JP2002269848A - 光ディスク基板の製造方法 - Google Patents

光ディスク基板の製造方法

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JP2002269848A
JP2002269848A JP2001068797A JP2001068797A JP2002269848A JP 2002269848 A JP2002269848 A JP 2002269848A JP 2001068797 A JP2001068797 A JP 2001068797A JP 2001068797 A JP2001068797 A JP 2001068797A JP 2002269848 A JP2002269848 A JP 2002269848A
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cut punch
molten resin
pressure
solidified
optical disk
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JP2001068797A
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Kazuo Inoue
和夫 井上
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形基板の内孔近傍の歪みを低減して、成形
基板の内周部まで信号領域として使えるようにする製造
方法を提供する。 【解決手段】 一対の金型間に形成されるキャビティに
溶融樹脂を充填し、溶融樹脂が固化する前に内孔を形成
するカットパンチを突き出し、溶融樹脂が固化した後に
金型を開いて成形基板を取り出す光ディスク基板の製造
方法。カットパンチの突き出す圧力を少なくとも2段階
に切り替えるように制御し、溶融樹脂が固化する前に低
圧から高圧に切り替える。または、カットパンチを、メ
スカッタの手前で一旦停止させた後に再度突き出す。ま
たは、カットパンチを突き出す動作に連動してエジェク
タピンをキャビティから遠ざかる方向に後退させるか、
樹脂を充填する射出ピストンを後退させる。または、カ
ットパンチを突き出す際の射出ピストンの保圧を、その
前後の工程時の保圧より低くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スタンパに形成し
た凹凸を転写させる光ディスク基板の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクの基板は熱可塑性樹脂
を射出成形して作製される。そのための金型は、大きく
分けると一対の嵌合する部材からなり、嵌合した部材間
に形成されるキャビティに溶融樹脂を充填し、冷却固化
後、金型から取り出す。図6に示す射出成形機の断面図
を参照して、光ディスク基板の成形方法を説明する。
【0003】図6において、101は射出成形機の台座
であり、射出系102と型締系103の各部材が設置さ
れている。射出系102は、乾燥した樹脂を一旦貯蔵す
るミニホッパ104を有し、ここからスクリュ105に
ペレット状の樹脂が供給される。スクリュ105の周囲
にはヒータ106が配置され、その熱で樹脂は溶融す
る。スクリュ105が回転することで溶融樹脂が混練さ
れ、それとともにスクリュ105が後退して溶融樹脂の
計量が行われる。スクリュ105の根元には射出ピスト
ン107が設けられ、計量した溶融樹脂を射出する。従
来の光ディスク基板の製造に用いられるスクリュ105
はインラインスクリュであり、計量と射出を同一スクリ
ュで行っている。これは、樹脂のヤケ等を防止するため
である。
【0004】型締系103では、2枚の大プレート10
8a、108bに、一対の嵌合する金型がボルトで取り
付けられる。一方が固定金型109であり、他方が可動
金型110である。この固定金型109と可動金型11
0とが閉じた状態で両者の間に形成されるキャビティ1
11に、溶融樹脂が充填される。型締系103はタイバ
ー112を有し、大プレート108a、108bが平行
