JPH06817B2 - 高剛性、高速ブロ−成形に適したポリエチレンの製造法 - Google Patents
高剛性、高速ブロ−成形に適したポリエチレンの製造法Info
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- JPH06817B2 JPH06817B2 JP59030932A JP3093284A JPH06817B2 JP H06817 B2 JPH06817 B2 JP H06817B2 JP 59030932 A JP59030932 A JP 59030932A JP 3093284 A JP3093284 A JP 3093284A JP H06817 B2 JPH06817 B2 JP H06817B2
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は中空成形、押出成形に適したポリエチレンの製
造方法に関する。さらに詳しくは、特定の触媒を使用し
て特定の条件下に2段重合して、高い剛性を有し、フイ
ツシユ・アイ良好で成形性の優れた中空成形、押出成形
用ポリエチレンを製造する方法に関する。
造方法に関する。さらに詳しくは、特定の触媒を使用し
て特定の条件下に2段重合して、高い剛性を有し、フイ
ツシユ・アイ良好で成形性の優れた中空成形、押出成形
用ポリエチレンを製造する方法に関する。
従来よりポリエチレンの中空成形、押出成形の分野にお
いては、成形品の物性と加工性との間で高度のバランス
とフイツシユ・アイが良好であることが必要であつた。
この為、種々の提案がなされているのであるが、特に優
れた成形品物性と加工性のバランス及びフイツシユ・ア
イの少いポリエチレンを製造する方法として特定の触媒
系を使用して2段階で重合反応を行い、その際重合体の
混合比、分子量等を特定する方法が提案されている(特
開昭56−22304)。この方法によると耐環境応力亀裂性
が優れているうえに、押出性やバラス効果等成形性も良
好であり、フイツシユ・アイも少く優れた中空成形用ポ
リエチレンを得ることが出来ることが示されている。ま
た、上記方法に加えて1段目、2段目の双方の重合体を
特定の共重合度に制御することにより耐衝撃性及び耐環
境応力亀裂性の一層の向上が計られる方法も提案されて
いる(特開昭57−158211)。
いては、成形品の物性と加工性との間で高度のバランス
とフイツシユ・アイが良好であることが必要であつた。
この為、種々の提案がなされているのであるが、特に優
れた成形品物性と加工性のバランス及びフイツシユ・ア
イの少いポリエチレンを製造する方法として特定の触媒
系を使用して2段階で重合反応を行い、その際重合体の
混合比、分子量等を特定する方法が提案されている(特
開昭56−22304)。この方法によると耐環境応力亀裂性
が優れているうえに、押出性やバラス効果等成形性も良
好であり、フイツシユ・アイも少く優れた中空成形用ポ
リエチレンを得ることが出来ることが示されている。ま
た、上記方法に加えて1段目、2段目の双方の重合体を
特定の共重合度に制御することにより耐衝撃性及び耐環
境応力亀裂性の一層の向上が計られる方法も提案されて
いる(特開昭57−158211)。
しかしながら、近年、省資源省エネルギーの観点から薄
肉成形及び高速成形に適したポリエチレンが要求される
ようになつて来ているが、従来技術では十分な満足を得
られなくなつて来ている。薄肉成形に適している樹脂と
は薄肉にしても強度が得られるように剛性が高いこと、
薄く均一にのびやすいことが必要であると共に薄肉化に
より目立ち易くなるフイツシユ・アイについても一層少
いことが必要である。高速成形に適した樹脂とは前記薄
肉成形性とも関連があるが成形時に高速で吹き込む際に
パリソンの吹き破れのないこと、高剪断下で肌荒れが起
きないこと、押出機での溶融樹脂の押出性が良いことを
意味する。
肉成形及び高速成形に適したポリエチレンが要求される
ようになつて来ているが、従来技術では十分な満足を得
られなくなつて来ている。薄肉成形に適している樹脂と
は薄肉にしても強度が得られるように剛性が高いこと、
薄く均一にのびやすいことが必要であると共に薄肉化に
より目立ち易くなるフイツシユ・アイについても一層少
いことが必要である。高速成形に適した樹脂とは前記薄
肉成形性とも関連があるが成形時に高速で吹き込む際に
パリソンの吹き破れのないこと、高剪断下で肌荒れが起
きないこと、押出機での溶融樹脂の押出性が良いことを
意味する。
本発明者らは上記の点を鋭意検討したところ、特定の触
媒系を用いてエチレンの単独重合を特定条件下で行うこ
とにより思もよらぬ高い剛性を発現すること、薄肉成形
性、高速成形性が優れていること、フイツシユ・アイが
少いことを見い出し本発明に到達した。
媒系を用いてエチレンの単独重合を特定条件下で行うこ
とにより思もよらぬ高い剛性を発現すること、薄肉成形
性、高速成形性が優れていること、フイツシユ・アイが
少いことを見い出し本発明に到達した。
すなわち本発明の要旨は、一般式Mg(OR1)mX1
2-m(式中、R1はアルキル、アリール又はシクロアル
キル基を示し、X1はハロゲン原子を示し、mは1又は
2である)で表わされる化合物及び一般式Ti(O
R2)nX2 4-n(式中、R3はアルキル、アリール又は
シクロアルキル基を示し、X2はハロゲン原子を示し、
nは1〜4である)で表わされる化合物を含む均一な炭
化水素溶液を、一般式AlR3 lX3 3-l(式中、R3は
アルキル、アリール又はシクロアルキル基を示し、X3
はハロゲン原子を示し、lは1≦l≦2の数である)で
表わされる有機ハロゲン化アルミニウム化合物で処理し
て得られる炭化水素不溶性固体触媒と (b)有機アルミニウム化合物とからなる触媒系を用い
て、炭化水素溶媒中50〜100℃の温度でエチレンの
単独重合を行なうに際し、 (イ) 重合反応を2段階、すなわち第1の反応帯域で重
合して得られた反応混合物を第2の反応帯域において更
に重合する方式で行ない、 (ロ) 第1および第2の反応帯域のいずれか一方の帯域
において気相中のエチレンに対するモル比で0.01〜1.0
