JPH0839551A - ポリカーボネート樹脂成形材料の製造法 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂成形材料の製造法

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JPH0839551A
JPH0839551A JP6178643A JP17864394A JPH0839551A JP H0839551 A JPH0839551 A JP H0839551A JP 6178643 A JP6178643 A JP 6178643A JP 17864394 A JP17864394 A JP 17864394A JP H0839551 A JPH0839551 A JP H0839551A
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powder
dryer
polycarbonate resin
organic solvent
solvent
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JP6178643A
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English (en)
Inventor
Tatsuhide Hosomi
達秀 細見
Masahiro Horikoshi
賢浩 堀越
Koji Otsuka
浩司 大塚
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 残留する有機溶媒を大幅に低減し、乾燥時の
ゴミの発生や混入を防ぎ、かつ乾燥工程の短縮ができる
とともに、品質の向上、工程の省力化、製品コストの低
減に有効な残留溶媒の除去方法によるポリカーボネート
成形材料の製造法を供する。 【構成】 特定量の水分および有機溶媒を含有する湿潤
粉末を、予備乾燥した未乾燥粉末をベント付き押出機に
てガス抜きしながら押出し、残存有機溶媒を50ppm
以下とするポリカーボネート成形材料の製造法。 【効果】 簡単な乾燥装置および操作により、ダストが
少なく、かつ残留有機溶媒の少ないポリカーボネート成
形材料を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性及び色調に優
れ、ダストの少ないポリカーボネート樹脂成形材料の製
造法に関し、詳細には、乾燥機内における滞留時間を大
幅に短縮することによって、プロセスの簡略化ができる
とともにダスト量が少なく、特に光学用および自動車用
等に有用な低ダストポリカーボネート樹脂成形材料を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、通常二価フェ
ノールのアルカリ水溶液とホスゲンとを有機溶媒の存在
下反応させるいわゆる溶液法により製造されており、か
かる方法ではポリカーボネート樹脂は有機溶媒溶液とし
て得られる。従来、ポリカーボネート有機溶媒溶液から
ポリカーボネート樹脂の粉粒体を得る方法として、ポリ
カーボネート有機溶媒溶液から樹脂を分離して、乾燥す
る方法が使用されている。樹脂溶液からの分離法として
は、樹脂の良溶媒溶液或いはこれに沈澱が生じない程度
に貧溶媒を加えてなる樹脂溶液を濃縮ゲル化する、いわ
ゆる“ゲル濃縮法”(溶媒留去ゲル化、フラッシュ濃縮
ゲル化等)、または該樹脂溶液を温水中に滴下し溶媒を
留去しゲル化する、いわゆる“温水滴下法”である濃縮
法(a)と貧溶媒溶液中に該樹脂溶液を滴下するか或い
は該樹脂溶液中に貧溶媒を滴下する方法である沈澱法
(b)がある。
【0003】一方、光学用材料としてのポリカーボネー
ト樹脂は、ダストは極力少ないものがよく、また、溶媒
の残存は、記録膜の密着強度劣化や腐食の原因となるの
で、通常、ペレット中の残存溶媒量を50ppm 以下にす
ることが必要である。ここでいう『ダスト』とは、空気
中のチリやゴミ、原料中に含まれる不純物、溶媒中に残
存する浮遊物、空送配管や駆動機器の摩耗による金属
粉、さらに、乾燥機中など粉末が高温熱履歴を受けた際
に、ポリマーの分解や再配列などが発生して生成する異
物(いわゆる樹脂焼け、焼けゴミなど)に由来するもの
であり、光学用成形ディスク中に残存した場合に、読取
りエラーや書き込みエラーなどのトラブルを引き起こす
原因となる、短径0. 5μm以上である物質を指し、通
常市販されている光学顕微鏡や微粒子カウンターなどの
測定機器を用いることによって、定量することができる
ものをいう。
【0004】ところが上記した従来の方法では、得られ
る樹脂ゲルの種類、更に許容される溶媒の残存量から一
般の乾燥機では溶媒の除去が困難であったり、大型の乾
燥機を必要とした。このような問題を解決する方法は種
