JP2001234091A - 二酸化チタン顔料及びその製造方法 - Google Patents

二酸化チタン顔料及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】二酸化チタンは、一般的にその耐光性を改良す
るためにその表面がアルミニウム、ケイ素、ジルコニウ
ムなどの含水酸化物で被覆されているが、このような二
酸化チタン顔料をポリエチレンやポリプロピレンなどの
ポリオレフィン系樹脂に配合して薄膜フィルム加工する
場合には、二酸化チタン顔料に含まれる水分によって発
泡現象が起こり、薄膜加工ができないという問題があ
る。 【解決手段】本発明の二酸化チタン顔料は、二酸化チタ
ン粒子の表面に多価アルコールとアミノシラン化合物の
加水分解生成物を含む被覆層を有し、分散性が樹脂圧上
昇で20kg/cm2以下であり、疎水性、分散性等に
優れたものである。このものは、耐レーシング性、分散
性を必要とするプラスチック用着色剤として有用なもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチック系、と
りわけポリオレフィン系樹脂での分散性に優れ、隠ペイ
性が高い二酸化チタン顔料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化チタン顔料は親水性を有している
ので、有機系の樹脂への親和性が低く、プラスチックに
配合する場合、二酸化チタン顔料の分散不良に起因する
レーシング(発泡)やピンホールなどの加工不良が発生
する。このため、各種の有機系化合物で二酸化チタンの
粒子表面を被覆してプラスチック樹脂への親和性を改良
する方法が知られているが、十分ではなく、特にポリエ
チレンや、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系で薄
膜フィルム加工する場合に、高度の隠ペイ性を得ること
が困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上に述べ
た従来技術の問題点を克服し、親和性、分散性が優れ薄
膜フィルム加工などのプラスチック成形時に加工不良が
発生し難く、且つ隠ペイ性が高い二酸化チタン顔料およ
びその製造方法を提供するためになされたものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(1)アミ
ノシラン化合物の加水分解生成物を二酸化チタンの粒子
表面に被覆すれば、プラスチック樹脂、特にポリオレフ
ィン系樹脂との親和性が高くなること、(2)さらに、
多価アルコールを被覆することで分散性が一層改良され
ること、を見いだし本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、多価アルコールとア
ミノシラン化合物の加水分解生成物を含む被覆層を有す
る二酸化チタン粒子を含む二酸化チタン顔料であって、
前記顔料の分散性が樹脂圧上昇で20kg/cm2以下
であることを特徴とする二酸化チタン顔料及びその製造
方法である。
【0006】本発明の二酸化チタン顔料の基体となる二
酸化チタンは、電子顕微鏡写真による平均粒子径が0.
1〜0.4μmであって、その結晶形はアナタ−ゼ型、
ルチル型のいずれでも良く、両者の混合物であっても良
い。また、硫酸チタン溶液を加水分解するいわゆる硫酸
法で得られるもの、ハロゲン化チタンを気相酸化するい
わゆる塩素法で得られるもののいずれでも良い。
【0007】二酸化チタン顔料は、一般的に耐光性が低
いため、これを配合したプラスチック樹脂が紫外線下で
変色、褪色するか、または分解が促進される。したがっ
て、本発明における二酸化チタン顔料は、その表面にア
ルミニウムの水和酸化物を含む被覆層を有するものが望
ましい。また、このアルミニウムの水和酸化物の被覆に
より、二酸化チタン顔料の製造工程において、脱水、乾
燥、粉砕などの操作が容易となるので、この被覆は工業
的にも望ましいものである。アルミニウムの水和酸化物
の被覆量は、二酸化チタンに対しAl23換算で0.0
1〜0.5重量%であることが好ましい。この範囲より
少ないと所望の耐光性が得られず、多いと水和酸化物中
に含まれる結合水のために、二酸化チタン顔料をプラス
チック樹脂に配合して薄膜フィルム加工などを行うと、