に向き合ったまま、可動金型110の側が移動するよう
に構成されている。直圧方式では、可動側の大プレート
108bを型締ピストン113で押す。溶融樹脂は、金
型内で型締圧をかけたまま冷却固化した後、取り出し機
(図示せず)で金型の外に取り出される。
【0005】図7に金型の断面図を示す。金型は上記の
ように固定金型109と可動金型110の1対から構成
される。ここでは、情報の凹凸を形成したスタンパ11
4を固定金型109に装着する場合を示す。固定金型1
09には、溶融樹脂が流入するスプル部をもつスプルブ
ッシュ115が設置されている。スプルブッシュ115
の周囲にはスタンパホルダー116が配置されている。
スタンパホルダー116は、スタンパ114の内周部と
係合して、固定側鏡面盤117上に保持する。スタンパ
114の外周は、固定側鏡面盤117に設けた吸引回路
から真空吸引することにより固定側鏡面盤117上に保
持される。固定側鏡面盤117は固定側基盤118に取
り付けられている。固定金型109の最外周上部には固
定側突き当てリング119が配置され、可動側突き当て
リング120と嵌合し突き当たることで位置出しを行
う。
【0006】可動金型110は、内側から順に配置され
た、エジェクタピン121、カットパンチ122、エジ
ェクタスリーブ123、可動側固定ブッシュ124、お
よび可動側鏡面盤125を有する。可動側鏡面盤125
は可動側突き当てリング120とともに、可動側基盤1
27に取り付けられている。さらに可動側鏡面盤125
の外周と可動側突き当てリング120の内周の間には、
ディスクの外周を規定する外周リング126が配置され
る。この外周リング126は可動金型110側に装着さ
れているが、可動金型110と固定金型109とが閉じ
た際に、バネ力で固定金型109側に押し当てられる構
造になっている。
【0007】カットパンチ122は樹脂が固化する前に
突き出されて、成形基板に内孔を形成する。エジェクタ
ピン121とエジェクタスリーブ123は樹脂の固化
後、成形基板を金型から取り出す際に、それぞれ、コー
ルドスラグ部と成形基板部を突き出す。また、成形基板
を取り出す際には、固定金型109ではスプルブッシュ
115とスタンパホルダー116との間から、可動金型
110では可動側固定ブッシュ124と可動鏡面盤12
5との間から、それぞれエアを吹き出す。
【0008】上記のような射出成形機において、従来
は、カットパンチ122、エジェクタピン121、およ
びエジェクタスリーブ123の突き出しは、油圧や空気
圧によりそれぞれの圧力を決め、また、金型で突き出し
量を決め、それぞれ、1回だけ行っていた。特開平11
−120628号公報には、型締力を当初は低く、樹脂
充填完了時前後には高くし、かつ、樹脂が流動する内の
最適なタイミングでカットパンチ122を突き出して、
板厚精度の良い基板を得る成形方法が開示されている。
また、特開平12−231747号公報にはカットパン
チ122の側面に凹みを設け、カットパンチ122の突
き出し時に、カットパンチ122近傍の溶融樹脂に加わ
る圧力を軽減する方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】光ディスクの高密度化
が進むと、より内周側まで信号領域として使用するよう
になる。しかし、内周では複屈折やチルトの特性が悪く
なる傾向にある。これは、アスペクト比が大きい基板を
形成するため、キャビティ111の中心部からピンポイ
ントゲートで溶融樹脂を流入させる際に樹脂に高圧をか
けることと、内孔を形成するためにカットパンチ122
を突き出す際に、押し分ける樹脂によって内孔近傍の分
子配向が大きく、かつ、密度が増すためである。
【0010】これに対し、特開平12−231747号
公報に記載の方法は、基板の光学特性に対する一つの解
決策にはなるが、成形基板の取出し時に内孔部がカット
パンチ122の側面に引っかかっているため、変形を惹
き起こす可能性がある。また、特開平11−12062
8号公報に記載の方法によれば、カットパンチを突き出
すタイミングの調整により溶融樹脂が射出系の方に逆流
