JPH0681653U - 液体射出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バージンシール機能の押下げ防止手段を設け
て十分な商品の品質保証を可能とした液体射出装置を得
る。 【構成】 押下げヘッド７の押下げを防止するのに、ね
じキャップ２上面と前記ヘッド７の周面体である可動側
案内筒８下端間の隙間にこの案内筒８下降を阻止する筒
状ストッパー９を配し、そしてこの筒状ストッパー９
は、つまみ６を有し、筒壁の一部５を肉薄な破断用ヒン
ジ４を介し片開き可能とし、片開き状態で側外方から固
定側案内筒３に外嵌装着し、装着後一部５を一体的に固
定し、つまみ６で引っ張り破断用ヒンジ４を破断しない
限り離脱除去できないバージンシール機能を付与した構
成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、手動操作のポンプによる液体射出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種液体射出装置は、容器体の口頸部にねじキャップにより射出器本体を取 付けたものであり、例示するまでもなく極く周知なので簡単に概要を説明すると 、射出器本体は容器体内上部に内設したシリンダーを有し、このシリンダー内の 筒状ピストンに下端を連通結合し、かつ復帰ばねで付勢されて上方外部に立上っ たステム上端にノズル管を一側から突出した押下げヘッドを連通結合し、シリン ダー底部開口から吸上げ管を容器体内下方に垂下させると共にこの開口部に吸込 み弁を内設し、またステム部に吐出弁を配設した構成であり、復帰ばねに抗し押 下げヘッドを押下げてシリンダー内の液を加圧し、この加圧液で吐出弁を開弁し 、ノズル管から液を外部に射出させるものである。

【０００３】 液射出が終了し、押下げヘッドの押下げを停止すると、各部が復帰ばねで原状 態に復帰し、このときシリンダーが負圧化することから吸込み弁が開弁し、吸上 げ管を通し容器体内液を吸上げ、次回の射出に備える。

【０００４】 この種射出装置では、ねじキャップ上面から固定側案内筒を立設し、一方押下 げヘッド周面体を固定側案内筒に外接する可動側案内筒に形成し、これら両案内 筒のスライドにより押下げまた復帰動作が安定して行なわれるようにしている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

この種液体射出装置は、いたずらなどであつても頂部の押下げヘッドを押下げ 操作すると内容液が外部に射出できるので、商品の品質保証が十分とはいいがた い。そこで流通過程において、押下げヘッドを下限まで押込み、この位置でねじ キャップに螺合させて押下げを防止する手段が以前から採用されているが、この 手段を採用しても回し戻しすれば通常状態に戻り押下げ操作が可能となる。 本考案は、バージンシール機能の押下げ防止手段を設けて十分な商品の品質保 証を確保できるようにした液体射出装置を得るにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の液体射出装置は、射出器本体１取付け用のねじキャップ２上面から立 設した固定側案内筒３外面に、一側を肉薄の破断用ヒンジ４とし、かつ一部５を この破断用ヒンジ４を介し片開き可能に切り離し、また他側外面からつまみ６を 突設して前記固定側案内筒３に外接する押下げヘッド７周面体である可動側案内 筒８の下降を阻止する筒状ストッパー９を側方から外嵌し、外嵌後一部５の切離 部を結合固定して押下げヘッド７の押下げをロックするようにした構成のもので ある。

【０００７】

【作用】

上記において、押下げ防止用の筒状ストッパー９は、図１のｂ、図２のｂに示 したように一部５を破断用ヒンジ４を介し開いた状態のまま固定側案内筒３下部 外面に側外方から押込み、その後この一部５を閉じ、この一部５の切離部を止め ボタンあるいは溶着等適宜の手段で離脱不能に結合固定して外嵌装着する。

【０００８】 この筒状ストッパー９は、ねじキャップ２上面と可動側案内筒８下端間寸法の 高さのものであり、また筒径は可動側案内筒８の筒径と略合致するようにしてあ るので、可動側案内筒８の下降を阻止し押下げヘッド７の押下げが防止できる。

【０００９】 そして、この筒状ストッパー９はつまみ６を介し強制的に側外方に引っ張るこ とで破断用ヒンジ４を破断しなければ離脱除去できないので、バージンシールの 機能を有することになり、十分な商品の品質保証が確保できる。

【００１０】

【実施例】

以下図１の各図を参照して一実施例を説明するに、本考案の液体射出装置は、 バージンシール機能の筒状ストッパー９により可動側案内筒８の下降を阻止して 押下げヘッド７の押下げを防止するようにした点に特徴を有する。

【００１１】 各図で１は射出器本体であり、容器体10の口頸部に螺合したねじキャップ２に より容器体10口部に取付けられており、この射出器本体１は従来の技術の項で説 明したように周知であり、しかも本考案要旨と直接的な係りがないので極く簡単 に説明するに、11はシリンダー、12は筒状ピストン、13はステム、７は一側から ノズル管14を突出した押下げヘッド、15は復帰ばね、16は吸上げ管、17と18はボ ール状の吸込み弁と吐出弁、19はポペット、そして３がねじキャップ２上面から 立設した固定側案内筒、８が押下げヘッド７の周面体である可動側案内筒である 。