々提案されている。すなわち、順送用のらせん翼群と逆
送用の螺旋翼群を有するパドル型乾燥機を用いる乾燥方
法(特公昭53−15899、特公昭55−3396
6、特開昭53−137298)があるが、この様な横
型の乾燥機を用いると、乾燥機内での粉体の流動性が不
均一になるため、過熱による焼けダストの発生や、パド
ル翼と粉末を強制的に接触させることによりダストの発
生が見られる。
【0005】このほか、濾過乾燥機を用いてポリカーボ
ネート固形粒子の濾過および乾燥を同一の乾燥機内で行
う方法(特開平61−250025)がある。しかしな
がら、この乾燥機を用いた場合、長い乾燥時間を必要と
し、生産性んい劣るきらいがある。
【0006】また、押出時に残存有機溶媒量を低減し、
かつペレットの色相を改良する方法が提案されている。
ポリカーボネート樹脂粉末の混練前および/または混練
中に、ポリカーボネート100重量部当たり水を0. 2
〜20重量部添加し、加水分解を起こさない条件でガス
抜きしながら押出す方法(特開昭61−22122
5)、水分と溶媒を含む湿潤粉末を、高理論表面更新頻
度を有する押出機に投入して直接ペレット化する方法
(特開平1−149827)などでは、水を多量に含ん
だ状態で押出を行うために、高温度下での押出機材質の
腐食を防ぐことを目的として、スクリューやバレルに、
高価な耐腐食性の金属材質を使用せねばならない上に、
L/D値が大きな押出機を用いるためコストアップにつ
ながる。
【0007】溶融押出時、圧縮溶融部から最も遠いベン
ト口の間で、ポリカーボネート100重量部当たり、
0. 1〜5重量部の水を圧入する方法(特開昭62−2
94528)が提案されているが、これらの方法では、
押出機中へ水を添加するために、ポリマーの加水分解に
よる着色や色相悪化をもたらす。
【0008】また、ポリカーボネート樹脂に亜リン酸を
添加するとともに、水を添加して樹脂の含水量を500
〜5000ppm に調節した後、ペレット化する方法(特
開平4−81457)では、亜リン酸を添加したことに
よって、耐加水分解性低下、光学用ディスクの長期信頼
性低下をもたらす。一般に、上記に列記した方法などの
ように、粉末に水を添加したり、押出混練中に水を添加
する方法では、水の分散状態にばらつきが生じ、局部的
に水の存在量が高くなり押出機中で加水分解を起こし、
成形品の色調が悪化するという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリカーボ
ネート粒子に残留する有機溶媒を大幅に低減し、乾燥か
らペレット化工程においてダストの発生や混入を防ぎ、
且つ乾燥工程の大幅な短縮が可能で、品質向上、工程の
省力化、製品コストの低減に有効な残留溶媒の除去方法
によりポリカーボネート成形材料を製造する方法を提供
することを目的とする。
【0010】上記の事情に鑑み検討を重ね、本発明者ら
は、押出機に供給する粉末の水分量をコントロールする
ことによって上記の問題点を解決し、かつ、乾燥工程時
に実質的にダストの発生のない乾燥方法について鋭意検
討した。その結果、特定の残存水分量まで乾燥を行い、
この未乾燥粉末を押出し、ペレット化する方法が有効で
あることをを見出した。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、水
分3. 0〜15重量%、有機溶媒0. 8〜4. 0重量%
を含むポリカーボネート樹脂の湿潤粉末を、乾燥機によ
って予備乾燥を行い、水分量が0. 05〜2.8重量%
の範囲の未乾燥粉末とし、該未乾燥粉末をベント付き押
出機に供給してガス抜きをしながら押出し、残存有機溶
媒を50ppm 以下とすることを特徴とするポリカーボネ
ート樹脂成形材料の製造法である。
【0012】本発明における好ましい実施態様として
は、乾燥機として気流乾燥機を用いるか、あるいは、攪
拌軸に螺旋状の金属板からなる攪拌翼が接続され、かつ
回転によって粉末を鉛直上方向へ移動させることができ
る攪拌機を有し、伝熱面を介して粉体を加熱することが
できる構造を有する竪型乾燥機を用いる方法であり、か
つ、ベント付押出機の下記式(1)で表されるベントの
理論表面更新頻度(Rf)を150以上とする方法であ
る。 Rf=A/V −−−(1) ただし、A:ベント表面更新量(cm2/sec) V:ベント部の樹脂ホールドアップ量(cm3
【0013】以下、本発明の構成について説明する。本
発明でいうポリカーボネート樹脂の製法は、従来のポリ
カーボネート樹脂の製法と同様の方法、すなわち界面重
合法、ピリジン法、クロロホーメート法等の溶液法によ
り、二価フェノール系化合物を主成分とし、少量の分子
量調節剤および所望により分岐化剤を用いてホスゲンと
反応させることにより製造され、通常のビスフェノール
類を使用してなる芳香族のホモ−或いはコーポリカーボ