する量を調整することで、内孔近傍の歪みの緩和はでき
るが、従来の一定圧力のカットパンチの1回の突き出し
のみでは、溶融樹脂の逆流量の調整範囲が狭く内孔近傍
の歪みの緩和は不十分である。
【0011】本発明は、このような課題を解決し、内孔
近傍でも信号領域として使用可能な複屈折やチルトの特
性を有する成形基板を、従来と同等の成形サイクルによ
り成形できる光ディスク基板の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク基板
の製造方法は、一対の金型間に形成されるキャビティに
溶融樹脂を充填し、溶融樹脂が固化する前に内孔を形成
するカットパンチを突き出し、溶融樹脂が固化した後に
金型を開いて成形基板を取り出す製造方法を前提とす
る。
【0013】上記課題を解決するために、本発明の第1
の構成においては、カットパンチの突き出す圧力を、少
なくとも2段階に切り替えるように制御するとともに、
溶融樹脂が固化する前に低圧から高圧に切り替える。
【0014】本発明の第2の構成においては、カットパ
ンチを、互いに嵌合するメスカッタの手前で一旦停止さ
せた後に、再度突き出して押し切る。
【0015】本発明の第3の構成においては、カットパ
ンチの内側にエジェクタピンを設け、カットパンチを突
き出す動作に連動してエジェクタピンをキャビティから
遠ざかる方向に後退させ、成形基板を取り出す際にエジ
ェクタピンをキャビティ側に突き出す。
【0016】本発明の第4の構成においては、カットパ
ンチを突き出す動作に連動して樹脂を充填する射出ピス
トンを後退させる。
【0017】本発明の第5の構成においては、カットパ
ンチを突き出す際の射出ピストンの保圧を、その前後の
工程時の保圧より低くする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下に図を用いて詳細に説明する。
【0019】(実施の形態1)実施の形態1における光
ディスク基板の製造方法で用いる射出成形機は、基本的
な構造は図6に示した従来例と同様である。また光ディ
スク用金型の構成は、図7に示した従来の金型と同様で
ある。従来の方法と相違するのは、図1に示すような、
図7におけるカットパンチ122の突き出す圧力を少な
くとも2段階に切り替える装置を用いる点である。
【0020】図1におけるピストン1は、図7における
カットパンチ122に接続され、カットパンチ122を
突き出す機能を有する。ピストン1のシリンダには、油
または空気の作動媒体が供給される。昇圧ポンプ2によ
り、高圧の媒体をアキュムレータ3に蓄積する。アキュ
ムレータ3は、レギュレタ4、5に接続され、レギュレ
タ4、5により作動媒体は調整された圧力に減圧され
る。レギュレタ4、5から出た作動媒体は、切替弁6で
切替られてピストン1に供給される。この切替弁6の切
替は、制御回路7によって行われる。ピストン1の側部
には位置センサ8が設けられ、ピストン1の移動量に基
いてカットパンチ122の突出量を検出し、その検出量
が制御回路7に入力される。制御回路7は、カットパン
チ122の突出量に応じて、カットパンチ122を突き
出す圧力の切替を行う。カットパンチ122の突出後の
戻しはバネ9によって行われる。すなわち、制御回路7
によって切替弁6を切替えて、カットパンチ122を突
き出させた作動媒体をピストン1から抜き、バネ9の力
でピストン1を元の位置に戻す。
【0021】カットパンチ122を突き出す圧力を、最
初はカットパンチ122がメスカッタ側に到達しない大
きさに調整し、その後増圧する。これを金型内の溶融樹
脂が固化する前に行う。それにより、カットパンチ12
2が溶融樹脂を押しのける圧力が低く、かつ、樹脂が流
入したスプル部へ樹脂を逆流させることができる。従っ
て、内孔近傍での樹脂の密度の増大を抑制でき、かつ、
分子配向を乱すことが可能である。その結果、成形基板
の内周部での複屈折とチルトが小さい値を示す。カット
パンチ122の突き出し圧力を増大すると、カットパン
チ122は樹脂圧に勝ってメスカッタに当るまで前進し
て、キャビティ111への樹脂の出入口を塞ぐことにな
る。
【0022】外径120mm、内径15mm、板厚0.
