JP3037716B2 - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

Info

Publication number
JP3037716B2
JP3037716B2 JP2109452A JP10945290A JP3037716B2 JP 3037716 B2 JP3037716 B2 JP 3037716B2 JP 2109452 A JP2109452 A JP 2109452A JP 10945290 A JP10945290 A JP 10945290A JP 3037716 B2 JP3037716 B2 JP 3037716B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damping force
sprung
unsprung
predetermined value
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2109452A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH048618A (ja
Inventor
哲朗 佛圓
博志 内田
透 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2109452A priority Critical patent/JP3037716B2/ja
Priority to US07/686,794 priority patent/US5203584A/en
Priority to DE4112603A priority patent/DE4112603C2/de
Priority to KR1019910006121A priority patent/KR940010682B1/ko
Publication of JPH048618A publication Critical patent/JPH048618A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3037716B2 publication Critical patent/JP3037716B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両のサスペンション装置に関し、特に、
ばね上とばね下との間に減衰力特性可変式のショックア
ブソーバを備えるものの改良に係わる。
(従来の技術) 一般に、車両のサスペンション装置においては、ばね
上(車体側)とばね下(車輪側)との間に、車輪の上下
動を減衰させるためのショックアブソーバが装備されて
いる。このショックアブソーバには、減衰力特性可変式
のものとして、減衰力特性(減衰係数の異なった特性)
が高低2段に変更可能なもの、減衰力特性が多段又は無
断連続的に変更可能なもの等種々のものがある。
このような減衰力特性可変式のショックアブソーバの
制御方法は、基本的には、ショックアブソーバの発明す
る減衰力が車体の上下振動に対して加振方向に働くとき
にショックアブソーバの減衰力特性を低減衰側(つまり
ソフト側)にし、減衰力が制振方向に働くときにショッ
クアブソーバの減衰力特性を高減衰側(つまりハード
側)に変更して、ばね上に伝達される加振エネルギーに
対して制振エネルギーを大きくし、もって車両の乗心地
及び操縦安定性を向上させるようにするものである。
そして、ショックアブソーバの減衰力がばね上上下振
動の加振方向又は制振方向のいずれの方向に働くか否か
の判定は、種々のものが提案されている。例えば特開昭
60−248419号公報には、ばね上とばね下との間の相対変
位の符号とその微分値であるばね上ばね下間の相対速度
の符号とが一致するか否かを調べ、一致するときは加振
方向と判定し、不一致のときは制振方向と判定する方法
が開示されており、また、特開昭61−163011号公報に
は、ばね上絶対速度の符号とばね上ばね下間の相対速度
の符号とが一致するか否かを調べ、一致するときは制振
方向と判定し、不一致のときは加振方向と判定する方法
が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、路面の凹凸に起因して車両のばね上が高周
波振動をするときには、ばね上ばね下間の相対変位、そ
の相対速度及びばね上絶対速度の各符号は頻繁に変化す
るため、従来の制御方法では、ショックアブソーバの減
衰力特性が不必要にかつ頻繁に切換わり、大きな音や振
動が発生するという問題がある。また、ショックアブソ
ーバの減衰力特性が高減衰側に切換えられた状態では、
路面の凹凸により発生するばね下振動がばね上に伝達さ
れ易く、コツゴツ感の原因となり、乗心地も悪くなる。
さらに、ばね上絶対速度の符号とばね上ばね下間相対
速度の符号との一致・不一致により減衰力が制振方向又
は加振方向のいずれの方向に働くかを判定する方法の場
合は、2種類の検出手段が必要でコスト的に高くつくと
いう欠点もある。
本発明はかかる諸点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、特に、ばね上ばね下間の相対変
