JP2002300846A - 食品の加工・保存方法および加工食品 - Google Patents
食品の加工・保存方法および加工食品Info
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Abstract
接触させた状態で包装袋内に保持する加工工程と、その
保持状態を維持したままで冷蔵または冷凍保存する保存
工程とを有する食品の加工・保存方法である。また、前
記包装袋は、加工食品の利用者に応じて設計されている
ことが好ましい。
Description
方法および加工食品に関する。
ニルアルコールからなる半透膜で挟持したような脱水シ
ートは、従来より魚肉などの食品の加工に使用されてい
る。例えば、魚肉に塩を振りかけ、これを脱水シートで
包んだり挟んだりすることによって、魚肉中の水分を脱
水し、魚の干物を製造することができる。このような方
法によれば、常温あるいは冷蔵温度でも干物を製造で
き、従来の乾燥器を使用する方法、天日干しによる方
法、灰干しによる方法などに比べて、低温で衛生的に、
鮮度を保った状態で干物が得られる。また、魚肉に味
噌、味醂、醤油、粕などの調味料を加え、同様に脱水シ
ートで包んだり挟んだりすることによって、魚肉中の水
分の脱水と調味料の漬け込みを同時に行えるため、調味
料の魚肉への浸透性が向上し、少量の調味料により短時
間で効率的に漬魚を製造できる。その他に、調味料とし
て燻製風の香りの香料を含有する燻液を使用した燻製の
製造も行われている。
食品の冷蔵・冷凍保存や冷蔵・冷凍輸送などにも使用さ
れている。魚肉などの食品を冷凍する場合、冷凍前に脱
水シートを使用して余分な水分を除去することによって
魚肉の凍結破壊を抑制して、食品の品質を高く維持でき
る。また、あらかじめ脱水シートを使用して、ドリップ
に相当する余分な水分を脱水しておくことによって、解
凍時や冷蔵時におけるドリップの発生も抑えることがで
きる。
うに食品の加工、冷凍・冷蔵保存、輸送のそれぞれの工
程で脱水シートを用いようとすると、各工程ごとに脱水
シートを用意して、食品を包んだり、食品から取り外し
たりする必要があった。このようにそれぞれの工程ごと
に脱水シートを使用すると、脱水シートのコストが高く
なるうえ、手間もかかる。また、脱水シートの廃棄量が
多くなるという問題もあった。
で、低コストで鮮度の高い加工食品を提供することを課
題とする。
存方法は、調味料が加えられた食品を脱水シートに接触
させた状態で包装袋内に保持する加工工程と、その保持
状態を維持したままで冷蔵または冷凍保存する保存工程
とを有することを特徴とする。前記保存工程は、冷凍に
よることが好ましい。前記包装袋は、加工食品の利用者
に応じて設計されていることが好ましい。前記保存工程
には、加工された前記食品をその保持状態を維持し冷蔵
または冷凍保存しながら輸送する輸送工程が含まれてい
てもよい。本発明の食品の加工・保存方法は、魚肉の加
工・保存に適していて、特に加工工程が、干物製造工
程、漬魚製造工程、燻製魚製造工程のいずれか1種であ
る場合に適している。本発明の加工食品は、調味料が加
えられた食品が脱水シートに接触した状態で包装袋内に
保持されて加工され、その保持状態のままで冷蔵または
冷凍保存されたことを特徴とする。前記保存は、冷凍に
よることが好ましい。前記包装袋は、加工食品の利用者
に応じて設計されていることが好ましい。また、前記食
品としては魚肉が適している。また、加工食品としては
干物、漬魚、燻製魚のいずれか1種が適している。
本発明の食品の加工・保存方法は、調味料が加えられた
食品を脱水シートに接触させた状態で包装袋内に保持す
る加工工程を有する。加工工程で使用する調味料として
は特に制限はなく、塩、砂糖、味噌、味醂、醤油、酒、
粕などを例示でき、これらを混合して使用してもよい。
また、燻製風の香りの香料と、食塩、砂糖、各種香辛料
などが必要に応じて混合された燻液を使用することもで
きる。食品としても特に制限はなく、魚肉、牛肉、鶏
肉、豚肉などの食肉のほか、野菜、果物などを使用でき
る。加工工程としては、例えば干物製造工程、漬魚製造
工程、燻製魚製造工程などが例示できる。すなわち、食
品として魚肉を使用し、この魚肉に調味料として塩を振
り塩、立て塩などの方法で加えると、魚の干物を製造す
ることができる。また、調味料として味噌、味醂、醤
油、粕などを使用すると、漬魚を製造できる。さらに
