JPS6259127B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6259127B2
JPS6259127B2 JP15441777A JP15441777A JPS6259127B2 JP S6259127 B2 JPS6259127 B2 JP S6259127B2 JP 15441777 A JP15441777 A JP 15441777A JP 15441777 A JP15441777 A JP 15441777A JP S6259127 B2 JPS6259127 B2 JP S6259127B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene
polymer
polymerization
mfi
polymers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP15441777A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5486585A (en
Inventor
Kiwamu Hirota
Hideki Tamano
Shintaro Inasawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP15441777A priority Critical patent/JPS5486585A/ja
Publication of JPS5486585A publication Critical patent/JPS5486585A/ja
Publication of JPS6259127B2 publication Critical patent/JPS6259127B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔〕 本発明の目的 本発明は中空成形にすぐれた特性を有するプロ
ピレン系重合体を使用した中空成形法に関する。
さらにくわしくは、ドローダウン性、表面肌、耐
衝撃性および成形性のすぐれたプロピレン系重合
体の中空成形法に関する。 〔〕 本発明の背景 現在、プロピレン系重合体は、いわゆるチーグ
ラー・ナツタ型触媒といわれている型の立体特異
性触媒によつて工業的に広く製造されている。こ
れらのプロピレン系重合体について、それらの特
徴とする機械的性質(特に、剛性)は主として重
合体の立体規則性の高さによつて決まることはよ
く知られている。重合体の立体規則性を高くする
ために用いられる触媒系はおのずから非常に限定
され、剛性およびその他の機械的性質をさらに改
良すること、特殊な用途に適した成形性および実
用物性を改良することなどは、いままで重合の条
件や得られたプロピレン系重合体のいわゆる樹脂
ブレンドおよび添加剤を添加することによつて主
として行なわれてきた。すなわち、本発明におい
て使われるプロピレン系重合体を例にとれば、最
も重視される特性は剛性、耐衝撃性、ドローダウ
ン性および成形性であるが、これらは立体規則性
が一定であれば、重合体の分子量によつて大きく
支配される。分子量を高くすれば、耐衝撃性およ
びドローダウン性は改善されるけれども、成形性
は低下する。一方、分子量を低くして溶融粘度を
下げれば、成形性は改良されるけれども、耐衝撃
性およびドローダウン性が低下する。このよう
に、従来より知られている触媒系においては重合
体の分子量を調節するだけで、中空成形用として
望まれている前記の特性をすべて満足させる重合
体を得ることはできない。 プロピレン系重合体を用い、中空成形法により
びんを成形した場合、エチレン系重合体を使つた
場合と比較すれば、ドローダウン性および耐衝撃
性の点で大幅に劣り、特にドローダウン性の悪さ
はプロピレン系重合体を使用して大型ブローの成
形を全く不可能にさえしている。しかし、プロピ
レン系重合体は、環境応力亀裂抵抗性、剛性、透
明性、耐熱性などの点では大幅にすぐれているた
め、ドローダウン性および耐衝撃性の改良が強く
望まれている。 分子量に関与する二つの性質、すなわち成形性
およびドローダウン性を例にとれば、成形性は成
形機のダイスを通過するさいのせん断速度が10〜
103sec-1近傍での溶融粘度で大きく支配される。
すなわち、可能なかぎり低いことが要求される。