位とその相対速度とに基づいてショックアブソーバの減
衰力がばね上上下振動の制振方向又は加振方向のいずれ
の方向に働くか否かを判定して減衰力特性を変更する場
合、ばね上が路面の凹凸に起因して高周波振動をすると
きにショックアブソーバの減衰力特性が不必要に高減衰
側に切換わらないようにし、もって、音や振動の発生防
止及び乗心地の向上を図り得る車両のサスペンション装
置を提供せんとするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、請求項(1)に記載の発明
は、ばね上とばね下との間に設けられた減衰力特性が変
更可能なショックアブソーバと、ばね上ばね下間相対変
位を検出する相対変位検出手段と、該検出手段からの信
号を受け、ばね上ばね下間相対変位とその微分値である
ばね上ばね下間相対速度との積を算出し、その積が所定
値より小さいときには上記ショックアブソーバの減衰力
特性を高減衰側に、所定値より大きいときにはショック
アブソーバの減衰力特性を低減衰側に変更するよう制御
する制御手段と、ばね上ばね下間相対速度の2乗の値に
負のゲイン値を乗じて上記所定値を負の値に設定する所
定値変更手段とを備える構成にするものである。
請求項(2)に記載の発明は、上記所定値変更手段
を、ゲイン値を車速に応じて設定するように構成したも
のである。
請求項(3)に記載の発明は、上記所定値変更手段
を、ゲイン値を舵角に応じて設定するように構成したも
のである。
(作用) 上記の構成により、請求項(1)に記載の発明では、
相対変位検出手段によりばね上ばね下間相対変位が検出
され、該検出手段からの信号を受ける制御手段の制御の
下において、ばね上ばね下間相対変位とその微分値であ
るばね上ばね下間相対速度との積が所定値より小さいと
き(つまりショックアブソーバの発生する減衰力がばね
上の上下振動に対して制振方向に作用すると判断される
とき)には、ショックアブソーバの減衰力特性が高減衰
側に変更される一方、所定値より大きいとき(つまりシ
ョックアブソーバの発生する減衰力がばね上の上下振動
に対して加振方向に作用すると判断されるとき)には、
上記ショックアブソーバの減衰力特性が低減衰側に変更
され、これにより、ばね上に伝達される加振エネルギー
に対して制振エネルギーが大きくなる。しかも、上記の
所定値は、ばね上ばね下間相対速度の2乗の値に負のゲ
イン値を乗じて設定されるので、路面の状態を検出する
ための検出手段を必要とすることなく、ばね上が高周波
振動をする凹凸路面で所定値を絶対値の大きい負の値に
変更することができる。
請求項(2)に記載の発明では、上記ゲイン値が車速
に応じて設定され、上記の所定値は車速の変化に応じて
設定されることになる。
請求項(3)に記載の発明では、上記ゲイン値が舵角
に応じて設定され、上記の所定値は舵角の変化に応じて
設定されることになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の第1実施例に係わるサスペンション
装置の部品レイアウトを示す。
第1図において、1〜4は左右の前輪5L(左側の前輪
のみ図示する)および後輪6L(左側の後輪のみ図示す
る)に各々対応して設けられた四つのショックアブソー
バであって、各車輪の上下動を減衰させるものである。
該各ショックアブソーバ1〜4は、内蔵するアクチュエ
ータ25(第2図参照)により減衰力特性が高低2段に変
更切換え可能になっているとともに、車体(ばね上)と
車軸(ばね下)との間の相対変位を検出する相対変位検
出手段としての車高センサ(図示せず)を内蔵してい
る。7は上記各ショックアブソーバ1〜4の上部外周に
配設されたコイルスプリング、8は上記各ショックアブ
ソーバ1〜4内のアクチュエータに対して制御信号を出
力してその減衰力特性を可変制御するコントロールユニ
ットであり、該コントロールユニット8に向けて上記各
シュックアブソーバ1〜4内の車高センサから検出信号
が出力される。
また、15はインストルメントパネルのメータ内に設け
られた車速を検出する車速センサ、16はステアリングシ
ャフトの回転から前輪の舵角を検出する舵角センサ、17
はアクセル開度を検出するアクセル開度センサ、18はブ
レーキ液圧に基づいてブレーキが動作中か否か(つまり
制動時か否か)を検出するブレーキ圧スイッチ、19はシ
ョックアブソーバ1〜4の減衰力特性について運転者が
HARD,SOFT,CONTROLのいずれかのモードに切換えるモー
ド選択スイッチであり、これらのセンサ15〜17およびス
イッチ18,19の検出信号は、いずれも上記コントロール
ユニット8に向けて出力される。
第2図は上記ショックアブソーバ1〜4の構造を示
し、第2A図はショックアブソーバ1〜4の減衰力特性が
HARD状態(高い減衰力を発生する状態)のときを、第2B
図はショックアブソーバ1〜4の減衰力特性がSOFT状態
(低い減衰力を発生する状態)のときを示す。尚、この
図では、ショックアブソーバ1〜4に内蔵される車高セ
ンサは省略している。
第2図において、21はシリンダであって、該シリンダ
