JPH0685294A - 有機太陽電池 - Google Patents

有機太陽電池

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JPH0685294A
JPH0685294A JP4237483A JP23748392A JPH0685294A JP H0685294 A JPH0685294 A JP H0685294A JP 4237483 A JP4237483 A JP 4237483A JP 23748392 A JP23748392 A JP 23748392A JP H0685294 A JPH0685294 A JP H0685294A
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JP
Japan
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formula
compound
group
solar cell
charge transport
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Withdrawn
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JP4237483A
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English (en)
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Yasushi Mizuta
泰史 水田
Arihiko Kawahara
在彦 川原
Eiichi Miyamoto
栄一 宮本
Masahito Katsukawa
雅人 勝川
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0685294A publication Critical patent/JPH0685294A/ja
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光電変換効率に優れ、連続使用時の特性が安
定な、有機太陽電池を得る。 【構成】 【構成】 2つの電極の間に、電荷発生顔料と電荷輸送
染料とを含有する光導電層が形成されている太陽電池。
その電荷輸送染料は、下記一般式(1)で表されるフェ
ニレンジアミン系化合物である。 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよ
いアルキル基または置換基を有していてもよいアルコキ
シ基を示し、Aは下記式(2)、下記式(3)または下
記式(4)で表される基を示す) 【化2】 【化3】 【化4】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機太陽電池に関し、
より詳しくは、有機顔料および有機染料を用いた機能分
離型の有機太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】有機太陽電池は、シリコン、ゲルマニウ
ム等の無機半導体と有機色素からなる光導電層との間に
pn接合を形成させ、または金属と有機色素とを結合さ
せることにより、光エネルギーを電気エネルギーに変換
させるものである。その光導電層は、例えば、クロロフ
ィルなどの合成色素や顔料、ポリアセチレンなどの導電
性高分子材料、またはそれらの複合材料などからなる有
機光導電体を、真空蒸着法、キャスト法またはディッピ
ング法などにより薄膜化したもので形成されている。
【0003】上記のような有機光導電体や有機半導体を
用いた有機太陽電池は、従来のシリコン、ゲルマニウム
などの無機半導体の単結晶にpn接合を形成させた無機
太陽電池に比べて、経済性に優れていること、製造し易
いことなどの利点を有しているため、近年、民生用の太
陽電池として注目されている。
【0004】例えば、特開平1−215070号公報に
は、有機電荷発生顔料と、有機電荷輸送染料とをバイン
ダー樹脂中に分散させた光導電層を、2つの電極間に配
設して形成された有機太陽電池が開示されている。
【0005】この有機太陽電池においては、有機電荷輸
送染料として、ピラゾリン系、ヒドラゾン系、オキサゾ
ール系、トリアノールメタン系、ポリアリールアルカン
類などの有機化合物が用いられている。
【0006】この有機太陽電池においては、上記電極
と、上記有機電荷発生顔料を含有する光導電層との間
に、ショットキー接合が形成されている。このため、上
記有機電荷発生顔料に光が照射されると、このショット
キー障壁部分でキャリア対が発生する。このキャリア対
の内、正孔が光導電層内の有機電荷輸送染料に注入さ
れ、正孔は該染料中を、電子は上記顔料中を、それぞれ
ショットキー接合のポテンシャル差に従って移動する。
【0007】従って、この特開平1−215070号公
報に開示された有機太陽電池によれば、安価で、光電変