は、調味料として燻液を使用することによって、燻製魚
を製造することもできる。なお、加工工程は常温で行っ
ても良いが冷蔵温度で行うと、食品の鮮度をより維持で
きる。
をして可食部のみとしておくことが好ましい。例えば食
品が魚肉の場合には、あらかじめ魚の頭部、ヒレ、骨、
内蔵などを除去しておくことが好ましい。このように不
要部を除去しておくことによって、後の工程で発生する
廃棄物量を減らすことができるとともに、後の保存工程
において保存スペースを有効に使用することができる。
水シートに接触させ包装袋内に保持することによって、
食品中の余分な水分を脱水シートで除去しながら調味料
を内部に浸透させることができる。その結果、食品への
調味料の浸透性が向上するとともに、余分な水によって
調味料が希釈されることもなく、少量の調味料によって
短時間で効率的に食品を加工することができる。また、
余分な水を除去しつつ加工することによって鮮度も維持
できる。さらに、この加工工程でこのように余分な水分
を除去しておくことによって、後の保存工程においてこ
れを冷凍保存した場合の凍結破壊や、冷蔵保存した場合
のドリップも防止できる。また、このような方法を使用
すると、例えば干物を直接外気に曝さず、冷蔵温度でも
製造できるので、従来の乾燥器を使用する方法、天日干
しによる方法、灰干しによる方法などに比べて衛生的
で、得られる干物の鮮度も高い。また、天日干しによる
方法、灰干しによる方法などの場合には、魚肉が腐敗し
ないように一定量以上の塩を加える必要があるが、この
ような方法によれば冷蔵しながら干物を製造できるの
で、塩分を過剰に使用しなくても魚肉の腐敗を防止でき
る。
接触させた状態で包装袋内に保持する具体的な方法とし
ては、例えば調味料が塗布あるいは振りかけられた食品
を脱水シートで挟んだり包んだりした後、これを包装袋
内に入れて保持する方法が挙げられる。また、脱水シー
トと食品とを交互に順次載置した後、これを包装袋に入
れてもよい。この場合には、食品の段数を1〜3段とす
ることが好ましい。3段を超えると、包装袋内の食品温
度を均一に温度管理できなくなる場合がある。なお、長
い脱水シートを使用して、これを繰りかえし折り返し
て、その間に調味料が加えられた食品を挟むようにして
もよい。また、脱水シートから形成された袋を使用し、
これに調味料が加えられた食品を個別に入れても良い。
を除く脱水能力を有したものであれば制限はなく、2枚
の半透膜の間に高浸透圧物質が挟持された浸透圧脱水シ
ートなどを例示できる。高浸透圧物質としては、10気
圧以上の浸透圧を有する水飴、砂糖、異性化糖、グルコ
ース、フラクトース、マンニトール、ソルビトール、還
元水飴などの糖類の水溶液や、グリセリン、プロピレン
グリコールなどが挙げられる。また、これらの高浸透圧
物質を使用する場合には、高浸透圧物質が吸水した場合
でも、一定の粘度を維持するように特公平4−3349
1号公報に開示されているような水溶液糊料を、高浸透
圧物質に添加して使用することが好ましい。半透膜とし
ては、普通セロファン、普通セロファンと紙との積層フ
ィルム、ポリビニルアルコールフィルム、コロジオン
膜、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリアミ
ドフィルムなどが例示できる。これらの中では、ポリビ
ニルアルコールフィルムが好ましい。
層と、その少なくとも一方の面に備えられた透水材とか
らなる脱水シートが挙げられる。吸水層は、高吸水性物
質である高分子吸水剤や、毛細管現象で吸水可能な物質
などから構成される。また、吸水層にはグリセリンやプ
ロピレングリコールなどの多価アルコールからなる吸湿
剤を添加して、吸湿能を向上させてもよい。高分子吸収
剤としては、一般に生理用品、紙おむつ、土壌改良剤な
どに使用されているものが使用できる。具体的には、澱
粉、セルロースなどのような多糖類に対して、水溶性ま
たは加水分解により水溶性となる重合性モノマー、また
はこの重合性モノマーのオリゴマー、コオリゴマーをグ
ラフト重合させ、必要に応じて加水分解させて得られた
親水性ポリマーを、架橋剤によって三次元構造としたも
のが挙げられる。なお、重合性モノマーとしては、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、これらの塩やエス
テル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリルなどが例