【００１２】 液射出時には押下げヘッド７を復帰ばね15に抗し押下げ操作すればよく、する と筒状ピストン12が同体に下降し、この下降でシリンダー11内液を加圧し、この 加圧液が吐出弁18を押上げ開弁してステム13を経、ノズル管14から外部に射出さ れ、射出終了で押下げを停止すると可動部が復帰ばね15で押上げられ、これによ りシリンダー11内が負圧化するので吸込み弁17が開弁し、容器体10内液を吸上げ 管16を介し吸上げ、原状態に戻る。

【００１３】 本考案では、前記固定側案内筒３の下部外面に、ねじキャップ２上面と可動側 案内筒８下端間の隙間に配されてこの可動側案内筒８の下降を阻止し押下げヘッ ド７の押下げを防止するバージンシール機能の筒状ストッパー９を外嵌装着する 。

【００１４】 この筒状ストッパー９は、図ｂに示すように、筒壁の一部をカットして上面視 Ｃ字形とした主筒20の一方の端縁から肉薄の破断用ヒンジ４を介し他端縁に届い て重なる巾狹な弯曲した一部５を片開き可能に設け、また主筒20の他端縁近くに は止め孔21を、一部５の遊端縁近く内面には止めボタン22を設け、さらに主筒20 の開口部の反対側外面からつまみ６を突設した形状のもので、成形により一部品 に形成される。

【００１５】 主筒20の筒径は可動側案内筒８と略同径に、また丈はねじキャップ２上面とそ の上方の可動側案内筒８下端間の間隙寸法に定められる。

【００１６】 このような形状の筒状ストッパー９は、図ｂのように一部５を開いた状態で主 筒20を固定側案内筒３下部外面に側外方から押込み、この後一部５を閉じ、止め ボタン22を止め孔21に強制的に押込み離脱不能に固く結合させることで外嵌装着 する。即ち、液体射出装置はこの状態で商品として流通される。この流通状態で 、押下げヘッド７は、可動側案内筒８が筒状ストッパー９により下降を阻止され ることから押下げが防止できる。また筒状ストッパー９は離脱できない取付けな のでバージンシール機能を持つ。

【００１７】 消費者は購入後前記状態において、つまみ６を強く引っ張り、破断用ヒンジ４ を破断して筒状ストッパー９を取り除けばよい。

【００１８】 図２ａ, ｂは他実施例を示したものであり、この例は筒状ストッパー９に止め 孔21、止めボタン22を設けず、筒状ストッパー９を固定側案内筒３外面に押込み 、一部５を閉じたのち、この一部５の遊端縁と主筒20の他端縁の重なり部分を超 音波接着の手段で融合して一体化させるようにしたものであり、前記実施例と同 様の作用、効果を奏する。

【００１９】 本考案は水柱射出、クリーム状物射出、霧状射出の各容器に適用できる。

【００２０】

【考案の効果】

上記したように、本考案の液体射出装置は、筒壁の一部５を肉薄の破断用ヒン ジ４を介し片開きできるよう切り離し、かつつまみ６を突設した筒状ストッパー ９を、固定側案内筒３外面に外嵌してのち切離部を離脱不能に固定し、この筒状 ストッパー９で可動側案内筒８下降を阻止し押下げヘッド７の押下げを防止し、 そして筒状ストッパー９をつまみ６により強く引っ張り破断用ヒンジ４を破断し ない限り離脱除去できないようにしたので、バージンシール機能を有し商品の品 質保証が可能となる。

【００２１】 また筒状ストッパー９は側外方から固定側案内筒３外面に外嵌装着できるので 、射出器本体１側にはそのための何らの加工も要さず、従って既製の製品にも適 用できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例を示し、ａは要部の外形斜視図、ｂは
筒状ストッパーの外形斜視図、ｃは半部縦断正面図であ
る。

【図２】他実施例を示し、ａは要部の外形斜視図、ｂは
筒状ストッパーの外形斜視図である。

【符号の説明】

１ 射出器本体 ２ ねじキャップ ３ 固定側案内筒 ４ 破断用ヒンジ ６ つまみ ７ 押下げヘッド ８ 可動側案内筒 ９ 筒状ストッパー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 射出器本体１取付け用のねじキャップ２
   上面から立設した固定側案内筒３外面に、一側を肉薄の
   破断用ヒンジ４とし、かつ一部５をこの破断用ヒンジ４
   を介し片開き可能に切り離し、また他側外面からつまみ
   ６を突設して前記固定側案内筒３に外接する押下げヘッ
   ド７周面体である可動側案内筒８の下降を阻止する筒状
   ストッパー９を側方から外嵌し、外嵌後一部５の切離部
   を結合固定して押下げヘッド７の押下げをロックするよ
   うにした液体射出装置。