JP2018144445A - 押出装置及び成形材料の製造方法 - Google Patents

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Wataru Okada
亘 岡田
尚吾 中野
Shogo Nakano
尚吾 中野
英明 井口
Hideaki Iguchi
英明 井口
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Abstract

【課題】繊維を含む成形材料を製造する際に、繊維の開繊を十分に行いつつ、繊維が破断されないようにする。【解決手段】制御部500は、ヒーター400,410、及びスクリュー300を制御している。制御部500は、貫通孔210と重なる部分におけるスクリュー300の周速を0.01m/秒以上0.1m/秒以下にした場合、貫通孔210の出口の温度は、例えば90℃以上120℃以下である。また、制御部500は、スクリュー300の角速度を制御することにより、パラメータp1=(ω×r)/A1が100以上5000以下となるようにする。ここで、ωはスクリュー300のラジアン単位における角速度(単位はrad/秒)であり、rはシャフト310の中心から貫通孔210の中心までの距離(単位はm)であり、A1は貫通孔210の一つ当たりの面積(単位はm2)である。【選択図】図1

Description

本発明は、押出装置及び成形材料の製造方法に適用可能な技術である。
樹脂製の成形品の強度を高める方法の一つに、繊維が混合された成形材料を原料に用いる方法がある。樹脂に混合する繊維を長くすると、成形品の引張強度、曲げ強度、耐衝撃性などの機械的特性が向上する。例えば特許文献1には、熱硬化性樹脂及び単繊維強化材を含む成形材料を溶融し、成形することにより、成形品を製造することが記載されている。
特開2012−96370号公報
上述した成形品の機械的特性を向上させるためには、成形材料を製造する際に繊維の開繊を十分に行う必要がある。開繊を行うためには、樹脂に混合された状態の繊維に力を加える必要がある。しかし、繊維に加わる力を適切な範囲にしないと、繊維が折れたり切断されたりして、繊維長が想定よりも短くなってしまう恐れがある。
本発明が解決しようとする課題の一つは、繊維を含む成形材料を製造する際に、繊維の開繊を十分に行いつつ、繊維が破断されないようにすることである。
第1の例は、熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
前記スクリューの周速及び前記ダイスの温度を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、前記ダイスの前記貫通孔の出口の温度を90℃以上120℃以下にし、かつ、前記貫通孔と重なる部分における前記スクリューの周速を0.01m/秒以上0.1m/秒以下にする押出装置である。
第2の例は、熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
前記スクリューの周速及び前記ダイスの温度を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、前記ダイスの前記貫通孔の出口の温度を、前記熱硬化性樹脂の粘度が5Pa・s〜5,000Pa・sとなる温度に制御し、かつ、前記貫通孔と重なる部分における前記スクリューの周速を0.01m/秒以上0.1m/秒以下にする押出装置である。
第3の例は、熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
前記スクリューの角速度を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、下記(1)式で示すパラメータpが100以上5000以下となるように、前記スクリューの角速度を制御する押出装置。
=(ω×r)/A・・・(1)
ここで、ωは前記スクリューのラジアン単位における角速度(単位はrad/秒)であり、rは前記スクリューのシャフトの中心から前記貫通孔の中心までの距離(単位はm)であり、Aは前記貫通孔の一つ当たりの面積(単位はm)である
第4の例は、熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
前記スクリューの速度を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、下記(2)式で示すパラメータpが10000以上70000以下となるように、前記スクリューの速度を制御する押出装置。
=W/A・・・(2)
ここで、Wは、全ての前記貫通孔から押し出される材料の単位時間当たりの重量(単位はkg/時間)であり、Aは前記貫通孔の面積(単位はm)の合計である。
第5の例は、熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
前記スクリューの速度を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、下記(3)式で示すパラメータpが0.5以上30以下となるように、前記スクリューの速度を制御する押出装置。
=π×D×N/H・・・(3)
ここで、Dは前記シリンダーの内径(単位はm)であり、Nは前記スクリューの単位時間当たりの回転数(単位は1/秒)であり、Hは、前記シリンダーの内壁と前記スクリューのシャフトの間隔(単位はm)である。
