JPH0687142A - 光ディスク基板とその射出成形装置および射出成形方法 - Google Patents

光ディスク基板とその射出成形装置および射出成形方法

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JPH0687142A
JPH0687142A JP4238467A JP23846792A JPH0687142A JP H0687142 A JPH0687142 A JP H0687142A JP 4238467 A JP4238467 A JP 4238467A JP 23846792 A JP23846792 A JP 23846792A JP H0687142 A JPH0687142 A JP H0687142A
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JP
Japan
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mold
optical disk
disk substrate
substrate
injection molding
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JP4238467A
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Hiroki Kuramoto
浩樹 蔵本
Masaki Yoshii
正樹 吉井
Yasuo Amano
泰雄 天野
Keiji Takasu
慶治 鷹栖
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • B29C45/47Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using screws
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ディスク基板の射出成形において光学的、
機械的特性に優れた光ディスク基板、特に薄肉の光ディ
スク基板を得る。 【構成】 射出成形装置の射出機構部1および型締機構
部2を、電動サーボモータと油圧とを組み合わせて構成
し、また、離型機構3では、離型空気圧を多段に制御可
能にした。金型4は、微小突出し機構、全面突出し機構
を備え、情報面優先離型が可能な構造となっている。ま
た、薄肉の光ディスク基板を得るため、スタンパの内円
部はテーパにカットされ、光ディスク基板には、スタン
パホルダーの爪跡が現れない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度メモリとして用い
られる情報記録再生可能な光ディスク基板とその射出成
形装置および射出成形方法に係り、特に、小型薄肉の光
ディスク基板とその射出成形装置および射出成形方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク基板の射出成形装置お
よび金型と、これを用いて成形される光ディスク基板お
よびその射出成形方法の概要を、図44および図45を
用いて説明する。
【0003】図44は、従来の光ディスク基板を成形す
るための射出成形装置の概要図である。射出成形装置
は、射出機構部、型締機構部から構成される。射出成形
装置には油圧駆動のものと電動サーボモータ駆動のもの
があるが、ここでは電動サーボモータ駆動のものについ
て、また、型締機構は、トグル式のものについて説明す
る。
【0004】射出機構部は、材料樹脂を供給するための
ホッパー171、スクリューを内蔵し樹脂の計量、可塑
化溶融、射出をするための加熱シリンダ172、スクリ
ューを前進あるいは回転させるための射出用電動サーボ
モータ173およびスクリュー回転用電動サーボモータ
174、動力を伝達するためのボールねじ175および
ボールスプライン176から構成されている。
【0005】一方、型締機構部は、金型を取り付けるた
めの固定ダイプレート177および可動ダイプレート1
78、可動ダイプレート178の摺動ガイドとなるタイ
バー179、型締力を発生させるための型締用電動サー
ボモータ180およびトグル機構部181、成形基板を
離型するためのエジェクト機構部182から構成されて
いる。
【0006】光ディスク基板は、材料樹脂を加熱シリン
ダー172内のスクリューを回転させ、計量するととも
に可塑化溶融し、予め、型締用電動サーボモータ180
により型締された光ディスク基板成形用金型185のキ
ャビティ内に、溶融樹脂を射出用電動サーボモータ17
3でスクリューを前進させ、射出充填することにより形
成される。成形された光ディスク基板は、冷却後離型さ
れ、金型外に取り出される。
【0007】次に、光ディスク基板成形用金型および溶
融樹脂を光ディスク基板成形用金型に射出充填し、形成
された光ディスク基板を取り出すまでの過程を詳細に説
明する。図45は従来の光ディスク基板成形用金型の詳
細を示す断面図である。
【0008】図45において、185は光ディスク基板
成形用金型(以下、金型という)の全体を示したもので
あって、この金型185は射出成形装置の金型取付け用
固定ダイプレートに取付けられる固定型195と可動ダ
イプレートに取付けられる可動型194との割型から構
成され、この可動型194には、光ディスク基板となる
べき溶融樹脂に情報用ピットやグルーブを転写するため
のスタンパ192が内周スタンパホルダー196と外周
スタンパホルダー197とによって取付けられている。
射出成形装置によって加熱溶融された透明樹脂は、それ
よりも低い温度に保持された金型、つまり固定型195
のスプル部198を通って、スタンパ192が設けられ
たキャビティ内に射出充填される。射出充填された加熱
溶融樹脂は、スタンパ192により情報ピットやグルー
ブなどが転写された後に冷却・固化され光ディスク基板
193として成形される。金型185内で冷却された光
ディスク基板193は、金型開きと同時に固定型195
内のエアパス199′にエアを通し、型内へのエア吹出
しによって、先ずミラー面を形成する固定型195から
離型し、スタンパ192が取付けられている可動型19
4側に残る。金型185を全開した後、可動型194側
に設けられているエアパス199からのエアの吹き出し
とエジェクト機構200とを駆動することにより、光デ
ィスク基板193はスタンパ192から離型され金型外
に取り出される。
【0009】図46に、このような従来の射出成形装置
および方法で成形された光ディスク基板の断面図を示
す。図中、153は情報記録(記憶)領域、154は情
報記録領域153に形成されたトラッキング用グルー
ブ、161は中心穴、162は外周端面、165はスタ
ンパホルダーの爪溝である。
【0010】上記した従来の射出成形装置に関するもの
としては、例えば特開昭56-139940に記載されている光
学レコードの射出成型機が知られている。
【0011】また、CD、VDのようなROMディス
ク、DRAWディスク等の光ディスクや光カード等のプ
ラスチック基板の射出成形方法およびそれに用いる金型
に関するものとして、離型時に情報ピットが変形するの
を防止し、転写性能の向上と成形性を改善するために、
金型開きと同時に可動型側のエアエジェクタによるエア
の吹出しを行い、光ディスク基板をスタンパが装着され
た可動型側から先に離型させ、固定型側に残す成形方
法、例えば、特開平1-264822が提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来、上記のような光
ディスク基板として用いられるプラスチック基板は、厚
さが約1.2〜1.5mm、直径が約80〜300mmで、材料として
はアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂を用いるのが一
般的であった。しかし、今後、情報処理装置の小形、薄
形化に伴い、その外部記憶媒体である光ディスクおよび
基板自体も小形化、薄形化(1.0mm以下)の必要があ
る。上記従来技術では、この薄形の光ディスク基板を成
形する上で光学的特性、形状精度、転写性等に対する配
慮が十分になされておらず下記に示す問題点を有してい
た。そこで、それぞれの問題点を解決するための本発明
の目的について以下に説明する。
【0013】(1) 光ディスク基板を成形するための
射出成形装置の射出機構および制御において、油圧機構
による速度制御は、油圧サーボ弁の流量制御により行わ
れていたが、この場合、フィードバックにより制御を行
うため応答が遅れると正確な制御ができないという欠点
があり、また一定の速度制御を行っても多少の速度変動
が生じるという問題があった。また、電動サーボモータ
による圧力制御も、ロードセルからの信号によるフィー
ドバックにより行われていたため、応答性が悪いという
欠点があり、また射出−保圧切替え時に圧力変動が生じ
るという問題があった。
【0014】このように、油圧機構による速度制御およ
び電動サーボモータによる圧力制御には、それぞれ上記
のような欠点があり、油圧機構あるいは電動サーボモー
タそれぞれ単独では速度制御および圧力制御の両方を正
確に行うことができないという問題があった。
【0015】本発明は、射出ユニット部を電動サーボモ
ータと油圧機構を組合わせて構成することにより、射出
速度および保圧力制御の両方を正確に行うことを目的と
しており、また、これにより高精度な光ディスク基板を
提供することを目的としている。
【0016】(2) 光ディスク基板を成形するための
射出成形装置において、油圧機構により金型の開閉およ
び型締を行う場合、金型の開閉を高速かつスムーズに行
え、また小型な装置で大きな型締力を発生することがで
きる。しかし、射出成形した光ディスク基板を冷却後取
り出す際に、金型を開く型開時における油圧による低速
制御が正確に行えず不安定になるという欠点があった。
この型開時に金型に密着した光ディスク基板は、可動型
および固定型の双方に引張られるが、可動型に設けられ
たアンダーカットにより可動型に保持され固定型から離
型する。この時の型開速度が速い場合や不安定である場
合、光ディスク基板は離型時に大きな力を受け変形す
る。そのため、光ディスク基板の離型時の型開は低速か
つ安定に行う必要があり、特に、薄形の光ディスク基板
の成形においては、型開時の正確な低速制御が必要とな
る。油圧機構では油圧シリンダへの油の流量調整により
速度制御を行うが、少量の流量調整を必要とする低速制
御は不安定となり、成形品は離型時に変形し、そのばら
つきも大きくなるという問題があった。
【0017】一方、電動サーボモータにより金型の開閉
および型締を行う場合、金型の開閉時の速度は、モータ
回転数により正確に制御することができる。したがっ
て、型開時の低速制御は正確かつ安定に行うことができ
る。しかし、電動サーボモータにより大きな型締力を出
すためには大出力のモータが必要なため、装置が大きく
なりコストも高くなるという問題があった。また、電動
サーボモータにより金型の開閉を高速で行うと、速度切
替時および停止時のショックが大きく、装置を痛めるた
め高速運転ができないという問題があった。
【0018】本発明は、型締機構部を油圧機構と電動サ
ーボモータとを組合せて構成し、油圧機構で高速な金型
開閉および型締の制御を行い、電動サーボモータで型開
時の低速制御を正確に行うことにより、光ディスク基板
の離型時の変形を防ぎ、さらに高速成形を可能にするこ
とを目的としている。
【0019】(3) 光ディスク基板を金型より離型さ
せる離型装置において、従来は、機械式突出装置の突出
速度を変えて、離型時の成形品の変形を抑えるようにし
ていた。また、離型時のはじめに空気圧により光ディス
ク基板を離型させ、ついで上記機械式の突出を行なう方
法が行われていた。しかし、上記機械式と空気式を併用
する離型装置では、光ディスク基板、特に薄肉の基板の
場合、空気を吹き出した際に空気圧により変形するとい
う問題があった。
【0020】本発明は、上記空気式離型に伴う光ディス
ク基板の変形を防止する射出成形装置を提供することを
目的としている。
【0021】(4) 金型のキャビティ内に射出充填さ
れた樹脂、即ち光ディスク基板が、充分に冷却・固化し
た後に型開きを行い離型が行なわれる従来の射出成形方
法において、型内冷却中に基板は金型(スタンパおよび
ミラー面)と密着しているため、熱収縮を拘束する力を
受け、基板はクリープ的な変形を生じ、複屈折が大きく
なるという問題があった。基板を構成する樹脂として
は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂が使用される
が、とりわけポリカーボネート樹脂の場合に複屈折が大
