたフェノール樹
脂材料はシリンダー6内でヒーター7により加熱溶融さ
れ、スクリュー8のフライト先端部よりラセン状で平滑
部4へ移行し、シリンダー6との摩擦抵抗により、スク
リューフライトによって生ずる間隙部分が狭められつい
には圧融着される。
次いで、融着樹脂、は第1図〜第3図に示したスクリュ
ー平滑部4を移動する間に、押出機自己形状を保持でき
る程度にまで賦形され、シリンダー先端より連続したパ
イプ状成形品9となって押出される。
一方、従来の熱硬化性樹脂のスクユー式押出成形に適用
される装置の一例を第6図に示す。
第6図に於て、シリンダー6内で加熱溶融された樹脂
は、アダプター12及びスパイダー11を経てダイス1
0内へ導入され、ダイス10において最終形状に賦形さ
れる。
この過程に於て、樹脂の流れはアダプター12及びスパ
イダー11で絞られ、スパイダー11で固定されたマン
ドレルの回りへ再展張されるなど樹脂の流路が複雑に変
化するために、樹脂の滞留が起りやすく、局部的に硬化
反応が進行したり、僅かな圧力や温度の変化で硬化反応
が急激に起るなどの問題を引き起す。
また、複雑な流路による抵抗に打ち勝ち滞留を防止しつ
つ樹脂を押出すためには、強大な押出圧力を要し特殊な
押出装置を必要とする。而してかかる成形法による場合
の押出速度は高々30cm/min程度であり、且つ真
円度及び肉厚分布の良いものを得ることは困難である。
これに対し、本発明の方法によればスクリュー平滑部と
その部位のシリンダー部との間隙が金型の役割を果た
し、樹脂の流路はシリンアーとスクリューとの間隙のみ
であるため、樹脂の滞留は全くなく局部的な硬化反応や
圧力、温度の変化による急激な硬化反応を引き起すこと
がない。また、一般的成形法における金型内のマンドレ
ルに相当するスクリュー平滑部は回転しているため、硬
化した樹脂と金属部分との摩擦抵抗が比較的小さく押出
圧力も通常の熱可塑性樹脂のスクリュー押出成形の圧力
で充分である。この様な方法による場合は、80cm/
minのような押出速度が容易に得られる。
また、第2の成形法の特徴は、押出機のシリンダー内径
にほぼ等しい内径を有する円筒部とスクリュー先端の底
部外径にほぼ等しい外径を有する円柱部より形成される
ダイスをスクリュー先端に近接して装着し、そのダイス
内部に於て押出後自己形状を保持できる程度にまで賦形
するフェノール樹脂の押出成形方法である。
この方法の特徴は、押出機の先端に装着するダイスの構
造とその装着方法にあり、使用される押出装置は前述の
ものと同様なものが使用できる。
スクリューは、通常の合成樹脂の押出成形に使用される
スクリューが使用され先端までフライトのあるフルフラ
イト型でも、スクリュー先端に平滑部を有するトーピー
ド型スクリューでも良く、その先端の形状は、円柱状で
も円錐状でも良い。
スクリュー先端とダイスの円柱部との距離は、出来るだ
け近接することが望ましいが、通常0.05〜2mmの
範囲から適宜選択することができる。シリンダー内径に
ほぼ等しい内径を有する円筒部、スクリュー先端の底部
外径にほぼ等しい外径を有する円柱部、及び円柱部を固
定するスパイダーより成る。
以下、第5図に従って説明する。ホッパー5より供給さ
れたフェノール樹脂材料はシリンダー6内でヒーター7
により加熱溶融され、スクリュー8により、混練され溶
融状態となって硬化しながらダイス10内に送られる。
この際にスパイダー11により樹脂の流路が絞られるこ
とがない。次いで、溶融樹脂はダイス10内において押
出後自己形状を保持できる程度にまで賦形・硬化され、
ダイス10より連続したパイプ状成形品9となって押出
される。
ダイス入口からスパイダーまでの長さは成形品に偏肉が
起らない様にダイス円柱部を充分固定し得るのに必要な
長さがあれば良くできるだけ短いことが望ましい。ま
た、スパイダー以降のダイスの長さは、通常1D〜10
D、好ましくは2D〜7D、更に好ましくは2D〜5D
の範囲から適宜選択することができる(ここでDはシリ
ンダーの口径を示す)。
而してスパイダー以降の長さが1D以下であると硬化が
不充分であったり、樹脂の融着が充分に行なわれず、良
好な成形品が得られない。又、10D以上になると、背
圧が大きくなりすぎて押出が困難になる。
この第2の方法を実施するにあたって、押出装置各部の
温度設定は、前記とほぼ同様であり、ダイスの温度設定
は通常50〜200℃、好ましくは60〜150℃の範