換効率が高く、連続使用安定性の高い有機太陽電池が得
られるとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の有機電
荷輸送染料を用いた有機太陽電池では、キャリア移動度
が低く、光電変換効率が不十分である。さらに、紫外線
照射により劣化しやすく、連続使用時には特性が不安定
であるなどの問題点を有している。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は高い光電変換率を有し、
連続使用時に安定な特性を有する有機太陽電池を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の有機太陽電池
は、2つの電極の間に、電荷発生顔料と電荷輸送染料と
を含有する光導電層が設けられている有機太陽電池であ
って、該電荷輸送染料が、下記一般式(1)で表される
化合物であり、そのことにより上記目的が達成される。
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1、R2、R3およびR4は同一ま
たは異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有し
ていてもよいアルキル基または置換基を有していてもよ
いアルコキシ基を示し、Aは下記式(2)、下記式
(3)または下記式(4)で表される基を示す)
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【作用】有機太陽電池の光導電層に光が照射されると、
光導電層中の電荷発生顔料には、電荷が発生し、電子は
正極へ移動すると共に、正孔は電荷輸送染料に注入され
て、この電荷輸送染料を介して負極へ移動する。
【0017】ここで、本発明に用いられるフェニレンジ
アミン系化合物(上記式(1)において、Aが上記式
(2)で表される基である化合物)は、特開平1−21
5070号公報に開示されている電荷輸送染料に比べ
て、電荷輸送能力に優れている。よって、このフェニレ
ンジアミン系化合物を電荷輸送材料として光導電層に含
有させることにより、光電変換効率に優れた有機太陽電
池が得られる。
【0018】ところで、フェニレンジアミン系化合物に
おいては、一般に、光劣化による特性の低下の原因は、
トラップとなる不純物が、光導電層中に生成することに
ある。例えば、中心ベンゼン環の光酸化反応などが考え
られる。この反応は、フェニレンジアミン系化合物の分
子の電子密度が、中心ベンゼン環に偏っているために起
こりやすいと考えられる。特に、中心ベンゼン環の5位
は、立体的配置からも光励起時に酸素等の酸化物質から
の攻撃を受け易い分子構造となっており、この部分から
電子が引き抜かれるため光酸化しやすいと考えられる。
そこで、この部分を置換基で置換して保護することによ
りフェニレンジアミン系化合物の反応性を抑制し、光に
対する安定性を向上させることができる。
【0019】よって、上記フェニレンジアミン系化合物
は、中心ベンゼン環の5位が置換基で保護されたことに
より、酸化物質等からの攻撃を受け難くなり、酸化反応
が抑制され、光に対する安定性が向上する。その結果、
電荷発生顔料で発生した正孔は、途中でトラップされる
ことなく、負極へ移動することになる。
【0020】また、上記フェニレンジアミン系化合物
は、長時間の光暴露や高温下での光暴露に対して、従来
の電荷輸送染料よりダメージを被ることが少なく、光安
定性に優れている。
【0021】さらに、上記フェニレンジアミン系化合物
は、電荷輸送能力に優れているので、このフェニレンジ
アミン系化合物を電荷輸送材料として光導電層に含有さ
せることにより、感度および帯電能に優れ、高い繰り返
し特性を有する有機太陽電池が得られる。
【0022】また、ジアミノジフェニレンスルフィド誘
導体(上記式(1)において、Aが上記式(3)で表さ
れる基である化合物)は、分子内に消光剤として知られ
るジフェニレンスルフィドの構造を導入したため、高い
電荷輸送能力を有すると共に、光安定性にも優れてい
る。よって、上記ジアミノジフェニレンスルフィド誘導
体を電荷輸送染料として含有した光導電層は、高い感度
を有し、かつ、耐久性に優れたものになる。
【0023】上記ジアミノジフェニレンスルフィド誘導
体が、高い感度や光安定性を有する理由としては、分子
内で形成されるπ電子共役系が、ジフェニレンスルフィ
ド部分を導入した分だけ、より大きな広がりをもってい
ることが考えられる。このため、化合物の分子構造の平
面化が一層促進されて、分子間の重なり合いなどによる
分子相互作用が強まるからであると推定される。
【0024】また、ジアミノアクリダン誘導体(上記式
(1)において、Aが上記式(4)で表される基である
化合物)は、分子内に消光剤として知られるアクリダン
の構造を導入したため、高い電荷輸送能力を有すると共
に、光安定性にも優れている。よって、上記ジアミノア
クリダン誘導体を電荷輸送染料として含有した光導電層
