JPH0688009B2 - シ−ト状包装材に接着剤を塗布する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、シート状の包装材に接着剤を塗布する装置
に関する。

本発明は、特に、包装機械に於て、展開された状態にあ
る包装箱に接着剤を塗布する接着剤付与装置に関する。

この種の公知の接着剤付与装置は、一対のローラ、即
ち、接着剤付与ローラと押付けローラとからなり、これ
らのローラは、反対方向に回転し、組立て前の展開され
た包装箱が続いて供給される直線的な通路に沿つて置か
れた共通作業部に沿つて実質的に互いに接している。接
着剤付与ローラは、接着剤を収容した容器に部分的に浸
つており、その円筒形表面には複数個の溝が形成されて
いる。スクレーパ機構により、接着剤付与ローラから余
分な接着剤が除去されるので、所定量の接着剤のみが、
溝内に残り、接着剤付与ローラにより、組立て前の包装
箱の所定の部分に接着剤が転送される。

この種の装置では、包装機械の作動停止時間が長いと、
その度毎に、非常に困難な問題が生じていた。というの
は、このような作動停止中には、組立て前の展開された
状態にある包装箱が、押付けローラと接着剤付与ローラ
に接触したままになつており、包装機械が、短時間の間
に再作動しないと、接着剤が乾燥して、包装箱が、接着
剤付与ローラにくつついつてしまう。このため、包装機
械を再作動させる時、押付けローラと接着剤付与ローラ
から包装箱を引離しているが、包装箱（１）の破片が、
接着剤付与ローラに付着して必然的にに残つてしまうた
め、溝を塞いでそれ以後の接着剤の正確な塗布を防げて
しまう。

本発明の目的は、従来の装置における上述の問題を生じ
ない、接着剤付与装置を提供することにある。

この目的は、互いに、反対方向にかつ実質的に接し、連
続して供給される組立て前の包装材用の通路を、互いの
実質的の接触状態ゾーンに対応して有する、接着剤付与
部材と押付け部材とからなる、包装機械におけるシート
状包装材、特に組立て前の包装材に接着剤を塗布する装
置において、包装機械の各作動停止時間を測定するタイ
マ装置と、このタイマ装置により制御され、塗布停止時
に該包装材を該接着剤付与部材なら一時的に吸引して上
昇させる機構を設けたことを特徴とする本発明により達
成される。

以下、この発明について、非限定的な例として示した好
ましい一実施例を記載した添付図面を参照しながら詳述
する。

第１図において、符号（１）は、製品包装用の組立て前
の展開した包装箱を示すものである。この実施例では、
包装される製品は、グループになつた巻タバコ（図示せ
ず）であり、包装箱により包まれて、巻タバコのしつか
りとした１パツクが形成される。

符号（２）は、第２図及び第３図において全体を符号
（３）で示す接着剤塗布装置により、組立て前の展開し
た状態にある包装箱（１）の所定の部分に接着剤を塗布
した平行な塗布部を示す。

接着剤付与装置（３）は、接着剤を収容した容器（５）
に部分的に浸つている接着剤付与ローラ（４）の形をし
た接着剤付与部材と、この接着剤付与ローラ（４）の上
に置かれ、これと実質的に接触状態にある押付けローラ
（６）の形をした押付け部材とからなる。接着剤付与ロ
ーラ（４）と押付けローラ（６）は、シヤフト（７）及
び（８）により、それぞれ反時計方向及び時計方向に間
欠的な回転動作で回転出来るように支持されている。両
シヤフトは、接着剤付与装置（３）が設けられている包
装機械（図示せず）のモータ（９）に接続される（具体
的な接続法については図示せず）。後述するように、シ
ヤフト（７）とモータ（９）の間の接続は、公知の位相
復帰連結機構（10）（たとえば、英国特許出願第213230
4号に開示されているもの）によりなされる。この種の
連結機構によれば、シヤフト（７）とモータ（９）間の
接続を遮断出来るとともに、遮断前と同様に、包装機械
の他の可動部品と同じ位相関係でシヤフト（７）が回転
出来るように、シヤフト（７）モータ（９）が何時でも
再接続出来る。

