JPH0681887A - パワーユニット支持装置 - Google Patents

パワーユニット支持装置

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JPH0681887A
JPH0681887A JP23811192A JP23811192A JPH0681887A JP H0681887 A JPH0681887 A JP H0681887A JP 23811192 A JP23811192 A JP 23811192A JP 23811192 A JP23811192 A JP 23811192A JP H0681887 A JPH0681887 A JP H0681887A
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JP
Japan
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vibration
electromagnetic coil
voltage
vehicle
power unit
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Withdrawn
Application number
JP23811192A
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English (en)
Inventor
Shin Takehara
伸 竹原
Naoki Ikeda
直樹 池田
Hiroshi Seni
浩史 仙井
Norihiko Nakao
憲彦 中尾
Chiaki Mitsufuji
千明 三藤
Shingo Harada
真悟 原田
Yutaka Tsukahara
裕 塚原
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両振動とは逆位相で同振幅の振動を車両に
与えて車両振動を低減するパワーユニット支持装置に対
し、この支持装置にその他の機能をも備えさせるように
する。 【構成】 エンジンを車体フレーム上に支持するエンジ
ンマウント3内に、永久磁石3nと電磁コイル3oとを
互いに対向して配設し、加振板3kを電磁コイル3oに
一体的に固着する。エンジンマウント3に車両の振動が
作用したとき、前記加振板3kと一体的に電磁コイル3
oが永久磁石3nに対して相対移動し、この際、電磁コ
イル3oに発生する誘導電流の電圧を検出することによ
って、電磁コイル3oの断線や接触不良を検出したり、
車体振動の大きさを認識して振動低減動作の切換えを行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パワーユニット支持装
置に係り、特に、車両の振動源としてのパワーユニット
を車体フレームに支持するようにし、加振力を発生して
該車体フレームに伝達される振動を低減するようにした
支持装置を有効利用するようにした改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の車両のパワーユニッ
ト支持装置として、例えば特開昭61−2939号公報
に開示されているように、エンジン等のパワーユニット
を支持しながら車体フレームに取付けられ、該車体フレ
ームを加振することによってパワーユニットから車体フ
レームに伝達される振動を低減するようにしたものが知
られている。つまり、車体振動の位相に対して逆位相で
且つ同振幅の振動を車体フレームに付与することによっ
て車両振動を有効に低減するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
支持装置は、専ら車体振動を低減するためにだけ使用さ
れている。そこで、本発明の発明者らは、このような加
振力を発生させるように構成されている支持装置を別の
用途にも使用可能とすることに関して考察を行った。
【0004】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、この種の支持装置を、加振力によって車体振動
を低減する機能だけでなく、その他の機能をも備えさせ
るようにして、別の用途にも使用できるようにすること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、支持装置に振動が作用した際、この振動
を支持装置自身が検出するような構成とした。具体的に
請求項1記載の発明は、車両の振動源と車体フレームと
の間に配設され、互いに対向して配設された永久磁石及
び電磁コイルと、この電磁コイルに電流を通電すること
によって発生する電磁力によって往復動する加振板とを