は、高い感度を有し、かつ、耐久性に優れたものにな
る。
【0025】上記ジアミノアクリダン誘導体が、高い感
度や光安定性を有する理由としては、分子内で形成され
るπ電子共役系が、アクリダン部分を導入した分だけ、
より大きな広がりをもっていることが考えられる。この
ため、化合物の分子構造の平面化が一層促進されて、分
子間の重なり合いなどによる分子相互作用が強まるから
であると推定される。
【0026】
【好適態様】本発明に係る有機太陽電池は、例えば、図
1に示すような構成とすることができる。
【0027】この有機太陽電池Aは、基板1と、該基板
1上に順次積層された電極2、光導電層3および透明対
向電極4とを有する。
【0028】この構造において、光は透明電極4側から
照射されるが、基板1と電極2とが透光性である場合に
は、基板1側から光が照射されてもよい。その場合に
は、透明電極4は、非透光性であってもよい。また、こ
の構造において、電極2と基板1との密着性向上のため
に、基板1上に下引き層を設けてもよい。
【0029】上記基板1の材料としては、アルミニウ
ム、ステンレスなどの金属、紙、プラスチックなどを用
いることができる。
【0030】上記電極2および透明電極4の材料として
は、光導電層3とのショットキー接合を形成する材料で
あれば、いずれも用いることができる。例えば、アルミ
ニウム、銅、ステンレスなどの金属;ポリアセチレン、
ポリピロールなどの導電性高分子;4級アンモニウム塩
を高分子中に溶解させたもの;SnO2、ITOなどの
酸化物などを用いることができる。ただし、透光性が必
要とされる場合には、金属の半透明薄膜、透明導電性酸
化物などを用いる必要がある。
【0031】上記電極2および4は、例えば、真空蒸着
またはスパッタリングなどにより形成される。
【0032】上記光導電層3は、一般的には、バインダ
ー樹脂と、電荷発生顔料と、電荷輸送染料とを含有す
る。
【0033】上記光導電層3に含有される有機電荷輸送
染料としては、下記一般式(1)で表される化合物が用
いられる。
【0034】
【化9】
【0035】(式中、R1、R2、R3およびR4は同一ま
たは異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有し
ていてもよいアルキル基または置換基を有していてもよ
いアルコキシ基を示し、Aは下記式(2)、下記式
(3)または下記式(4)で表される基を示す)
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】上記ハロゲン原子としては、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素があげられる。
【0040】上記アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基等の炭素数1〜6の低級アルキル基があげられる。
【0041】上記アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、t
−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等
のアルキル部分の炭素数が1〜6の低級アルコキシ基が
あげられる。
【0042】上記アルキル基およびアルコキシ基の置換
基としては、例えば、ハロゲン原子、アミノ基、水酸
基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、シア
ノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアル
コキシ基、アリール基を有することのある炭素数2〜6
のアルケニル基などが挙げられる。
【0043】上記一般式(1)において、Aが上記式
(2)で表される基であるフェニレンジアミン系化合物
としては、例えば下記式で表されるものがあげられる。
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】
【0046】上記フェニレンジアミン系化合物は、種々
の方法で合成することが可能であり、例えば、下記の反
応式により得ることができる。
【0047】
【化15】
【0048】(式中、RnおよびRmは同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコ
キシ基を示す)この反応式は、式(a)で表される2つ
のヨード基が置換したフェニルエーテル化合物と、式
(b)で表される2つのフェニル基が結合した第2アミ
ン化合物とを、銅または塩基性物質の存在下で、有機溶
媒中で反応させて、式(1−1)で表される上記フェニ
レンジアミン系化合物を得るものである。
【0049】上記フェニルエーテル化合物(a)に対し
て、第2アミン化合物(b)は少なくとも2倍モル量で
反応させればよい。上記塩基性物質としては、例えばN
aOH、K2CO3、NaCO3等があげられ、有機溶媒