21内には、ピストンとピストンロッドとを一体成形して
なるピストンユニット22が摺動可能に嵌挿されている。
上記シリンダ21およびピストンユニット22は、それぞれ
別々に設けられた結合構造を介して車軸(バネ下)また
は車体(バネ上)に結合されている。
上記ピストンユニット22には二つのオリフィス23,24
が設けられている。そのうちの一方のオリフィス23は常
に開いている。また、他方のオリフィス24はアクチュエ
ータ25により開閉可能に設けられている。該アクチュエ
ータ25は、ソレノイド26と制御ロッド27と二つのスプリ
ング28a,28bとからなる。制御ロッド27は、ソレノイド2
6から受ける磁力と、両スプリング28a,28bから受ける付
勢力とによりピストンユニット22内を上下動し、オリフ
ィス24の開閉を行うようになっている。
上記シリンダ21内の上室29および下室30並びにこの両
室29,30に通じるピストンユニット22内の空洞は、適度
の粘性を有する流体で満たされている。この流体は、上
記オリフィス23,24のいずれかを通って上室29と下室30
との間を移動することができる。
以上の構成において、ショックアブソーバ1〜4は以
下の動作を行う。
すなわち、ソレノイド26が通電されないとき、スプリ
ング28aの制御ロッド27を下方に付勢する力の方が、ス
プリング28bが制御ロッド27を上方に付勢する力よりも
強く設定されているので、制御ロッド27は下方に押し付
けられ、オリフィス24を閉じる(第2A図参照)。このた
め、流体の通り道はオリフィス23のみとなり、このショ
ックアブソーバ1〜4の減衰力特性はHARD(高減衰)状
態となる。
また、ソレノイド26が通電されたとき、該ソレノイド
26の磁力により制御ロッド27が上方に引き上げられ、オ
リフィス24が開く(第2B図参照)。このため、両オリフ
ィス23,24共に流体の通り道となり、ショックアブソー
バ1〜4の減衰特性はSOFT(低減衰)状態となる。
上述に述べたように、ショックアブソーバ1〜4は、
ソレノイド26の非通電時にはHARD状態となるので、万一
コントロールユニット7が故障しても、ショックアブソ
ーバ1〜4はHARD状態を保ち、操縦安定性の悪化を防ぐ
ことができる。
第3図はサスペンション装置の振動モデルを示し、ms
はばね上質量、muはばね下質量、zsはばね上変位、zuは
ばね下変位、ksはコイルスプリング7のばね定数、ktは
タイヤのばね定数、v(t)はショックアブソーバの減
衰係数である。
第4図はサスペンション装置の制御部のブロック構成
を示す。第4図中、第1の車高センサ41およびアクチュ
エータ25aは車体左側の前輪5Lに、第2の車高センサ42
およびアクチュエータ25bは車体右側の前輪に、第3の
車高センサ43およびアクチュエータ25cは車体左側の後
輪6Lに、第4の車高センサ44およびアクチュエータ25d
は車体右側の後輪にそれぞれ対応するものである。尚、
アクチュエータ25a〜25dは、第2図中のアクチュエータ
25と同じものであり、車高センサ41〜44は、ショックア
ブソーバ1〜4に内蔵されたものである。
また、r1〜r4はそれぞれ第1〜第4の車高センサ41〜
44からコントロールユニット8に向けて出力されるばね
上ばね下間相対変位信号であり、これらの信号はいずれ
も連続値をとる。この信号は、ショックアブソーバ1〜
4が伸びるときを正とし、縮むときを負とする。尚、車
両が静止しているときの相対変位(つまり第3図に示す
ばね上変位zsとばね下変位zuとの差zs−zu)を零とし、
これからの偏差でもって相対変位の大きさを表わす。
その他、車速センサ15からは車速信号VSが、舵角セン
サ16からは舵角信号θHが、アクセル開度センサ17から
はアクセル開度信号TVOがそれぞれコントロールユニッ
ト8に向けて出力されており、これらの信号はいずれも
連続値をとる。車速信号VSは、車両が前進するときを正
とし、後退するときを負とする。舵角信号θHは、運転
者の側から見て、ステアリングホイールが反時計回りに
回転するとき(つまり左旋回時)を正とし、時計回りに
回転するとき(つまり右旋回時)を負とする。
さらに、ブレーキ圧スイッチ18からはブレーキ圧信号
BPがコントロールユニット8に向けて出力されており、
この信号はON,OFFの2値をとる。ONはブレーキ操作中で
あることを、OFFはそうでないことを意味する。
v1〜v4はコントロールユニット8からそれぞれアクチ
ュエータ25a〜25dに向けて出力されるアクチュエータ制
御信号であり、これらの信号は、「1」と「0」の2値
をとる。「1」のときは、アクチュエータ25のソレノイ
ド26(第2図参照)には通電されず、ショックアブソー
バ1〜4の減衰力特性はHARD状態となる。また「0」の
ときは、アクチュエータ25のソレノイド26に通電され、
ショックアブソーバ1〜4の減衰力特性はSOFT状態とな
る。
さらに、モード選択スイッチ19からはモード選択信号
がコントロールユニット8に向けて出力されており、こ
の信号は複数の並列信号で、本実施例の場合はHARD,SOF
T,CONTROLの3値をとる。HARDは運転者がHARDモードを
