JPH0687174A - プラスチック製網体及びその製造方法 - Google Patents

プラスチック製網体及びその製造方法

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JPH0687174A
JPH0687174A JP30820592A JP30820592A JPH0687174A JP H0687174 A JPH0687174 A JP H0687174A JP 30820592 A JP30820592 A JP 30820592A JP 30820592 A JP30820592 A JP 30820592A JP H0687174 A JPH0687174 A JP H0687174A
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Daizo Kotaki
大蔵 小瀧
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一体成形が可能なプラスチック製網体及びそ
の製造方法を開発する。 【構成】 本発明プラスチック製網体は、枠体2内に網
糸部3を形成するプラスチック製網体1において、下記
の条件を満たす誘導帯4を配する。その誘導帯4は、
(a)網糸と連通し、(b)ゲ−トから圧入された溶融
樹脂を貯留する少なくとも網糸より太径の帯体を形成
し、(c)その帯体は枠に連通しない蓄圧可能な閉鎖状
とし、(d)その蓄積圧で連通した網糸に溶融樹脂を浸
透させる浸透領域を形成するようにする。そして、当該
誘導帯4との浸透領域を端部で重ね合わせて網体を連続
させて一体的に成型したことを特徴とする。この結果、
大型の成形機等を使用することなく通常の成形に近い条
件で、枠体とその内部に網体を一体成形することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガソリン、オイル用の
フィルタ−、粉状体のフルイ、雅魚養殖用のネット等の
網体に関し、更に詳細には、射出成形にて一体的に製造
可能なプラスチック製網体に関する。
【0002】
【従来の技術】上記網体の製造は、従来、プラスチッ
ク、天然繊維、又はステンレス等を一本々の糸に紡ぎ、
これを織編機に掛けて、格子状等に桝目のメッシュを形
成して網体とし、これを所定寸法に裁断して、枠体と組
合せるようインサ−ト成形にて一体化させて製品として
いる。しかし、これには以下のような欠点がある。 (a)網体の裁断や、その裁断した網体を枠体に沿わせ
てインサ−ト成形する作業は、工程数が多いと共に熟練
を要し、工賃が高くなる傾向にある。 (b)枠体に支持されて、網体が完全に張設されるのが
理想的であるが、インサ−ト時に合せ方が狂うと、弛ん
だり皺の寄った不良な製品となり易い。 (c)糸を織編するので、ミクロ的に見ると表面に凹凸
が存在し、それがゴミ等の付着を起こし、目詰りを惹起
する原因となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、従来
困難視されていた、射出成形による網体の一体成形法を
開発しようと試みたものであり、従来射出成形法の欠点
である、(a)ピンゲ−トから微細な網目の末端まで樹
脂が到達せず、又、樹脂の流れが一方向に偏向し易く、
残された方向には樹脂が注入されない等、網目が不完全
にしか形成できないこと、(b)注入圧力を相当な高圧
としなければならず、その結果装置が大型化し、高価と
なってしまうこと、等の問題を解消しようとするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明プラスチック製網
体は、枠内に網目を形成するプラスチック製網体におい
て、下記の条件を満たす誘導帯を配し、 誘導帯:(a)網糸と連通し、(b)ゲ−トから圧入さ
れた溶融樹脂を貯留する少なくとも網糸より太径の帯
体を形成し、(c)その帯体は枠に連通しない蓄圧可能