第6の例は、上記した押出装置を用いた成形材料の製造方法である。
前記各例によれば、繊維を含む成形材料を製造する際に、繊維の開繊を十分に行いつつ、繊維が破断されないようにすることができる。
実施形態に係る押出装置の構成を示す断面図である。 押出装置が有するダイスの平面図である。 押出装置が有するスクリューの側面図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態に係る押出装置10の構成を示す断面図である。押出装置10は、熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置である。まず、本実施形態で製造される成形材料について説明する。この成形材料は、熱硬化性樹脂に繊維を混合したものである。
まず、本実施形態で用いられる熱硬化性樹脂について説明する。この熱硬化性樹脂は、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイド樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シアネートエステル樹脂、シリコーン樹脂、オキセタン樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂等からなる群から選ばれる1種または2種以上を組み合わせたものである。これらの中でも、特に、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂が好ましく、フェノール樹脂がより好ましい。これにより、成形材料及びこれを用いて製造された成形品は優れた耐熱性を発揮することができる。
ここで用いられるフェノール樹脂は、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、アリールアルキレン型ノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;未変性のレゾール型フェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上を組み合わせたものである。これらの中でも、特に、フェノールノボラック樹脂、及びレゾール樹脂が好ましい。これにより、成形材料を低コストかつ高い寸法精度で製造することができるとともに、得られた成形材料及びこれを用いて製造された成形品は、特に優れた耐熱性を発揮することができる。
フェノールノボラック樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、1,000〜15,000程度(なお、レゾール樹脂の場合では、1,000〜100,000程度)が好ましい。重量平均分子量がこの下限未満であると、樹脂の粘度が低すぎてペレットを調製するのが困難となる場合がある。一方、重量平均分子量が上記した上限値を超えると、樹脂の溶融粘度が高くなるため、成形材料の成形性(成形のし易さ)が低下する可能性が出てくる。フェノール樹脂の重量平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレン換算の重量分子量として規定することができる。
また、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型フェノール樹脂などのビスフェノール樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などの臭素化型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂などからなる群から選ばれる1種または2種以上を組み合わせたものである。これらの中でも、特に、比較的分子量の低いビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、成形材料の流動性を高めることができるため、成形品の製造時における成形材料の取扱い性や成形性(成形のし易さ)をさらに良好にすることができる。また、耐熱性の面からノボラック型エポキシ樹脂が好ましく、特にトリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂が好ましい。
ビスマレイミド樹脂としては、分子鎖の両末端にそれぞれマレイミド基を有する樹脂であれば、特に限定されないが、さらにフェニル基を有する樹脂が好ましい。具体的には、例えば、下記式(1)で表される樹脂を用いることができる。ただし、ビスマレイミド樹脂は、その分子鎖の両末端以外の位置に結合するマレイミド基を有していてもよい。
Figure 2018144445
式(1)中、R〜Rは、水素又は炭素数1〜4の置換若しくは無置換の炭素水素基であり、Rは、2価の置換又は無置換の有機基である。ここで、有機基とは、炭化水素基であるが、異種原子を含んでいてもよい。異種原子としては、O、S、N等が挙げられる。Rは、好ましくはメチレン基、芳香環およびエーテル結合(−O−)が任意の順序で結合した主鎖を有する炭化水素基であり、より好ましくは主鎖中において任意の順序で結合するメチレン基、芳香環およびエーテル結合の合計数が15個以下の炭化水素基である。なお、主鎖の途中には、置換基および/または側鎖が結合していても良く、その具体例としては、例えば、炭素数3個以下の炭化水素基、マレイミド基、フェニル基等が挙げられる。