一方、ドローダウン性では、ダイスを出た後のパ
リソンが自重で垂れ下がる段階での粘度が問題と
なる。これは零せん断粘度で代表される極端に低
いせん断速度での溶融粘度が可能なかぎり高いほ
ど好ましい。プロピレン系重合体の容融粘度は、
その分子量でほぼ決定され、上記のごとく、零せ
ん断粘度が10〜103sec-1近傍で溶融粘度を低下さ
せるといつた性能の変化は至難である。さらに、
この際透明性、、耐衝撃性、表面肌などの物性の
低下は許されないことはもちろんである。 たとえば、多段重合によつて製造される少量の
ブロツクエチレン連鎖を含むプロピレン共重合体
(いわゆる,ブロツク共重合体)や少量のエチレ
ン系重合体を添加することによつて得られるポリ
プロピレン組成物を中空成形に用いた場合、零せ
ん断粘度の向上については効果は認められるけれ
ども、その反面透明性は大幅に悪化する。また、
少量のポリプロピレンワツクスを添加すれば、せ
ん断速度が10〜103sec-3近傍での溶融粘度は減少
するが、耐衝撃性が著しく低下する。 オレフイン系重合体(特に、エチレン系重合
体)においては、溶融粘度のせん断速度依存性を
変化させる方法として重合体の分子量の分布を広
くする手段が用いられている。エチレンの重合に
ついては、広い分子量分布を有するエチレン系重
合体を製造する触媒系に関し、数多くの提案がな
されているが、プロピレンの重合については顕著
に広い分子量分布を与える触媒についてはいまだ
知られていない。 溶融粘度のせん断速度依存性を変化させるため
に、一般には二つの方法が提案されている。これ
らの方法のうち、一つの方法は、重合系の分子量
調節剤の濃度が異なる二つ以上の重合器を直列に
連結し、各重合器において重合を行なわせ、全体
として得られる重合体の分子量の分布を広げる方
法(以下「A法」と云う)である。他の方法は、
分子量の異なる二種以上の重合体を重合系外で樹
脂ブレンドして分子量の分布が広い組成物を得る
方法(以下「B法」と云う)である。 これらの方法で得られるプロピレン系重合体ま
たは組成物を中空成形すると、得られる中空成形
びんの落下衝撃強度が大幅に低下する。さらに、
下記のごとき欠点を有しているため、実用上問題
がある。 (1) A法は、二つ以上の重合器を必要とし、かつ
各重合器ごとに生成する重合体の量を制御しな
ければならないから、設備面および重合運転の
制御の面においてコストの増大を招く。 (2) B法は、重合系外のブレンドであるため、異
なる分子量の重合体の混合にかなりの混練強度
を必要とするため、コストの増大を招く。 〔〕 本発明の構成 以上のことから、本発明者らは、実質的に一段
でプロピレン単独またはプロピレンと少量の「エ
チレンおよび/もしくは他のオレフイン」(以下
「コモノマー」と云う)との混合物を重合し、中
空成形用樹脂として要求されている種々の物性
(たとえば、剛性、耐衝撃性、透明性、表面肌な
ど)を犠牲にすることなく、前記ドローダウン性
および成形性のすぐれたプロピレン系重合体を得
ることについて種々探索した結果、特定の触媒系
で実質的に一段で重合することによつて得られる
プロピレン系重合体が上記の目的に合致すること
を見出し、本発明に到達した。 本発明において使われるプロピレン系重合体は
下記のような性質を有する。 (1) 230℃の温度で荷重が2.16Kgにおけるメルト
インデツクス(MFI)が0.1〜50g/10分であ
る。 (2) MFIと「230℃の温度で荷重が10Kgにおける
メルトインデツクス」(以下「MLMFI」と云
う)の比すなわち、MLMFI/MFIが21以上で
ある。(一般には、27以下)かつ (3) 230℃の温度における零せん断速度(η
位ポイズ)と前記MFIとの関係が logη+0.956log MFI>5.60 で表わされる。 〔〕 本発明の効果 本発明の効果(プロピレン系重合体の特徴)
は、主として該プロピレン系重合体の溶融粘度の
せん断速度依存性がすぐれていることに起因して
おり、特に中空成形用樹脂としてすぐれた性質を
有するが、具体的には下記のごとき特徴が認めら
れる。 (a) 従来の同一のMFIを有するプロピレン系重合
体と比較してドローダウン性が改良され、かつ
重量平均分子量が増大しているため、 (1) より高いMFIを有する重合体でも中空成形