備えており、この加振板の往復動によって加振力を発生
させて前記振動源から車体フレームへの振動の伝達を抑
制するようにしたパワーユニット支持装置を前提として
いる。そして、前記加振板を、前記永久磁石若しくは電
磁コイルのうち一方の部材に固着し、この一方の部材
を、車両の振動が作用したとき、前記加振板と一体的
に、他方の部材に対して相対移動するように構成する。
そして、この永久磁石と電磁コイルとの相対移動によっ
て前記電磁コイルに発生する誘導電流の電圧を検出し、
この電圧に基いて制御信号を発する電圧検出手段を備え
させるような構成としている。
【0006】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
のパワーユニット支持装置において、電磁コイルに発生
する誘導電流の電圧に基く電圧検出手段の制御信号によ
り電磁コイルの断線などの故障判定を行うような構成と
している。
【0007】請求項3記載の発明は、前記請求項1記載
のパワーユニット支持装置において、電磁コイルに発生
する誘導電流の電圧に基く電圧検出手段の制御信号によ
り車体振動の振幅を検出し、前記電圧が所定値以上にな
ったとき、前記電磁コイルに電流を通電させて加振板の
往復動による振動低減動作を開始させるような構成とし
ている。
【0008】
【作用】以上の構成により本発明では以下に述べるよう
な作用が得られる。請求項1記載の発明では、振動源か
ら車体フレームへ振動が伝達されるような状況にあって
は、電磁コイルに電流を通電し、これによって発生する
電磁力によって加振板を往復動させて加振力を発生さ
せ、この加振力によって車体フレームへの振動の伝達を
低減させる。そして、このような振動低減動作を行わな
い状態で、車両振動が作用した場合、永久磁石若しくは
電磁コイルのうち一方の部材が、前記加振板と一体的
に、他方の部材に対して相対移動することになる。そし
て、この際、前記電磁コイルには、前記相対移動に伴っ
て誘導電流が発生することになり、この誘導電流の電圧
が電圧検出手段によって検出され、この電圧検出手段
は、この誘導電流の電圧に基いて制御信号を発する。こ
のため、この誘導電流の電圧に基いて車両振動を認識す
ることができる。
【0009】請求項2記載の発明では、永久磁石と電磁
コイルとの相対移動によって発生する電磁コイルにおけ
る誘導電流の電圧に基いて電圧検出手段が制御信号を出
力し、この出力によって電磁コイルの断線などの故障判
定が行われる。従って、この種の支持装置を故障を判定
するための手段として利用できる。
【0010】請求項3記載の発明では、永久磁石と電磁
コイルとの相対移動によって発生する電磁コイルにおけ
る誘導電流の電圧に基いて電圧検出手段が制御信号を出
力し、この出力によって車体振動の振幅を検出し、前記
電圧が所定値以上になったとき、前記電磁コイルへ電流
を通電させて加振板の加振力による振動低減動作を開始
させる。従って、支持装置に振動センサとしての機能を
備えさせることができ、この種の支持装置を振動低減制
御を切換えるための手段として利用できる。
【0011】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明の第1実施例を図面に基い
て説明する。また、本例では、本発明に係るパワーユニ
ット支持装置を、車体フレーム上にエンジンを支持する
ためのエンジンマウントに採用した場合について説明す
る。
【0012】図1において、1は車体、2は車体1のボ
ンネット1a下方のエンジンルーム1b内に配置された
本発明でいう振動源としてのエンジンであって、該エン
ジン2は、その下部を弾性支持するエンジンマウント3
を介して車体フレーム4に弾性支持され、該エンジン2
及び車体フレーム4等により車両の全体が構成される。
【0013】次に、前記エンジンマウント3の具体的構
造について説明する。図2に示すように、本エンジンマ
ウント3は、加振力を発するアクチュエータとしての機
能を有する。即ち、同図のマウント3は、下方が開放さ
れたケーシング3aと、該ケーシング3aの下端縁部に
固着された略中空錐形状の支持ゴム3bと、該支持ゴム
3bの内周面が固着された支持部材3cとによって基本
構成が成されている。そして、前記ケーシング3aの上
端面に突設された挿入ロッド3dがエンジン2の下端部
にボルト止めによって締結されていると共に、前記支持
部材3cの下端面に突設された挿入ロッド3eが車体フ
レーム4に締結されている。
【0014】また、前記ケーシング3aの下端部は、ダ
イヤフラム3fによって閉塞されており、このケーシン
グ3aとダイヤフラム3fとによって液室3gが形成さ
れており、この液室3g内にオイル等の非圧縮性流体が