具体的には、例えば、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、m−フェニレンビスマレイミド、p−フェニレンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェミレンビスマレイミド、N,N’−エチレンジマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンジマレイミド等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
成形材料中における熱硬化性樹脂の含有率は、特に限定されないが、5質量%以上70質量%以下であるのが好ましく、10質量%以上60質量%以下であるのがより好ましい。樹脂の含有率が、前記下限値未満の場合、樹脂の種類によっては、成形材料を構成する他の材料との結着強度が十分に得られない場合がある。また、樹脂の含有率が、前記上限値を超えた場合、後述する繊維の量が相対的に減少し、繊維を含むことの効果が充分に発揮されないことがある。
なお、成形材料の材料における樹脂の含有率、言い換えると後述する投入口102に投入される材料における樹脂の含有率も、上記した成形材料の樹脂の含有率と同様である。
次に、繊維について説明する。本実施形態で用いる繊維は、アラミド繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維(脂肪族ポリアミド繊維)およびフェノール繊維等の有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ロックウール、チタン酸カリウム繊維およびバサルト繊維等の無機繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、アルミニウム繊維、銅繊維、黄銅繊維および青銅繊維等の金属繊維からなる群から選ばれた1種または2種以上を組み合わせたものである。これらの中でも、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維がより好ましい。
ガラス繊維を用いた場合には、成形材料の均一性が向上し、成形品の成形性が特に良好となる。さらに、成形品の均一性が向上することで、成形品における内部応力の均一性が向上し、結果として、成形品のうねりが小さくなる。また、高負荷における成形品の耐摩耗性をさらに向上させることができる。また、炭素繊維またはアラミド繊維を用いた場合には、成形品の機械的強度をさらに高めることができるとともに、成形品をより軽量化することができる。
ガラス繊維を構成するガラスの具体例は、例えば、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラス、Hガラスである。これらの中でも、ガラス繊維を構成するガラスとしては、特に、Eガラス、Tガラス、または、Sガラスが好ましい。このようなガラス繊維を用いることにより、繊維の高弾性化を達成することができ、その熱膨張係数も小さくすることができる。
また、炭素繊維の具体例は、例えば、引張強度3500MPa以上の高強度の炭素繊維や、弾性率230GPa以上の高弾性率の炭素繊維である。炭素繊維は、ポリアクリロニトリル(PAN)系の炭素繊維、ピッチ系の炭素繊維のいずれであってもよいが、引張強度が高いため、ポリアクリロニトリル系の炭素繊維が好ましい。
また、アラミド繊維を構成するアラミド樹脂は、メタ型構造およびパラ型構造のいずれの構造を有していてもよい。
また、繊維は、予め表面処理が施されているのが好ましい。予め表面処理を施すことにより、成形材料の中や成形品の中で繊維の分散性を高めることや、樹脂との密着力を高めること等ができる。このような表面処理の方法は、例えば、カップリング剤処理、酸化処理、オゾン処理、プラズマ処理、コロナ処理、および、ブラスト処理からなる群から選ばれる1種または2種以上を組み合わせたものである。これらの中でも、特に、カップリング剤処理が好ましい。
カップリング剤処理に用いるカップリング剤は、特に限定されず、樹脂の種類によって、適宜選択することができる。カップリング剤は、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤からなる群から選ばれる1種または2種以上を組み合わせたものである。これらの中でも、特に、シラン系カップリング剤が好ましい。これにより、繊維は、熱硬化性樹脂に対する密着性が特に向上する。
シラン系カップリング剤は、例えばエポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤メルカプトシランカップリング剤、メタクリルシランカップリング剤、クロロシランカップリング剤、又はアクリルシランカップリング剤である。
本実施形態の成形材料に含まれている状態において、繊維の平均長さ(平均繊維長)は、1mm以上であるのが好ましく、2mm以上であるのがより好ましい。これにより、最終的に得られる成形品の機械的強度をさらに優れたものとすることができる。これに対して、平均繊維長が上記下限値未満の場合、繊維の構成材料やその含有率によっては、成形品の形状安定性が充分に得られない場合がある。また、平均繊維長は15mm以下であるのが好ましい。平均繊維長がこの値を超えると、成形材料を用いて成形品を成形する際に、成形材料の流動性が充分に得られない可能性が出てくる。
