JP2977239B2 - 光ディスク基板の成形方法及びその製造装置 - Google Patents

光ディスク基板の成形方法及びその製造装置

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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、樹脂成形による光ディスク基板の成形方法
及びその製造装置に係り、特に複屈折を低減し、変形の
少ない光ディスク基板を得るに好適な成形方法及びその
製造装置に関する。
[従来の技術] 従来の光ディスク基板の射出成形用金型と、これを用
いて成形される光ディスク基板の成形方法の概要を第9
図を用いて説明する。
この図は、従来の光ディスク基板成形用金型の断面図
を示したものである。同図において、1は光ディスク基
板成形金型(以下、金型という)の全体を示したもので
あって、この金型1は射出成形機(図示せず)の金型取
付け用固定盤に取付けられる固定型5と可動盤に取付け
られる可動型4との割型から構成され、この可動型4に
は、光ディスク基板となるべき溶融樹脂に情報用ピット
やグループを転写するためのスタンパ2が内周スタンパ
ホルダ6と外周スタンパホルダ7とによって取付けられ
ている。射出成形機によって加熱溶融された透明樹脂
は、それよりも低い温度に保持された金型、つまり固定
型5のスプル部8を通って、スタンパ2が設けられたキ
ャビティ3a内に射出充填される。射出充填された加熱溶
融樹脂は、このスタンパ2により情報ピットやグループ
などが転写された後に冷却・固化され基板3として成形
される。金型1内で冷却された基板3は、金型開きと同
時に固定型5内のエアパス9′にエアを通し、型内への
エア吹出しによって先ずミラー面を形成する固定型5か
ら離型し、スタンパ2が取付けられている可動型4側に
残る。金型1を全開した後、可動型4側に設けられてい
るエアエジェクト機構9とエジェクタ機構10とを駆動す
ることにより、基板3はスタンパ2から離型され金型外
に取り出される。
また、上記以外の成形方法として、離型時に情報ピッ
トが変形するのを防止し、転写性能を向上させ成形性を
改善するために、金型開きと同時に可動型4側のエアエ
ジェクタによるエアの吹出しを行い、基板3をスタンパ
2が装着された可動型4側から先に離型させ、固定型5
側に残す方法がある。
なお、この種の離型に関するものとして、例えば特開
平1−264816号公報が挙げられる。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来技術では、金型1のキャビティ3a内に射出充
填された樹脂、即ち基板3が十分に冷却・固化した後に
型開きを行い離型が行なわれる。この場合、基板3は金
型温度まで冷却されるため、基板の冷却速度が金型のそ
れにしたがい速く、射出充填時に生じた分子配向はほと
んど緩和されずにそのまま凍結される。このため、基板
3は分子配向による複屈折が大きく生じ、再生時の出力
信号強度S/N比が著しく低下するという問題があった。
基板を構成する樹脂としてはアクリル樹脂やポリカーボ
ネート樹脂が使用されるが、とりわけポリカーボネート
樹脂の場合に複屈折が大きく生じる。
また、基板3の分子配向の緩和を促進するために成形
後の冷却時間を短かくして型開・離型を行うと、基板3
の温度が高いため離型時に基板は大きく変形するという
問題があった。
したがって、本発明の目的は、上記従来の問題点を解
消することにあり、その第1の目的は、基板の冷却速度
を遅くし、分子配向の緩和を促進させることにより基板
の複屈折を小さくし、かつ変形を小さく抑える成形方法
を、そして第2の目的は、その方法を実施するための製
造装置を、それぞれ提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、溶融樹脂をキャビティ内
に射出充填し基板を成形した後、基板温度がガラス転移
点Tgよりも十分に高いうちに金型を微小量開いて、基板
を可動型および固定型の両方から離型させた後、金型を
全開して基板を金型外に取り出すようにしたものであ
る。また、射出圧縮成形方式においては、溶融樹脂をキ
ャビティ内に射出充填し圧縮成形後、基板温度がガラス
転移点Tgよりも十分に高いうちに圧縮ラムを微小量後退
させ、基板を可動型および固定型の両方から離型させた
後、金型を全開して基板を金型外に取り出すようにした
ものである。
即ち、成形後の型開きを2段階に設定し、全型開きの
前に、基板温度がガラス転移点よりも十分に高いうちに