封入されている。また、この液室3gは、前記支持ゴム
3bによって上下に区画されており、その上側が主液室
3hに、下側が副液室3iに夫々形成されている。更
に、前記主液室3hと副液室3iとの間には、支持ゴム
3bの側方において小径のオリフィス3jが形成されて
いて、主液室3hと副液室3iとの流体がオリフィス3
jを介して相互に流通可能となる構成となっている。更
に、ケーシング3a内の上部には、主液室3hの上面を
形成する加振板3kがラバー3mを介してケーシング3
aの内周面に対して上下移動可能に配置されていると共
に、該加振板3kの上側には、該加振板3kを上下に移
動させる電磁力を発生させるための永久磁石3n及び電
磁コイル3oが配置されていて、該永久磁石3n及び電
磁コイル3oにより加振板3kを上下に振動させて主液
室3hの容積を可変にすることにより、主液室3hと副
液室3iとの間で流体をオリフィス3jを通じて流通さ
せることを繰返して、支持ゴム3bを上下に振動させ、
その結果、加振力を発生させる構成としている。
【0015】また、本例の特徴とする構成の1つとし
て、前記永久磁石3nは前記ケーシング3aの内部上面
に固定されている一方、前記電磁コイル3oは、前記加
振板3kの上面に固定されており、該加振板3kの上下
移動に伴って該電磁コイル3oが永久磁石3nに対して
上下移動するようになっている。従って、このエンジン
マウント3に振動が入力されると、該振動によって各液
室3h,3iの容積が変化されることで加振板3kがケ
ーシング3aに対して上下移動し、これに伴って電磁コ
イル3oが永久磁石3nに対して上下移動するような構
成とされている。
【0016】また、図1において、7は車両1の左前輪
近傍の位置に配置されて車体1の上下加速度により車両
の振動を検出する振動センサとしての加速度センサであ
って、該加速度センサ7の検出信号はコントローラ8に
入力され、該コントローラ8により、前記加速度センサ
7で検出される上下加速度信号に基いて前記エンジンマ
ウント3を加振制御して車体の振動を低減する構成とな
っている。
【0017】次に、前記コントローラ8による車両振動
の低減制御のブロック構成を図3に示す。同図におい
て、10はエンジン2での混合気の点火信号に基いてエ
ンジン回転の周期を測定するエンジン回転周期測定回
路、11は該周期測定回路10にて測定されたエンジン
回転の周期に基いてエンジン2の振動に関連するリファ
レンス信号Rを発生するリファレンス信号発生器であ
る。また、12は前記加速度センサ7からの振動信号と
しての加速度信号を設定ゲインG2で増幅する増幅器、
13は該増幅器12で増幅された加速度信号の低周波成
分を濾波するローパスフィルタ、14は該ローパスフィ
ルタ13で濾波された加速度信号をアナログ値からデジ
タル値に変換するA/D変換器、15は、該A/D変換
器14からの加速度信号Sを入力し、該加速度信号Sに
基いて前記エンジンマウント3を加振制御する駆動信号
としての加振信号Aを生成する加振信号生成器である。
更に、17は該加振信号生成器15にて生成される加振
信号Aをデジタル値からアナログ値に変換するD/A変
換器、18は該D/A変換器17からの加振信号の低周
波成分を濾波するローパスフィルタ、19は該ローパス
フィルタ18で濾波された加振信号を設定ゲインG1で
増幅する増幅器であって、該増幅器19で増幅された加
振信号は前記エンジンマウント3に出力される。また、
このコントローラ8にはアクセル開度を検出するアクセ
ル開度センサ16からの信号が入力されるようになって
いる。
【0018】そして、本例のもう1つの特徴とする構成
として、前記電磁コイル3oの導線両端部は、該電磁コ
イル3oに発生する電圧をモニタするために、モニタ線
30を介してコントローラ8に接続されている。つま
り、前記エンジンマウント3に振動が入力され、加振板
3kの上下移動に伴って電磁コイル3oが永久磁石3n
に対して上下移動すると、この電磁コイル3oに誘導電
流が発生することになる。そして、この誘導電流の電圧
を前記モニタ線30でモニタしてコントローラ8によっ
て誘導電流電圧が検出されるようになっている。つま
り、このモニタ線30及びコントローラ8によって本発
明でいう電圧検出手段が構成されている。そして、本例
では、この電磁コイル3oに発生する誘導電流の電圧を
モニタすることによって、この電磁コイル3oに断線や
接触不良などの故障が生じているか否かの判定を行うこ
とに利用するようにしている(詳しくは後述する)。
【0019】また、前記加振信号生成器15は、その加
振信号の生成のアルゴリズムとして、最小二乗法(Le
ast Mean Square Method(=L