きく生じる。また、基板の型内冷却中の変形を抑制する
ために、成形後の冷却時間を短くして型開・離型を行う
と、基板の温度が高いため離型時に基板が大きく変形す
るという問題があった。
【0022】本発明は、射出充填後、光ディスク基板を
素早く離型させ型内冷却中の基板の変形を抑えることに
より、複屈折を小さくし、かつ離型時の変形を小さく抑
える成形方法およびその装置を提供することを目的とし
ている。
【0023】(5) 光ディスク基板の射出成形におい
て、金型内に取り付けるスタンパの内径側を押さえる内
周スタンパホルダーの爪の高さは、強度的に0.3mm以下
にすることは難しく、一般に0.3〜0.5mmが普通である。
従来の方式では、この爪の高さ分だけキャビティ厚さが
薄くなっており、成形時に樹脂が射出された際、該爪の
部分でキャビティ間隔が狭くなり、その分樹脂の流れが
制約されていた。これは基板の厚さが1.0mm以下、特
に、0.5mm以下の場合には、爪の高さを例えば0.3mmとす
ると、爪部のキャビティ厚さは0.2mmとなり、樹脂の流
れが悪くなって、光学的歪(複屈折)が大きくなるほ
か、上記基板を変形させたり、回転時の面振れ等に影響
を与えるなど、光ディスク基板としての機械特性を劣化
させるという問題があった。
【0024】また、樹脂の流れをよくするため従来技術
では、前記内周スタンパホルダーの爪部位置の凹部の反
対面(ミラー面)側に凸部を形成した基板もある。この
方式の場合、樹脂の流れは良くなるが基板全体の厚みが
厚くなり薄形の光ディスクには不利である。また、上記
基板の変形により、回転時の面振れ等光ディスク基板と
しての機械特性が劣化するという問題があった。
【0025】本発明は、薄形の光ディスク基板の成形に
おいて、樹脂の流れを良好にすることにより、基板の分
子配向および変形を抑えた光ディスク基板およびその成
形装置を提供することを目的としている。
【0026】(6) 光ディスク基板の離型時におい
て、基板のミラー面が情報面よりも先に離型すると、ス
タンパの突起により、転写された情報ピットが変形する
という問題があった。
【0027】本発明は、光ディスク基板の離型時におい
て、情報面をミラー面より先に離型させることにより、
基板の情報用ピット等の変形を改善した光ディスク基板
およびその成形方法を提供することを目的としている。
【0028】(7) スタンパ面優先離型金型(スタン
パの情報である微小凹凸の転写性を向上させる目的で用
いられる金型)を用いて光ディスク基板を成形する場
合、スタンパ面より密着性の悪いミラー面側に基板を残
す為、光ディスク基板の外径面を形成する外周リングを
ミラー面側にすることが多い。この金型でミラー面から
離型させる際、型開き直前におけるキャビティ内残圧の
内、光ディスク基板の外径面にかかる圧力が場所によっ
て異なっている場合、或いは成形品の外径面の離型抵抗
が場所によって異なっている場合は、エアースリットか
ら供給された圧縮空気が円滑且つ均一に広がらないた
め、中央部のエジェクタリングで成形品を押し出すと
き、特に残圧の大きい場所或いは離型抵抗の大きい場所
で離型遅れを生じ、光ディスク基板に変形が生じ、回転
時の面振れ等光ディスク基板としての機械特性が劣化す
ると言う問題があった。
【0029】また、金型が完全に開いた後に、ミラー面
から基板を離型させる際、可動型中央部付近に設けられ
たエアースリットから圧縮空気を吹き出しながら、機械
的エジェクタロッドを突き出し離型させるが、エジェク
タリングの位置が基板の中心部のみであるため、基板全
体に対して平均に力がかからず、上記基板の反り、回転
時の面振れ等光ディスク基板としての機械特性が劣化す
ると言う問題があった。
【0030】本発明は、光ディスク基板の離型時の変形
を、均一離型を行うことにより小さく抑えることがで
き、機械特性の優れた光ディスク基板を得ることができ
る成形装置を提供することを目的としている。
【0031】(8) 成形された光ディスク基板の取り
出しにおいて、従来はエアースリットから供給された圧
縮空気、及び中央部のエジェクタリングで成形品を押し
出し、基板取り出し装置に基板を受け渡す際、エジェク
タリングの動きと取り出し装置の動きに同期がとれてお
らず、そのため、該基板取り出し装置とエジェクタリン
グの動きの差は、取り出し装置のバネ等で吸収してい
た。しかし、基板の厚さが1.0mm以下、特に、0.5mm以下
の場合には基板の剛性が小さく、取り出しのタイミング
が悪い場合には、取り出し装置のバネ等の基板取り出し
装置とエジェクタリングの動きの差の吸収機構の力にま
け、上記基板が変形し、回転時の面振れ等光ディスク基
板としての機械特性が劣化するという問題があった。
【0032】本発明は、型開後の光ディスク基板の取り
出しにおいて、エジェクタリングの移動開始と取り出し
ロボットの移動開始を同時にし、且つ、移動速度を同じ
にすることにより取り出し時の基板の変形を小さく抑
え、機械特性の優れた光ディスク基板を得ることのでき
る成形装置を提供することを目的としている。
【0033】(9) 従来の光ディスク基板の情報記録
面において、グルーブあるいはピットが形成されている
領域とそれ以外のミラー領域とがあった。これは基板と
スタンパとの離型に関する配慮がされておらず、不均一
離型による離型ムラが生じるという問題があった。つま
り、グルーブあるいはピットが形成されている領域とそ
れ以外のミラー領域では表面粗さが異なり、グルーブあ
るいはピット領域では離型し易く、ミラー領域では離型
しにくい。このため、基板とスタンパとの離型が不均一
となり基板には応力が発生する。この不均一離型による
応力により基板の周方向の複屈折分布のばらつきが大き
くなり、光ディスク基板の重要な特性である収束光レタ
ーデーションが周方向で大きくばらつくという問題があ
り、また基板の変形が大きくなるという問題があった。
【0034】本発明は、光ディスク基板の離型時におけ
る不均一離型を防ぎ、基板に生じる応力を小さくするこ
とを目的とし、これにより基板の複屈折分布のばらつき
を小さくし、さらに基板の変形を少なくすることを目的
としている。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク基板
射出成形装置は、射出成形機の射出ユニット部を電動サ
ーボモータと油圧機構とを組合わせて構成することによ
り、射出速度を電動サーボモータの回転数調整で制御
し、保圧力を油圧機構による油圧サーボ弁の圧力調整で
制御したものである。
【0036】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
射出成形機の型締機構部を油圧機構と電動サーボモータ
とを組合せて構成することにより、油圧機構で高速な金
型開閉および型締を行い、電動サーボモータで型開時の
低速制御を正確に行うものである。
【0037】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
射出成形機の離型機構において空気圧を多段階、または
連続的な制御をするために、複数の圧力制御弁と、上記
各圧力制御弁の出力を切替えるための切替弁とを備える
ようにしたものであり、また、比例電磁弁により上記空
気圧を制御するようにしたものである。さらに、少なく
とも上記成形品離型用の空気圧制御特性を記憶する記憶
装置と、上記空気圧制御特性を修正する演算装置とを備
えるようにしたものである。さらに、複数の上記成形品
離型用の空気圧制御特性を記憶し、その一つを選択し、
必要に応じてこれを修正するようにしたものである。
【0038】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
溶融樹脂をキャビティ内に射出充填し、基板を成形した
後、金型を微小量開いて、基板を可動型および固定型の
両方から離型させた後、金型を全開して基板を金型外に
取り出すようにしたものである。また、射出圧縮成形方
式においては、溶融樹脂をキャビティ内に射出充填して
圧縮成形後、圧縮ラムを微小量後退させ、基板を可動型
および固定型の両方から離型させた後、金型を全開して
基板を金型外に取り出すようにしたものである。即ち、
成形後の型開きを2段階に設定し、全型開きの前に、微
小量の型開きをして、基板を固定型および可動型の両方
から離型し、基板の型内冷却中の変形による複屈折の増
大を抑えると共に、離型時の基板の変形を抑えるように
したものである。
【0039】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
スタンパの厚みを0.5mm〜1.5mmとし、該スタンパの内径
形状を、情報面側の直径が非情報面側の直径より大であ
るようなテーパ形状もしくは段つき形状とし、該テーパ
形状もしくは段つき形状と同じテーパ形状もしくは段つ
き形状を持つ内周スタンパホルダーにてミラーブロック
に固定させたことを特徴とする。また、前記スタンパの
情報が転写された光ディスク基板を成形するようにした
光ディスク基板成形用金型において、前記可動側または
固定側のミラーブロックの外周部に、外周スタンパホル
ダーよりキャビティ側に位置し、且つ、キャビティ側面
で成形品外径面を形成可能な外周リングを設け、該外周
リングに対し前記可動側または固定側のミラーブロック
を型開閉方向に移動可能にし、且つ、該移動ストローク
を前記ディスクの板厚以上とし、光ディスク基板離型
時、該ミラーブロックを外周リングに対し型開閉方向
に、該光ディスク基板の板厚以上移動させ光ディスク基
板の外径部を離型し、その移動速度を制御可能としたも
のである。
【0040】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
基板の離型において、成形金型を全開する前に、まず該
光ディスク基板とスタンパとの均一離型を行い、さらに
成形金型の全開時に基板温度の低下を防止させたもので
ある。
【0041】本発明の光ディスク基板は、情報記録面の
全面にわたってグルーブあるいはピットを形成したもの
である。つまり、情報記録域と同様のグルーブあるいは
ピットを情報記録域外の全領域に形成したものである。
また、スタンパ転写面の全領域にわたってグルーブある
いはピットを形成し、スタンパホルダーに対応する領域
の表面を粗くしたものである。
【0042】
【作用】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、射出
ユニット部を電動サーボモータと油圧機構を組合わせて
構成し、射出速度を電動サーボモータで、また保圧力を
油圧機構で制御することにより射出・保圧過程における
射出速度および保圧力の両方をそれぞれ正確に制御する
ことができ、また射出−保圧切替えをスムーズに行うこ
とができる。
【0043】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
型締機構部を油圧機構と電動サーボモータとを組合せて
構成することにより、金型の高速型開閉および型締を油
圧機構で制御し、型開時の低速制御を電動サーボモータ
で行うことにより、光ディスク基板の変形を防ぐことが
でき、高精度かつ高速な成形を行うことができる。
【0044】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
光ディスク基板の離型を最初は緩やかに行なうので離型
時の変形を少なくする。さらに、従来の良好な離型特性
を記憶し、これを効率よく修正して用いるので最良な離
型制離型御特性が短時間に得られる。
【0045】本発明の光ディスク基板射出成形方法は、
基板を成形した後、金型を微小量開いて、基板を可動型
および固定型の両方から離型することにより、基板の型
内冷却中の変形を抑えたものであり、これにより基板の
複屈折は小さくなり、光学特性の優れた光ディスク基板
が得ることができる。また、金型開き及び圧縮ラム(射
出圧縮成形方式の場合)の後退は、微小量であるため、
基板の可動型および固定型からの離型時の変形を小さく
抑えることができ、形状精度の優れた光ディスク基板が
得られる。
【0046】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
スタンパの厚みを0.5mm〜1.5mmとし、該スタンパの内径
形状を、情報面側の直径が非情報面側の直径より大であ
るようなテーパ形状もしくは段つき形状とし、該テーパ
形状もしくは段つき形状と同じテーパ形状もしくは段つ
き形状を持つ内周スタンパホルダーにてミラーブロック
に固定することにより、スタンパの情報面側よりキャビ
ティ側に爪を出さないでスタンパを固定でき樹脂の流れ
を制限することはない。従って、光学的歪(複屈折)や