ネート樹脂、更に分岐化されたもの、末端に長鎖アルキ
ル基を導入したものなどの粘度平均分子量5,000〜
100,000、好ましくは、13,000〜90,0
00、特に7,000〜35,000のものである。
【0014】これらのポリカーボネート樹脂の製法にお
いて、末端停止剤やコモノマーとして炭素−炭素二重結
合その他のグラフト重合可能な活性点を持つポリカーボ
ネート樹脂を製造し、これにスチレンなどをグラフ共重
合したもの、またはポリスチレン等にフェノール系水酸
基、その他のポリカーボネート樹脂とグラフト重合可能
な活性点を持つ化合物を共重合したものを用い、これに
ポリカーボネート樹脂をグラフト重合したものなど何れ
でも使用可能である。
【0015】本発明のポリカーボネート樹脂の製造法に
使用する二価フェノール系化合物として好ましいもの
は、具体的には、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(ビスフェノ−ルA;BPA)、2,2−ビス
(3,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン2(TBA),2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン(ビスフェノ−ルZ;BPZ)、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロ
ロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパ
ン、、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ジフェニルメタン、α,ω−ビス[3−
(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシ
ロキサン(PDS)、ビフェノールなどが例示される。
これらは、2種類以上併用して用いてもよい。中でもビ
スフェノ−ルA、ビスフェノ−ルZ、TBA、PDSか
ら選ばれるものが望ましい。
【0016】末端停止剤あるいは分子量調節剤としては
一価のフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられ、
通常のフェノール、P-第3ブチルフェノール、トリブロ
モフェノール等の他、長鎖アルキルフェノール、脂肪族
カルボン酸クロライド、脂肪族カルボン酸、芳香族カル
ボン酸、芳香族酸クロライド、ヒドロキシ安息香酸アル
キルエステル、アルキルエーテルフェノールなどが挙げ
られる。
【0017】また、反応性二重結合を有する化合物を末
端停止剤として用いてもよく、その場合の例として、ア
クリル酸、ビニル酢酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン
酸、5−ヘキセン酸、9−ウンデセン酸などの不飽和カ
ルボン酸;アクリル酸クロライド、ソルビン酸クロライ
ド、アリルアルコ−ルクロロホーメート、イソプロペニ
ルフェノールクロロホルメートまたはヒドロキシスチレ
ンクロロホーメート等の酸クロライドまたはクロロホー
メート;イソプロペニルフェノール、ヒドロキシスチレ
ン、ヒドロキシフェニルマレイミド、ヒドロキシ安息香
酸アリルエステルまたはヒドロキシ安息香酸メチルアリ
ルエステルなどの不飽和基を有するフェノール類等が挙
げられる。これらの化合物は従来の末端停止剤と併用し
てもよいものであり、上記した二価フェノール系化合物
1モルに対して、通常、1〜25モル%、好ましくは
1.5〜10モル%の範囲で使用される。
【0018】反応に不活性な溶媒としては、ジクロロメ
タン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタ
ン、クロロホルム、1,1,1-トリクロロエタン、四塩化炭
素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素化
炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル等のエー
テル系化合物を挙げることができ、これらの有機溶媒は
二種以上を混合して使用することもできる。また、所望
により前記以外のエーテル類、ケトン類、エステル類、
ニトリル類などの水と親和性のある溶媒を混合溶媒系が
水と完全に相溶しない限度内で使用してもよい。
【0019】更に分岐化剤を上記の二価フェノール系化
合物に対して、0.01〜3 モル%、特に0.1〜
1.0モル%の範囲で併用して分岐化ポリカーボネート
樹脂とすることができる。分岐化剤としては、フロログ
ルシン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘプテン−3、4,6−ジメチル−