微小量の型開きをして、基板を固定、可動の両型から離
型し、冷却速度を遅延させ配向を緩和すると共に、基板
の変形を押さえるようにしたところに特徴がある。
[作用] 本発明による成形方法では、基板を成形した後、基板
温度が樹脂のガラス転移点Tgよりも十分に高いうちに金
型を微小量開いて基板を可動型および固体型から離型す
ることにより、基板の冷却速度を遅延させ、分子配向の
緩和を促進させるものである。それによって、基板の分
子配向による複屈折は小さくなり、光学特性の優れた光
ディスク基板が得られる。
また、金型開き及び圧縮ラム(射出圧縮成形方式の場
合)の後退は、微小量であるため、基板の可動型および
固定型からの離型時の変形を小さく抑えることができ、
形状精度の優れた光ディスク基板を得ることができる。
上記金型を微小量開いて基板を可動型および固定型か
ら離型することにより、この金型と基板間には微小の間
隙が形成され、そこに空気等のガスが充填されため、こ
のガス層が熱伝導を低下させ、結果として基板の冷却速
度を遅延させることになる。この金型を微小量開く実用
的な間隔は、30〜200μmが好ましい。30μmより小さ
いと効果が小さく、また、200μmより大きいと基板の
変形が生じ易く実用的でない。より好ましくは50〜100
μmである。また、基板とその両側の金型との間に形成
する微小間隙は、ほぼ等間隔であることが望ましい。
また、この金型を微小量開くタイミングとしては、成
形後の基板温度が樹脂のガラス転移点Tgよりも十分に高
いうちであることは勿論であるが、スタンパの転写不良
が発生しない範囲内で、できるだけ早く、つまり、でき
るだけ高温の状態で開くことが望ましい。さらにまた、
この金型を微小量開いている時間は、あまりにも短いと
効果が小さいので、実用的には少なくとも3秒は欲し
い。一方、上限については特に限定する理由はなく、長
ければ長いほど徐冷され分子の配向がより緩和されるの
で複屈折を生じないようにする上では好ましいが、生産
性の点から3秒経過後はできるだけ早く全型開きに移行
した方がよい。
[実施例] 以下、図面により本発明の一実施例を説明する。
実施例1. 第1図は、本発明を具体化した金型の断面図で、基板
3を射出成形した後、金型1を微小量開いた状態を示し
たものである。ポリカーボネート樹脂から成る光ディス
ク基板3は、図面を省略した射出成形機から300℃に加
熱溶融した樹脂を、可動型4、固定型5を閉じて成るキ
ャビティ内にスプル部8を通して射出充填することによ
り形成される。この際、可動側4に内周スタンパホルダ
ー6、外周スタンパホルダー7で保持されたスタンパ2
の表面に形成された情報ピットあるいはトラックが基板
3に転写される。射出充填により基板3が形成された
後、基板温度がガラス転移温度Tg(=147℃)より十分
に高い約200℃で、金型を微小量開き、その状態で約10
秒間保持する。この微小量の金型開きの要領は、可動型
4及び固定型5内に設けられたエジェクト用エアパス
9、9′よりエアを型内に吹出し、さらに可動型4及び
固定型5に設けた微小突出し機構11,11′により、基板
3を可動型4のスタンパ面及び固定型5のミラー面から
それぞれ離型する。この微小突出しは油圧により行われ
る。ここで、金型の微小開き量Δdは100μmとした
が、基板の変形に影響を与えるためそれを考慮に入れて
決める必要がある。また、微小突出し機構11,11′の突
出し量は、ここではそれぞれ50μmとしたが、金型の微
小開き量に対応させて調節する必要がある。また、金型
の微小開き量Δdは、変位計12によってその量を検知
し、射出成形機の型締機構を制御することにより正確に
行うことができる。
金型1の微小開きのタイミングは、射出・保圧工程終
了後、基板3へのピット及びグルーブの転写が損なわれ
ない範囲内でなるべく早いほうがよい。また、エアパス
9,9′からのエアの吹出し及び微小突出し機構の突出し
タイミングは、金型1の微小開きと同時がよいが、可動
型4側の微小突出しを固定型5側のそれよりも僅かに遅
らせてもよい。また、エアパス9,9′を通して型内に吹
出すエアは、温度調節された熱風(100〜140℃)を用い
たほうがよい。このようにして金型の微小量開きが行わ
れた後、金型1を全開し、基板3はエジェクト機構10に
より突出され、外周スタンパホルダ7の内接面から外れ
て取出し機等により型外に取り出される。この金型全開
時に基板3を可動型4側に持ってくるために可動型4側
の微小突出し機構10の基板3との接触部にアンダーカッ
トや段差を設けたり、表面を粗くしたりしてもよい。こ
の場合、基板3にはアンダカット跡あるいは段差などが
