JPH0680956U - 密封装置 - Google Patents
密封装置Info
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- JPH0680956U JPH0680956U JP023811U JP2381193U JPH0680956U JP H0680956 U JPH0680956 U JP H0680956U JP 023811 U JP023811 U JP 023811U JP 2381193 U JP2381193 U JP 2381193U JP H0680956 U JPH0680956 U JP H0680956U
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 複数の部材の組合せからなる密封装置であっ
て、導電材料で形成して導電性を付与せしめた密封装置
を提供する。 【構成】 シールリップ4及び補強環3でなる複数のシ
ール環5aを具備し、該シール環で形成する空洞部7へ
導電性グリース8を封入する。
て、導電材料で形成して導電性を付与せしめた密封装置
を提供する。 【構成】 シールリップ4及び補強環3でなる複数のシ
ール環5aを具備し、該シール環で形成する空洞部7へ
導電性グリース8を封入する。
Description
【0001】
本考案は、複数の部材の組合せからなる密封装置に関し、さらに具体的には密 封装置を構成する部材に導電性を付与せしめた密封装置の構造改良に関する。
【0002】
従来、自動車の従動輪側のタイヤには路面との摩擦により静電気が帯電し、こ の静電気が放電することによってラジオノイズを発生させたり電子機器の誤作動 を招くなどの不具合を発生させる。 この不具合の対策としては、軸受部に特開平3−35091号公報で示された ような導電性グリースを封入せしめて軸受そのものに導電性を付与せしめ静電気 を逃がす構造とか、または、実開平3−88018号公報に示されたような軸受 けに導電グリースを充填しこの密封をなすシール装置も導電シールとする構造な どが開発実施されている。
【0003】 この導電シールの実施例を図面によって説明すると図5に示すような構造が挙 げられる。すなわち、導電性を有する合成ゴムで回転する部材(2)と摺動する シールリップ(9)を形成し、必要とあればこのシールリップ(9)を補強する 補強環(10)も通電性を有する材料で形成せしめて密封部分に嵌装固着せしめ る構造が一般的である。
【0004】
しかしながら、前述した導電性グリース(8)を封入せしめて軸受そのものに 導電性を付与せしめる通電構造では、該軸受の内部に在る転動体が高速回転する ことによって該導電性グリース(8)を飛散せしめ外周部分に偏らせて導電性を 著しく低下させる欠点を有しており、さらにグリース自体の潤滑性能も劣るもの となるため自動車のホィールベアリング等の苛酷な使用をされる箇所には適さな い。 また、図5に示した後者の、導電性を付与せしめたシールリップ(9)を有す るシール装置では、通常ベアリングに封入されているグリースがシールリップ( 9)の摩耗低減及び密封性能の向上のためにシールリップ(9)の潤滑にも使用 されている。しかし該グリースは通常絶縁物であるためシールリップ(9)摺動 部に完全に油膜が形成されると導電性能は損なわれるためシールリップ(9)の 緊迫力を大きく設定し常にシールリップ(9)の一部を直接回転軸に接触させる 必要がある。 このためシールリップ(9)が回転軸に接触している箇所では摩耗が発生する ため結果としてシール寿命を縮めてしまう。また、導電性さえ低下させてしまう という問題があった。 本考案はこのような重大な欠点を全て除去し、長期間安定した電気導電性能を 得ることのできる密封装置を提供することを目的としている。
【0005】
本考案を図面に基づいて説明すると、図1、図2、図3、及び図4に示すよう に、軸とその取付け部材などの相互に回転する二部材(1)(2)間に装着し、 該二部材(1)(2)の内部と外部とを密封遮断する複数の環状物(a)より構 成される密封装置であって、前記密封装置は導電材でなる補強環(3)に弾性体 製のシールリップ(4)を形成したシール環(5a)と導電材でなる金属環(6 a)とを図1に示すように組着するか、あるいは図3に示すように前記シール環 を互いに向き合う形状に組付けしてその部材間に前記シールリップ(4)で囲ま れた空洞部(7)を形成し、該空洞部(7)へ導電性グリース(8)を封入せし めたことを特徴としている。 また、前記シールリップ(4)を形成する弾性体を導電性ゴムで形成せしめた ことを特徴としている。
【0006】
上記のように、本発明の密封装置は図1に示すように、複数の部材の組合せで なる密封材の空洞部(7)を有効に利用せしめたものであり、該シールリップ( 4)で囲まれた空洞部(7)へ導電性グリース(8)を充填することにより、こ の導電性グリース(8)が広い接触面積を持って十分な通電性を発揮する。 さらに、この導電性グリース(8)は密封を目的とするシールリップ(4)に 囲まれた空洞部(7)へ封入されるので外部及び内部へ該導電性グリース(8) が漏れ出る心配がないため長期間通電性が維持されるばかりでなく、シールリッ プ(4)の摺動部分を良好に潤滑させ、またベアリングの潤滑に悪影響を及ぼす こともない。
【0007】
本考案の密封装置は、図1に示したような、シールリップ(4)を設けたシー ル環(5a)に金属環(6a)を組合せこれに導電性グリース(8)を充填した 構造とか、あるいは図3に示すような前記シール環(5a)を向き合わせてその 内側へ導電性グリース(8)を封入した構造が実施容易であり、また、シールリ ップ(4)が導電性を有さない場合は図3及び図2に示すような組合せ形状に造 形すると有効な通電作用を発揮するが、当然シールリップ(4)を導電性ゴムで 形成せしめた方がより勝る通電性を発揮する。特に図2では密封装置を構成する 片側のシール環(5a)の端部を空洞内の奥部へ深く入り込む形状に造形するこ とによりその接触面積を広く確保出来前記通電性能を全く持たないシールリップ (4)であっても高い通電性を有するものとなる。 また、図4で示す如く装着性と構造そのものの簡素化を狙って、相互に回転す る二部材(1)(2)へそれぞれ別個に嵌着した後に空洞部(7)を形成する独 立構造も実施可能であって、この構造では内側に位置するシール環(5a)を取 付け後に導電性グリース(8)を充填し、その後外側のシール環(5a)を挿入 することによって装着を完了する。
【0008】 なお、ここで用いる導電性グリース(8)としては、基油にカーボングラファ イトあるいは金属製の微粉末を添加したもの、または前記特開平3−35091 号公報で示されたような基油に有機金属化合物の帯電防止剤を添加するかまたは 油溶性の界面活性剤を添加溶解したものなどが有りそれぞれの用途によって使い 分けられる。
【0009】 また、補強環(3)と弾性体製のシールリップ(4)とを接着させる接着剤に おいては、通電性の大きく低下しないフェノール系等の一般的な接着剤を用いる が、より高い導電性能を求める場合は接着剤に導電性カーボンなどを混合せしめ ることも可能である。なお、接着剤の多くはその塗布焼付け後あるいは弾性体の 成型によって表面の被膜が細かく分断される性質を有するのであまり神経質に考 える必要はない。
【0010】
本考案によると、導電性グリース(8)は密封装置内に封入されており軸受の 転動体及び転動体溝等へ付着することから護られているため軸受の性能に全く影 響を及ぼさず、長期間にわたり安定した導電性能が得られる。 特に高いシール性能が要求される場合、その性能に適した弾性材を採用するこ とが出来ることから通電性を全く有しない材質を採用してシールリップ(4)を 形成しても差し支えるものでない。 また、組合せシール構造を持ち対向する部材へ正確に摺動してシールリップ( 4)に安定した接触圧を提供できるので導電密封材でありながら長寿命なシール が得られる。
【0011】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図3】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図4】本考案を使用しない従来の構造を示した断面図
である。
である。
【0012】
a 環状物 1 相互に回転する部材 2 相互に回転する部材 3 補強環 4 シールリップ 5a シール環 6a 金属環 7 空洞部 8 導電性グリース
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】誓誓
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図3】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図4】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図5】本考案を使用しない従来の構造を示した断面図
である。
である。
【0011】
【符号の説明】 a 環状物 1 相互に回転する部材 2 相互に回転する部材 3 補強環 4 シールリップ 5a シール環 6a 金属環 7 空洞部 8 導電性グリース
Claims (2)
- 【請求項1】 相互に回転する二部材間に装着し、該二
部材の内部と外部とを密封する複数の環状物よりなる密
封装置において、前記密封装置は導電材でなる補強環に
弾性体製のシールリップを複数形成したシール環と導電
材でなる金属環とを組着するか、あるいは前記シール環
を互いに向き合う形状に組付けしてその部材間へ前記シ
ールリップに囲まれた空洞部を形成し、該空洞部へ導電
性グリースを封入せしめたことを特徴とする密封装置。 - 【請求項2】 前記シールリップを導電性弾性体で形成
せしめたことを特徴とする請求項1記載の密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993023811U JP2559158Y2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993023811U JP2559158Y2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 密封装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0680956U true JPH0680956U (ja) | 1994-11-15 |
JP2559158Y2 JP2559158Y2 (ja) | 1998-01-14 |
Family
ID=12120729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993023811U Expired - Lifetime JP2559158Y2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2559158Y2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2020226042A1 (ja) * | 2019-05-08 | 2020-11-12 | Nok株式会社 | 密封装置 |
WO2023162676A1 (ja) * | 2022-02-24 | 2023-08-31 | Nok株式会社 | 密封装置 |
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1993
- 1993-04-09 JP JP1993023811U patent/JP2559158Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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