な閉鎖状とし、(d)その蓄積圧で連通した網糸に溶融
樹脂を浸透させる浸透領域を形成する、当該誘導帯との
浸透領域を端部で重ね合わせて網体を連続させて一体的
に成型したことを特徴として構成される。
【0005】
【作用】ゲ−トから溶融樹脂が注入されると、先ず、誘
導帯を形成する帯体に導かれ、そこが枠体に連通しない
閉鎖状に形成されているので、一旦そこに貯留する。そ
して、その帯体内に樹脂が一杯に満たされると、更なる
ゲ−トからの樹脂の注入で、帯体内に圧力が蓄積され、
それが一定値を越えると、連通した網糸部に送出され、
樹脂の浸透領域を形成する。そして、複数の誘導帯から
の浸透領域が端部で重ね合わされて接続し、連続的な網
体が一体的に形成される。この誘導帯の作用により、通
常の成形に使用する程度の比較的低圧でも網体を連続的
に形成することができる。又、成形された網体は、交差
部で溶融一体化されているので、強い物理的強度を発揮
する。
【0006】
【実施例】以下、図面を基に実施例を説明すると、図1
及び図2において、1がガソリン、オイル用のフィルタ
−、粉状体のフルイ、雅魚養殖用のネット等を対象とす
る網体で、その外側に枠体2を縁取りし、内側に網糸部
3を有する。そして、当該網糸部3の一部に下記の条件
を満たす誘導帯4を配する。当該誘導帯4とは、細径の
網糸部3には通常の手段では溶融樹脂が浸透せず、網目
が不完全になるのを解消するもので、(a)網糸と連通
し、(b)ゲ−トから圧入された溶融樹脂を貯留する少
なくとも網糸より太径の帯体を形成し、(c)その帯体
は枠に連通しない蓄圧可能な閉鎖状とし、(d)その蓄
積圧で連通した網糸に溶融樹脂を浸透させる浸透領域を
形成するものである。即ち、模式的に示した図14に示
すように、誘導帯4は、ゲ−トからの溶融樹脂の流入を
受けた後、これを網糸部3に圧入させる為、先ず、網糸
部3と連通させる一方で、溶融樹脂を蓄えるべき帯体を
形成する。この帯体は、網糸部3の糸の口径や後述の浸
透領域との関係から相対的に決定されるが、例えば網糸
部3が0.3×0.2×0.5mmの場合には、直径約
2mmφ程度とする。そして、この帯体は、一定の圧力
を蓄積する為のものであるから、枠体2と連通させず
に、網糸部3と連通させる以外は可及的に閉鎖状とする
ものとする。その結果、誘導帯4は枠体2とは必ず一定
間隔を置いて形成するものする。更に、当該空間に溶融
樹脂が満たされた後、一定の蓄積圧をもって網糸部3に
圧送され、その誘導帯4の周囲に一定の浸透領域を形成
するものとし、例えば、2mmφ口径の誘導帯で網糸部
が0.3×0.2×0.5mmの場合は、周囲に15〜
20mm幅の浸透領域が形成される。この領域の面積
は、樹脂の種類、成形械の特性等によって影響を受け
る。そして、一の誘導帯の浸透領域と他の誘導帯の浸透
領域との端部を重ね合わせることで網体を連続させ、枠
体2内に一体的に形成された網糸部3を創製する。
【0007】さて、当該誘導帯4と網糸部3との関係に
あって、網糸部3の網糸は通常縦糸3aと横糸3bとに
分れるが、その断面形状は、丸型と角型が存する。先ず
丸型から説明すると、図2に示す如く、網糸3は、縦糸
3aと横糸3bから成り、後述の成形法により、それが
格子状に交わりつつ、交差部で融合一体化し、単一の平
面を形成し、従来の如く、糸を上下に交絡させて編むの
でなく、溶融樹脂を交差部で一体化させて、溶融による
融合から段差のない単一平面を具現する。その断面丸型
の形状は、円形又は楕円形とすると、樹脂の流動性が保
て、網目の空隙率を増すことができ、又、脱型の際、抜
き勾配に抵抗が少なく成形が容易でより好ましい。一
方、角型は、図3に示す如く、その網糸3の縦糸3aを
上側又は下側とし、横糸3bをその逆として、夫々を同
一面上に並設し、且つ、互いの交差部を結合させて一体
的に編むものとする。即ち、従来の如く、縦糸と横糸を
上下方向に交絡させて編むものでなく(図15参照)、
又、単一平面上に格子状に交差させるものでもなく、縦
糸3aと横糸3bとを互いに上下に分けて、上下各々が