2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン
−2、1,3,5−トリ(2−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾール、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチ
ルベンジル)−4−メチルフェノール、α,α′,α″
−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリ
イソプロピルベンゼンなどで例示されるポリヒドロキシ
化合物、及び3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−
クロルイサチンビスフェノール、5,7−ジクロルイサ
チンビスフェノール、5ーブロムイサチンビスフェノー
ルなどが例示される。
【0020】ポリカーボネート樹脂としては、特に、ビ
スフェノールAを主原料とするポリカーボネートが挙げ
られ、これに例えばビスフェノールZやテトラブロムビ
スフェノールA(TBA)などを併用して得られるポリ
カーボネート共重合体、これらの分岐化物や末端長鎖ア
ルキル変性したものが好ましい。
【0021】通常、ポリカーボネート重合液から溶媒溶
液を分離し、触媒の除去、中和、水洗、濃縮等を行い、
さらに遠心分離法又は精密濾過等の手段でダスト除去を
行うことにより精製されたポリカーボネート樹脂液は製
造される。精製されたポリカーボネート樹脂液中の微細
なダストは少ないほど好ましく、例えば0. 5μm以上
のダストがポリカーボネート樹脂溶液1cc中に100
0個以下とするのが好ましい。また、樹脂濃度は5〜2
7重量%、所望の粒度分布を有する粒状体を得ることを
目的として、樹脂濃度を7〜23重量%とするのが好ま
しい。
【0022】精製されたポリカーボネート樹脂溶液から
ポリカーボネート樹脂を固形化して回収する方法として
は、ポリカーボネート樹脂溶液から溶媒を留去して濃縮
し、粒状体とする方法、ポリカーボネート樹脂溶液に貧
溶媒を添加し、加熱下の温水中に樹脂溶液を添加し温水
中に懸濁させて溶媒及び貧溶媒を留去して固形化して水
スラリー液を生成させつつ固形化過程の液を湿式粉砕機
に循環し粉砕する方法等の種々の方法がある。本発明に
おいては芳香族ポリカーボネート樹脂の水懸濁液とし
て、芳香族ポリカーボネート樹脂の水スラリ−液を、濾
過や遠心分離といった操作を用いることによって、湿潤
粉末を得る方法が合理的であり好ましい。
【0023】本発明のポリカーボネート樹脂の湿潤粉末
は、好適には精製されたポリカーボネート樹脂の良溶媒
溶液にポリカーボネート樹脂の非或いは貧溶媒を沈澱が
生じない程度添加してなる樹脂液を温水中に滴下し、適
宜湿式粉砕をしながら溶媒を留去するいわゆる「温水中
滴下法」、または通常の沈澱法で得た良溶媒或いは非或
いは貧溶媒を含む湿潤粉末を温水中で処理し、溶媒を留
去しつつ適宜湿式粉砕する「沈澱温水処理法」で製造さ
れるものである。非或いは貧溶媒としては、n−ヘプタ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、水が例示され、特に、n−ヘプタン、n
−ヘキサン、水が好適である。
【0024】温水中滴下法における非或いは貧溶媒の樹
脂溶液に対する添加量は、ポリカーボネート樹脂のSP値
と非溶媒のSP値の差、およびポリカーボネート樹脂溶液
の濃度により適宜選択されるものであり、上記に例示し
たものの中で例えば、ポリカーボネート樹脂溶液の濃度
が15〜25重量%の場合、SP値の差が約2. 3である
n−ヘプタンでは樹脂溶液の0. 15〜0. 5容量倍で
あり、SP値の差が約1. 55であるシクロヘキサンで
は、0. 3〜0. 6容量倍、SP値の差が0. 9であるト
ルエンでは、0. 5〜0. 8容量倍の範囲より適宜選択
される。上記により得た均一溶液を通常、45〜60℃
の比較的低温側に保った攪拌下の水中に滴下或いは噴霧
してゲル化し、次いで80〜100℃の高温側に保っ
て、溶媒を留去してポリカーボネート樹脂の多孔質の粉
粒体の水スラリーとし、分離する。
【0025】該方法により得られたポリカーボネート固
形粒子の水スラリー液中の固形粒子の形状は、通常、半
結晶性もしくは不定形であり、大きさも不揃いであり、
分離や乾燥に不適当な場合もある。そのような場合、本
発明の乾燥に先だって、ゲル化粒子を適宜、攪拌翼や湿
式粉砕機によって粉砕しつつ固形化を行うことは、乾燥
機中での溶媒の揮散を促進させる上で好ましい方法であ
る。
【0026】以上により得られた水スラリーより分離、
水切りしたポリカーボネートの粉粒体は、通常、溶媒と
して塩化メチレンを用い、非或いは貧溶媒としてn−ヘ
プタンを使用した場合には水の他に、塩化メチレン0.