プラスチック成形時に水分に起因する加工不良が生じ易
くなる。被覆層は二酸化チタンの全面を被覆している必
要はなく、所望の耐光性を得られる範囲で一部未被覆の
部分を含んでいてもよい。この他、当分野において公知
の二酸化チタン顔料に適した被覆層、例えばケイ素、ス
ズ、ジルコニウム等の水和酸化物の層を本発明の目的を
害さない範囲で設けてもよい。
【0008】本発明の二酸化チタン顔料は、その表面
に、好ましくは上記したアルミニウムの水和酸化物を含
む被覆層を介して、多価アルコールとアミノシラン化合
物の加水分解生成物を含む被覆層を有している。アミノ
シラン化合物の加水分解生成物と二酸化チタンが表面に
有する水酸基とが化学的に反応、結合し、アミノ系炭化
水素基で二酸化チタンの表面が被覆されるので、オレフ
ィン系樹脂との親和性が高くなる。このため、本発明の
二酸化チタン顔料をプラスチック樹脂、特にオレフィン
系樹脂に配合して薄膜のフィルム等に成形する際に、高
い隠ぺい性が得られる。アミノシラン化合物の加水分解
生成物は一部が未反応として遊離することもあるが、本
発明では多価アルコール系化合物により、このような未
反応の遊離物による二酸化チタン粒子の結着、凝集を防
止することができるので分散性にも優れている。
【0009】アミノシラン化合物としては、下記一般式
(1)、 Rn−Si−(OR')4−n (1) 〔式中Rは、アミノアルキル基、ジアミノアルキル基お
よびトリアミノアルキル基から成る群から選択される炭
素数1〜10のアミノ系炭化水素基であり、R'はメチ
ル基又はエチル基であり、nは1〜3の整数である。但
し、nが2または3のときは、Rは同種のアミノ系炭化
水素基であっても良いし、異種のアミノ系炭化水素基で
あっても良く、また少なくとも1つのRがアミノ系炭化
水素基である限り、その他のRはアルキル基好ましくは
炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、メタクリル基
であっても良い。〕で表されるものが望ましい。Rの炭
素基の炭素数が11以上になると加水分解させることが
困難になるだけでなく、これを被覆された二酸化チタン
顔料の耐熱性が悪くなり、被覆後の乾燥、粉砕工程での
加熱により二酸化チタン粉体が黄味を帯び、ひいてはプ
ラスチックに成形加工したものも黄味を帯びる。
【0010】上記アミノシラン化合物の具体例として
は、例えばN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、 N−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、 N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシランなどを挙げることができ、単独あるいは
2種以上の組み合わせで使用することもできる。
【0011】本発明における加水分解生成物とは、上式
に示すアミノシラン化合物のアルコキシ基が加水分解さ
れてシラノールになったものや、シラノール同士が重縮
合し、シロキサン結合を有するオリゴマーやポリマーに
なったものをいい、本発明の目的を害さない範囲で未反
応のアミノシラン化合物を一部含んでいてもよい。
【0012】本発明におけるアミノシラン化合物の加水
分解生成物の被覆量は、基体となる二酸化チタンに対し
てアミノシラン化合物に換算して0.01〜3.0重量
%であり、好ましくは0.02〜1.0重量%である。
これより少ないと所望の効果が得られず、一方これより
多いとアミノシラン化合物の添加量に見合った効果が認
められないばかりか、経済的にも不利である。
【0013】本発明において多価アルコールとは、分子
内に水酸基を2〜4個含有する炭素原子数10個以下の
炭化水素化合物をいい、例えばトリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの
ポリオールの他、それらのアルキレンオキサイド付加反
応物、又は一官能性アルコールとのエーテル化物などを
含む。好ましくはポリオール、さらに好ましくはトリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパンまたはペンタ
エリスリトールである。多価アルコールの被覆量は基体
である二酸化チタンに対し0.05〜1.0%が好まし
