JPH0686327U - 電解コンデンサ素子 - Google Patents

電解コンデンサ素子

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JPH0686327U
JPH0686327U JP3277493U JP3277493U JPH0686327U JP H0686327 U JPH0686327 U JP H0686327U JP 3277493 U JP3277493 U JP 3277493U JP 3277493 U JP3277493 U JP 3277493U JP H0686327 U JPH0686327 U JP H0686327U
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JP
Japan
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paper
foil
electrolytic capacitor
separator
capacitor element
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JP3277493U
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Inventor
滋 佐々木
忠親 池田
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Nippon Chemi Con Corp
Original Assignee
Nippon Chemi Con Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電解コンデンサ素子の巻回工程の工程数を増
加させることなく、かつ、あて紙貼り付けによる静電容
量の低下を招くことなく、セパレータの電極タブによる
破れを防ぎ、セパレータの破れによる陽極箔と陰極箔と
の短絡事故を確実に防止する。 【構成】 巻回構造の電解コンデンサ素子10におい
て、陽極側及び陰極側の各セパレータ15,16の陽極
箔11及び陰極箔12の各電極タブ13,13と対応す
る部位の表面に電解紙などから成るあて紙18を貼り付
けて巻回構造の電解コンデンサ素子10を構成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、巻回構造の電解コンデンサ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
巻回構造の電解コンデンサは、アルミニウムなどの被膜形成性金属箔の表面を エッチング処理した後、その表面に酸化被膜を形成して帯状の陽極箔を形成し、 この陽極箔と、同様の帯状の陰極箔とに電解紙などから成るセパレータを重ね合 わせ、陽極箔と陰極箔とをセパレータを介在させて渦巻状に巻回し、これにより 円筒状に形成されたコンデンサ素子に電解液を含浸した後、外装ケースに収納し たものである。
【0003】 このような巻回構造の電解コンデンサの素子構造として、特公平2−5732 7号ならびに特開昭56−135923号の各公報に開示されたものが従来公知 である。しかし、これら公報開示の素子構造によると、陽極箔と陰極箔とをセパ レータを介して巻回した際、陽極箔と陰極箔とにそれぞれ固着・接続されたリー ド端子引き出し用の電極タブかセパレータを突き破るという問題が発生し易い。
【0004】 かかる問題を解消するものとして、実公昭35−22748号の公報開示の 技術ならびに、陽極箔の電極タブの部分にセパレータと同様の電解紙をあて紙 として貼り付け、その後、陽極箔と陰極箔とをセパレータを介在させて巻回した 素子構造が提案されている。の公報開示の素子構造は、陽極箔2の陽極芯体1 の部分とセパレータ4との間にあて紙(セパレータ紙)5を挿入・介在させ、次 に、陰極箔11をセパレータ4を介して陽極箔2に重ね合わせ、陽極芯体3を中 心として両電極箔2,11を巻回した後、あて紙5の外方に突出する部分を折り 畳んだものである。これらの,の従来の素子構造によると、陽極箔の電極タ ブと対応するセパレータ紙の部分があて紙によって二重構造になるので、セパレ ータ紙の破れによる陽極箔と陰極箔との短絡現象を防止することができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の素子構造は、素子の巻回工程の前にあて紙をセ パレータ紙と陽極箔との間に挿入するための挿入工程を別工程で行う必要があり 、素子製造のための工程数が増加するという欠点がある。また、上記の従来の 素子構造は、陽極箔の電極タブの部分にあて紙を糊付けによって直接貼り付ける ので、あて紙を貼り付ける糊が陽極箔のエッチング処理によって形成されたピッ ト(小孔)に入り込み、表面積を減少させ、ひいては、電解コンデンサの静電容 量の低下を招く、といった問題が生じる。
