JPH0683220A - 加熱定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱定着装置及び画像形成装置

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JPH0683220A
JPH0683220A JP4255473A JP25547392A JPH0683220A JP H0683220 A JPH0683220 A JP H0683220A JP 4255473 A JP4255473 A JP 4255473A JP 25547392 A JP25547392 A JP 25547392A JP H0683220 A JPH0683220 A JP H0683220A
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temperature
film
heat
heating body
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康正 大塚
Koichi Okuda
幸一 奥田
Yoji Tomoyuki
洋二 友行
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルム加熱方式の加熱定着装置について、
加熱体の断線や温度検知素子の故障を早期検出して加熱
体の暴走を防止し安全性・信頼性を向上させること、低
温環境下でも誤って故障と判断されることがないように
すること。 【構成】 耐熱性フィルム7と、該フィルム7を中にし
てその一方面側に固定支持して配置された加熱体1と、
他方面側に該加熱体1に対向して配置され該加熱体1に
対して該フィルム7を介して画像定着すべき記録材Pの
未定着トナー像担持面を密着させる加圧部材10を有
し、画像定着すべき記録材Pを該加熱体1と該加圧部材
10の圧接で形成される定着ニップ部Nを通過させるこ
とにより未定着トナー像Taを該フィルム7を介して該
加熱体1で加熱してトナー像の加熱定着を行なう定着装
置であって、加熱体1を一定時間発熱させた後に加熱体
1および温度検知素子5の故障検知を行なうこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録材上に形成担持さ
せた顕画像の加熱定着装置、及び該加熱定着装置を有す
る画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加熱装置として、耐熱性フィルムと、該
フィルムを中にしてその一方面側に固定支持して配置さ
れた加熱体と、他方面側に該加熱体に対向して配置され
該加熱体に対して該フィルムを介して被加熱材を密着さ
せる加圧部材を有し、被加熱材を該加熱体と該加圧部材
の圧接で形成されるニップ部を通過させることにより被
加熱材を該フィルムを介して該加熱体で加熱するフィル
ム加熱方式の加熱装置がある。
【0003】この装置は、複写機・レーザービームプリ
ンター・ファクシミリ・マイクロフィルムリーダプリン
ター・画像表示(ディスプレイ)装置・記録機等の画像
形成装置において、電子写真・静電記録・磁気記録等の
適宜の画像形成プロセス手段により加熱溶融性の樹脂等
より成るトナーを用いて記録材(エレクトロファックス
シート・静電記録シート・転写材シート・印刷紙など)
の面に直接方式もしくは間接(転写)方式で形成した目
的の画像情報に対応した顕画像(未定着のトナー画像)
を該画像を担持している記録材面に永久固着画像として
加熱定着処理する画像加熱定着装置として活用できる。
【0004】また、例えば画像を担持した記録材を加熱
して表面性(つや出しなど)を改質する装置、仮定着処
理する装置等にも使用できる。
【0005】従来、例えば、画像の加熱定着等のための
記録材の加熱装置としては、熱ローラー方式が広く使わ
れてきた。この方式は、内部にヒーターを備えた金属性
のローラーと、それに圧接する弾性を持つ加圧ローラー
を基本構成として、この一対のローラーによりできる定
着ニップ部に記録材を導入通過させることにより、トナ
ー像を加熱・加圧・定着させるものである。
【0006】しかし、このような熱ローラー方式では、
ローラーの熱容量が大きいため、ローラー表面を定着温
度まで上げるのには非常に多くの時間を要していた。
【0007】またこのため、画像出力動作を速やかに実
行するためには、機械を使用していないときにもローラ
ー表面をある程度の温度に温調していなければならない
という問題があった。
【0008】即ち、ウォーミングアップに時間がかか
り、又ファーストプリントを速くするためにスタンバイ
状態を設けて常時定着ローラーを加熱状態に置いておく
ことが必要であった。
【0009】また、フラッシュ加熱方式、オーブン加熱
方式、熱板加熱方式など種々の方式・構成のものが知ら
れており、また実用されている。米国特許第35787
97号明細書に記載されているようにベルト加熱方式も
知られている。
【0010】最近では、前述のフィルム加熱方式の加熱
定着装置、即ち固定支持された加熱体(サーマルヒータ
ー)と、該ヒーターに対向圧接しつつ搬送される耐熱性
フィルム(定着フィルム)と、該フィルムを介して記録
材をヒーターに密着させる加圧部材を有し、ヒーターの
熱をフィルムを介して記録材へ付与することで記録材面
に形成担持されている未定着画像を記録材面に加熱定着
させる加熱定着装置が利用されるようになった。
【0011】本出願人の先の提案に係る例えば特開昭63
-13182号公報に開示の方式・装置等がこれに属し、薄肉
の耐熱フィルム(シート)と、該フィルムの移動駆動手
段と、該フィルムを中にしてその一方面側に固定支持し
て配置された加熱体と、他方面側に該加熱体に対向して
配置され該加熱体に対して該フィルムを介して画像定着
すべき記録材の顕画像担持面を密着させる加圧部材を有
し、該フィルムは少なくとも画像定着実行時は該フィル
ムと加圧部材との間に搬送導入される画像定着すべき記
録材と順方向に同一速度で走行移動させて該走行移動フ
ィルムを挟んで加熱体と加圧部材との圧接で形成される
定着ニップ部を通過させることにより該記録材の顕画像
担持面を該フィルムを介して該加熱体で加熱して顕画像
(未定着トナー像)に熱エネルギーを付与して軟化・溶
融せしめ、次いで定着点通過後のフィルムと記録材を分
離点で離間させることを基本とする装置である。
