JPH06120538A - 有機太陽電池 - Google Patents

有機太陽電池

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Publication number
JPH06120538A
JPH06120538A JP4265007A JP26500792A JPH06120538A JP H06120538 A JPH06120538 A JP H06120538A JP 4265007 A JP4265007 A JP 4265007A JP 26500792 A JP26500792 A JP 26500792A JP H06120538 A JPH06120538 A JP H06120538A
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JP
Japan
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formula
group
solar cell
organic solar
photoconductive layer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4265007A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Mizuta
泰史 水田
Masafumi Tanaka
雅史 田中
Eiichi Miyamoto
栄一 宮本
Toshiyuki Fukami
季之 深見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
Priority to JP4265007A priority Critical patent/JPH06120538A/ja
Publication of JPH06120538A publication Critical patent/JPH06120538A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光電変換効率に優れ、連続使用時の特性が安
定な、有機太陽電池を得る。 【構成】 2つの電極の間に、電荷発生顔料と電荷輸送
染料とを含有する光導電層が形成されている有機太陽電
池。その電荷輸送染料は、下記一般式(1)で表される
化合物である。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、水素原
子、アルキル基などを示し、nは1〜5の整数である;
Aは下記式(2)または下記式(3)で表される基を示
す): 【化2】 (式中、R7は水素原子、アルキル基などを示し、mは
1〜5の整数である): 【化3】 (式中R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14および
15は、水素原子、アルキル基またはアリール基を示
す)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機太陽電池に関し、
より詳しくは、有機顔料および有機染料を用いた機能分
離型の有機太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】有機太陽電池は、シリコン、ゲルマニウ
ム等の無機半導体と有機色素からなる光導電層との間に
pn接合を形成させ、または金属と有機色素とを結合さ
せることにより、光エネルギーを電気エネルギーに変換
させるものである。その光導電層は、例えば、クロロフ
ィルなどの合成色素や顔料、ポリアセチレンなどの導電
性高分子材料、またはそれらの複合材料などからなる有
機光導電体を、真空蒸着法、キャスト法またはディッピ
ング法などにより薄膜化したもので形成されている。
【0003】上記のような有機光導電体や有機半導体を
用いた有機太陽電池は、従来のシリコン、ゲルマニウム
などの無機半導体の単結晶にpn接合を形成させた無機
太陽電池に比べて、経済性に優れていること、製造し易
いことなどの利点を有しているため、近年、民生用の太
陽電池として注目されている。
【0004】例えば、特開平1−215070号公報に
は、有機電荷発生顔料と、有機電荷輸送染料とをバイン
ダー樹脂中に分散させた光導電層を、2つの電極間に配
設して形成された有機太陽電池が開示されている。
【0005】この有機太陽電池においては、有機電荷輸
送染料として、ピラゾリン系、ヒドラゾン系、オキサゾ
ール系、トリアリールメタン系、ポリアリールアルカン
類などの有機化合物が用いられている。
【0006】この有機太陽電池においては、上記電極
と、上記有機電荷発生顔料を含有する光導電層との間
に、ショットキー接合が形成されている。このため、上
記有機電荷発生顔料に光が照射されると、このショット
キー障壁部分でキャリア対が発生する。このキャリア対
の内、正孔が光導電層内の有機電荷輸送染料に注入さ
れ、正孔は該染料中を、電子は上記顔料中を、それぞれ
ショットキー接合のポテンシャル差に従って移動する。
【0007】従って、この特開平1−215070号公
報に開示された有機太陽電池によれば、安価で、光電変
換効率が高く、連続使用安定性の高い有機太陽電池が得
られるとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の有機電