MS))の適応アルゴリズムが用いられる。この最小二
乗法の適応アルゴリズムを用いた加振信号生成器15の
内部構成を図4に示す。同図において、20は、該加振
信号生成器15から加振信号Aを出力した後、この加振
信号Aによりエンジンマウント3が加振制御され、その
結果車両振動に変化があり、この車両振動の変化が加速
度センサ7で検出されてその加速度信号Sが加振信号生
成器15に入力されるまでの伝達特性Hをモデル化した
デジタルフィルタ、21は加速度センサ7からの加速度
信号Sに収束係数αを乗算する回路、22は前記リファ
レンス信号Rを伝達特性Hを有するデジタルフィルタ2
0を通過させた出力と、前記加速度信号Sに収束係数α
を乗算した結果を掛け合せて適応フィルタ23の係数更
新量を算出する乗算器、23は該乗算器22の出力毎に
その出力値に基いてフィルタ係数が逐次更新され、その
更新後のフィルタ係数に基いてリファレンス信号とは逆
位相で同振幅の加振信号Aを出力する適応フィルタであ
る。よって、加振信号生成器15により、加速度センサ
7からの加速度信号Sを受け、該加速度信号S及び収束
係数に基いて適応フィルタ23のフィルタ係数を更新し
て加振信号Aを適宜調整し、該加振信号Aでエンジンマ
ウント3を駆動制御して、その車両に付加する振動の位
相及び振幅をエンジン2の振動と逆位相で同振幅として
車両の振動を低減するような構成とされている。
【0020】次に、前記コントローラ8における故障判
定動作の手順について図5のフローチャートに基づいて
説明する。尚、この故障判定動作は、上述したように、
特に、エンジンマウント3の電磁コイル3oの断線や接
触不良を検出するためのものである。スタートして、先
ず、エンジンマウント3による振動低減制御が停止され
ているか否かを判定する。具体的には、加振信号生成器
15から出力される加振信号の出力の有無によって判定
される。そして、このステップS1において振動低減制
御の停止中であるYESの場合には、ステップS2に移
ってエンジン作動中であるか否かを検出する。これは、
この故障判定に必要な車体振動が発生している状態であ
るか否かを判定するための動作であって、例えばエンジ
ン2の点火信号を検出することによって行われる。そし
て、このステップS2においてエンジン作動中であるY
ESの場合にはステップS3においてエンジン回転数を
読込んだ後、ステップS4においてアクセル開度センサ
16によって検出されるアクセル開度を読込んでおく。
その後、ステップS5に移って、前記モニタ線30によ
って電磁コイル3oに発生している誘導電流の電圧をモ
ニタし、このモニタされた電圧のうち、エンジン振動に
基づいて生じている誘導電流の電圧を検出する。具体的
には、前記モニタ線30によってモニタされている誘導
電流の電圧は高周波振動であるエンジン振動以外に低周
波数振動である路面振動等が混入されている。このた
め、この電圧信号を図示しないハイパスフィルタによっ
て高周波成分のみを濾波してエンジン振動に基づく電圧
のみを取出す。その後、この取出した電圧を絶対値処理
した後、平均化し、エンジン振動に基づいて発生してい
る誘導電流の電圧の平均値を算出する。このようにして
電圧の平均値が算出された後、ステップS6に移って故
障判定動作を行う。この故障判定動作は、図6に示す故
障判定マップに基づいて行われる。つまり、例えば、エ
ンジン回転数が3000rpm 、アクセル開度が50%である場
合、誘導電流の電圧が0.25V以上であれば電磁コイル3
nに断線等の故障が発生していないと判定し、0.25V以
下であれば電磁コイル3nに断線若しくは接触不良等の
故障が発生していると判定するようになっている。つま
り、エンジン回転数及びアクセル開度に支配される車体
振動により、断線などが発生していない状態において本
来検出されるべき誘導電流の電圧よりも、実際に検出さ
れる電圧が小さいような場合には、その原因が電磁コイ
ル3nの断線や接触不良によるものであると推測される
ので、この場合に故障状態であると判定する。そして、
このステップS6において故障が発生していると判定さ
れたYESの場合には、ステップS7に移り、コントロ
ーラ8が制御信号を発してインストルメントパネル上に
配設された図示しないインジケータランプを点灯させて
運転者に故障の発生を知らせるようにすると共に、振動
低減制御の制御禁止フラグを立ち上げる等してエンジン
マウント3の加振制御を阻止した後、リターンされる。
また、このステップS6において故障が発生していない
と判定されたNOの場合には、上記インジケータランプ
の点灯や制御禁止フラグの立ち上げ等を行うことなくリ
ターンされる。
【0021】このように、本例の構成によれば、エンジ
ンマウント3に、車体振動を低減するための加振力を発