が可能となり、 (2) したがつて表面肌荒れが改良され、かつ (3) より高速ブローが可能となる。 (b) 耐衝撃性は、従来の同一のMFIを有する重合
体に比べて同等であるか、あるいは若干高いた
め、耐衝撃性の犠性がなくても、他の物性の改
良を図ることができる。 (c) 一段重合により本発明のプロピレン系重合体
が製造されるため、同一性能を有する重合体が
再現性よく、かつ低コストで製造することがで
きる。 前述したA法またはB法によつて得られる重合
体組成物の物性と本発明において使われるプロピ
レン系重合体の物性が、特に耐衝撃性の点で大き
く異なる原因は明らかでないが、これらの重合体
組成物が重合ブレンドおよび重合系外でのブレン
ドの相違はあるにせよ、いずれもその大部分はそ
れぜれ独立した高分子量成分と低分子量成分より
構成されているため、低分子量成分の物性の影響
を大きく受けるのに対して、本発明において使わ
れるプロピレン系重合体では、触媒活性の面か
ら、高分子量鎖と低分子量鎖が成長し、ミクロに
絡み合つているため、前記A法またはB法によつ
て得られる組成物と異なつた物性を示すためによ
るものと考えられる。 〔〕 本発明の具体的説明 本発明でいう「実質的に一段の重合」とは、分
子量調節剤(一般には水素)の濃度や重合温度な
どの分子量を調節する条件が実質的に同一の条件
下で重合体を製造することを意味する。しかしな
がら、上記の条件を有するならば、重合器は二槽
以上を用いてもよい。 MLMFIとMFIとの比(すなわちMLMFI/
MFI)は成形性をみる尺度であり、分子量分布が
広い場合にも、大きい値を通ることが知られてい
る。従来の実質的に一段の重合で得られるプロピ
レン系重合体にあつては、この値は16〜20であ
り、本発明のプロピレン系重合体においては、21
〜27と大きな値を示す。 本発明のプロピレン系重合体の分子量を示す
MFI値は0.1ないし50g/10分である。MFI値が
0.1g/10分以下の重合体では、成形性が中空成
形用としては満足すべきものではない。一方、50
g/10分以上では、ドローダウン性のため中空成
形することができない。 中空成形用樹脂として好ましい樹脂としては、
前述したごとく、特に同一MFIに対する零せん断
粘度の大きさが重要であり、230℃の温度におけ
る零せん断粘度(η単位ポイズ)と前記した
MFIとの関係が logη+0.956logMFI>5.60 を満たす必要がある。従来の実質的に一段の重合
で上記の関係を満たす重合体は得られていなかつ
た。 logη+0.956logMFIの値をK値とすれば従来
の触媒系で実質的に一段の重合で製造されたプロ
ピレン系重合体では、すべてこのK値は5.2〜5.5
の範囲にすべて含まれる。本発明のプロピレン系
重合体では、このK値は5.6以上であり、通常、
5.8〜6.3にも達する。このことは、MFIに対して
零せん断粘度が異常に大きいことを示し、ドロー
ダウン性が改良される主要因である。 プロピレン系重合体の耐衝撃性を改良するため
に、コモノマーと共重合することによつて共重合
体を得ることはよく知られている。本発明のごと
き広い分子量分布を有するプロピレン系重合体に
おいても、上記の方法を適用することができ、重
合体固有の特性である剛性を実用的な値に保つた
めに、プロピレン系重合体のコモノマーの含有量
は多くとも10重量%であり、とりわけ8重量%以
下が望ましい。 本発明のごとき性能を有するプロピレン系重合
体は、たとえば次のごとき方法で得られる触媒系
でプロピレン単独またはプロピレンと少量のコモ
ノマーとを実質的に一段で重合することによつて
製造することができる。 (1) (a)ハロゲン化アシル系化合物と共粉砕処理さ
れた塩化マグネシウムと(b)四価チタン系化合物
とSi―O結合を有する有機ケイ素化合物を添加
して共粉砕処理し、(c)四価のチタン系化合物と
接触処理して得られる固形触媒成分と (2) トリアルキルアルミニウム化合物と芳香族カ
ルボン酸エステル系化合物との混合物または付
加反応生成物 (a) ハロゲン化アシル系化合物 前記固形触媒成分を製造するさいに用いられる
ハロゲン化アシル系化合物としては、塩化ベンゾ
イル、臭化ベンゾイル、塩化トルイル、臭化トル
イルなどが好適である。 (b) 塩化マグネシウム また、塩化マグネシウムは結晶水を含有しな
い、いわゆる無水物であつて、市販品は、一般に