【0012】加圧部材は一般的には耐熱性・離型性にす
ぐれたシリコーンゴムやフッ素ゴムのローラー体が多く
利用されている。
【0013】このようなフィルム加熱方式の加熱定着装
置においては、ヒーターとして低熱容量加熱体を用いる
ことができる。そのため従来の接触式加熱方式である熱
ローラー方式やベルト加熱方式に比べて省電力化及びウ
エイトタイム短縮化(クイックスタート)が可能にな
る。また、クィックスタートができることにより、非プ
リント動作時の予熱(スタンバイ時加熱)が必要なくな
り、総合的な意味での省電力化もはかることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
(A)しかしながら、このような定着装置の昇温速度は
約100deg/sec と非常に速いため、装置の温度検知素
子としてのサーミスタ等の故障検知を従来のように何秒
にも渡って行なっていては、その間にヒーター温度が3
00℃を越えて発煙を生じたり、加圧ローラーのゴム材
料や定着フィルムのコーティングに損傷を与える恐れが
ある。
【0015】一方、通常使用されているサーミスタ等の
温度検知素子は定着制御温度付近の精度を高めた結果、
0℃〜30℃付近においては精度良く温度を検知でき
ず、室温からヒーターを加熱する際に、サーミスタの抵
抗(あるいは両端電圧)を読みとってサーミスタの故障
判断を行なうことは逆に誤検知を発生させて、故障でも
ないのに装置を止めてしまうことがあるという問題が有
る。
【0016】本発明の第1の目的は上記の問題を解消す
ることにある。
【0017】(B)またこのような定着装置に使われる
ヒーターは、供給される電力が85〜135Vと変化す
ると、その昇温速度も12deg/sec 〜200deg/sec と
大きく異なるものとなり、また消費電力も255W〜6
44Wと大きく異なる。このように400Wを越える電
力を急に消費し始めると周辺の電子機器に影響をおよぼ
し、例えばCRTのシュリンクや、蛍光灯のちらつきと
いった問題を発生させる。さらには、電源のブレーカー
の遮断といったことも生じ得る。
【0018】本発明の第2の目的は上記の問題を解消す
ることにある。
【0019】(C)更に、このような定着装置の場合に
は、定着装置の熱容量が少ないため、ヒーターの発熱量
が大きく異なると昇温速度に大きな差が生じる。
【0020】例えば、28.3Ωのヒーターで日本国内
の最低電圧85Vからアメリカでの最大電圧135Vま
でを保証しようとすると、出力電力としては、255W
〜644Wの間で変化する。そして644Wでの昇温速
度が余りに速すぎるため熱ストレスがヒーター及び周辺
部材に熱的破損を生じる恐れがある。また5.6Aとい
う大きな電流が流れてしまい、ブレーカーが落ちる等の
問題も生じる。
【0021】そこで出力電圧の多い方では、ヒーターに
通電する波数をまびく制御(以下、波数制御と称す)
や、1波の中でONしつづける位相角を変える制御(以
下、位相制御と称す)を行なって出力を下げる試みがな
された。
【0022】しかし、出力電力を255Wから354W
の間に制限しても昇温速度は、255Wで12deg/sec
、一方354Wでは100deg/sec と約8倍の差を生
じており、10Wの差でも大きく昇温速度に差があるこ
とがわかった。
【0023】通常のプリンタにおいては、最低の電力に
対して記録材が給紙カセットから定着装置の定着ニップ
に入る迄に定着に必要な温度に達する様に一定の時間給
紙位置またはレジスタローラーの位置で待つように設計
されていた。従って255W以上の出力があって定着温
度に達していても待たされることになる。しかしこれで
は正規の電圧100Vないし115Vが入力されても最
短の時間で1枚目のプリントを行なうことができない。
【0024】特に、プリンタにおいては1枚目のプリン
トを速く行なうことが1枚のプリントを行なうことの多
い個人的なユーザーに対しては重要視されることを考慮
すると、この方法では時間的にも電力的にも無駄が多
い。
【0025】本発明の第3の目的は上記の問題を解消す
ることにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
A.下記の(1)〜(3)[前記特許請求の範囲の請求
項1乃至同3に対応]はそれぞれ前記第1の目的を達成
する加熱定着装置構成である。
【0027】(1)耐熱性フィルムと、該フィルムを中
にしてその一方面側に固定支持して配置された加熱体
と、他方面側に該加熱体に対向して配置され該加熱体に
対して該フィルムを介して画像定着すべき記録材の未定
着トナー像担持面を密着させる加圧部材を有し、画像定
着すべき記録材を該加熱体と該加圧部材の圧接で形成さ
れる定着ニップ部を通過させることにより未定着トナー
像を該フィルムを介して該加熱体で加熱してトナー像の
加熱定着を行なう定着装置であって、加熱体を一定時間
発熱させた後に加熱体および温度検知素子の故障検知を
行なうことを特徴とする加熱定着装置。
【0028】(2)耐熱性フィルムと、該フィルムを中
にしてその一方面側に固定支持して配置された加熱体
と、他方面側に該加熱体に対向して配置され該加熱体に
対して該フィルムを介して画像定着すべき記録材の未定
着トナー像担持面を密着させる加圧部材を有し、画像定
着すべき記録材を該加熱体と該加圧部材の圧接で形成さ
れる定着ニップ部を通過させることにより未定着トナー
像を該フィルムを介して該加熱体で加熱してトナー像の
加熱定着を行なう定着装置であって、加熱体への供給電
圧又は供給電流、供給電力のいずれかを検知し、この値
から算出した時間で加熱体を加熱した後に加熱体および
温度検知素子の故障検知を行なうことを特徴とする加熱
定着装置。
【0029】(3)耐熱性フィルムと、該フィルムを中
にしてその一方面側に固定支持して配置された加熱体
と、他方面側に該加熱体に対向して配置され該加熱体に
対して該フィルムを介して画像定着すべき記録材の未定
着トナー像担持面を密着させる加圧部材を有し、画像定
着すべき記録材を該加熱体と該加圧部材の圧接で形成さ
れる定着ニップ部を通過させることにより未定着トナー
像を該フィルムを介して該加熱体で加熱してトナー像の
加熱定着を行なう定着装置であって、加熱体への供給電
圧又は供給電流、供給電力のいずれかを検知し、この値
から得られる昇温速度と所定時間との積を故障判定温度