荷輸送染料を用いた有機太陽電池では、キャリア移動度
が低く、光電変換効率が不十分である。さらに、紫外線
照射により劣化しやすく、連続使用時には特性が不安定
であるなどの問題点を有している。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は高い光電変換率を有し、
連続使用時に安定な特性を有する有機太陽電池を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の有機太陽電池
は、2つの電極の間に、電荷発生顔料と電荷輸送染料と
を含有する光導電層が設けられている有機太陽電池であ
って、該電荷輸送染料が、下記一般式(1)で表される
化合物であり、そのことにより上記目的が達成される。
【0011】
【化4】
【0012】(式中、R1、R2、R3、R4、R5および
6は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基またはアルコキシル基を示し、アルキル基お
よびアルコキシル基は、いずれも置換基を有していても
よい;nは1〜5の整数である;Aは下記式(2)また
は下記式(3)で表される基を示す):
【0013】
【化5】
【0014】(式中、R7は水素原子、アルキル基また
はアルコキシル基を示し、アルキル基およびアルコキシ
ル基は、いずれも置換基を有していてもよい;mは1〜
5の整数である):
【0015】
【化6】
【0016】(式中R8、R9、R10、R11、R12
13、R14およびR15は同一または異なって、水素原
子、アルキル基またはアリール基を示す)。
【0017】
【作用】有機太陽電池の光導電層に光が照射されると、
光導電層中の電荷発生顔料には、電荷が発生し、電子は
正極へ移動すると共に、正孔は電荷輸送染料に注入され
て、この電荷輸送染料を介して負極へ移動する。
【0018】本発明に用いられるジアミノターフェニル
誘導体(上記式(1)において、Aが上記式(2)で表
される基である化合物)は、分子内に消光剤として知ら
れるターフェニル構造部分を有している。このため、こ
のターフェニル構造部分で形成されるπ電子共役系が大
きな広がりを持っており、ジアミノターフェニル誘導体
の分子構造の平面化が一層促進されて、分子間の重なり
合いなどによる分子間の相互作用が強まると考えられ
る。よって、特開平1−215070号公報に開示され
ている電荷輸送染料に比べて、電荷輸送能力に優れ、光
に対する安定性も優れたものとすることができる。従っ
て、このジアミノターフェニル誘導体を電荷輸送染料と
して光導電層に含有させることにより、光電変換効率に
優れ、連続使用時の特性が安定な有機太陽電池が得られ
る。
【0019】また、本発明に用いられるトリフェニルア
ミン誘導体(上記式(1)において、Aが上記式(3)
で表される基である化合物)は、2つのトリフェニルア
ミン構造部分を有しているため、高い電荷輸送能力を有
している。よって、このトリフェニルアミン誘導体を電
荷輸送染料として光導電層に含有させることにより、光
電変換効率に優れた有機太陽電池が得られる。
【0020】また、上記トリフェニルアミン誘導体は、
分子内に上記式(2)で表される構造部分を有している
ために、光に対する安定性に優れている。よって、この
トリフェニルアミン誘導体を電荷輸送染料として光導電
層に含有させることにより、連続使用時の特性が安定な
有機太陽電池が得られる。
【0021】
【好適態様】本発明に係る有機太陽電池は、例えば、図
1に示すような構成とすることができる。
【0022】この有機太陽電池Aは、基板1と、該基板
1上に順次積層された電極2、光導電層3および透明対
向電極4とを有する。
【0023】この構造において、光は透明電極4側から
照射されるが、基板1と電極2とが透光性である場合に
は、基板1側から光が照射されてもよい。その場合に
は、透明電極4は、非透光性であってもよい。また、こ
の構造において、電極2と基板1との密着性向上のため
に、基板1上に下引き層を設けてもよい。
【0024】上記基板1の材料としては、アルミニウ
ム、ステンレスなどの金属、紙、プラスチックなどを用
いることができる。
【0025】上記電極2および透明電極4の材料として
は、光導電層3とのショットキー接合を形成する材料で
あれば、いずれも用いることができる。例えば、アルミ
ニウム、銅、ステンレスなどの金属;ポリアセチレン、
ポリピロールなどの導電性高分子;4級アンモニウム塩
を高分子中に溶解させたもの;SnO2、ITOなどの
酸化物などを用いることができる。ただし、透光性が必
要とされる場合には、金属の半透明薄膜、透明導電性酸
化物などを用いる必要がある。
【0026】上記電極2および4は、例えば、真空蒸着
またはスパッタリングなどにより形成される。
【0027】上記光導電層3は、一般的には、バインダ
ー樹脂と、電荷発生顔料と、電荷輸送染料とを含有す
る。
【0028】上記光導電層3に含有される電荷輸送染料
としては、上記一般式(1)で表される化合物が用いら
れる。
【0029】上記アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基等の炭素数1〜6の低級アルキル基があげられる。