選択していることを、SOFTはSOFTモードを選択している
ことを、CONTROLはCONTROLモードを選択していることを
意味する。そして、後述するように、HARDのときには全
ショックアブソーバ1〜4の減衰力特性がHARD状態に固
定され、SOFTのときには全ショックアブソーバ1〜4の
減衰力特性がSOFT状態に固定され、CONTROLのときには
各ショックアブソーバ1〜4の減衰力特性はそれぞれ車
両の運動状態および路面の状態等に応じてHARDまたはSO
FT状態に自動的にかつ独立に切り換えられる。
第5図はコントロールユニット8の制御フローを示
す。この制御動作は、コントロールユニット8に搭載さ
れた制御プログラムによって実行される。この制御プロ
グラムは、別に設ける起動プログラムにより、一定周期
(1〜10ms)で繰り返し起動される。以下、この制御動
作を流れに沿って説明する。
先ず、ステップS1でモード選択信号がHARDであるか否
かを判定する。この判定がYESのHARDのときには、ステ
ップS9でアクチュエータ制御信号v1〜v4の全ての「1」
をセットし、ステップS8でこの制御信号v1〜v4を出力す
る。これにより、全てのショックアブソーバ1〜4の減
衰力特性はHARD状態となる。このときは、以上で動作を
終了する。
モード選択信号の値がHARDでないときには、続いて、
ステップS2でモーデ選択信号の値がSOFTであるか否かを
判定し、その判定がYESのSOFTのときには、ステップS10
でアクチュエータ制御信号v1〜v4の全てに「0」をセッ
トし、ステップS8でこの制御信号v1〜v4を出力する。こ
れにより、全てのショックアブソーバ1〜4の減衰力特
性はSOFT状態となる。このときは、以上で動作を終了す
る。
上記両ステップS1,S2での判定が共にNOのとき、つま
りモード選択信号の値がCONTROLのときには、ステップS
3でばね上ばね下間相対変位信号r1〜r4を入力した後、
ステップS4でこの相対変位r1〜r4を数値微分法などによ
り微分して、ばね上ばね下間相対速度1〜4を求め
る。
続いて、ステップS5で次式により判定関数hiを求め
る。
hi=ri・i(i=1,2,3,4) つまり、この判定関数hiは、各車輪におけるばね上ば
ね下間の相対変位riとその相対速度iとの積の値であ
る。
続いて、ステップS6で各車輪毎にばね上ばね下間相対
速度iの2乗の値にゲイン値gを乗じて所定値Ki(=
g・i2)を設定する。ここで、ゲイン値gは、正また
は負の一定値とする以外に、車速や舵角に応じて変化す
るように設定してもよい。
上記所定値Kiの設定後、ステップS7において、先にス
テップS5で求めた判定関数hiが所定値Kiより小さい(hi
<Ki)ならばvi=1とし、判定関数hiが所定値Kiより大
きい(hi≧Ki)ならばvi=0とする。しかる後、ステッ
プS8でアクチュエータ制御信号v1〜v4を出力し、リター
ンする。上記ステップS3〜S5,S7により、ばね上ばね下
間の相対変位と相対速度との積である判定関数hiを算出
し、この判定関数hiが所定値Kiより小さいか、大きいか
否かに応じて各ショックアブソーバ1〜4の減衰力特性
をHARD状態又はSOFT状態に変更するよう制御する制御手
段51が構成されており、また、ステップS6により、上記
の所定値Kiを路面の状態に応じて変更する所定値変更手
段52が構成されている。尚、判定関数hiが所定値Kiと等
しいとき(hi=Ki)には、アクチュエータ制御信号viを
前のままにして減衰力特性を変更しないようにしてもよ
い。
したがって、このような制御によれば、運転者がCONT
ROLモードを選択している場合、ばね上ばね下間の相対
変位ri(=zsi−zui)とその相対速度i(=si−
ui)との積である判定関数hiが所定値Kiより小さいとき
(hi<Ki)(すなわち、ショックアブソーバ1〜4が伸
び側にあって収縮方向に作動しているとき、あるいはシ
ョックアブソーバ1〜4が縮み側にあって伸張方向に作
動しているとき)には、ショックアブソーバ1〜4の発
生する減衰力がばね上の上下振動に対して制振方向に作
用すると判断して、該ショックアブソーバ1〜4の減衰
力特性はHARD状態に変更される。また、上記判定関数hi
が所定値Kiより大きいとき(hi≧Ki)(すなわち、ショ
ックアブソーバ1〜4が伸び側にあって伸張方向に作動
しているとき、あるいはショックアブソーバ1〜4が縮
み側にあって収縮方向に作動しているとき)には、ショ
ックアブソーバ1〜4の発生する減衰力がばね上の上下
振動に対して加振方向に作用すると判断して、該ショッ
クアブソーバ1〜4の減衰力特性はSOFT状態に変更され
る。これにより、ばね上に伝達される加振エネルギーに
対して制振エネルギーが大きくなり、乗心地及び操縦安
定制を共に向上させることができる。
しかも、上記の所定値Kiは、ばね上ばね下間相対速度
iの2乗の値にゲイン値を乗じた値(g・i2)であ
って、路面の凹凸に応じてばね上が高周波振動をすると
きは高い値となる。このため、特に、ゲイン値が負の値
に設定されている場合、高周波振動領域でショックアブ
