JPH0577049U - 液体射出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 射出される液の圧力を利用することにより簡
単な構造で自動的にノズル管口を開閉できる残液固化防
止形の液体射出装置を得る。 【構成】 頂部の押下げヘッド１から側外方に突出した
ノズル管２の先端前方に適宜の空間３を介して、ノズル
管２先端部に内嵌固定した支持筒４から前方に突出した
支柱５で支持させて口栓６を配し、前記ノズル管２外面
から口栓６外面にかけて軟弾材からなる押し拡げ可能な
長尺な外被管７を嵌合密着し、この外被管７先端管口を
口栓６で閉塞させてノズル管２を密封状態とし、液射出
時にのみ加圧液で外被管７先端部を押し拡げ口栓６外周
面部にドーナツ状開口を形成させるようにした構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、頂部の押下げヘッドに側外方に突出したノズル管を備えた液体射出 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種液体射出装置は従来数多く提案され、極く周知である。図３はそれらの なかの１例である実開平1-128859号を示したものである。その動作は、押下げヘ ッド11を介しステム12を復帰ばね13に抗し下方に押下げ、同体に下降するピスト ン14によりシリンダー15内液を加圧し、この加圧液を液自身により吐出弁16を押 上げ開弁してノズル管17から外方に射出するものである。

【０００３】 なお、液射出終了で押下げを停止するとピストン14、ステム12、押下げヘッド 11の可動部が復帰ばね13で上昇し、これによりシリンダー15内が負圧化すること から吸込み弁18が開弁し、この吸込み弁18、吸上げ管19を通し容器体20内の液を シリンダー15に吸上げ、次回の射出に備える。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この種液体射出装置では、ノズル管17内に付着している残液が乾燥により固化 すると管孔が狭くなって射出不良となったり、場合によっては目詰まりを起した りすることから、上記公報の例では押下げヘッド11の上面部に下面部の樹脂ばね 21を介して開閉蓋22を支点23によりシーソー状に揺動可能に枢支配設し、常時は 先端の蓋板24でノズル管17の管口を閉塞してノズル管17内の乾燥を防止し、液射 出時にはこの開閉蓋22を介して押下げヘッド11を押下げるようにし、この押下げ で開閉蓋22を反転させ蓋板24を上方にはね上げてノズル管17の管口を開放させる ようにしている。即ち、液射出時以外はノズル管17内が外気からしゃ断できるの で残液の固化が防止できる。

【０００５】 この構成によれば、ノズル管17の管口に口栓を挿栓する方式のように射出時毎 にいちいち口栓を取外す手間が要らず、押下げに関連させて自動的に管口が開閉 できて便利となるが、構造が複雑化するのが難点である。

【０００６】 本考案は、射出される液の圧力を利用することにより簡単な構造で自動的にノ ズル管口を開閉できる残液固化防止形の液体射出装置を得るにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の液体射出装置は、頂部の押下げヘッド１から側外方に突出したノズル 管２の先端前方に適宜の空間３を介して、ノズル管２先端部に内嵌固定した支持 筒４から前方に突出した支柱５で支持させて口栓６を配し、前記ノズル管２外面 から口栓６外面にかけて軟弾材からなる押し拡げ可能な長尺な外被管７を嵌合密 着し、この外被管７先端管口を口栓６で閉塞させてノズル管２を密封状態とした 構成としている。

【０００８】

【作用】

上記において、常時は外被管７はノズル管２及び口栓６外面に密着し、従って 外被管７先端管口は口栓６で閉塞されているのでノズル管２はこの外被管７によ り閉封状態にあり、管内が外気からしゃ断され乾燥しないので残液があっても固 化することはなく、目詰まり等の射出不良を起すことはない。

【０００９】 ここで、液射出のため押下げヘッド１を押下げると、ノズル管２を通し外部に 射出される加圧液は出口を求めノズル管２先端の空所３部の外被管７を外方に押 圧し、この押圧で外被管７先端側を鎖線のように強制的に押し拡げ口栓６外周面 との間にドーナツ状の開口を形成するので、この開口から外部に射出される。