としては、例えばニトロベンゼン、ジクロルベンゼン、
n−メチルピロリドン等があげられる。また、この反応
は約190〜220℃で行うのが適当である。
【0050】また、上記フェニレンジアミン系化合物
は、下記の反応式により得ることもできる。
【0051】
【化16】
【0052】(式中、Rp、RqおよびRrは同一または
異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または
アルコキシ基を示す)この反応式は、式(c)で表され
る化合物と、式(d)で表される化合物とを、銅または
NaOH、K2CO3、NaCO3等の塩基性物質の存在
下で、ニトロベンゼン、ジクロルベンゼン、n−メチル
ピロリドン等の有機溶媒中で反応させて、式(1ー2)
で表される上記フェニレンジアミン系化合物を得るもの
である。上記化合物(c)に対して、化合物(d)は少
なくとも2倍モル量で反応させればよい。また、この反
応は約190〜220℃で行うのが適当である。
【0053】上記一般式(1)において、Aが上記式
(3)で表される基であるジアミノジフェニレンスルフ
ィド誘導体としては、例えば下記式で表されるものがあ
げられる。
【0054】
【化17】
【0055】
【化18】
【0056】
【化19】
【0057】上記ジアミノジフェニレンスルフィド誘導
体は、種々の方法で合成することが可能であり、例え
ば、下記の反応式により得ることができる。
【0058】
【化20】
【0059】(式中、R1およびR2は、前記と同様であ
り、Xはハロゲン原子である)即ち、式(e)で表され
るジフェニレンスルフィド誘導体に、式(f)で表され
る化合物を、銅触媒および塩基性物質の存在下で反応さ
せて、式(g)で表される3、7−ジアミノジフェニレ
ンスルフィド化合物を得る。次に、この化合物(g)に
式(h)で表される化合物を、銅触媒および塩基性物質
の存在下で反応させて、式(2−1)で表されるジアミ
ノジフェニレンスルフィド誘導体が得られる。尚、式
(g)で表されるモノ置換体を得るために、式(e)で
表されるジフェニレンスルフィド誘導体のアミノ基は、
予めアセチル化剤によってアセチル化しておくことが望
ましい。
【0060】上記反応は、いずれも無溶媒または溶媒中
にて行われる。式(f)で表される化合物は、式(e)
で表されるジフェニレンスルフィド誘導体に対して、2
〜20倍モル量、好ましくは、3〜10倍モル量で使用
される。また、式(h)で表される化合物も、式(g)
で表される化合物に対して、2〜20倍モル量、好まし
くは、3〜10倍モル量で用いられる。反応は、通常、
温度150〜250℃好ましくは、170〜230℃で
行われる。
【0061】使用する触媒としては、例えば、銅粉、酸
化銅、ハロゲン化銅などの銅または銅化合物が挙げら
れ、その使用量は、式(e)で表されるジフェニレンス
ルフィド誘導体または式(g)で表される化合物に対し
て、いずれも、0.01〜1.0当量、好ましくは、
0.1〜0.5当量であるのが適当である。
【0062】塩基性物質としては、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ムなどが挙げられ、その使用量は、式(e)で表される
ジフェニレンスルフィド誘導体または式(g)で表され
る化合物に対して、いずれも、0.5〜10倍モル、好
ましくは、1〜3倍モル程度である。
【0063】有機溶媒としては、ニトロベンゼン、ジク
ロロベンゼン、キノリン、N、N−メチルピロリドン、
N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリンなどを用いることができるが、式(f)で表され
る化合物または式(h)で表される化合物を過剰量用い
る場合には、無触媒で反応を行うことができる。
【0064】上記アセチル化は、常法に従って行うこと
ができる。アセチル化剤としては、例えば、酢酸の無水
物や塩化物などが挙げられる。
【0065】また、上記一般式(1)において、R1
2である時には、上記アセチル化を行うことなく、一
段階の反応で式(f)または式(h)で表される化合物
を反応させてもよい。
【0066】上記一般式(1)において、Aが上記式
(4)で表される基であるジアミノアクリダン誘導体と
しては、例えば下記式で表されるものがあげられる。
【0067】
【化21】
【0068】
【化22】
【0069】
【化23】
【0070】上記ジアミノアクリダン誘導体は、種々の
方法で合成することが可能であり、例えば、下記の反応
式により得ることができる。
【0071】
【化24】
【0072】(式中、R1およびR2は、前記と同様であ
り、Xはハロゲン原子である)即ち、式(i)で表され
るアクダリン誘導体に、式(j)で表される化合物を、
銅触媒および塩基性物質の存在下で反応させて、式
(k)で表される2、7−ジアミノアクダリン化合物を
得る。次に、この化合物(k)に式(l)で表される化
合物を、銅触媒および塩基性物質の存在下で反応させ
て、式(3ー1)で表されるジアミノアクリダン誘導体