【0030】上記アルコキシ基としては、例えば、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ
基、ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、ペ
ンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素数1〜6
のアルコキシ基が挙げられる。
【0031】また、上記アルキル基、アルコキシ基に置
換してもよい置換基としては、例えばハロゲン原子、ア
ミノ基、水酸基、エステル化されていてもよいカルボキ
シル基、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
1〜6のアルコキシ基、アリール基を有することのある
炭素数2〜6のアルケニル基などがあげられる。置換基
は2以上であってもよく、また2つの置換基が環を形成
していてもよい。
【0032】上記ハロゲン原子としては、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素があげられる。
【0033】上記アリール基としては、例えば、フェニ
ル基、o−ターフェニル基、ナフチル基、アントリル
基、フェナントリル基などがあげられる。
【0034】上記一般式(1)において、Aが上記式
(2)で表される基であるジアミノターフェニル誘導体
としては、例えば下記式で表されるものがあげられる。
【0035】
【化7】
【0036】
【化8】
【0037】
【化9】
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】上記ジアミノターフェニル誘導体は、種々
の方法で合成することが可能であり、例えば、下記の反
応式により得ることができる。
【0043】
【化14】
【0044】(式中、R1、R2およびR7は、前記と同
じように定義され、Xはハロゲン原子を示す)。
【0045】まず、式(a)で表されるジアミノターフ
ェニル誘導体に、式(b)で表される化合物を銅触媒お
よび塩基性物質の存在下で反応させて、式(c)で表さ
れる化合物を得る。次に、この化合物(c)と、式
(d)で表される化合物とを銅触媒および塩基性物質の
存在下で反応させて、式(1−1)で表される化合物を
得る。尚、式(c)で表される化合物を得る上で、式
(a)で表される化合物のアミノ基は、アセチル化剤に
よって、予めアセチル化しておくのが望ましい。
【0046】上記反応は、いずれも、無溶媒または溶媒
中にで行われる。式(b)で表される化合物は、式
(a)で表される化合物に対して、2〜20倍モル量、
好ましくは、3〜10倍モル量で使用される。また、式
(d)で表される化合物も、式(c)で表される化合物
に対して、2〜20倍モル量、好ましくは、3〜10倍
モル量で用いられる。上記反応は、通常、温度150℃
〜250℃、好ましくは、170〜230℃で行われ
る。
【0047】上記反応に使用する銅触媒としては、例え
ば、銅粉、酸化銅、ハロゲン化銅などの銅または銅化合
物があげられ、その使用量は、通常、式(a)または式
(c)で表される化合物に対して、いずれも、0.01
〜1.0当量、さらに好ましくは、0.1〜0.5当量
である。
【0048】上記塩基性物質としては、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウムなどが挙げられ、その使用量は、通常、式(a)
または式(c)で表される化合物に対して、いずれも、
0.5〜10倍モル量、好ましくは、1〜3倍モル量程
度である。
【0049】上記有機溶媒としては、ニトロベンゼン、
ジクロロベンゼン、キノリン、N,N−メチルピロリド
ン、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリンなどを用いることができるが、式(b)また
は式(d)で表される化合物の過剰量を用いる場合に
は、無溶媒で上記反応を行わせることができる。
【0050】上記アセチル化は、常法に従って行うこと
ができる。その際のアセチル化剤としては、例えば、酢
酸の無水物や塩化物などが挙げられる。
【0051】また、上記一般式において、R1=R2であ
る時には、上記アセチル化を行う事なく、式(b)また
は式(d)で表される化合物を一段階の反応式によって
反応させてもよい。
【0052】上記一般式(1)において、Aが上記式
(3)で表される基であるトリフェニルアミン誘導体と
しては、例えば下記式で表されるものがあげられる。
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】上記トリフェニルアミン誘導体は、種々の
方法で合成することが可能であり、例えば、下記の反応
式により得ることができる。
【0058】
【化19】
【0059】(式中、R1、R2、R5およびR6は前記と
同じように定義され、Xはハロゲン原子を示す)。
【0060】すなわち、式(e)で表されるアミン化合
物に、式(f)で表されるハロゲン化合物を、銅または
塩基の存在下で反応させて、式(2−1)で表される上
記トリフェニルアミン誘導体を得る。この反応は、温度
200℃〜220℃で行われる。上記塩基としては、例
えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を用いることが