同一平面上でストレ−トな路を形成し、その交差部を一
体融合させた網糸3とするものである。これは後述の樹
脂の網糸への注入を促すと共に、ゴミ等の付着を防ぐ為
のものである。次に、網糸3の断面形状は、図4に示す
如く、上辺の幅をW1 =1とした場合、その高さをH=
3/4とし、底辺の幅をW2 =1/2〜3/4とし、上
辺と側壁とのなす角をθ=9゜〜18゜に形成して、樹
脂の流動を円滑化させると共に、網糸としての物理的強
度を保つ形態とする。
【0008】次に、当該誘導帯4の正面からの形状は、
放射状が望ましいが、その他、渦巻き状、輪回状、並列
状等が可能となる。先ず、放射状は、図1に示した如
く、網体1の全体に対し、中心から周囲に向って拡散す
るように数本の誘導帯4を放射状に伸ばし、その態様
は、全体の形状と比較して対応させるもので、例えば、
正方形や長方形の場合は、その対角線に向って中心から
4本の誘導帯4を伸ばし、円形の場合は、4〜8本程度
を比較的自由に設定できる。中心からの誘導帯4では不
足する場合には、その間に補助的な誘導帯4aを設けて
も良い。この放射状は、中心部から周囲に向って、効率
良く浸透領域を拡散できる点で最も望ましい。しかし、
この放射状に限定されず、図5に示す如く、一点から拡
散して斬開曲線に展開する渦巻き状にし、ゲ−トからの
溶融樹脂を渦巻き状に展開して、そこから浸透領域を周
囲に拡散できるようにすることも可能である。又、一点
からの拡散はできないが、数点からの拡散手段として、
図6に示す如く、一回毎に輪を形成し、その輪を数回に
重ねて輪回状とすることもできる。この渦巻き状及び輪
回状の場合、枠体が円形の場合はその円形に合わせた曲
線を描き、枠体が角型の場合は、角型に誘導帯4を描く
ことができる。図7は、誘導帯4を並列状に並設させた
場合を描いたもので、一定間隔を置いて並行する誘導帯
4からその周囲に浸透領域を形成し、その端部を重ね合
せて網糸部3を連続させることが可能である。
【0009】又、誘導帯4の径は通常は一定の幅で連続
させるが、網糸部3の面積が比較的大で、注入樹脂の進
入が困難な場合には、図8に示す如く、放射状の中心部
附近では比較的細径で、これより離れた遠隔部で太径と
するのが望ましい。これは、中心部から若干離れた遠隔
部に太径の誘導帯4を形成し、そこに一旦樹脂を滞留さ
せ、より大きな蓄積圧力で遠隔部の網糸部3まで樹脂を
進入させる為である。更に、比較的樹脂の進入の悪い箇
所には、同図8に示す如く、誘導帯4の途中を三叉路,
四叉路4d等に分岐させて形成し、末端までの進入を図
る。
【0010】更に、通常の網体1は平面的であるが、ガ
ソリン用フィルタ−、石油スト−ブ用フィルタ−等には
立体的なものがあり、図9に示す如く、断面が台形を成
す先端部と側面に網体を配する立体的なものも存する。
この場合にも、本発明は応用でき、後述する製造方法に
より、側面にゲ−トを配し、そこに連通する誘導帯4を
形成し、その条件は上記平面的網体と同様にすることが
できる。
【0011】次に、本発明網体を製造する為の方法を説
明する。先ず、縦糸3aと横糸3bを上下対称に形成す
る場合を説明すると、図10に示す如く、先ず、金型と
して射出成形用の上型5と下型6とに分れた金型を用
い、その上型5に、縦糸3a及び横糸3bの上半分を半
円に刻んだ上縦溝8a及び上横溝8bを縦横に交差させ
て格子状に刻設する。次いで、下型6に、前記上型と反
対に縦糸3a及び横糸3bの下半分を半円に刻んだ下縦
溝9a及び下横溝9bを縦横に交差させて格子状に形成
し、上型と下型が組合された場合、円形のキャビティ溝
が形成されるようにする。そして、この上型5及び下型
6の略中央には、誘導帯4を形成する誘導溝10を刻
み、周囲には枠体2を形成する枠溝7を刻設する。
【0012】かかる金型に、注入用のゲ−ト11を少な
くとも中央部から一箇所、若しくは、誘導溝10上に数
箇所設けて、そこから溶融状態の樹脂を注入する。する
と、ゲ−トから圧入された樹脂は、上型の誘導溝10a