が得られる。尚、式(k)で表されるモノ置換体を得る
ために、式(i)で表されるアクダリン誘導体のアミノ
基は、予めアセチル化剤によってアセチル化しておくこ
とが望ましい。
【0073】上記反応は、いずれも無溶媒または溶媒中
にて行われる。式(j)で表される化合物は、式(i)
で表されるアクダリン誘導体に対して、2〜20倍モル
量、好ましくは、3〜10倍モル量で使用される。ま
た、式(l)で表される化合物も、式(k)で表される
化合物に対して、2〜20倍モル量、好ましくは、3〜
10倍モル量で用いられる。反応は、通常、温度150
〜250℃好ましくは、170〜230℃で行われる。
【0074】使用する触媒としては、例えば、銅粉、酸
化銅、ハロゲン化銅などの銅または銅化合物が挙げら
れ、その使用量は、式(i)で表されるアクダリン誘導
体または式(k)で表される化合物に対して、いずれ
も、0.01〜1.0当量、好ましくは、0.1〜0.
5当量であるのが適当である。
【0075】塩基性物質としては、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ムなどが挙げられ、その使用量は、式(i)で表される
アクダリン誘導体または式(k)で表される化合物に対
して、いずれも、0.5〜10倍モル、好ましくは、1
〜3倍モル程度である。
【0076】有機溶媒としては、ニトロベンゼン、ジク
ロロベンゼン、キノリン、N、N−メチルピロリドン、
N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリンなどを用いることができるが、式(j)で表され
る化合物または式(l)で表される化合物を過剰量用い
る場合には、無触媒で反応を行うことができる。
【0077】上記アセチル化は、常法に従って行うこと
ができる。アセチル化剤としては、例えば、酢酸の無水
物や塩化物などが挙げられる。
【0078】また、上記一般式(1)において、R1
2である時には、上記アセチル化を行うことなく、一
段階の反応で式(j)または式(l)で表される化合物
を反応させてもよい。
【0079】また、上記一般式(1)で表される化合物
は、単独で用いてもよく、従来公知の他の電荷輸送材料
と組み合わせて使用することもできる。従来公知の電荷
輸送材料としては、種々の電子吸引性化合物、電子供与
性化合物を用いることができる。
【0080】上記電子吸引性化合物としては、例えば、
2,6−ジメチル−2′,6′−ジtert−ジブチル
ジフェノキノン等のジフェノキノン誘導体、マロノニト
リル、チオピラン系化合物、テトラシアノエチレン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、3,4,5,
7−テトラニトロ−9−フルオレノン、ジニトロベンゼ
ン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニト
ロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハ
ク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等が例
示される。
【0081】また、電子供与性化合物としては、2,5
−ジ(4−メチルアミノフェニル)、1,3,4−オキ
サジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4
−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル
系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系
化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン
化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化
合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合
物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イ
ミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾー
ル系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物が
例示される。
【0082】これらの電荷輸送材料は、1種または2種
以上混合して用いられる。なお、ポリビニルカルバゾー
ル等の成膜性を有する電荷輸送材料を用いる場合には、
バインダー樹脂は必ずしも必要ではない。
【0083】上記光導電層3に含有される有機電荷発生
顔料としては、太陽光または可視光の吸収性がよいもの
が好ましく、また、上記有機電荷輸送染料に対して、電
子受容体として機能するものが好ましい。例えば、セレ