一方、成形材料の材料における繊維の長さ(すなわち混練前の繊維の長さ)の平均値は、例えば1mm以上、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは10mm以上である。繊維の長さがこの下限値を下回ると、成形材料が所定の機械的特性を持たなくなる可能性が出てくる。また、この繊維の長さは、例えば20mm以下、好ましくは15mm以下である。繊維の長さがこの上限値を上回ると、成形材料の製造時に押出装置10が詰まる可能性が出てくる。ただし、この繊維の長さはこの範囲に限定されない。
なお、本実施形態の成形材料に含まれる繊維の平均長さ(平均繊維長)は、例えば、以下の(1)〜(3)の手順によって、算出することができる。
(1)電気炉を用いて構造物全体を550℃で加熱し、樹脂を気化させた後、繊維のみを取り出す。
(2)顕微鏡を用いて繊維の長さを測定する(繊維の測定本数:1サンプルにつき500本)。
(3)測定した繊維長から、重量平均繊維長を算出する。
繊維の平均径は、5μm〜20μmであるのが好ましく、6μm〜18μmであるのがより好ましく、7μm〜16μmであるのがさらに好ましい。繊維の平均径が前記下限値未満の場合、繊維の構成材料や含有率によっては、成形品の成形時に繊維が破損しやすくなる。また、繊維の平均径が、前記上限値を超えた場合、繊維の構成材料やその含有率によっては、成形材料の成形性が低下する場合がある。
繊維の断面形状は、特に限定されないが、円形および楕円形銅の略円形等、三角形、四角形および六角形等の多角形、扁平形、星形等の異形等のいかなる形状であってもよい。これらの中でも、繊維の断面形状は、特に、略円形または扁平形であるのが好ましい。これにより、成形品の表面の平滑性を向上することができる。また、成形品の成形時の取扱性がより向上し、その成形性がさらに良好となる。
成形材料中における、繊維の含有率は、20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、40質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。これにより、得られる成形品の機械的強度をより効率よく向上させることができる。
成形材料は、さらに、必要に応じて、硬化剤、硬化助剤、充填材、離型剤、顔料、増感剤、酸増殖剤、可塑剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤および帯電防止剤等を含んでいてもよい。
硬化剤は、樹脂の種類等に応じて、適宜選択して用いることができ、特定の化合物に限定されない。
樹脂としてフェノール樹脂に用いる場合には、硬化剤としては、2官能以上のエポキシ系化合物、イソシアネート類、および、ヘキサメチレンテトラミン等から選択して用いることができる。
また、樹脂として、エポキシ樹脂を用いる場合には、硬化剤としては、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ジシアミンジアミドなどのアミン化合物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物などの酸無水物、ノボラック型フェノール樹脂などのポリフェノール化合物、イミダゾール化合物等から選択して用いることができる。これらの中でも、取扱い作業性、環境面からも、硬化剤としては、ノボラック型フェノール樹脂を選択することが好ましい。
特に、エポキシ樹脂として、フェノールノボラック型フェノール樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂を用いる場合には、硬化剤としては、ノボラック型フェノール樹脂を選択して用いることが好ましい。これにより、成形材料の耐熱性を向上させることができる。
硬化剤を用いる場合、成形材料における硬化剤の含有率は、使用する硬化剤や樹脂の種類等によって適宜設定されるが、例えば、0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。これにより、成形材料を任意の形状に容易に形成することができる。
また、硬化助剤としては、特に限定されないが、例えば、イミダゾール化合物、三級アミン化合物、有機リン化合物などを用いることができる。
硬化助剤を用いる場合には、成形材料における硬化助剤の含有率は、使用する硬化助剤や硬化剤の種類等によって適宜設定されるが、例えば、0.001質量%以上10質量%以下が好ましい。これにより、成形材料をより容易に硬化させることができるため、成形材料をより容易に成形することができる。
また、充填材としては、特に限定されないが、無機充填材、有機充填材等が挙げられる。無機充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、マイカ、タルク、ワラストナイト、ガラスビーズ、ミルドカーボン、グラファイト等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、有機充填材としては、例えば、ポリビニルブチラール、アクリロニトリルブタジエンゴム、パルプ、木粉等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、特に、成形品の靱性を向上させる効果がさらに高まるという観点からは、充填材(有機充填材)として、アクリロニトリルブタジエンゴムを用いることが好ましい。