の水素の存在下重合して粘度平均分子量10万〜70万
の重合体Aを全重合体生成量の30〜70重量%生成さ
せ、他方の帯域において気相中のエチレンに対するモル
比で1.0〜15の水素の存在下重合して粘度平均分子量
1万〜4万の重合体Bを、全重合体生成量の70〜30
重量%生成させ、更に、重合体Aの粘度平均分子量/重
合体Bの粘度平均分子量を10〜40とし、更に、 (ハ) 第1、第2の反応帯域とも、エチレン単独重合と
し、 (ニ) 最終的に生成する全重合体のメルトインデツクス
を0.5〜1g/10分、密度を0.965〜0.974g/ccとす
る ことを特徴とする高剛性、高速ブロー成形に適したポリ
エチレンの製造法に存する。
2-m(式中、R1はアルキル、アリール又はシクロアル
キル基を示し、X1はハロゲン原子を示し、mは1又は
2である)で表わされる化合物及び一般式Ti(O
R2)nX2 4-n(式中、R3はアルキル、アリール又は
シクロアルキル基を示し、X2はハロゲン原子を示し、
nは1〜4である)で表わされる化合物を含む均一な炭
化水素溶液を、一般式AlR3 lX3 3-l(式中、R3は
アルキル、アリール又はシクロアルキル基を示し、X3
はハロゲン原子を示し、lは1≦l≦2の数である)で
表わされる有機ハロゲン化アルミニウム化合物で処理し
て得られる炭化水素不溶性固体触媒と (b)有機アルミニウム化合物とからなる触媒系を用い
て、炭化水素溶媒中50〜100℃の温度でエチレンの
単独重合を行なうに際し、 (イ) 重合反応を2段階、すなわち第1の反応帯域で重
合して得られた反応混合物を第2の反応帯域において更
に重合する方式で行ない、 (ロ) 第1および第2の反応帯域のいずれか一方の帯域
において気相中のエチレンに対するモル比で0.01〜1.0
の水素の存在下重合して粘度平均分子量10万〜70万
の重合体Aを全重合体生成量の30〜70重量%生成さ
せ、他方の帯域において気相中のエチレンに対するモル
比で1.0〜15の水素の存在下重合して粘度平均分子量
1万〜4万の重合体Bを、全重合体生成量の70〜30
重量%生成させ、更に、重合体Aの粘度平均分子量/重
合体Bの粘度平均分子量を10〜40とし、更に、 (ハ) 第1、第2の反応帯域とも、エチレン単独重合と
し、 (ニ) 最終的に生成する全重合体のメルトインデツクス
を0.5〜1g/10分、密度を0.965〜0.974g/ccとす
る ことを特徴とする高剛性、高速ブロー成形に適したポリ
エチレンの製造法に存する。
本発明をさらに詳細に説明するに、本発明において用い
られる触媒は、一般式Mg(OR1)mX1 2-m(式中、
R1はアルキル、アリール又はシクロアルキル基を示
し、X1はハロゲン原子を示し、mは1又は2である)
で表わされる化合物及び一般式Ti(OR2)nX2 4-n
(式中、R3はアルキル、アリール又はシクロアルキル
基を示し、X2はハロゲン原子を示し、nは1〜4であ
る)で表わされる化合物を含む均一な炭化水素溶液を、
一般式AlR3 lX3 3-l(式中、R3はアルキル、アリ
ール又はシクロアルキル基を示し、X3はハロゲン原子
を示し、lは1≦l≦2の数である)で表わされる有機
ハロゲン化アルミニウム化合物で処理して得られる炭化
水素不溶性固体触媒と、ジエチルアルミニウムモノクロ
リド、またはジエチルアルミニウムモノクロリドとトリ
エチルアルミニウムの混合物とからなる触媒系である。
そしてこれらの触媒系を用い、後記の重合条件で重合す
ることにより、触媒当りの重合量が著しく高いばかりで
なくとくに剛性及び成形性がすぐれた重合体が得られ、
他の触媒例えば三塩化チタン−アルキルアルミニウム
系、四塩化チタン−トリアルコキシバナジル−アルキル
アルミニウム系を用いて製造されたポリオレフインを使
用した場合よりも有利である。
られる触媒は、一般式Mg(OR1)mX1 2-m(式中、
R1はアルキル、アリール又はシクロアルキル基を示
し、X1はハロゲン原子を示し、mは1又は2である)
で表わされる化合物及び一般式Ti(OR2)nX2 4-n
(式中、R3はアルキル、アリール又はシクロアルキル
基を示し、X2はハロゲン原子を示し、nは1〜4であ
る)で表わされる化合物を含む均一な炭化水素溶液を、
一般式AlR3 lX3 3-l(式中、R3はアルキル、アリ
ール又はシクロアルキル基を示し、X3はハロゲン原子
を示し、lは1≦l≦2の数である)で表わされる有機
ハロゲン化アルミニウム化合物で処理して得られる炭化
水素不溶性固体触媒と、ジエチルアルミニウムモノクロ
リド、またはジエチルアルミニウムモノクロリドとトリ
エチルアルミニウムの混合物とからなる触媒系である。
そしてこれらの触媒系を用い、後記の重合条件で重合す
ることにより、触媒当りの重合量が著しく高いばかりで
なくとくに剛性及び成形性がすぐれた重合体が得られ、
他の触媒例えば三塩化チタン−アルキルアルミニウム
系、四塩化チタン−トリアルコキシバナジル−アルキル
アルミニウム系を用いて製造されたポリオレフインを使
用した場合よりも有利である。
使用される触媒について説明するに、(a)の反応生成物
を調製する際に用いられるマグネシウムの酸素含有有機
化合物としては、 (式中、R1はアルキル基、アリール基又はシクロアル
キル基を示し、X1はハロゲン原子を示し、mは1又は
2を示す。)で表わされる化合物、例えばマグネシウム
ジエトキシド、マグネシウムジメトキシド、マグネシウ
ムジフエノキシド、マグネシウムモノエトキシクロリ
ド、マグネシウムモノフエノキシクロリド、マグネシウ
ムモノエトキシブロミド、マグネシウムモノエトキシヨ
ウジド等が挙げられる。このうちマグネシウムジエトキ
シドが好ましい。
を調製する際に用いられるマグネシウムの酸素含有有機
化合物としては、 (式中、R1はアルキル基、アリール基又はシクロアル
キル基を示し、X1はハロゲン原子を示し、mは1又は
2を示す。)で表わされる化合物、例えばマグネシウム
ジエトキシド、マグネシウムジメトキシド、マグネシウ
ムジフエノキシド、マグネシウムモノエトキシクロリ
ド、マグネシウムモノフエノキシクロリド、マグネシウ
ムモノエトキシブロミド、マグネシウムモノエトキシヨ
ウジド等が挙げられる。このうちマグネシウムジエトキ
シドが好ましい。
一般式Ti(OR2)nX2 4-n(式中、R2はアルキ
ル基、アリール基又はシクロアルキル基を示し、X2は
ハロゲン原子を示し、nは1〜4の数を示す)で表わさ
れる化合物は、例えば、テトラエトキシチタン、テトラ
ノルマルプロポキシチタン、テトラノルマルブトキシチ
タン、テトラフエノキシチタン、トリエトキシモノクロ
ルチタン、トリノルマルブトキシモノクロルチタン、ジ
エトキシジクロルチタン、トリノルマルブトキシモノブ
ロムチタン等が挙げられる。このうち、kが3又は4の
化合物が好ましい。アルミニウムハロゲン化合物として
は一般式AlR3 lX3 3-l(式中、R3はアルキル、ア
リール又はシクロアルキル基を示し、X3はハロゲン原
子を示し、lは1≦l≦2の数である)で表わされる化
合物であり、例えば、エチルアルミニウムジクロリド、
ノルマルプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアル
ミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド等が挙げられる。このうちX3が塩素でありlが
1である化合物が好ましい。マグネシウムアルコラート
とチタンの酸素含有有機化合物とアルミニウムハロゲン
化合物との反応は、まず、マグネシウムアルコラートと
チタンの酸素含有有機化合物とを混合し100℃〜16
0℃に加熱して均一な液状物を調製する。均一な液状物
を生成し難い場合には、アルコールを存在させることが
好ましい。アルコールとしてはエチルアルコール、n−
ブチルアルコール、n−オクチルアルコール等が挙げら
れる。次いで不活性炭化水素溶媒を添加して不活性炭化
水素溶液とする。以上のようにして得られた不活性炭化
水素溶液にアルミニウムハロゲン化合物を添加して常温
〜100℃で反応させると、反応生成物は沈澱として得
られ、未反応物は不活性炭化水素溶媒で洗浄除去され
る。各成分の量比は、マグネシウムに対するチタンの原
子比(Ti/Mg)で、0.1〜10、マグネシウムとチタン
のグラム当量の和に対する全ハロゲンのグラム当量の和
の比 で、1.0〜20であることが好ましい。
ル基、アリール基又はシクロアルキル基を示し、X2は
ハロゲン原子を示し、nは1〜4の数を示す)で表わさ
れる化合物は、例えば、テトラエトキシチタン、テトラ
ノルマルプロポキシチタン、テトラノルマルブトキシチ
タン、テトラフエノキシチタン、トリエトキシモノクロ
ルチタン、トリノルマルブトキシモノクロルチタン、ジ
エトキシジクロルチタン、トリノルマルブトキシモノブ
ロムチタン等が挙げられる。このうち、kが3又は4の
化合物が好ましい。アルミニウムハロゲン化合物として
は一般式AlR3 lX3 3-l(式中、R3はアルキル、ア
リール又はシクロアルキル基を示し、X3はハロゲン原
子を示し、lは1≦l≦2の数である)で表わされる化
合物であり、例えば、エチルアルミニウムジクロリド、
ノルマルプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアル
ミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド等が挙げられる。このうちX3が塩素でありlが
1である化合物が好ましい。マグネシウムアルコラート
とチタンの酸素含有有機化合物とアルミニウムハロゲン
化合物との反応は、まず、マグネシウムアルコラートと
チタンの酸素含有有機化合物とを混合し100℃〜16
0℃に加熱して均一な液状物を調製する。均一な液状物
を生成し難い場合には、アルコールを存在させることが
好ましい。アルコールとしてはエチルアルコール、n−
ブチルアルコール、n−オクチルアルコール等が挙げら
れる。次いで不活性炭化水素溶媒を添加して不活性炭化
水素溶液とする。以上のようにして得られた不活性炭化
水素溶液にアルミニウムハロゲン化合物を添加して常温
〜100℃で反応させると、反応生成物は沈澱として得
られ、未反応物は不活性炭化水素溶媒で洗浄除去され
る。各成分の量比は、マグネシウムに対するチタンの原
子比(Ti/Mg)で、0.1〜10、マグネシウムとチタン
のグラム当量の和に対する全ハロゲンのグラム当量の和
の比 で、1.0〜20であることが好ましい。
なお、ここで、全ハロゲンとは、マグネシウムアルコラ
ート、チタンの酸素含有有機化合物およびアルミニウム
ハロゲン化合物中に含まれるハロゲンをいう。
ート、チタンの酸素含有有機化合物およびアルミニウム
ハロゲン化合物中に含まれるハロゲンをいう。
一方、共触媒としては、ジエチルアルミニウムモノクロ
リド、またはジエチルアルミニウムモノクロリドとトリ
エチルアルミニウムの混合物が用いられる。
リド、またはジエチルアルミニウムモノクロリドとトリ
エチルアルミニウムの混合物が用いられる。
本発明においては、上記触媒系を用いて炭化水素溶媒中
50℃〜100℃の温度でエチレンの単独重合をおこな
う。炭化水素溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の脂
肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等
の脂環式炭化水素等の不活性炭化水素溶媒が挙げられ
る。
50℃〜100℃の温度でエチレンの単独重合をおこな
う。炭化水素溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の脂
肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等
の脂環式炭化水素等の不活性炭化水素溶媒が挙げられ
る。
しかして、本発明においては、重合反応を、下記(イ)、
(ロ)、(ハ)の条件下でおこなう。
(ロ)、(ハ)の条件下でおこなう。
(イ) 重合反応を2段階、すなわち第1の反応帯域で重
合して得られた反応混合物を第2の反応帯域においてさ
らに重合する方式でおこなう (ロ) 第1および第2の反応帯域のいずれか一方の帯域
において、気相中のエチレンに対するモル比で0.01〜1.
0の水素の存在下重合して粘度平均分子量10万〜70
万の重合体Aを、全重合体生成量の30重量%〜70重
量%生成させ、他方の帯域において、気相中のエチレン
に対するモル比で1.0〜15の水素の存在下重合して粘
度平均分子量1万〜4万の重合体Bを、全重合体生成量
の70重量%〜30重量%生成させ、さらに(重合体A
の粘度平均分子量)/(重合体Bの粘度平均分子量)を
10〜40とする (ハ) 第1、第2の反応帯域ともエチレンで単独重合と
し (ニ) 最終的に生成する全重合体のメルトインデツクス
を0.5〜1.0g/10分とする。
合して得られた反応混合物を第2の反応帯域においてさ
らに重合する方式でおこなう (ロ) 第1および第2の反応帯域のいずれか一方の帯域
において、気相中のエチレンに対するモル比で0.01〜1.
0の水素の存在下重合して粘度平均分子量10万〜70
万の重合体Aを、全重合体生成量の30重量%〜70重
量%生成させ、他方の帯域において、気相中のエチレン
に対するモル比で1.0〜15の水素の存在下重合して粘
度平均分子量1万〜4万の重合体Bを、全重合体生成量
の70重量%〜30重量%生成させ、さらに(重合体A
の粘度平均分子量)/(重合体Bの粘度平均分子量)を
10〜40とする (ハ) 第1、第2の反応帯域ともエチレンで単独重合と
し (ニ) 最終的に生成する全重合体のメルトインデツクス
を0.5〜1.0g/10分とする。
これら(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の3条件について説明する。
(イ)の2段階重合は、連続重合方式、回分重合方式のい
ずれでもおこなうことができる。連続重合の場合は、反
応器を2基シリーズにつなぎ、第1の反応器で重合して
得られた反応混合物を第2の反応器に導入して重合を続
ける。そして必要に応じて、2基の反応器の間に、水素
を大部分パージしうるフラツシユ槽を設置する。回分重
合の場合は反応器1基にて逐次反応させる。このうち連
続重合が好ましい。
(イ)の2段階重合は、連続重合方式、回分重合方式のい
ずれでもおこなうことができる。連続重合の場合は、反
応器を2基シリーズにつなぎ、第1の反応器で重合して
得られた反応混合物を第2の反応器に導入して重合を続
ける。そして必要に応じて、2基の反応器の間に、水素
を大部分パージしうるフラツシユ槽を設置する。回分重
合の場合は反応器1基にて逐次反応させる。このうち連
続重合が好ましい。
(ロ)の反応条件によれば、まず、第1および第2の反応
帯域のいずれか一方の帯域において、気相中のエチレン
に対するモル比で0.01〜1.0、好ましくは0.05〜0.5の水
素の存在下重合して、最終的に生成する全重合体の全生
成量の30重量%〜70重量%の重合体Aを生成させる
が、ここで得られる重合体Aの粘度平均分子量は10万
〜70万とする。粘度平均分子量は、130℃テトラリ
ン溶液中での極限粘度を測定し、〔η〕=4.60×10-4×
M0.725(〔η〕は極限粘度、Mは粘度平均分子量)の式
から計算した値である。重合体Aを、第2の反応帯域に
おいて、第1の反応帯域で製造された重合体Bの存在
下、製造した場合には、重合体Aの粘度平均分子量は、
下記式、 〔η〕A=(100〔η〕−WB〔η〕B)/WA (式中、〔η〕Aは重合体Aの極限粘度を示し、〔η〕
Bは重合体Bの極限粘度を示し、〔η〕は第2の反応帯
域で最終的に得られる全重合体の極限粘度を示し、WA
は第2の反応帯域で生成する重合体Aの重量%を示し、
WBは第1の反応帯域で生成する重合体Bの重量%を示
す) から〔η〕Aを求め粘度平均分子量を計算すればよい。
帯域のいずれか一方の帯域において、気相中のエチレン
に対するモル比で0.01〜1.0、好ましくは0.05〜0.5の水
素の存在下重合して、最終的に生成する全重合体の全生
成量の30重量%〜70重量%の重合体Aを生成させる
が、ここで得られる重合体Aの粘度平均分子量は10万
〜70万とする。粘度平均分子量は、130℃テトラリ
ン溶液中での極限粘度を測定し、〔η〕=4.60×10-4×
M0.725(〔η〕は極限粘度、Mは粘度平均分子量)の式
から計算した値である。重合体Aを、第2の反応帯域に
おいて、第1の反応帯域で製造された重合体Bの存在
下、製造した場合には、重合体Aの粘度平均分子量は、
下記式、 〔η〕A=(100〔η〕−WB〔η〕B)/WA (式中、〔η〕Aは重合体Aの極限粘度を示し、〔η〕
Bは重合体Bの極限粘度を示し、〔η〕は第2の反応帯
域で最終的に得られる全重合体の極限粘度を示し、WA
は第2の反応帯域で生成する重合体Aの重量%を示し、
WBは第1の反応帯域で生成する重合体Bの重量%を示
す) から〔η〕Aを求め粘度平均分子量を計算すればよい。
しかして、粘度平均分子量が10万未満であると、得ら
れる重合体(最終的に生成する全重量体)の衝撃強度、
引裂強度、耐環境亀裂性が低くなり、70万を超えると
成形性が低くなり好ましくない。好ましい範囲は15万
〜50万、特に好ましくは20万〜40万である。気相
中のエチレンに対する水素のモル比は、0.01未満では粘
度平均分子量が70万を超えることが多く、1.0を超え
ると粘度平均分子量が10万未満となることが多く好ま
しくない。生成量が30重量%未満であると、得られる
重合体(最終生成重合体)の衝撃強度、引裂強度、耐環
境亀裂性が低くなり、70重量%を超えると成形性が低
くなり好ましくない。好ましい範囲は30重量%〜60
重量%、とくに35重量%〜55重量%である。
れる重合体(最終的に生成する全重量体)の衝撃強度、
引裂強度、耐環境亀裂性が低くなり、70万を超えると
成形性が低くなり好ましくない。好ましい範囲は15万
〜50万、特に好ましくは20万〜40万である。気相
中のエチレンに対する水素のモル比は、0.01未満では粘
度平均分子量が70万を超えることが多く、1.0を超え
ると粘度平均分子量が10万未満となることが多く好ま
しくない。生成量が30重量%未満であると、得られる
重合体(最終生成重合体)の衝撃強度、引裂強度、耐環
境亀裂性が低くなり、70重量%を超えると成形性が低
くなり好ましくない。好ましい範囲は30重量%〜60
重量%、とくに35重量%〜55重量%である。
重合反応は50℃〜100℃において、10分〜10時
間、0.5kg/cm2ゲージ〜100kg/cm2ゲージの圧力下
に実施すればよい。
間、0.5kg/cm2ゲージ〜100kg/cm2ゲージの圧力下
に実施すればよい。
次に、もう一方の反応帯域において、気相中のエチレン
に対するモル比で1.0〜15、好ましくは1.5〜8の水素
の存在下重合して、粘度平均分子量1万〜4万の重合体
Bを、最終的に生成する全重合体の全生成量の70重量
%〜30重量%生成させる。粘度平均分子量は130℃
テトラリン溶液中での極限粘度を測定し、前示式から計
算して求めることができる。重合体Bを第2の反応帯域
において、第1の反応帯域で製造された重合体Aの存在
下、製造した場合には、重合体Bの粘度平均分子量は、
下記式 〔η〕B=(100〔η〕−W′A〔η〕A)/W′B (式中、〔η〕Bは重合体Bの極限粘度を示し、〔η〕
Aは重合体Aの極限粘度を示し、〔η〕は第2の反応帯
域で得られる最終生成重合体全体の極限粘度を示し、
W′Aは第1の反応帯域で得られる重合体Aの重量%を
示し、W′Bは第2の反応帯域で得られる重合体Bの重
量%を示す) から〔η〕Bを求め粘度平均分子量を計算すればよい。
に対するモル比で1.0〜15、好ましくは1.5〜8の水素
の存在下重合して、粘度平均分子量1万〜4万の重合体
Bを、最終的に生成する全重合体の全生成量の70重量
%〜30重量%生成させる。粘度平均分子量は130℃
テトラリン溶液中での極限粘度を測定し、前示式から計
算して求めることができる。重合体Bを第2の反応帯域
において、第1の反応帯域で製造された重合体Aの存在
下、製造した場合には、重合体Bの粘度平均分子量は、
下記式 〔η〕B=(100〔η〕−W′A〔η〕A)/W′B (式中、〔η〕Bは重合体Bの極限粘度を示し、〔η〕
Aは重合体Aの極限粘度を示し、〔η〕は第2の反応帯
域で得られる最終生成重合体全体の極限粘度を示し、
W′Aは第1の反応帯域で得られる重合体Aの重量%を
示し、W′Bは第2の反応帯域で得られる重合体Bの重
量%を示す) から〔η〕Bを求め粘度平均分子量を計算すればよい。
しかして、粘度平均分子量が1万未満であると、得られ
る重合体(最終的に生成する全重合体)の衝撃強度が低
下し、4万を超えると成形性が低下するので好ましくな
い。気相中のエチレンに対する水素のモル比は1.0未満
であると重合体Bの粘度平均分子量が4万を超えること
が多く、15を超えると1万未満となることが多く好ま
しくない。好ましい範囲は1万〜3.5万である。生成量
は70重量%を超えると、得られる重合体(最終生成重
合体)の衝撃強度、引裂強度、耐環境亀裂性が低くな
り、30重量%未満であると成形性が低くなり好ましく
ない。好ましい範囲は70重量%〜40重量%とくに6
5重量%〜45重量%である。
る重合体(最終的に生成する全重合体)の衝撃強度が低
下し、4万を超えると成形性が低下するので好ましくな
い。気相中のエチレンに対する水素のモル比は1.0未満
であると重合体Bの粘度平均分子量が4万を超えること
が多く、15を超えると1万未満となることが多く好ま
しくない。好ましい範囲は1万〜3.5万である。生成量
は70重量%を超えると、得られる重合体(最終生成重
合体)の衝撃強度、引裂強度、耐環境亀裂性が低くな
り、30重量%未満であると成形性が低くなり好ましく
ない。好ましい範囲は70重量%〜40重量%とくに6
5重量%〜45重量%である。
重合反応は50℃〜100℃において、10分〜10時
間、0.5kg/cm2ゲージ〜100kg/cm2ゲージの圧力下
に実施すればよい。
間、0.5kg/cm2ゲージ〜100kg/cm2ゲージの圧力下
に実施すればよい。
重合の順序は、重合体Aを生成させたのち重合体Bを生
成させてもよいし、重合体Bをさきに生成させ、次いで
重合体Aを生成させてもよい。
成させてもよいし、重合体Bをさきに生成させ、次いで
重合体Aを生成させてもよい。
(重合体Aの粘度平均分子量)/(重合体Bの粘度平均
分子量)は10〜40とする。この比が10未満である
と、成形性が低下し、40を超えると衝撃強度が低下
し、好ましくない。
分子量)は10〜40とする。この比が10未満である
と、成形性が低下し、40を超えると衝撃強度が低下
し、好ましくない。
しかして、(ニ)の条件に従い、最終的に生成する全重合
体すなわち重合体Aと重合体Bの混合物のメルトインデ
ツクスを0.5〜1.0g/10分とする。ここでメルトインデ
ツクスは、JISK6760に基き、190℃、2.16kg荷重
下で測定した値で、単位はg/10分である。メルトイン
デツクスが1.0以上となると、最終的に生成する全重合
体の衝撃強度が低下し好ましくない。メルトインデツク
スが0.5以下では成形性および高剪断下での肌荒れが不
良となり、本発明の目的である高速中空成形用ポリエチ
レンには適さない。
体すなわち重合体Aと重合体Bの混合物のメルトインデ
ツクスを0.5〜1.0g/10分とする。ここでメルトインデ
ツクスは、JISK6760に基き、190℃、2.16kg荷重
下で測定した値で、単位はg/10分である。メルトイン
デツクスが1.0以上となると、最終的に生成する全重合
体の衝撃強度が低下し好ましくない。メルトインデツク
スが0.5以下では成形性および高剪断下での肌荒れが不
良となり、本発明の目的である高速中空成形用ポリエチ
レンには適さない。
以上のようにして製造された重合体の密度は0.965〜0.9
74g/ccであつて、成形品は極めて高い剛性が得られ
る。又かくして得られた重合体は均一に伸び易く、吹き
込み成形時に高速で空気を吹き込んでも吹き破れが起り
にくい。更に高剪断下での肌荒れがない。そして本発明
によつて得られた重合体は均一化され易く単軸押出機に
よる連続的混練でも十分均一化され、得られた成形品の
フイツシユ・アイは極めて少い。
74g/ccであつて、成形品は極めて高い剛性が得られ
る。又かくして得られた重合体は均一に伸び易く、吹き
込み成形時に高速で空気を吹き込んでも吹き破れが起り
にくい。更に高剪断下での肌荒れがない。そして本発明
によつて得られた重合体は均一化され易く単軸押出機に
よる連続的混練でも十分均一化され、得られた成形品の
フイツシユ・アイは極めて少い。
上記の特性をもつた重合体は高速薄肉吹込成形用省資源
省エネルギーポリエチレンとして、又強度を重視した高
剛性吹込成形用ポリエチレンとして好適に用いられる。
例えばミルクボトル、飲料水ボトル、食品ボトル、医薬
品ボトル、玩具、オイル缶等の用途に好適である。
省エネルギーポリエチレンとして、又強度を重視した高
剛性吹込成形用ポリエチレンとして好適に用いられる。
例えばミルクボトル、飲料水ボトル、食品ボトル、医薬
品ボトル、玩具、オイル缶等の用途に好適である。
次に本発明を実施例によつて詳細に説明するが本発明
は、その要旨を越えない限り以下の実施例に限定される
ものではない。
は、その要旨を越えない限り以下の実施例に限定される
ものではない。
なお、図1は本発明に含まれる技術内容の理解を助ける
ためのフローチャート図であり、本発明はその要旨を逸
脱しない限り、フローチャート図によって何ら制約を受
けるものではない。
ためのフローチャート図であり、本発明はその要旨を逸
脱しない限り、フローチャート図によって何ら制約を受
けるものではない。
なお、以下の実施例において、物性試験は、得られた重
合体粉を20mmφ押出機(樹脂温度260℃±10℃)
で混練し、ペレツト化したサンプルによつて測定した。
合体粉を20mmφ押出機(樹脂温度260℃±10℃)
で混練し、ペレツト化したサンプルによつて測定した。
メルトインデツクス(MJ):JIS K 6760 流出量比(FR): ASTMD−1238に基づくメルトインデツクス装置におい
て、剪断応力値が106dyne/cm2及び105dyne/cm2
における 流出量比(MI106/MI105) 密度(g/cc):JIS K 6760 ステイフネス(kg/cm2):ASTM D 747 (肌荒れの始まる剪断速度): 直接押出方式の吹込成形機(50mmφ、日本製鋼所社
製)のダイス(口径20mmφ/18.8mmφ、ストレートダ
イ(長さ3mm)より樹脂を190℃の温度で押出し、押
出量(せん断速度)を変化させ、バリソンの肌荒れの始
まるせん断速度を とした。
て、剪断応力値が106dyne/cm2及び105dyne/cm2
における 流出量比(MI106/MI105) 密度(g/cc):JIS K 6760 ステイフネス(kg/cm2):ASTM D 747 (肌荒れの始まる剪断速度): 直接押出方式の吹込成形機(50mmφ、日本製鋼所社
製)のダイス(口径20mmφ/18.8mmφ、ストレートダ
イ(長さ3mm)より樹脂を190℃の温度で押出し、押
出量(せん断速度)を変化させ、バリソンの肌荒れの始
まるせん断速度を とした。
高速薄肉成形テスト: バリソンの径及び肉厚を変化させ、成形温度190℃、
ブロー圧6kg/cm2Gの成形条件で500ccの丸型ボト
ルを高速薄肉成形し、その成形性の可否を調べた(瓶重
量15〜30g)良好な高速薄肉性を示す場合は良好と
表示し、不良の場合はその状態を表示。
ブロー圧6kg/cm2Gの成形条件で500ccの丸型ボト
ルを高速薄肉成形し、その成形性の可否を調べた(瓶重
量15〜30g)良好な高速薄肉性を示す場合は良好と
表示し、不良の場合はその状態を表示。
尚、座屈強度の測定:瓶重量30gの500cc丸型ボト
ル(空瓶、キヤツプなし)を10mm/分の圧縮スピード
で圧縮させた時に最初に座屈するときの強度を測定し
た。
ル(空瓶、キヤツプなし)を10mm/分の圧縮スピード
で圧縮させた時に最初に座屈するときの強度を測定し
た。
実施例−1 (A) 触媒成分の調製 マグネシウムジエトキシド113gとトリ−n−ブトキ
シモノクロルチタン150gとn−プタノール37gと
を130℃で6時間混合して均一化した。次いで60℃
まで温度を下げてベンゼン3.75を加え、均一溶液
とした。次いでエチルアルミニウムセスキクロリドを4
57g滴下し、60℃で1時間撹拌を続けた。生成した
沈澱をn−ヘキサンで洗浄することにより褐色の触媒成
分209gが得られた。得られた固体の一部を乾燥し、
粉末とした。この粉末中にMgが10.1重量%、Tiが9.
8重量%含まれていた。(B) エチレンの重合 内容量10のオートクレーブに、ノルマルヘキサン
5.0l、上記(A)で得られた触媒成分100mgを仕込
んだ。また、ジエチルアルミニウムモノクロリド(DE
A)1.6mmolを別のフイーダーに仕込みオートクレーブ
に備え付けた。オートクレーブ内温を90℃まで昇温し
た後、所定量のH2を導入し、次いでエチレン及び別フイ
ーダーからジエチルアルミニウムモノクロリドを供給
し、重合を開始した。全圧が一定となる様、エチレンを
間歇的に供給しながら、1時間重合反応を続け、重合反
応量は、エチレンの供給積算量により求めた。この間の
平均気相組成 (ETyはエチレンを示す)は、480mol%であり、別の
実験によれば、 生成ポリマーの粘度平均分子量Mv=15,500であつ
た。
シモノクロルチタン150gとn−プタノール37gと
を130℃で6時間混合して均一化した。次いで60℃
まで温度を下げてベンゼン3.75を加え、均一溶液
とした。次いでエチルアルミニウムセスキクロリドを4
57g滴下し、60℃で1時間撹拌を続けた。生成した
沈澱をn−ヘキサンで洗浄することにより褐色の触媒成
分209gが得られた。得られた固体の一部を乾燥し、
粉末とした。この粉末中にMgが10.1重量%、Tiが9.