ン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、アモルファスシリ
コン、ピリリウム塩、チオピリリウム系顔料、フタロシ
アニン系化合物、アンサンスロン系化合物、アントアン
トロン顔料、ペリレン系化合物、ジベンズピレンキノン
顔料、ピラトロン顔料、トリスアゾ顔料、ビスアゾ顔
料、アゾ系化合物、ジスアゾ系化合物、インジゴ系化合
物、チオインジゴ系化合物、トリフェニルメタン系化合
物、スレン系化合物、トルイジン系化合物、ピラゾリン
系化合物、キナクドリン系化合物、ピロロピロール系化
合物、非対称キノシアニン、キノシアニン、多環縮合系
色素、ポルフィリン色素などを用いることができる。
【0084】これらの電荷発生顔料は、1種または2種
以上を、混合して用いることができる。
【0085】上記電荷有機発生顔料は、ミリング分散液
の加熱撹拌などにより適当な結晶形の微粒子とすること
ができる。
【0086】上記光導電層3を構成するバインダー樹脂
としては、例えば、スチレン系重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合
体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、アルキド樹
脂、ポリカーボネート類、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂
などの熱可塑性樹脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他
架橋性の熱硬化性樹脂、さらにエポキシアクリレート、
ウレタン−アクリレートなどの光硬化性樹脂などが挙げ
られる。これらのバインダー樹脂は、1種または2種以
上を混合して用いることができる。
【0087】このバインダー樹脂に、溶媒を用いて、上
記有機電荷発生顔料を粒子状に分散し、上記有機電荷輸
送染料を均一に溶解させる。上記溶媒としては、種々の
有機溶剤が使用可能である。例えば、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール
類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪
族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化
炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢
酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルム
アルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド等があげられる。これらの溶剤は1種または2種以
上を混合して用いることができる。
【0088】上記有機顔料、有機染料、バインダー樹脂
および上記溶媒を、ホモジナイザー、超音波、ボールミ
ル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ペイント
シェイカーなどの方法を用いて塗布液を調製し、キャス
ティングやディッピングなどにより、電極2上に積層し
て、光導電層3を形成する。
【0089】なお、上記光導電層3には、キャリアの発
生、注入および輸送性向上のために、種々の添加剤を含
有させることができる。例えば、ジフェニル、塩化ジフ
ェニル、ターフェニル、ハロナフトキノン類、ジブチル
フタレート、ジメチルグリコールフタレート、ジオクチ
ルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、
アセチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィ
ン、ジラウリルチオプロピオネート、3,5−ジニトロ
サリチル酸、各種フルオロカーボン類などが挙げられ
る。
【0090】さらに、電荷輸送染料や電荷発生顔料の分
散性、染工性等をよくするために界面活性剤、レベリン
グ剤等を使用してもよい。
【0091】ここで、上記バインダー樹脂100重量部
に対して、電荷発生顔料は2〜20重量部、特に3〜1
5重量部、上記一般式(1)で表されるフェニレンジア
ミン系化合物は40〜200重量部、特に50〜150
重量部であるのが好ましい。また、光導電層の厚みは
0.1〜2μm、特に0.5μm程度であるのが好まし
い。
【0092】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
詳細に説明する。
【0093】(1)フェニレンジアミン系化合物の合成 下記式(4)で表される化合物3.84g、m−ヨード
トルエン4.36gおよび銅粉末0.02gをニトロベ
ンゼン80ml中にて、20℃の温度下で12時間還流
して反応させ、単離し、常法により精製して、下記式
(5)で表されるフェニレンジアミン系化合物(表1に
おいて、有機染料として表される化合物)を得た。
