JPH0684441B2 - 易滑性ポリカーボネート樹脂フイルムの製造法 - Google Patents

易滑性ポリカーボネート樹脂フイルムの製造法

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JPH0684441B2
JPH0684441B2 JP63152398A JP15239888A JPH0684441B2 JP H0684441 B2 JPH0684441 B2 JP H0684441B2 JP 63152398 A JP63152398 A JP 63152398A JP 15239888 A JP15239888 A JP 15239888A JP H0684441 B2 JPH0684441 B2 JP H0684441B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、易滑性ポリカーボネート樹脂フイルムの製造
法に関する。更に、詳しくは無機粒子を均一に分散せし
めたポリカーボネート樹脂組成物を製膜する易滑性ポリ
カーボネート樹脂フイルムの製造法に関する。
〈従来技術〉 易滑性ポリカーボネート樹脂フイルムを製造する方法と
して、無機粒子を固体のポリカーボネート樹脂とドライ
ブレンドし、直接製膜するか、又はドライブレンド物を
更に押出機で溶融混合して製膜する方法が知られている
(特公昭55-11142号公報)。しかしながら、この方法で
得られるポリカーボネートフイルムは色相、透明性に劣
る欠点があった。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、色相、透明性に優れたポリカーボネー
トフイルムを提供するにある。
本発明者は、色相、透明性を悪化させる原因について鋭
意検討したところ、無機粒子の凝集を防止するために使
用されている処理剤の存在、及び無機粒子の使用量に基
因することを究明し得、更に検討を重ねた結果、ポリカ
ーボネート樹脂の有機溶媒溶液に、無機粒子を添加すれ
ば、凝集防止剤を全く使用しなくても極めて均一に分散
させることができ、しかも無機粒子の使用量を低減でき
ることを知り、本発明を完成した。
〈発明の構成〉 即ち、本発明はポリカーボネート樹脂100重量部を溶解
した有機溶媒溶液に、凝集防止剤を用いることなく粒径
20μ以下で且つ平均粒径0.5〜10μの無機粒子0.005〜0.
5重量部を均一に分散せしめ、次いで該有機溶媒を除去
して得られるポリカーボネート樹脂組成物を溶融押出し
て製膜することを特徴とする易滑性ポリカーボネート樹
脂フイルムの製造法である。
本発明で対象とするポリカーボネートは2価フエノール
とカーボネート前駆体とを溶液法又は溶融法で反応せし
めて製造されるものである。2価フエノールの代表的な
例をあげると2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プ
ロパン[ビスフエノールA]、ビス(4−ヒドロキシフ
エニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフエニ
ル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5
−ジメチルフエニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジブロムフエニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフエニル)プロパン、ビ
ス(4−ヒドロキシフエニル)サルフアイド、ビス(4
−ヒドロキシフエニル)スルホン等があげられる。好ま
しい2価フエノールはビス(4−ヒドロキシフエニル)
アルカン系、特にビスフエノールAを主原料とするもの
である。また、カーボネート前駆体としてはカルボニル
ハライド、カルボニルエステル又はハロホルメート等が
あげられ、具体的にはホスゲン、ジフエニルカーボネー
ト、2価フエノールのジハロホルメート及びこれらの混
合物である。
ポリカーボネートを製造するに当たり、前記2価フエノ
ールを単独で又は2種以上を使用することができる。ま
た、得られたポリカーボネートを2種以上混合して使用
してもよい。ポリカーボネートの粘度平均分子量は、一
般に10000〜100000、好ましくは15000〜35000である。
かかるポリカーボネートを製造するに際し、適当な分子
量調節剤、加工性改善のための分岐剤、反応を促進する
ための触媒等必要に応じて使用することができる。
本発明で使用する有機溶媒は、ポリカーボネートを溶解
できるものであれば任意に使用可能であり、例えば塩化
メチレン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、テトラク
ロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロエタン、1,2
−ジクロロエチレンの如き塩素化炭化水素又はこれらと
例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、アラトフエノ
ン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、アセトン、
n−ヘプタン等との混合物があげられる。
上記有機溶媒にポリカーボネートを溶解するには任意の
方法が採用され、その濃度はポリカーボネートがゲル化
したり、析出しない範囲であれば特に制限されないが、
通常5〜25重量%の範囲であり、特にポリカーボネート
が溶液法で製造されたときは、得られたポリカーボネー
ト溶液をそのまま使用することができる。
本発明で使用する無機粒子は、その粒径が20μ以下でそ
の平均粒径が0.5〜10μのもので、ポリカーボネートに
悪影響を与えないものであれば任意に使用される。粒径
が20μを越えたり、平均粒径が10μを越えたりすると、
フイルム表面が粗くなり、その商品価値が低下する。平
均粒粒が0.5μ未満のものではフイルムの滑性改善効果