く、被覆量がこの範囲にあると経済的に所望の分散性が
得られる。
【0014】また、本発明における樹脂圧上昇とは下記
の方法で測定したものである。 (分散性評価方法)二酸化チタン顔料500gと冷凍粉
砕したポリエチレン樹脂〔住友化学工業(株)製スミカ
センL−705〕500gおよびステアリン酸亜鉛20
gをジュースミキサーで5分間混合する。このものを東
洋精機製ラボプラストミル二軸押出機を用いて樹脂温度
を280℃に設定し、排出側に1450メッシュのスク
リーンを設定し、1時間かけて溶融押し出しする。押し
出し開始時と1時間押し出し後の樹脂圧を測定し、その
差を樹脂圧上昇とする。本発明の二酸化チタン顔料は、
上記方法を用いて測定した樹脂圧上昇が20kg/cm
2以下である。
【0015】次に、本発明は二酸化チタン顔料の製造方
法であって、二酸化チタンを流体エネルギー粉砕機を用
いて粉砕し、該粉砕中に、多価アルコールと予め加水分
解させたアミノシラン化合物を添加することを特徴とす
る。本発明においては、多価アルコールと予め加水分解
させたアミノシラン化合物を被覆処理する前に、アルミ
ニウムの水和酸化物を被覆することが望ましい。
【0016】本発明においてアルミニウムの水和酸化物
の被覆は、(1)二酸化チタンを分散させた水性スラリ
ーにアルミニウム化合物の水溶液を添加し、酸性化合
物、または塩基性化合物の水溶液を用いてpHを4〜9
に調整する、(2)二酸化チタンの水性スラリーに酸性
化合物または塩基性化合物の水溶液を添加して前記範囲
のpHを維持しながら、アルミニウム化合物の水溶液を
該スラリー中に添加する、などいずれの方法で行っても
良い。
【0017】水性スラリー中の二酸化チタンの固形分濃
度は50〜800g/リットルであり、好ましくは10
0〜500g/リットルである。この範囲より濃度が高
いと水性スラリーの粘度が高くなり過ぎて二酸化チタン
粒子表面への被覆物の均一な被覆が困難になる。また、
これより低いと工業上の操作性が低下する。
【0018】アルミニウム化合物としてはアルミン酸ナ
トリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化
アルミニウム等が挙げられる。また、pHの調整には硫
酸、塩酸等の無機酸、または酢酸、ギ酸等の有機酸等の
酸性化合物や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ア
ンモニア等の無機塩基性化合物を用いることができる。
【0019】アルミニウムの水和酸化物を被覆した後、
濾別、乾燥し、流体エネルギー粉砕機で乾式粉砕しなが
ら、多価アルコールと予め加水分解させたアミノシラン
化合物の加水分解生成物を粉砕機中に添加し、これらの
有機化合物からなる被覆層を被覆する。アミノシラン化
合物は水と混合して、その濃度が5〜95重量%、好ま
しくは30〜70重量%の混合物とし、これを十分に攪
拌してアミノシラン化合物の加水分解生成物を予め調製
しておく。多価アルコールとアミノシラン化合物の加水
分解生成物はいずれを先に添加しても良く、或いは同時
に添加しても良く、添加方法について制限はない。
【0020】流体エネルギー粉砕機としてはジェットミ
ルのような旋回式のものを用いると粉砕効率が良く、混
合性も優れているので好ましい。また、粉砕機を加熱し
て粉砕機内部の温度を120〜300℃にするか、ある
いは空気や水蒸気などの粉砕媒となる気体を加熱して上
記範囲にすると、アミノシラン化合物の加水分解生成物
と二酸化チタン粒子表面の水酸基との反応が一層進み、
またアミノシラン化合物と未反応の水を同時に蒸発、除
去でき、さらには多価アルコールも気化して二酸化チタ
ンにより均一に被覆できるので望ましい。乾式処理であ
っても、高速攪拌機で攪拌、混合する方法では均一な被
覆が行えず、分散性、隠ペイ性などの諸特性が劣るばか
りでなく、工程が連続的でないので工業的にも不利であ
る。また、遠心ローラー粉砕機などの衝撃式粉砕機を用
いても均一な被覆が困難である。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。以下の実施例は単に例示にために記するもの
であり、本発明の範囲がこれによって制限されるもので
はない。 実施例1 (アルミニウムの水和酸化物の被覆)平均粒子径が0.
