JPH0684183B2 - 缶詰又はレトルト食品の殺菌及び保管方法 - Google Patents

缶詰又はレトルト食品の殺菌及び保管方法

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JPH0684183B2
JPH0684183B2 JP63080660A JP8066088A JPH0684183B2 JP H0684183 B2 JPH0684183 B2 JP H0684183B2 JP 63080660 A JP63080660 A JP 63080660A JP 8066088 A JP8066088 A JP 8066088A JP H0684183 B2 JPH0684183 B2 JP H0684183B2
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water
food
sterilization
container
partition
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健次 中川
義之 井沢
修也 横山
俊一 荻野
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Ezaki Glico Co Ltd
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Ezaki Glico Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、含有水分が比較的少いため殺菌が充分行わ
れがたい固形食品についてその殺菌効果が改善され、保
存性・食味共にすぐれた缶詰又はレトルト食品を殺菌及
び保管する方法に関するものである。なお、以下におい
て缶詰食品の用語にはレトルト食品の意味を、缶の用語
にはレトルト食品用容器を含むこととする。
本発明で使用される特定濃度の物質の水溶液(以下、こ
れを水分活性調整液という)は純粋の食品材料、たとえ
ばしょう油、塩、砂糖の如きが含まれる。
従来の技術及び本発明が解決しようとしている課題 固形食品缶詰を殺菌するには、従来は殺菌効果を高める
ために、たとえばシラップ漬にするとか少量の水を加え
る等により湿熱殺菌が可能なように設計されることが多
かった。そしてそのようにした上で、減圧又は高真空の
缶詰にして殺菌するとか定差圧殺菌を施していた。しか
し、シラップ漬とか加水に不適な食品がある。たとえ
ば、肉まん、あんまん、ぎょうざ、しゅうまい、じゃが
いも、おこわ、御飯、麺類、パスタ類の如きは加水によ
ってその組織が崩れたり崩れ易いものとなって本来の美
味しさが失われてしまい商品価値を大きく損じるもとな
る。かといってこれに加水をしないとその殺菌時缶内の
水蒸気が不足気味であり乾熱殺菌状となるので、充分に
殺菌効果を上げることができない。そのため、どうして
も殺菌温度の高温化とか殺菌時間の長時間化の傾向とな
り、つれて作業能率の低下とか内容食品の過熱による味
覚低下につながる等の欠点があった。
本発明は、かかる従来の課題を解決したものである。以
下にその詳細を説明する。
課題解決の手段 本発明は、特定濃度の物質の水溶液(以下、これを水分
活性調整液という)を、仕切板又は小容器により形成さ
れた仕切室内に収容された水分保持体に含浸させ、仕切
板又は小容器の壁には細孔を穿って内容物食品又は缶内
の他の空間部分とは気体及び液体の流通自在に設けた構
造をもつ缶詰用容器を使った殺菌及び保管方法である。
即ち、食品には夫々固有の水分活性値が定まっている
が、水分活性調整液は内容食品の水分活性値とほぼ同程
度の水分活性値を有するものを使う。ここにおいてほぼ
同程度とは、対象食品が水分吸収又は放出してもその食
味が変化しない範囲をいうのであって、その範囲は当然
に食品の種類により一定ではなく、たとえばふきの煮付
では水分活性0.97程度、ハムでは0.93〜0.90程度である
が、大よその目安として対象食品の水分活性値の+0.01
〜−0.01程度を指称するものと解されることとする。一
般的にはやや低い目のものがよいようである。なお、参
考までに食品及び特定濃度の各種物質の水溶液の有する
水分活性値の数例を下表に示す。
なお、本発明の対象となる食品は先述の通り、肉まん、
ぎょうざ等々が適しているが、必ずしもそれらに限定さ
れるものではない。
水分保持体としては、たとえば濾紙、綿布、パルプ、脱
脂綿、でん粉の如き天然高分子物質、高吸水性樹脂(た
とえば、でん粉にアクリル酸塩をグラフト重合させたも
の、カルボキシセルローズにアクリル酸塩をグラフト重
合させたもの、アクリル酸・ビニルアルコール共重合
体、アクリル酸重合体など)を使用する。水分保持体を
使用する際に注意すべきことは、含浸さすべき水や水分
活性調整液の量又は場合によっては食品から離脱して水
溶液を移行してくる水分量(以下、これらを合せて含浸
液という)である。即ち、本願発明の目的達成のため
に、含浸液はすべての水分保持体にしっかり保持させる
ことができるよう含浸液保持余力を十分大きくしておく
ことである。このことは特に後述する仕切室が圧縮さ
れ、つれて水分保持体が圧迫される可能性のあるものに
ついては充分に考慮されるべき点である。
仕切室については缶の一部を仕切によって分割して設け
てもよいし、又は缶内に予め形成された箱又は袋(メッ
シュ布、不織布等)を封入することによって仕切室とす
ることもできる。外部から圧迫を受けても収縮しないよ
うにするため、硬質材料でできた箱を使用するのは有効
である。これらは仕切室には缶内の他の部分、つまり内
容物食品収容部分との間に連通する細孔を穿ってある。
細孔の大きさは気体又は液体が仕切室内外に通過可能の
大きさのものでよいが、そのためには細孔自体が食品や
水分によって閉塞されることがないように、余り小さ目
