JPH0687464A - 車両の振動低減装置 - Google Patents

車両の振動低減装置

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JPH0687464A
JPH0687464A JP4238105A JP23810592A JPH0687464A JP H0687464 A JPH0687464 A JP H0687464A JP 4238105 A JP4238105 A JP 4238105A JP 23810592 A JP23810592 A JP 23810592A JP H0687464 A JPH0687464 A JP H0687464A
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JP
Japan
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vibration
vehicle
body frame
signal
reference signal
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Withdrawn
Application number
JP4238105A
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English (en)
Inventor
Shin Takehara
伸 竹原
Naoki Ikeda
直樹 池田
Hiroshi Seni
浩史 仙井
Norihiko Nakao
憲彦 中尾
Chiaki Mitsufuji
千明 三藤
Shingo Harada
真悟 原田
Yutaka Tsukahara
裕 塚原
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャブマウントタイプ車両のキャビンボディ
に伝達される振動を確実に低減する。 【構成】 キャブマウントタイプの車両1に対し、キャ
ビンボディ2と車体フレーム3との間に配設されるボデ
ィマウント4を、エンジン7や路面からから伝達される
振動による車体フレーム3の振動とは逆位相且つ同振幅
の加振力を発生させるような構成とし、これら振動がキ
ャビンボディ2に伝達されることを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の振動低減装置に
関し、特に、車室を形成するキャビンボディがマウント
部材を介して車体フレームに支持されて成る車両に対し
て前記キャビンボディに伝達される振動を低減するため
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の振動低減装置として、
例えば特開平3−219139号公報に開示されている
ように、車体に取付けられて該車体を加振する加振機を
備え、車両振動の位相に対して逆位相の振動を車体に付
与するように前記加振機を制御すると共に、車両振動の
振幅が大きい場合には、加振機に出力する駆動信号のゲ
インを大に設定して、加振機により付加する振動の振幅
を車両振動とほぼ同振幅として、車両振動を有効に低減
するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、車両
の1タイプとして車室を形成するキャビンボディをゴム
マウントで成るボディマウントを介して車体フレームに
支持するようにして構成された所謂キャブマウントタイ
プの車両が普及しつつある。また、この種の車両は、悪
路走行を行うことを前提とした車両であって、このよう
な悪路走行時に路面等から車体フレームを介してキャビ
ンボディに伝達される振動は前記ボディマウントによっ
て吸収低減されてキャビンボディに伝達され難いように
なっている。ところが、この振動吸収性能には限界があ
り、これまでの構成では、十分な振動低減を行うことは
できなかった。特に、高周波振動に対して、このボディ
マウントでは殆ど低減することができなかった。このた
め、この種の車両において、このキャビンボディに伝達
される振動を低減することができる新たなる構成が要求
されていた。
【0004】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、上述したようなキャブマウントタイ
プの車両に対し、キャビンボディに伝達される振動を確
実に低減できる構成を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、キャブマウントタイプの車両に対し、キ