充填材を用いる場合には、成形材料における充填材の含有率は、特に限定されないが、1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。これにより、成形品の機械的強度をさらに向上することができる。
また、離型剤としては、特に限定されないが、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等を用いることができる。
離型剤を用いる場合には、成形材料中における離型剤の含有率は、特に限定されないが、0.01質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。これにより、成形品を任意の形状により容易に形成することができる。
次に、図1及び図2を用いて、押出装置10について説明する。上記したように、図1は、押出装置10の構成を示す断面図である。図2は、押出装置10が有するダイス200の平面図である。
押出装置10は、押出造粒によって成形材料を製造する装置である。押出装置10で用いられる材料、すなわち成形材料を形成するための材料は、例えば上記した特許文献1に記載のロービングを使用する粉体含浸法を用いて製造することができる。
押出装置10は、シリンダー100、ダイス200、及びスクリュー300を有している。シリンダー100は側面に材料の投入口102を有しており、かつ一端が開口している。ダイス200は貫通孔210を有しており、また、シリンダー100の開口の一端を塞いでいる。貫通孔210は一つであってもよいし、複数であってもよい。この場合、複数の貫通孔210は、スクリュー300の回転中心を中心として、同心円状に設けられている。
スクリュー300はシリンダー100の内部に位置しており、制御部500によって制御されている。スクリュー300のシャフト310が回転すると、シリンダー100に投入された材料は、スクリュー300のフライト320によってダイス200に向かう方向に力を受ける。
スクリュー300のシャフト310の径は、例えばシャフト310の延在方向によらず一定であることが好ましい。このため、シリンダー100の内部のうち材料が通過する部分の断面積、言い換えるとシャフト310の断面積とシリンダー100の内部の断面積の差Sは、ほぼ一定であることが好ましい。例えば、投入口102と重なる部分における上記した差Sは、シリンダーの中央と重なる部分における上記した差Sとの差の95%以上105%以下である。このようにすると、シリンダー100の内側を移動している間に繊維に必要以上のせん断応力が加わることを容易に抑制できるため、繊維が折れたりせん断することを抑制できる。
ただし、シャフト310の径は、投入口102の直下に位置する部分とシャフト310の先端の間の少なくとも一部分で大きくなっていてもよい。例えば、投入口102の直下においては、材料の投入を円滑にするためにシャフト径を相対的に小さくし、その他の部分のシャフト径を、例えば必要以上のせん断応力が加わらないように、ダイス200に近づくにつれて徐々に大きくしてもよい。またこの場合において、シャフト310の径が太くなる部分(拡径する部分)は、投入口102の直下に位置する部分とシャフト310の先端の間の一部分であってもよい。
スクリュー300の内部には水(又は湯)を流すための配管が設けられている。制御部500は、この水の温度を制御することにより、スクリュー300の温度を制御している。
シリンダー100の周囲にはヒーター400が設けられている。ヒーター400は、シリンダー100を加熱するために設けられており、制御部500によって制御されている。具体的には、ヒーター400には温度計が内蔵されている。制御部500は、この温度計の検出値が設定された値になるように、ヒーター400へ入力される電力を制御する。なお、ヒーター400は、シリンダー100が延在する方向において所定の区間ごとに温度が設定できるようになっていてもよい。この場合、制御部500は、ヒーター400を、上記区間別に、予め定められた温度になるように制御する。例えば制御部500は、ダイス200に近づくにつれてシリンダー100の温度が高くなるように、ヒーター400を制御する。
ここで、シリンダー100の温度が高すぎると、材料に含まれる熱硬化性樹脂の硬化反応が進む可能性が出てくる。一方、この温度が低すぎると、熱硬化性樹脂の粘度が高くなりすぎるため、繊維が折れたりせん断される可能性が高くなる。
また、ダイス200の周囲にはヒーター410が設けられている。ヒーター410は、ダイス200を加熱するために設けられており、制御部500によって制御されている。具体的には、ヒーター410には温度計が内蔵されている。制御部500は、この温度計の検出値が設定された値になるように、ヒーター410へ入力される電力を制御する。なお、ヒーター410はヒーター400の一部であってもよい。
シリンダー100には、投入口102から、成形材料の材料が投入される。これらの材料は、スクリュー300の回転に伴って徐々にダイス200に向けて移動する。そしてこの移動の間に、これらの材料は、シリンダー100から熱を受け、徐々に昇温していき、ダイス200に到達するときには完全に溶融する。そして、スクリュー300からの圧力により、溶融した材料は、成形材料として、ダイス200の貫通孔210を介して外部に押し出される。そして、押し出された成形材料は、一定の長さに切断され、粒状になる。