生させる機能ばかりでなく、電磁コイル3oの断線や接
触不良等による故障を判定する機能を備えさせることが
でき、該エンジンマウント3の構造を大幅に変更するこ
となしに別の用途に有効利用することができる。
【0022】(第2実施例)次に、本発明の第2実施例
について説明する。上述した第1実施例では、エンジン
マウント自身の故障判定を行うようにしたものであった
が、本例では、このエンジンマウント3によって車体振
動の振幅を検出するようにし、これに基いて振動低減動
作を切換えるようにしている。また、本例の構成は、上
述した第1実施例と同様であって、コントローラ8の制
御動作が異なるのみであるので、本例では、この制御動
作について図7のフローチャートに沿って説明する。
【0023】この図7に示すように、スタートした後、
先ずステップS11において、未だ振動低減動作が開始
されていない状態においてエンジンマウント3の電磁コ
イル3oに発生する誘導電流の電圧を検出する。これ
は、上述した第1実施例と同様にモニタ線30によって
電磁コイル3oの電圧を検出する。つまり、この電圧
は、前記エンジンマウント3に作用している振動の振幅
に応じた値となるため、これによってエンジンマウント
3に作用する振動、ひいては車体1に発生している振動
を検出できるようになっている。その後、ステップS1
2に移ってエンジン回転数を読込んだ後、ステップS1
3においてアクセル開度センサ16によって検出される
アクセル開度を読込んでおく。その後、ステップS14
に移って、振動低減動作を必要とする作動領域であるか
否かの判定を行う。この作動領域判定動作は、図8に示
す作動領域判定マップに基づいて行われる。つまり、例
えば、エンジン回転数が2000rpm 、アクセル開度が50%
である場合、誘導電流の電圧が0.5 V以上であれば車体
振動が大きく発生していると判断し、0.5 V以下であれ
ば車体振動は、僅か若しくは発生していないと判断する
ようになっている。つまり、エンジンマウント3の電磁
コイル3oに発生している誘導電流の電圧に基いて車体
振動の振幅を認識できるようにしている。そして、この
ステップS14において、作動領域であると判定された
YESの場合には、前記加振信号生成器15によって加
振信号を生成させてエンジンマウント3に加振力を発生
させて振動低減動作を開始させた後、リターンされる。
一方、このステップS14において、作動領域でないと
判定されたNOの場合には、車体振動が小さいか或いは
発生していない状態であるので、振動低減制御の禁止フ
ラグを立ち上げるなどして、エンジンマウント3に加振
力を発生させないようにした後、リターンされる。
【0024】このように、本例によれば、車体振動の振
幅が所定量以上になった時にのみ、振動低減動作を行わ
せるようになっているために、必要以上の制御を抑制す
ることができ、省エネルギ性を確保しながら振動低減動
作が必要な場合には該動作を確実に行わせることができ
る。また、本例の構成によれば、エンジンマウント3自
身が車体振動を検出する振動センサとしての役割を果た
すことになるので、この車体振動を検出するための個別
の振動センサを設けるような必要がなくなり、部品点数
の低減を図ることもできる。
【0025】尚、上述した各実施例では、エンジン2を
振動源とした場合について説明したが、本発明はこれに
限らず、トランスミッション等を振動源とし、このトラ
ンスミッショからの振動によって、上述したような故障
判定や振動低減動作の切換えを行うようにしてもよい。
また、加振板3kを、電磁コイル3oに固着するように
していたが、永久磁石3nに固着するような構成として
もよい。更に、上述した各実施例では、電磁コイルに発
生する誘導電流の電圧によって、電磁コイルの断線など
の故障判定を行ったり振動低減制御の切換えを行うよう
にしたが、請求項1記載の発明は、これに限らず、この
誘導電流の電圧に基いてその他の機器の制御に利用する
ような構成としてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、加振板を、永久磁石若しくは電磁コイ
ルのうち一方の部材に固着し、この一方の部材を、車両
の振動が作用したとき、前記加振板と一体的に、他方の
部材に対して相対移動するように構成する一方、この永
久磁石と電磁コイルとの相対移動によって前記電磁コイ
ルに発生する誘導電流の電圧を検出し、この電圧に基い
て制御信号を発する電圧検出手段を備えさせるような構
成としたために、この誘導電流の電圧に基いて車両振動
を認識することができ、パワーユニットの支持装置を別
の用途に有効利用することができる。
【0027】請求項2記載の発明によれば、電磁コイル