は、200〜600℃で加熱することが望ましい。 (c) 共粉砕方法および割合 前記ハロゲン化アシルによる塩化マグネシウム
の共粉砕処理は、ボールミル、振動ボールミル、
衝撃式粉砕機およびコロイドミルのごとき粉砕機
を使用すればよい。共粉砕に要する時間は粉砕機
の性能などによつて異なるから、一概に規定する
ことはできないが共粉砕の時間の一例として、内
容積が1、内径が10cmの容器に直径が1cmの磁
製ボールを見掛け容積で50%入れ、被粉砕物約20
gを入れて、振幅が6mm、振動数が30Hz(ヘル
ツ)の振動ボールミルを用いて共粉砕する場合、
1時間以上が必要である。 1モルの塩化マグネシウムに対するハロゲン化
アシル系化合物の共粉砕割合は、0.04〜1モルが
好適である。 (d) チタン系化合物 さらに、チタン系化合物としては、四塩化チタ
ン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン、メトキシチ
タントリクロライドおよびエトキシチタントリク
ロライドがあげられる。 (e) ケイ素系化合物 また、ケイ素系化合物はSi―O結合を有する有
機化合物であり、テトラメトキシシラン、ジメチ
ルメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリ
エトキシエチルシラン、エトキシトリエチルシラ
ン、トリメトキシクロロシラン、ジメトキシジク
ロロシラン、ジメトキシジブロモシランが好適で
ある。 (f) 再共粉砕方法 これらのチタン系化合物とケイ素系化合物と
は、前記のようにして得られる「ハロゲン化アシ
ル系化合物とともに粉砕処理された塩化マグネシ
ウム」〔以下「共粉砕物(1)」と云う〕とさらに共
粉砕処理する。この共粉砕処理は前記の共粉砕方
法と同一でよい。チタン系化合物とケイ素系化合
物と共粉砕物(1)とを同時に混合して共粉砕処理を
行なう。1モルのケイ素系化合物に対するチタン
系化合物の使用割合は、0.5〜10モルが好適であ
る。 (g) 接触処理 次に、チタン系化合物(好ましい代表例につい
ては前記した)とさらに接触処理を行なう。 接触処理を行なうにあたり、単純に共粉砕物(1)
とチタン系化合物とを適当な溶媒中で撹拌する。
チタン系化合物との撹拌接触のための溶媒として
は、ベンゼン、トルエンおよびキシレンのごとき
芳香族炭化水素を用いる。 接触温度は20〜120℃が望ましく、さらに2時
間程度接触することにより、充分に担持される。 上記接触処理した後、不活性溶媒(たとえば、
撹拌接触処理に溶媒として用いた芳香族炭化水
素)を使用して洗浄する。 (h) トリアルキルアルミニウム化合物 また、トリアルキルアルミニウム化合物として
は、トリエチルアルミニウム、トリ―イソブチル
アルミニウムなどがあげられる。 (i) 芳香族カルボン酸エステル系化合物 また、芳香族カルボン酸エステル系化合物と
は、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸
n―プロピル、安息香酸イソプロピル、安息香酸
ブチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、
アニス酸メチルなどがあげられる。 重合系における1モルのトリアルキルアルミニ
ウム化合物に対する芳香族カルボン酸エステル系
化合物の使用割合は、0.1〜0.6モルが好適であ
る。 (j) プロピレン系重合体の製造 重合系における1モルの反応混合物(アルミニ
ウム原子として)に対する固体触媒成分(チタン
原子として)の割合は、0.001ないし0.2モルが好
適である。 また、分子量調節剤としては水素が好ましい。 本発明で共重合体を製造する場合、コモノマー
としては、エチレンのほかに、炭素数が多くとも
8個のα―オレフイン(たとえば、ブテン―1、
ヘキセン―1、4―メチルペンテン―1、オクテ
ン―1)があげられる。 また、プロピレン系重合体を製造するにあた
り、重合温度は室温ないし130℃である。 さらに、この重合は不活性溶媒中でまたはプロ
ピレンモノマー中で行なう。 その上、その他の重合条件は一般のプロピレン
の重合において使われている重合条件を適用すれ
ばよい。 〔〕 実施例および比較例 以下、本発明を実施例に従つてさらにくわしく
説明する。 なお、実施例および比較例において、荷重が