(収率62%、融点169〜172℃)
【0094】
【化25】
【0095】
【化26】
【0096】生成物の元素分析を行ったところ、以下の
ような結果が得られた。
【0097】元素分析値:C40H41N3 として 計算値(%)C85.22 H7.33 N7.46 実測値(%)C85.12 H7.40 N7.40 (2)ジアミノジフェニレンスルフィド誘導体の合成 (I)3,7ジアミノジフェニレンスルフィド107
g、酢酸160gを反応容器内に仕込み、50〜70℃
に加熱後、無水酢酸110gを徐々に滴下した。次に、
70℃で約1時間攪拌後、反応物を水中に注ぎ、30分
間攪拌した。析出した結晶を濾過、乾燥して、N,N’
−ジアセチル−3,7−ジアミノジフェニレンスルフィ
ド113.2gを得た。(収率76.5%) (II)得られたN,N’−ジアセチル体113.2g
を、m−ヨードトルエン166.8g、炭酸カリウム7
0gおよび銅粉11gと共に、反応容器内に仕込み、反
応容器内に窒素ガスを導入しながら、180℃〜220
℃まで加熱し、この温度で24時間反応させた。反応に
より、生成する水は水分離器により反応系外へ除去し
た。冷却後、40%水酸化カリウム水溶液230gを加
え、110〜120℃に昇温し、14時間反応させて、
加水分解した。反応液を濾過し、触媒を除去した後、p
−ヨードトルエンを留去し、回収した。残渣をn−ヘキ
サン中に注いで晶析を行い、N,N’−ジ(3メチルフ
ェニル)−3,7−ジアミノジフェニレンスルフィド1
13.2gを得た。(収率76.5%) (III)得られたN,N’−ジ(3メチルフェニル)
−3,7−ジアミノジフェニレンスルフィド112.7
gを、m−ヨードトルエン166.8g、炭酸カリウム
52gおよび銅粉7.5gと共に、反応容器内に仕込
み、反応容器無いに窒素ガスを導入しながら、180℃
〜220℃まで加熱し、この温度で48時間反応させ
た。反応により生成する水は、水分離器により反応系外
へ除去した。冷却後、反応物にトルエン300gを加え
て溶解し、不要分を濾別し、次いで、トルエンおよびm
−ヨードトルエンを留去し、回収した。残渣を酢酸エチ
ルで再結晶して、下記式(6)で表されるN,N,
N’,N’−テトラ(3−メチルフェニル)−3,7−
ジアミノジフェニレンスルフィド112.7gを得た。
(表1において、有機染料として表される化合物)
(収率74.8%)
【0098】
【化27】
【0099】同化合物の元素分析を行ったところ、以下
のような結果が得られた。
【0100】元素分析値: 計算値(%)C83.58 H5.96 N4.87 実測値(%)C83.56 H5.99 N4.85 質量分析結果 C403421として、m/e=574(計算値57
4.8) (3)ジアミノアクリダン誘導体の合成 (I)2,7ジアミノアクダリン105g、酢酸160
gを反応容器内に仕込み、50〜70℃に加熱後、無水
酢酸110gを徐々に滴下した。次に、70℃で約1時
間攪拌後、反応物を水中に注ぎ、30分間攪拌した。析
出した結晶を濾過、乾燥して、N,N’−ジアセチル−
2,7−ジアミノアクダリン114.3gを得た。(収
率78.3%) (II)得られたN,N’−ジアセチル体114.3g
を、m−ヨードトルエン170.7g、炭酸カリウム7
0gおよび銅粉11gと共に、反応容器内に仕込み、反
応容器内に窒素ガスを導入しながら、180℃〜220
℃まで加熱し、この温度で24時間反応させた。反応に
より、生成する水は水分離器により反応系外へ除去し
た。冷却後、40%水酸化カリウム水溶液230gを加
え、110〜120℃に昇温し、14時間反応させて、
加水分解した。反応液を濾過し、触媒を除去した後、p
−ヨードトルエンを留去し、回収した。残渣をn−ヘキ
サン中に注いで晶析を行い、N,N’−ジ(3メチルフ
ェニル)−2,7−ジアミノアクダリン114.8gを
得た。(収率75.2%) (III)得られたN,N’−ジ(3メチルフェニル)
−2,7−ジアミノアクダリン114.8gを、m−ヨ
ードトルエン128.4g、炭酸カリウム52gおよび
銅粉7.5gと共に、反応容器内に仕込み、反応容器無
いに窒素ガスを導入しながら、180℃〜220℃まで
加熱し、この温度で48時間反応させた。反応により生
成する水は、水分離器により反応系外へ除去した。冷却
後、反応物にトルエン300gを加えて溶解し、不要分
を濾別し、次いで、トルエンおよびm−ヨードトルエン
を留去し、回収した。残渣を酢酸エチルで再結晶して、
下記式(7)で表されるN,N,N’,N’−テトラ
(3−メチルフェニル)−2,7−ジアミノアクダリン
128.0gを得た。(表1において、有機染料とし
て表される化合物)(収率76.3%)
【0101】
【化28】
【0102】同化合物の元素分析を行ったところ、以下
のような結果が得られた。
【0103】元素分析値: 計算値(%)C86.28 H6.36 N7.36 実測値(%)C86.43 H6.19 N7.22 質量分析結果 C41363として、m/e=570(計算値570.