1〜0. 3%、n−ヘプタン0. 5〜4%程度を含有す
る。
【0027】また、沈澱温水処理法は、精製されたポリ
カーボネート樹脂の良溶媒溶液を非或いは貧溶媒中に滴
下するか、又は精製されたポリカーボネート樹脂の良溶
媒溶液中に非或いは貧溶媒を滴下し沈澱を生成させてこ
れを分離して湿潤粉末とし、この湿潤粉末に該湿潤粉末
中の樹脂分に対して5重量倍以上の水を配合してスラリ
ー状態にしたものを温水中に導入して煮沸し溶媒をより
少なくした後、分離、水切りすることにより容易に製造
され、この方法の場合も上記と同程度の有機溶媒を含有
した湿潤粉末が得られる。尚、上記の沈澱化によって得
られた湿潤粉末を温水処理して溶媒の留去及び粒度のコ
ントロール等を行うに際して、予めポリカーボネート樹
脂の非或いは貧溶媒で洗浄或いは加熱処理すること等適
宜適用できるものである。
【0028】本発明の方法において、乾燥機中での溶媒
除去を効果的に行うためには、水分3. 0〜15. 0
%、有機溶媒0. 8〜4. 0%のものが好適に用いら
れ、水分が15. 0%を越えたり、有機溶媒が4. 0%
を越えると、乾燥機中において粉末同士が溶着したり、
内壁に固着したりするなどのトラブルを引き起こす。
【0029】本発明において、上記の方法によって得ら
れた湿潤粉末は、押出機に前置された乾燥機によって予
備乾燥を行う。予備乾燥機としては気流乾燥機および下
記に記述する特定の構造を有する竪型乾燥機が好適に使
用される。ここでいう気流乾燥機とは、一般的には、
「粉状、薄片状、或いはケーク状湿潤材料を高速の熱風
気流中に分散させ、その熱風搬送しながら瞬間的に乾燥
製品を得る乾燥機」と定義される。具体的には、直接投
入形式、解砕機を用いる方式、二段向流型、製品フィー
ドバック方式、閉回路気流乾燥装置などが例示される。
【0030】気流乾燥機に使用する熱風の温度として
は、湿潤粉末が溶融しない温度が好ましく、90〜17
0℃が特に好ましく、熱風温度が170℃以上になると
湿潤粉末が溶融互着し、90℃以下では所望の水分量ま
で乾燥し難い。気流乾燥機の熱風の線速度は、一般には
15〜40m/sが使用されるが、本発明では、気流乾
燥機中の滞在時間をある程度十分に採ることが望まし
く、5〜20m/sが好ましく、滞在時間は0. 1〜1
0秒が一般的に用いられる。
【0031】また、気固比(キャリアーガス量(kg)/湿
潤粉末(kg))としては1〜10の値をとることが好まし
く、気固比が1以下では、乾燥に必要な熱量が確保でき
ず、気固比が10を越えると原単位の悪化につながる。
【0032】また、上記ポリカーボネート湿潤粉末は、
攪拌軸に螺旋状の金属板からなる攪拌翼(トルネードフ
ィン)が接続され、かつ回転によって粉末を鉛直上方向
へ移動させることができる攪拌機を有し、伝熱面を介し
て粉体を加熱することができる構造を有する竪型乾燥機
を用いて乾燥することも好ましい方法である。
【0033】該乾燥機は、回転軸に接続された螺旋状の
金属板からなる攪拌翼を回転させ、遠心力によって粉体
を伝熱面に接触させながら、乾燥機の鉛直上方へ移動さ
せながら湿潤粉末を乾燥させる。乾燥機内に供給された
粉末は、攪拌軸に接続された螺旋状の金属板の最下部に
接触し、攪拌機を回転させて生じる遠心力によって外周
部へ移動させ、伝熱面に接触し粉体の品温上昇とともに
残存水分、残存溶媒の蒸発が促進される。
【0034】攪拌軸に接続された螺旋状の金属板からな
る攪拌翼と伝熱面のクリアランスが全く無く、金属板が
伝熱面に接触していると金属コンタミなどのダストの発
生につながる。一方、クリアランスを設けることによっ
て、伝熱面付近に存在している粉末の一部を下方へ落と
すことによって、粉末の上方への移動速度を減少させる
ことができ、乾燥機内における適度の滞留時間を採るこ
とができる利点があり、若干のクリアランスを設けるこ
とが好ましく、広い生産量に対応出来るようにするに
は、クリアランスは通常、クリアランス:d(mm)と
胴径:D(mm)との比を、0. 004≦d/D≦0.