囲である。
この方法によれば、押出機のスクリュー先端部以降、樹
脂の流路の変化はほとんどないため樹脂の滞留は全くな
く局部的な硬化反応や圧力、温度の変化による急激な硬
化反応を引き起すことがない。
上記した第2の成形法の変形として、樹脂の流入口の断
面が押出機のシリンダーとスクリュー先端部によって形
成される円周状断面に等しくその後の樹脂流路をなめら
かに変化させて出口の断面を所望の形状、例えば角状等
の異形形状にまで導くようにしたダイスをスクリュー先
端に近接して装着し、そのダイス内に於て、押出後自己
形状を保持できる程度にまで賦形することもできる。
本発明の特徴はフェノール樹脂をスクリュー式押出機に
より連続押出成形するにあたり、ガラス質材料が10〜
70重量%、有機系材料が4重量%以下、フェノール樹
脂が20〜80重量%を含むフェノール樹脂成形材料を
用いることにより成形品の外観が良好で、しかも連続し
て安定した成形ができる点にある。
本発明に用いるスクリュー式押出機による連続押出成形
用フェノール樹脂成形材料は、押出成形性に富み、且つ
成形体は表面平滑性に優れ、更にその成形物は熱剛性が
高く且つ機械的強度に優れ、押出管、押出板、押出棒を
連続して安定に成形することができる。
以下、実施例、試験例を示し本発明をさらに詳細に説明
する。
〔実施例〕
調製例1〜8 汎用ノボラック樹脂(三井東圧化学(株)製、#2000、
軟化点96℃)、ガラス質材料としてガラスチョップド
ストランド(セントラル硝子繊維(株)、ECS03−
167K、カット長3mm、シラン処理品)、有機系材
料として木粉(原料;杉、粒径;100メッシュ篩全通
品)及びその他の添加剤をそれぞれ第1表に示す配合割
合(重量部)で混合し、その混合物を前ロール95〜1
00℃、後ロール55〜60℃の温度条件で6分間ロー
ル混練した後、パワーミル(4mmスクリーン使用)に
て粉砕、整粒し、フェノール樹脂成形材料1〜8を得
た。
調製例9〜10 ハイオルソ型ノボラック樹脂(三井東圧化学(株)製、
#9000、軟化点95℃)、ガラス質材料としてガラスミ
ルドファイバー(セントラル硝子繊維(株)、EFH1
50−31、平均繊維長146μm、シラン処理品)、
有機系材料として木粉(原料;杉、粒径;100メッシ
ュ篩全通品)及びその他の添加剤をそれぞれ第1表に示
す配合割合(重量部)で混合した以外、調製例1と同様
にしてフェノール樹脂成形材料9〜10を得た。
比較調製例1〜2 汎用ノボラック樹脂(三井東圧化学(株)、製)#200
0、軟化点96℃)、ガラス質材料としてガラスチョッ
プドストランド(セントラル硝子繊維(株)、ECS0
3−167K、カット長3mm、シラン処理品)、有機
系材料として木粉(原料;杉、粒径;100メッシュ篩
全通品)及びその他の添加剤をそれぞれ第1表に示す配
合割合(重量部)で混合した以外、実施例1と同様にし
てフェノール樹脂成形材料11〜12を得た。
フェノール樹脂成形材料1〜12の配合割合(重量部)
を第1表に示す。
各調製例、及び比較調製例で得られたフェノール樹脂成
形材料1〜12を用いて次ぎの方法により、押出成形試
験及び比較押出成形試験を行った。
実施例1、比較例1 口径30mm、L/D=22の押出機に、スクリュー底
部の径が26mmの計量部に続く先端部に径26mm、
長さ90mm(3D)の平滑部を有する圧縮比2.0の
スクリューを装着し、フェノール樹脂成形材料1〜10
(実施例1)、およびフェノール樹脂成形材料11〜1
2(比較例1)を用いて径30mm、肉厚2mmのパイ
プを成形し、成形性及び得られたパイプの難燃性、耐熱
性及び耐衝撃性を下記方法により評価した。
尚、押出機の条件はホッパー下より2Dは室温、続いて
3〜10Dは60℃、11〜14Dは80℃、15〜1
8Dは100℃、19〜22Dは140℃に設定し、ス
クリュー回転数は35rpmの条件で押出を行った。得
られた結果を第2表に示す。
(1)難燃性 UL94に規定される方法により測定する。
(2)耐熱性 パイプを200℃において1時間加熱処理し、外観を観
察する。
◎ ・・・ 良好 ○ ・・・ やや良好 △ ・・・ やや不良 × ・・・ 不良 (3)耐衝撃性 長さ30cmのパイプを1mの高さに長さ方向が水平と
なるように保持し、その状態で落下して割れ状況を判定
する。5本のパイプについて評価する。
実施例2、比較例2 口径40mm、L/D=24の押出機および供給部3