とし、加熱体をこの所定時間加熱した後の温度検知素子
の温度を故障判定温度と比較して故障検知を行なうこと
を特徴とする加熱定着装置。
【0030】B.下記の(4)から(7)[ 同 請求
項4乃至同7に対応]は前記第2の目的を達成する加熱
定着装置構成である。
【0031】(4)定着フィルムと、この定着フィルム
を中にして、その一方面側に固定支持された加熱体と、
他方面側に該加熱体に対向して加圧部材を有し、加熱体
を所定の温度に制御した上でトナー像を有する記録材
を、加熱体と加圧部材の圧接で形成されるニップ部に通
過させることでトナー像の加熱定着を行なわせる加熱定
着装置において、加熱体の温度上昇速度に上限値を設定
し、この値以下で加熱体を発熱昇温させることを特徴と
する加熱定着装置。
【0032】(5)加熱体の温度に対応して温度上昇速
度の上限値を変化させることを特徴とする(4)に記載
の加熱定着装置。
【0033】(6)加熱体の発熱開始からの時間に対応
して温度上昇速度の上限値を変化させることを特徴とす
る(4)に記載の加熱定着装置。
【0034】(7)加熱体の温度上昇速度を上限値より
低い範囲で変化させることを特徴とする(4)に記載の
加熱定着装置。
【0035】C.下記の(8)から(10)[ 同 請
求項8乃至同10に対応]は前記第3の目的を達成する
画像形成装置構成である。
【0036】(8)加熱定着装置の加熱体に供給される
電圧、電流、電力の少なくともいずれかを検知し、これ
らの値に基づいて記録材の紙搬送のタイミングを制御す
るようにしたことを特徴とする画像形成装置。
【0037】(9)加熱定着装置の加熱体の温度ないし
温度変化を検出する手段を有し、この値に基づいて記録
材の紙搬送のタイミングを制御するようにしたことを特
徴とする画像形成装置。 (10)加熱定着装置の加熱体に供給される電圧、電
流、電力の少なくともいずれかを検知するとともに、加
熱体の温度ないし温度変化を検出し、これらの値に基づ
いて記録材の紙搬送のタイミングを制御するようにした
ことを特徴とする画像形成装置。
【0038】
【作用】
(A)前記(1)乃至(3)の加熱定着装置構成によ
り、定着ヒーター(加熱体)を一定時間かつ暴走になら
ない領域で加熱した後にヒーターの断線検知や温度検知
素子の故障検知を行うので、装置の故障を早期に検知発
見できてヒーター暴走が防止でき安全性が向上し、また
低温環境下でも誤って故障と判断されることがない。
【0039】また故障時は早期に故障検知がなされて、
装置の故障をヒーター又は温度検知素子としてのサーミ
スター等のみでくいとめ、他の部品を再利用できるとい
う利点もある。
【0040】従って前記の第1目的が効果的に達せられ
る。
【0041】(B)前記(4)乃至(7)の加熱定着装
置構成により、定着ヒーター(加熱体)の昇温速度を検
知し、その値を基にヒーターの出力電力を制御すること
で、電力検知等の回路を用いずに最大電力を制御し、ブ
レーカーの遮断、CRTのシコリンク、蛍光灯のチラツ
キといった問題を発生させることなく、ウェートタイム
の短い加熱定着装置を得ることができた。
【0042】またヒーターに急な昇温を生じて破損した
り、ラッシュ電流でトライアックを破損することもな
い。
【0043】従って前記の第2の目的が効果的に達せら
れる。
【0044】(C)前記(8)乃至(10)の画像形成
装置構成により、定着性を保ちながら、ファーストプリ
ントの出力時間を、装置の置かれた環境下で最適化ない
し最短化することが可能となり、前記の第3の目的が効
果的に達せられる。
【0045】
【実施例】
A.以下の実施例1及び実施例2は前記特許請求の範囲
の請求項1乃至同3に記載の発明の加熱定着装置の実施
例である。
【0046】〈実施例1〉(図1〜図4) (1)加熱定着装置の構成 図1は本発明に従う加熱定着装置の一例の横断側面図で
ある。
【0047】7はエンドレスベルト状の定着フィルム
(耐熱性フィルム)であり、左側の駆動ローラー8と、
右側の従動ローラー9と、該両ローラー8・9間の下方
に配置した加熱体(ヒーター)としての低熱容量線状加
熱体1の、互いに該3部材8・9・1間に懸回張設して
ある。
【0048】従動ローラー9はエンドレスベルト状の定
着フィルム7のテンションローラーを兼ねさせており、
該定着フィルム7は駆動ローラ8の時計方向回転駆動に
伴ない時計方向に所定の周速度、即ち画像形成部A側
(感光体ドラム21と転写帯電器22のみを示した)か
ら搬送されてくる未定着トナー画像Taを上面に担持し
た記録材(転写材シート)Pの搬送速度と同じ周速度を
もってシワや蛇行、速度遅れなく回動駆動される。
【0049】10は鉄・ステンレス等の芯金11に、シ
リコンゴム等の離型性の良いゴムに界面活性剤・カーボ
ン・金属フィラー等を含有させて導電化した弾性層12
を形成した加圧部材としての加圧ローラーであり、前記
エンドレスベルト状の定着フィルム7の下行側フィルム
部分を挟ませて加熱体1の下面に対して不図示の付勢手
段により例えば総圧4〜12kgの当圧接をもって対向
圧接させてあり、記録材Pの搬送方向に順方向の反時計
方向に軸11を中心に回転する。
【0050】加熱体1はフィルム7の面移動方向と交差
する方向を長手とする低熱容量線状加熱体であり、ヒー
ター基板3、通電発熱抵抗体(発熱体)4、検温素子
(温度検知素子)5等よりなり、ヒーター支持体2に取
付け保持させて固定支持させてある。
【0051】ヒーター支持体2は加熱体1を定着装置及
び画像形成装置全体に対し断熱支持する断熱性・高耐熱
性・剛性を有するもので構成できる。
【0052】ヒーター基板3は耐熱性・絶縁性・低熱容
量の部材であり、一例として厚み1.0mm・巾10m
m・長さ240mmのアルミナ基板である。
【0053】発熱体4は基板3の下面(フィルム7との
対面側)の略中央部に長手に沿って、例えば、Ag/P
d(銀パラジウム)、Ta2 N等の電気抵抗材料を厚み
約10μm・巾1〜3mmにスクリーン印刷等により塗
工し、その上に表面保護層として耐熱ガラス6を約10
μmコートしたものである。
【0054】検温素子5は、基板3に当接配置した低熱
容量のサーミスタ、基板3の上面(発熱体4を設けた面
とは反対側の面)の略中央部にスクリーン印刷等により
塗工して具備させたPt膜等の低熱容量の測温抵抗体等
である。
【0055】本例の加熱体1の場合は、線状又は帯状を
なす発熱体4に対し、その長手方向両端部より通電し、