示できる。さらに高分子吸収剤としては、ポリエチレン
オキシド、ポリプロピレンオキシドなどのポリアルキレ
ンオキシド、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ-N-ビ
ニルアセトアミド、ポリ−N−ビニルホルムアミドなど
のN−ビニル化合物の重合体、ポリアクリル酸やポリメ
タクリル酸およびその塩、エステル、アミドなどの誘導
体、ポリアクリルアミドなどの親水性ポリマーを架橋剤
によって三次元構造としたものが挙げられる。これらの
高分子吸水剤は、粉状、繊維状などの形態で、あるい
は、パルプや不織布で挟持されたり担持された形態で使
用できる。
間隔が500μm以下の綿状、布状、不織布状の物質、
あるいは連続気泡(連続多孔質物質)を持つ発泡体など
表面積が大きく、毛細管を形成し、水分を保持するよう
な構造を有するものであればよい。さらには親水性の素
材であれば一層好ましい。具体的には、パルプ、木綿、
ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維などの親水
性繊維を綿状に集めたもの、合成繊維の不織布、発泡ウ
レタンなどの合成樹脂の連続気泡型の発泡体などが好ま
しい。透水材としては、紙、パルプ、布、不織布、連続
気泡の発泡体や、ポリオレフィンフィルムなどの非透水
性フィルムに多数の小孔を設けたものなどが挙げられ
る。
の半透膜の間に高浸透圧物質が挟持された浸透圧脱水シ
ートがより好ましい。このような脱水シートを使用する
と、食品内部から均一に脱水することができる。
高吸水能力の脱水シートを使用することが好ましい。こ
こで、高吸水能力な脱水シートとは、加工工程で食品か
ら水分を脱水しても、後の保存工程で食品から発生する
ドリップなどをさらに吸水する能力を備えているもので
ある。このような高吸水能力な脱水シートとしては、半
透膜である2枚のポリビニルアルコールフィルムの間
に、高浸透圧物質が2mol/m2 以上、好ましくはコ
ストの面から2〜8mol/m2 封入されているような
浸透圧脱水シートを例示できる。
品を上述のような脱水シートに接触させた状態でこれを
包装袋内に一定時間、常温または冷蔵温度で保持するこ
とにより、食品を加工し、その保持状態を維持したま
ま、すなわち、包装袋から脱水シートを取り出したり、
加工された食品を他の包装袋に移し替えたりすることな
く、冷蔵または冷凍保存する保存工程を行う。ここで、
保存工程は、冷蔵保存によっても冷凍保存によってもよ
いが、冷凍保存が好ましい。冷凍保存することによっ
て、水分や調味料の移動を停止させて、加工の過度な進
行をより確実に止めることができる。このようにして加
工工程と保存工程を行うことによって、加工工程で使用
した脱水シートをそのまま保存工程でも引き続き使用す
ることができる。よって、余分な水分を除去しながら、
少量の調味料で効率的に加工工程を行った後、さらに、
同じ脱水シートで余分な水分を除去し、冷凍時の凍結破
壊や、解凍時、冷蔵時のドリップ発生を抑えながら保存
工程を行うことができる。したがって、保存工程後にも
加工工程直後の鮮度がそのまま維持された高品質な加工
食品を得ることができる。また、加工工程で使用した脱
水シートを取り外す必要がなく、同じ脱水シートをその
まま保存工程でも使用できるので、脱水シートのコスト
を半減できるとともに、脱水シートの取り外しや食品の
詰め替えなどの手間もかからない。また、包装袋内を真
空状態とすることによって、より鮮度の高い高品質な加
工食品を得ることができる。
を維持し冷蔵または冷凍保存しながら輸送する輸送工程
を行う場合にも、同様に同じ脱水シートを使用し続ける
ことができる。よって、ドリップによって食品の表面に
水分が発生したような場合でも、水分を効果的に除去す
ることができる。また、このように効果的に水分を除去
できるので、海外などから長時間、長距離の輸送を行う
場合にも、鮮度を高く維持できる。このように、調味料
が加えられた食品を脱水シートに接触させた状態で包装
袋内に保持する加工工程と、加工食品をその保持状態を
維持したままで冷蔵または冷凍保存する保存工程とを行
うことにより、鮮度のよい食品を低価格で消費者に提供
することが可能となる。
は、設定温度を変更することによって冷蔵と冷凍の両方
を行える冷蔵・冷凍装置を使用して、加工工程と保存工