上記基板の反り、回転時の面振れ等、光ディスク基板と
しての機械特性を劣化させることはない。
【0047】本発明の光ディスク基板成形金型は、光デ
ィスク基板がミラー面に密着した状態でミラーブロック
全体で光ディスク基板の外径面を離型するため、外径面
の離型抵抗の影響を受けずに外径面の離型ができる。こ
の状態でエアースリットから圧縮空気を吹き出しながら
エジェクタリングを押し出せば、離型抵抗の差が無く基
板の反り、回転時の面振れ等を生じさせることは無い。
さらに、上記ミラーブロックの移動速度を可変制御でき
るようにし、動き始めを遅くすれば、その後の速度を速
くしても基板の反り、回転時の面振れ等を生じさせるこ
とは無く成形サイクル短縮ともなる。
【0048】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
エアースリットから供給された圧縮空気、及び中央部の
エジェクタリングで光ディスク基板を押し出し、該基板
取り出し装置に該基板を受け渡す際、エジェクタリング
の動き出しのタイミングをセンサーで検知し、そのタイ
ミングで取り出し装置を該基板の押し出し速度と等速度
で後退させるようにすれば該基板に力がかからず、該基
板の反り、回転時の面振れ等光ディスク基板としての機
械特性が劣化するということはない。
【0049】本発明の光ディスク基板射出成形装置は、
型開き開始と同時に、スタンパの情報転写面と光ディス
ク基板の情報面とが低応力状態で離型するので、熱収縮
による残留応力に起因する情報ピットの転写不良を完全
に排除でき、情報ピット形状の優れた光ディスク基板が
得られる。
【0050】本発明の光ディスク基板は、情報記録面の
全面にわたってグルーブあるいはピットを形成すること
にとより、基板の表面粗さは全面にわたって同一とな
る。これによって基板とスタンパとの離型時の離型力は
均一となり、基板とスタンパはスムーズな均一離型が達
成される。そして、グルーブあるいはピット領域とミラ
ー領域が存在する場合のように不均一離型が起こり、基
板の周方向の複屈折分布が大きくばらついたり、基板が
変形したりすることがなく、特性の良好な光ディスク基
板を得ることができる。
【0051】
【実施例】図1は、本発明の実施例について、それぞれ
の機構の特徴を概略的に説明したものである。本発明の
射出成形装置の特徴として、電動サーボモータ・油圧複
合射出機構部1、電動サーボモータ・油圧複合型締機構
および二段型開機構部2、離型空気圧制御機構部3が挙
げられる。また、光ディスク基板成形用金型4の特徴と
しては、微小突出し機構、薄肉基板成形機構、情報面優
先離型機構が挙げられる。以下、それぞれの機構の実施
例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0052】図2は、本発明の電動サーボモータ・油圧
複合射出機構部1の第一の実施例で、射出成形装置の射
出ユニット部の概略図を示したものである。射出ユニッ
ト部は、スクリュー5、電動サーボモータ6、油圧シリ
ンダ7、油圧ピストン8、ボールねじ9、ボールナット
10、歯車11および連結部品から構成される。本実施
例ではスクリュー5と油圧シリンダ7が連結し、油圧ピ
ストン8とボールねじ9およびボールナット10が連結
した構造となっている。射出過程におけるスクリュー5
の前進は、電動サーボモータ6の回転を歯車11を通し
てボールねじ9に伝え、ボールナット10およびこれに
連結した油圧ピストン8を前進させる。ここでは、ボー
ルねじ9を回転させているが、ボールナット10を回転
させる構造としてもよい。この時、油圧シリンダ7内の
油の流出を止めることにより、油圧シリンダ7およびそ
れに連結したスクリュー5が前進する。そして、射出−
保圧切替え位置で電動サーボモータ6の回転を止め、そ
の後の保圧過程では油圧機構つまり油圧シリンダ7への
油の流出入により保圧力の調整を行う。保圧力の制御
は、油圧源12からの油を油圧サーボ弁13を通して圧
力調整により行う。このように射出過程では、スクリュ
ー5の前進速度つまり射出速度を電動サーボモータ6の
回転数調整により制御し、保圧過程では保圧力を油圧機
構の圧力調整により制御する。これにより、射出速度お
よび保圧力を正確に制御することができ、また射出−保
圧切替えをスムーズに行うことができる。
【0053】図3は、本発明の電動サーボモータ・油圧
複合射出機構部1の第2の実施例で、射出成形装置の射
出ユニット部の概略図である。本実施例ではスクリュー
5と油圧ピストン8が連結し、油圧シリンダ7とボール
ねじ9、ボールナット10が連結した構造となってい
る。射出過程におけるスクリュー5の前進は電動サーボ
モータ6の回転を歯車11を通してボールねじ9に伝
え、ボールナット10およびこれに連結した油圧シリン
ダ7を前進させる。ここでは、ボールねじ9を回転させ
ているが、ボールナット10を回転させる構造としても
よい。この時、油圧シリンダ7内の油の流出を止めるこ
とにより、油圧ピストン8およびそれに連結したスクリ
ュー5が前進する。そして、射出−保圧切替え位置で電
動サーボモータ6の回転を止め、その後の保圧過程では
油圧機構つまり油圧シリンダ7への油の流出入により保
圧力の調整を行う。保圧力の制御は油圧源12からの油
を油圧サーボ弁13を通して圧力調整により行う。この
ように射出過程では、スクリュー5の前進速度つまり射
出速度を電動サーボモータ6の回転数調整により制御
し、保圧過程では保圧力を油圧機構の圧力調整により制
御する。
【0054】図4は、本発明の電動サーボモータ・油圧
複合射出機構部1の第3の実施例で、射出成形装置の射
出ユニット部の概略図である。射出ユニット部は、スク
リュー5と油圧ピストン8およびボールねじ9、ボール
ナット10が連結した構造となっている。そして、ボー
ルねじ9、ボールナット10がスライドできるようにそ
の外周部にスプライン14が設けられている。射出過程
におけるスクリュー5の前進は、電動サーボモータ6の
回転を歯車11を通してボールねじ9に伝え、ボールナ
ット10を前進させることによりこれと連結した油圧ピ
ストン8およびスクリュー5が前進する。ここでは、ボ
ールねじ9を回転させているが、ボールナット10を回
転させる構造としてもよい。この時、油圧シリンダ7内
の油はバイパス状態にしておく。そして、射出−保圧切
替え位置で電動サーボモータ6の回転を止め、その後の
保圧過程では、油圧機構つまり油圧シリンダ7への油の
流出入により保圧力の調整を行う。保圧力の制御は、油
圧源12からの油を油圧サーボ弁13を通して圧力調整
により行う。この時、油圧機構により圧力調整を行う
と、油圧ピストン8およびスクリュー5は前後し、これ
に伴いボールねじ9、ボールナット10がスプライン1
4によりスライドする。このように射出過程では、スク
リュー5の前進速度つまり射出速度を電動サーボモータ
6の回転数調整により制御し、保圧過程では保圧力を油
圧機構の圧力調整により制御する。
【0055】以上、3種類の実施例について述べたが、
上記したように射出ユニット部を電動サーボモータ6と
油圧機構とを組合わせて構成し、射出速度を電動サーボ
モータ6で、また保圧力を油圧機構で制御することによ
り、射出・保圧過程における射出速度および保圧力の両
方をそれぞれ正確に制御することができ、また射出−保
圧切替えをスムーズに行うことができる。
【0056】図5は、本発明の電動サーボモータ・油圧
複合型締機構部2の第1の実施例で、射出成形装置の直
圧式型締機構部の概略図を示したものである。型締機構
部は、油圧シリンダ15、油圧ピストン16、電動サー
ボモータ17、ボールねじ18、ボールナット19、歯
車20、可動盤21、固定盤22、タイバー23および
連結部品から構成され、可動盤21、固定盤22に可動
型24、固定型25がそれぞれ取付けられる。本実施例
では油圧ピストン16とボールナット19が連結し、ボ
ールねじ18と可動盤21が連結した構造となってい
る。成形過程において、油圧シリンダ15へ油圧源26
から制御弁27を通した油の流入により、油圧ピストン
16と一体となっている可動盤21を前進させて金型を
閉じ、油圧力により型締を行う。射出−冷却過程を経て
成形品が成形され、これを取り出すために型開が行われ
る。この型開は、電動サーボモータ17の回転を歯車2
0を通してボールナット19に伝え、ボールねじ18に
連結した可動盤21を低速で移動させることにより行わ
れる。この時、油圧シリンダ15内の油圧力により油圧
ピストン16が動かないように制御する。ここでは、ボ
ールナット19を回転させているが、ボールねじ18を
回転させる構造としてもよい。この時の型開速度は、電
動サーボモータ17の回転数調整により行われるため、
低速制御も正確かつ安定に行うことができる。そして、
成形品が固定型25から離型した後、油圧シリンダ15
へ油圧源26から制御弁27を通した油の流入により、
可動盤21および可動型24の移動を高速で行い、型開
きを完了させ成形品の取り出しを行う。このように、型
締機構部を油圧機構と電動サーボモータ17との組合せ
により構成し、油圧機構で金型の高速な開閉および型締
の制御を行い、電動サーボモータ17の回転数調整によ
り型開時の低速制御を行う。これにより、離型時の成形
品の変形を防ぐことができ、また安定な高速成形を行う
ことができる。
【0057】図6は、本発明の電動サ−ボモ−タ・油圧
複合型締機構部2の第2の実施例で、射出成形装置のト
グル式型締機構部の概略図である。型締機構部は、油圧
シリンダ15、油圧ピストン16、クロスヘッドリンク
28、前部トグルリンク29、後部トグルリンク30か
らなるトグル機構部、電動サーボモータ17、ボールね
じ18、ボールナット19、歯車20、可動盤21、固
定盤22、タイバー23および連結部品から構成され、
可動盤21、固定盤22に可動型24、固定型25がそ
れぞれ取付けられる。本実施例では、トグル機構とボー
ルナット19が連結し、ボールねじ18と可動盤21が
連結した構造となっている。成形過程において、油圧シ
リンダ15へ油圧源26から制御弁27を通した油の流
入により、油圧ピストン16およびこれに連結したクロ
スヘッドリンク28が前進させられ、前部トグルリンク
29および後部トグルリンク30が伸びてトグル機構と
一体となっている可動盤21が前進して金型が閉じる。
前部および後部のトグルリンク29,30が伸びきると
同時にタイバー23が伸びるように調整することによ
り、その弾性回復力で型締を行う。射出−冷却過程を経
て光デイスク基板が成形され、これを取り出すために型
開が行われる。この型開は電動サーボモータ17の回転
を歯車20を通してボールナット19に伝え、ボールね
じ18に連結した可動盤21を低速で移動させることに
より行われる。ここでは、ボールナット19を回転させ
ているが、ボールねじ18を回転させる構造としてもよ
い。この時の型開速度は、電動サーボモータ17の回転
数調整により行われるため、低速制御も正確かつ安定に
行うことができる。そして、光ディスク基板が固定型2
5から離型した後、油圧シリンダ15へ油圧源26から
制御弁27を通した油の流入により、前記伸びきった前
部および後部のトグルリンク29,30をゆるめ、可動
盤21および可動型24の移動を高速で行い、型開きを
完了させて光ディスク基板の取り出しを行う。
【0058】以上、2種類の実施例について述べたが、
上記したように型締機構部を、油圧機構と電動サーボモ
ータとの組合せにより構成し、油圧機構で金型の高速な
開閉および型締の制御を行い、電動サーボモータの回転
数調整により、光ディスク基板が離型する型開時の低速
制御を正確かつ安定に行うことにより、離型時の光ディ
スク基板の変形を防ぐことができ、また安定な高速成形
を行うことが可能になる。
【0059】図7は、本発明の離型空気圧制御機構によ
り離型用空気圧を多段に切替え、光ディスク基板の変形
を防止する射出成形装置の一実施例を示す図である。図
7においては、便宜上、上記空気圧を2段に切替える場
合を示している。また、図7は射出成形が終わり可動盤
31bに固定された可動型32bが光ディスク基板38
を保持したまま、固定盤31aに固定された固定型32
aから離れた状態を表わしている。可動型32bの内部
には、成形された光ディスク基板38を離型させるため
の空気吹き出し孔33が設けられ、これに本発明の空気
圧制御装置が接続される。空気吹き出し孔33は、光デ
ィスク基板38の背面の形状精度があまり問題にならな
い部分、例えば、光ディスク基板38の記録面を外れた
部分に設けられる。空気は空気源34より二手に分けら
れ、それぞれ圧力制御弁35aおよび35bにより所定
の圧力に設定され、切替弁36aおよび36bを介して
合流し、切替弁37を介して空気吹き出し孔33に供給
される。制御装置39はその内部にタイマ装置を備え、