1に設定される。一般には0.1〜50mmの範囲であ
る。
【0035】攪拌軸と螺旋状金属板からなる攪拌翼の接
続方法については、該攪拌翼と攪拌軸を完全に溶接する
方法や、部分的に接続部分を設け、部分的に空間部分を
設ける方法などが用いられるが、螺旋状金属板からなる
攪拌翼と攪拌軸を完全に溶接すると、乾燥した粉末は乾
燥機上部へ移動し乾燥機上部から排出されるが、この場
合は滞留時間を長くする必要があり好ましくない。一
方、接続を部分的に行い、空間部分を部分的に設けるこ
とによって、上部に移動した粉末は再度乾燥機下部へ落
下して行くため、結果的に乾燥機内での滞留時間を適度
に保つことができる利点があり、螺旋状の金属板からな
る攪拌翼と攪拌軸の接続は部分的に行うことが好まし
い。
【0036】乾燥機の各部分、供給機、伝熱面、螺旋状
金属板からなる攪拌翼、攪拌軸、排出フィーダーなどの
材質は、特に制限は無いが、溶媒存在下、高温下におけ
る腐食を防ぐため、耐腐食性の材質を用いることが好ま
しく、材質の組成として鉄の含有量が80%以下のもの
がさらに好ましく、鉄の含有量が40%以下のものが耐
腐食性の点で特に好ましい。
【0037】攪拌機の回転数は、回転数が低すぎると粉
末の伝熱面での接触速度が下がるため、溶媒除去速度が
低下し、乾燥機内での滞在時間を長くしなければならな
いというデメリットがあり、攪拌機の好ましい回転数と
しては種々の生産量において、攪拌機の円周部分の線速
度(周速)を0. 3m/sec 以上に保たれ、通常は0.
3m/sec 〜20m/sec の範囲であり、好ましくは
0.5m/sec 〜15.0m/sec である。 乾燥機内
における滞留時間は、1〜120分が好ましく、1分以
下であると乾燥が不十分になり、120分以上では乾燥
機を大きくする必要があったり、生産性が下がるため好
ましくない。
【0038】乾燥機の伝熱面の温度としては、80〜1
70℃の範囲が使用されるが、80℃以下では水分や、
溶剤の蒸発に時間がかかるため、乾燥時間を長くする必
要があり、170℃以上では粉末の溶融、固着などのト
ラブルを招く上、樹脂焼け等が発生し、ダストの原因と
なる。これらのトラブルを最小限に防ぐ最適温度条件と
して、好ましくは90〜160℃の範囲、さらに好まし
くは100℃〜150℃が使用される。加熱方法として
は、局部加熱を避けるために蒸気加熱や温水加熱、オイ
ル循環加熱などの熱媒体を使用することが好ましい。
【0039】上記に示した2種類の乾燥機とも、乾燥機
内の有機溶媒等の排出を速やかに行うために、熱媒体用
ガスが使用される。熱媒体用ガスとしては、フィルター
濾過してなるクリーンな空気、又は乾燥雰囲気中に発生
する有機溶媒蒸気による爆発限界を避けるために、ある
いは乾燥機中での高温度下におけるポリカーボネート固
形粒子の熱劣化を防ぐために、窒素等の不活性ガスを加
えることが好ましく、通常、常圧乃至加圧下に、温度1
20〜160℃として導入し、排出する。排出ガス中に
有機溶媒成分が多い場合や回収が必要な場合には当然に
触媒接触燃焼や冷却、吸着その他の手段による処理を適
宜行う。
【0040】上記の方法で予備乾燥された未乾燥粉末
は、乾燥機中に設置された水分濃度計にて粉末中残存水
分量を連続モニタリングし、水分量0. 05〜2.8重
量%の範囲になった時点で、乾燥機から排出され、押出
工程へと導かれる。水分量が2.8重量%以上では押出
機中におけるポリマーの加水分解、押出機材質の腐食な
どの不具合が生じ、水分量を0. 05%以下にするまで
乾燥を行うには、長い乾燥時間を必要とし、乾燥工程で
の熱劣化によるポリマーの着色が起こる。この未乾燥粉
末は、水分量が上記範囲に入っておれば、有機溶媒が残
存していても問題はない。
【0041】本発明では、該未乾燥粉末をそのまま、又
は未乾燥粉末に安定剤、離型剤、その他添加剤を適宜配
合してベント付の押出機に供給し樹脂温度260〜34
0℃、好ましくは280〜320℃の範囲で、ベント部
を減圧とし、好ましくは10Torr以下に減圧してガス抜
きをしながら押出して、残存有機溶媒50ppm 以下のペ
レットとする。
【0042】本発明の方法は、押出ペレット化と同時に
有機溶媒を除去するものであるから、ベント部からの有
機溶媒の留去を速やかに行うことが生産性の点から好ま
しく、実用的には、ベント部は減圧とする他に押出機の
下記式(1)で表されるベントの理論表面更新頻度(R