16μmのアナターゼ型二酸化チタンを水と混合して、
二酸化チタンの重量として300g/リットルの水性ス
ラリーを調製した。このスラリーを60℃に保持したま
ま、攪拌しながらアルミン酸ナトリウムをAl2O3と
して二酸化チタンの重量に対して0.30%添加し、次
いで硫酸でpHを5.0に中和しアルミニウムの水和酸
化物を被覆した後、濾別、洗浄し、120℃で10時間
乾燥した。 (多価アルコール、及びアミノシラン化合物の加水分解
生成物の被覆)アミノプロピルトリエトキシシランを純
水で2倍希釈し10分間攪拌して加水分解させ、加水分
解生成物の水溶液を調製した。上記の二酸化チタンを、
250℃に加熱した水蒸気(粉砕媒)を用いて流体エネ
ルギー粉砕機にて粉砕し、その際、それぞれ二酸化チタ
ンの重量に対して0.30%のトリメチロールエタン
と、アミノプロピルトリエトキシシランとして1.0%
に相当する加水分解生成物の水溶液を粉砕機中に添加
し、これらを被覆させて二酸化チタン顔料を得た。
【0022】実施例2 二酸化チタンの重量に対しアミノプロピルトリエトキシ
シランとして2.0%に相当する加水分解生成物を被覆
させたことの他は実施例1と同様にして二酸化チタン顔
料を得た。
【0023】実施例3 トリメチロールエタンを二酸化チタンの重量に対し0.
50%被覆させたことの他は実施例1と同様にして二酸
化チタン顔料を得た。
【0024】実施例4 アミノプロピルトリエトキシシランの代わりにN−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ンを用いたことの他は実施例1と同様にして二酸化チタ
ン顔料を得た。
【0025】実施例5 二酸化チタンの重量に対しN−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルトリエトキシシランとして2.0%に相
当する加水分解生成物を被覆させたことの他は実施例4
と同様にして二酸化チタン顔料を得た。
【0026】実施例6 二酸化チタンの重量に対しアミノプロピルトリエトキシ
シランとして0.02%に相当する加水分解生成物を被
覆させたことの他は実施例1と同様にして二酸化チタン
顔料を得た。
【0027】比較例1 トリメチロールエタンを被覆しないことの他は実施例1
と同様にして二酸化チタン顔料を得た。
【0028】比較例2 アミノプロピルトリエトキシシランを被覆しないことの
他は実施例1と同様にして二酸化チタン顔料を得た。
【0029】比較例3 アミノプロピルトリエトキシシランを加水分解させずに
被覆することの他は実施例1と同様にして二酸化チタン
顔料を得た。
【0030】比較例4 実施例1のアルミニウムの水和酸化物を被覆した二酸化
チタンを流体エネルギー粉砕機にて粉砕した。次いでこ
の二酸化チタンと、二酸化チタンに対してトリメチロー
ルエタンとして0.3%に相当するエタノール水溶液
と、アミノプロピルトリエトキシシランとして1.0%
に相当する加水分解生成物の水溶液とを高速攪拌機にて
10分間攪拌し、それぞれの有機化合物が実施例1と同
量になるように被覆した後、120℃で10時間乾燥し
て二酸化チタン顔料を得た。
【0031】以上、実施例1〜6、比較例1〜4で得ら
れた試料の測定結果を表1に示す。これらの測定結果は
下記の要領で測定したものである。
【0032】(1)分散性 前記段落0013に記載の方法に従い、樹脂圧上昇を測
定し、分散性の評価とした。
【0033】(2)隠ぺい性 上記の分散性試験時に、ラボプラストミルの排出側にT
ダイを装着し、ラボプラストミルより押し出された組成
物を厚さ50μmのフィルムに成形し、測色機[島津製
作所(株)製分光光度計UV−2200A]を用いてフ
ィルムの可視光透過率を測定して隠ペイ性の優劣を判定