2.16Kgにおけるメルトインデツクス(すなわち、
MFI)および10Kgにおけるメルトインデツクス
(すなわちMLMFI)ならびに密度はJISK―6758
―1968に従つて測定した。 ヘプタンインデツクス(すなわち、H.R.)は
沸騰はn―ヘプタンにより未精製重合体粉末を6
時間抽出した後の残量を%で表わしたものであ
る。 零せん断粘度(η,単位ポイズ)および溶融
粘度(η)は押出し型粘度計を用いて230℃でせ
ん断速度(γ〓)と溶融粘度(η)の関係を測定
し、下式を用いてηを外捜した。 logη/η=(η/η−a)・log〔1+γ〓
τ)b〕 τ:分子緩和時間、a=2,b=1/3 〔アール・サビア(R・Sabia)著,ジヤーナ
ルオブ アプライド ポリマー サイエンス
(Journal of Applied Polymer Science)第7
巻、第347頁(1963年発行)参照〕 ドローダウン性は、パリソンの長さが12cmと60
cmになるに要する時間(秒)の比および両者の重
量比で表示した。 落下衝撃強度は成形ビンに水を満たし、23℃に
一昼夜放置した後、10℃の温度において高さ60cm
より垂直に落下させたとき、10個当りの割れたビ
ンの個数を示す。 表面肌荒れは、特に良好(◎として表わす)、
良好(〇として表わす)、やや不良(△として表
わす)および不良(×として表わす)の四ランク
に分けて評価した。 また、座屈曲度は引張り試験機を用いて20mm/
分の速度で圧縮したとき、変形6mmに対する応力
(Kg)で表わす。 実施例 1 〔(A) 触媒成分(A)の製造〕 20gの無水塩化マグネシウム5.0gの塩化ベン
ゾイル、0.8gのテトラエトキシシランおよび2.5
gの四塩化チタンを振動ボールミルにて8時間共
粉砕処理し、得られた粉体(共粉砕処理物)15.0
gを300mlのフラスコに入れ、トルエン80mlおよ
び40.0gの四塩化チタンの溶液中で窒素雰囲気下
で1時間撹拌混合を行なつた。得られた固形触媒
成分を別した後、トルエンを用いて液中にも
はや四塩化チタンが検出されなくなるまで洗浄し
た。ついでこの固形触媒成分を50℃において減圧
下で3時間乾燥することによつて粉末状固形触媒
成分が得られた。この固形触媒成分〔以下「触媒
成分(A)」と云う〕の化学分析を行なつたところ、
チタン原子の含有量は2.31重量%であつた。 〔(B) 重合および生成重合体の物性〕 100のステンレス製のオートクレーブに上記
の(A)の方法で製造された触媒成分(A)2.14gを入
れ、ついで180ミリモルのトリエチルアルミニウ
ムと5.4ミリモルの安息香酸エチル(混合モル比
1:0.3)のトルエン混合液を添加した。ついで
直ちに27.5Kgのプロピレンおよび70℃における液
層における水素濃度がプロピレンに対して0.02モ
ル%に相当する量の水素を圧入した。撹拌しなが
ら重合系を70℃に加温し、この温度において60分
間重合を行なつた。ついで未反応プロピレンを系
外にフラツシユすることによつて重合を停止し
た。精製することなく得られた重合体を減圧下で
乾燥することによつて17.4Kgの白白粉末状のポリ
プロピレンが得られた。このポリプロピレンの
H.R.は91.2%であつた。 上記粉末に安定剤としてラウリル・ステアリル
チオジプロピオネートおよびテトラキス〔メチレ
ン―3―(3′,5′―ジ―第三級―ブチル―4′―ヒ
ドロキシフエニル)プロピオネート〕メタン(チ
バ・ガイギー社製,商品名Irganox1010)をそれ
ぞれ重合体に対して0.1重量%を加えて内径が65
mmの押出機を用いて220℃で混練しながらペレツ
トを作成した。 つぎに、ブロー成形機〔商品名プラコ−SV,
内径45mm、L/D22〕を使つて、300c.c.の丸びん
を中空成形した。なお、成形条件は下記の通り 樹脂温度 210℃ ノズルマンドル 9mmφ―14mmφ スクリユー回転数 40回転/分 金型冷却温 20℃ 冷却時間 15秒 押出し量 8.21Kg/時間 比較例 1 16.3gのAA型三塩化チタン(東洋ストフアー
社製・AA型)と180ミリモルジエチルアルミニ
ウムモノクロライドを触媒として用い、さらに液
層における水素0.03モル%(プロピレンに対し
て)を使用したほかは、実施例1の(B)と同様に60
分間プロピレンを重合することによつて、15.4Kg
の粉末状の重合体が得られた、この重合体のH.