【0006】 この考案は、以上のような従来の問題を解消するために提案されたもので、コ ンデンサ素子の巻回工程の工程数を増加させることなく、かつ、あて紙貼り付け による電解コンデンサの容量低下を招くことなく、セパレータの破れによる陽極 箔と陰極箔との短絡現象を確実に防止できる素子構造を提供することを目的とし ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、巻回構造の電解コンデンサ素子におい て、セパレータの陽極側及び陰極側の各電極タブと対応する部分に電解紙などか ら成るあて紙を貼り付けて巻回構造の素子を構成した。
【0008】
【作用】
上記の構成において、陽極箔と陰極箔とをセパレータを介在させて巻回すると 、陽極箔及び陰極箔の各電極タブと対応するセパレータの部分があて紙によって 二重構造になり、強度が補強される。素子の巻回時に生じていたセパレータの破 れを確実に防止することができる。あて紙は、素子の巻回時に、巻回工程ライン の中で工程サイクルに合わせてセパレータ表面に貼付されるので、巻回工程の工 程数を増加させることなく、あて紙の貼付工程を行うことができる。さらに、あ て紙は、セパレータの電極タブと対応する部分の表面に貼り付けられ、セパレー タを介して陽極箔及び陰極箔から離隔しているので、あて紙の貼り付けによる箔 表面への悪影響は生じない。
【0009】
【実施例】
以下、この考案の実施例を図面を参照して説明する。 図1,図2及び図3は、本考案に係る電解コンデンサ素子の一実施例を示すも ので、陽極箔11と陰極箔12とは、図1に示すように、アルミニウム、タンタ ルなどの弁作用金属により帯状に形成され、その表面はエッチングにより粗面化 されている。陽極箔11の表面は、エッチング処理の後、誘電体酸化被膜の層が 形成されている。そして、陽極箔11及び陰極箔12には、リード端子引き出し のための電極タブ13…が長手方向に一定間隔で取付けられている。なお、図1 においては、簡単化のために電極タブ13を1個のみ示している。各電極タブ1 3には、外部端子と接続するためのリード端子14がそれぞれ接続されている。 陽極側と陰極側の2枚のセパレータ15,16は、電解紙、例えばマニラ紙、ク ラフト紙、あるいはこれらの混沙紙などから成り、陽極箔11及び陰極箔12と 同様に帯状に形成されている。2枚のセパレータ15,16は、陽極箔11と陰 極箔12との各電極タブ13の取付け面側に重ね合わせられ、両箔11,12と 共に巻軸(巻き芯)17に巻き取られる。そして、陽極箔11、陰極箔12は、 セパレータ15と16とを交互に介在させて巻軸17に所定回数巻回される。
【0010】 2枚のセパレータ15,16の各電極タブ13と対応する部位、すなわち、電 極タブ13と対接する部位の電極タブ13と反対側の表面には、上記電解紙から 成るあて紙18が貼り付けられている。あて紙18の幅、すなわち、セパレータ 15,16の長手方向に沿う幅と、長さ、すなわち、セパレータ15,16の短 手方向に沿う長さとは、電極タブ13の種類、大きさ(長さ×幅)に応じた寸法 に設定され、かつ、セパレータ15,16を陽極箔11と、陰極箔12とに重ね 合わせたとき、陽極箔11と陰極箔12との各電極タブ13の部分全体を十分に カバーし得る大きさ、寸法に設定される。このあて紙8の貼り付けにより、各セ パレータ15,16の陽極箔11と陰極箔12との各電極タブ13と対応する部 分が二重構造となり、各セパレータ15,16の当該対応部分の強度があて紙1 3の貼り付けによって補強される。このあて紙18の貼り付けによる補強作用に より、従来巻回時に生じていた、電極タブ13がセパレータ15又は16を突き 破るといった事故が著しく減少する。したがって、あて紙18は、セパレータ1 5,16の破れを防止し得るに足る十分に大きい強度を有することが好ましい。 但し、、あて紙18がセパレータ15,16と同様の電解紙で形成されていても 、二重構造による補強作用によりセパレータ15,16の上記電極タブ13との 対応部分が十分に補強されることは勿論である。