現われるが、情報ピット等が形成される領域外であるた
め光ディスクの性能には何らの影響も与えない。
このように、射出充填後、基板温度が高いうちに金型
を微小量開いて、可動型4および固定型5から基板3を
離型することにより、基板の冷却速度が遅くなり、射出
充填時に生じた分子配向が緩和し、基板の複屈折が低減
する効果がある。そして、この時の基板の変形は微小量
に抑えることができる。
実施例2. 次に、第2の実施例を第2図に示した金型断面図によ
り説明する。
先の実施例1と同様にして溶融樹脂をキャビティ内に
射出充填し光ディスク基板3を成形した後、図示のよう
に金型1を微小量開き(Δd=100μm)、微小突出し
機構11、11′およびエアパス9、9′からのエアの吹出
しにより基板3を可動4および固定型5から離型する。
ここで微小突出し機構11、11′は、リンク機構130及び1
30′を介して戻しピン13、13′と連結されており、金型
が微小量開くことによりスプリング14、14′により一定
の微小量突き出される機構と成っている。よって基板3
は、金型1が微小量開くと同時に微小突出し機構11、1
1′により可動型4および固定型5から離型される。そ
して、基板3の全面が可動型4および固定型5から離型
した後、金型を全開し、基板3は外周スタンパホルダ7
によってその外周が支持されて可動型4側に残り、さら
にエジェクト機構10により突出されて外周スタンパホル
ダ7の内接面から外れて型外に取出される構成になって
いる。
この例では、微小突出し機構11、11′が、実施例1の
油圧機構の代わりにスプリング14、14′により駆動さ
れ、突出し量もリンク機構130及び130′が配設されてい
る間隙幅によりストロークが規制される構成となってい
るため、単純な機構となっている。
実施例3. 第3の実施例を第3図に示した金型断面図により説明
する。
この場合も先の実施例1と同様にして溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、光ディスク基板3を成形した
後、図示のように金型1を微小量開き(Δd=100μ
m)、可動型4側はエジェクタ10の微小突出し及びエア
パス9からのエア吹出しにより、また固定型5側は油圧
による微小突出し機構11′およびエアパス9′からのエ
ア吹出しにより基板3を可動型4および固定型5から離
型させる。そして、基板3の全面が可動型4および固定
型5から離型した後、金型1を全開し、基板3は、外周
スタンパホルダ7によってその外周が支持されて可動型
4側に残り、エジェクト機構10をさらに突き出すことに
より外周スタンパホルダ7の内接面から外れて型外に取
出される構成になっている。ここで可動型4側の微小突
出しは、2段階に動作する構成と成っているエジェクト
機構10により行われるため、射出成形機のエジェクタ機
構を段階的に微小量突出し制御できるようにする必要が
ある。この際、エジェクタの突出しを電動サーホモータ
を使って駆動されることも可能であり、より正確な微小
突き出し制御を行なうことができる。また、この例では
固定型5側の微小突出しを図示のように第1図と同様に
油圧により行なっているが、実施例2の第2図のように
スプリング機構により微小突出しを行うようにしてもよ
い。
実施例4. 第4の実施例を第4図に示した金型断面図により説明
する。
この場合も先の実施例1と同様にして溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、光ディスク基板3を成形した
後、図示のように金型1を微小量開き(Δd=100μ
m)、第1図の場合と同様に油圧による微小突出し機構
11、11′及びエアパス9、9′からのエアの吹出しによ
り基板3を可動型4及び固定型5から離型する。この
際、第4図の円内に拡大して示すように、固定型5側の
基板3の外周部にアンダーカット15を設けることによ
り、金型の微小開きの際に、可動型4側を優先的に離型
させるようにする。これは、基板3と可動型4との間に
取付けられたスタンパ2との密着力が、固定型5のミラ
ー面の密着力より強いため、基板3は可動型4とは離型
しにくい。そのため、基板3の固定型5側の外周部にア
ンダーカット15を設けることにより、可動型4側を優先
的に離型させたものである。そして、この基板3のアン
ダーカット15は、固定型5側の鏡面部の外周に設けたア
ンダーカット形成用突起部15aにより成形時に形成され
るが、固定型5からの微小突出し機構11′及びエアパス
9′からのエアの吹出しにより、基板3が固定型5と離