ャビンボディと車体フレームとの間に配設されているボ
ディマウントにキャビンボディに伝達される振動を低減
するような加振力を発生させるようにした。具体的に、
請求項1記載の発明は、キャビンボディの下側に該キャ
ビンボディを支持する車体フレームが配設されて成るキ
ャブマウントタイプの車両に対して、前記キャビンボデ
ィと車体フレームとの間に、振動源から伝達される振動
による車体フレームの振動とは逆位相且つ同振幅の加振
力を発生するアクチュエータを備えさせるような構成と
している。
【0006】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の車両の振動低減装置において、キャビンボディの振動
要素の振動を検出する振動センサと、振動源の振動に基
くリファレンス信号を受け、該リファレンス信号に基い
て車体フレームの振動とは逆位相且つ同振幅の加振力を
発生するような駆動信号を作成すると共に、前記振動セ
ンサから発せられる振動信号を小さくするように前記駆
動信号をフィードバック補正し、該フィードバック補正
した駆動信号をアクチュエータに送信して該アクチュエ
ータを駆動制御する制御手段とを備えさせるような構成
としている。
【0007】請求項3記載の発明は、前記請求項1また
は2記載の車両の振動低減装置において、アクチュエー
タを、車体フレームの所定周波数以上の振動に対しての
み加振力を発生するような構成としている。
【0008】請求項4記載の発明は、前記請求項2また
は3記載の車両の振動低減装置において、振動源をエン
ジンとし、リファレンス信号を、エンジンの回転数に基
づいて生成するような構成としている。
【0009】請求項5記載の発明は、前記請求項2また
は3記載の車両の振動低減装置において、振動源を路面
振動が入力されるサスペンション装置とし、リファレン
ス信号を、サスペンション装置に入力される路面振動周
期に基づいて生成するような構成としている。
【0010】
【作用】以上の構成により本発明では以下に述べるよう
な作用が得られる。請求項1記載の発明では、振動源か
ら発せられた振動が車体フレームを介してキャビンボデ
ィに伝達されるような状況において、前記キャビンボデ
ィと車体フレームとの間に配設されたアクチュエータ
が、前記車体フレームの振動とは逆位相且つ同振幅の加
振力を発生する。これにより、車体フレームからキャビ
ンボディに伝達される振動は大幅に低減されることにな
る。
【0011】請求項2記載の発明では、振動源の振動に
基くリファレンス信号及び振動センサの振動信号を制御
手段が受け、該制御手段は、前記リファレンス信号に基
いて車体フレームの振動とは逆位相且つ同振幅の加振力
を発生するような駆動信号を作成する。また、前記振動
センサから発せられる振動信号を小さくするように前記
作成された駆動信号がフィードバック補正されて該フィ
ードバック補正された駆動信号がアクチュエータに送信
されて該アクチュエータが駆動制御される。従って、キ
ャビンボディに伝達される振動に対応した最適な振動低
減動作を行うことができ、キャビンボディへの振動の伝
達を効率良く低減することができる。
【0012】請求項3記載の発明では、車体フレームの
振動が所定周波数以上になった際にアクチュエータが制
御されて、加振力が発生されキャビンボディに伝達され
る振動が低減される。これにより、従来のゴムマウント
では低減できなかった高周波振動に対してその低減を行
うことができるばかりでなく、低周波振動に対しては振
動低減動作を行わないことにより、車両の制動時や旋回
時等における車体の状態変化を運転者が認識できるので
操縦安定性が確保される。
【0013】請求項4記載の発明では、リファレンス信
号がエンジンの回転数に基づいて生成されることによ
り、エンジンから発せられて車体フレームを介してキャ
ビンボディに伝達される振動に対して効果的な振動低減
動作が行われる。
【0014】請求項5記載の発明では、リファレンス信
号がサスペンション装置に入力される路面振動周期に基
づいて生成されることにより、路面からサスペンション
装置及び車体フレームを介してキャビンボディに伝達さ
れる振動に対して効果的な振動低減動作が行われる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図1は、本例に係るキャブマウントタイプの車両1
の概略を示している。この車両1は、車室を形成するキ
ャビンボディ2が、該キャビンボディ2の下側において
車体前後方向に延設された左右一対の車体フレーム3上
に前後のボディマウント4,4を介して支持された構成
となっている。つまり、このキャビンボディ2と車体フ
レーム3との間には4個のボディマウント4が配設され
ている。また、この図1における5は、前後の車輪であ
って、本発明でいう振動源の1つとしてのサスペンショ
ン装置6によって前記車体フレーム3に連結されてい
る。また、この図1における7は車体1のボンネット1
a下方のエンジンルーム1b内に配置された本発明でい
う振動源の1つとしてのエンジンである。
【0016】次に、前記ボディマウント4について説明
する。図2に示すように、本ボディマウント4は、前記
キャビンボディ2に伝達される振動を低減するための加
振力を発生するアクチュエータとしての機能を有する。
即ち、同図のボディマウント4は、前記キャビンボディ
2の下端部にボルト止めによって固定される挿入ロッド
4aが上端面に配置されたアッパケーシング4bと、該
アッパケーシング4bの外周面に内周面が固定された中
空錐形状の支持ゴム4cと、該支持ゴム4cの外周面が
固定されたロアケーシング4dとを有する基本構成で成
り、ロアケーシング4dの下端面に設けられた挿入ロッ
ド4e,4eが前記車体フレーム3にボルト止めによっ
て固定されている。
【0017】また、前記支持ゴム4cの下側には液体が
封入された液室4fが形成されており、この液室4f内
にはオリフィス部材4gが配設されて、前記液室4fを
主液室4hと副液室4iとに区画しており、この各液室
4h,4iがオリフィス部材4gに形成された小径の開
口としてのオリフィス4jによって連通されている。ま
た、前記副液室4iの下側にはダイヤフラム4kが配設
されており、このダイヤフラム4kと前記ロアケーシン
グ4dの底面との間に空間部4mが形成されている。
【0018】更に、前記液室4fの上側には、主液室4
hの上面を形成する加振板4nが、ラバー4oを介して
アッパケーシング4bの内周面に連結されていて、この
アッパケーシング4bに対して上下移動可能に配置され
ている。また、この加振板4nの上方には、該加振板4
nを上下に移動させるための永久磁石4p及び電磁コイ
ル4qが配置されていて、該永久磁石4p及び電磁コイ
ル4qにより発生される電磁力によって加振板4nを上
下に振動させて主液室4hの容積を可変にすることによ
り、この主液室4hと副液室4iとの間で流体をオリフ
ィス4jを通じて流通させることを繰返して加振力を発
生させる構成としている。
【0019】また、図1において、8は前記キャビンボ
ディ2のフロアパネル2aに配置されて該フロアパネル
2aの上下加速度により該キャビンボディ2に生じてい
る振動を検出する振動センサとしての加速度センサであ
って、該加速度センサ8の検出信号はコントローラ9に
入力され、該コントローラ9により、前記加速度センサ
8で検出される上下加速度信号に基いて前記ボディマウ
ント4を加振制御して加振力を発生させて、本発明でい
う振動要素としてのキャビンボディ2のフロアパネル2
aに伝達される振動を低減する構成である。また、図1
における11は、前記サスペンション装置6のばね下に
配設されて路面から入力される振動を検出する路面振動
センサであり、また、12は、車速を検出する車速セン
サである。また、このコントローラ9には、エンジン7
の点火信号も入力されるようになっている。
【0020】次に、前記コントローラ9による車両振動
の低減制御のブロック構成を図3に基づいて説明する。
同図において、13は、前記エンジン7の点火信号に基
づいてエンジン回転の周期を測定するエンジン回転周期
測定回路、14は該エンジン回転周期測定回路13にて
測定されたエンジン回転の周期に基いてエンジン7の振
動に関連するリファレンス信号R1を発生するリファレ
ンス信号発生器である。また、15は前記加速度センサ
8からの振動信号としての加速度信号を設定ゲインG2
で増幅する増幅器、16は該増幅器15で増幅された加
速度信号の低周波成分を濾波するローパスフィルタ、1
7は該ローパスフィルタ16で濾波された加速度信号を
アナログ値からデジタル値に変換するA/D変換器、1
8は該A/D変換器17からの加速度信号Sを入力し、
該加速度信号Sに基いて前記ボディマウント4を加振制
御するための駆動信号としての加振信号Aを生成する加
振信号生成器である。更に、19は該加振信号生成器1
8にて生成される加振信号Aをデジタル値からアナログ
値に変換するD/A変換器、20は該D/A変換器19
からの加振信号の低周波成分を濾波するローパスフィル
タ、21は該ローパスフィルタ20で濾波された加振信
号を設定ゲインG1で増幅する増幅器であって、該増幅
器21で増幅された加振信号が前記ボディマウント4に
出力されるようになっている。また、22は、前記路面
振動センサ11からの信号に基づいて路面振動の周期を
測定する路面振動周期測定回路、23は該路面振動周期
測定回路22にて測定された路面振動の周期に基いて路
面振動に関連するリファレンス信号R2を発生するリフ
ァレンス信号発生器であって、このリファレンス信号R
2が前記加振信号生成器18に送信されるようになって
いる。また、この加振信号生成器18には、前記車速セ
ンサ12からの車速信号も入力される。
【0021】そして、前記加振信号生成器18は、その
加振信号の生成のアルゴリズムとして、最小二乗法(L
east Mean Square Method(=
LMS))の適応アルゴリズムが用いられる。この最小
二乗法の適応アルゴリズムを用いた加振信号生成器18
の内部構成を図4に示す。同図において、24は、該加
振信号生成器18から加振信号Aを出力した後、この加
振信号Aによりボディマウント4が加振制御され、その
結果キャビンボディ2の振動に変化があり、この振動の
変化が加速度センサ8で検出されてその加速度信号Sが
加振信号生成器18に入力されるまでの伝達特性Hをモ
デル化したデジタルフィルタ、25は加速度センサ8か
らの加速度信号Sに収束係数αを乗算する回路、26は
前記リファレンス信号Rを伝達特性Hを有するデジタル
フィルタ24を通過させた出力と、前記加速度信号Sに
収束係数αを乗算した結果を掛け合せ、係数更新量を算
出する乗算器、27は該乗算器26の出力毎にその出力
値に基いてフィルタ係数が逐次更新され、その更新後の
フィルタ係数に基いてリファレンス信号とは逆位相で同
振幅の加振信号Aを出力する適応フィルタである。よっ
て、加振信号生成器18により、加速度センサ8からの
加速度信号Sを受け、該加速度信号S及び収束係数に基
いて適応フィルタ27のフィルタ係数を更新して加振信
号Aを適宜調整し、該加振信号Aでボディマウント4を
駆動制御して、その車両に付加する振動の位相及び振幅
を車体フレーム3の振動と逆位相で同振幅として車両の
振動を低減するようにした所謂最適化手法による振動低
減動作を行うようにした制御手段28を構成している。
【0022】そして、本例の特徴とする構成として、前
記加振信号生成器18にはリファレンス信号選択手段3
0及びハイパスフィルタ31が備えられている。リファ
レンス信号選択手段30は、前記車速センサ12からの
車速信号、エンジン回転周期に基づいたリファレンス信
号R1、路面振動周期に基づいたリファレンス信号R2
の夫々が入力されるようになっており、車速に応じて上
記2つのリファレンス信号R1,R2のうち片側を選択
するようになっている(詳しくは後述する)。また、ハ
イパスフィルタ31は、前記リファレンス信号選択手段
30によって選択されたリファレンス信号の高周波成分
を濾波するようになっており、この高周波成分のみを前
記適応フィルタ27やデジタルフィルタ24に送信する
ようになっている。
【0023】次に、前記コントローラ9における加振信
号Aの生成動作の手順について図5のフローチャートに
基いて説明する。先ず、スタートして、ステップS1に
おいて、前記車速センサ12によって車速が検出され、
該車速センサ12からの車速信号が前記リファレンス信
号選択手段30に読込まれる。その後、ステップS2に
移り、車速センサ12からの車速信号に基づき車速Vが
所定値B以下であるか否かを判定する。そして、このス
テップS2において車速Vが所定値B以下であるYES
の場合にはステップS3に移って、リファレンス信号選
択手段30が、該リファレンス信号選択手段30に入力
されている2つのリファレンス信号R1,R2のうちリ
ファレンス信号発生器14において生成されているエン
ジン回転数に基づいたリファレンス信号R1を選択す
る。これは、車速が所定値以下である場合には車体フレ
ーム3やキャビンボディ2に伝達される振動は、路面か
ら入力される振動よりもエンジン7から伝達される振動
の方が大きい場合が多いので、このように車速が低い場
合には、制御に使用するリファレンス信号としてはエン
ジン回転数に基づいたリファレンス信号R1を選択する
ようにしている。このようにしてリファレンス信号R1
が選択された後、ステップS4に移り、この選択された
リファレンス信号R1がハイパスフィルタ31によって
高周波成分が濾波される。これは、本例のようなボディ
マウント4の場合、低周波の振動に対しては、該ボディ
マウント4の支持ゴム4cの変形によって十分に減衰さ
せることができるが、高周波の振動に対しては、支持ゴ
ム4cの変形では減衰することができず、上述したよう
な加振制御によって高周波振動を低減する必要がある。
このために、振動の高周波成分のみに対して振動低減動
作を行うことができるようにハイパスフィルタ31によ
って高周波成分が濾波されるようになっている。また、
このようにして低周波振動に対しては振動低減動作を行
わないようにしていることにより、車両の制動時や旋回
時等における車体の状態変化を運転者が認識できるよう
にして操縦安定性を確保することができるようになって
いる。その後、ステップS5に移って上述したような振
動低減のための適応制御が行われる。つまり、前記ハイ
パスフィルタ31で濾波された振動が適応フィルタ27
に送信されるなどして、所定の加振信号Aが生成され、
この加振信号Aによってボディマウント4に加振力が発
生されることになる。
【0024】一方、前記ステップS2において車速Vが
所定値Bよりも大きいNOの場合にはステップS6に移
って、リファレンス信号選択手段30が、該リファレン
ス信号選択手段30に入力されている2つのリファレン
ス信号R1,R2のうちリファレンス信号発生器23に
おいて生成されている路面振動周期に基づいたリファレ
ンス信号R2を選択する。これは、車速が所定値よりも
大きい場合には車体フレーム3やキャビンボディ2に伝
達される振動は、エンジン7から伝達される振動よりも
路面から入力される振動の方が大きい場合が多いので、
このように車速が高い場合には、制御に使用するリファ
レンス信号としては路面振動周期に基づいたリファレン
ス信号R2を選択するようにしている。そして、このよ
うにしてリファレンス信号R2が選択された後、上述し
たようなステップS4以下の制御を行って所定の加振信
号が生成され、ボディマウント4に加振力が発生される
ことになる。
【0025】このように、振動発生状態に応じた加振信
号を生成し、この加振信号によってボディマウント4に
加振力を発生させて車体フレーム3からキャビンボディ
2に伝達される振動を低減するようにしている。従っ
て、このような悪路走行を前提としたキャブマウントタ
イプの車両1に対し、悪路走行時に路面から入力されて
車体フレーム3を介してキャビンボディ2に伝達される
高周波振動ばかりでなく、低速走行時やアイドリング時
においてエンジン7から車体フレーム3を介してキャビ
ンボディ2に伝達される高周波振動をも低減することが
でき、車両1の走行状態に拘り無く、高周波振動を減衰
することができる。
【0026】尚、本実施例では、LMSの適応アルゴリ
ズムを用いてボディマウント4に加振力を発生させるよ
うな構成としたが、請求項1記載の発明にあっては、こ
れに限らず、リファレンス信号のみに基づいてボディマ
ウント4に加振力を発生させるような構成としたり、車
体フレーム3に発生している振動を検出して、この検出
された振動に対してボディマウント4の加振制御を行う
ような構成としてもよい。また、加速度センサ8の配設
位置としては、フロアパネルの他に、ドアインナパネ
ル、ステアリング、シフトノブ等に設定することもでき
る。また、本例では、振動センサとして加速度センサ8
を使用したが、車室内にマイクを配設し、このマイクに
よって車室内騒音を検出することによって振動の伝達状
態を検知するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、キャブマウントタイプの車両に対し
て、キャビンボディと車体フレームとの間に、振動源か
ら伝達される振動による車体フレームの振動とは逆位相
且つ同振幅の加振力を発生するアクチュエータを備えさ
せるようにしたために、この種の車両において、車体フ
レームからキャビンボディに伝達される振動、特に高周
波振動を大幅に低減することができ、悪路走行時にあっ
てもキャビンボディに伝達される振動を確実に抑制する
ことができる。
【0028】請求項2記載の発明によれば、所謂最適化
手法により、アクチュエータによる振動低減動作を行わ
せるようにしたために、キャビンボディに伝達される振
動に対応した最適な振動低減動作を行うことができ、キ
ャビンボディへの振動の伝達を効率良く低減することが
できる。
【0029】請求項3記載の発明によれば、アクチュエ
ータを、車体フレームの所定周波数以上の振動に対して
のみ加振力を発生するような構成としたために、従来の
ゴムマウントでは低減できなかった高周波振動に対して
その低減を行うことができるばかりでなく、低周波振動
に対しては振動低減動作を行わないことにより、車両の
制動時や旋回時等における車体の状態変化を運転者が認
識できるので操縦安定性を確保することができる。
【0030】請求項4記載の発明によれば、リファレン