【0011】 図3は巻回後の本考案に係る電解コンデンサ素子10を示すもので、図1,図 2に示すように、陽極箔11と陰極箔12との間にセパレータ15,16をそれ ぞれ介在させて巻軸17に所定回数巻回されている。各セパレータ15,16の 陽極箔11と陰極箔12との各電極タブ13と対応する部分には、上記のように あて紙18がそれぞれ貼り付けられており、当該各部分が二重構造で保護・補強 されている。陽極箔11及び陰極箔12の各電極タブ13,13にはリード端子 14がそれぞれ接続され、外部端子との接続のために外方に引き出されている。 そして、電解コンデンサ素子10の外周には、保持テープ14が巻き付けられて おり、巻回後の巻き緩みの防止が図られている。
【0012】 図3のように巻回された電解コンデンサ10は、公知の手法により電解液を含 浸された後、図4に示すように、樹脂・アルミニウムなどから成る外装ケース1 00に収納される。そして、その開口端が樹脂などから成る封口体110によっ て封止されて、同図4に示すように、電解コンデンサの完成品の製造が完了する 。外装ケース100の開口端を封口体110によって封止する際、陽極側と陰極 側の各電極タブ13,13のコンデンサ素子本体からの突出部、及びその突出端 にそれぞれ接続されたリード端子14,14は、封口体110に形成された貫通 孔111にそれぞれ挿通される。そして、各リード端子14,14は、外装ケー ス100の開口端面から所定長さで引き出される。
【0013】 図5は電解コンデンサ素子10の巻回工程の際に用いる巻回装置の概略構成を 示すもので、陽極箔11、陰極箔12、及びセパレータ15,16は、リール2 1A,21B,21C、及び21Dにそれぞれ巻装されており、各ローラ22A ,22B,22C、及び22Dを介して巻軸17の方向に引き出されている。巻 軸17の近傍にはクランプローラ23が配設されており、このクランプローラ2 3により、例えば図の下方から陰極箔12、陰極側のセパレータ16、及び陽極 箔11、陽極側のセパレータ15の順に交互に重ね合わせて巻軸17の方向に送 り出している。巻軸17の溝部171には、クランプローラ23から送り出され た各端部が挿入される。そして、巻軸17の回転により、陽極箔11と陰極箔1 2とは、その間にセパレータ15,16を交互に介在させて渦巻状に所定回数巻 回される。この所定回数の巻回の後、カッター24とカッターダイ25とにより 陽極箔11と陰極箔12と各セパレータ15,16とを所定の長さで切断すると 、図3に示すように、電解コンデンサ素子10が製造される。
【0014】 図5において、クランプローラ23の入口側にあって、各セパレータ15,1 6の移動経路上には、あて紙18の貼付装置30,30がそれぞれ配設されてい る。貼付装置30は、巻回装置の動作に同期・連係して作動するように、その動 作順序、動作のタイミングが設定されている。そして、貼付装置30は、巻回工 程ラインの中で、巻回工程ラインの動作のシーケンスに同期・連係して作動する ように、動作のシーケンスが設定されている。したがって、あて紙18の貼り付 けのための別個の工程ラインは不要であり、工程ライン数を増加させることなく 、貼付工程を行うことができる。しかも、巻回工程ラインの中で、同工程ライン の動作シーケンスを損うことなく貼付工程を行える。そして、貼付装置30,3 0の作動により、各セパレータ15,16の陽極箔11と陰極箔12との各電極 タブ13と対応する部分には、前述したように、あて紙18がそれぞれ貼り付け られ、当該部分が二重構造で補強・保護される。
【0015】
【考案の効果】
以上の説明に明らかな通り、本考案によれば、下記の効果を得ることができる 。
【0016】 陽極箔及び陰極箔の各電極タブと対応するセパレータの部分表面にあて紙を 貼り付けているので、セパレータの当該部分があて紙によって二重構造で保護・ 補強され、強度が増大する。したがって、従来コンデンサ素子の巻回時に生じて いた不具合な現象、すなわち、電極タブがセパレータを突き破るといった現象を 抑制防止することができ、セパレータの破れに伴う陽極箔と陰極箔との短絡事故 を確実に防止することができる。
【0017】 コンデンサ素子の巻回工程ラインの中で、工程ラインの動作シーケンスに同 期・連係してあて紙の貼付工程を行えるので、巻回工程の工程数を増加させるこ とはない。また、あて紙は、セパレータの表面部分に貼付されるので、コンデン サの静電容量の低下を招くことはない。