発熱体4を略全長にわたって発熱させる。この発熱体4
を検温素子5の検知温度に応じてトライアックを含む不
図示の通電制御回路により通電する位相角を制御するこ
とにより通電電力を制御している。
【0056】定着フィルム7は耐熱性・離型性・耐久性
等のある、一般に総厚100μm以下、好ましくは40
μm以下の単層或いは複合層フィルムを使用できる。
【0057】図2は複合層フィルムの一例の層構成模型
図であり、本例は2層構成フィルムである。7bは定着
フィルムの基層(ベースフィルム)としての耐熱層、7
aは該耐熱層7bの外面(トナー画像に対面する側の
面)に積層した離型層である。耐熱層7bは例えばポリ
イミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポ
リエーテルサルホン(PES)、ポリエーテルイミド
(PEI)、ポリパラバン酸(PPA)、などの高耐熱
性樹脂フィルムや、Ni・SUS・Al等の金属など、
強度・耐熱性に優れたものが使用できる。
【0058】離型層7aは例えばPTFE(ポリテトラ
フルオロエチレン)・PFA・FEP等のフッ素樹脂、
シリコン樹脂等が好ましい。この離型層7aにカーボン
ブラック・グラファイト・導電性ウィスカ等の導電剤を
混入する等の方法により、定着フィルム7の表面の抵抗
値を下げることもできる。これにより、定着フィルム7
のトナー当接面の帯電を防止できる。
【0059】耐熱層7bに対する離型層7aの積層形成
は離型層フィルムの接着ラミネート、離型層材料の静電
塗装(コーティング)・蒸着・CVD等の成膜技術によ
る積層、耐熱層材料と離型層材料の共押し出しによる2
層フィルム化などで行なうことができる。 (2)定着実行動作 画像形成スタート信号により画像形成部Aが画像形成動
作して定着装置へ搬送された、未定着のトナー画像Ta
を上面に担持した記録材Pはガイド18に案内されて加
熱体1と加圧ローラー10との圧接部N(定着ニップ
部)の、定着フィルム7と加圧ローラー10との間に進
入して、未定着トナー画像面が記録材Pの搬送速度と同
一速度で同方向に回動状態の定着フィルム7の下面に密
着して面ズレやシワ・寄りを生じることなく定着フィル
ム7と一緒の重なり状態で加熱体1と加圧ローラ10と
の相互圧接部N間を挟圧力を受けつつ通過していく。加
熱体1は画像形成スタート信号により所定のタイミング
で通電加熱されるので、トナー画像Taは圧接部Nにお
いて加熱を受けて軟化・溶融像Tbとなる。
【0060】定着フィルム7は、支持体2の曲率の大き
い(曲率半径が約2mm) エッジ部Sにおいて、急角度
(屈曲角度θが略45゜)で走行方向が転向する。従っ
て、定着フィルム7と重なった状態で圧接部Nを通過し
て搬送された記録材Pは、エッジ部Sにおいて定着フィ
ルム7から曲率分離し、排紙トレイへ排紙されてゆく。
排紙される時までにはトナーは十分冷却固化し記録材P
に完全に定着した状態(トナー画像Tc)となってい
る。
【0061】また、本例において加熱体1のうち発熱体
4及び基板3の熱容量が小さく、かつこれらが支持体2
により断熱支持されているので、圧接部Nにおける加熱
体1の表面温度は短時間にトナーの融点(又は記録材P
への定着可能温度)に対して十分な高温に昇温するの
で、加熱体1をあらかじめ昇温させておく(いわゆるス
タンバイ温調)必要がなく、省エネルギーが実現でき、
しかも機内昇温も防止できる。
【0062】なお、フィルム7及び加圧部材10は駆動
でも非駆動でも良い。 (3)サーミスタ5の断線(故障)検知 図3はヒーター1(より正確には発熱体4)への通電制
御系のブロック図である。
【0063】ヒーター1に設けた温度検知素子としての
サーミスタ5の両端の電圧をA/D変換器(コンバー
タ)27で変換してCPU23へ取りこみ、AC電源2
5から入力された電圧をACドライバー24をCPU2
3で制御してヒーターへの通電をON/OFFしてヒー
ター1の温調がなされる。
【0064】サーミスタ5は表1のような温度−抵抗特
性を有するものを用いた。
【0065】 [表 1] 抵抗値(KΩ) 抵抗値(KΩ) 0℃ 982.9 100℃ 36.99 10℃ 647.0 110℃ 29.01 20℃ 438.3 120℃ 23.03 30℃ 302.3 130℃ 18.40 40℃ 213.2 140℃ 14.91 50℃ 152.8 150℃ 12.19 60℃ 111.8 160℃ 10.07 70℃ 82.91 170℃ 8.36 80℃ 62.55 180℃ 7.00 90℃ 47.79 190℃ 5.901 表1のような特性を有するサーミスタを用いると、0℃
〜10℃ではサーミスタ電圧は4.94V〜4.92V
になる。一方、170℃〜180℃には2.28V〜
2.06Vが対応する。
【0066】上記のように低温ではサーミスタ5の両端
電圧の温度に対する変化量が少ないため電源投入直後に
サーミスタ5の電圧を読んでも、サーミスタ断線の場合
のA/D変換器27への入力電圧5Vと、0℃〜10℃
時における電圧に対するA/D変換後の値は1〜2ビッ
トしかなく、誤差の領域である。
【0067】そこで本実施例では図4のような制御を行
なうことで正しくサーミスタ5の断線を検知するように
した。
【0068】まず、制御開始とともにサーミスタ5の電
圧Vを検知し(ステップ0)、その電圧Vがエラー(ERR
OR) 検知温度におけるサーミスタ電圧V0 よりも大きい
時はタイマーをスタートさせる(ステップ1)。
【0069】次いで、サーミスタ5の両端電圧Vを検知
し、ヒーター1をONする(ステップ2)。
【0070】ステップ3でtがエラー検知電圧t0 を超
えていればステップ4へ進む。t0は例えば0℃から3
0℃までヒーター1を加熱するのに必要な最大時間を用
いる。タイマーの計測した時間がt0 未満の場合にはス
テップ2へもどる。
【0071】このようにしてステップ2〜3の動作をく
り返し、ステップ3でt≧t0 となるとサーミスタ5の
温度が30℃以上になっているはずなので、ステップ4
でサーミスタ電圧Vをエラー検知温度におけるサーミス
タ電圧V0 と比較する。
【0072】V≦V0 であればサーミスタ5の断線は無
いと判断して通常のヒーター温調制御に向かう。
【0073】一方、ステップ4でV>V0 となると、サ
ーミスタ5の温度が上がらないので、サーミスタ断線と
判断し、ステップ5でエラーを出してヒーター1への通