できる。
【0061】また、上記一般式(1)で表される化合物
は、単独で用いてもよく、従来公知の他の電荷輸送材料
と組み合わせて使用することもできる。従来公知の電荷
輸送材料としては、種々の電子吸引性化合物、電子供与
性化合物を用いることができる。
【0062】上記電子吸引性化合物としては、例えば、
2,6−ジメチル−2′,6′−ジtert−ジブチル
ジフェノキノン等のジフェノキノン誘導体、マロノニト
リル、チオピラン系化合物、テトラシアノエチレン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、3,4,5,
7−テトラニトロ−9−フルオレノン、ジニトロベンゼ
ン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニト
ロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハ
ク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等が例
示される。
【0063】また、電子供与性化合物としては、2,5
−ジ(4−メチルアミノフェニル)、1,3,4−オキ
サジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4
−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル
系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系
化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン
化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化
合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合
物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イ
ミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾー
ル系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物が
例示される。
【0064】これらの電荷輸送材料は、1種または2種
以上混合して用いられる。なお、ポリビニルカルバゾー
ル等の成膜性を有する電荷輸送材料を用いる場合には、
バインダー樹脂は必ずしも必要ではない。
【0065】上記光導電層3に含有される有機電荷発生
顔料としては、太陽光または可視光の吸収性がよいもの
が好ましく、また、上記有機電荷輸送染料に対して、電
子受容体として機能するものが好ましい。例えば、セレ
ン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、アモルファスシリ
コン、ピリリウム塩、チオピリリウム系顔料、フタロシ
アニン系化合物、アンサンスロン系化合物、アントアン
トロン顔料、ペリレン系化合物、ジベンズピレンキノン
顔料、ピラトロン顔料、トリスアゾ顔料、ビスアゾ顔
料、アゾ系化合物、ジスアゾ系化合物、インジゴ系化合
物、チオインジゴ系化合物、トリフェニルメタン系化合
物、スレン系化合物、トルイジン系化合物、ピラゾリン
系化合物、キナクドリン系化合物、ピロロピロール系化
合物、非対称キノシアニン、キノシアニン、多環縮合系
色素、ポルフィリン色素などを用いることができる。
【0066】これらの電荷発生顔料は、1種または2種
以上を混合して用いてもよい。
【0067】上記電荷有機発生顔料は、ミリング分散液
の加熱撹拌などにより適当な結晶形の微粒子とすること
ができる。
【0068】上記光導電層3を構成するバインダー樹脂
としては、例えば、スチレン系重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合
体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、アルキド樹
脂、ポリカーボネート類、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂
などの熱可塑性樹脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他
架橋性の熱硬化性樹脂、さらにエポキシアクリレート、
ウレタン−アクリレートなどの光硬化性樹脂などが挙げ
られる。これらのバインダー樹脂は、1種または2種以
上を混合して用いることができる。
【0069】本発明の有機太陽電池は、以下のようにし
て作製することができる。
【0070】まず、上記電荷発生顔料、電荷輸送染料、
バインダー樹脂および溶媒を、ホモジナイザー、超音
波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミ
ル、ペイントシェイカーなどの方法を用いて塗布液を調
製する。この塗布液においては、通常、上記電荷発生顔
料は粒子状に分散され、上記電荷輸送染料は均一に溶解
されている。
【0071】上記溶媒としては、種々の有機溶剤が使用
可能である。例えば、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、ブタノール等のアルコール類、n−ヘキサ