接着剤付与ローラ（４）の周囲部及び両側は、シヤフト
（７）の下方で、回転する接着剤付与ローラ（４）の周
囲から余分な接着剤を除去出来るスクレーパ部材（11）
により擦られ、接着剤付与ローラ（４）に形成された複
数の溝（第３図参照）（12）に所定量の接着剤のみが残
るようにされる。

押付けローラ（６）は、シヤフト（８）に並んでキー結
合された２個のローラ（13）からなり、このシヤフト
は、接着剤付与ローラ（４）の上方に位置する支持体
（14）により支持される。ローラ（13）は、溝（12）を
形成した接着剤付与ローラ（４）の周囲部と向い合う周
囲面を有していて、供給機構（図示せず）により接着剤
付与装置（３）に連続して供給される組立て前の展開さ
れた包装箱（１）用の通路を、接着剤付与ローラ（４）
とともに形成する。この通路の下部には、接着剤付与ロ
ーラ（４）と押付けローラ（６）間の接触ゾーンに対応
した位置に途切れ部（16）を形成した水平台（15）が形
成されている。

支持体（14）は、包装機械のベース（17）により上下方
向に摺動自在に支持される。この支持体の下部には水平
台（15）の上面から下面が若干浮いている２個のローラ
（13）の間に置かれた、水平シユー（18）の形をした一
時的に吸引して上昇させるが設けられる。支持体の側部
にはシヤフト（７）及び（８）に平行なシヤフト（21）
により包装機械のベース（17）に支持されたピニヨン
（20）と噛み合うラツク（19）が設けられる。ピニヨン
（20）とラツク（19）とにより、支持体（14）と、これ
に接続されたシユー（18）とを動かす機構を構成する。

シユー（18）の下面には、支持体（14）の中を通るダク
ト（23）により真空ポンプ（24）に接続された複数個の
孔（22）が設けられる。孔（22）と真空ポンプ（24）の
間には、後述のようにタイマ装置（27）により作動され
るアクチユエータ（26）によつて制御されるバルブ（2
5）が設けられる。

このタイマ装置（27）は、また、モータ（９）の停止中
接着剤付与ローラ（４）を回転するモータ（28）の動作
を制御する。

機械サイクルカウント装置（29）は、モータ（９）に接
続され、後述するように、組立て前の包装箱（１）、ま
たはこれから形成されたパツケージ（図示せず）用の取
出し装置（30）を作動することが出来る。

作動中、組立て前の展開した状態にある包装箱（１）
は、連続して接着剤付装置（３）に到着し、ローラ
（４）及び（６）の間を通つてローラ（４）の溝（12）
から接着剤の塗布（２）を受ける。

包装機械と接着剤付与装置（３）の正常な動作中には、
支持部材（14）は、ピニヨン（20）とラツク（19）間の
噛み合わせにより、その下位端位置に保持され、シユー
（18）は、水平台（15）に沿って移動する、組立て前の
展開された包装箱の（１）の上面をすくい取れる位置に
置かれる。

しかしながら、もし包装機械の停止時間が所定のタイム
リミツトよりも長く続くと、タイマ装置（27）は、位相
復帰連結機構（10）を解除し、その結果、ローラ（４）
のモータ（９）との接続を解く。

次いで、タイマ装置（27）がアクチユエータ（26）を作
動し、これにより、バルブ（25）を開いて真空ポンプ
（24）を孔（22）に接続する。このため、ローラ（４）
及び（６）の間にある組立て前の包装箱（１）は、シユ
ー（18）により吸引され、シユーの下面に付着して水平
台（15）から若干ではあるが離れる。同時に、公知の形
のアクチユエータ機構（図示せず）により、タイマ装置
（27）が、ピニヨン（20）を時計回り方向に（第２図に
おいて）回転させるため、ラツク（19）により支持体
（14）が持ち上げられ、その結果、シユー（18）が、水
平台（15）から、さらにローラ（６）がローラ（４）か
ら引離される。

タイマ装置（27）は又、モータ（28）も作動させるよう
になつており、包装機械の作動停止時間中接着剤付与ロ
ーラ（４）を回転させて、溝（12）に入つている接着剤
の乾燥を防止する。