に発生する誘導電流の電圧に基く電圧検出手段の制御信
号により電磁コイルの断線などの故障判定を行うような
構成としたために、この種の支持装置を故障を判定する
ための手段として利用することができる。
【0028】請求項3記載の発明によれば、電磁コイル
に発生する誘導電流の電圧に基く電圧検出手段の制御信
号により車体振動の振幅を検出し、前記電圧が所定値以
上になったとき、前記電磁コイルに電流を通電させて加
振板の往復動による振動低減動作を開始させるような構
成としたために、支持装置に振動センサとしての機能を
備えさせることができ、この種の支持装置を振動低減制
御を切換えるための手段として利用できるので、必要以
上の制御を抑制することができて省エネルギ性を向上す
ることができる。また、支持装置自身が車体振動を検出
する振動センサとしての役割を果たすことになるので、
この車体振動を検出するための個別の振動センサを設け
るような必要がなくなり、部品点数の低減を図ることも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の全体概略構成を示す図である。
【図2】エンジンマウントの縦断面図である。
【図3】加振制御のブロック構成を示す図である。
【図4】LMSの適応アルゴリズムを用いた加振信号生
成器の構成を示す図である。
【図5】第1実施例におけるコントローラの制御動作を
示すフローチャート図である。
【図6】故障判定マップを示す図である。
【図7】第2実施例におけるコントローラの制御動作を
示すフローチャート図である。
【図8】作動領域判定マップを示す図である。
【符号の説明】
2 エンジン(振動源) 3 エンジンマウント 3k 加振板 3n 永久磁石 3o 電磁コイル 4 車体フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中尾 憲彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 三藤 千明 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 原田 真悟 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 塚原 裕 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の振動源と車体フレームとの間に配
    設され、互いに対向して配設された永久磁石及び電磁コ
    イルと、この電磁コイルに電流を通電することによって
    発生する電磁力によって往復動する加振板とを備えてお
    り、この加振板の往復動によって加振力を発生させて前
    記振動源から車体フレームへの振動の伝達を抑制するよ
    うにしたパワーユニット支持装置において、 前記加振板は、前記永久磁石若しくは電磁コイルのうち
    一方の部材に固着されており、この一方の部材は、車両
    の振動が作用したとき、前記加振板と一体的に、他方の
    部材に対して相対移動するように構成されている一方、
    この永久磁石と電磁コイルとの相対移動によって前記電
    磁コイルに発生する誘導電流の電圧を検出し、この電圧
    に基いて制御信号を発する電圧検出手段が備えられてい
    ることを特徴とするパワーユニット支持装置。
  2. 【請求項2】 電磁コイルに発生する誘導電流の電圧に
    基く電圧検出手段の制御信号により電磁コイルの断線な
    どの故障判定を行うように構成されていることを特徴と
    する請求項1記載のパワーユニット支持装置。
  3. 【請求項3】 電磁コイルに発生する誘導電流の電圧に
    基く電圧検出手段の制御信号により車体振動の振幅を検
    出し、前記電圧が所定値以上になったとき、前記電磁コ
    イルに電流を通電させて加振板の往復動による振動低減
    動作を開始させるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載のパワーユニット支持装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000002294A (ja) * 1998-06-18 2000-01-07 Nissan Motor Co Ltd 能動型騒音振動制御装置及び車両用能動型振動制御装置
JP2007232034A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Aisin Seiki Co Ltd 振動減衰装置

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