上記した一連の処理において、繊維は、成形材料の中に分散しており、また、開繊される。ここで、成形材料の中に繊維が分散した状態とは、例えば、一つの粒において、全体として実質的に、繊維が一方向にのみ配向しているとは認められない状態をいうものとする。また、成形材料において繊維が開繊された状態とは、例えば隣接する繊維間の一部に樹脂または空隙が介在し、互いに接していない状態である。
また、製造された成形材料の平均粒子径は、2mm以上15mm以下であることが好ましく、3mm以上12mm以下であることがより好ましい。上記好ましい範囲内であれば、圧縮成形を行う際に計量が容易になる。
なお、本実施形態の成形材料の平均粒子径は、JIS Z8815のふるい分け試験方法によって求めることができる。また、平均粒子径は、粒度分布における積算値50%での粒子径(累積分布におけるメジアン径)となる。
図3は、押出装置10が有するスクリュー300の側面図である。成形材料の機械的特性を上げるためには、繊維を十分に開繊させつつ繊維が折れたりせん断されることを抑制する必要がある。このためには、材料に加わる応力を適切な範囲にすることが好ましい。
押出装置10において、樹脂が受ける応力には、少なくとも以下の2つの応力がある。第1の応力は、材料がダイス200の貫通孔210に押し込まれる際に受ける応力である。第2の応力は、材料がシリンダー100の内部でスクリュー300によって攪拌されるときに受ける応力である。
第1の応力は、例えば、以下の式(4)で示すパラメータpで制御することができる。
=(ω×r)/A・・・(4)
ただし、ωはスクリュー300のラジアン単位における角速度(単位はrad/秒)であり、rは、図3に示すようにシャフト310の中心から貫通孔210の中心までの距離(単位はm)であり、Aは貫通孔210の一つ当たりの面積(単位はm)である。なお、貫通孔210の面積(断面積)が途中で変化している場合、Aは貫通孔210の出口部分の面積である。そして、パラメータpの単位は、(m/秒)/mである。パラメータpは、押出装置10の運転条件としてのω×r(周速)と貫通孔一つ当たりの面積の関係、すなわち貫通孔一つ当たりの面積に対するフライト320が通過する速さを相対的に定義している、ともいえる。
本発明者が検討した結果、パラメータpの好ましい範囲は100以上5000以下であること、及び、特に好ましい範囲は150以上3500以下であることが判明した。パラメータpが上記した範囲を下回ると、未開繊の繊維が増えてしまう。また、パラメータpが上記した範囲を上回ると繊維が折れやすくなる。
また、第1の応力は、以下の(5)式で示すパラメータpで制御することもできる。
=W/A・・・(5)
ここで、Wは、全ての貫通孔210から押し出される材料の単位時間当たりの重量(単位はkg/時間)であり、Aは貫通孔210の面積(単位はm)の合計である。なお、貫通孔210の面積(断面積)が途中で変化している場合、Aと同様に、Aは貫通孔210の出口部分の面積の合計値である。パラメータpは、単位時間、単位面積当たりの材料の押出重量である。そして、pが大きくなると、材料はシリンダー100の内部で高い圧力を受けており、かつ高い圧力で貫通孔210に押し込まれていることになる。このため、パラメータpは、第1の応力のみではなく第2の応力も制御するためのパラメータともいえる。また、パラメータpは、押出装置10の運転条件と後述する開口率の関係を相対的に定義している、ともいえる。
本発明者が検討した結果、パラメータpの好ましい範囲は10000以上70000以下であること、及び、特に好ましい範囲は15000以上60000以下であることが判明した。パラメータpが上記した範囲を下回ると、未開繊の繊維が増えてしまう。また、パラメータpが上記した範囲を上回ると繊維が折れやすくなる。
一方、第2の応力は、以下の(6)式で示すパラメータpで制御することもできる。
=π×D×N/H・・・(6)
ここで、Dはシリンダー100の内径(単位はm)であり、Nはスクリュー300の単位時間当たりの回転数(単位は1/秒)であり、Hは、シリンダー100の内壁とシャフト310の間隔(単位はm)である。このため、パラメータpの単位は、(1/秒)になる。
なお、Hは、以下の(7)式で示すこともできる。
H=(D−d)/2・・・(7)
ここで、dは、シャフト310の直径(単位はm)である。
本発明者が検討した結果、パラメータpの好ましい範囲は0.5以上30以下であること、及び、特に好ましい範囲は1以上20以下であることが判明した。パラメータpが上記した範囲を下回ると、未開繊の繊維が増えてしまう。また、パラメータpが上記した範囲を上回ると繊維が折れやすくなる。
また、繊維を十分に開繊させつつ繊維が折れたりせん断されることを抑制するためには、樹脂の粘度も適切な範囲に制御する必要がある。樹脂の粘度が所望の範囲を上回る(すなわち貫通孔210の出口の温度が下限値を下回る)と、繊維は折れやすくなる。一方、粘度が所望の範囲を下回る(すなわち貫通孔210の出口の温度が上限値を上回る)と、貫通孔210から押し出された成形材料を切断しにくくなる。
例えば、制御部500は、貫通孔210と重なる部分におけるスクリュー300の周速を0.01m/秒以上0.1m/秒以下にした場合、貫通孔210の出口の温度を、成形材料に含まれる樹脂の粘度が5Pa・s〜5,000Pa・sとなる範囲にすることが好ましい。この粘度は、例えばレオメータ(TAインスツルメント社製;ARES−G2)を用い、コーンプレート法又はパラレルプレート法により測定される。樹脂の粘度をこの範囲にするための貫通孔210の出口の温度の具体例の一つは、90℃以上120℃以下である。