R.は91.8%であつた。この重合体をn―ブチルア
ルコールをそれぞれ100用いて100℃において2
回洗浄を行つなつた後、実施例1の(B)と同様にし
て乾燥を行なつた。 比較例 2 プロピレンに対する液層における水素濃度をそ
れぞれ0.02モル%および0.23モル%にかえたほか
は、比較例1と同じ条件でそれぞれプロピレンの
重合を行なつた。乾燥して得られた各プロピレン
重合体の一部をそれぞれペレツト化した。それぞ
れのMFIは0.21g/10分および35.4g/10分であ
つた。MFIが0.21g/10分の重合体7KgとMFIが
35.4g/10分の重合体3Kgの各精製(乾燥)した
粉末をヘンシエルミキサーでよく混合し、65mmφ
の押出機で2回混練した。 比較例 3 プロピレンに対する液層における水素の濃度を
80.02モルにかえたほかは、比較例1の(B)と同じ
条件で40分間重合を行なつた。ついで水素を重合
系にかえ、系内の水素濃度を0.23モルにしてさら
に14分間重合を行なつた。得られた重合体を比較
例1と同様に精製した。 比較例4および5 プロピレンに対する液層における水素濃度をそ
れぞれ第1表に示すようにかえ、さらにAA型三
塩化チタンの使用量をそれぞれ第1表に示すよう
にかえたほかは、比較例1と同じ条件でプロピレ
ンの重合を行なつた。それぞれの重合体の収量お
よび各重合体のH.R.を第1表に示す。 実施例2および3 プロピレンに対する液層における水素の濃度を
それぞれ第1表に示すようにかえ、さらに触媒成
分(A)の使用量を第1表に示すようにかえたほか
は、実施例1の(B)と同じ条件でプロピレンの重合
を行なつた。それぞれの重合体の収量および各重
合体のH.R.を第1表に示す。
【表】 実施例 4 実施例1の(B)においてプロピレンを重合するさ
いに、5分毎に60gのエチレンを供給したほか
は、実施例1の(B)と同じ条件で60分間プロピレン
とエチレンとの共重合を行なつた。得られた共重
合体を実施例1の(B)と同様に乾燥を行なつた。そ
の結果、18.1Kgの白色粉末状の共重合体が得られ
た。この共重合体のエチレン含有量は3.2重量%
であり、H.R.は74.6%であつた。 実施例1ないし4ならびに比較例1ないし5に
よつて得られた重合体または共重合体(ただし、
比較例2は混合物)を実施例1と同様に安定剤と
ともに混媒しながらペレツトを作成した。 実施例1ないし4および比較例1ないし5によ
つて得られた各ペレツトのMFI、MLMFI、密
度、零せん断粘度(η)およびKを第2表に示
す。 また、各ペレツトの中空成形を行なつた。その
結果を第3表に示す。
【表】
【表】 以上の実施例および比較例から、本発明におい
て使われるプロピレン系重合体は、比較例によつ
て得られる重合体および混合物に比べて、分子量
分布が広く、衝撃強度のごとき機械的特性がすぐ
れており、該プロピレン系重合体を用いて中空成
形すれば、ドローダウン性および加工性が良好
で、かつすぐれた物性を有する成形体を得ること
ができることは明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも塩化マグネシウムと四価のチタン
    系化合物とから得られる固形触媒成分と有機アル
    ミニウム化合物を主成分とするチーグラー触媒の
    存在下でプロピレン単独またはプロピレンとエチ
    レンおよび/もしくは他のα―オレフインとの混
    合物を実質的に一段で重合して得られ、230℃の
    温度で荷重が2.16Kgにおけるメルトインデツクス
    (MFI)が0.1〜50g/10分であり、荷重が2.16Kg
    と10Kgとのメルトインデツクス比が21以上であ
    り、230℃の温度における零せん断粘度(η0、
    単位 ポイズ)と前記MFIとの関係が logη0+0.956logMFl>5.60 で表わされるエチレンおよび他のα―オレフイン
    の含有量が多くとも10重量%であるプロピレン重
    合体を使用して中空成形することを特徴とするプ
    ロピレン系重合体の中空成形法。
JP15441777A 1977-12-23 1977-12-23 Propylene polymer for blow molding Granted JPS5486585A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15441777A JPS5486585A (en) 1977-12-23 1977-12-23 Propylene polymer for blow molding