f)が150以上であるものが使用される。 Rf=A/V −−−(1) ただし、A:ベント表面更新量(cm2/sec) V:ベント部の樹脂ホールドアップ量(cm3) 式(1)中のベント更新量(A,cm2/sec)は、押出機
のベント部のスクリュー直径(D,cm)、ベント部の長
さ(Lv,cm)、スクリューの回転数(N ,r.p.m)及び
スクリュー本数(Ns)より求められるものであり、πを
円周率として下記式(2)で表される。 A=(πD×N×Lv×Ns)/60 −−− (2)
【0043】又、ベント部の樹脂ホールドアップ量(V
,cm3 )は、押出機の樹脂吐出量(V1, cm3/sec
)、押出機のスクリュー長さ(L ,cm)、ベント部長
さ(Lv,cm)及び押出機内滞留時間(t ,sec )によっ
て求められるものであり、下記式(3)で表される。 V=(V1×t×Lv)/L −−− (3)
【0044】更に、本発明の押出機中において、ポリカ
ーボネート樹脂がゲル化、炭化することを防止するため
に押出機のバレル、スクリュー等の材質はゲル化、炭化
を起こさないような材質が好適であり、全面ハードクロ
ムメッキ、その他を施したもの、ハステロイなどが好ま
しく、SKD鋼やSKD鋼表面を窒化処理したものなど
は好ましくない。
【0045】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明の範囲を越えない限り、これに限定
されるものではない。
【0046】(湿潤粉末の調製)ビスフェノールAより
製造したポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液を精
製し、樹脂濃度20%、粘度平均分子量1. 5×104
の溶液とし、これを濾過精度0. 2μm のカートリッジ
フィルターで精密濾過し精製されたポリカーボネート樹
脂液とした。この樹脂液200リットルに、同じく精密
濾過したn−ヘプタン40リットルを攪拌下に加え均一
に混合した後、この液を攪拌下の温水中に10分間で適
下しつつ湿式粉砕機で粉砕した。適下中の容器内の液温
度は40℃、内圧は0. 1 kg/cm2 G以下に維持した。
適下終了後、容器内温度を約100℃まで昇温し、約1
5分間で溶媒を蒸発留去し、得られたポリカーボネート
樹脂の水スラリー液を取り出し、濾過、水切りをした。
同様の操作で溶媒留去のための処理時間を種々変える、
固形化時に貧溶媒又は非溶媒を加えない方法によって、
残存水分量、残存有機溶媒量の異なるサンプルを4種類
製造し、湿潤粉末中の水分、n−ヘプタン、塩化メチレ
ンの量、ダスト量を下記表1に記載した。
【0047】(タイプ乾燥機による予備乾燥)タイプ
の乾燥機として気流乾燥機を用いた。乾燥条件として
は、熱風の温度:150℃、熱風の線速度:18 m/se
c、気固比(キャリアーガス量(kg)/湿潤粉末(kg)):
3. 0、乾燥時間:5秒とした。
【0048】(タイプ乾燥機による予備乾燥)タイプ
の乾燥機として、攪拌軸に螺旋状の金属板からなる攪
拌翼が接続され、かつ回転によって粉末を鉛直上方向へ
移動させることができる攪拌機を有し、伝熱面を介して
粉体を加熱することができる構造を有する乾燥機とし
て、伝熱面積:1. 5m2 、胴径:600mm、内容
積:0. 1m3 、攪拌軸径:100mm、螺旋状金属板
の幅:100mm、である竪型乾燥機を使用した。乾燥
条件は、伝熱面温度:140℃、1バッチ当たりの投入
量:20kg、乾燥時間:5分とした。
【0049】(未乾燥粉末の押出)上記乾燥機で得られ
た未乾燥粉末をダストが混入しないようにした密閉系で
ベント付き押出機へ供給し、押出とともに溶媒を留去し
た。押出機は、二軸押出機で、スクリュー直径(D)6
5mm、全長 L/D=30、ベント部 Lv /D =4であり、
樹脂の最高温度300℃、ベント圧力9 Torr とした。
【0050】(分析方法)ダストの測定は、ハイアック
−ロイコ社製微粒子カウンター4100型を用いて測定
した。残存溶媒の測定は、ガスクロマトグラフ測定によ
って行い、残存溶媒の測定はカールフィッシャー法によ
って測定した。なお、各分析において測定限界を下回る
もの、すなわち、残存溶媒量で1ppm 以下、残存水分量
10ppm 以下のものについては、NDと表示した。
【0051】(色相評価方法)射出成形機を用いて各ペ
レットを、射出成形機(住友重機械工業(株)製:ネオ
マット350/120)で樹脂温度320℃、金型温度
80℃、保持圧1000 kg/cm2 で50mm×60mm、厚
さ3mmの成形片を連続的に5枚成形し、成形片を日本電