6mmの成形基板を成形する際の、カットパンチ122
を突出させる作動媒体の圧力を、従来の5Mpaの1段
から、2.5Mpa、5Mpaの2段にしたところ、半
径20mmの範囲内での複屈折は、ダブルパスで80n
mから60nm、ラジアルチルトはα角で2degから
1.5degと低減した。
【0023】上記の実施の形態1では、カットパンチ1
22の突き出し圧力を2段に設定した場合を示したが、
望ましくは3段に設定する。圧力設定値は2種でも良い
が、好ましくは3種とし、2段目が1段目や3段目より
低い圧力に設定する。これは、カットパンチ122の突
き出し圧力の1段目を高くして、金型内に樹脂が充填さ
れた後すぐにゲートを塞いで、スプル部への逆流を防ぐ
ためである。成形基板に高密度の転写をさせるために
は、樹脂の粘度が低い状態で金型の中に樹脂を流入させ
る必要があり、樹脂温度を高くしたり射出速度を速くし
たりするために、金型に流入した樹脂がキャビティ11
1に充填された後すぐにスプル部の方に逆流する速度が
速くなるためである。このようにしてゲートを一旦狭め
た後、溶融樹脂が固化する前に、カットパンチ122の
突き出し圧力を下げて少し樹脂を逆流させてから、再度
突き出し圧力を上げてキャビティ111への樹脂の出入
口を塞ぐようにする。
【0024】図1の構成では、カットパンチ122の突
出量を位置センサ8で検出していたが、この位置センサ
8を用いることなく、時間によってカットパンチ122
の突出圧力を切り替えても良い。また、図1ではアキュ
ムレータ3を用いたが、図2に示すように、昇圧ポンプ
2自体で圧力を変化させても良い。すなわち、圧力セン
サ10によりピストン1の作動媒体の圧力を検出し、昇
圧ポンプ2と切替弁6を制御回路7で制御して作動媒体
の圧力を増減する。増圧は昇圧ポンプ2で行い、減圧は
切替弁6でドレインに切り替えて作動媒体を排出する。
それにより、圧力の変化を高速に行う。
【0025】(実施の形態2)実施の形態2における光
ディスク基板の製造方法でも、射出成形機および光ディ
スク用金型の基本的な構造は、図6および図7にそれぞ
れ示した従来例の場合と同様である。また、図7におけ
るカットパンチ122の突き出す圧力を切り替える装置
の構造は、図1に示した装置と同様である。
【0026】位置センサ8でカットパンチ122の位置
を随時検出し、制御装置7でカットパンチ122の速度
も算出して、所定の位置まで所定の速度でカットパンチ
122が移動するように、カットパンチ122を突き出
す圧力を随時制御する。そして、カットパンチ122が
メスカッタ側に到達する手前の設定位置で一旦停止する
ように制御する。その後、カットパンチ122をメスカ
ッタ側に到達させる。これらのカットパンチ122の動
作は、金型内の溶融樹脂が固化する前に行う。それによ
り、カットパンチ122が押しのけた分に相当する量の
樹脂を、スプル部へ逆流させる。その結果、内孔近傍で
の樹脂の密度増大を抑制できる。また、分子配向を乱す
ことが可能である。従って、成形基板の内周部での複屈
折とチルトを小さくすることができる。
【0027】同様な動作を、図3のような装置の構成で
実現することもできる。この装置では、カットパンチ1
22を作動させるピストン1の両端部に、切替弁6a、
6bを制御回路7によって切替て作動媒体を流入させ
る。また、制御回路7によって昇圧ポンプ2を作動させ
て、作動媒体の圧力を調整する。ピストン1にかかる差
圧を、差圧センサ11で検出して制御回路7に情報を伝
達する。差圧センサ11が検出する値を、カットパンチ
122を突き出して押し切る圧力より小さい値にするこ
とで、カットパンチ122がメスカッタまで到達しない
状態に調整できる。
【0028】また、ピストン1を、制御回路7から直接
サーボモータで駆動する構成としても良い。
【0029】(実施の形態3)図4は、実施の形態3に
おける光ディスク基板の製造方法に用いる金型の動きを
示す模式図である。図4(a)は、金型に溶融樹脂を充
填する際のカットパンチ122とエジェクタピン121
の位置を示し、キャビティ111面から最も後退してい
て、キャビティ111への樹脂の流入時の抵抗が低くな
るように設定された状態である。
【0030】次に図4(b)に示すように、樹脂が固化
する前にカットパンチ122を突き出すが、これと連動
して、カットパンチ122が押しのける樹脂に対応した
容積分を、エジェクタピン121が後退することにより
相殺する。これにより、カットパンチ122が突出する
ことによって押し出される樹脂が、エジェクタピン12
1の後退した箇所に移動する。従って、基板の内孔近傍
での樹脂の圧力が高くなって密度が高くなる現象が抑制
される。
【0031】その後、図4(c)に示すように、カット
パンチ122がメスカッタまで届いてゲートを塞いだ
後、エジェクタピン121を突き出してコールドスラグ
部に圧力を加える。これは、コールドスラグ部が熱収縮
で引けるのを抑制する効果がある。一般にコールドスラ
グ部は逆テーパ等が施され、スプル部と共に可動金型1