【提出日】平成5年12月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】 2枚のセパレータ15、16の各電極タブ13と対応する部位、すなわち、電 極タブ13と対接する部位の電極タブ13と反対側の表面には、上記電解紙から 成るあて紙18が貼り付けられている。あて紙18の幅、すなわち、セパレータ 15、16の長手方向に沿う幅と、長さ、すなわち、セパレータ15、16の短 手方向に沿う長さとは、電極タブ13の種類、大きさ(長さ×幅)に応じた寸法 に設定され、かつ、セパレータ15、16を陽極箔11と、陰極箔12とに重ね 合わせたとき、陽極箔11と陰極箔12との各電極タブ13の部分全体を十分に カバーし得る大きさ、寸法に設定される。このあて紙18の貼り付けにより、各 セパレータ15、16の陽極箔11と陰極箔12との各電極タブ13と対応する 部分が二重構造となり、各セパレータ15、16の当該対応部分の強度があて紙 18の 貼り付けによって補強される。このあて紙18の貼り付けによる補強作用 により、従来巻回時に生じていた、電極タブ13がセパレータ15又は16を突 き破るといった事故が著しく減少する。したがって、あて紙18は、セパレータ 15、16の破れを防止し得るに足る十分に大きい強度を有することが好ましい 。但し、あて紙18がセパレータ15、16と同様のあて紙で形成されていても 、二重構造による補強作用によりセパレータ15、16の上記電極タブ13との 対応部分が十分に補強されることは勿論である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 図3は巻回後の本考案に係る電解コンデンサ素子10を示すもので、図1、図 2に示すように、陽極箔11と陰極箔12との間にセパレータ15、16をそれ ぞれ介在させて巻軸17に所定回数巻回されている。各セパレータ15、16の 陽極箔11と陰極箔12との各電極タブ13と対応する部分には、上記のように あて紙18がそれぞれ貼り付けられており、当該各部分が二重構造で保護・補強 されている。陽極箔11及び陰極箔12の各電極タブ13、13にはリード端子 14がそれぞれ接続され、外部端子との接続のために外方に引き出されている。 そして、電解コンデンサ素子10の外周には、保持テープ19が巻き付けられて おり、巻回後の巻き緩みの防止が図られている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 図3にように巻回された電解コンデンサ素子10は、公知の手法により電解液 を含浸された後、図4に示すように、樹脂・アルミニウムなどから成る外装ケー ス100に収納される。そして、その開口端が樹脂などからなる封口体110に よって封止されて、同図4に示すように、電解コンデンサの完成品の製造が完了 する。外装ケース100の開口端を封口体110によって封止する際、陽極側と 陰極側の各電極タブ13、13の電解コンデンサ素子10本体からの突出部、及 びその突出端にそれぞれ接続されたリード端子14、14は、封口体110に形 成された貫通孔111にそれぞれ挿通される。そして、各リード端子14、14 は、外装ケース100の開口端面から所定長さで引き出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る電解コンデンサ素子の展開状態を
示す分解斜視図である。
【図2】本考案に係る電解コンデンサ素子の分解斜視図
である。
【図3】本考案に係る電解コンデンサ素子の巻回後の状
態を示す斜視図である。
【図4】電解コンデンサの完成品を示す断面図である。
【図5】本考案に係る電解コンデンサ素子の巻回装置の
概略構成を示す正面図である。
【符号の説明】
10 電解コンデンサ素子 11 陽極箔 12 陰極箔 13 電極タブ 14 リード端子 15,16 セパレータ 17 巻軸 18 あて紙 30 貼付装置

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リード端子引き出し用の電極タブがそれ
    ぞれ固着・接続された帯状の陽極箔と陰極箔との間にセ
    パレータを介在させて渦巻状に巻回された電解コンデン
    サ素子において、 前記セパレータの前記電極タブと対応する部位に電解紙
    などから成るあて紙を貼り付けて巻回構造を構成して成
    る電解コンデンサ素子。
JP3277493U 1993-05-25 1993-05-25 電解コンデンサ素子 Pending JPH0686327U (ja)

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