8) (実施例1〜12および比較例1〜5)100mm×1
00mmのガラス板上に、厚み500nmのアルミ電極
(透光率70%)を真空蒸着した。
【0104】次に、有機電荷発生顔料および有機電荷輸
送染料として、表1に示す化合物を10重量部ずつ、ポ
リビニルブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水化
学工業社製)10重量部、シクロヘキサノン50重量部
を混合し、直径1mmのガラスビーズを用いたボールミ
ルにて24時間混合分散した。得られた分散液を、スピ
ンコート法を用いて、上記アルミ電極上に塗布し、10
0℃で30分間乾燥して、厚み0.5μmの光導電層を
形成した。
【0105】その上に、20mm×20mmの金電極を
厚み2000オングストロームに蒸着した。
【0106】上記の工程により有機太陽電池が得られ
た。
【0107】(評価試験)各実施例1〜12および比較
例1〜5で得られた有機太陽電池のオープンサーキット
電圧VOC(V)、ショートサーキット電流ISC(mA)
および1kΩ付加時における最大光電変換効率E
MAX(%)を以下の条件にて測定した。
【0108】 光源:タングステンランプ 光量:200ルクス 試験結果を表1に併せて示す。また、表1中に示した有
機顔料および有機染料の化学構造式を以下に示す。
【0109】
【表1】
【0110】
【化29】
【0111】
【化30】
【0112】
【化31】
【0113】
【化32】
【0114】
【化33】
【0115】
【化34】
【0116】これらの試験結果から、本発明の有機太陽
電池は、いずれも、オープンサーキット電圧V
OC(V)、ショートサーキット電流ISC(mA)および
1kΩ付加時における最大光電変換効率EMAX(%)に
おいて、従来の有機太陽電池に比べて良好な値を示して
いる。
【0117】また、従来の有機太陽電池に比べて、光に
対する安定性に優れているので、連続使用時に安定な特
性が得られる。
【0118】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、光電変換効率に優れ、連続使用時に安定な特
性を有する有機太陽電池を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である有機太陽電池の断面図
である。
【符号の説明】
1 基板 2 電極 3 光導電層 4 透明電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝川 雅人 大阪市中央区玉造一丁目2番28号 三田工 業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの電極の間に、電荷発生顔料と電荷
    輸送染料とを含有する光導電層が設けられている有機太
    陽電池であって、 該電荷輸送染料が下記一般式(1)で表される化合物で
    ある有機太陽電池。 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は同一または異なっ
    て、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよ
    いアルキル基または置換基を有していてもよいアルコキ
    シ基を示し、Aは下記式(2)、下記式(3)または下
    記式(4)で表される基を示す) 【化2】 【化3】 【化4】
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6281429B1 (en) 1999-11-19 2001-08-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Photoelectric conversion element
WO2014200309A1 (ko) * 2013-06-14 2014-12-18 주식회사 엘지화학 유기태양전지 및 이의 제조방법
KR20170033737A (ko) 2015-09-17 2017-03-27 재단법인 나노기반소프트일렉트로닉스연구단 고분자 화합물 및 그를 포함하는 전자소자
KR20190008657A (ko) 2017-07-17 2019-01-25 포항공과대학교 산학협력단 비대칭 알킬기가 치환된 유기 반도체 화합물 및 이를 포함하는 태양전지

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CN105409019A (zh) * 2013-06-14 2016-03-16 株式会社Lg化学 有机太阳能电池及其制造方法
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