電をオフする。
【0074】ここで、t0 はヒーター昇温速度が、最低
Adeg/sec の場合にV0 に対応するサーミスタ温度T0
に対してT0 <At0 とする。
【0075】実験では、サーミスタ温度T0 を30℃、 A=18deg/sec 、 t0 =1.8sec としたところ誤動作することなくサーミスタの断線を検
知することができた。
【0076】〈実施例2〉(図5〜図7) 前記実施例1では装置稼働直後のサーミスタ5の断線検
知を一定の時間あるいは温度で行なっていた。ただ実際
のこのようなヒーターを用いる加熱定着装置ではヒータ
ー1の出力電圧によって昇温速度が図5のように大きく
異なる。
【0077】そこで本実施例では図6のようにヒーター
1への通電制御系に電圧検知回路26を設けて、ヒータ
ー1への供給電圧、および位相制御または波数制御の制
御状態をもとにCPU23でヒーター出力を算出して、
その値に対する昇温速度を求める。この昇温速度に応じ
て故障(サーミスタの断線)の判断をする時間を変える
ようにした。
【0078】以下、図7のフローチャートに従って説明
する。
【0079】制御スタートすると、まずステップ6でサ
ーミスタ5の電圧Vを故障検知レベルV0 と比較し、V
≦V0 ならNOで通常の制御へと移る。
【0080】一方、V>V0 からステップ7へ進む。ス
テップ7で、ヒーター1に印加される電圧をもとにヒー
ターの出力Wを算出する。
【0081】続いてステップ8でWに対する昇温速度d
T/dTを算出する。これは図5のグラフを基にテーブ
ルをメモリーに持たせておけば良い。
【0082】ステップ9でタイマーをスタートさせステ
ップ10でヒーターをONする。
【0083】サーミスタ5又はヒーター1の故障判断温
度T0 に対して昇温速度dT/dtよりその温度への到
達時間が T0 /(dT/dt) と求まる。この場合装置の保管環境を0℃としている。
0℃以外ならその温度T′と置き換えれば良い。
【0084】ステップ11の判断でタイマー値tが t>T0 /(dT/dt) かどうかを判断し、NOの場合はステップ10〜11を
続けてヒーターONを維持する。
【0085】一方、ステップ11でYESの場合にはス
テップ12でサーミスタの電圧Vをチェックして温度T
0 に対する電圧V0 より低ければNOで通常制御に移
り、YESの場合は、サーミスタ5の暖まり方が異常に
遅いと判断されるのでステップ13にてエラー表示を出
してヒーター1をOFFする。
【0086】このように電圧検知を組み合わせること
で、より誤作動なく、定着装置の故障判断を行なうこと
ができる。
【0087】なお電圧検知回路26以外に、電流ないし
電力を検知しても良いことは言うまでもない。
【0088】またこの例ではエラー検知時間を可変と
し、エラー温度を一定にして制御しているが、逆に検知
時間t0 を一定とし、ヒーターの電力に応じてエラー判
定温度T0 を変えても良い。
【0089】B.以下の実施例3乃至同5は前記特許請
求の範囲の請求項4乃至同7に記載の発明の加熱定着装
置の実施例である。
【0090】〈実施例3〉(図8) 加熱定着装置の装置構成は前述実施例1の図1の装置と
同じである。
【0091】ヒーター1の抵抗28.3Ωとし、ヒータ
ーの出力を変化させて昇温速度を測定した結果が図8で
ある。これにより、前述した第2の目的を達成するため
にはヒーター1の出力を400Wに制限し、かつ環境変
動まで考慮した場合、昇温速度の上限を60deg/sec 、
より好ましくは55deg/sec にするとよいことがわか
る。
【0092】本実施例はそれ以下の速度でヒーターが昇
温するようにヒーターへの電力供給を位相制御(1波中
の通電する位相角を変化させる方法)、あるいは波数制
御を(所定の波数中のONする波数とOFFする波数を
変える方法)によって制限する。
【0093】例えば、波数制御の場合、20波単位で制
御したとすると、7.5℃環境で115Vが入力されて
いたとすると、ヒーターの最大出力は467.3Wにな
るが、昇温速度を55deg/sec になるように100msec
毎に例えば1波ずつ波数を下げていくと380W以下ま
で下がることになる。すなわち20波中16波をONす
る制御を400msec以降には行ない、55deg/sec 以下
(374W入力)で昇温するようになる。
【0094】この方法をとれば、ヒーターの抵抗のバラ
ツキ、入力電源の状態によらずヒーターの出力を制御で
き、蛍光灯のちらつき、CRTのシュリンク、ブレーカ
ーの遮断といった問題が解決される。
【0095】なお昇温速度の測定方法として、ヒーター
の最大出力時には200deg/sec 近い値になることを考
えて、100msec〜200msec毎にヒーター温度を検出
し、その差分から昇温速度を求めることが好ましい。
【0096】また直接、昇温速度をもとにヒーター出力
を制御するため、環境が変化しても対応可能である。
【0097】〈実施例4〉(図9・図10) 前述実施例3ではヒーターの昇温速度の上限値は固定さ
れていたが、上限ぎりぎりのままで制御温度まで加熱す
ると図9の如くオーバーシュートしてしまい、画像上に
高温オフセットを発生させたり、記録材にカールを生じ
たりする欠点が有る。
【0098】本実施例においてはヒーター1の温度があ
る値を超えると温度上昇速度の上限を変化させてオーバ
ーシュートを減少させるものである。
【0099】.実験例1 ヒーター1の制御温度を180℃とし、160℃以下で
の昇温速度は60deg/sec を上限とし、160℃以上で
は40deg/sec を上限とするように制限した。この結
果、図10に示すようにオーバーシュートはほとんどな
くすことができた。この時、昇温速度の制御は100ms
ec周期で行なった。
【0100】すなわち160℃〜180℃の差20deg
に対し上限が40deg/sec であれば0.5sec 間に渡っ
て昇温速度を下げることができるから、オーバーシュー
トをなくすことがてきた。
【0101】.比較例 同じく、ヒーター制御温度180℃とし、170℃以下
での昇温速度を60deg/sec を上限とし、170℃以上
では40deg/sec を上限とした。そして100msec周期
で制御を行なったが、170℃〜180℃の差10deg
では上限40deg/sec の場合250msecしか余裕がな
く、この間に昇温速度をみて、制御を変えても、2回し