が得られない。好ましい無機粒子としては、例えばクレ
ー、カオリン、焼成カオリンに代表されるシリカ・アル
ミナ系粘土鉱物(含水ケイ酸アルミニウム類)、タルク
に代表されるシリカ・マグネシウム系粘土鉱物(含水ケ
イ酸マグネシウム類)、珪酸カルシウム、シリカ、アル
ミナ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等があげら
れる。特にタルク、カオリン、炭酸カルシウムがポリカ
ーボネートへの分散性が優れ、好ましいものである。
ポリカーボネート有機溶媒溶液に無機粒子を分散させる
方法としては、均一に分散させ得る方法であれば任意に
採用される。例えば有機溶媒である塩化メチレンに無機
粒子を均一に分散させた後ポリカーボネート有機溶媒溶
液に添加混合する方法、又はポリカーボネート有機溶媒
溶液に無機粒子を添加し超高速ホモジナイザー、循環式
超音波ホモジナイザー、スケールホモジナイザー、ホモ
ミキサー等で混合する方法が好ましく採用される。かか
る混合分散は回分式でも、連続式でも必要に応じて採用
することができる。
かくして得られた無機粒子を均一に分散させたポリカー
ボネート溶液から有機溶媒を除去するには、特別の方法
を採用する必要はなく、通常ポリカーボネート溶液から
有機溶媒を除去する方法をそのまま適用することができ
る。例えばポリカーボネート溶液を濃縮してゲル化させ
る方法、ポリカーボネート溶液に貧溶媒を加える方法、
水を添加したポリカーボネート溶液を強力な剪断作用の
下で加熱する方法、噴霧乾燥する方法、温水と接触させ
る方法等によって有機溶媒を容易に除去することができ
る。
有機溶媒を除去された無機粒子を均一に分散しているポ
リカーボネートの粉粒状物又はフレーク状物は、そのま
ま又は破砕された後乾燥され、そのまま製膜工程に供給
されるか、又は一旦押出機によってペレット化されてか
ら製膜工程に供給され、フイルムにされる。破砕工程、
乾燥工程、製膜工程はいずれも特別の方法、条件を採用
する必要はなく、ポリカーボネートの溶融押出しによる
製膜法がそのまま適用できる。
本発明を実施するに当たり、無機粒子を分散させたポリ
カーボネートに、必要に応じて紫外線吸収剤、離型剤、
着色剤、熱安定剤を添加してもよい。
〈発明の効果〉 本発明の方法によれば、凝集防止剤を使用しなくても無
機粒子を均一に分散させることができ、無機粒子の使用
量を少なくすることができ、得られるフイルムは、その
面が平滑であるにも拘らず、易滑性で加工時の操作性が
極めて優れており、また実質的に透明で且つ黄変もな
く、その奏する効果は極めて大なるものである。
〈実施例〉 以下に実施例をあげて更に説明する。なお、本明細書で
いう無機粒子の粒径及び平均粒径は、(株)セイシン企
業製ミクロン・フォート・サイザーによって求められ
る。本装置による粒径は液体中の粒子の沈降速度に関す
るStokesの法則に基づいて求め、平均粒径は粒子の懸濁
液を通過する光量と粒子の濃度に関するLambert−Beer
の法則を利用して得られる粒子の重量累積分布における
50重量%平均値として求められる。実施例においては分
散媒として水を使用した。その他の特性の評価は下記の
通りである。
(1)滑性 JIS K 7125の方法で、同一フイルムを重ね合わせ、静
摩擦係数(μs)を測定し、荷重200g、試験速度150mm/
分とした。
(2)色相 カラーマシン社製の色差計でL,a,bを測定し、b値をも
って表した。色相はb値が小さいほど着色度を小さい。
3オンスの射出成形機(アンカーベルク社製)により成
形温度340℃で成形した見本板(厚み2mm、幅50mm、長さ
70mm)のL、a、b及び射出成形機のシリンダー中に10
分間滞留させた後成形した見本板のL′、a′、b′を
測定し、次式により黄変の度合ΔEを求めた。
(3)透明性 ヘーズメーター(日本精密光学(株)製,ボイック積分
球式)でヘーズを測定した。
(4)表面粗さ Ra(μm) JIS B−0601の方式で触針式表面粗さ計((株)東京精
密製)によるそくていちを示す。カットオフ0.8mm、測
定長さ4mmの値 (5)無機粒子の分散度 投映機のスクリーンに写し出された粒子の影を肉眼で判
定した。その評価は良○、不可を×で示した。
実施例1 ビスフエノールAとホスゲンとを苛性ソーダ水溶液と塩
化メチレンの存在下で反応させて得た平均分子量24,500
のポリカーボネートを13重量%含有する塩化メチレン溶
液に、平均粒径5.0μの炭酸カルシウムをポリカーボネ
ートに対して0.03重量%添加し、ホモジナイザーで混合
した後、ニーダーに徐々に加えて塩化メチレンを除去し
て粒径0.2〜2mmのポリカーボネート粒子を得た。次い
で、150℃の熱風を通した流動乾燥機で乾燥し、280℃で
径60mmのT−ダイ製膜装置より押出して厚さ200μのフ
イルムを得、その特性を第1表に示した。
参考例 炭酸カルシウムを全く使用せずに、ポリカーボネートの
みで厚さ200μのフイルムを得、その特性を第1表に参
考例として示した。
比較例1〜3 炭酸カルシウムを表記載の量使用し、粒径0.2〜2mmのポ
リカーボネート粒子に直接添加、混合する以外は実施例
1と同様に行ない、得られたフイルムの特性を第1表に
示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネート樹脂100重量部を溶解し
    た有機溶媒溶液に、凝集防止剤を用いることなく粒径20
    μ以下で且つ平均粒径0.5〜10μの無機粒子0.005〜0.5
    重量部を均一に分散せしめ、次いで該有機溶媒を除去し
    て得られるポリカーボネート樹脂組成物を溶融押出して
    製膜することを特徴とする易滑性ポリカーボネート樹脂
    フイルムの製造法。
JP63152398A 1988-06-22 1988-06-22 易滑性ポリカーボネート樹脂フイルムの製造法 Expired - Fee Related JPH0684441B2 (ja)

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