ダイス200は、ステンレスなどの金属製であるのが好ましい。金属は熱伝導率が高いため、ダイス200を金属で形成すると、ダイス200の貫通孔210を通過している間に成形材料の温度が所望の温度からずれることを抑制できる。ただし、ダイス200の厚さtは、20mm以下であるのが好ましい。ダイスの厚さtが大きくなると、貫通孔210から材料を押出す際に大きな圧力が必要となるため、繊維が折れ易くなる。
また、ダイス200のうちシリンダー100の内側に位置する部分の面積に対する貫通孔210の出口の面積の割合(以下、開口率と記載)は、例えば8%以上30%以下、好ましくは10%以上25%以下である。なお、この開口率の分母は、ダイス200のうちシリンダー100の内側に位置していてシリンダー100のシャフト310と重ならない部分の面積としてもよい。このように定義した場合、開口率は、例えば15%以上30%以下が好ましい。また、貫通孔210が複数ある場合、開口率の分子は、これら複数の貫通孔210の出口の面積の合計になる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
10 押出装置
100 シリンダー
102 投入口
200 ダイス
210 貫通孔
300 スクリュー
310 シャフト
320 フライト
400 ヒーター
410 ヒーター
500 制御部

Claims (13)

  1. 熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
    前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの周速及び前記ダイスの温度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、前記ダイスの前記貫通孔の出口の温度を90℃以上120℃以下にし、かつ、前記貫通孔と重なる部分における前記スクリューの周速を0.01m/秒以上0.1m/秒以下にする押出装置。
  2. 熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
    前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの周速及び前記ダイスの温度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、前記ダイスの前記貫通孔の出口の温度を、前記熱硬化性樹脂の粘度が5Pa・s〜5,000Pa・sとなる温度に制御し、かつ、前記貫通孔と重なる部分における前記スクリューの周速を0.01m/秒以上0.1m/秒以下にする押出装置。
  3. 熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
    前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの角速度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、下記(1)式で示すパラメータpが100以上5000以下となるように、前記スクリューの角速度を制御する押出装置。
    =(ω×r)/A・・・(1)
    ここで、ωは前記スクリューのラジアン単位における角速度(単位はrad/秒)であり、rは前記スクリューのシャフトの中心から前記貫通孔の中心までの距離(単位はm)であり、Aは前記貫通孔の一つ当たりの面積(単位はm)である。
  4. 熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
    前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの速度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、下記(2)式で示すパラメータpが10000以上70000以下となるように、前記スクリューの速度を制御する押出装置。
    =W/A・・・(2)
    ここで、Wは、全ての前記貫通孔から押し出される材料の単位時間当たりの重量(単位はkg/時間)であり、Aは前記貫通孔の面積(単位はm)の合計である。
  5. 熱硬化性樹脂及び繊維を含む成形材料を製造する押出装置であって、
    前記成形材料の材料に含まれる前記繊維の長さは1mm以上であり、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの速度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記成形材料を製造する際に、下記(3)式で示すパラメータpが0.5以上30以下となるように、前記スクリューの速度を制御する押出装置。
    =π×D×N/H・・・(3)
    ここで、Dは前記シリンダーの内径(単位はm)であり、Nは前記スクリューの単位時間当たりの回転数(単位は1/秒)であり、Hは、前記シリンダーの内壁と前記スクリューのシャフトの間隔(単位はm)である。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の押出装置において、