と下型の誘導溝10bとで形成される誘導溝10の比較
的広い空間に出て、その溝路に沿って進む(図14A参
照)。そして、それが誘導溝10の空間を満たした時、
空間が閉鎖状に形成されているので、流出路を失ってそ
こに貯留し、更なる圧入で空間内に一定圧力が蓄積され
る(図14B参照)。そして、その蓄積圧力が一定値を
越えた時、連通した網糸部3に溶融樹脂が送り出され、
細径の網糸部3に樹脂が進行し、誘導溝10の周囲に浸
透領域が形成される(図14C参照)。この浸透領域
は、誘導溝10を形成せず、ゲ−トから流入した樹脂を
そのまま網糸部に浸透させるのと比較すると、その浸透
領域の面積は、数倍に達する。このとき、図12に示す
如く、樹脂の進入路は、交差部で直進と左折及び右折の
三方向の確率があるが、中心ゲ−トから誘導帯を経て放
射状の拡散方向に進むので、直進及び拡散方向に合致し
た左右いずれか一方に曲り、樹脂が互いに逆向きに流れ
て気泡を封じてしまうことがない。又、浸透領域の重な
り部で、気泡の生じる虞がある場合には、その部位に入
れ子を二つ割りにして設け、その間隙から吸引すれば良
い。又、当該網糸部3の断面形状を、断面円形又は楕円
形等の丸形とすると、樹脂の流動性が良好で細径の溝で
も遠隔部まで樹脂を進入させることができ、且つ、脱型
の際、抜き勾配に抵抗が少なく成形が容易である。又、
このとき、上型又は下型を完全な半円とするのでなく、
径の1/100程度の割合で、例えば下型にストレ−ト
部を設けると、脱型の際、そのストレ−ト部を設けた下
型の方に硬化樹脂を寄せることができる。
【0013】この際、誘導溝10の形状を正面的に放射
状とすると、その中心部にゲ−トを投じて、そこから溶
融樹脂を注入すると、放射状に拡散した誘導溝10に樹
脂が貯留し、次いで、一定の蓄積圧で上縦溝8a、上横
溝8b及び下縦溝9a及び下横溝9bに樹脂が送出さ
れ、そこから周囲に向って浸透領域が拡散されていく。
従って、誘導溝10から浸透が網体全体に効率良く行な
われる。又、渦巻き状とした場合(図5参照)は、渦の
中心部から周囲に徐々に浸透領域が広がっていき、上記
放射状より若干劣るが、やはり効率良く浸透領域を形成
することができる。更に、輪回状(図6参照)又は並行
状(図7参照)とするとゲ−トの数を増やさねばならな
い面倒さは加わるが、輪回状又は並行状の誘導溝10の
周囲に浸透領域を形成して、その端部の重ね合せ部で連
続させることができる。
【0014】加えて、誘導溝10の幅を、一定幅でなく
先端部を太くするように形成した場合には(図8参
照)、誘導溝10内のゲ−トからの流入圧が先端部程低
下するから、貯留空間を大きくして、そこに蓄積する圧
力を大きくできるので、先端部の圧力低下を補い、全体
的に均一の浸透領域を形成できる。従って、これは、網
体の面積が比較的大きく、浸透の困難な部分を有する場
合に有効な手段である。
【0015】更に、網糸部3の周囲に形成される枠体2
の枠溝7の空隙から吸引すると、樹脂が拡散方向に引か
れるので、樹脂の流動は一層細部まで進入するようにな
る。斯して、上縦溝8a及び下縦溝9aと上横溝8bの
下横溝9bのキャビテイ内に注入した樹脂は、互いに溶
融して一体化し、縦糸3aと横糸3bとが単一平面で一
体的に結合される。従って、成形後の網体1は、網目が
相互に固定されて圧力等に強い物理的強度を発揮すると
共に、フィルタ−としての網目が均一化し、一定粒度の
異物を篩分けする際等には優れた選別効果を促す。又、
フィルタ−として単一平面なので厚みが薄くなり、液状
物のフィルタ−として使用する場合、乱流を起こす割合
が減少する。
【0016】尚、誘導溝8が途切れた枠体2との領域
は、誘導溝8から上縦溝8a及び下縦溝9aと上横溝8
bの下横溝9bに流入して樹脂が回り込み、比較的ゆっ
くりではあるが、網糸部3を完成させる。これを冷却
後、脱型すると、上記で説明した網体1が得られる。
【0017】次いで、網糸の縦糸と横糸とが上下で非対
称の場合を説明すると、図13に示す如く、金型として