ソーバ1〜4の減衰力特性はHARD状態に変更され難くな
り、不必要な減衰力特性の変更による音や振動の発生を
防止することができるとともに、路面の凹凸に起因して
ばね上でコツゴツ感が発生するのを抑制することがで
き、乗心地の向上をより図ることができる。尚、ゲイン
値が正の値に設定されている場合、高周波振動領域でシ
ョックアブソーバ1〜4の減衰力特性はSOFT状態に変更
され難くなる。
その上、このように、路面の凹凸状態ないしそれに起
因する車両の振動領域に応じて所定値Kiを変更する所定
値変更手段52では、路面の状態又は車両の振動領域を検
出するための検出手段を必要としないので、コスト的に
安価に実施することができるなど実施化を図る上で有利
である。
(発明の効果) 以上の如く、請求項(1)の発明では、ショックアブ
ソーバの発生する減衰力がばね上の上下振動に対して加
振方向に作用するときに該ショックアブソーバの減衰力
特性を低減衰側に、制振方向に作用するときにショック
アブソーバの減衰力特性を高減衰側に変更して、加振エ
ネルギーに対して制振エネルギーを大きくすることがで
きるので、乗心地及び操縦安定性の向上を図ることがで
きる。しかも、路面の凹凸に起因する高周波振動領域で
はショックアブソーバの減衰力特性が変更され難くなる
ので、不必要な減衰力特性の変更による音や振動の発生
を防止することができる。
また、路面の状態ないし振動領域を検出するための検
出手段を必要とすることなく、高周波振動領域でショッ
クアブソーバの減衰力特性が高減衰側に変更され難くす
ることができるので、コスト面等で実施化を図る上で有
利であるという効果をも有する。
請求項(2)に記載の発明では、ゲイン値を車速に応
じて設定することとしたので、減衰力特性の切換の基準
となる所定値を車速に応じて設定することができ、より
高性能な制御が可能となる。
請求項(3)に記載の発明では、ゲイン値を舵各に応
じて設定することとしたので、減衰力特性の切換の基準
となる所定値を舵角に応じて設定することができ、より
高性能な制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図はサスペン
ション装置の部品レイアウトを示す斜視図、第2図はシ
ョックアブソーバの主要部を示す縦断側面図、第3図は
サスペンション装置の振動モデルを示す模式図、第4図
はサスペンション装置の制御部のブロック構成図、第5
図は制御フローを示すフローチャート図である。 1〜4……ショックアブソーバ 41〜44……車高センサ(相対変位検出手段)、51……制
御手段 52……所定値変更手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−167139(JP,A) 特開 昭62−61815(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015 B60G 23/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ばね上とばね下との間に設けられた減衰力
    特性が変更可能なショックアブソーバと、 ばね上とばね下との間の相対変位量を検出する相対変位
    検出手段と、 該検出手段からの信号を受け、ばね上ばね下間相対変位
    とその微分値であるばね上ばね下間相対速度との積を積
    算し、その積が所定値より小さいときには上記ショック
    アブソーバの減衰力特性を高減衰側に、所定値より大き
    いときにはショックアブソーバの減衰力特性を低減衰側
    に変更するよう制御する制御手段と、 ばね上ばね下間相対速度の2乗の値に負のゲイン値を乗
    じて上記所定値を負の値に設定する所定値変更手段とを
    備えたことを特徴とする車両のサスペンション装置。
  2. 【請求項2】所定値変更手段は、ゲイン値を車速に応じ
    て設定する請求項(1)に記載の車両のサスペンション
    装置。
  3. 【請求項3】所定値変更手段は、ゲイン値を舵角に応じ
    て設定する請求項(1)に記載の車両のサスペンション
    装置。
JP2109452A 1990-04-17 1990-04-24 車両のサスペンション装置 Expired - Fee Related JP3037716B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2109452A JP3037716B2 (ja) 1990-04-24 1990-04-24 車両のサスペンション装置
US07/686,794 US5203584A (en) 1990-04-17 1991-04-17 Suspension system for a vehicle
DE4112603A DE4112603C2 (de) 1990-04-17 1991-04-17 Verfahren zur Steuerung semiaktiver hydraulischer Schwingungsdämpfer der Radaufhängungen von Kraftfahrzeugen