か電力を下げることができず、結果としてオーバーシュ
ートを下げることはできなかった。この例を図10に破
線で示した。
【0102】制御の周期を100msec未満にしてもサー
ミスタの応答性、ヒーター等の熱容量から、170℃で
切り変えたのではオーバーシュートを小さくすることは
できなかった。
【0103】このように装置の熱容量、サーミスタの応
答性を考慮して昇温速度の上限値切り換え温度は適宜設
定される。またヒーターの抵抗、装置の熱容量、入力電
圧によって昇温速度の上限は適宜決められる。
【0104】この例では温度で昇温速度の上限を切り換
えたが、ヒーターへの通電が開始されてからの時間によ
って昇温速度の上限を切り換えても良い。
【0105】〈実施例5〉前記実施例3・実施例4では
ヒーターへの通電を開始した直後は最大電流が流れてし
まうことまでは防止していなかった。このようなラッシ
ュ電流が流れるとトライアック等の破損を生じたり、或
はヒーターの急速な発熱による“割れ”といった問題が
生じる。
【0106】本実施例ではヒーター通電開始時はその電
圧での最大出力50〜60%になるように位相または波
数を制御し、その後昇温速度が遅いならば、制御周期毎
に出力を増加させて昇温速度上限に近づけるようにす
る。
【0107】.実験例1 135Vをヒーターに印加するようにし、20波単位で
波数制御を行なうようにした。そしてヒーターに通電を
開始し始める時は20波中の10波をONし、残り10
波をOFFするようにした。
【0108】この結果、322Wの出力が得られ、7.
5℃での昇温速度は39deg/sec となった。この値は5
5deg/sec より少ないので100msec後に1波ON時間
を増したところ354Wに出力が増した。
【0109】この結果、47deg/sec になった。この値
も55deg/sec より少ないので、次の100msecはさら
に1波増して384Wにした。これで55deg/sec にま
で達した。そこでこの値で維持して制御温度まで立ち上
げた。
【0110】この結果、ヒーター出力を常に400W以
下に保ち、かつ300msec以内で55deg/sec に制御で
きるので、ヒーターの加熱所要時間に大きな影響を与え
ず、かつ出力を制御できる。
【0111】.実験例2 85Vをヒーターに印加するようにして20波中の10
波を通電した場合、その出力は127Wしかなく、7.
5℃環境下では100msecではほとんと温度が上昇しな
い。
【0112】そこで100msec毎に1波増してゆき(1
2.7Wずつ)、400msecを超えてから徐々に上昇し
始め、1sec後に255Wに達して最大出力となり、
22deg/sec の昇温速度に達する。
【0113】その後は22deg/sec で制御温度まで立ち
上げた。
【0114】この結果、ヒーター出力が400Wを超え
ることはなく、かつ初期よりフル通電した場合と1秒し
か差を生じずにヒーターを昇温させることができる。
【0115】C.以下の実施例6乃至同8は前記特許請
求の範囲の請求項8乃至同10に記載の発明の画像形成
装置の実施例である。
【0116】〈実施例6〉(図11〜図13) 図11は本実施例の画像形成装置の概略構成図である。
【0117】感光体ドラム21は矢示の時計方向に所定
の周速度(プロセススピード)で回転駆動され、その回
転過程で1次帯電ローラー31により所定の極性・電位
の一様均一な帯電処理を受ける。
【0118】次いでその帯電面に不図示の露光手段によ
り目的の画像情報の像露光32がなされて感光体ドラム
21面に露光像に対応した静電潜像が形成される。
【0119】次いでその潜像が現像器33によってトナ
ー像として顕画化され、そのトナー像が感光体ドラム2
1と転写ローラー34との圧接ニップ部である転写部に
て、該転写部に給送された記録材(転写材シート)P面
に順次に転写されていく。
【0120】35は給紙カセットであり、このカセット
内の記録材Pが給紙ローラー36により1枚宛送り出さ
れて、ガイド37→レジストローラー対38→ガイド3
9経路で転写部に搬送される。
【0121】レジストローラー対38は感光体ドラム2
1上の画像先端と記録材先端とが転写部にて一致するよ
うに記録材を転写部に対して一致するように記録材を転
写部に対してタイミングを取って搬送する役目をする。
【0122】転写部を通過した記録材Pは感光体ドラム
21面から分離され、ガイド18を通って加熱定着装置
へ導入されてトナー像の定着処理を受ける。加熱定着装
置は前述実施例1の図1と同様の構成のものである。
【0123】記録材の分離後の転写残りトナー等の除去
を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。
【0124】41はCPUであり、ヒーター1の温度を
サーミスタ5で検出し、A/Dコンバータ42でデジタ
ル信号化して取り込む。43はAC電源である。ACド
ライバー44を用いてCPU41はヒーター温度に応じ
て通電を制御する。電圧検知回路45はヒーター1へ供
給される電圧を検出し、CPU41にその値を伝える。
46はレジスト前センサーでレジストローラー38へ記
録材が達したか否かを検出するものである。
【0125】ヒーター出力を変えた時のヒーター昇温速
度は図12のようになっている。
【0126】一方、85Vから135Vまでを255W
から354Wまでに波数制御によって制御するとした場
合には、以下の表2のように電圧値によって大まかに定
めることが可能である。
【0127】 [表 2] 電圧 波数(20波中) 85V以上 95V未満 20 95V以上 105V未満 16 105V以上 117V未満 14 117V以上 135V以下 11 なお、ここで言う波数とは半周期の波を1波と数えるも
ので、電源は50Hzとした。そして20波を1つにま
とめてその内の何波を間引くかで出力を制御している。
【0128】以下図13の制御フローに従って説明す
る。
【0129】プリント信号が入ると、ステップ39より
温調制御を開始する。
【0130】電圧検知回路45を用いてヒーター1に印
加される電圧を検出し、その値によって表2に応じた波
数が決定される。
【0131】また255Wから354Wの間で電圧によ
って一意的に電力が決まるので図12に従って昇温速度
θdeg/sec が決められる。
【0132】ステップ41で給紙カセット35から記録
材Pが送り出され、ヒーター1への通電が開始される。
そしてステップ42でレジスト前センサー46がONに
なり、記録材先端がレジストローラー対38まで達した
時に定着ヒーター温度Tを検出する(ステップ43)。
直前にプリントがなされており、定着ヒーター1が充分
暖まっていた場合には当然ながらステップ42以前でも
定着ヒーターが制御温度Tpに達した時に、その温度を
保つように制御を始める。
【0133】ステップ44では、レジストローラー対3
8より定着ニップまでの搬送路の距離Lに対して搬送速
度をvP とした場合に、TpまでTから加熱する為に必
要な時間(Tp−T)/θと定着ニップまで記録材が達
するのに要する時間L/vPとを比較し、 (Tp−T)/θ>L/vP の場合にはNOと判定してステップ43にもどす制御を
する。
【0134】一方、 (Tp−T)/θ≦L/vP の場合には、記録材が定着ニップに達するまでに充分に
定着可能なヒーター温度Tpに加熱できるのでステップ
45へ進み、レジストを開放(レジストローラー38を
回転)して記録材を送り出す。
【0135】そしてステップ46で定着温度Tpに保つ
制御をしつつ、ステップ47でプリントが終了したと判
断されるまでループをくり返す。
【0136】ステップ47でプリント終了と判断さレジ
ストローラー対38ば、ステップ48で制御を終了す
る。
【0137】このように制御することでレジストローラ
ー対38で記録材の待期する時間は短縮されるので、ユ
ーザーに好ましく、またコンピュータ等に接続された場
合にも通信時の待ち時間が短縮できる利点が有る。
【0138】さらには、不要な待ち時間中のヒーターの
発熱を防止し、省エネルギー装置内の昇温防止に効果が
有る。
【0139】本実施例ではヒーターへ供給される電圧を
検知したが、電流あるいは電力を検知して制御しても良
いことは言うまでもない。
【0140】記録材を待たせる位置をレジスト位置以外
にしても良く、また電圧検知のタイミングも他の時点で
も良いことは言うまでもない。
【0141】〈実施例7〉(図14) 前述実施例6はヒーターに供給される電力等を検知した
が、本実施例のように昇温速度を検知して制御しても良
い。
【0142】前述実施例6では、画像形成装置の置かれ
た環境によっては充分な定着性が得られない場合が有
る。例えば低温環境では供給電力に対するヒーターの昇
温速度が図13に比べて傾斜のゆるやかなものとなる。
その場合にはレジストローラー対38によって送り出さ
れた後に定着ニップ部に紙が達するまでに充分定着可能
温度に達することができないので定着不良となるので有
る。
【0143】本実施例では図14に示すように直接に昇
温速度を検知して制御を行なうのでこのような環境変動
による定着不良はなく、むしろ高温環境下ではさらに1
枚目のプリント時間を短縮することが可能となる。
【0144】以下図14について説明する。
【0145】ステップ49で温調制御を開始する。ヒー
ターの温度T1 をステップ50で検知する。
【0146】次いでステップ51で給紙をスタートし、
ヒーターの通電を開始する。レジスト前センサー46が
記録材がレジストローラー対38に達したことを検知
(ステップ52)すると、ステップ53でヒーターの温
度T2 を検知する。
【0147】ヒーターの通電開始からステップ53のT
2 検知までの時間tは不図示のタイマーで検出可能であ
り、これをもとに 昇温速度(T1 −T2 )/t が算出される。
【0148】そしてT2 よりTpまで加熱するために要
する時間は (Tp−T2 )t/(T2 −T1 ) と表すことができる。
【0149】この値とレジスト位置より定着ニップまで
の距離Lに対して搬送速度をvP とした時の搬送所要時
間L/vP とを比較する。
【0150】ステップ54で (Tp−T2 )t/(T2 −T1 )>L/vP の場合にはそのままレジストから送り出すと定着ニップ
に達した時にヒーターはTpに達していないので、レジ
ストの位置に記録材を停止させたままヒーターの加熱を
つづけ、ステップ53〜54のループをNOでくり返
す。
【0151】 (Tp−T2 )t/(T2 −T1 )≦L/vP と判断されるとレジストローラー対38で記録材を送り
出し、定着ニップに入る時にはヒーターは定着可能温度
Tpに達しているので充分な定着性を得ることができ
る。そして定着温度Tpはプリント終了がステップ57
で判断されない限り保たれる。
【0152】プリントが終了すれば(ステップ57)、
ステップ58で制御を終了する。
【0153】この様に、直接ヒーターの昇温速度を検知
することによって環境変動、装置のバラツキに対しても
より対応性が向上し、定着性の向上とファーストプリン
トタイムの短縮を図ることが可能となった。
【0154】装置構成は図11より電圧検知回路45を
除いたものである。
【0155】昇温速度の検知は他の方法でも可能であ
り、記録材もレジスト位置ではなく、給紙カセット内で
待期するようにしても良い。
【0156】〈実施例8〉前述実施例6・実施例7で
は、昇温速度と電圧等をリニアーなものとして個別に制
御を行なっていたが、実際はある時点t0 の昇温速度θ
0 と温度T0 と電圧V(あるいは電流、電圧)に対し
て、その後の時点tの温度Tは T=f(T0 ,θ0 ,V,t0 ,t) という関数関係が成り立つ。
【0157】この関係は定着装置毎に決められるが、例
えばレジスタ位置に記録材先端が達した際に、t0 とす
れば、T=Tpとした時に解いたtについて t−t0 ≦L/vP であれば充分定着可能温度に達してからニップ内に記録
材が入るということで充分な定着性が得られる。
【0158】このように昇温速度と電圧等を両方あるい
は複数考慮して、ヒーター加熱に必要な時間を算出すれ
ば、ファーストプリント時間の短縮がより正確にでき
る。
【0159】なお実施例6〜8ではレジストローラーの
開放で説明したが、ホストコンピューター等と通信を行
なう装置ではこれらの通信のタイミング(例えば画像信
号の受診可能信号)として用いても良い。
【0160】
【発明の効果】以上説明したように、定着装置の故障を
早期に発見してヒーター暴走を防止することで、安全な
定着装置とすることができる。
【0161】故障を早期に検知できるので、装置の故障
をヒーター又はサーミスタのみでくいとめ、他の部品を
再利用できるという利点も有る。
【0162】ヒーターの昇温速度を検知し、その値を基
にヒーターの出力電力を制御することで、電力検知等の