射出成形用の上型12と下型13とに分れた金型を用い
るのは同様であるが、その上型12に、縦糸3a(又は
横糸3bのいずれか一方)を互に並行に数条に形成する
縦溝15a刻設し、次いで、下型13に、上記上型とは
逆に、横糸を形成する横溝15bを刻設する。そして、
この上型12と下型13とを組合せると、上型の縦溝1
5aと下型の横溝15bとが直交状に配設され、その交
差部15cは、互いの溝孔が臨んで、連通状態となるよ
うにする。すると、網溝が縦溝15aと横溝15bとが
上下に分割され、夫々が同一平面上に一方向に並行して
いるので、細径であってもストレ−トな路を抵抗を受け
ることなく進み、即ち、低い圧入力でも末端にまで樹脂
が注入され、比較的低い圧力下での網体の成形が可能と
なる。同時に、縦溝15aと横溝15bに注入された樹
脂は、その交差部15cで出会い、互いに溶融して一体
化し、縦糸3aと横糸3bとが一体的に結合されるの
で、成形後の網体1は、網目が相互に固定されて圧力等
に強い物理的強度を発揮する。
【0018】更に、網体を平面的だけでなく、立体的に
形成する場合を説明すると、金型を上型と下型との間に
入れ子を介在させて3つに分割し、その入れ子の側面に
ゲ−ト部を設け、そこから溶融樹脂を注入する。このと
き、側面ゲ−トへの樹脂の注入は、上型からランナ−を
走らせ、その迂回路から補給する(図示省略)。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上のようで、上記蓄圧及び誘
導作用を発揮する誘導帯を形成したので、通常の成形に
使用する圧力で溶融樹脂を網糸の末端まで注入させるこ
とができ、従来困難視されていた射出成形による網体の
一体成形が、低圧で且つ小規模で可能となるという優れ
た効果を奏する。その成形された網体も、縦糸と横糸と
が一体融合化されて単一平面を形成するので物理強度を
有すると共に、網目が均一化されフィルタ−としての選
別篩効果が向上する等性能的にも優れた機能を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明網体の正面図である。
【図2】本発明網体が断面円形の場合の要部拡大斜視図
である。
【図3】本発明網体が上下非対称で断面台形の場合の要
部拡大斜視図である。
【図4】本発明網体を断面台形とした場合の拡大縦断面
図である。
【図5】本発明網体の誘導帯を渦巻き状に形成した場合
の正面図である。
【図6】本発明網体の誘導帯を輪回状に形成した場合の
正面図である。
【図7】本発明網体の誘導帯を並行状に形成した場合の
正面図である。
【図8】本発明網体の誘導帯の遠隔部を太径に形成した
場合の正面図である。
【図9】本発明網体が立体的な場合の斜視図である。
【図10】本発明の製造に用いる上型と下型を組合せた
状態の右縦断側面図である。
【図11】本発明の製造に用いる上型と下型を組合せた
状態の左縦断側面図である。
【図12】網糸部を流動する状態を模式的に示す部分的
平面図である。
【図13】本発明網体が上下非対称の場合の製造に用い
る上型と下型を組合せた状態の右縦断側面図である。
【図14】本発明網体の誘導帯の機能を説明する為の模
式的側面図で、(A)がゲ−トから樹脂を注入した場
合、(B)が樹脂が満たされた場合、(C)が網糸部へ
樹脂が浸透する場合を夫々示す。
【図15】従来の網体を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 網体 2 枠体 3 網糸部 3a 縦糸 3b 横糸 4 誘導帯 5 上型 6 下型 7 枠溝 8 網溝 8a 上縦溝 8b 上横溝 9a 下縦溝 9b 下横溝 10 誘導溝 11 ゲ−ト 12 上型 13 下型 14 枠溝 15a 縦溝 15b 横溝 15c 交差部 16 誘導溝 17 ゲ−ト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠内に網目を形成するプラスチック製網