型する程度の大きさがよい。また、このアンダーカット
15は、基板3の情報ピット形成領域外であれば、全周に
わたって設けても、あるいは部分的に設けてもよい。
したがって、この方法により形成された基板3には、
上記したアンダーカット15跡が現われる。
実施例5. 第5の実施例を第5図に示した金型断面図により説明
する。
この場合も先の実施例1と同様にして溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、光ディスク基板3を成形した
後、図示のように金型1を微小量開き(Δd=100μ
m)、第1図の場合と同様に油圧による微小突出し機構
11、11′及びエアパス9、9′からのエアの吹出しによ
り基板3を可動型4および固定型5から離型する。この
際、第5図の円内に拡大して示すように、固定型5側の
基板3の外周部には前記第4図の場合と同様にアンダー
カット15が設けられており、金型1を微小量開いた際
に、基板3の外周部は可動型4側が優先的に離型する構
成と成っている。そして、その後、固定型5側の外周部
近傍に設けられた油圧により駆動する微小突出し機構16
の突出しにより固定型5側の基板3の外周部が離型す
る。これは、実施例4と同様に可動型4側を優先的に離
型させるために設けたアンダーカット15により基板3と
可動型4とを離型させた後、基板3の外周部を固定型5
との離型を確実に行うために、固定型5の外周部に微小
突出し機構16を設けたものである。この外周部のアンダ
ーカット形成用突起部15a及び微小突出し機構16は、基
板3の情報ピット形成領域外の位置に設ける必要がある
ことは云うまでもない。そして、この方法で形成された
光ディスク基板の外周部にはアンダーカット15跡およ
び、微小突出し機構16の跡(例ばピン跡)が現われる。
実施例6. 第6の実施例を第6図に示した金型断面図により説明
する。
この場合も先の実施例1と同様にして溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、成形された基板3の外周端17が
固定型5の外周リング18に接する構造の金型において、
基板3が形成された後、図示のように金型1を微小量開
き(Δd=100μm)、第1図の場合と同様に微小突出
し機構11、11′及びエアパス9、9′からのエアの吹出
しにより基板3を可動型4および固定型5から離型す
る。この際、第6図の円内に拡大して示すように、成形
時に外周リング18の一端に設けられた切欠部18aによ
り、基板3の外周端面17に形成された突起19によって、
金型が微小量開いた際に、基板3の外周部は可動型4側
が優先的に離型する構成となっている。この突起19の作
用効果は、実施例4の第4図で説明したものと同様であ
る。
実施例7. 第7の実施例を第7図に示した金型断面図により説明
する。
この場合も先の実施例1と同様にして溶融樹脂をキャ
ビティ内に射出充填し、光ディスク基板3を成形した
後、図示のように金型1を微小量開き(Δd=100μ
m)、先の実施例3に示した第3図と同様に可動型4側
はエジェクタ10の段階的に駆動する微小突出し機構及び
エアパス9からのエアの吹出しにより、また、固定型5
側は、微小突出し機構11′およびエアパス9′からのエ
ア吹出しにより基板3を可動型4および固定型5から離
型させる。この際、固定型5側の微小突出しを図に示す
ように、射出成形機の固定ダイプレート20に備え付けら
れた電動サーボモータ21によって回転されるボールナッ
ト22と組み合わされたボールねじ23の先端部に設けられ
た突出し棒24の突出しにより行うようにする。このよう
に、電動サーボモータ21を用いることにより微小突出し
機構11′の制御を正確に行うことができる。
実施例8. 第8の実施例を第8図に示した金型断面図により説明
する。
この例は、圧縮成形機能を有する金型に関するもの
で、この場合も先の実施例1と同様にして加熱溶融した
樹脂を、可動型4、固定型5を閉じてなるキャビティ内
に射出充填し、その後、油圧圧縮シリンダ25と圧縮ラム
26とを有する圧縮機構によってこの樹脂を圧縮成形す
る。
光ディスク基板3を成形した後に圧縮シリンダ25の油
圧を低減し、固定型5内に設けたリターン油圧シリンダ
27によって、圧縮ラム26を先の実施例の微小開き量Δd
に相当する分だけ微小量後退させる。この後退量は、変
位計12によって検知し制御する。この例では、50〜100
μm後退させた。
そして、この微小量の後退と同時あるいは後に、油圧
による微小突出し機構11、11′及びエアパス9,9′から