10側に残るように設計されているため、コールドスラ
グ部が引けると、スプル部が可動金型110側に残ら
ず、連続成形ができなくなる。
【0032】以上のように、実施の形態3でも、内孔近
傍で樹脂の密度が高くなることが抑制され、内周側での
複屈折とチルトの値が小さくなる。
【0033】エジェクタピン121を、カットパンチ1
22の突き出しに連動させてカットパンチ122に対し
て後退させる構成の一例として、図5に示すようなカム
機構51を金型内に組み込むことができる。図5(a)
は、カム52がエジェクタピン121を前進させた状態
にあることを示し、図5(b)は、カム52が回動し
て、エジェクタピン121を後退させた状態にあること
を示す。
【0034】また、エジェクタピン121を前進後退さ
せる方法として、実施の形態2においてカットパンチ1
22の突出量を調整した方法を用いても良い。
【0035】(実施の形態4)実施の形態4における光
ディスク基板の製造方法でも、射出成形機および光ディ
スク用金型の基本的な構造は、図6および図7にそれぞ
れ示した従来例の場合と同様である。。本実施の形態の
方法においては、溶融樹脂が固化する前に、カットパン
チ122が突出するのに連動して射出ピストン107を
後退させる。それにより、カットパンチ122により押
し出される樹脂がスプル部に逆流して、成形基板の内孔
近傍での密度の増大が抑制される。その結果、成形基板
の内周での複屈折とチルトは小さい値に低減される。
【0036】実際の成形時には、内孔近傍が固化する際
に再度射出ピストン107を前進させてスプル部に圧力
をかけることが望ましい。この動作によってスプル部が
引けることを防止でき、かつ、スプルブッシュ115の
冷却が十分伝わって、成形基板を取り出す際にスプル部
が完全に固化する。そして、スプル部が確実に金型内か
ら取り出される。
【0037】基板内径が15mmでスクリュ105の外
径が25mmの場合、カットパンチ122の移動量を
0.60mmとすると、体積量計算では射出ピストン1
07の移動量は0.22mmであるが、ピンポイントゲ
ートのためカットパンチ122周辺の樹脂には高圧がか
かり密度が高くなっているため、射出ピストン107の
移動量は0.30mm位が望ましい。
【0038】(実施の形態5)実施の形態5における光
ディスク基板の製造方法は、カットパンチを突き出す際
の射出ピストン107にかける保圧を、前後の工程時の
保圧より低くするものである。射出ピストン107にか
ける保圧を低くすることによって、金型内に流入した樹
脂の圧力に負けてスプル部に溶融樹脂が逆流する。それ
により、実施の形態4と同様に射出ピストン107が実
質的に後退する。従って、カットパンチ122の突出に
よって押し出された分の樹脂がスプル部に逆流して逃げ
るため、成形基板の内孔近傍での密度の増大は抑制さ
れ、成形基板の内周での複屈折とチルトは小さい値に低
減される。この樹脂の逆流量は次の保圧を増大させるま
での時間で調整できる。
【0039】保圧の値と保圧の時間との調整が可能であ
るため、微調が可能である。保圧をそれぞれ3MPa、
0.5Mpa、2Mpaとして、外径120mm、内径
15mm、板厚0.6mmの成形基板を成形する実験を
行ったところ、半径20mmでの複屈折はダブルパスで
80nmから60nm、ラジアルチルトはα角で2de
gから1.5degと低減した。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、成形基板の内孔近傍で
密度の増大が抑制されて、内周部での複屈折やチルトが
低減される。その結果、より内周まで信号領域として使
用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における光ディスク基板の製造方
法に用いるカットパンチの駆動装置の構成を示す概略図
【図2】実施の形態1に用いるカットパンチの駆動装置
の他の構成を示す概略図
【図3】実施の形態2における光ディスク基板の製造方
法に用いるカットパンチの駆動装置の構成を示す概略図
【図4】実施の形態3における光ディスク基板の製造方
法に用いるカットパンチとエジェクタピンの、金型内で
の動きを示す断面図
【図5】エジェクタピンの後退機構を示す模式断面図
【図6】従来の射出成形機の構成を示す概要断面図
【図7】従来の金型構造を示す断面図
【符号の説明】