ス信号を、エンジンの回転数に基づいて生成するような
構成としたために、エンジンから発せられて車体フレー
ムを介してキャビンボディに伝達される振動を効果的に
低減することができる。
【0031】請求項5記載の発明によれば、リファレン
ス信号を、サスペンション装置に入力される路面振動周
期に基づいて生成するような構成としたために、路面か
らサスペンション装置及び車体フレームを介してキャビ
ンボディに伝達される振動を効果的に低減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャブマウントタイプの車両及びその振動低減
制御系を示す図である。
【図2】ボディマウントの縦断面図である。
【図3】加振制御のブロック構成を示す図である。
【図4】LMSの適応アルゴリズムを用いた加振信号生
成器の構成を示す図である。
【図5】コントローラによる振動低減動作の制御手順を
示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 車体 2 エンジン 2a フロアパネル(振動要素) 3 車体フレーム 4 ボディマウント(アクチュエータ) 6 サスペンション装置(振動源) 7 エンジン(振動源) 8 加速度センサ(振動センサ) 28 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 19/02 D 8914−3H (72)発明者 中尾 憲彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 三藤 千明 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 原田 真悟 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 塚原 裕 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビンボディの下側に該キャビンボデ
    ィを支持する車体フレームが配設されて成るキャブマウ
    ントタイプの車両に備えられ、 前記キャビンボディと車体フレームとの間に配設され、
    振動源から伝達される振動による車体フレームの振動と
    は逆位相且つ同振幅の加振力を発生するアクチュエータ
    を備えていることを特徴とする車両の振動低減装置。
  2. 【請求項2】 キャビンボディの振動要素の振動を検出
    する振動センサと、振動源の振動に基くリファレンス信
    号を受け、該リファレンス信号に基いて車体フレームの
    振動とは逆位相且つ同振幅の加振力を発生するような駆
    動信号を作成すると共に、前記振動センサから発せられ
    る振動信号を小さくするように前記駆動信号をフィード
    バック補正し、該フィードバック補正した駆動信号をア
    クチュエータに送信して該アクチュエータを駆動制御す
    る制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1記
    載の車両の振動低減装置。
  3. 【請求項3】 アクチュエータは、車体フレームの所定
    周波数以上の振動に対してのみ加振力を発生するように
    構成されていることを特徴とする請求項1または2記載
    の車両の振動低減装置。
  4. 【請求項4】 振動源はエンジンであって、リファレン
    ス信号は、エンジンの回転数に基づいて生成されるよう
    に構成されていることを特徴とする請求項2または3記
    載の車両の振動低減装置。
  5. 【請求項5】 振動源は路面振動が入力されるサスペン
    ション装置であって、リファレンス信号は、サスペンシ
    ョン装置に入力される路面振動周期に基づいて生成され
    るように構成されていることを特徴とする請求項2また
    は3記載の車両の振動低減装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08213391A (ja) * 1995-10-27 1996-08-20 Nippondenso Co Ltd 多層配線装置およびその製造方法

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JPH08213391A (ja) * 1995-10-27 1996-08-20 Nippondenso Co Ltd 多層配線装置およびその製造方法

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