8重量%含まれていた。(B) エチレンの重合 内容量10のオートクレーブに、ノルマルヘキサン
5.0l、上記(A)で得られた触媒成分100mgを仕込
んだ。また、ジエチルアルミニウムモノクロリド(DE
A)1.6mmolを別のフイーダーに仕込みオートクレーブ
に備え付けた。オートクレーブ内温を90℃まで昇温し
た後、所定量のH2を導入し、次いでエチレン及び別フイ
ーダーからジエチルアルミニウムモノクロリドを供給
し、重合を開始した。全圧が一定となる様、エチレンを
間歇的に供給しながら、1時間重合反応を続け、重合反
応量は、エチレンの供給積算量により求めた。この間の
平均気相組成 (ETyはエチレンを示す)は、480mol%であり、別の
実験によれば、 生成ポリマーの粘度平均分子量Mv=15,500であつ
た。
次いで、未反応モノマーをパージした後、 オートクレーブ内温を85℃にし、新たに所定量の水素
及びエチレンを導入して重合を再開した。全圧が一定と
なる様、エチレンを間歇的に供給しながら、90分間重
合反応を続けた後、未反応モノマーをパージした。この
2段目重合反応の間の平均気相組成 は45mol%であり、得られたポリマーのMIは0.74g
/10分、FR=72、密度は0.9702g/ccであつた。得
られたポリマーの物性を測定した結果を表1に示す。剛
性が高いうえ、肌荒れの出始めるせん断速度も高く、高
剛性、高速薄肉成形性良好なことが判る。
及びエチレンを導入して重合を再開した。全圧が一定と
なる様、エチレンを間歇的に供給しながら、90分間重
合反応を続けた後、未反応モノマーをパージした。この
2段目重合反応の間の平均気相組成 は45mol%であり、得られたポリマーのMIは0.74g
/10分、FR=72、密度は0.9702g/ccであつた。得
られたポリマーの物性を測定した結果を表1に示す。剛
性が高いうえ、肌荒れの出始めるせん断速度も高く、高
剛性、高速薄肉成形性良好なことが判る。
(C) 高速薄肉成形テスト 上記(B)で得られたポリエチレンを用い、上記の成形条
件でパリソンの径及び肉厚を表1のように変化させて高
速薄肉成形瓶の成形を試みた。
件でパリソンの径及び肉厚を表1のように変化させて高
速薄肉成形瓶の成形を試みた。
結果を表1にまとめて示した。高速薄肉成形テストで
も、パリソンの肌荒れも認められず、良好な薄肉成形性
を示した。
も、パリソンの肌荒れも認められず、良好な薄肉成形性
を示した。
比較例1〜2 実施例1−2の(A)で得られた触媒を用い、重合条件を
表1のように変えたこと以外は実施例−1の(B)と同様
にして、エチレンの重合を行なつた。
表1のように変えたこと以外は実施例−1の(B)と同様
にして、エチレンの重合を行なつた。
その結果を表1に示す。
パリソン肉厚2mmの条件では、パリソン表面の一部に肌
荒れの発生が認められ吹き破れが発生した。
荒れの発生が認められ吹き破れが発生した。
比較例−3 実施例−1の(A)で得られた触媒を用い、表1の重合条
件でエチレンの1段重合を行なつた。結果を表1に示
す。一段重合では同一MIでも低密度となり高い剛性が
得られない。また、同様にして得られたポリエチレンを
用い高速薄肉成形テストを実施したが低剪断速度領域で
肌荒れを発生し、高速成形に適さない。
件でエチレンの1段重合を行なつた。結果を表1に示
す。一段重合では同一MIでも低密度となり高い剛性が
得られない。また、同様にして得られたポリエチレンを
用い高速薄肉成形テストを実施したが低剪断速度領域で
肌荒れを発生し、高速成形に適さない。
比較例−4 (A) 触媒の成分の調製 市販の微粉シリカに三酸化クロム水溶液を含浸し、12
0℃で乾燥後800℃で乾燥空気下で活性化し、クロム
を0.5重量%含有する触媒第一成分を調製した。内容量
2のオートクレーブにヘキサン1、上記触媒第一成
分6.0g、トリエチルアルミニウム66mgを仕込み、8
0℃に昇温後水素圧が0.4kg/cm2となる様、H2ガスを
はり込んだ後、エチレンガスを導入し、30gのエチレ
ンを90分間で重合した。反応終了後、生成物を(触媒
−ポリエチレン混合物)をデカンテーシヨンによつてヘ
キサンで数回洗浄した。
0℃で乾燥後800℃で乾燥空気下で活性化し、クロム
を0.5重量%含有する触媒第一成分を調製した。内容量
2のオートクレーブにヘキサン1、上記触媒第一成
分6.0g、トリエチルアルミニウム66mgを仕込み、8
0℃に昇温後水素圧が0.4kg/cm2となる様、H2ガスを
はり込んだ後、エチレンガスを導入し、30gのエチレ
ンを90分間で重合した。反応終了後、生成物を(触媒
−ポリエチレン混合物)をデカンテーシヨンによつてヘ
キサンで数回洗浄した。
(B) 重合 内容量10トクレーブに、上記(A)で得られた触媒−
ポリエチレン混合物1000 mg、ジエチルアルミニウムモノエトキシド28.5mg、ヘキ
サン5を仕込み、90℃で反応器内気相 組成が150mol%全圧14kg/cm2−Gで1.5時間重合
を行ない、ポリエチレン1.55kgを得た。
ポリエチレン混合物1000 mg、ジエチルアルミニウムモノエトキシド28.5mg、ヘキ
サン5を仕込み、90℃で反応器内気相 組成が150mol%全圧14kg/cm2−Gで1.5時間重合
を行ない、ポリエチレン1.55kgを得た。
生成ポリエチレンのメルトインデツクス(MI)は0.