光ディスク基板38に対する成形サイクルのシーケンス
に応じて切替弁37を制御し、空気の供給開始、停止制
御、ならびに切替弁36aと36bを制御して空気圧の
切替え制御を行なう。
【0060】光ディスク基板38の変形を抑えるには、
図8に示すように、始めは低い空気圧を加えて静かに離
型を開始させ、その後、空気圧を高めるようにする。前
記図7の場合は空気圧は2段階に切替えられるので、空
気圧は図8にAで示すように変化する。また、前記制御
装置39は記憶装置を備え、上記成形サイクルのシーケ
ンスや、光ディスク基板38に対する最適な離型条件を
記憶し、成形サイクルのシーケンスに応じてその記憶内
容を読みだし、各切替弁36a,36bおよび37等の
切替えタイミングを設定し、さらに必要に応じて各圧力
制御弁35a,35b等の圧力を設定する。図7に示す
流量計40や圧力計41等は上記離型条件を決定する際
に役立つ。一般に上記成形の条件は、経験を参考にして
何回かの思考を重ねた上で決定される。このような場
合、必要に応じて前記制御装置39内の記憶装置に、上
記経験から得ている典型的な離型パターンを記憶させる
ようにする。作業者は成形品の形状その他に応じた上記
離型パターンの中の一つを選定し、思考結果をみて必要
に応じてこれを若干修正し、最適な離型条件として設定
するようにする。
【0061】図9は、上記の制御を行なう本発明の実施
例を示すものである。離型条件の設定に際し、まず、制
御装置39内の記憶装置42が記憶する複数の離型パタ
ーンの中の一つを選定する。それによりタイマ装置44
が動作し、駆動回路43を介して圧力制御弁35a,3
5bの圧力値がそれぞれ設定される。次いで各切替弁3
6a、36b、37等が順次駆動される。作業者は光デ
ィスク基板38の離型結果を見て、他の離型パターンに
切替えるか、或いは上記選定した離型パターンの各圧力
切替えタイミングや各圧力値、その他の条件を修正する
ようにする。このため、制御装置39は、上記修正条件
の入力手段と上記修正結果を記憶するメモリ領域とを備
えている。
【0062】図10は、上記空気圧を前記のような段階
的ではなく連続的に変化させて離型を行う本発明の実施
例を示す図である。タイマ装置44からの指令により、
記憶装置42は図8にBで示すような連続的に変化する
圧力基準値を発生して比較器45に送る。比較器45は
上記圧力基準値を圧力検出器46が検出する出力圧力値
と比較し、比例電磁弁47を駆動する。この結果、比例
電磁弁47は上記図8の特性Bに従う圧力を生成する。
【0063】図11は、本発明の光ディスク基板成形用
金型における微小突出し機構を具体化した金型の第1の
実施例の断面図で、光ディスク基板38を射出成形した
後、金型51を微小量Δd開いた状態を示したものであ
る。ポリカーボネート樹脂から成る光ディスク基板38
は、図面を省略した射出成形機から加熱溶融した樹脂
を、可動型54,固定型55を閉じて成るキャビティ内
にスプル部58を通して射出充填することにより形成さ
れる。この際、可動側54に内周スタンパホルダー56
および外周スタンパホルダー57で保持されたスタンパ
52の表面に形成された情報ピットあるいはトラックが
光ディスク基板38に転写される。射出充填により光デ
ィスク基板38が形成された後、基板温度が十分に高い
うちに金型を微小量Δd開き、その状態で一定時間(例
えば、約10秒)保持する。
【0064】前記微小量Δdの金型開きの要領は、可動
型54および固定型55内に設けられたエアエジェクト
用エアパス59、59′よりエアを型内に吹出し、さら
に、可動型54および固定型55に設けた微小突出し機
構61,61′により、光ディスク基板38を可動型5
4のスタンパ面および固定型55のミラー面からそれぞ
れ離型する。この微小突出しは油圧により行われる。本
実施例では金型の微小開き量△dを100μmとした
が、開き量によっては基板の変形に影響を与えるためそ
れを考慮に入れて決める必要がある。また、微小突出し
機構61,61′の突出し量は、ここでは等間隔にそれ
ぞれ50μmとしたが、金型の微小開き量△dに対応さ
せて調節する必要がある。また、金型の微小開き量△d
は、変位計62によってその量を検知し、射出成形機の
型締機構を制御することにより正確に行うことができ
る。
【0065】ところで、金型51の微小量開きのタイミ
ングは、射出・保圧工程終了後、光ディスク基板38へ
のピットおよびグルーブの転写が損なわれない範囲内で
なるべく早く、つまり、できるだけ高温状態で開くこと
が望ましい。また、エアパス59、59′からのエアの
吹出しおよび微小突出し機構61,61′の突出しタイ
ミングは、金型51の微小量開きと同時が望ましいが、
可動型54側の微小突出しを固定型55側のそれよりも
僅かに遅らせてもよい。また、エアパス59、59′を
通して型内に吹出すエアは、温度調節された熱風(10
0〜140℃)を用いたほうがよい。
【0066】上記のようにして金型51の微小量開きが
行われた後、金型51を全開し、光ディスク基板38は
エジェクト機構60により突出され、外周スタンパホル
ダー57の内接面から外れて取出し機等により型外に取
り出される。この金型全開時に光ディスク基板38を可
動型54側に持ってくるために、可動型54側の微小突
出し機構61の光ディスク基板38との接触部に、アン
ダーカットや段差を設けたり、表面を粗くしたりしても
よい。この場合、光ディスク基板38にはアンダーカッ
ト跡あるいは段差などが現れるが、情報ピット等が形成
される領域外であるため光ディスク基板38の性能には
何らの影響も与えない。
【0067】また、金型51を微小量開くために射出成
形装置には型開閉制御機構において、金型51を微小量
開いたところで一時停止させ、光ディスク基板38が金
型51から離型した後、金型51を全開できる二段型開
制御機構が備わっている。
【0068】このように、射出充填後、基板温度が高い
うちに金型51を微小量△d開いて、可動型54および
固定型55から光ディスク基板38を離型することによ
り、基板の型内冷却中の変形が抑制され、この変形によ
り生じる基板の複屈折を小さく抑えることができる。さ
らに、離型時の基板の変形を微小量に抑えることができ
る。
【0069】次に、図12に示す金型断面図により微小
突出し機構金型における第2の実施例を説明する。先の
第1の実施例と同様にして、溶融樹脂をキャビティ内に
射出充填し、光ディスク基板38を成形した後、図示の
ように金型51を微小量△d=100μm開き、微小突
出し機構61,61′およびエアパス59,59′から
のエアの吹出しにより、光ディスク基板38を可動型5
4および固定型55から離型する。本実施例における微
小突出し機構61,61′は、リンク機構70,70′
を介してピン戻し63,63′と連結されており、金型
51が微小量開くことによりスプリング64,64′に
より一定の微小量△d突出される機構と成なっている。
このため、光ディスク基板38は、金型51が微小量開
くと同時に、微小突出し機構61,61′により可動型
54および固定型55から離型される。そして、光ディ
スク基板38の全面が可動型54および固定型55から
離型した後、金型51を全開し、光ディスク基板38
は、外周スタンパホルダー57によりその外周が支持さ
れて可動型54側に残り、さらに、エジェクト機構60
により突出されて、外周スタンパホルダー57の内接面
から外れて型外に取り出される構成になっている。この
例では、微小突出し機構61,61′が、第1の実施例
の油圧機構の代わりに金型51内でスプリング64,6
4′によって駆動され、突出し量もリンク機構70,7
0′が配設されている間隙幅によりストロークが規制さ
れる構成となるため、単純な機構にすることができる。
【0070】次に、図13に示す金型断面図により微小
突出し機構金型における第3の実施例を説明する。この
場合も前記第1の実施例と同様にして、溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、光ディスク基板38を成形した
後、図示のように金型51を微小量△d=100μm開
き、可動型54側はエジェクト機構60の微小突出しお
よびエアパス59からのエア吹出しにより、また固定型
55側は、油圧による微小突出し機構61′およびエア
パス59′からのエアの吹出しにより、光ディスク基板
38を可動型54および固定型55から離型させる。そ
して、光ディスク基板38の全面が可動型54および固
定型55から離型した後、金型51を全開する。このと
き光ディスク基板38は、外周スタンパホルダー57に
よってその外周が支持されて可動型54側に残り、エジ
ェクト機構60をさらに突き出すことにより、外周スタ
ンパホルダー57の内接面から外れて型外に取り出され
る構成になっている。ここで可動型54側の微小突出し
は、2段階に動作する構成と成なっているエジェクト機
構60により行われるため、射出成形機のエジェクタ機
構を段階的に微小量突出し制御できるようにする必要が
ある。この際、エジェクタの突出しを電動サーボモータ
を使って駆動させることも可能であり、より正確な微小
突出し制御を行うことができる。また、この例では固定
型55側の微小突出しを図示のように図11と同様に油
圧により行っているが、図12の第2の実施例のように
スプリング機構により微小量突出しを行うようにしても
よい。
【0071】次に、図14に示す金型断面図により微小
突出し機構金型における第4の実施例を説明する。この
場合も前記第1の実施例と同様にして、溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、光ディスク基板38を成形した
後、図示のように金型51を微小量△d=100μm開
き、図11の場合と同様に油圧による微小突出し機構6
1,61′およびエアパス59,59′からのエアの吹
出しにより、光ディスク基板38を可動型54及び固定
型55から離型する。この際、図14の円内に拡大して
示すように、固定型55側の光ディスク基板38の外周
部にアンダーカット65を設けることにより、金型の微
小開きの際に、可動型54側を優先的に離型させるよう
にする。これは、光ディスク基板38とスタンパ52と
の密着力が、固定型55のミラー面の密着力より強く、
光ディスク基板38が可動型54と離型しにくいため、
光ディスク基板38の固定型55側の外周部にアンダー
カット65を設けることにより、可動型54側を優先的
に離型させるようにしたものである。そして、この光デ
ィスク基板38のアンダーカット65は、固定型55側
の鏡面部の外周に設けたアンダーカット形成用突起部6
5aにより成形時に形成されるが、固定型55からの微
小突出し機構61′およびエアパス59′からのエアの
吹出しにより、光ディスク基板38を固定型55から離
型させられる程度の抵抗を有する大きさがよい。また、
アンダーカット65は、光ディスク基板38の情報ピッ
ト形成領域外であれば、全周にわたって設けても、ある
いは部分的に設けてもよい。したがって、この方法によ
り形成された光ディスク基板38には、上記したアンダ
ーカット65跡が現われる。
【0072】次に、図15に示す金型断面図により微小
突出し機構金型における第5の実施例を説明する。この
場合も前記第1の実施例と同様にして、溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、光ディスク基板38を成形した
後、図示のように金型51を微小量△d=100μm開
き、図11の場合と同様に油圧による微小突出し機構6
1,61′およびエアパス59,59′からのエアの吹
出しにより、光ディスク基板38を可動型54および固
定型55から離型する。この際、図15の円内に拡大し
て示すように、固定型55側の光ディスク基板38の外
周部には前記図14の場合と同様にアンダーカット65
が設られており、金型51を微小量開いた際に、光ディ
スク基板38の外周部は可動型54側が優先的に離型す
る構成となっている。そして、その後、固定型55側の
成形された光ディスク基板38の外周部近傍に設けられ
た油圧駆動される微小突出し機構66の突出しにより、
固定型55側の光ディスク基板38の外周部が離型す
る。これは、前記第4の実施例と同様に、可動型54側
を優先的に離型させるために設けたアンダーカット65
により、光ディスク基板38と可動型54とを離型させ
た後、光ディスク基板38の外周部を固定型55との離
型を確実に行うために、固定型55の外周部に微小突出
し機構66を設けたものである。この外周部のアンダー
カット形成用突起部65aおよび微小突出し機構66
は、光ディスク基板38の情報ピット形成領域外の位置
に設ける必要があることは云うまでもない。そして、こ
の方法で形成された光ディスク基板38の外周部には、
アンダーカット65跡および微小突出し機構66の跡
(例えば、ピン跡)が現われる。
【0073】次に、図16に示す金型断面図により微小
突出し機構金型における第6の実施例を説明する。この
場合も前記第1の実施例と同様にして、溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、成形された光ディスク基板38
の外周端67が、固定型55の外周リング68に接する
構造の金型において、光ディスク基板38が成形された
後、図示のように金型51を微小量△d=100μm開
き、図11の場合と同様に、微小突出し機構61,6
1′およびエアパス59,59′からのエアの吹出しに
より、光ディスク基板38を可動型54および固定型5
5から離型する。この場合、図16の円内に拡大して示
すように、成形時に外周リング68の一端に設けられた
切欠部68aにより、光ディスク基板38の外周端面6
7に形成された突起69によって金型51が微小量開い
た際に、光ディスク基板38の外周部は可動型54側が
優先的に離型する構成となっている。この突起69の作
用効果は、前記図14に示す第4の実施例で説明したも
のと同様である。
【0074】次に、図17に示す金型断面図により微小
突出し機構金型における第7の実施例を説明する。この
場合も前記第1の実施例と同様にして、溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、光ディスク基板38を成形した
後、図示のように金型51を微小量△d=100μm開
き、図13に示す第3の実施例と同様に、可動型54側
はエジェクト機構60の段階的に駆動する微小突出し機
構およびエアパス59からのエアの吹出しにより、ま
た、固定型55側は、微小突出し機構61′およびエア
エジェクト用エアパス59′からのエアの吹出しによ
り、光ディスク基板38を可動型54および固定型55
から離型させる。本実施例においては、固定型55側の
微小突出しを、図に示すように、射出成形機の固定ダイ
プレート80に備え付けられた電動サーボモータ71に
よってボールナット72を回転させ、この回転によりボ
ールナット72と組み合うボールねじ73の先端部に設
けた突出し棒74を突出すことにより行う。このよう
に、電動サーボモータ71を用いることにより微小突出
し機構61′の制御を正確に行うことができる。
【0075】次に、図18に示す金型断面図により微小
突出し機構金型における第8の実施例を説明する。本実
施例は、圧縮成形機能を有する金型51に関するもの
で、この場合も前記第1の実施例と同様にして溶融樹脂
を、可動型54,固定型55を閉じてなるキャビティ内
に射出充填し、その後、油圧圧縮シリンダ75と圧縮ラ
ム76とを有する圧縮機構によってこの樹脂を圧縮成形
する。光ディスク基板38を成形した後に油圧圧縮シリ
ンダ75の油圧を低減し、固定型55内に設けたリター
ン油圧シリンダ77によって、圧縮ラム76を前記各実
施例の微小開き量△dに相当する微小量分(例えば、5
0〜100μm)だけ後退させる。この後退量は、変位
計62によって検知し制御する。
【0076】そして、この微小量の後退と同時あるいは
後に、油圧による微小突出し機構61,61′およびエ
アエジェクト用エアパス59,59′からのエアの吹出
しにより光ディスク基板38を可動型54および固定型
55から離型する。そして、光ディスク基板38の全面
が可動型54および固定型55から離型した後に、金型
51を全開し、エジェクト機構60により光ディスク基
板38が型外に取り出される。ここで、圧縮ラム76の
微小後退量は、基板の変形に影響を与えるためそれを考
慮に入れ、また、光ディスク基板38を完全に離型でき
る範囲に設定する必要がある。一方、微小突出し機構6
1,61′の突出し量は、圧縮ラム76の微小後退量に
対応させて調節する必要がある。ここでは、微小突出し
機構61,61′は油圧により行なっているが、前記第
3の実施例のように可動型54側は、段階的に駆動する
エジェクト機構60を使って微小突出しを行なってもよ
い。また、固定型55側も前記第7の実施例のように電
動サーボモータを用いて微小突出し機構の制御を行なっ
てもよい。
【0077】このように、溶融樹脂を射出充填し、圧縮
した後、基板温度が高いうちに圧縮ラム76を微小後退
させ、可動型54および固定型55から光ディスク基板
38を離型することにより、基板の型内冷却中の変形が
抑制され、この変形により生じる基板の複屈折を小さく
抑えることができる。さらに、離型時の基板の変形を微
小量に抑えることができる。
【0078】図19は、固定型側にスタンパを設置した
場合の本発明の一実施例を示す薄肉光ディスク基板成形
用金型の概念的断面図である。図19に示す金型は、一
対の金型部分である可動型81と固定型82とで構成さ
れ、固定型82には固定ミラーブロック92が設置さ
れ、該固定ミラーブロック92の表面にはスタンパ84
が、その外周を外周スタンパホルダー87により、ま
た、その内周を内周スタンパホルダー85によりそれぞ
れ取り付けられている。そして、固定ミラーブロック9
2の中心にはスプルーブッシュ93が設置されている。
【0079】可動型81には可動ミラーブロック86が
型開閉方向に移動可能なように設置され、その外周には
成形基板の外径部を形成する外周リング91が可動型8
1に固定されている。可動ミラーブロック86の内周に
は、該内周側に向かって順にまずエジェクタリング88
が設けられ、該エジェクタリング88の内周側にはスリ
ーブ97が設けられ、さらに該スリーブ97の内側には
ゲートカットパンチ94が設けられており、ゲートカッ
トパンチ94の中心部にはエジェクタピン95が設けら
れている。また、エジェクタリング88には位置センサ
ー98が設けられており、エジェクタリング88の移動
開始時が検知できる。本金型のスタンパ情報面84a、
可動ミラーブロック86、外周リング91でキャビティ
83を形成している。
【0080】図20は、上記金型におけるスタンパ84
の取付け方法を示す拡大断面図である。図において、ス
タンパ84はその厚みを0.6mmとし、その内周側は、ス
タンパ84の情報面84a側が、非情報面84b側より
大径になるようにテーパ角度45゜のテーパ形状とした。
また、内周スタンパホルダー85は、その爪部85aを
スタンパ84の内周部と同一テーパ形状(テーパ角度45
゜)とし、その爪部85aの高さを0.6mmとして固定ミ
ラーブロック92に固定した。このような形状にするこ
とにより、爪部85aがスタンパ情報面84aよりキャ
ビティ83側にくることがなく、従って、樹脂の流れを
損なうこと無く樹脂を鋳込むことができる効果を有す
る。
【0081】本実施例ではスタンパ84の厚みを0.6mm
としたが、0.5mmから1.5mmの範囲で同様の取付け方法が
可能である。当然のことながら前記厚みは、薄い方がス
タンパ84の製作も簡単で、スタンパ情報面84aの温
度制御の面からも有利であるが、スタンパ84の固定強
度からすれば0.5mm程度が限界となる。また、成形基板
の外径が大きくなれば、スタンパ84の取付け強度も大
きくする必要があるが、スタンパ84の製作コストが高
くなり、また、厚くするとスタンパ84の製作が困難と
なる。一般に、スタンパは、ガラス原盤の上にニッケル
メッキして作られるが、メッキ厚が厚くなるとメッキし
たときの応力歪が大きくなり、ガラス原盤からはがれて
しまう。実験の結果、直径300mmの場合、厚さは1.5mmが
限度であり、一方、前記テーパ角度は、スタンパ84の
厚みと爪部85aの強度との関係から、20゜〜70゜の範
囲で適当にとることができる。
【0082】つぎに、図21は、上記金型においてスタ
ンパの取付け方法の他の実施例を示す拡大断面図であ
る。本実施例におけるスタンパ84´の厚みは、前記図
20に示す実施例と同様に、0.5mmから1.5mmである。ス
タンパ84´の内周側は、スタンパ情報面84a側が非
情報面84b側より大径になる段つき形状に形成されて
いる。また、内周スタンパホルダ85´は、その爪部8
5a´をスタンパ84´の内周部の段つき形状と同じ段
つきとし、爪部85a´の高さが情報面84a側の段厚
より僅かに小さくなるようにして固定ミラーブロック9
2に固定した。このような形状にすることにより、爪部
85a´は、スタンパ情報面84aよりキャビティ83
側になることがなく、前記実施例と同様な効果を得るこ
とが可能である。
【0083】上記した本発明の金型を用いて成形された
光ディスク基板の実施例を、図22および図23に示
す。図22(a),図23(a)は光ディスク基板の一
部切断斜視図、図22(b)は図22(a)のA部拡大
断面図、図23(b)は図23(a)のA部拡大断面図
である。図において、光ディスク基板101は、情報記
憶領域102に情報ピットおよびグルーブ103を形成
した情報面101aと、この裏面のミラー面101bと
を有するが、光ディスク基板101は図22(b)に示
すように、情報面101aのスタンパ転写領域104
と、内周スタンパホルダー転写領域105の境界領域に
対応する部分が連続した平面107であるか、あるいは
図23(b)に示すように、その境界領域が0.2mm以下
の段差108となっている。従来の光ディスク基板の厚
さは1.2mmであり、これを薄肉化するためには内周スタ
ンパホルダーの爪部を改良する必要があるが、本発明の
光ディスク基板101は、上記した金型で成形すること
により、従来の光ディスク基板の厚さ1.2mmに対し、そ
の厚さを0.1〜0.8mmの薄肉基板として成形することが可
能であり、薄型光ディスクとして、例えば、光ディスク
インカードなどに用いることができる。また、本発明に
よる金型を用いて成形された光ディスク基板は、情報面
がスタンパ転写領域104と内周スタンパホルダー転写
領域105に対応する領域のみから成り、またミラー面
101bにエジェクタスリーブに対応する領域106が
あることを特徴としている。
【0084】本発明における薄肉光ディスク基板成形用
金型の他の実施例を前記図19および図24ないし図2
7を参照して説明する。図19は本発明による金型の全
体を示す断面図、図24は成形後型開き直後の可動型を
示す断面図、図25、26は本発明による方法で離型し
た場合の状態を示す可動型の断面図、図27は本発明に
依らない方法で離型した場合の成形基板の状態を示す可
動型の断面図である。
【0085】図19において、金型の固定型82を成形
機(図には示さず)の固定ダイプレートに、可動型81
を可動ダイプレートに取付け、型締め後、溶融樹脂をス
プルーブッシュ93を介してキャビティ83内に鋳込み
固化させる。固化した成形基板は、型開き時にスプルー
ブシュ93と内周スタンパホルダー85の隙間等から圧
縮空気を吹き出し、又スリーブ97とエジェクタリング
88との隙間等から真空吸引しながら型開きを行う。こ
れにより、キャビティ83内で成形された光ディスク基
板101が、固定型82から吹き出される圧縮空気、可
動型81の真空吸引力、可動型81に設置された外周リ
ング91と成形基板の外径面との離型抵抗等を介して、
成形された光ディスク基板101は固定型82から離脱
させられ、可動型81側に残留保持されて型開きされ
る。
【0086】図24に、型開き直後の可動型81及び成
形光ディスク基板101の状態を示す。この状態で可動
ミラーブロック86、エジェクタリング88、スリーブ
97、ゲートカットパンチ94、エジェクタピン95を
同時に固定型方向に移動させる。移動距離は、少なくと
も成形光ディスク基板101の板厚以上である。本実施
例では板厚は0.5mmであるが、他の板厚も考慮して移動
距離は1.5mmとした。移動方法については特に規定しな
いが、従来技術を応用すれば充分実現可能である。例え
ば、射出成形装置に駆動源を設け可動型81を駆動させ
る。駆動源は、油圧、電動モータ等である。
【0087】図25に、上記移動後の可動型81及び成
形光ディスク基板101の状態を示す。このようにする
ことで成形光ディスク基板101の外径面101hが外
周リング91から成形光ディスク基板101に応力をか
けないで離型することができる。次に、可動ミラーブロ
ック86を動かさないでエジェクタリング88及びエジ
ェクタピン95を同時に固定型方向に移動させる。この
際、スリーブ97とエジェクタリング88の間から圧縮
空気を吹き付けながら行えばさらに良い。
【0088】図26に、上記移動後の可動型81及び成
形光ディスク基板101の状態を示す。エジェクタリン
グ88及びエジェクタピン95を同時に移動させること
で、成形光ディスク基板101のミラー面101bは可
動側ミラーブロック86から離型する。このような方法