【００１０】 液射出が終了すると、外被管７が自体の弾性で常態の原状に戻り口栓６外周面 に密着するのでノズル管２内を外気からしゃ断する。

【００１１】

【実施例】

以下一実施例を説明するに、本考案の液体射出装置は図１、図２に示すように 、押下げヘッド１一側から側外方に突出したノズル管２の先端前方に適宜の空間 ３を介して、このノズル管２先端部に内嵌固定した支持筒４の前部側周端面の周 方向とびとび等間隔の３個所から前方に突出した３本の支柱５で支持させて円板 状の口栓６を配し、一方ゴムあるいは軟質合成樹脂等の軟弾材からなる押し拡げ 可能な長尺の外被管７を設け、この外被管７を前記ノズル管２外面から口栓６外 面にかけて嵌合密着させ、この外被管７の先端管口を口栓６で閉塞させてノズル 管２を密封状態とした構造としている。

【００１２】 前記支持筒４はつば８付きとしてあり、螺合によりノズル管２の先端部に内嵌 固定し、またノズル管２の基部寄り外面には係合突条９を設け、一方外被管７の 対応した基部側内面には凹条を設け、この凹条を係合突条９に係合させて外被管 ７が簡単に抜け出さないようにしている。この場合、外被管７基部外面につば10 を設けてこの基部を肉厚とし、この部分の弾性を弱めてさらに抜け出しにくい構 造とすることもできる。

【００１３】 この実施例によれば、液射出時、ノズル管２内から外部に射出されようとする 加圧液が出口を求めて空間３部の外被管７を外方に押圧し、この押圧で外被管７ 先端側を図示鎖線のように強制的に押し拡げ、口栓６外周面との間にドーナツ状 の開口を形成するので、この開口から外部に射出することができ、液射出が終る と外被管７が自身の弾性により原形に戻り先端管口が口栓６で閉塞されるので、 ノズル管２を閉封しこのノズル管２内を外気からしゃ断する。

【００１４】 即ち、ノズル管２内の乾燥を防止するので残液があっても固化せず、目詰まり 等の射出不良を起さない。

【００１５】 上記実施例で、支持筒４をノズル管２に内嵌固定する場合、螺合によるのでな く、両者の嵌合面を粗面とし、これら粗面同志による固定としてもよい。

【００１６】 なお、射出器本体は極く周知であり、その概要は従来の技術の項で説明してお り、しかも本考案要旨は射出器本体とは直接係わりがないので、それらの説明は ここでは省略する。

【００１７】

【考案の効果】

上記したように、本考案の液体射出装置では、ノズル管２の先端前方に、この ノズル管２先端に内嵌固定した支持筒４から突出した支柱５により口栓６を配し 、そしてノズル管２外面から口栓６外面にかけて軟弾材からなる押し拡げ可能な 長尺な外被管７をかぶせ、この外被管７先端管口を口栓６で閉塞させることによ りノズル管２を密封状態とし、液射出時にのみ加圧液自身により外被管７先端部 を押し拡げて射出できるようにしたので、簡単な構造により常時はノズル管２を 密封して乾燥を防止し射出不良を防止することができる。またノズル管２側には 実質的な加工を加えずとも構成できるので、既製品にも適用できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の要部の縦断面図である。

【図２】同実施例のノズル管と口栓部材との分解外形斜
視図である。

【図３】主要部を縦断して示した従来の液体射出装置の
１例の側面図である。

【符号の説明】

２ ノズル管 ４ 支持筒 ５ 支柱 ６ 口栓 ７ 外被管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 頂部の押下げヘッド１から側外方に突出
   したノズル管２の先端前方に適宜の空間３を介して、ノ
   ズル管２先端部に内嵌固定した支持筒４から前方に突出
   した支柱５で支持させて口栓６を配し、前記ノズル管２
   外面から口栓６外面にかけて軟弾材からなる押し拡げ可
   能な長尺な外被管７を嵌合密着し、この外被管７先端管
   口を口栓６で閉塞させてノズル管２を密封状態とした液
   体射出装置。