ン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジ
クロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
メチル等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげら
れる。これらの溶剤は1種または2種以上を混合して用
いることができる。
【0072】次に、上記塗布液を、キャスティングやデ
ィッピングなどにより電極2上に積層して、光導電層3
を形成する。
【0073】なお、上記光導電層3には、キャリアの発
生、注入および輸送性向上のために、種々の添加剤を含
有させることができる。例えば、ジフェニル、塩化ジフ
ェニル、ターフェニル、ハロナフトキノン類、ジブチル
フタレート、ジメチルグリコールフタレート、ジオクチ
ルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、
アセチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィ
ン、ジラウリルチオプロピオネート、3,5−ジニトロ
サリチル酸、各種フルオロカーボン類などが挙げられ
る。
【0074】さらに、電荷輸送染料や電荷発生顔料の分
散性、染工性等をよくするために界面活性剤、レベリン
グ剤等を使用してもよい。
【0075】ここで、上記バインダー樹脂100重量部
に対して、電荷発生顔料は2〜20重量部、特に3〜1
5重量部、上記一般式(1)で表されるフェニレンジア
ミン系化合物は40〜200重量部、特に50〜150
重量部であるのが好ましい。また、光導電層の厚みは、
0.1〜2μm、特に0.5μm程度であるのが好まし
い。
【0076】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
詳細に説明する。
【0077】(1)ジアミノターフェニル誘導体の合成 (i)4,4’’−ジアミノ−1’,3’−ターフェニ
ル130gと酢酸160gとを反応容器内に仕込み、5
0〜70℃に加熱後、無水酢酸110gを徐々に滴下し
た。次に、70℃で約1時間攪拌後、反応物を水中に注
いで30分間攪拌した。そして、析出した結晶を濾取し
て乾燥し、N,N’−ジアセチル−4,4’’ジアミノ
−1’,3’−ターフェニル137gを得た(収率8
0.1%)。
【0078】(ii)得られたN、N’−ジアセチル体1
37.0gを、m−ヨードトルエン174.6g、炭酸
カリウム70gおよび銅粉11gと共に、反応容器内に
仕込み、反応容器内に窒素ガスを導入しながら、180
〜220℃まで加熱し、この温度で24時間反応させ
た。反応により生成する水は、水分離器により反応系外
に除去した。これを冷却後、反応物に40%水酸化カリ
ウム水溶液230gを加えて、110〜120℃に昇温
し、14時間反応させて加水分解を行った。この反応液
を濾過して触媒を除去し、m−ヨードトルエンを留去し
て回収した。残渣をn−ヘキサン中に注いで、晶析を行
い、N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’’
−ジアミノ−1’,3’−ターフェニル139.7gを
得た(収率79.3%)。
【0079】(iii)得られたN,N’−ジ(3−メチ
ルフェニル)−4,4’’−ジアミノ−1’,3’−タ
ーフェニル139.7gを、m−ヨードトルエン13
5.0g、炭酸カリウム55gおよび銅粉7.5gと共
に、反応容器内に仕込み、反応容器内に窒素ガスを導入
しながら、180〜220℃まで加熱し、この温度で4
8時間反応させた。反応により生成する水は、水分離器
により反応系外に除去した。これを冷却後、反応物にト
ルエン300gを加えて溶解し、不溶分を濾別した。そ
して、トルエンおよびm−ヨードトルエンを留去して回
収した。残渣を酢酸エチルで再結晶して、下記式(4)
で表されるN,N,N’,N’−テトラ(3−メチルフ
ェニル)−4,4’’−ジアミノ−1’,3’−ターフ
ェニル(下記表1において、電荷輸送染料として表さ
れる化合物)156.0gを得た(収率79.2%)。
【0080】
【化20】
【0081】元素分析結果:C46402として 計算値(%):C 88.99 H:6.49 N:
4.51 実測値(%):C:89.96 H:6.53 N:
4.50 質量分析結果 m/e=620 (計算値620.9) (2)トリフェニルアミン誘導体の合成 下記式(5)で表されるアミン化合物1.60gに対し
て、下記式(6)で表される化合物4.40gを、銅の
存在下、温度200℃で6時間反応させて、下記式
(7)で表されるトリフェニルアミン誘導体(下記表1
において、電荷輸送染料として表される化合物)を得
た(収率50%)。
【0082】
【化21】
【0083】
【化22】
【0084】
【化23】
【0085】元素分析結果:C38342Siとして 計算値(%):C 83.47 H:6.27 N:
5.12 実測値(%):C:83.41 H:6.33 N:
5.09 (実施例1〜23および比較例1〜5)100mm×1
00mmのガラス板上に、厚み500nmのアルミ電極
(透光率70%)を真空蒸着した。