KR1019910006121A KR940010682B1 (ko) 1990-04-17 1991-04-17 차량 서스펜션장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2109452A JP3037716B2 (ja) 1990-04-24 1990-04-24 車両のサスペンション装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH048618A JPH048618A (ja) 1992-01-13
JP3037716B2 true JP3037716B2 (ja) 2000-05-08

Family

ID=14510599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2109452A Expired - Fee Related JP3037716B2 (ja) 1990-04-17 1990-04-24 車両のサスペンション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3037716B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3825614B2 (ja) 2000-08-08 2006-09-27 山一電機株式会社 カードエッジコネクタ
JP5110008B2 (ja) * 2009-03-06 2012-12-26 トヨタ自動車株式会社 車両の減衰力制御装置
CN111886146B (zh) * 2018-03-27 2024-05-17 日立安斯泰莫株式会社 悬架控制装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH048618A (ja) 1992-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3037735B2 (ja) 車両のサスペンション装置
US5203584A (en) Suspension system for a vehicle
JP3084054B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JPH06106938A (ja) 車両のサスペンション装置
JP2937405B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP3328792B2 (ja) サスペンション制御装置
US5193844A (en) Suspension system for a vehicle
JP3037716B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP3095398B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP3037714B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP2886264B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP2812783B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP2892134B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP3093238B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP2997311B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP2997309B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JPH06247121A (ja) 車両懸架装置
JP3035317B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JPH03217311A (ja) 車両のサスペンション装置
JPH08216642A (ja) 車両懸架装置
JP3379742B2 (ja) 車両懸架装置
JPH06106937A (ja) 車両のサスペンション装置
JP3358117B2 (ja) 車両懸架装置
JPH0424111A (ja) 車両のサスペンション装置
JP3066396B2 (ja) 車両懸架装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080225

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090225

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100225

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees