JPH0683879U - ガードアーム錠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトなガードアーム錠を提供する。 【構成】 一端に係合部５を有するガードアームＡ３の
他端に固設した回転軸７を錠ケース１に軸支し、一端に
該係合部５が係脱する受孔１１を有するガードアームＢ
１０の他端にフランジ付回転軸１２を設け、該フランジ
付回転軸１２にばね１３を嵌挿して、ガードアームＢ１
０を後方に付勢し、ガードアームＢ１０とほぼ同じ長さ
で、ガードアームＢ１０の高さ位置よりストライクプレ
ート１６の前面両端部に向かって傾斜面２３を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、玄関の扉に設けられ扉の開放角度を制限するようにしたガードア ーム錠に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のガードアーム錠としては、主に二つのタイプがある。一つには、扉に固 定した錠ケースに設けたデッドボルトを、解錠状態からガードアーム状態と施錠 状態とに選択的に突出量を変えて、ガードアーム状態では、ストライクに設けた ガードアームと係合するタイプと、他の一つには、扉に固定した錠ケースに設け たガードアームを突出させ、ストライクに設けた受孔に係合させてガードアーム 状態とするものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記二つのタイプは一本のガードアームを使用して扉の解放角 度を制限しているので、錠ケースやストライクの寸法が大きく、扉や枠の切欠が 大きくなるので扉や枠の強度が弱くなるという問題がある。

【０００４】 この考案のガードアーム錠は、上記の問題点を解決し、コンパクトなガードア ーム錠を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決する為の手段】

前記の目的を達成するため、請求項１に記載の考案は扉の自由側端縁に内設さ れた錠ケースと、該錠ケースに回動可能に嵌着され室内側のサムターンにより回 動するハブと、該ハブの回動により上記錠ケースより出没するガードアームＡと 、該ガードアームＡは一端に係合部を有し、他端を該錠ケースに回動自在に軸支 され、更に扉枠のストライクにガードアームＡの係合部が係脱する受孔を一端に 有するガードアームＢを設け、該ガードアームＢの他端にはフランジ付回転軸を 固設し、該フランジ付回転軸はストライクプレートに軸支されていると共に、ば ねによりストライク本体側に付勢され、ガードアームＢとほぼ同じ長さで、ガー ドアームＢの高さ位置よりストライクプレートの前方両端部に向かう傾斜面を有 しているストライクプレートからなることを特徴とする。

【０００６】 更に、請求項２に記載の考案は、ストライクプレートに前記フランジ付回転軸 が摺動する長穴を設けると共に、引張りばねを介在して、ガードアームＢを下方 へ付勢させる様に、該フランジ付回転軸部に該引張りばねの一端を係止し、該引 張りばねの他端をストライク本体の係止部に係止させたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

扉閉時、サムターンによりハブを回動させて、ガードアームＡを錠ケースより 突出させると、ガードアームＡの一端の係合部は、ストライクのガードアームＢ の受孔に係入し、扉を開いていくと、ガードアームＡ、ガードアームＢ共に回動 し、ガードアームＡ、ガードアームＢが一直線になった時に、扉の開放角度は制 限される。

【０００８】

【実施例】

この考案の実施例を図面を参照して説明する。 図１及び図２において、符号１は扉の自由側端縁に内設された錠ケース、２は フロント板、９はフロント板２に設けられ、ガードアームＡ３が傾動することに より突出入する開口、４はフロント板２の後方に設けられ、非作用時のガードア ームＡ３が収容される箱状の収容部をそれぞれ示している。

【０００９】 また符号２１は扉の閉扉時における前記のフロント板２に対向させるようにし て扉枠に固定したストライクである。

【００１０】 図示例の錠ケースは、この考案のガードアーム錠とデッドボルト２２による本 締り錠の錠ケースを兼用している。

【００１１】 この考案の主要部材をなすガードアームＡ３の一端の自由端には前方に向け突 設した係合部５を有する。図示例の係合部５は、ガードアームＡ３に対し直角に 植設された短軸５１と、短軸５１の回りに嵌合した摩耗防止用カラー５２と、短 軸５１の先端にガードアームＡ３と平行となるように固定した短い抜け止め板５ ３とからなる。この係合部５は、扉枠に固定したストライク２１のストライクプ レート１６に設けたガードアームＢ１０の受孔１１に対し、ガードアームＡ３の 作用時に選択的に係合する。

【００１２】 ガードアームＡ３の他端には後方（図面では右方向）に向け固設した回転軸７ を備えている。回転軸７は、錠ケース１に固定した支持部材３１を介して軸線方 向に進退可能にして軸線の回りに回動可能に保持させてあり、該回転軸７に嵌挿 し両端を支持部材３１と回転軸の段部とにそれぞれ当接させた圧縮ばね８により 後方に（図面では右方向）に付勢させてある。

【００１３】 更に、この考案のもう一つの主要部材をなすガードアームＢ１０の一端の自由 端には前記ガードアームＡ３の係合部５に係合する受孔１１を有する。

【００１４】 ガードアームＢ１０の他端には後方（図面では左方向）に向け固設したフラン ジ付回転軸１２を備えている。該フランジ付回転軸１２は、ストライクプレート １６を貫通し、軸線方向に進退可能にして軸線の回りに回転可能に保持させてあ り、該フランジ付回転軸１２に嵌挿し両端をフランジ付回転軸１２のフランジ部 とストライクプレート１６とにそれぞれ当接させた圧縮ばね１３により後方（図 面では左方向）に向け付勢させてある。

【００１５】 図１の扉閉時に室内側のサムターン（図示しない）によりハブ（図示しない） を回動させて押動板６を前進（図では左方向）させ、前記とは逆方向への回動に より押動板６を後退させることができる。

【００１６】 また、押動板６の先端は、ガードアームＡ３の箱状の収納部４を貫通させてあ り、前進時はフロント板２の開口９を通じて外方へ突出する。

【００１７】 押動板６の前進によりガードアームＡ３の係合部５はフロント板２の開口９よ り突出し、ストライク２１のガードアームＢ１０の受孔１１に係入する。

【００１８】 この状態で扉を開くと、ガードアームＡ３とガードアームＢ１０は係合したま まガードアームＢ１０の端部はストライクプレート１６の斜面部２３を摺動しな がら、更にフランジ付回転軸１２に嵌挿したばね１３による後方への付勢力に抗 して、ガードアームＢ１０を前方に引き出しながら回転し、図３に示すように、 ガードアームＡ３とガードアームＢ１０が一直線になった時に、扉の開放角度が 制限される。扉を閉めると、逆の動作により各々のガードアームは収納される。

【００１９】 尚、ガードアームＡ３の係合部５の抜け止め板５３は、扉の開放角度に応じて 回動することにより、該抜け止め板５３とガードアームＢ１０の受孔１１との係 合面がずれて、ガードアームＡ３とガードアームＢ１０の係合を解くことができ なくなる。

【００２０】 更に、請求項２に記載の考案は、ガードアームＢ１０の他端に固設したフラン ジ付回転軸１２のフランジを挟んで回転軸と反対側にフランジ付ピン１４を一体 に設け、該フランジ付ピン１４に引張りばね１５の一端を係止し、該引張りばね １５の他端をストライク本体１７に設けた係止部１８に係止してある。

【００２１】 ここで、ガードアーム状態時扉を開いていくと、ガードアームＡ３とガードア ームＢ１０とが一直線になった後も、ガードアームＢ１０のフランジ付回転軸１ ２は該フランジ付回転軸１２が嵌挿されているストライクプレート１６の長穴２ ０を、引張りばね１５の下方への付勢力に抗して、長穴２０の上端まで摺動し、 そこで扉の開放角度が制限される。扉を閉めると、逆の動作により各々のガード アームは収納される。

【００２２】

【考案の効果】

以上に説明したこの考案のガードアーム錠によれば、従来のガードアーム錠の ように、錠ケースまたはストライクのどちらかにガードアームを設ける場合のガ ードアームの長さの半分以下のアームにできるので、錠ケースおよびストライク をコンパクトにすることができ、扉や扉枠の切欠を小さくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のガードアーム錠の一実施例につい
て、ガードアーム錠の非作用時を示す部分縦断側面図。

【図２】この考案のガードアーム錠の一実施例につい
て、ガードアーム錠の作用時を示す部分縦断側面図。

【図３】フロント板側から見た正面図およびストライク
プレートから見た正面図とガードアーム状態時に扉を開
いた時のアームの連結状態を示す略図。

【符号の説明】

１ 錠ケース ２ フロント板 ２１ ストライク ３ ガードアームＡ ５ 係合部 １０ ガードアームＢ １１ 受孔 １２ フランジ付回転軸 １３ ばね １４ フランジ付ピン １５ 引張りばね ２０ 長穴 ２３ 傾斜面

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 扉の自由側端縁に内設された錠ケース
   と、該錠ケースに回動可能に嵌着され室内側のサムター
   ンにより回動するハブと、該ハブの回動により上記錠ケ
   ースより出没するガードアームＡと、該ガードアームＡ
   は一端に係合部を有し、他端を該錠ケースに回動自在に
   軸支され、更に扉枠のストライクにガードアームＡの係
   合部が係脱する受孔を一端に有するガードアームＢを設
   け、該ガードアームＢの他端にはフランジ付回転軸を固
   設し、該フランジ付回転軸はストライクプレートに軸支
   されていると共に、ばねによりストライク本体側に付勢
   され、ガードアームＢとほぼ同じ長さで、ガードアーム
   Ｂの高さ位置よりストライクプレートの前方両端部に向
   かう傾斜面を有しているストライクプレートからなるこ
   とを特徴とするガードアーム錠。
2. 【請求項２】 ストライクプレートに前記フランジ付回
   転軸が摺動する長穴を設けると共に、引張りばねを介在
   して、ガードアームＢを下方へ付勢させる様に、該フラ
   ンジ付回転軸部に該引張りばねの一端を係止し、該引張
   りばねの他端をストライク本体の係止部に係止させたこ
   とを特徴とする請求項１記載のガードアーム錠。