程とをこの冷蔵・冷凍装置内で連続的に行ってもよい。
また、複数の包装袋をまとめて箱やかごに入れ、これを
架台や台車に載置することによって、例えば加工工程を
冷蔵装置内で行った後に、保存工程を別の冷凍装置内で
行うような場合でも、冷蔵装置と冷凍装置間の運搬を容
易に行うことができる。
質、形状などには制限はなく、食品の種類や量に応じて
適宜設定できる。例えば、リサイクル性を有し、安価で
あり、廃棄する場合にも廃棄処理が簡単なポリオレフィ
ン系樹脂製の密封可能な包装袋などが好ましい。さらに
は、食品の酸化を防止でき、脱水の安定性に優れ、見栄
えもよいことから、ポリアミド、エチレン酢酸ビニル共
重合体懸架物およびポリビニルアルコールからなる群か
ら選ばれるいずれかの樹脂とポリエチレンとの積層体か
らなる真空包装可能な包装袋が好ましい。加工工程およ
び保存工程を、このような包装袋内に食品を保持した状
態で行うと、調味料の漏れを防ぎつつ、各工程を行え
る。また、従来の発泡体からなる箱などを使用する方法
に比べ、包装に使用する材料の量が少なくてすむので、
トータルの廃棄物量を低減することもできる。また、小
型の包装袋を使用すると食品の温度管理も容易になる。
特に、加工食品の利用者に応じて設計されたものを使用
することが好ましい。例えば、食品が加工工程および保
存工程の後、小売業者に卸され、スーパーなどの小売店
で販売される場合には、あらかじめ小売店で販売される
ことを想定して、少量の食品を保持することが可能な包
装袋、例えば食肉などを個別包装可能な包装袋を使用す
る。一方、食品が加工工程および保存工程の後、料理店
などに出荷される場合には、その料理店のニーズに応じ
た量の食品が入るような大きさの包装袋を加工工程で使
用する。このように加工工程において、食品の利用者に
応じてあらかじめ設計された包装袋を使用することによ
って、加工工程から保存工程はもちろん、保存工程後に
利用者に届くまで、食品を別の包装袋に移し替えたり、
小分けしたりする必要が全くなくなり、そのままの形態
で小売店の店頭に陳列して消費者に販売したり、料理店
に提供したりできる。特に包装袋は安価であるため、魚
肉などを一切れずつ個別包装してもそれほどコストがか
からない。また、脱水シートを、食品が利用者に届くま
で最大限有効に利用でき効率的であるとともに、食品が
利用者に届くまでその鮮度を高く維持することができ
る。また、各工程でそれぞれ別の脱水シートを使用する
場合にくらべて、手間がかからず低コストであるととも
に、廃棄物量も最低限に抑えることができる。さらに、
食品を別の包装袋に移し替えたり、小分けしたりする必
要がないので、衛生的であるとともに、在庫管理が容易
で、賞味期限管理なども簡便に行える。賞味期限管理が
簡便に実施できると、期限切れにより廃棄される食品量
が減り好ましい。
ば、調味料が加えられた食品を脱水シートに接触させた
状態で包装袋内に保持する加工工程と、その保持状態を
維持したままで冷蔵または冷凍保存する保存工程とを有
するので、加工工程で使用した脱水シートを保存工程で
も引き続き使用でき、加工工程を効率的、かつ衛生的に
行った後、加工工程直後の鮮度を落とすことなく、保存
工程を行うことができる。すなわち、このような食品の
加工・保存方法によれば、脱水シートを取り替えたり、
包装袋を移し替えたりすることなく、少ない手間で低コ
ストに、高品質な食品を提供することができる。また、
包装袋として、特に、加工食品の利用者に応じて設計さ
れたものを使用することによって、脱水シートを非常に
有効に利用でき、廃棄物量を減らすことができるととも
に、より鮮度の高い食品を利用者に提供できる。このよ
うな方法によれば、食品の鮮度を高く維持したまま利用
者に提供できるので、特に鮮度の重要な魚肉への使用に
最適である。
ゼイゴを取ったアジを三枚におろして軽く洗浄し、軽く
塩をふった後、その一枚を12cm×17cmの高吸水
能力の脱水シート(2枚のポリビニルアルコールフィル
ムの間に、高浸透圧物質が2mol/m2 封入された脱
水シート)で挟んだ。そしてこれを、8cm×15cm
のポリアミドとポリエチレンとの積層体からなる包装袋
に個別に入れて真空包装し、50cm×35cm×5c
mのボール箱内に並べた。このようなボール箱をパレッ
トの上に一定の間隔をあけて複数並べ、それぞれの上に
包装袋を10段積み上げた。これらを5℃に温度制御さ
れた冷蔵庫内に入れて一晩放置した後、−20℃に温度