で離型すれば、このミラー面101bと可動側ミラーブ
ロック86との密着性はそれほど大きくなくて離れ易
く、成形光ディスク基板101を変形が無く離型でき、
チルト、面振れ共充分要求を満足するような光ディスク
基板が成形された。
【0089】図27に、前記可動側ミラーブロック86
を移動させないで、エジェクタリング88及びエジェク
タピン95を同時に移動させた実験時の離型状態を示
す。可動ミラーブロック86を移動させないでエジェク
タリング88及びエジェクタピン95を移動させると、
型開き直前におけるキャビティ内残圧の内、成形品の外
径面101hにかかる圧力が場所によって異なってい
る、或いは成形品の外径面101hの離型抵抗が場所に
よって異なっているので、離型抵抗の大きい場所で離型
遅れを生じ、成形光ディスク基板101に変形が発生
し、基板のそり、回転時の面振れ等光ディスク基板とし
ての機械特性が劣化した。
【0090】図28は、本発明の薄肉光ディスク基板成
形用金型の型開き後の離型状態を示す可動型81の他の
実施例の断面図である。図中、図19,図24ないし2
6と同符号のものは同じものを示す。本実施例では、前
記可動側ミラーブロックを、内周側ブロック86aと外
周側ブロック86bとの径方向に分割された2つの割型
からなる可動側ミラーブロック86Aとし、外周側ブロ
ック86bをキャビティ内周部のエジェクタリングリン
グ88と同期して型開閉方向に移動可能にし、成形光デ
ィスク基板101の離型時に、外周側ブロック86bと
エジェクタリング88を同期させ、型開閉方向に同時に
移動させて成形光ディスク基板101を取り出すように
した。
【0091】こうすることにより、成形光ディスク基板
101は、その内周部101cと外周部101dとが同
時に離型されるため、前記図26に示す実施例の場合に
比べてより変形を少なく離型させることができた。但
し、この場合には、可動側ミラーブロック86Aを割型
にしたための筋状の痕が、光ディスク基板101のミラ
ー面101bに残るので、割型の位置は、光ディスク基
板101の情報領域を除いた範囲とすることが望まし
い。
【0092】図29は、本発明の薄肉光ディスク基板成
形用金型の型開き後の離型状態を示す可動型81のさら
に他の実施例の断面図である。図中、図19,図24な
いし26と同符号のものは同じものを示す。前記図19
において、樹脂を鋳込んだ後、ゲートカットパンチ94
を固定型82方向に移動させ、成形光ディスク基板10
1に中央穴を明けるが、この中央穴を明けた場合の可動
型の状態を図29に示す。図29は、型開き後、離型の
ために、エジェクタピン95を移動させた時の状態を示
したものである。この中央穴101eを空けた場合、離
型時にスプルー部101fと光ディスク基板101gを
別々にするため、エジェクタピン95をエジェクタリン
グ88より先に移動させる。
【0093】次にエジェクタリング88を移動させるの
であるが、従来は、射出成形装置側からのエジェクタ動
作は一つであるため、金型構造でストロークの遅れをも
たせエジェクタピン95とエジェクタリング88とを順
に移動させていた。また一方、成形基板取り出し装置
(図には示さず)のタイミングは、エジェクト開始、つ
まりエジェクタピン95の移動開始でとっていたため、
実際の光ディスク基板101gの離型とタイミングをと
るのが困難であった。従って、光ディスク基板101g
に基板取り出し装置の力がかかり光ディスク基板101
gを変形させることがあった。そこで、エジェクタリン
グ88に移動開始を検知する位置センサー98を設置
し、このタイミングと同期させて基板取り出し装置の移
動をするようにした。また、成形基板取り出し装置の移
動速度を、金型のエジェクタ速度に合わせて離型動作を
させた。こうすることにより光ディスク基板101gに
基板取り出し装置の力がかからず、変形の無い光ディス
ク基板101gを取り出すことが可能である。
【0094】つぎに、本発明における情報面優先離型金
型に係る第1の実施例を以下に述べる。まず、光ディス
ク基板について説明する。
【0095】図30は、本発明の光ディスク基板の一実
施例を示す斜視図、図31は図30の要部拡大断面図で
ある。この光ディスク基板131は、情報記憶領域13
7に情報ピット135を形成した情報面132と、この
裏側にミラー面133を有するものであって、前記ミラ
ー面133に、情報面132の情報記憶域137を除い
た領域と対向する領域138,139に、特に内周部に
は凹部140を、外周部には凸部141を形成したもの
である。
【0096】図32は、光ディスク基板の他の実施例の
要部拡大断面図である。この光ディスク基板131は、
ミラー面133に、情報面132の情報記憶領域137
を除いた領域と対向する領域138,139に、特に内
周部に内周スタンパホルダーの爪跡の凹部142と同様
の凹溝143を、該ホルダーの爪部に対向する位置に形
成し、外周部には凸部141を形成したものである。内
周部に形成した凹溝143は、図30に示したように、
光ディスク基板131を固定型の方に残すように作用す
るばかりではなく、光ディスク基板131を形成するキ
ャビティを、スタンパ側(可動型側)とミラー面積(固
定型側)の対称性を確保することができ、溶融樹脂の流
動充填の対称性・成形圧力負荷の均一性を得ることがで
き、光ディスク基板の形状精度の向上、例えば、反り
(チルト)の低減が可能となる利点がある。
【0097】前記内周部に形成した凹部140の形状お
よび外周部に形成した凸部141の形状については、
ディスク基板の情報面とスタンパとの密着力より、前記
ミラー面の凹部および凸部による樹脂喰付き力が大きく
なること。前記ミラー面の凹部および凸部による樹脂
喰い付き力が過剰になってミラー面との離型が困難にな
らないこと。また、残留応力により、前記凹部および凸
部の変形くずれなどがないこと。さらに、基板の光学歪
に悪影響を及ぼさないこと。前記凹部および凸部によ
る成形時のエア残留が生じることから、シルバーストリ
ークなどが生じないことなどを考慮して定める必要があ
る。
【0098】このようにして構成した光ディスク基板1
31は、情報ピット135の形状が損なわれないで成形
・離型できる。その理由を図33ないし図36により説
明する。
【0099】図において、光ディスク基板131のミラ
ー(固定型123側)となる側に、内周凹部140、外
周凸部141を設けているので、この部分に樹脂が収縮
しようとする力が働く。このため、成形型の型開き時に
は、成形された樹脂、即ち光ディスク基板131は、成
形型の固定型123側に残留すると同時に、ほぼ全面同
時にスタンパ122から離型する。そのため、外気等に
よる光ディスク基板の収縮によって、転写したピットや
グルーブの変形をきたさないようなスタンパ122から
の離型を実現することができる。3.5″の光ディスク基
板の成形・離型においては、光ディスク基板の径が小さ
いことから5.25″の光ディスク基板より面剛性が大き
く、変形しにくい。そのため、ミラー面の内周部凹部1
40のみで、基板全面を同時にスタンパ122より離型
することが可能である。
【0100】図33〜図35に示す実施例は、光ディス
ク基板成形金型120のうち、可動型124にスタンパ
122を設置した場合のものである。このように、スタ
ンパ122を内周スタンパホルダー125および外周ス
タンパホルダー126により可動型124に取付け、型
開時に可動型124内の突出し機構127を前進させ、
固定型123側に成形された光ディスク基板131を残
留させる成形方法では、光ディスク基板131を型外に
取出すために固定型123内の突出し機構128と取出
しロボットを使用する場合、該ロボットとの位置関係が
常に一定で安定しているため、光ディスク基板131を
可動型124側に残留させる場合に比べて、安定した成
形が可能となる利点を有している。
【0101】一方、図36に示すように、スタンパ12
2を固定型123側に設け、可動型124にてミラー面
を形成する成形方法においても、上述したように、ミラ
ー面側に凹部140および凸部141を設ける構成にす
ると、型開きと同時に、スタンパ122と光ディスク基
板131とを最初に離型することができ、転写したピッ
トの変形がない光ディスク基板を得ることができる。こ
の場合、光ディスク基板131の可動型124からの離
型において、可動型124内に設けられた突出し機構1
27を利用できる利点がある。
【0102】また、光ディスク基板131のミラー面1
33の外周部に、凸部141を設けることにより、成形
取出し後の光ディスク基板131の積み重ねストック法
において、光ディスク基板間のスペーサを不要とし、且
つ、光ディスク使用および保管時においては、ミラー面
133の保護が可能となる。
【0103】つぎに、図37、図38により本発明にお
ける情報面優先離型金型に係る第2の実施例を以下に説
明する。図37に示す光ディスク基板成形用金型におい
て、加熱溶融した樹脂を、固定型123、可動型124
を閉じて成るキャビティ内に鋳込む。固定型123は光
ディスク基板131のミラー面を形成するもので、固定
型123には、光ディスク基板131を真空吸引し、且
つ該基板をエアエジェクトするためのエアパス129,
129′および突出し機構128が設けられている。そ
して、可動型124には、スタンパ122が、内周スタ
ンパホルダー125および外周スタンパホルダー126
によって取付けられている。
【0104】鋳込まれた溶融樹脂が固化・冷却し、光デ
ィスク基板131が形成された後に、光ディスク基板1
31をエアパス129,129′を通して真空吸引す
る。しかる後に、前記成形金型を開く。その際、図38
に示すように、光ディスク基板131は、前記真空吸引
により固定型123側に残ると同時に、スタンパ122
との離型を型開きと同時に基板全面にわたって行うこと
ができる。成形型全開後、固定型123内に設けた突出
し機構128および上記した真空エアパスとして用いた
エアパス129,129′を離型エアパスとして用い、
エアを吹出すことによって、固定型123より離型した
光デイスク基板131を成形金型より取り出す。
【0105】図39、図40に前記金型により成形され
た光ディスク基板131を示す。光ディスク基板131
は、情報面132の情報記憶領域137を除いた領域と
対向する領域138および139に、成形された光ディ
スク基板131を金型内で真空吸着するための約10μm
程度の吸引エアパス隙間跡144を有したものである。
吸引エアパス隙間跡144は、図39に示すように、内
周部および外周部にリング状を呈している。また、図4
0に示すように、円形ピンによる吸引エアパス隙間跡1
44′であっても良い。
【0106】このようにして成形・離型される光ディス
ク基板は、型開きによる冷却をさけることができる。そ
のため、基板の収縮残留応力に起因する情報ピットの変
形のない光ディスク基板を得ることができる。
【0107】図41は、本発明における情報面の全面に
わたってグル−ブを形成された光ディスク基板の一実施
例の断面斜視図を示す。光ディスク基板151の情報記
録面152には、情報記録領域153にトラッキング用
グルーブ(案内溝)154が、そして、情報記録領域外
156に情報記録領域153と同様のグルーブ157が
形成されている。ここで、情報記録領域153のグルー
ブ154と情報記録領域外156のグルーブ157との
間には、2つの領域を区別するためにグルーブのない境
界領域158が2〜数μmの幅で設けられている。情報
記録領域外156のグルーブ157は、離型むら防止の
ために情報記録領域153のグルーブ154と深さ,幅
およびその間隙が等しいほうがよい。また、グルーブ1
57は、光ディスク基板151の外周端面162から中
心穴161まで基板全面にわたって形成される。本実施
例の光ディスク基板151は、基板全面にわたってグル
−ブが形成されるようにスタンパをカッティングし、こ
のスタンパを用いて成形することにより、作製すること
ができる。
【0108】図42は、本発明における情報面の全面に
わたってピットを形成された光ディスク基板の一実施例
を示す断面斜視図である。光ディスク基板151の情報
記録面152には、情報記録領域153に情報信号用の
ピット159が、そして、情報記録領域外156に情報
記録領域153と同様なピット160が形成されてい
る。ここで、情報記録領域153のピット159と情報
記録領域外156のピット160との間には、2つの領
域を区別するためにピットのない境界領域158が2〜
数μmの幅で設けられている。情報記録領域外156の
ピット160は、離型むら防止のために情報記録領域1
53のピット159と深さ,幅および長さが等しいほう
がよい。また、ピット160は光ディスク基板151の
外周端面162から中心穴161まで基板全面にわたっ