2、FR=130、密度(ρ)は0.962であつた。
2、FR=130、密度(ρ)は0.962であつた。
(C) 高速薄肉成形テスト 実施例−1(C)と同様に高速薄肉成形瓶の成形を試み結
果を表1にまとめた。これは、代表的なブローグレード
の1つであるが、高剪断速度領域では、肌荒れの発生が
あり、また高ブロー比での薄肉成形においては吹破れが
発生した。また剛性も実施例−1に比較し、低く、及ば
ない。
果を表1にまとめた。これは、代表的なブローグレード
の1つであるが、高剪断速度領域では、肌荒れの発生が
あり、また高ブロー比での薄肉成形においては吹破れが
発生した。また剛性も実施例−1に比較し、低く、及ば
ない。
比較例−5 実施例−1(A)で得られた触媒成分を用い、1−ブテン
共重合を行なつた。即ち、内容量2のオートクレーブ
に、ノルマルヘキサン1000ml、触媒成分20mgを仕込ん
だ。またジエチルアルミニウムモノクロリド0.32mmol
を別のフイーダーに仕込み、オートクレーブに備え付け
た。オートクレーブの内温を90℃まで昇温した後、所
定量のH2を導入し、次いでエチレン及び別フイーダーか
らジエチルアルミニウムモノクロリドを供給し、重合を
開始した。全圧が一定となる様エチレンを間歇的に供給
しながら1時間重合反応を続けた。この間の平均気相組
成 は530mol%であつた。
共重合を行なつた。即ち、内容量2のオートクレーブ
に、ノルマルヘキサン1000ml、触媒成分20mgを仕込ん
だ。またジエチルアルミニウムモノクロリド0.32mmol
を別のフイーダーに仕込み、オートクレーブに備え付け
た。オートクレーブの内温を90℃まで昇温した後、所
定量のH2を導入し、次いでエチレン及び別フイーダーか
らジエチルアルミニウムモノクロリドを供給し、重合を
開始した。全圧が一定となる様エチレンを間歇的に供給
しながら1時間重合反応を続けた。この間の平均気相組
成 は530mol%であつた。
次いで未反応モノマーをパージした後、オートクレーブ
内温を80℃にし、新たに所定量の水素、共重合モノマ
ーの1−ブテン及びエチレンを供給して重合を再開し
た。全圧が一定となる様、エチレンを間歇的に供給しな
がら90分間重合反応を続けた後、未反応モノマーをパ
ージした。この2段目重合反応の間を平均気相組成は が35mol%、 が2.2mol%であつた。また、得られたポリマーのMIは
0.3g/10分、FR=61、密度は0.955g/ccであつ
た。
内温を80℃にし、新たに所定量の水素、共重合モノマ
ーの1−ブテン及びエチレンを供給して重合を再開し
た。全圧が一定となる様、エチレンを間歇的に供給しな
がら90分間重合反応を続けた後、未反応モノマーをパ
ージした。この2段目重合反応の間を平均気相組成は が35mol%、 が2.2mol%であつた。また、得られたポリマーのMIは
0.3g/10分、FR=61、密度は0.955g/ccであつ
た。
得られたポリマーの物性を測定した結果、剛性は密度見
合いで低く、プレス片ステイフネスは11,000kg/
cm2、ボルト座屈強度18kgであつた。
合いで低く、プレス片ステイフネスは11,000kg/
cm2、ボルト座屈強度18kgであつた。
【図面の簡単な説明】 図1は本発明の一態様を示すフローチャート図である。
Claims (1)
- 【請求項1】(a)一般式Mg(OR1)mX1 2-m(式
中、R1はアルキル、アリール又はシクロアルキル基を
示し、X1はハロゲン原子を示し、mは1又は2であ
る)で表わされる化合物及び一般式Ti(OR2)nX
2 4-n(式中、R2はアルキル、アリール又はシクロアル
キル基を示し、X2はハロゲン原子を示し、nは1〜4
である)で表わされる化合物を含む均一な炭化水素溶液
を、一般式AlR3 lX3 3-l(式中、R3はアルキル、アリー
ル又はシクロアルキル基を示し、X3はハロゲン原子を
示し、lは1≦l≦2の数である)で表わされる有機ハ
ロゲン化アルミニウム化合物で処理して得られる炭化水
素不溶性固体溶媒と (b)ジエチルアルミニウムモノクロリド、または、ジエ
チルアルミニウムモノクロリドとトリエチルアルミニウ
ムの混合物 とからなる触媒系を用いて、炭化水素溶媒中50〜10
0℃の温度でエチレンの単独重合を行なうに際し、 (イ)重合反応を2段階、すなわち第1の反応帯域で重合
して得られた反応混合物を第2の反応帯域において更に
重合する方式で行ない、 (ロ)第1および第2の反応帯域のいずれか一方の帯域に
おいて気相中のエチレンに対するモル比で0.01〜1.0の
水素の存在下重合して、粘度平均分子量10万〜70万
の重合体Aを全重合体生成量の30〜70重量%生成さ
せ、他方の帯域において気相中のエチレンに対するモル
比で1.0〜15の水素の存在下重合して粘度平均分子量
1万〜4万の重合体Bを、全重合体生成量の70〜30
重量%生成させ、更に、重合体Aの粘度平均分子量/重
合体Bの粘度平均分子量を10〜40とし、更に、 (ハ)第1、第2の反応帯域とも、エチレン単独重合と
し、 (ニ)最終的に生成する全重合体のメルトインデックスを
0.5〜1g/10分、密度を0.965〜0.974g/ccとする ことを特徴とする高剛性、高速ブロー成形に適したポリ
エチレンの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59030932A JPH06817B2 (ja) | 1984-02-21 | 1984-02-21 | 高剛性、高速ブロ−成形に適したポリエチレンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59030932A JPH06817B2 (ja) | 1984-02-21 | 1984-02-21 | 高剛性、高速ブロ−成形に適したポリエチレンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60177008A JPS60177008A (ja) | 1985-09-11 |
JPH06817B2 true JPH06817B2 (ja) | 1994-01-05 |
Family
ID=12317448
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JP59030932A Expired - Lifetime JPH06817B2 (ja) | 1984-02-21 | 1984-02-21 | 高剛性、高速ブロ−成形に適したポリエチレンの製造法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6131401A (ja) * | 1984-07-24 | 1986-02-13 | Ube Ind Ltd | エチレンの重合法 |
JPH0692457B2 (ja) * | 1985-05-30 | 1994-11-16 | 日本石油株式会社 | 射出成形性の改良された超高分子量ポリエチレン組成物 |
JPH0717710B2 (ja) * | 1989-05-19 | 1995-03-01 | 出光石油化学株式会社 | エチレン系重合体組成物の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5622304A (en) * | 1979-08-01 | 1981-03-02 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | Polymerization of olefin |
-
1984
- 1984-02-21 JP JP59030932A patent/JPH06817B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS60177008A (ja) | 1985-09-11 |
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