のエアの吹き出しにより基板3を可動型4および固定型
5から離型する。そして、基板3の全面が可動型4およ
び固定型5から離型した後に、金型1を全開し、エジェ
クタ機構10により基板3は型外に取り出される。ここ
で、圧縮ラム26の微小後退量は、基板の変形に影響を与
えるため、それを考慮に入れ、また、基板3を完全に離
型できる範囲に設定する必要がある。
また、微小突出し機構11、11′の突出し量は、圧縮ラ
ム26の微小後退量に対応させて調節する必要がある。こ
こでは、微小突出し機構11、11′は油圧により行なって
いるが、実施例3のように可動型4側は、段階的に駆動
するエジェクタ機構を使って微小突出しを行ってもよ
い。また、固定型5側も実施例7のように電動サーボモ
ータを用いて微小突出し機構の制御を行なってもよい。
このように、射出充填、圧縮後、基板温度が高いうち
に圧縮ラム26を微小量後退させて、可動型4及び固定型
5から基板3を離型することにより、基板3の冷却速度
が遅くなり、それによって射出充填時に生じた樹脂の分
子配向が緩和され、基板の複屈折が低減する。そして、
この時の基板の変形は微小量に抑えることができる。
第10図及び第11図に示した特性曲線図を用いてこれま
での実施例の効果につき、総括して説明する。
第10図は、基板の冷却時間と基板温度との関係を示し
たもので、微小型開きにより基板が離型し、金型と基板
との間に間隙が形成され、そこに空気層がある場合(厚
さ10〜200μm)と、ない場合とに関して熱伝導解析プ
ログラムにより計算し、示したものである。つまり、空
気層があるということは、微小型開きにより基板が離型
していることを意味し、空気層がないということは、微
小型開きをしないことを意味する。そして、空気層の厚
さは、離型により生じた金型と基板との間隔を意味して
いる。
図に示されるように、金型と基板との間の空気層の厚
さ及が大きくなるほど基板の冷却速度が遅くなり、基板
温度が高いことがわかる。
また、第11図は、第10図の計算結果をもとに、金型と
基板との間の空気層厚さと基板の収束光レターデーショ
ンの関係を求めたものである。
ここで、収束光レターデーションは、基板の複屈折に
起因して生じるものであり、この収束光レターデーショ
ンを低減することは、基板の複屈折を低減することに相
当し、光ディスク基板成形において重要課題である。図
示のように金型と基板との間の空気層の厚さが大きいほ
ど基板の冷却速度が遅くなり、つまり徐冷されて射出充
填時に生じた分子配向が緩和されるため収束光レターデ
ーションは小さくなることがわかる。空気層の厚さを極
端に厚くすると基板の変形が生じるので、実用上は200
μm程度までとすることが望ましい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の光ディスク基板の成形方
法及びその製造装置によれば、溶融樹脂を射出充填して
基板を形成した後、基板温度が高いうちに、金型を微小
量開き、基板をその両側の金型(可動型及び固定型)か
ら離型し、空気層の如きガス層を設けることにより基板
の冷却速度を遅延させることができ、その結果として基
板の複屈折を低減することができ、所期の目的通りの優
れた光ディスクを得ることができた。また、基板温度が
高くても金型を微小量しか開かないので、基板の変形を
小さく抑えることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第7図は、いずれも本発明の異なる実施例を
示した光ディスク基板の射出成型用金型の断面図、第8
図は本発明のさらに異なる実施例となる光ディスク基板
の射出圧縮成形用金型の断面図、第9図は、従来例によ
る光ディスク基板用射出成形金型の断面図、第10図は、
基板の冷却時間と基板温度との関係を示した特性曲線
図、そして第11図は、第10図の計算結果をもとに、金型
と基板との間の空気層厚さと基板の収束光レターデーシ
ョンの関係を求めた特性曲線図である。 <符号の説明> 1……光ディスク基板成形用金型、 2……スタンパ、3……光ディスク基板、 4……可動型、5……固定型、 6……内周スタンパホルダ、 7……外周スタンパホルダ、 8……スプル部、9,9′……エアパス、 10……エジェクト機構、 11、11′……微小突出し機構、 12……変位計、13、13′……戻しピン、 14、14′……スプリング、 15……外周部アンダーカット、 16……外周部微小突出し機構、 17……外周端面、 18……固定型外周リング、 19……突起、20……固定ダイプレート、 21……電動サーボモータ、 22……ボールナット、23……ボールねじ、 24……突出し棒、25……圧縮シリンダ、 26……圧縮ラム、27……リターン油圧シリンダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−135211(JP,A) 特開 昭62−261416(JP,A) 特開 昭62−25020(JP,A) 特開 平2−102009(JP,A) 特開 平1−253418(JP,A) 特開 平1−216807(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動型と固定型を型閉めして形成されるキ