【0086】次に、電荷発生顔料および電荷輸送染料と
して、表1および表2に示す化合物を10重量部ずつ、
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水
化学工業社製)10重量部、シクロヘキサノン50重量
部を混合し、直径1mmのガラスビーズを用いたボール
ミルにて24時間混合分散した。得られた分散液を、ス
ピンコート法を用いて、上記アルミ電極上に塗布し、1
00℃で30分間乾燥して、厚み0.5μmの光導電層
を形成した。
【0087】その上に、20mm×20mmの金電極を
厚み2000オングストロームに蒸着した。
【0088】上記の工程により有機太陽電池が得られ
た。
【0089】(評価試験)各実施例1〜23および比較
例1〜5で得られた有機太陽電池のオープンサーキット
電圧VOC(V)、ショートサーキット電流ISC(mA)
および1kΩ付加時における最大光電変換効率E
MAX(%)を以下の条件にて測定した。
【0090】 光源:タングステンランプ 光量:200ルクス 試験結果を表1および表2に併せて示す。また、表1お
よび表2中に示した電荷発生顔料および電荷輸送染料の
化学構造式を以下に示す。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】
【化24】
【0094】
【化25】
【0095】
【化26】
【0096】
【化27】
【0097】
【化28】
【0098】
【化29】
【0099】
【化30】
【0100】
【化31】
【0101】
【化32】
【0102】
【化33】
【0103】
【化34】
【0104】
【化35】
【0105】これらの試験結果から、本発明の有機太陽
電池は、いずれも、オープンサーキット電圧V
OC(V)、ショートサーキット電流ISC(mA)および
1kΩ付加時における最大光電変換効率EMAX(%)に
おいて、従来の有機太陽電池に比べて良好な値を示して
いる。
【0106】また、光に対する安定性に関しては、従来
の有機太陽電池に比べて、優れているものとすることが
でき、連続使用時に安定な特性が得られる。
【0107】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、従来に比べて、光電変換効率に優れ、連続使
用時に安定な特性を有する有機太陽電池を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機太陽電池の一実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 基板 2 電極 3 光導電層 4 透明電極
フロントページの続き (72)発明者 深見 季之 大阪市中央区玉造一丁目2番28号 三田工 業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの電極の間に、電荷発生顔料と電荷
    輸送染料とを含有する光導電層が設けられている有機太
    陽電池であって、 該電荷輸送染料が、下記一般式(1)で表される化合物
    である有機太陽電池: 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は同一また
    は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基また
    はアルコキシル基を示し、アルキル基およびアルコキシ
    ル基は、いずれも置換基を有していてもよい;nは1〜
    5の整数である;Aは下記式(2)または下記式(3)
    で表される基を示す): 【化2】 (式中、R7は水素原子、アルキル基またはアルコキシ
    ル基を示し、アルキル基およびアルコキシル基は、いず
    れも置換基を有していてもよい;mは1〜5の整数であ
    る): 【化3】 (式中R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14および
    15は同一または異なって、水素原子、アルキル基また
    はアリール基を示す)。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007269738A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Tdk Corp 有機el素子用化合物及び有機el素子
JP2007531762A (ja) * 2004-03-31 2007-11-08 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 電荷輸送材料として使用するトリアリールアミン化合物
CN101928469A (zh) * 2009-06-18 2010-12-29 精磁科技股份有限公司 有机染料及使用此有机染料的染料敏化太阳能电池

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JP2007269738A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Tdk Corp 有機el素子用化合物及び有機el素子
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