て形成される。本実施例の光ディスク基板151は、基
板全面にわたってピットが形成するようにスタンパをカ
ッティングし、このスタンパを用いて成形することによ
り作製することができる。
【0109】射出成形による光ディスク基板の成形にお
いては、スタンパホルダーによりスタンパを金型に取付
けるが、光ディスク基板の情報記録面の全面にわたって
グルーブを形成するためには、スタンパの表面と同様な
突起をスタンパホルダーの表面にも形成しなくてはなら
ない。そこで、次に、スタンパホルダーの表面に突起を
形成する方法について説明する。
【0110】光ディスク基板の情報記録面に対応するス
タンパホルダー表面に、Ni系のめっきを施す。このめ
っき層の厚さは、0.2μm以上であればよい。そして、
めっき層をバイトにより切削し、同心円状に溝を刻むこ
とにより、これに対応して突起が形成される。この突起
の寸法は、スタンパの突起と同じ寸法となるように形成
する。このように、スタンパホルダー表面に突起を形成
することにより、これに対応した光ディスク基板の領域
にグルーブが形成される。
【0111】また、スタンパホルダーの表面をグルーブ
と同等の表面粗さ、つまり、0.1μmRmaxに粗くしても
よい。これは、スタンパホルダーの表面を研磨すること
により可能であり、突起を形成した場合と同じ効果があ
る。このように射出成形法による光ディスク基板におい
て、情報記録面の全面にわたってグルーブを形成するこ
とができる。
【0112】図43は、スタンパホルダーの表面に突起
を形成して成形された本発明の実施例における光ディス
ク基板の断面図である。情報記録領域153にトラッキ
ング用グルーブ154が形成され、情報記録領域外15
6に情報記録領域153と同様のグルーブ157が形成
されている。そして、グルーブ157の外周部は、外周
端面162まで、また内周部は、内周スタンパホルダー
の爪跡凹部165までスタンパ転写領域の全領域にわた
って形成されている。さらに、スタンパホルダー部分に
対応する領域163にも、スタンパ転写領域のグルーブ
154,157と同様のグルーブ164が形成されてい
る。このように基板の情報記録面の全面にわたってグル
ーブが形成される。
【0113】
【発明の効果】本発明は、射出成形装置の射出ユニット
部を、電動サーボモータと油圧機構との組合せにより構
成し、射出速度を電動サーボモータで、また保圧力を油
圧サーボで制御したものである。これにより、射出速度
および保圧力を正確に制御でき、また、射出−保圧切替
えをスムーズに行うことができる。
【0114】また、本発明は、射出成形装置の型締機構
部を、油圧機構と電動サーボモータとの組合せにより構
成し、油圧機構で高速な金型開閉および型締の制御を行
い、電動サーボモータで型開時の低速制御を行ったもの
である。これにより、光ディスク基板が離型する型開時
の低速制御を、正確かつ安定に行え、離型時の成形品の
変形を防ぐことができ、また、安定な高速成形を行うこ
とができる。
【0115】また、本発明による離型時の空気圧制御を
適用すると、光ディスク基板を金型より離型させる際に
発生する成形品の変形を少なくすることができる。さら
に、空気圧を多段に切替えるシーケンスまたは連続的に
制御する離型工程を記憶し、必要に応じてこれを修正す
ることにより、上記光ディスク基板の変形量を、効率よ
く最小にし、形状精度を向上させることができる。
【0116】また、本発明の光ディスク基板の成形方法
及びその製造装置によれば、溶融樹脂を射出充填して基
板を成形した後、基板温度が高いうちに、金型を微小量
開き、基板をその両方の金型(可動型及び固定型)から
離型することにより、型内での基板の変形が抑制され、
所期の目的通りの優れた光ディスク基板を得ることがで
きた。また、基板温度が高くても金型を微少量しか開か
ないので、基板の変形を小さく抑えることが可能であ
る。。
【0117】また、本発明によれば、非常に薄形(t=0.
3〜0.5mm)の光ディスクができ、厚さ1.3mmの光ディス
クインカードに適用できる。また、この光ディスク基板
は、情報面側に凹部を有しない、つまり、キャビティ部
に薄くなるところが無いため、樹脂の流れがよく、光学
的歪(複屈折)や基板の反り、回転時の面振れ等光方式
ディスク基板としての機械特性の優れた光ディスク基板
を得ることができる。また、ミラーブロック全体で基板
の外径部分を離型でき、さらに離型初期の速度を小さく
できるので、基板に基板外径部分の離型力アンバランス
による力がかからず光学的歪(複屈折)や基板の反り、
回転時の面振れ等光方式ディスク基板としての機械特性
の優れた光ディスク基板を得ることができる。また、光
ディスク基板を離型するときは、内周側および外周側を
同時にバランスよく離型できるので、光学的歪(複屈
折)や基板の反り、回転時の面振れ等光方式ディスク基
板としての機械特性の優れた光ディスク基板を得ること
ができる。さらに、エジェクタの開始時、速度を基板取
り出し装置と同期させることができるので、基板に取り
出し装置からの無理な力がかからず、光学的歪(複屈
折)や基板の反り、回転時の面振れ等の光ディスク基板
としての機械特性の優れた光ディスク基板を得ることが
できる。
【0118】また、本発明によれば、光ディスク基板成
形において、スタンパからの情報用ピット,トラッキン
グ用ピットやグルーブなどの転写精度を向上させること
ができ、情報読み取り時のクロストーク,トラッキング
時の誤差を極めて少なくできる効果がある。
【0119】また、本発明は光ディスク基板の情報記録
面の全面にわたってグルーブあるいはピットを形成した
ものであり、これにより基板とスタンパとの離型が均一
に行われ、基板の周方向の複屈折のバラツキを小さく抑
えることができ、また基板の変形を少なくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク基板射出成形装置の全体概要図であ
る。
【図2】射出成形装置の射出ユニット部の概略図であ
る。
【図3】射出成形装置の射出ユニット部の概略図であ
る。
【図4】射出成形装置の射出ユニット部の概略図であ
る。
【図5】射出成形装置の直圧式型締機構部の概略図であ
る。
【図6】射出成形装置のトグル式型締機構部の概略図で
ある。
【図7】離型空気圧多段制御機構を備えた射出成形装置
の説明図
【図8】離型空気圧力特性図である。
【図9】離型空気圧多段制御機構を備えた射出成形装置
の説明図である。
【図10】離型空気圧多段制御機構を備えた射出成形装
置の説明図である。
【図11】光ディスク基板成形用金型の第1の実施例の
断面図である。
【図12】光ディスク基板成形用金型の第2の実施例の
断面図である。
【図13】光ディスク基板成形用金型の第3の実施例の
断面図である。
【図14】光ディスク基板成形用金型の第4の実施例の
断面図である。
【図15】光ディスク基板成形用金型の第5の実施例の
断面図である。
【図16】光ディスク基板成形用金型の第6の実施例の
断面図である。
【図17】光ディスク基板成形用金型の第7の実施例の
断面図である。
【図18】光ディスク基板成形用金型の第8の実施例の
断面図である。
【図19】薄肉光ディスク基板成形用金型の一実施例を
示す縦断面図である。
【図20】図19におけるスタンパの取付け方法の一実
施例を示す拡大断面図である。
【図21】スタンパの取付け方法の他の実施例を示す拡
大断面図である。
【図22】本発明の光ディスク基板の一部切断斜視図で
ある。
【図23】本発明の光ディスク基板の一部切断斜視図で
ある。
【図24】型開き直後の可動型を示す断面図である。
【図25】離型状態を示す可動型断面図である。
【図26】離型状態を示す可動型断面図である。
【図27】離型状態を示す可動型断面図である。
【図28】離型状態を示す可動型断面図である。
【図29】離型状態を示す可動型断面図である。
【図30】本発明の実施例を示す光ディスク基板の一部
切断斜視図である。
【図31】本発明の実施例を示す光ディスク基板の断面
図である。
【図32】本発明の実施例を示す光ディスク基板の断面
図である。
【図33】本発明の実施例の成形状態を示す断面図であ
る。
【図34】本発明の実施例における可動型離型状態を示
す断面図である。
【図35】本発明の実施例における固定型離型状態を示
す断面図である。
【図36】本発明の実施例の離型状態を示す断面図であ
る。
【図37】本発明の実施例の成形状態を示す断面図であ
る。
【図38】本発明の実施例の離型状態を示す断面図であ
る。
【図39】本発明の実施例を示す光ディスク基板の斜視
図である。
【図40】本発明の実施例を示す光ディスク基板の斜視
図である。
【図41】本発明の実施例の光ディスク基板の一部を示
す斜視図である。
【図42】本発明の実施例の光ディスク基板の一部を示
す斜視図である。
【図43】本発明の実施例を示す光ディスク基板の断面
図である。
【図44】従来の光ディスク基板射出成形装置の全体概
要図である。
【図45】従来の光ディスク基板成形用金型の断面図で
ある。
【図46】従来の光ディスク基板の断面図である。
【符号の説明】
1…電動サーボモータ・油圧複合射出機構部、2…電動
サーボモータ・油圧複合型締機構および二段型開機構
部、3…離型空気圧制御機構部、4,51…光ディスク
基板成形用金型、6,17…電動サーボモータ、7,15
…油圧シリンダ、13…油圧サーボ弁、14…スプライ
ン、21…可動盤、22…固定盤、23…タイバー、2
4…可動型、25…固定型、27…制御弁、28…クロ
スヘッドリンク、29…前部トグルリンク、30…後部
トグルリンク、35a,35b…圧力制御弁、36a,3
6b,37…切替弁、38…光ディスク基板、39…制
御装置、42…記憶装置、43…駆動回路、44…タイ
マ装置、47…比例電磁弁、52…スタンパ、56…内
周スタンパホルダー、57…外周スタンパホルダー、5
8…スプル部、59,59′…エアエジェクト用エアパ
ス、60…エジェクト機構、61,61′,66…微小突
出し機構、62…変位計、63,63′…戻しピン、6
4,64′…スプリング、65…アンダーカット、65
a…アンダーカット形成用突起部、68…外周リング、
69…突起、70,70′…リンク機構、74…突出し
棒、75…油圧圧縮シリンダ、76…圧縮ラム、77…
リターン油圧シリンダ、83…キャビティ、84…スタ
ンパ、84a…スタンパ情報面、84b…非情報面、8
5a,85c…内周スタンパホルダー爪部、86,86
A…可動ミラーブロック、88…エジェクタリング、9
2…固定ミラーブロック、93…スプルーブッシュ、9
4…ゲートカットパンチ、95…エジェクタピン、97
…スリーブ、101a…情報面、101b…ミラー面、
101e…中央穴、101f…スプルー部、102,1
37…情報記憶領域、103…情報ピットおよびグルー
ブ、104…スタンパ転写領域、105…内周スタンパ
ホルダー転写領域、106…エジェクタスリーブに対応
する領域、107…連続した平面、108…段差、12
7,128…突出し機構、135,159…情報ピット、
138,139…情報記憶域を除いた領域と対向する領
域、140…内周部の凹部、141…外周部の凸部、1
42,165…内周スタンパホルダー爪跡凹部、143
…凹溝、144,144′…吸引エアパス隙間跡、15
2…情報記録面、154…トラッキング用グルーブ、1
56…情報記録域外、157,164…グルーブ、15
8…境界領域、160…ピット、161…中心穴、16
3…スタンパホルダー部分に対応する領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 3/70 A 7525−5D 7/24 531 E 7215−5D 7/26 521 7215−5D // B29L 17:00 4F (72)発明者 鷹栖 慶治 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク基板成形用の射出成形装置に
    おいて、射出ユニット部が電動サーボモータと油圧機構
    との組合せにより構成され、射出速度を電動サーボモー
    タで制御し、保圧力を油圧機構で制御することを特徴と
    する光ディスク基板の射出成形装置。
  2. 【請求項2】 光ディスク基板成形用の射出成形装置に
    おいて、型締機構部を油圧機構と電動サーボモータとの
    組合せにより構成し、油圧機構で高速な金型開閉および
    型締の制御を行い、電動サーボモータで型開時の低速制
    御を行うことを特徴とする光ディスク基板の射出成形装
    置。
  3. 【請求項3】 空気圧により光ディスク基板を金型より
    離型せしめる光ディスク基板の射出成形装置において、
    上記空気圧を多段階、または連続的に制御する空気圧制