1 ピストン 2 昇圧ポンプ 3 アキュムレータ 4、5 レギュレタ 6 切替弁 7 制御回路 8 位置センサ 9 バネ 10 圧力センサ 11 差圧センサ 51 カム機構 52 カム 101 台座 102 射出系 103 型締系 104 ミニホッパ 105 スクリュ 106 ヒータ 107 射出ピストン 108a、108b 大プレート 109 固定金型 110 可動金型 111 キャビティ 112 タイバー 113 型締ピストン 114 スタンパ 115 スプルブッシュ 116 スタンパホルダー 117 固定側鏡面盤 118 固定側基盤 119 固定側突き当てリング 120 可動側突き当てリング 121 エジェクタピン 122 カットパンチ 123 エジェクタスリーブ 124 可動側固定ブッシュ 125 可動側鏡面盤 126 外周リング 127 可動側基盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 45/38 B29C 45/38 F 45/76 45/76 // B29L 11:00 B29L 11:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の金型間に形成されるキャビティに
    溶融樹脂を充填し、前記溶融樹脂が固化する前に内孔を
    形成するカットパンチを突き出し、前記溶融樹脂が固化
    した後に金型を開いて成形基板を取り出す光ディスク基
    板の製造方法において、前記カットパンチの突き出す圧
    力を、少なくとも2段階に切り替えるように制御すると
    ともに、前記溶融樹脂が固化する前に低圧から高圧に切
    り替えることを特徴とする光ディスク基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 カットパンチの突き出す圧力を3段階に
    切り替えるように制御し、高圧から低圧に切り替えた
    後、更に低圧から高圧に切り替える請求項1記載の光デ
    ィスク基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 一対の金型間に形成されるキャビティに
    溶融樹脂を充填し、前記溶融樹脂が固化する前に内孔を
    形成するカットパンチを突き出し、前記溶融樹脂が固化
    した後に金型を開いて成形基板を取り出す光ディスク基
    板の製造方法において、前記カットパンチを、互いに嵌
    合するメスカッタの手前で一旦停止させた後に、再度突
    き出して押し切ることを特徴とする光ディスク基板の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 一対の金型間に形成されるキャビティに
    溶融樹脂を充填し、前記溶融樹脂が固化する前に内孔を
    形成するカットパンチを突き出し、前記溶融樹脂が固化
    した後に金型を開いて成形基板を取り出す光ディスク基
    板の製造方法において、前記カットパンチの内側にエジ
    ェクタピンを設け、前記カットパンチを突き出す動作に
    連動して前記エジェクタピンを前記キャビティから遠ざ
    かる方向に後退させ、前記成形基板を取り出す際に前記
    エジェクタピンを前記キャビティ側に突き出すことを特
    徴とする光ディスク基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 エジェクタピンをキャビティから遠ざけ
    た後、カットパンチの突き出し動作完了後で溶融樹脂が
    完全固化する前に、前記エジェクタピンを一旦前記キャ
    ビティ側に前進させる動作を行い、前記カットパンチと
    前記エジェクタピンとで囲まれた樹脂に圧力を加える請
    求項4記載の光ディスク基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 エジェクタピンをキャビティから遠ざけ
    る動作を、金型内に組み込まれたカム機構を用いて行う
    請求項4記載の光ディスク基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 一対の金型間に形成されるキャビティに
    溶融樹脂を充填し、前記溶融樹脂が固化する前に内孔を
    形成するカットパンチを突き出し、前記溶融樹脂が固化
    した後に金型を開いて成形基板を取り出す光ディスク基
    板の製造方法において、前記カットパンチを突き出す動
    作に連動して樹脂を充填する射出ピストンを後退させる
    ことを特徴とする光ディスク基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 一対の金型間に形成されるキャビティに
    溶融樹脂を充填し、前記溶融樹脂が固化する前に内孔を
    形成するカットパンチを突き出し、前記溶融樹脂が固化
    した後に金型を開いて成形基板を取り出す光ディスク基
    板の製造方法において、前記カットパンチを突き出す際
    の射出ピストンの保圧を、その前後の工程時の保圧より
    低くすることを特徴とする光ディスク基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 保圧を増大させる時間により射出ピスト
    ン側に戻る樹脂の量を調整する請求項8記載の光ディス
    ク基板の製造方法。
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