回路を用いずに最大電力を制限し、ブレーカーの遮断、
CRTのシュリンク、蛍光灯のチラツキといった問題を
発生させることなく、ウェートタイムの短い加熱定着装
置を得ることができた。
【0163】ヒーターに急な昇温を生じて破損したり、
ラッシュ電流でトライアックを破損することもない。
【0164】定着性を保ちながら、ファーストプリント
の出力時間を装置の置かれた環境下で最適化ないし最短
化することを可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の加熱定着装置の横断側面図
【図2】 複合層フィルムの一例の層構成模型図
【図3】 ヒーター(加熱体)への通電制御系のブロッ
ク図
【図4】 制御フローチャート
【図5】 実施例2における、ヒーター出力に対する温
度上昇率の関係を示すグラフ
【図6】 ヒーターへの通電制御系のブロック図
【図7】 制御フローチャート
【図8】 実施例3における、ヒーター昇温速度とヒー
ター出力との関係を示すグラフ
【図9】 従来例のヒーターの温度変化を示すグラフ
【図10】 実施例4によるヒーターの温度変化を示す
グラフ
【図11】 実施例6の画像形成装置の概略構成図
【図12】 実施例6における、ヒーター昇温速度とヒ
ーター出力との関係を示すグラフ
【図13】 制御フローチャート
【図14】 実施例7の制御フローチャート
【符号の説明】
2 加熱体(ヒーター) 5 温度検知素子(検温素子、サーミスタ) 7 耐熱性フィルム(定着フィルム) 10 加圧部材(加圧ローラー) P 記録材 Ta トナー像
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/00 102

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性フィルムと、該フィルムを中にし
    てその一方面側に固定支持して配置された加熱体と、他
    方面側に該加熱体に対向して配置され該加熱体に対して
    該フィルムを介して画像定着すべき記録材の未定着トナ
    ー像担持面を密着させる加圧部材を有し、画像定着すべ
    き記録材を該加熱体と該加圧部材の圧接で形成される定
    着ニップ部を通過させることにより未定着トナー像を該
    フィルムを介して該加熱体で加熱してトナー像の加熱定
    着を行なう定着装置であって、加熱体を一定時間発熱さ
    せた後に加熱体および温度検知素子の故障検知を行なう
    ことを特徴とする加熱定着装置。
  2. 【請求項2】 耐熱性フィルムと、該フィルムを中にし
    てその一方面側に固定支持して配置された加熱体と、他
    方面側に該加熱体に対向して配置され該加熱体に対して
    該フィルムを介して画像定着すべき記録材の未定着トナ
    ー像担持面を密着させる加圧部材を有し、画像定着すべ
    き記録材を該加熱体と該加圧部材の圧接で形成される定
    着ニップ部を通過させることにより未定着トナー像を該
    フィルムを介して該加熱体で加熱してトナー像の加熱定
    着を行なう定着装置であって、加熱体への供給電圧又は
    供給電流、供給電力のいずれかを検知し、この値から算
    出した時間で加熱体を加熱した後に加熱体および温度検
    知素子の故障検知を行なうことを特徴とする加熱定着装
    置。
  3. 【請求項3】 耐熱性フィルムと、該フィルムを中にし
    てその一方面側に固定支持して配置された加熱体と、他
    方面側に該加熱体に対向して配置され該加熱体に対して
    該フィルムを介して画像定着すべき記録材の未定着トナ
    ー像担持面を密着させる加圧部材を有し、画像定着すべ
    き記録材を該加熱体と該加圧部材の圧接で形成される定
    着ニップ部を通過させることにより未定着トナー像を該
    フィルムを介して該加熱体で加熱してトナー像の加熱定
    着を行なう定着装置であって、加熱体への供給電圧又は
    供給電流、供給電力のいずれかを検知し、この値から得
    られる昇温速度と所定時間との積を故障判定温度とし、
    加熱体をこの所定時間加熱した後の温度検知素子の温度
    を故障判定温度と比較して故障検知を行なうことを特徴
    とする加熱定着装置。
  4. 【請求項4】 定着フィルムと、この定着フィルムを中
    にして、その一方面側に固定支持された加熱体と、他方
    面側に該加熱体に対向して加圧部材を有し、加熱体を所
    定の温度に制御した上でトナー像を有する記録材を、加
    熱体と加圧部材の圧接で形成されるニップ部に通過させ
    ることでトナー像の加熱定着を行なわせる加熱定着装置
    において、加熱体の温度上昇速度に上限値を設定し、こ
    の値以下で加熱体を発熱昇温させることを特徴とする加
    熱定着装置。
  5. 【請求項5】 加熱体の温度に対応して温度上昇速度の
    上限値を変化させることを特徴とする請求項4に記載の
    加熱定着装置。
  6. 【請求項6】 加熱体の発熱開始からの時間に対応して
    温度上昇速度の上限値を変化させることを特徴とする請
    求項4に記載の加熱定着装置。
  7. 【請求項7】 加熱体の温度上昇速度を上限値より低い
    範囲で変化させることを特徴とする請求項4に記載の加
    熱定着装置。
  8. 【請求項8】 加熱定着装置の加熱体に供給される電
    圧、電流、電力の少なくともいずれかを検知し、これら
    の値に基づいて記録材の紙搬送のタイミングを制御する
    ようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 加熱定着装置の加熱体の温度ないし温度
    変化を検出する手段を有し、この値に基づいて記録材の
    紙搬送のタイミングを制御するようにしたことを特徴と
    する画像形成装置。
  10. 【請求項10】 加熱定着装置の加熱体に供給される電
    圧、電流、電力の少なくともいずれかを検知するととも
    に、加熱体の温度ないし温度変化を検出し、これらの値
    に基づいて記録材の紙搬送のタイミングを制御するよう
    にしたことを特徴とする画像形成装置。
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