    御装置を備えたことを特徴とする光ディスク基板の射出
    成形装置。
  4. 【請求項4】 上記空気圧制御装置が、複数の圧力制御
    弁と、上記各圧力制御弁の出力を切替るための切替弁と
    を備えた請求項3記載の光ディスク基板の射出成形装
    置。
  5. 【請求項5】 上記空気圧制御装置が、上記空気圧を制
    御する比例電磁弁を備えた請求項3記載の光ディスク基
    板の射出成形装置。
  6. 【請求項6】 上記空気圧制御装置が、少なくとも上記
    光ディスク基板離型用の空気圧制御特性を記憶する記憶
    装置と、上記空気圧制御特性を修正する演算装置とを備
    えた請求項4または5記載の光ディスク基板の射出成形
    装置。
  7. 【請求項7】 上記空気圧制御装置が、少なくとも複数
    の上記光ディスク基板離型用の空気圧制御特性を記憶す
    る記憶装置と、上記複数の空気圧制御特性の一つを選択
    する選択手段と、上記空気圧制御特性を修正する演算装
    置とを備えた請求項4または5記載の光ディスク基板の
    射出成形装置。
  8. 【請求項8】 可動型と固定型とからなる割型金型と、
    この金型を型閉めして形成されるキャビティ内へ溶融樹
    脂を射出充填し、光ディスク基板を成形する方法におい
    て、前記溶融樹脂をキャビティ内に射出充填後、前記金
    型を微小量開いて、光ディスク基板を可動型および固定
    型の両方から離型させる第1の型開き工程と、次いで前
    記金型を全開して光ディスク基板を金型外に取り出す第
    2の型開き工程とから成る2段階の型開き工程を有して
    成ることを特徴とする光ディスク基板の射出成形方法。
  9. 【請求項9】 可動型と固定型とからなる割型金型と、
    この金型を型閉めして形成されるキャビティ内へ溶融樹
    脂を射出充填した後、さらに前記樹脂を圧縮して射出圧
    縮成形法により光ディスク基板を成形する方法におい
    て、前記溶融樹脂を圧縮成形したのち、この樹脂を圧縮
    するための圧縮ラムを微小量後退させて、光ディスク基
    板を可動型および固定型の両方から離型させる工程と、
    次いで前記金型を全開して光ディスク基板を金型外に取
    り出す工程とを有して成ることを特徴とする光ディスク
    基板の射出成形方法。
  10. 【請求項10】 上記金型を微小量開く第1の型開き工
    程において、型開き量を200μm以下として成る請求
    項8記載の光ディスク基板の射出成形方法。
  11. 【請求項11】 上記圧縮ラムを微小量後退させて光デ
    ィスク基板を可動型および固定型の両方から離型させる
    工程において、圧縮ラムの後退量を200μm以下とし
    て成る請求項9記載の光ディスク基板の射出成形方法。
  12. 【請求項12】 可動型と固定型とから成る割型金型
    と、この金型を型閉めして形成されるキャビティ内へ溶
    融樹脂を射出充填し、この溶融樹脂を基板に成形する手
    段と、前記金型を型開きして前記基板を金型外に取り出
    す手段とを具備して成る光ディスク基板の射出成形装置
    において、前記溶融樹脂をキャビティ内に射出充填後、
    前記金型を微小量開いて、基板を可動型および固定型の
    両方から離型させる第1の型開き手段と、前記金型を全
    開して基板を金型外に取り出す第2の型開き手段とを有
    して成る割型金型を備えたことを特徴とする光ディスク
    基板の射出成形装置。
  13. 【請求項13】 可動型と固定型とから成る割型金型
    と、この金型を型閉めして形成されるキャビティ内へ溶
    融樹脂を射出充填し、この溶融樹脂を基板に成形する手
    段と、前記金型を型開きして前記基板を金型外に取り出
    す手段とを具備して成る光ディスク基板の射出成形装置
    において、前記溶融樹脂をキャビティ内に射出充填後、
    前記金型を微小量開いて、基板を可動型及び固定型の両
    方から離型させる第1の型開き手段と、前記金型を全開
    して基板を金型外に取り出す第2の型開き手段とを有す
    る型開機構を備えたことを特徴とする光ディスク基板の
    射出成形装置。
  14. 【請求項14】 可動型と固定型とから成る割型金型
    と、この金型を型閉めして形成されるキャビティ内へ溶
    融樹脂を射出充填し、さらに前記樹脂を圧縮して射出圧
    縮成形する手段と、前記金型を型開きして前記基板を金
    型外に取り出す手段とを具備して成る光ディスク基板の
    射出成形装置において、前記溶融樹脂を圧縮成形したの
    ち、この樹脂を圧縮するための圧縮ラムを微小量後退さ
    せ、前記基板を可動型及び固定型の両方から離型させる
    手段と、前記金型を全開して基板を金型外に取り出す型
    開き手段とを有して成る割型金型の射出圧縮成形機を備
    えたことを特徴とする光ディスク基板射出成形装置。
  15. 【請求項15】 上記可動型及び固定型内に、微小突出
    し機構を配設して成る請求項12または14記載の光デ
    ィスク基板の射出成形装置。
  16. 【請求項16】 上記金型に、センサーによる型開き量
    を検出する手段を配設し、微小量の型開きを制御し得る
    ように成した請求項12または14記載の光ディスク基
    板の射出成形装置。
  17. 【請求項17】 上記金型に、エジェクタ機構を備える
    と共に、これを微小量突出し制御できる手段を具備して
    成る請求項12または14記載の光ディスク基板の射出
    成形装置。
  18. 【請求項18】 情報転写面に情報ピットを形成してな
    るスタンパを具備したものであって、可動型と固定型と
    を型閉めして形成されるキャビティ内へ溶融樹脂を鋳込
    み、この樹脂へ前記スタンパの情報ピットを転写するこ
    とにより、光ディスク基板を成形することができる金型
    を有する光ディスク基板の射出成形装置において、スタ
    ンパの内径側形状を、情報面側の直径が非情報面側の直
    径より大であるスタンパを具備した金型を有することを
    特徴とする光ディスク基板の射出成形装置。
  19. 【請求項19】 スタンパの厚さが、0.5mm〜1.5mmの範
    囲のスタンパを具備した金型を有する請求項18記載の
    光ディスク基板射出成形装置。
  20. 【請求項20】 固定側または可動側のいずれかの側の
    ミラーブロックに、スタンパの内径側を内周スタンパホ
    ルダーで固定し、且つ、外径側を外周スタンパホルダー
    で固定し、前記固定側または可動側のミラーブロック
    と、該ミラーブロックと対向する可動側または固定側の
    ミラーブロックとを、型締めしてキャビティを形成し、
    該キャビティ内に樹脂材料を射出することにより、前記
    スタンパの情報が転写された光ディスク基板を成形する
    ことができる金型を有する光ディスク基板の射出成形装
    置において、前記可動側または固定側のミラーブロック
    の外周部に、外周スタンパホルダーによりキャビティ側
    に位置し、且つ、キャビティ側面で成形品外径面を形成
    可能な外周リングを設け、該外周リングに対し前記可動
    側または固定側のミラーブロックを型開閉方向に移動可
    能にし、且つ、該移動ストロークを前記光ディスク基板
    の板厚以上とした金型を有することを特徴とする光ディ
    スク基板の射出成形装置。
  21. 【請求項21】 可動側または固定側のミラーブロック
    の移動制御には圧力の他、速度制御を可能とした請求項
    18または20記載の光ディスク基板の射出成形装置。
  22. 【請求項22】 情報記憶領域に情報ピットおよびグル
    ーブを形成した情報面と、この裏面のミラー面とを有す
    る光ディスク基板において、情報記憶領域以外の領域が
    連続した平面であることを特徴とする光ディスク基板。
  23. 【請求項23】 情報記憶領域に情報ピットおよびグル
    ーブを形成した情報面と、この裏面のミラー面とを有す
    る光ディスク基板において、情報面のスタンパ領域と内
    周スタンパホルダーの境界領域に対応する部分が連続し
    た平面であるか、あるいは0.2mm以下の段差となってい
    ることを特徴とする光ディスク基板。
  24. 【請求項24】 可動側または固定側のミラーブロック
    を、成形される光ディスク基板の板厚以上外周リングに
    対して型開閉方向に移動させ、成形光ディスク基板の外
    径部を離型することを特徴とする光ディスク基板の射出
    成形方法。
  25. 【請求項25】 エジェクタリングの移動開始と取り出
    しロボットの移動開始とを同時にし、且つ、移動速度を
    同じにして前記光ディスク基板を取り出すことを特徴と
    する光ディスク基板の射出成形装置。
  26. 【請求項26】 情報ピットやトラッキングピットある
    いはトラッキンググルーブを有する情報面と、この裏面
    にミラー面とを有する光ディスク基板において、情報面
    の情報記憶領域を除いた領域と対向するミラー面の領域
    に、凹部もしくは、凸部を形成したことを特徴とする光
    ディスク基板。
  27. 【請求項27】 情報ピットやトラッキングピットある
    いはトラッキンググルーブを有する情報面と、この裏面
    にミラー面とを有する光ディスク基板において、情報面
    の情報記憶領域を除いた領域と対向するミラー面の領域
    に、該光ディスク基板を真空吸引チャックおよびエアエ
    ジェクトするための隙間跡もしくは、ピン跡を有するこ
    とを特徴とする光ディスク基板。
  28. 【請求項28】 情報ピットやトラッキングピットある
    いはトラッキンググルーブを転写するためのスタンパを
    具備し、可動型と固定型とを型締めして形成されるキャ
    ビティ内へ溶融樹脂を鋳込み、光ディスク基板を成形す
    ることができる金型において、鋳込まれた溶融樹脂が固
    化、冷却した後にスタンパを取付け型と反対側の型、す
    なわち、ミラー面形成型側に設けた真空吸引機構によ
    り、光ディスク基板をミラー面成形型に吸引し、その後
    に型開し、スタンパと該光ディスク基板とを離型するこ
    とを特徴とする光ディスク基板の射出成形方法。
  29. 【請求項29】 情報記憶領域に情報ピットおよびグル
    ーブを形成した情報面と、この裏面のミラー面とを有す
    る光ディスク基板において、情報面の全面にわたってグ
    ルーブあるいはピットを形成したことを特徴とする光デ
    ィスク基板。
  30. 【請求項30】 情報記憶領域に情報ピットおよびグル
    ーブを形成した情報面と、この裏面のミラー面とを有す
    る光ディスク基板において、スタンパ転写領域の全領域
    にわたってグルーブあるいはピットを形成したことを特
    徴とする光ディスク基板。
  31. 【請求項31】 情報記憶領域に情報ピットおよびグル
    ーブを形成した情報面と、この裏面のミラー面とを有す
    る光ディスク基板において、情報面の内周スタンパホル
    ダーに対応する領域にグルーブあるいはピットを形成し
    たことを特徴とする光ディスク基板。
  32. 【請求項32】 情報ピットやトラッキングピットある
    いはトラッキンググルーブを有する情報面と、この裏面
    にミラー面とを有する光ディスク基板において、情報面
    がスタンパ転写領域と内周スタンパホルダーに対応する
    領域のみから成り、またミラー面にエジェクタスリーブ
    に対応する領域があることを特徴とする光ディスク基
    板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999010883A1 (fr) * 1997-08-22 1999-03-04 Tetsuya Oguchi Support d'enregistrement et procede de fabrication associe
CN1297969C (zh) * 2004-03-15 2007-01-31 华硕电脑股份有限公司 光盘驱动器螺杆的自动上油装置
CN110625893A (zh) * 2019-09-22 2019-12-31 赖会美 一种自动化注塑模具

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