制御された冷凍庫内にパレットごと移し入れ、凍結し
た。その後これを小売店に卸し、そこで常温解凍したと
ころ、鮮度が高く、高品質で、美味なアジの干物が得ら
れた。
漬を製造した。12cm×17cmの高吸水能力の脱水
シート(2枚のポリビニルアルコールフィルムの間に、
高浸透圧物質が2mol/m2 封入された脱水シート)
に味噌を塗り、これでタイの切り身一切れを挟んだ。そ
してこれを、8cm×15cmのポリアミドとポリエチ
レンとの積層体からなる包装袋に個別に入れて真空包装
し、50cm×35cm×5cmのボール箱内に並べ
た。このようなボール箱をパレットの上に一定の間隔を
あけて複数並べ、それぞれの上に包装袋を10段積み上
げた。これらを5℃に温度制御された冷蔵庫内に入れて
一晩放置した後、−20℃に温度制御された冷凍庫内に
パレットごと移し入れ、凍結した。その後これを小売店
に卸し、そこで常温解凍したところ、鮮度が高く、高品
質で、美味なタイの味噌漬が得られた。
製造した。燻液をぬり軽く塩をふった鮭のフィレ一切れ
を、12cm×17cmの高吸水能力の脱水シート(2
枚のポリビニルアルコールフィルムの間に、高浸透圧物
質が2mol/m2 封入された脱水シート)で挟んだ。
そしてこれを、8cm×15cmのポリアミドとポリエ
チレンとの積層体からなる包装袋に個別に入れて真空包
装し、50cm×35cm×5cmのボール箱内に並べ
た。このようなボール箱をパレットの上に一定の間隔を
あけて複数並べ、それぞれの上に包装袋を10段積み上
げた。これらを5℃に温度制御された冷蔵庫内に入れて
一晩放置した後、−20℃に温度制御された冷凍庫内に
パレットごと移し入れ、凍結した。その後これを小売店
に卸し、そこで常温解凍したところ、鮮度が高く、高品
質で、美味な鮭の燻製が得られた。
・保存方法によれば、調味料が加えられた食品を脱水シ
ートに接触させた状態で包装袋内に保持する加工工程
と、その保持状態を維持したままで冷蔵または冷凍保存
する保存工程とを有するので、脱水シートを取り替えた
り、包装袋を移し替えたりすることなく、少ない手間か
つ低コストで、高品質な食品を提供することができる。
また、包装袋として、特に、加工食品の利用者に応じて
設計されたものを使用することによって、脱水シートを
非常に有効に利用でき、廃棄物量を減らすことができる
とともに、より鮮度の高い食品を利用者に提供できる。
このようにして製造された本発明の加工食品は、安価で
あるうえ、鮮度が高く美味である。
Claims (11)
- 【請求項1】 調味料が加えられた食品を脱水シートに
接触させた状態で包装袋内に保持する加工工程と、 その保持状態を維持したままで冷蔵または冷凍保存する
保存工程とを有することを特徴とする食品の加工・保存
方法。 - 【請求項2】 前記保存工程は、冷凍によることを特徴
とする請求項1に記載の食品の加工・保存方法。 - 【請求項3】 前記包装袋は、加工食品の利用者に応じ
て設計されていることを特徴とする請求項1または2に
記載の食品の加工・保存方法。 - 【請求項4】 前記保存工程には、前記加工食品をその
保持状態を維持し冷蔵または冷凍保存しながら輸送する
輸送工程が含まれることを特徴とする請求項1ないし3
のいずれかに記載の食品の加工・保存方法。 - 【請求項5】 前記食品が魚肉であることを特徴とする
請求項1ないし4のいずれかに記載の食品の加工・保存
方法。 - 【請求項6】 前記加工工程は、干物製造工程、漬魚製
造工程、燻製魚製造工程のいずれか1種であることを特
徴とする請求項5に記載の食品の加工・保存方法。 - 【請求項7】 調味料が加えられた食品が脱水シートに
接触した状態で包装袋内に保持されて加工され、その保
持状態のままで冷蔵または冷凍保存されたことを特徴と
する加工食品。 - 【請求項8】 前記保存は、冷凍によることを特徴とす
る請求項7に記載の加工食品。 - 【請求項9】 前記包装袋は、当該加工食品の利用者に
応じて設計されていることを特徴とする請求項7または
8に記載の加工食品。 - 【請求項10】 前記食品が魚肉であることを特徴とす
る請求項7ないし9のいずれかに記載の加工食品。 - 【請求項11】 干物、漬魚、燻製魚のいずれか1種で
あることを特徴とする請求項10に記載の加工食品。
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