    体において、下記の条件を満たす誘導帯を配し、 誘導帯:(a)網糸と連通し、(b)ゲ−トから圧入さ
    れた溶融樹脂を貯留する少なくとも網糸より太径の帯体
    を形成し、(c)その帯体は枠に連通しない蓄圧可能な
    閉鎖状とし、(d)その蓄積圧で連通した網糸に溶融樹
    脂を浸透させる浸透領域を形成する、当該誘導帯との浸
    透領域を端部で重ね合わせて網体を連続させて一体的に
    成型したことを特徴とするプラスチック製の網体。
  2. 【請求項2】 枠内に網目を形成するプラスチック製網
    体において、下記の条件を満たす誘導帯を配し、 誘導帯:(a)網糸と連通し、(b)ゲ−トから圧入さ
    れた溶融樹脂を貯留する少なくとも網糸より太径の帯体
    を形成し、(c)その帯体は枠に連通しない蓄圧可能な
    閉鎖状とし、(d)遠隔部を中心部より太径とし、
    (e)その蓄積圧で連通した網糸に溶融樹脂を浸透させ
    る浸透領域を形成する、当該誘導帯との浸透領域を端部
    で重ね合わせて網体を連続させて一体的に成型したこと
    を特徴とするプラスチック製の網体。
  3. 【請求項3】 枠内に網目を形成するプラスチック製網
    体において、下記の条件を満たす誘導帯を配し、 誘導帯:(a)網糸と連通し、(b)ゲ−トから圧入さ
    れた溶融樹脂を貯留する少なくとも網糸より太径の帯体
    を形成し、(c)その帯体は枠に連通しない蓄圧可能な
    閉鎖状とし、(d)その蓄積圧で連通した網糸に溶融樹
    脂を浸透させる浸透領域を形成する、当該誘導帯から上
    側に縦糸又は横糸のいずれか一方を同一面上に並設し、
    下側にもう一方の縦糸又は横糸を同一面上に並設し、そ
    の交差部を融合一体化させた網糸を浸透させ、当該浸透
    領域を端部で重ね合わせて網体を連続させて一体的に成
    型したことを特徴とするプラスチック製の網体。
  4. 【請求項4】 誘導帯を、網糸部の略中心位置より外側
    に向けて放射状をなすように形成した特許請求の範囲第
    1項ないし3項のうちいずれか1項記載のプラスチック
    製網体。
  5. 【請求項5】 周囲を枠溝で囲い、その内側に網糸を形
    成する網溝を刻み、当該網溝に下記の条件を満たす誘導
    溝を形成した上型を配し、 誘導帯:(a)網溝と連通し、(b)ゲ−トから圧入さ
    れた溶融樹脂を貯留する少なくとも網糸より太径の空間
    を形成し、(c)その空間は枠に連通しない蓄圧可能な
    閉鎖状とし、(d)その蓄積圧で連通した網溝に溶融樹
    脂を浸透させる浸透領域を形成する、上記上型と対称を
    成す下型を配し、当該上型と下型とを組合せ、ゲ−トか
    ら溶融樹脂を注入し、冷却後、脱型して得るプラスチッ
    ク製網体の射出成形による製造方法。
  6. 【請求項6】 周囲を枠溝で囲い、その内側に縦糸又は
    横糸のいずれか一方を形成する縦溝又は横溝を刻んだ網
    溝を形成し、当該網溝に下記の条件を満たす誘導溝を形
    成した上型を配し、 誘導帯:(a)網溝と連通し、(b)ゲ−トから圧入さ
    れた溶融樹脂を貯留する少なくとも網糸より太径の空間
    を形成し、(c)その空間は枠に連通しない蓄圧可能な
    閉鎖状とし、(d)その蓄積圧で連通した網溝に溶融樹
    脂を浸透させる浸透領域を形成する、同様に周囲を枠溝
    で囲い、その内側に上記上型と逆の縦糸又は横糸を形成
    する縦溝又は横溝を刻んだ網溝を形成し、当該網溝に上
    記と同様の条件を満たす誘導溝を形成した下型を配し当
    該上型と下型とを縦溝及び横溝とが交差するよう組合
    せ、ゲ−トから溶融樹脂を注入し、冷却後、脱型して得
    るプラスチック製網体の射出成形による成形方法。
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