のものでなく適宜の寸法を有するものとするよう注意す
べきである。細孔の大きさ、数は必要に応じて適宜実験
の結果、目的達成に好適なように設けたらよい。
この容器を使って缶詰又はレトルト食品を製造するには
格別の手段を要しない。即ち、内容物食品を充填し、脱
気をし又はせずにこれを加熱殺菌又は加熱加圧殺菌すれ
ばよいのである。
本発明の作用 本発明に係る容器は缶詰用又はレトルト食品用であるか
ら、当然に食品を収容後は加熱菌工程を経ることにな
る。
缶を加熱した場合、食品の有する水分はいくらかは水蒸
気となって缶内に充満するが元来、水分の比較的少ない
食品を収容しているため湿熱殺菌効果を充分期待できる
程のものとはならない。そこで、一般には容器内を高真
空にして水蒸気の発生を促す方法がとられたりすること
になる。しかし乍ら、高真空の製品製造には過大な設備
と複雑な生産工程とを要し、生産効率も悪い。これに対
して本願のように水分を含浸させた水分保持体を同封し
ておけば、そのような欠点なしにこれから発生した水蒸
気が細孔を通じて缶内に拡がり、もって湿熱殺菌の効果
を発揮できるものとなるのである。そして、加熱殺菌終
了後、缶の冷却と共に液化した水蒸気は細孔を仕切室内
に流入してここに含浸、固定され、遊離の水分はなくな
るため、内容物食品は水浸しになることもなく、つれて
食味の劣化も起きないものとなる。
本発明においては内容物食品のもつ水分活性度とほぼ等
しい水分活性調整液を使用してあり、かつ水分保持体に
はなお水分保持余力を充分にもたせてあるから、溶液そ
のものは仕切室外には流出せず、単に加熱又は冷却によ
って生じた水蒸気又は水分のみが仕切室に出入すること
となり、それ以外に内容物食品に影響を与えることがな
い。そして、溶液に溶存している特定物質の量は上述に
より仕切室内に一定不変に保たれるから、加熱殺菌終了
後は元通りの量の水分を吸収する能力を持っており、そ
の復元性と内容物食品が有する水分活性値とのバランス
において両者同一の水分活性値を示すべく特定物質は水
分を吸収し又は放出するのである。しかし乍ら、元来、
内容物食品の水分活性値と溶液のそれとはほぼ同じにし
てあるのであるから、結局加熱殺菌終了後はほぼ元通り
の夫々の水分値となり缶内空間の水蒸気圧もその水分活
性度に相応したものに落ちつく。即ち、第1発明におい
ては相対湿度は常に100%であり、そのためには徐々に
内容物食品への水分の浸透がみられるのであるが第2発
明においては内容物食品の水分は殆んど元のまま不変に
保たれることとなり食品が変化したりすることがない。
実施例 実施例1 添付図面の第1図に示した通りの容器を使った。即ち、
300ml容の容器2の底に水6を10ml含浸させた不織布13
につつまれた脱脂綿5を入れ、仕切3には網目状に細孔
4を設け、その上にあんまん7を1個入れ、プラスティ
ックフィルム蓋1で密封した。これを定差圧式レトルト
釜に入れ、中心温度が121℃で5分間保持した後、冷却
した。
常温で3ケ月間保存後、蓋に小孔を空けた上、電子レン
ジで2分間加温した。蓋の小孔からは湯気が立ち昇り、
内容物は蒸された状態となった。これを試食したとこ
ろ、あんまんは蒸し具合もよく、風味・組織も良好であ
った。
実施例2 添付図面の第2図に示された通りの容器(缶)9を使用
した。
14.2%食塩水(水分活性0.90)10mlを含浸させた給水紙
5をプラスティック製箱12中に入れた。箱12には多数の
細孔4を設けた。その上に水分活性0.90のソーセージ7
を8個載せ、脱気の上、完全密封した。これを中心温度
が121℃で5分間保持して加熱殺菌した。冷却後室温で
6ケ月保存し、開封に先立ち加温したものを試食したと
ころ、蒸し具合も風味・組織も共に良好なものであっ
た。
本発明の効果 本発明では水分保持体を封入するので、加熱殺菌のとき
水蒸気を発生し湿熱殺菌が可能となるため、殺菌温度を
低く又は殺菌時間を短縮できると共に殺菌終了後の凝縮
水を水分保持体に吸収してしまうので食品が遊離水中に
浸ることもなく食品の品質が長期間不変に保存できるこ
ととなる。水分保持体に保持される液と食品の夫々の水
分活性値をほぼ等しくしたので保存中においても食品に
よる水蒸気の吸収がないからその品質保持特性は特に更
に向上される。
【図面の簡単な説明】
第1図……レトルト食品用容器の1例の断面図 第2図……缶詰食品用容器の1例の断面図 1……蓋 2……容器胴部 3……仕切 4……細孔 5……水分保持体 6……含浸液(水) 7……内容物食品 8……缶内空所 9……缶 10……含浸液(水分活性調整液) 11……仕切室 12……箱 13……不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−20172(JP,A) 実開 昭53−95305(JP,U) 実開 昭63−149875(JP,U) 実開 昭57−184693(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内容物食品の有する水分活性値とほぼ同程
    度の水分活性値を有する特定濃度の物質の水溶液を含浸
    させた水分保持体を収容した、細孔をもつ仕切によって
    形成された仕切室を収容した、缶又はレトルト食品用容
    器を使うことを特徴とする缶詰又はレトルト食品の殺菌
    及び保管方法。
JP63080660A 1988-03-31 1988-03-31 缶詰又はレトルト食品の殺菌及び保管方法 Expired - Lifetime JPH0684183B2 (ja)

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JPH01254579A JPH01254579A (ja) 1989-10-11
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