    前記ダイスのうち前記シリンダーの内側に位置する部分の面積に対する前記貫通孔の出口の開口面積の割合は、8%以上30%以下である押出装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の押出装置において、
    前記ダイスは金属製である押出装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の押出装置において、
    前記熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイド樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シアネートエステル樹脂、シリコーン樹脂、オキセタン樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、及びベンゾオキサジン樹脂からなる群のから選ばれる少なくとも一つを含む押出装置。
  9. 熱硬化性樹脂及び長さが1mm以上の繊維を含む材料を、押出装置の内部で加熱しつつ混練した後に前記押出装置から押し出す工程を含み、
    前記押出装置は、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの周速及び前記ダイスの温度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記押し出す工程において前記ダイスの前記貫通孔の出口の温度を90℃以上120℃以下にし、かつ、前記貫通孔と重なる部分における前記スクリューの周速を0.01m/秒以上0.1m/秒以下にする成形材料の製造方法。
  10. 熱硬化性樹脂及び長さが1mm以上の繊維を含む材料を、押出装置の内部で加熱しつつ混練した後に前記押出装置から押し出す工程を含み、
    前記押出装置は、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの周速及び前記ダイスの温度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記押し出す工程において前記ダイスの前記貫通孔の出口の温度を、前記熱硬化性樹脂の粘度が5Pa・s〜5,000Pa・sとなる温度に制御し、かつ、前記貫通孔と重なる部分における前記スクリューの周速を0.01m/秒以上0.1m/秒以下にする成形材料の製造方法。
  11. 熱硬化性樹脂及び長さが1mm以上の繊維を含む材料を、押出装置の内部で加熱しつつ混練した後に前記押出装置から押し出す工程を含み、
    前記押出装置は、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの角速度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記押し出す工程において、下記(4)式で示すパラメータpが100以上5000以下となるように、前記スクリューの角速度を制御する成形材料の製造方法。
    =(ω×r)/A・・・(4)
    ここで、ωは前記スクリューのラジアン単位における角速度(単位はrad/秒)であり、rは前記スクリューのシャフトの中心から前記貫通孔の中心までの距離(単位はm)であり、Aは前記貫通孔の一つ当たりの面積(単位はm)である。
  12. 熱硬化性樹脂及び長さが1mm以上の繊維を含む材料を、押出装置の内部で加熱しつつ混練した後に前記押出装置から押し出す工程を含み、
    前記押出装置は、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの速度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記押し出す工程において、下記(5)式で示すパラメータpが10000以上70000以下となるように、前記スクリューの速度を制御する押出装置。
    =W/A・・・(5)
    ここで、Wは、全ての前記貫通孔から押し出される材料の単位時間当たりの重量(単位はkg/時間)であり、Aは前記貫通孔の面積(単位はm)の合計である
  13. 熱硬化性樹脂及び長さが1mm以上の繊維を含む材料を、押出装置の内部で加熱しつつ混練した後に前記押出装置から押し出す工程を含み、
    前記押出装置は、
    材料の投入口を有しており、かつ一端が開口しているシリンダーと、
    前記シリンダーの前記一端を塞いでおり、貫通孔を有するダイスと、
    前記シリンダー内に位置していて前記シリンダー内の前記材料を前記ダイスに向けて移動させるスクリューと、
    前記スクリューの速度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記押し出す工程において、下記(6)式で示すパラメータpが0.5以上30以下となるように、前記スクリューの速度を制御する押出装置。
    =π×D×N/H・・・(6)
    ここで、Dは前記シリンダーの内径(単位はm)であり、Nは前記スクリューの単位時間当たりの回転数(単位は1/秒)であり、Hは、前記シリンダーの内壁と前記スクリューのシャフトの間隔(単位はm)である。
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