    ャビティ内へ溶融樹脂を射出充填し、光ディスク基板を
    成形する方法において、前記溶融樹脂をキャビティ内に
    射出充填後、基板温度がガラス転移点Tgよりも十分に高
    いうちに前記金型を微小量開いて、基板を可動型及び固
    定型の両方から離型させる第1の型開き工程と、次いで
    前記金型を全開して基板を金型外に取り出す第2の型開
    き工程とから成る2段階の型開き工程を有して成る光デ
    ィスク基板の成形方法。
  2. 【請求項2】可動型と固定型を型閉めして形成されるキ
    ャビティ内へ溶融樹脂を射出充填した後、さらに前記樹
    脂を圧縮して射出圧縮成形法により光ディスク基板を成
    形する方法において、前記溶融樹脂を圧縮成形したの
    ち、基板温度がガラス転移点Tgよりも十分に高いうちに
    この樹脂を圧縮するための圧縮ラムを微小量後退させ
    て、前記基板を可動型及び固定型の両方から離型させる
    工程と、次いで前記金型を全開して基板を金型外に取り
    出す工程とを有して成る光ディスク基板の成形方法。
  3. 【請求項3】上記金型を微小量開く第1の型開き工程に
    おいて、型開き量を200μm以下として成る請求項1記
    載の光ディスク基板の成形方法。
  4. 【請求項4】上記圧縮ラムを微小量後退させて基板を可
    動型及び固定型の両方から離型させる工程において、圧
    縮ラムの後退量を200μm以下として成る請求項2記載
    の光ディスク基板の成形方法。
  5. 【請求項5】可動型と固定型とから成る割型金型と、こ
    の金型を型閉めして形成されるキャビティ内へ溶融樹脂
    を射出充填し、この溶融樹脂を基板に成形する手段と、
    前記金型を型開きして前記基板を金型外に取り出す手段
    とを具備して成る光ディスク基板の製造装置において、
    前記溶融樹脂をキャビティ内に射出充填後、基板温度が
    ガラス転移点Tgよりも十分に高いうちに前記金型を微小
    量開いて、基板を可動型及び固定型の両方から離型させ
    る第1の型開き手段と、前記金型を全開して基板を金型
    外に取り出す第2の型開き手段とを有して成る割型金型
    を備えた光ディスク基板の製造装置。
  6. 【請求項6】可動型と固定型とから成る割型金型と、こ
    の金型を型閉めして形成されるキャビティ内へ溶融樹脂
    を射出充填し、さらに前記樹脂を圧縮して射出圧縮成形
    する手段と、前記金型を型開きして前記基板を金型外に
    取り出す手段とを具備して成る光ディスク基板の製造装
    置において、前記溶融樹脂を圧縮成形したのち、基板温
    度がガラス転移点Tgよりも十分に高いうちにこの樹脂を
    圧縮するための圧縮ラムを微小量後退させ、前記基板を
    可動型及び固定型の両方から離型させる手段と、前記金
    型を全開して基板を金型外に取り出す型開き手段とを有
    して成る割型金型の射出圧縮成機を備えた光ディスク基
    板の製造装置。
  7. 【請求項7】上記可動型にスタンパが装着されて成る請
    求項5もしくは6記載の光ディスク基板の製造装置。
  8. 【請求項8】上記可動型及び固定型内に、微小突出し機
    構を配設して成る請求項5もしくは6記載の光ディスク
    基板の製造装置。
  9. 【請求項9】上記金型にセンサーによる型開き量を検出
    する手段を配設し、微小量の型開きを制御し得るように
    成した請求項5もしくは6記載の光ディスク基板の製造
    装置。
  10. 【請求項10】上記金型にエジェクタ機構を備えると共
    に、これを微小量突出し制御できる手段を具備して成る
    請求項5もしくは6記載の光ディスク基板の製造装置。
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