モータ（９）と包装機械が、再び作動を始めると、タイ
マ装置（27）は作動をやめ、その結果、モータ（28）が
停止し、位相復帰連結機構（10）の接続がなされ、バル
ブ（25）が閉じ、さらにピニオン（20）の反時計方向へ
の回転により、支持体（14）、シユー（18）及びローラ
（６）が下降する。

再作動時には、モータ（９）は、又、機械サイクルカウ
ント装置（29）を作動させて、これにより、包装機械の
作動停止中にローラ（４）及び（６）の間にあつた組立
て前の包装箱（１）、又はこれから形成されたパツケー
ジ（図示せず）が、取出し装置（30）に到達するのに充
分な、所定回数の機械サイクルが過ぎた後で、取出し装
置（30）を作動させて組立て前の包装箱又はパツケージ
を取出す。

本発明による、接着剤付与装置（３）の、図示していな
い変形例では、シユー（18）は、支持体（14）とは別体
にし、水平台（15）に近接してローラ（13）間に固定し
て取付けてもよい。この場合には、包装機械の作動停止
時間が長びくならば、ローラ（４）の上方にある組立て
前の包装箱を、複数の孔（22）を通じて吸引効果によつ
てのみそこから引離す。

以上説明したように、本発明による接着剤付与装置
（３）によれば、本発明による装置が取り付けられる包
装機械の作動停止時間が長びいた場合でも、公知の接着
剤付与装置におけるような問題が生じないことは明らか
である。これは、包装機械の停止時間が長びくと、接着
剤付与ローラ（４）により糊付けされた組立て前の包装
箱（１）を一時的に吸収して上昇させることによって、
糊付けされた包装箱（１）が、ローラ（４）にくつつい
たままでいるのが防止され、従来の接着剤付与装置にお
いてよく見られた問題が起るのを回避出来るためであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に従つて構成された装置から、所定の
箇所に接着剤を塗布される組立て前の展開した状態にあ
る包装箱の平面図を示すものである。第２図は、本発明
に従つて構成された装置の概略側面図を示すものであつ
て、一部をブロツク図で示したものである。第３図は、
第２図に示した装置の別の側から見た概略部分側面図を
示すものである。 １……組立て前の展開された包装箱、４……接着剤付与
部材（接着剤付与ローラ）、６……押付け部材（押付け
ローラ）、18……包装箱を一時的に吸引して上昇させる
機構（シユー）、27……タイマ装置。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】互に、反対方向にかつ実質的に接し、連続
   して供給される組立前の包装材（１）用の通路を互の実
   質的な接触状態ゾーンに対応して有する、接着剤付与部
   材（４）と押付け部材（６）とからなる、包装機械にお
   けるシート状包装材、特に組立て前の包装材（１）に接
   着剤を塗布する装置において、 該包装機械の各作動停止時間を測定するタイマ装置（2
   7）と、該タイマ装置（27）により制御され、塗布停止
   時に、該包装材（１）を該接着剤付与部材（４）から一
   時的に吸引して上昇させる機構（18）を設けたことを特
   徴とする装置。
2. 【請求項２】前記押付け部材（６）は、２個の並んだ実
   質的に円筒形の部材（13）の形をしており、前記一時的
   に吸引して上昇させる機構は、前記組立て前の包装材
   （１）用の通路に近接して該円筒形部材（13）間に配置
   され、前記タイマ装置（27）の作用により真空機構（2
   4）に接続されるシユー（18）からなることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載の装置。
3. 【請求項３】前記タイマ装置（27）に制御されて、前記
   シユーを前記接着剤付与部材（４）から引離すように該
   シユー（18）を動かす機構（19、20）を備えたことを特
   徴とする特許請求の範囲第２項に記載の装置。
4. 【請求項４】前記包装機械の作動停止後その再作動毎に
   作動される、包装機械用の機械サイクルカウント装置
   （29）と、該機械サイクルカウント装置（29）により制
   御されて、前記作動停止時に、前記接着剤付与部材
   （４）と押付け部材（６）間にある前記包装材（１）を
   放出する機構（30）とを備えたことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項ないし第３項のいずれかに記載の装置。