D,圧縮部16D、底部の径が34mm、長さ5Dの計
量部を有する圧縮比2.0のスクリューを用い、樹脂の
流入口の断面が外径40mm、内径34mm、出口側の
樹脂流路の断面が外径46mm、内径40mm、出口側
と同一の断面を有する流路の長さが120mm、全長1
80mmのダイスをスクリュー先端より0.5mmの位
置に装着して、フェノール樹脂成形材料1〜10(実施
例2)およびフェノール樹脂成形材料11〜12(比較
例2)を用いて、パイプを成形し、成形性及び得られた
パイプの難燃性及び耐熱性耐を実施例1と同様にして評
価した。
押出機の条件は、ホッパー下より2Dは水冷、3〜10
Dは70℃、11〜16Dは85℃、17〜20Dは95
℃、21〜24Dは105℃およびダイス部を130℃
に設定し、スクリュー回転数30rpmで押出成形を行
った。得られた結果を第3表に示す。
比較例3 口径30mm、L/D=22、圧縮比2.0のスクリュ
ー式押出機の先端に、絞り部分の口径15mmのアダプ
ター及びスパイダー、さらに内径30mmの円筒部、外
径26mmの円柱部よりなるランド長250mmのダイ
スを取り付け、フェノール樹脂成形材料1〜12を用い
てパイプを成形した。
押出機の条件は、ホッパー下より2Dは室温、3〜10
Dは60℃、11〜14Dは80℃、15〜18Dは1
00℃、19〜22Dは105℃、アダプター部125
℃、スパイダー部130℃、ダイス部140℃に設定
し、スクリュー回転数35rpmで押出成形を行った。
得られた結果を第4表に示す。
〔発明の効果〕 本発明によれば、押出機内またはダイス内で樹脂の滞留
がなく、局部的硬化反応が防止できるので安定した高速
連続成形が可能であり、しかも得られる成形品の難燃
性、耐熱性及び耐衝撃性が極めて良好である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は、本発明のフェノール樹脂
の成形方法に用いられる先端に平滑部を有するスクリュ
ーの模式図の1例を示すものである。 第4図は、本発明のフェノール樹脂の押出成形方法の第
1の方法に好適な装置の1例を示すものである。 第5図は、本発明のフェノール樹脂の押出成形の第2の
方法に好適な装置の1例を示すものである。 第6図は、従来の熱硬化性樹脂のスクユー式押出成形方
法に用いられる押出機の1例を示すものである。 1……供給部、2……圧縮部、3……計量部 4……平滑部、5……ホッパー、 6……シリンダー、7……ヒーター、 8……スクリュー、9……成形品 10……ダイス、11……スパイダー 12……アダプター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 61/06 97:02) B29K 61:04 4F 105:12 4F 105:16 4F B29L 23:22 4F (56)参考文献 特開 昭52−3690(JP,A) 特開 昭52−11244(JP,A) 特開 昭59−189159(JP,A) 特開 昭56−104951(JP,A) 特開 昭48−18338(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定の内径を有するシリンダー、および先
    端部に平滑部を有するスクリューを備えた押出機を使用
    し、該平滑部とその部位のシリンダーとの間隙に於て押
    出後自己形状を保持できる程度にまで賦形するか、また
    は押出機のシリンダー内径にほぼ等しい内径を有する円
    筒部とスクリュー先端の底部外径にほぼ等しい外径を有
    する円柱部より形成されるダイス入口部を有するダイス
    をスクリュー先端部に近接して装着しそのダイス内に於
    て押出後自己形状を保持できる程度にまで賦形するフェ
    ノール樹脂の押出成形方法であって、ガラスパウダー、
    ガラスミルドファイバー、ガラスチョップドストラン
    ド、ガラスチョップドストランドマッド及びガラスロー
    ビングクロスから選ばれた少なくとも一種のガラス質材
    料10〜70重量%、木粉4重量%以下およびフェノー
    ル樹脂20〜80重量%を含むフェノール樹脂成形材料
    を用いることを特徴とするフェノール樹脂の押出成形方
    法。
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