色(株)色差計で測色し、YI値(黄色味を示す指標)
を求めた。
【0052】実施例1 表1中の湿潤サンプルAを用いて、タイプの乾燥機で
予備乾燥を行い、水分:1. 5重量%、n−ヘプタン:
7000ppm 、メチレンクロライド:320ppm の未乾
燥粉末を得た。該粉末を表に示した種々の条件で押出
し、押出ペレットの残存溶媒、ダスト、YI値を測定し
結果を表2に示した。
【0053】実施例2 表1中の湿潤サンプルAを用いて、タイプの乾燥機で
予備乾燥を行い、水分:0. 05重量%、n−ヘプタ
ン:6500ppm 、メチレンクロライド:380ppm の
未乾燥粉末を得た。該粉末を表に示した種々の条件で押
出し、押出ペレットの残存溶媒、ダスト、YI値を測定
し結果を表3に示した。
【0054】実施例3 表1中の湿潤サンプルB、Cを用いて、タイプの乾燥
機で予備乾燥を行い、Bについては水分:0. 8重量
%、メチレンクロライド:4700ppm 、Cについては
水分:1. 2重量%、n−ヘプタン:25500ppm 、
メチレンクロライド:9500ppm の未乾燥粉末を得
た。これらの粉末を表に示した種々の条件で押出し、押
出ペレットの残存溶媒、ダスト、YI値を測定し結果を
表4に示した。
【0055】比較例1 実施例1で用いた未乾燥粉末を用いて、表に示した種々
の押出条件でペレット化し、ペレットの評価結果を表5
に示した。
【0056】比較例2 表1中の湿潤サンプルDを用いて、タイプの乾燥機で
予備乾燥し、水分:3.5重量%、n−ヘプタン:28
500ppm 、メチレンクロライド:12000ppm の未
乾燥粉末を得た。この粉末を表に示した種々の条件で押
出し、ペレットの評価結果を表6(試験No. 1及び
2)に示した。また、湿潤粉末Dを予備乾燥しないで押
出を行った結果を表6(試験No. 3及び4)に示し
た。
【0057】比較例3 表1中の湿潤粉末をパドル式乾燥機で温度140℃、4
時間および6時間かけて乾燥したものを実施例1と同様
の押出機へ密閉系で導入しペレット化したものを同様の
試験を行い結果を表7に示した。
【0058】
【発明の効果】以上の如く、本発明の方法によるポリカ
ーボネート樹脂成形材料は、ダストの増加も少なく、か
つ、残存有機溶媒が50ppm 以下であり、色調も良く透
明度が高いことから、光学用グレードや自動車用の低ダ
スト透明成形材料として好適である。また、製造プロセ
スとしても、残存溶媒を除去するために通常必要な大型
の乾燥機を用いる乾燥工程を大幅に縮小することがで
き、プロセスが簡略で合理的であるもので、工業的実用
性の点においても重要な意義を有するものである。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】
【表7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 64/40

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分3. 0〜15重量%、有機溶媒0.
    8〜4. 0重量%を含むポリカーボネート樹脂湿潤粉末
    を、乾燥機によって予備乾燥を行い、水分量が0. 05
    〜2.8重量%の範囲の未乾燥粉末とし、該未乾燥粉末
    をベント付き押出機に供給してガス抜きをしながら押出
    し、残存有機溶媒を50ppm 以下とすることを特徴とす
    るポリカーボネート樹脂成形材料の製造法。
  2. 【請求項2】 乾燥機が、気流乾燥機である請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 乾燥機が、攪拌軸に螺旋状の金属板から
    なる攪拌翼が接続され、かつ回転によって粉末を鉛直上
    方向へ移動させることができる攪拌機を有し、伝熱面を
    介して粉体を加熱することができる構造を有する竪型乾
    燥機である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 ベント付押出機の下記式(1)で表され
    るベントの理論表面更新頻度(Rf)が150以上であ
    る請求項1記載の方法。 Rf=A/V −−−(1) ただし、A:ベント表面更新量(cm2 /sec) V:ベント部の樹脂ホールドアップ量(cm3
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