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15441777A JPS5486585A (en) 1977-12-23 1977-12-23 Propylene polymer for blow molding

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5486585A JPS5486585A (en) 1979-07-10
JPS6259127B2 true JPS6259127B2 (ja) 1987-12-09

Family

ID=15583695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15441777A Granted JPS5486585A (en) 1977-12-23 1977-12-23 Propylene polymer for blow molding

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5486585A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60260645A (ja) * 1984-06-07 1985-12-23 Mitsubishi Petrochem Co Ltd ポリエチレンテレフタレ−ト組成物
JPH0643462B2 (ja) * 1986-04-30 1994-06-08 出光石油化学株式会社 プロピレン単独重合体およびその製造方法
EP0722822B1 (en) * 1994-07-15 2002-04-10 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Highly rigid polypropylene resin and blow molding product made therefrom

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5486585A (en) 1979-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3065325B2 (ja) 良好な透明性及び改良された耐衝撃性を有するプロピレン重合体組成物
US9758653B2 (en) Polyethylene compositions, process and closures
US4550143A (en) Composition comprising ethylene-based polymers
JP2002514665A (ja) 触媒の存在下において均質なポリエチレン物質を生成する方法
EP0580930B1 (en) Process for producing polyethylene having a broad molecular weight distribution
JPH0118932B2 (ja)
JPS59204605A (ja) エチレンの重合法
JPH0368890B2 (ja)
JPS6347741B2 (ja)
US5576400A (en) Process for producing olefin polymer
JPS6259127B2 (ja)
JP2002348326A (ja) 容器用ポリエチレン樹脂組成物
JPH03126704A (ja) パイプ用ポリブテン‐1および樹脂パイプ
US6201079B1 (en) Propylene polymer resin made from a high activity catalyst having a broad thermal processing window and articles made therefrom
JPS6259129B2 (ja)
JP3341568B2 (ja) プロピレン・エチレンブロック共重合体組成物およびその製造方法
JPS623864B2 (ja)
JPS5840566B2 (ja) オレフイン重合体の改良された製造方法
JPS6259128B2 (ja)
KR20010080614A (ko) 에틸렌/프로필렌과 고급 올레핀의 공중합체 중합
EP0419874A2 (en) Composition of polybutene-1 and process for preparing same
JP2764284B2 (ja) 高結晶性ポリプロピレン樹脂組成物
JPH10298234A (ja) エチレン系重合体
JPH06817B2 (ja) 高剛性、高速ブロ−成形に適したポリエチレンの製造法
JP2772271B2 (ja) エチレン重合体の製造方法