した。判定基準は以下の通りである。 判定6:隠ペイ性が非常に優れている(透過率が低い) 判定5:隠ペイ性が優れている 判定4:隠ペイ性が良好である 判定3:隠ペイ性がやや劣る 判定2:隠ぺい性が劣る 判定1:隠ぺい性が非常に劣る(透過率が高い)
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の二酸化チタン顔料は、多価アル
コールとアミノシラン化合物の加水分解生成物を含む被
覆層を、好ましくはアルミニウムの水和酸化物を含む被
覆層を介して、粒子表面に有し、分散性が樹脂圧上昇で
20kg/cm2以下である。このため、隠ペイ性、分
散性に優れたものであり、プラスチック用、とりわけポ
リオレフィン樹脂系のフィルムなどの薄膜成形用着色剤
として高い利点を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤村 猛 三重県四日市市石原町1番地 石原産業株 式会社四日市事業所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多価アルコールとアミノシラン化合物の加
    水分解生成物を含む被覆層を有する二酸化チタン粒子を
    含む二酸化チタン顔料であって、前記顔料の分散性が樹
    脂圧上昇で20kg/cm2以下であることを特徴とす
    る二酸化チタン顔料。
  2. 【請求項2】アミノシラン化合物が、一般式(1) Rn−Si−(OR')4−n (1) 〔式中Rは、アミノアルキル基、ジアミノアルキル基お
    よびトリアミノアルキル基から成る群から選択される炭
    素数10以下のアミノ系炭化水素基であり、R'はメチ
    ル基又はエチル基であり、nは1〜3の整数である。但
    し、nが2または3のときは、Rは同種のアミノ系炭化
    水素基であっても良いし、異種のアミノ系炭化水素基で
    あっても良く、また少なくとも1つのRがアミノ系炭化
    水素基である限り、その他のRはアルキル基、ビニル基
    またはメタクリル基であっても良い。〕で表されるもの
    である請求項1記載の二酸化チタン顔料。
  3. 【請求項3】多価アルコールがトリメチロールエタン、
    トリメチロールプロパンまたはペンタエリスリトールで
    あることを特徴とする請求項1記載の二酸化チタン顔
    料。
  4. 【請求項4】さらにアルミニウムの水和酸化物を含む被
    覆層を有し、その被覆量が、二酸化チタンに対しAl2
    3換算で0.01〜0.5重量%であることを特徴と
    する請求項1記載の二酸化チタン顔料。
  5. 【請求項5】アミノシラン化合物の加水分解生成物の被
    覆量が、二酸化チタンに対しアミノシラン化合物として
    0.01〜3.0重量%であることを特徴とする請求項
    1記載の二酸化チタン顔料。
  6. 【請求項6】多価アルコールの被覆量が、二酸化チタン
    に対し0.05〜1.0重量%であることを特徴とする
    請求項1記載の二酸化チタン顔料。
  7. 【請求項7】二酸化チタンを流体エネルギー粉砕機を用
    いて粉砕し、該粉砕中に多価アルコールと予め加水分解
    させたアミノシラン化合物を添加することを特徴とする
    請求項1記載の二酸化チタン顔料の製造方法。
  8. 【請求項8】流体エネルギー粉砕機の内部温度が120
    〜300℃であることを特徴とする請求項7記載の製造
    方法。
  9. 【請求項9】流体エネルギー粉砕機の粉砕媒となる気体
    の温度が120〜300℃であることを特徴とする請求
    項7記載の製造方法。
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